JP2015056186A - パターン形成方法、及び磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

パターン形成方法、及び磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】磁気記録媒体に面内均一性が良好な周期的パターンを形成する。
【解決手段】実施形態によれば、磁気記録層への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びカルボキシ基等を持つ第1の添加剤と、カルボキシ基等、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、Al,Si,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Zn,Y,Zr,Sn,Mo,Ta,W、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を磁気記録層上に塗布して単層の微粒子層を形成し、熱または光エネルギーを適用し、重合性官能基を反応させて保護層を硬化させるとともに、磁気記録層上に固着せしめ周期的パターンを形成する。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、パターン形成方法、及び磁気記録媒体の製造方法に関する。
nmオーダーの微細パターン加工技術は、半導体業界に主導される形で向上を続けており、近年では数十〜数nmレベルでのパターニングが可能となった。パターン加工技術は半導体分野のみならず、ディスプレイや電子材料、触媒、記憶材料、といった様々な分野に使われている。
特に、ハードディスクドライブ(HDD)においても、微細パターニング技術を応用するという考え方がある。HDDの記録媒体にパターニングを施すことで、1ビットあたりの磁気粒子体積を増やし、熱安定性を高めることができる。あるいは、スパッタにより作製されるグラニュラー媒体にくらべ、粒子サイズを揃えることが可能なため、ジッタノイズを低減させることができる。このような磁気記録媒体は、パターンド媒体(パターンドメディア)と呼ばれる。パターンド媒体においては、パターン化された磁気粒子の大きさと配置をそろえることが重要である。
パターンド媒体などのナノ構造を持つデバイスにおいて、ナノ構造を形作るテンプレートとして微粒子の応用が考えられている。微粒子の形状を磁気記録媒体や反射防止膜へと転写したり、微粒子そのものを触媒としてカーボンナノチューブ(CNT)を成長させたりすることができる。粒子が単層になるにせよ多層になるにせよ、基板上に均一に粒子を配列させ、後続のプロセスにかける必要がある。プロセス中、微粒子の周囲を覆う保護基をエッチングし微粒子表面をむき出しにするが、その際、プラズマにより粒子は帯電し、互いに凝集することが問題となる。
特開2010−170726号公報 特開2011−12165号公報
本発明の実施形態は、面内均一性が良好な周期的パターンを形成し得るパターン形成方法及び磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
実施形態によれば、基板上に磁気記録層を形成する工程、
該磁気記録層上にマスク層を形成する工程、
前記マスク層への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を前記マスク層上に塗布し、前記マスク層上に単層の微粒子層を形成する工程、
該微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、該重合性官能基を反応させて該保護層を硬化させるとともに、前記マスク層上に固着せしめる工程、
該微粒子層により構成される周期的パターンを前記マスク層へ転写する工程、
前記周期的パターンを前記磁気記録層へ転写する工程、及び
前記マスク層を前記磁気記録層から除去する工程を具備することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法が提供される。
実施形態に係る方法にて作成可能な周期的パターンの例を表す図である。 実施形態に係る方法にて作成可能な周期的パターンの他の例を表す図である。 実施形態に係る磁気記録媒体を適用可能な磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図である。 第1の実施形態に使用される周期的パターンの形成方法を表すフロー図である。 第1の実施形態にかかる磁気記録媒体を形成する工程を表す概略的な断面図である。 第2の実施形態に使用される周期的パターンの形成方法を表すフロー図である。 第2の実施形態に係る磁気記録媒体を形成する工程を表す概略的な断面図である。 第3の実施形態に係る磁気記録媒体を形成する工程を表す概略的な断面図である。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1の実施形態にかかる磁気記録媒体の製造方法は、
基板上に磁気記録層を形成する工程、
該磁気記録層上にマスク層を形成する工程、
前記マスク層への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液をマスク層上に塗布し、マスク層上に単層の微粒子層を形成する工程、
微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、重合性官能基を反応させて保護層を硬化させるとともに、マスク層上に固着せしめる工程、
微粒子層により構成される周期的パターンを前記マスク層へ転写する工程、
周期的パターンを記磁気記録層へ転写する工程、及び
前記マスク層を前記磁気記録層から除去する工程を具備する。
第1の実施形態によれば、単層の微粒子層において各微粒子が凝集することなく配列した周期的パターンが得られる。これにより、磁性体粒子のサイズ分布の低いパターンド媒体が得られる。
ここでいう周期的パターンとは、一定の規則性を持つパターン配列をさす。パターンは、凹凸でもよいし、化学的組成の異なる材料でも、その双方でもよい。例えば、Fe粒子がポリメチルメタクリレートのマトリクスに埋め込まれた状態で配列している場合、凹凸はないが化学的組成の異なる材料の配列となる。また、ポリメチルメタクリレートのマトリクスをRIEプロセスによって除去した場合、Fe粒子のみが残存し凹凸パターンとなる。一定の規則性とは、凹凸や化学的組成の異なる材料で、その一方が配列することを意味する。配列は六方最密配列でもよいし、正方配列でもよい。配列は、少なくとも100個以上のパターンが含まれることを示す。規則配列している領域をドメインと呼び、実施形態での微粒子配列体は、ドメインを複数持つことができる。ドメインとドメインの境界では配列が乱れる。
磁性体粒子とは、磁気記録層において、磁性体が単一粒子として磁化反転を起こす領域を示す。例えば、規則構造を持つ磁性体粒子が挙げられる。規則構造とは、単結晶でもよいし、L1構造のような交互積層膜でもよいし、同じ面方位を保った人工格子のようなものでもよい。また、グラニュラー媒体のような磁性体グレインが非磁性マトリクスに埋め込まれているような構造の場合、マトリクス内の磁性体部分がここで言う磁性体粒子である。磁性体粒子の粒子サイズ分散は記録再生時のジッタノイズに直結する。粒子サイズ分散の少ない媒体が理想的である。実施形態では、微粒子の周期的パターンを利用して磁気記録層を分断するため、微粒子の粒子サイズ分散は磁性体グレインの粒子サイズ分散とほぼ同等である。
また、ここでマスク層は、微粒子塗布液が適用される層であって、必要に応じて、単層、あるいは多層にすることができる。多層の場合は、微粒子塗布液が適用される層と微粒子塗布液との十分な濡れ性を確保するために第2の添加剤の直鎖構造を適宜選択し得る。
第2の実施形態は、微粒子による周期的パターンを形成した後、その上に磁気記録層を積層する磁気記録媒体の製造方法であって、
基板への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を基板上に塗布し、単層の微粒子層を形成する工程、
該微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、該重合性官能基を反応させて該保護層を硬化させるとともに、前記基板上に固着せしめる工程、
微粒子間の保護層をエッチングにより除去し、微粒子により構成される周期的パターンを形成する工程、及び
前記周期的パターン上に磁気記録層を形成する工程を具備することを特徴とする。
第2の実施形態では、単層の微粒子層において各微粒子が凝集することなく配列した周期的パターンが得られる。周期的パターン上に磁気記録層を形成することより、磁性体粒子のサイズ分布の低いパターンド媒体が得られる。
ここで、基板は、微粒子塗布液が適用される層であって、必要に応じて、単層、あるいは多層にすることができる。多層の場合は、微粒子塗布液が適用される層と微粒子塗布液との十分な濡れ性を確保するために第2の添加剤の直鎖構造を適宜選択し得る。
第3の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法は、下地層に微粒子をマスクとして周期的パターンを形成し、磁気記録層を積層する磁気記録媒体の製造方法であって、
基板上に下地層を形成する工程、下地層への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を下地層上に塗布し、単層の微粒子層を形成する工程、
微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、重合性官能基を反応させて保護層を硬化させるとともに、下地層上に固着せしめる工程、
微粒子層により構成される周期的パターンを下地層へ転写する工程、及び
下地層上に磁気記録層を形成する工程を具備する。
第3の実施形態では、単層の微粒子層において各微粒子が凝集することなく配列した周期的パターンが得られる。周期的パターンを下地層に転写し、その上に磁気記録層を形成することより、磁性体粒子のサイズ分布の低いパターンド媒体が得られる。
ここで下地層は、微粒子塗布液が適用される層であって、必要に応じて、単層、あるいは多層にすることができる。多層の場合は、微粒子塗布液が適用される層と微粒子塗布液との十分な濡れ性を確保するために第2の添加剤の直鎖構造を適宜選択し得る。
第4の実施形態に係るパターン形成方法は、被加工層上に、被加工層表面への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を塗布し、被加工層上に微粒子層を形成する工程、
微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、重合性官能基を反応させて保護層を硬化させるとともに、被加工層上に固着せしめ、微粒子層により構成される周期的パターンを形成する工程を具備する。
第4の実施形態に係るパターン形成方法は、微粒子層により構成される周期的パターンを形成する方法であって、例えば第1ないし第3の実施形態に使用される周期的パターンを形成するために用いられる。
第4の実施形態に係るパターン形成方法を用いると、各微粒子が凝集することなく配列した周期的パターンが得られる。
ここで、被加工層は、その表面に微粒子塗布液が塗布されるもので、最終的に周期的パターンに加工される層、あるいは最終的に周期的パターンに加工される層とその層から除去される層との積層のいずれも含む。
また、微粒子層は、必要に応じて、単層または多層にすることができる。周期的パターンを磁気記録媒体に応用する場合には、微粒子層を単層に形成することが好ましい。
以下、実施形態に用いられる各部材について説明する。
<微粒子>
実施形態に使用される微粒子は、粒径1nm〜1μm程度のものを指す。形状は多くが球形であるが、四面体、直方体、八面体、三角柱、六角柱、円筒形等の形をしていてもよい。規則的に配列させることを考えた場合、形の対称性が高い方が好ましい。微粒子は、塗布時の配列性を上げるため、粒径分散が小さいことが好ましい。例えば、HDD媒体に用いる場合、粒径分散は好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下である。粒径分散が小さいと、HDD媒体のジッタノイズを下げることができる。分散が20%を超えると、スパッタにより作製される従来の媒体と比較し粒径分散のメリットがない。
微粒子の材料として、金属あるいは無機物、またはそれらの化合物を用いることができる。具体的な材料の例は、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Y、Zr、Sn、Mo、Ta、及びW等、及びこれらの酸化物、窒化物、硼化物、炭化物、及び硫化物である。微粒子は結晶性でも、アモルファスでも良い。
実施形態に使用される微粒子は、少なくとも表面に上記材料を含む。例えば、Feの周囲にFeO(x=1〜1.5)で覆われた構造のように、コアシェル型の微粒子を使用することができる。コアシェル型の場合、Feの周囲をSiOが覆うような、組成の異なる材料を使用することができる。主成分が上記に挙げたものであれば、例えばFe50Pt50のように、PtやAg等の貴金属との化合物を使用することができる。ただし、貴金属の比率が50%を超えた場合、保護基の結合が行われにくくなるため、不適当である。
微粒子の配列は溶液系で行われるため、微粒子は後述する2種類の保護基をつけた状態で、溶液に安定に分散した状態で用いられる。
<第1の添加剤>
実施形態によれば、微粒子塗布液が適用される表面における微粒子の塗布性や密着性を上げるため、微粒子に第1の保護基をつける。微粒子に付着後、第1の保護基となる材料を「第1の添加剤」とする。第1の添加剤には、微粒子と結合するための官能基が付属している。官能基の例は、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基等である。微粒子の表面と官能基が結合し、強固な結合となり得る。特に、カルボキシ基は微粒子表面と強固に反応するため、好ましい。第1の添加剤の主鎖として、飽和あるいは不飽和炭化水素、一部がOやN、S、P等で置換されたものを使用することができる。飽和炭化水素の例は、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸である。不飽和炭化水素の例は、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などである。また、主鎖の例は、ポリエステル、ポリエチレン、エポキシ、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、及びポリプロピレン等のポリマーである。側鎖を持つ場合、あまり大きな(例えば、数100原子団からなるような)ものであると、立体障害となり微粒子表面への反応が進みにくい。アミノ基、ヒドロキシ基、スルホ基などについても同様の主鎖を持つことができる。例えば、オレイルアミン、ヒドロキシ基末端ポリスチレン、スルホ基末端ポリメチルメタクリレート等である。
基板への塗布性、密着性については、溶解度パラメータ(SP値)で規定することができる。基板表面が疎水性の場合、SP値の小さいものが適している。基板表面が親水性の場合、SP値の高いものが良い。例えば、基板表面がCの場合、SP値の高いオクタン酸では基板にはじかれてしまいうまく塗布できないが、ステアリン酸程度までSP値を下げると、きれいに塗布することができる。この結果から、好適なSP値は、15〜24(MPa)1/2の間である。
第1の添加剤は、分子量によって、粒子間隔を変えることもできる。例えば、ステアリン酸(C1836)を用いる場合、粒子間隔はおよそ2nmであるが、オクタドコサン酸(C2856)を用いた場合、およそ3nmとなる。粒子間隔をあけすぎると相互作用が弱まり、粒子は規則配列しない。主鎖のC(あるいはO、N、S、P)の数は15〜1000の間程度が好ましい。
<第2の添加剤>
実施形態によれば、微粒子と微粒子塗布液が適用される表面との結合を強固なものにするため、微粒子に第2の保護基をつける。粒子に付着後、第2の保護基となる材料を「第2の添加剤」とする。
第2の添加剤には、2つの基が付属している。1つの基は、第1の添加剤と同様の、微粒子と結合するための官能基である。官能基の例は、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基である。微粒子の表面と官能基が結合し、強固な結合となる。
第2の添加剤に使用される官能基と第1の添加剤に使用される官能基は、同じものであっても、異なるものであっても良い。
もう1つの基は、光や熱によって重合する、重合性官能基である。実施形態に使用できる代表的な重合性官能基は、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、オキセタン環、及びビニルエーテル基である。これらの基を持つことで、光や熱により保護基と保護基の重合反応が進み、保護基を硬化させることができる。保護基が硬化すれば、後続のプロセスにおいても粒子同士の凝集を防ぐことができる。
第2の添加剤は、第1の添加剤と同様に飽和炭化水素、不飽和炭化水素、ポリエステルやポリウレタン、ポリエチレン、エポキシ等の主鎖を持つことができる。このような保護基として、例えば、ポリエステルアクリレートやポリウレタンアクリレート等が挙げられる。また、保護基として、カルボン酸の末端をアクリレートで置換したものを使用することができ、その例はアクリロイロキシエチル-コハク酸、メタクリロイロキシエチル-コハク酸、アクリロイロキシエチル-フタル酸等である。
一般的には、このような官能基を持つことで、第2の添加剤のSP値は第1の添加剤よりも高くなる傾向にある。第1と第2の添加剤が同時に溶解する条件を満足すると、微粒子を溶媒へ十分に分散させることができる。このために、第2の添加剤のSP値は、18MPa)1/2ないし25(MPa)1/2にすることができる。
第2の添加剤のSP値が18(MPa)1/2未満であると、重合反応に必要な基が減少する傾向があり、25(MPa)1/2より大きいと基板への塗れ性が悪化する傾向がある。
<第1及び第2の添加剤の混合>
第1及び第2の添加剤は、微粒子を塗布する前に混合し、十分に反応させる必要がある。微粒子は、純金属あるいは酸化の価数に余裕のある状態で合成し、酸化とともに第1及び第2の添加剤と反応させることができる。カルボキシ基を持つ添加剤の例で説明する。例えば、Fe粒子の場合、Ar雰囲気下でオレイルアミン保護基をつけた状態で合成される。オレイルアミン保護基をつけたFe粒子は、次のように第1及び第2の添加剤と反応する。大気下ではFeの酸化と共にオレイルアミンがはずれ、表面は酸化層となる。その際、完全に酸化の起こる前に第1及び第2の添加剤を混合、反応させることで、Fe粒子の表面を強固に酸化剤と結び付けることができる。第1及び第2の添加剤は、微粒子の分散された溶媒と同じ溶媒、あるいはSP値の近い溶媒に溶解させ、微粒子の分散液と混合することができる。混合後、数分〜数時間の反応時間を経て、保護基の置換が行われる。なお、ここでいう置換とは、微粒子合成の際の保護基が酸化と共に自然にとれてしまう現象と、第1及び第2の添加剤が微粒子表面と反応し結合する現象とがほぼ同時に起こり、保護基が入れ替わっているように見えることをいう。保護基の置換中、反応の均一化のため、分散液は撹拌や超音波振動下に置かれてもよい。保護基の置換後、合成時の保護基を除去することがきる。アミノ基を持つ添加剤の場合、粒子表面が酸化することにより基がはずれてしまう。その場合、塗布は酸素量の少ない雰囲気中で行う。塗布、硬化後にアミノ基がはずれるぶんには問題ない。ヒドロキシ基であれば、熱処理等を行い粒子表面と反応させる。スルホ基についてはカルボキシ基と同様である。
<溶媒>
微粒子を分散させる溶媒は、前述の粒子保護基との親和性が高いものが好ましい。塗布することを考えた場合、水系でなく、有機溶媒であることが好ましい。例えば、塩酸のように金属粒子を溶解させてしまうようなものは不適当である。SP値で言えば、第1の添加剤と第2の添加剤のSP値の低い方−5から、高い方+5までの範囲であることが好ましく、第1の添加剤と第2の添加剤の間であることがさらに好ましい。塗布にスピンコートのような方法を使う場合、溶媒の揮発性は高い方がよく、その沸点は好ましくは200℃以下、さらに好ましくは160℃以下である。芳香族炭化水素、アルコール、エステル、エーテル、ケトン、グリコールエーテル、脂環式炭化水素、脂肪族炭化水素などが挙げられる。沸点と塗布性の観点から、具体的には、ヘキサン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、PGMEA、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチルエチルケトン、アリルアセテートなどが用いられる。
<微粒子の塗布方法>
微粒子を基板に塗布するには、スピンコート法、ディップコート法、LB法等が用いられる。スピンコート法では、濃度を調整した微粒子分散液を基板上へ滴下し、基板を回転させて溶媒を乾燥させる。回転数で膜厚を制御することができ、単層の微粒子層を容易に作成できる。ディップコート法では、分散液へ基板を浸漬し、基板を引き上げる際の粘性力および分子間力で基板上に微粒子を付着させる。引き上げの速度により膜厚を制御する。LB法では、粒子保護基の極性と溶媒の極性を解離させ、表面に粒子が単層で浮くような状態を作った後、浸漬した基板を引き上げることで基板上に微粒子を配列させる。
<硬化方法>
一般的なUV光を照射することで、保護基を硬化することができる。UV光とは、波長200〜400nmの光を指す。例えば、10〜100mW/cmのUVランプを数十秒程度照射すると、微粒子を薄く保護した第2の添加剤を硬化させることができる。硬化の際にラジカル重合機構を使う場合には、酸素の硬化阻害を防ぐため、真空中や保護層で覆う等して酸素の入らない状態を作って硬化させることが望ましい。
また、加熱により保護基を硬化させることもできる。例えば、N雰囲気のオーブン中で、150℃で1時間程度加温することで、保護基を硬化させることができる。
<ハードマスク>
微粒子と基板の間に、必要に応じてハードマスク層を設けることができる。ハードマスク層を設けることでマスクの高さを確保し、パターンのテーパーを立てることができる。
ハードマスクは、少なくとも1層以上の膜をスパッタ等の方法で記録層の上に着けるものである。ハードマスクにある程度の高さが必要な場合、ハードマスクを2層以上の構造にすることが好適である。例えば、下層をC、上層をSiとすることで、アスペクトの高いマスクを作製することができる。あるいは、下層をTa、Ti、Mo、W等の金属類あるいはそれらの化合物とする場合、上層はNiやCr等の材料を用いることができる。金属材料をマスクとして用いる場合、成膜レートが早いのが利点である。
イオンミリングのハードマスクとして用いる場合、ハードマスクにはCやTa、Ti、あるいはその化合物が用いられる。ハードマスクをエッチングマスクとして用いず、上に磁性膜を堆積するためのパターン層として用いる場合には、表面に酸化被膜を作るAl、Fe、Ni、Snや、酸化しにくいAu、Ag、Pt、Pd、Ru等の貴金属類、CやSi等の材料が好ましい。
<ハードマスクのパターニング>
ハードマスクのパターニングは、必要に応じて種々のドライエッチングプロセスを使うことが好ましい。例えばハードマスクがCの場合、O、O等の酸素系ガス、あるいはH、N等のガスでドライエッチングするのが好ましい。ハードマスクがSiやTa,Ti、Mo、W等の材料の場合、ハロゲンガス(CF、CF/O、CHF、SF、Cl)を使ったRIEを用いるのが好ましい。ハードマスクにCrやAlの化合物を用いる場合、Cl系ガスを用いたRIEが好ましい。AuやPt、Pd、Cu等の貴金属を用いる場合、希ガスのイオンミリングが有効である。
<磁気記録層のパターニング>
磁気記録層のパターニングは、イオンミリングあるいはRIEによって、マスクされた部分以外をエッチングし記録層に凹凸によるパターンを作製する。凹凸によるパターン作製とは、通常、記録層の材料を全てエッチングすることをいう。場合によっては凹部に記録層の材料を一部残す構造としたり、Capped構造のように1層目は全てエッチングし、2層目以降は残す等といった構造を作ることもある。
イオンミリングにはNe、Ar、Kr、Xeなどの希ガスや、N等の不活性ガスを用いることができる。RIEを使う場合には、Cl系、CHOH、NH+COなどのガスを用いる。RIEの場合、エッチング後にHガス洗浄やベーク処理、水洗処理が必要になることもある。
<埋め込み工程>
実施形態に係る磁気記録媒体は、周期的パターンに加工された磁気記録層を埋め込みにより平坦化するプロセスを加えることができる。埋め込みには、埋め込み材料をターゲットとしたスパッタリング法が簡便なため使用されるが、他にもめっき、イオンビーム蒸着、CVD(化学気相堆積)、ALD等の方法によっても良い。CVDやALDを用いれば、高テーパーの磁気記録層の側壁に対し、高レートで成膜可能である。また、埋め込み成膜時に基板にバイアスをかけることで、高アスペクトのパターンでも隙間なく埋め込むことができる。SOG(Spin−On−Glass)やSOC(Spin−On−Carbon)等の所謂レジストをスピンコートし、熱処理で硬化させる方法を用いても良い。
公知例でよく見られる埋め込み材料にはSiOを用いられているが、埋め込み材料はこれに限らず、硬度と平坦性の許す限りの材料を使用してよい。例えば、NiTaやNiNbTi等のアモルファス金属は平坦化し易く埋め込み材料として適している。Cを主成分とする材料例えばCN、CHなども、硬度が高くDLC(ダイアモンドライクカーボン)との密着性が良いため適している。SiOやSiN、TiO、TaO等の酸化物、窒化物も埋め込み材料として好適である。ただし、磁気記録層と接する際に磁気記録層と反応生成物を作る場合、埋め込み層と磁気記録層の間に保護層を1層挟むことができる。
<保護膜形成および後処理>
カーボン保護膜は、凹凸へのカバレッジをよくするためにCVD法で成膜することが望ましいが、スパッタ法または真空蒸着法により成膜してもよい。CVD法によれば、sp結合炭素を多く含むDLC膜が形成される。膜厚は2nm以下だとカバレッジが悪くなり、10nm以上だと、記録再生ヘッドと媒体との磁気スペーシングが大きくなってSNR(信号/ノイズ 比)が低下する傾向がある。保護膜上に潤滑剤を塗布することができる。潤滑剤としては、たとえばパーフルオロポリエーテル、フッ化アルコール、フッ素化カルボン酸などを用いることができる。
<磁気記録層>
磁気記録層としては、合金系の場合、CoまたはFe、Niを主成分とし、かつPtあるいはPdを含むことが好ましい。磁気記録層は、必要に応じて、Crや酸化物を含むことができる。酸化物としては、特に酸化シリコン、酸化チタンを使用することができる。さらに、酸化物の他に、Ru、Mn、B、Ta、Cu、及びPdから選ばれる1種類以上の元素を含むことができる。上記元素を含むことにより、結晶性や配向性を向上させることができ、より高密度記録に適した記録再生特性、熱揺らぎ特性を得ることができる。
垂直磁気記録層としては、CoPt系合金、FePt系合金、CoCrPt系合金、FePtCr系合金、CoPtO、FePtO、CoPtCrO、FePtCrO、CoPtSi、FePtSi、ならびにPt、Pd、Ag、Cuからなる群より選択された少なくとも一種を主成分とする合金と、Co、Fe、Niとの多層構造などを使用することもできる。また、Kuの高いMnAl合金、SmCo合金、FeNbB合金、CrPt合金などを使用することもできる。
垂直磁気記録層の厚さは、好ましくは3ないし30nm、より好ましくは5ないし15nmである。この範囲であると、より高記録密度に適した磁気記録再生装置を作製することができる。垂直磁気記録層の厚さが3nm未満であると、再生出力が低過ぎてノイズ成分の方が高くなる傾向がある。垂直磁気記録層の厚さが30nmを超えると、再生出力が高過ぎて波形を歪ませる傾向がある。
<中間層>
軟磁性裏打ち層と記録層との間に、非磁性体からなる中間層を設けることができる。中間層は、軟磁性裏打ち層と記録層との交換結合相互作用を遮断し、記録層の結晶性を制御するという2つの作用を有する。中間層の材料の例は、Ru、Pt、Pd、W、Ti、Ta、Cr、Si、Ni、Mg、及びその合金、その酸化物及びその窒化物である。
<軟磁性裏打ち層>
軟磁性裏打ち層(SUL)は、垂直磁気記録層を磁化するための単磁極ヘッドからの記録磁界を水平方向に通して、磁気ヘッド側へ還流させるという磁気ヘッドの機能の一部を担っており、記録層に急峻で充分な垂直磁界を印加させ、記録再生効率を向上させる作用を有する。軟磁性裏打ち層には、Fe、NiまたはCoを含む材料を用いることができる。軟磁性裏打ち層の材料の例は、FeCo系合金たとえばFeCo、FeCoVなど、FeNi系合金たとえばFeNi、FeNiMo、FeNiCr、FeNiSiなど、FeAl系合金、FeSi系合金たとえばFeAl、FeAlSi、FeAlSiCr、FeAlSiTiRu、FeAlOなど、FeTa系合金たとえばFeTa、FeTaC、FeTaNなど、FeZr系合金たとえばFeZrNなどである。Feを60at%以上含有するFeAlO、FeMgO、FeTaN、FeZrNなどの微結晶構造または微細な結晶粒子がマトリクス中に分散されたグラニュラー構造を有する材料を用いることもできる。軟磁性裏打ち層の他の材料として、Coと、Zr、Hf、Nb、Ta、TiおよびYのうち少なくとも1種とを含有するCo合金を用いることもできる。Co合金には80at%以上のCoが含まれることが好ましい。このようなCo合金は、スパッタ法により成膜した場合にアモルファス層が形成されやすい。アモルファス軟磁性材料は、結晶磁気異方性、結晶欠陥および粒界がないため、非常に優れた軟磁性を示すとともに、媒体の低ノイズ化を図ることができる。好適なアモルファス軟磁性材料としては、たとえばCoZr、CoZrNbおよびCoZrTa系合金などを挙げることができる。
軟磁性裏打ち層の下に、軟磁性裏打ち層の結晶性の向上または基板との密着性の向上のために、さらに下地層を設けてもよい。こうした下地層の材料としては、Ti、Ta、W、Cr、Pt、これらを含む合金、またはこれらの酸化物もしくは窒化物を用いることができる。
スパイクノイズ防止のために軟磁性裏打ち層を複数の層に分け、0.5〜1.5nmのRuを挿入することで互いに反強磁性結合させることができる。また、CoCrPt、SmCo、FePtなどの面内異方性を持つ硬磁性膜またはIrMn、PtMnなどの反強磁性体からなるピン層と軟磁性層とを交換結合させることができる。交換結合力を制御するために、Ru層の上下に磁性膜(たとえばCo)または非磁性膜(たとえばPt)を積層することができる。
図1に実施形態に係る方法にて作成可能な周期的パターンの例を表す図を示す。
図示するように、実施形態に係る方法を用いると、例えば大面積に一括して数nm〜数10nmのピッチで微粒子20が六方最密充填されたパターンを形成することができる。
また、図2に、実施形態に係る方法にて作成可能な周期的パターンの他の例を表す図を示す。
この例の周期的パターンでは、微粒子21が正方配列している。このようなパターンは、例えば、使用される微粒子の形状が図示しない立方体のときに発現し得る。
また、図3は、実施形態に係る磁気記録媒体を適用可能な磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図を示す。
図3に示されるように、磁気記録再生装置130は、上面の開口した矩形箱状の筐体131と、複数のねじにより筐体131にねじ止めされる筐体の上端開口を閉塞する図示しないトップカバーを有している。
筐体131内には、実施形態に係る磁気記録媒体132、この磁気記録媒体132を支持及び回転させる駆動手段としてのスピンドルモータ133、磁気記録媒体132に対して磁気信号の記録及び再生を行う磁気ヘッド134、磁気ヘッド134を先端に搭載したサスペンションを有し且つ磁気ヘッド134を磁気記録媒体132に対して移動自在に支持するヘッドアクチュエータ135、ヘッドアクチュエータ135を回転自在に支持する回転軸136、回転軸136を介してヘッドアクチュエータ135を回転、位置決めするボイスコイルモータ137、及びヘッドアンプ回路基板138等が収納されている。
以下、実施例を示し、実施形態をより具体的に説明する。
実施例1
図4に、第1の実施形態に使用される周期的パターンの形成方法を表すフロー図を示す。
まず、オレイルアミン保護基のついたFe微粒子(粒径10nm)をトルエン中に1重量%で分散させ、Fe微粒子分散液を調製する(BL 1)。
つづいて、第1の添加剤としてステアリン酸、及び第2の添加剤としてカルボキシ基含有のポリエステルアクリレートをそれぞれ1重量%でトルエン溶媒に分散させ、Fe粒子分散液と重量比で1:1の割合で混合の後、大気中で1時間撹拌し、微粒子塗布液を得た(BL 2)。
磁気記録媒体を構成する磁気記録層およびマスク層が堆積されたガラス基板上へ微粒子塗布液を滴下し、回転数3000rpmでスピンコートし、単層の微粒子層を形成し、(BL 3)、基板と微粒子層とからなる周期的パターンを形成した(BL 4)。
真空UV露光装置にガラス基板を静置し、波長300nmのUV光を5mW/cmで200秒照射した。このUV照射により、保護基のアクリレートが硬化し、粒子を強固に支持させることにより、微粒子層と微粒子層の周囲に埋め込まれた保護層により構成される規則的な配列パターンを形成した。SEM観察の結果、微粒子が単層で基板上へと配列していることを確認した。
図5に、上記周期的パターンを用いてパターンド磁気記録媒体を形成する工程を表す概略的な断面図を示す。
続いて、上記周期的パターンを磁気記録層へと転写する。
なお、周期的パターンが転写される磁気記録層を有する磁気記録媒体の膜構成は、ガラス基板1上から順に厚さ40nmの軟磁性層(CoZrNb)(図示せず)、厚さ20nmのRu配向制御用中間層3および厚さ10nmのCo80Pt20からなる磁気記録層4、厚さ2nmのPd保護膜5、厚さ3nmのMoリフトオフ層6、厚さ10nmのCからなる第1のハードマスク層6である。
まず、図5(a)は、第1のハードマスク層6上に微粒子層7と微粒子層7の周囲に埋め込まれた保護層8により構成される規則的な配列パターンが形成された様子を示す。
図5(b)に示すように、ドライエッチングにより、Fe微粒子層7のパターンをCマスク6へと転写した。この工程は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)RIE装置により、プロセスガスとしてOガスを使用し、チャンバー圧を0.1Paとし、コイルRFパワーおよびプラテンRFパワーをそれぞれ100Wおよび10Wとし、エッチング時間を30秒として行なった。Fe粒子はOプラズマではほとんど削れないため、10nmの高さのCピラーの上に直径10nmのFe粒子(表面はプラズマにより酸化)が載っている状態のマスクとなった。
次に、図5(c)に示すように、イオンミリングにより、第1のハードマスク(C)の形状を磁気記録層3へと転写する。ここでは、たとえばArイオンミリング装置により、プロセスガスとしてArを使用し、チャンバー圧を0.04Paとし、プラズマパワー400W、加速電圧400Vとし、エッチング時間を20秒として行われる。この工程により、Moリフトオフ層5、Pd保護層4、CoPt磁気記録層3がエッチングされ、CoPt記録層3が磁気的に分断された。
続いて、図5(d)に示すように、Moからなるリフトオフ層5ごと第1のハードマスク6を剥離する。この工程は、たとえば濃度0.1%の過酸化水素水へ媒体を浸漬し、5分間保持することで行われる。
最後に、図5(e)にCVDにより、厚さnmのDLCからなる第2の保護膜14を形成し、潤滑剤を塗布することで第1の実施形態にかかるパターンド媒体100が得られる。
上記のような方法によって作製したパターンド媒体の平面構造をSEMによって観察したところ、CoPt粒径の分散が10%であった。
また、作製した磁気記録媒体をドライブに搭載し、SNRの測定を行ったところ、記録密度500kFCIのところで、SNRは10dBとなり、磁気記録媒体として使用可能であることが示された。
この結果から、実施形態よって形成された微粒子層の周期的パターンから、磁性体粒子のサイズ分布が低く、面内均一性が良好な周期的パターンを有するパターンド磁気記録媒体が得られることが示された。
実施例2(磁気記録媒体・堆積)
図6に、第2の実施形態に使用される周期的パターンの形成方法を表すフロー図を示す。
まず、図示するように、粒径8nmのTiOx微粒子をエタノール溶媒へ10重量%で分散させ、Fe微粒子分散液を作成した(BL 11)。
第1の添加剤としてステアリン酸をPGMEA(Propylene Glycol 1―Monomethyl Ether 2―Acetate)溶媒へ1重量%で分散させた。TiOx微粒子を混合し、大気中1時間撹拌した後、溶媒を全てPGMEAへと置換した(BL 12)。
次、第2の添加剤として分子量300程度のカルボキシ基含有ポリエステルメタクリレートを1重量%でPGMEA溶媒に分散させ、TiOx粒子分散液と重量比で3:1で混合した(BL 13)。大気中1時間撹拌することにより微粒子塗布溶液を得た(BL 14)。
軟磁性層の堆積されたガラス基板上へTiOx粒子分散液を滴下し、回転数3000rpmでスピンコートし単層の微粒子層を配列させた(BL 15)。
クリーンオーブン中に基板を静置し、150℃で1時間ベークした。この熱処理により、保護基のメタクリレートを硬化させ、粒子を強固に支持させることにより、微粒子層により構成される周期的パターンを形成した(BL 16)。SEM観察の結果、粒子が単層で基板上へと配列していることを確認した。
図7に、上記周期的パターンを用いてパターンド磁気記録媒体を形成する工程を表す概略的な断面図を示す。
なお、微粒子塗布溶液を適用する層を含む積層体の構成は、ガラス基板1上から順に厚さ40nmのCoZrNbからなる軟磁性層11、厚さ5nmのSiCからなる表面酸化保護層12が積層されている。
まず、図7(a)は、軟磁性層11、SiC表面酸化保護層12上に、微粒子層13と保護層15により構成される周期的パターンが形成された様子を示す。
図7(b)に示すように、ドライエッチングにより、TiOx粒子13の周囲のメタクリレート15をエッチングし、粒子と粒子を孤立させた。この工程は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)RIE装置により、プロセスガスとしてOガスを使用し、チャンバー圧を0.1Paとし、コイルRFパワーおよびプラテンRFパワーをそれぞれ100Wおよび10Wとし、エッチング時間を10秒として行われる。TiOx粒子13はOプラズマではほとんど削れないため、TiOx粒子がメタクリレートに支えられたピラー状構造となる。このエッチングは粒子側壁のメタクリレートが除去され、軟磁性層11の保護層12であるSiCが露出した段階で終了となる。
続いて、図7(c)に示すように、スパッタにより、TiOx粒子13の表面に磁気記録層3を堆積させる。まず、結晶配向制御のための図示しないRu層を3nm、その後、[Co(0.3nm)/Pt(0.7nm)]を10層積層した人工格子の磁気記録層3(合計10nm)を積層する。
最後に、図7(d)に示すように、CVDにより、厚さ5nmのDLCからなる第2の保護膜14を形成し、潤滑剤を塗布することで第2の実施形態によるパターンド媒体110が得られる。
上記のような方法によって作製したパターンド媒体の平面構造をSEMによって観察したところ、[Co/Pt]粒径の分散が10%であった。作製した磁気記録媒体をドライブに搭載し、SNRの測定を行った。記録密度500kFCIのところで、SNRは9dBとなり、磁気記録媒体として使用可能であることが示された。この結果から、本発明の微細パターンから、磁性体粒子のサイズ分布の低い磁気記録媒体が得られることが示された。作製した磁気記録媒体をドライブに搭載し、SNRの測定を行った。記録密度500kFCIのところで、SNRは8dBとなり、磁気記録媒体として使用可能であることが示された。この結果から、本発明の微細パターンから、サイズ分布の低く、面内均一性が良好な周期的パターンを有する磁気記録媒体が得られることが示された。
実施例3
図8に、第3の実施形態に係るパターンド磁気記録媒体の製造工程を表す概略的な断面図を示す。
実施例1と同様にして、微粒子塗布液を用意した。
微粒子塗布液を適用する層を含む積層体の構成は、ガラス基板1上から順に厚さ40nmのCoZrNb軟磁性層11、CrTiからなる厚さ5nmの酸化保護層(図示せず)5nmのCからなる凹凸用下地層16とした。
図8(a)に示すように、凹凸用下地層16上に実施例1と同様にして微粒子層7と保護層8により構成される周期的パターンを形成する。
次に、図8(b)に示すように、Fe粒子7のパターンをドライエッチングによりC下地層16へと転写する。
この工程は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)RIE装置により、プロセスガスとしてOガスを使用し、チャンバー圧を0.1Paとし、コイルRFパワーおよびプラテンRFパワーをそれぞれ100Wおよび10Wとし、エッチング時間を15秒として行われる。Fe粒子はOプラズマではほとんど削れないため、5nm厚のCのピラー16の上に直径10nmのFe粒子(表面はプラズマにより酸化)が載っている状態のマスクとなった。
続いて、図8(c)に示すように、Fe粒子7を溶解剥離し、Cピラー16のみの構造とする。この工程は、例えば、基板を濃度1重量%のHCl水溶液に5分間浸漬し、表面の酸化したFe粒子7を選択的に溶解させることにより行われる。軟磁性層11は、CrTi保護膜により保護され、溶解することはない。
その後、図8(d)に示すように、スパッタにより、Cピラー16の表面に磁気記録層3を堆積させる。まず、結晶配向制御のためのRu層を3nm、その後、[Co(0.3nm)/Pt(0.7nm)]を10層積層した人工格子の磁気記録層3(合計10nm)を積層する。
さらに、図8(e)に示すように、CVDにより、厚さ5nmのDLCからなる第2の保護膜14を形成し、潤滑剤を塗布することで第3の実施形態によるパターンド媒体120が得られる。
上記のような方法によって作製したパターンド媒体の平面構造をSEMによって観察したところ、[Co/Pt]粒径の分散が10%であった。この結果から、第3の実施形態により、微細パターンから、磁性体粒子のサイズ分布の低い磁気記録媒体が得られることが判った。作製した磁気記録媒体をドライブに搭載し、SNRの測定を行った。記録密度500kFCIのところで、SNRは8dBとなり、磁気記録媒体として使用可能であることが示された。この結果から、本発明の微細パターンから、サイズ分布が低く、面内均一性が良好な周期的パターンを有する磁気記録媒体が得られることが示された。
実施例4
微粒子として、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Y、Zr、Sn、Mo、Ta、及びWを使用し、実施例1と同様の周期的パターン形成方法によりに微粒子の凝集を抑制可能かどうか調べた。
実施例1と同様の方法で、微粒子分散液にカルボキシ基含有ポリエステルアクリレートを混合、基板に単層塗布した後、RIEプロセスにかけ、平面SEMで凝集の有無を調査した。比較例4−1として、Au微粒子を用いた。
得られた結果を下記表1に示す。
それぞれの材料は酸化物でも純金属でもかまわないが、実施例としては一部を酸化物として掲載した。
金属材料Aの酸化物は、価数が特に指定されない場合、AOx(xは材料によって異なるが、ほとんどの場合0<x≦3である)と表記した。
また、実施例4−17のような、実施例4の材料が他の材料(たとえば貴金属であっても)を覆ったコアシェル構造においても、実施例4と同様の結果が得られる。
Figure 2015056186
表中、○はSEM観察の20万倍画像にて、粒子の密着が見られなかったもの、×は粒子の密着が見られたものを各々示す。粒子の密着は、塗布後の状態から粒子が動いたことを示しており、凝集したという意味である。
実施例4の粒子は塗布、RIE後にも凝集が見られなかった。
この結果から、Fe粒子と同様、粒子の表面がアクリレートの持つカルボキシ基と反応し、プロセス中の凝集を防ぐ効果が得られたことがわかった。
しかし、比較例4−1として試したAu粒子は、時間と共に粒子が凝集、沈殿した。その原因は、粒子とアクリレートが反応せず、アクリレートとAu粒子が分離したためである。
以上の結果より、本実施例で示した粒子については、凝集抑制効果が見られることがわかった。
実施例5
実施形態に係る方法では、微粒子に2種類の添加剤を加え、塗布性と基板への密着性の双方を両立させる。
微粒子としてFe微粒子を使い、第2の添加剤としてカルボキシ基末端ポリエステルアクリレートを使用し、下記表2のように第1の添加剤を変化させて、実施例1と同様にして、微粒子塗布液を調製した。また、Fe微粒子と第1の添加剤との重量比を下記表2に示す。
得られた微粒子塗布液をC基板上に塗布し、実施例1と同様にしてUV露光することにより硬化を行った。
SEM観察することにより塗布性を評価した。
得られた結果を下記表2に示す。
Figure 2015056186
なお、表中、二重丸はSEM観察の20万倍画像にて、塗布ムラなく規則配列したもの、○は欠陥が1か所以上、△は欠陥が3か所以上、×は欠陥が5か所以上のものを示す。
第1の添加剤を用いた場合、用いない場合(比較例)よりも欠陥が少なく、均一な塗布が可能である。この結果より、第1の添加剤を用いることで、基板への塗布性が向上したことがわかった。
実施例6
微粒子としてFe微粒子を使い、第1の添加剤としてステアリン酸を使用し、下記表3のように第2の添加剤を変化させて、実施例1と同様にして、微粒子塗布液を調製した。
得られた微粒子塗布液をC基板上に塗布し、材料によって硬化の方法をUVと熱の適した方を使用することにより硬化を行った。
ガスを用いたRIEにより、粒子をマスクとしてC基板をエッチングすることにより凝集抑制効果を調べた。
プロセス後、平面SEMの20万倍視野で観察し、凝集が10個以下の場合は二重丸、20個以下の場合は○、50個以下の場合は△、それ以上は×と評価した。
得られた結果を下記表3に示す。
Figure 2015056186
第2の添加剤を含まない比較例6−1と比べると、第2の添加剤を含む場合、凝集抑制効果が得られることがわかった。
実施例7
実施形態に係る方法を用いて形成された微粒子配列基板を用いて、CNTの成長を行った。実施例1と同様にしてFe微粒子を基板上に配列した。ただし、基板はガラス基板の代わりに、熱酸化膜のついたシリコン基板を用い、下地などの成膜は行わずに基板上へ直接微粒子を塗布した。
この微粒子配列基板上へ、CNTの成長を行った。まず、微粒子の表面をむき出しにするため、Oガスを用いたRIEにより、微粒子表面のステアリン酸及びポリエステルアクリレートを除去した。その後、メタンガスを用いたCVDにより、微粒子表面へとCNTを成長させた。断面TEMで観察したところ、確かにFe微粒子上にCNTが成長したことを確かめられた。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…基板、2…中間層、3…磁気記録層、4…保護層、5…リフトオフ層、6…マスク層、7,13…微粒子、8,15…保護層、11…軟磁性層、12…保護層、14…保護層、16…加工用下地層、100,110,120…磁気記録媒体

Claims (16)

  1. 基板上に磁気記録層を形成する工程、
    該磁気記録層上にマスク層を形成する工程、
    前記マスク層への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第1の官能基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第2の官能基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を前記マスク層上に塗布し、前記マスク層上に単層の微粒子層を形成する工程、
    該微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、該重合性官能基を反応させて該保護層を硬化させるとともに、前記マスク層上に固着せしめる工程、
    該微粒子層により構成される周期的パターンを前記マスク層へ転写する工程、
    前記周期的パターンを前記磁気記録層へ転写する工程、及び
    前記マスク層を前記磁気記録層から除去する工程を具備することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記微粒子塗布液を前記マスク層上に塗布する工程の前に
    前記第1の添加剤と第2の添加剤を溶媒中に分散させた添加剤混合液を、前記微粒子を前記溶媒に分散させた微粒子分散液と混合し、該第1の添加剤の前記第1の官能基を前記微粒子表面と反応させて付着せしめ、該微粒子塗布液を調製する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 基板上に、該基板への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第1の官能基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第2の官能基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を塗布し、単層の微粒子層を形成する工程、
    該微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、該重合性官能基を反応させて該保護層を硬化させるとともに、前記基板上に固着せしめる工程、
    該微粒子間の保護層をエッチングにより除去し、該微粒子により構成される周期的パターンを形成する工程、及び
    前記周期的パターン上に磁気記録層を形成する工程を具備することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記微粒子塗布液を前記基板上に塗布する工程の前に
    前記第1の添加剤と第2の添加剤を溶媒中に分散させた添加剤混合液を、前記微粒子を前記溶媒に分散させた微粒子分散液と混合し、該第1の添加剤の前記第1の官能基を前記微粒子表面と反応させて付着せしめ、該微粒子塗布液を調製する工程をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 基板上に下地層を形成する工程、
    前記下地層への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第1の官能基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第2の官能基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤との混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を前記下地層上に塗布し、単層の微粒子層を形成する工程、
    該微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、該重合性官能基を反応させて該保護層を硬化させるとともに、前記下地層上に固着せしめる工程、
    該微粒子層により構成される周期的パターンを前記下地層へ転写する工程、及び
    前記下地層上に磁気記録層を形成する工程を具備することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  6. 前記微粒子塗布液を前記下地層上に塗布する工程の前に
    前記第1の添加剤と第2の添加剤を溶媒中に分散させた添加剤混合液を、前記微粒子を前記溶媒に分散させた微粒子分散液と混合し、該第1の添加剤の前記第1の官能基を前記微粒子表面と反応させて付着せしめ、該微粒子塗布液を調製する工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1の添加剤の主鎖は、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート及びエポキシからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記重合性官能基が、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、オキセタン環、ビニルエーテル基からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第2の添加剤は、18(MPa)1/2ないし25(MPa)1/2以下のSP値を有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記前記微粒子塗布液の塗布は、スピンコート法、ディップコート法、LB法から選択される方法によって行われる請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 被加工層上に、該被加工層表面への濡れ性を上げるための直鎖構造、及びアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第1の官能基を持つ第1の添加剤と、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、及びスルホ基からなる群から選択される少なくとも1種の第2の官能基、及び重合性官能基を持つ第2の添加剤と、の混合物を含む保護層により被覆され、少なくとも表面に、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、錫、モリブデン、タンタル、及びタングステン、及びその酸化物からなる群から選択される材料を有する微粒子を含む微粒子塗布液を塗布し、前記被加工層上に単層の微粒子層を形成する工程、
    該微粒子層に熱または光エネルギーを適用し、該重合性官能基を反応させて該保護層を硬化させるとともに、前記被加工層上に固着せしめ、該微粒子層により構成される周期的パターンを形成する工程を具備することを特徴とするパターン形成方法。
  12. 前記微粒子塗布液を前記被加工層上に塗布する工程の前に
    前記第1の添加剤と第2の添加剤を溶媒中に分散させた添加剤混合液を、前記微粒子を前記溶媒に分散させた微粒子分散液と混合し、該第1の添加剤の前記第1の官能基を前記微粒子表面と反応させて付着せしめ、該微粒子塗布液を調製する工程をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1の添加剤の主鎖は、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート及びエポキシからなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記重合性官能基が、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、オキセタン環、ビニルエーテル基からなる群から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記第2の添加剤は18(MPa)1/2ないし25(MPa)1/2のSP値を有することを特徴とする請求項11ないし14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記前記微粒子塗布液の塗布は、スピンコート法、ディップコート法、LB法から選択される方法によって行われる請求項11ないし15のいずれか1項に記載の方法。
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