JP2015055776A - カメラモジュール - Google Patents

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【課題】OIS可動部を軽量化してOIS性能を高めるとともに、OIS方向の変位検出手段を設けることによる配線の煩わしさを解消し、かつ、AF駆動を高速化することが可能な光学的手振れ補正用カメラモジュールを提供する。【解決手段】光学部(3)と中間支持体(10)とはサスペンションワイヤ(9)に連結され、中間支持体(10)と固定支持体(12)とはAF用バネ(11a・11b)に連結され、制御部(32・33)はAF変位検出部(31)に基づきAF用駆動部(37)をフィードバック制御し、OIS用駆動部(38)をノンフィードバック制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、携帯電話等の電子機器に搭載されるカメラモジュールに関するものであって、特にオートフォーカス機能に加えて、手振れ補正機能を有するカメラモジュールに関するものである。
近年の携帯電話は、携帯電話内にカメラモジュールを組み込んだ機種が大半を占めるようになってきている。携帯電話に搭載されるカメラモジュールは、携帯電話内に収納しなければならないため、デジタルカメラに搭載されるカメラモジュールと比べて小型、軽量化に対する要求が大きい。
また、レンズ駆動装置によってオートフォーカス(AF:Auto Focus)機能を発揮するタイプのカメラモジュールが携帯電話等の電子機器に搭載される例も増加してきている。レンズ駆動装置には、ステッピングモータを利用するタイプ、圧電素子を利用するタイプ、VCM(Voice Coil Motor:ボイスコイルモータ)を利用するタイプ等の様々なタイプが存在しており、すでに市場に流通している。
一方、このようにオートフォーカス機能を有するカメラモジュールを搭載する携帯電話が当たり前になってきた状況においては、差別化を図るためのさらなる機能として、手振れ補正機能が注目されてきている。
手振れ補正機能は、デジタルカメラおよびビデオカメラ等において世間で広く採用されている一方、携帯電話においては、サイズ面の問題等があるため、まだ採用例は少ない。しかし、小型化が可能な手振れ補正機構の新規な構造も提案されつつあり、今後は手振れ補正機能を有した携帯電話用カメラモジュールが増加していくと予想されている。携帯電話に搭載することを意識した手振れ補正機能付きカメラモジュールが特許文献1に記載されている。特許文献1で説明されているのは、光学的手振れ補正機構(OIS:Optical Image Stabilizer)についてである。
特許文献1では、撮影ユニット(可動モジュール)と呼ばれる従来のAFカメラモジュールを4本のサスペンションワイヤで支持し、光軸に垂直な2軸方向に駆動することで手振れを補正する構造となっている。撮影ユニットの駆動機構として、撮影ユニットを搭載したカバー部の4つの外周側面にそれぞれマグネットが配置され、各マグネットに対向するように固定体側ヨークにコイルが配置されている。これにより、固定体側ヨークに対して撮影ユニットが、光軸に垂直な2軸に独立して駆動可能となっている。
しかし、特許文献1の例では、AFカメラモジュール全体を手振れ補正のために駆動しており、OIS可動部が重くなる。また、撮影ユニットには撮像素子も含まれており、レンズ系と撮像素子を一体で光軸に垂直な方向に駆動しても十分な手振れ補正はできない。OIS可動部を軽量化するとともに、補正効果を得るために、例えば撮像素子をOIS固定部側に配したり、OIS可動部の軽量化と部品点数の削減のためにAF駆動用マグネットとOIS駆動用マグネットを共通化したりしたとしても、AFの可動部とAFの固定部全体がOIS可動部となるため、OIS可動部を軽量化することができない。
OIS可動部が重いということは、第1にそれだけ駆動にパワーが必要になるという問題がある。OISでは、手振れ補正のために100Hz程度の周波数でOIS可動部を駆動するため、OIS可動部を軽量化することが望ましい。
第2に、光軸が重力の方向とは平行でない方向になるようにカメラが保持された場合、OIS可動部の自重によりOIS可動部がシフトしてしまう。そのため、特に軽量化のために撮像素子をOIS固定部側に配置する場合等では、レンズの光軸が撮像素子に対してシフトすることになり、撮影者が狙った方向に対してずれた映像を撮影してしまう。このような事態を回避するため、通常はコイルにDC補正電流を加え、OIS可動部を位置センサ等で検出される本来の光軸位置まで戻すことが行われる。しかしながら、このような補正を行うと、撮影を行う前後のプレビュー状態でも常に補正電流が必要になり、カメラモジュール、あるいはカメラモジュールを搭載する携帯電話としての消費電力が増大してしまうという問題がある。
また、特許文献1の例では、AF可動部をAF用バネによりAF固定部に対して支持し、AF固定部をOISバネ(サスペンションワイヤ)でOIS固定部に対して支持する構成となっている。このような構成を模式的に表すと、図13に示すような2自由度系の振動モデルになる。mがAF可動部の質量、mがAF可動部を除いたOIS可動部の質量(すなわちAF固定部の質量)、kがAF可動部を支持しているAF用バネの横方向(光軸に垂直な方向)のバネ定数、kがOIS可動部を支持しているサスペンションワイヤの撓み方向(光軸に垂直な方向)のバネ定数である。各バネの自然長の位置を基準として、AF可動部、OIS可動部の変位をそれぞれx、xとすると、特許文献1の例ではOIS駆動力fはOIS可動部(mに相当)に作用することになる。簡略化のため、粘性項は省略している。このモデルに対して運動方程式をたてると、以下のようになる。なお、式中、tは時間を示す。
(d/dt)+k(x−x)=0
(d/dt)+k(x−x)+k=f
ラプラス変換してこの連立方程式を解くと、以下のようになる。
/F=k/((m+k)×(m+k+k)−k
ただし、sはラプラス変換の変数、X、X、Fはそれぞれx、x、fのラプラス変換後の関数である。また、レンズの変位を示すのがXであるため、Xに関する式のみ示しているが、同様の解法でXに関する式も導出できる。
ここで、s=−ω、ω=2π×f(fは周波数)として周波数領域に変換すると、この振動系のボード線図が得られる。図14にこの振動系のボード線図を示す。横軸は周波数で、ゲインの目盛を縦軸左側に、位相の目盛を縦軸右側に示している。上式をそのまま計算すると共振点でゲインが無限大となるため、適度な粘性項を与えて計算した結果を図14に示している。
上式からも類推できるが、X/Fは、分子が定数、分母がsの2次項になっている。したがって、分母=0、すなわちX/F→∞となる共振点が2つ存在することになる。特に、高域側の2次共振は、大きなゲインピークを有し、位相が180度回るため、サーボ系のカットオフ周波数を過ぎてから再び0dBラインを横切る可能性があり、サーボ系の発振につながるため望ましくない。発振を防止するためには、サーボ系全体のゲインを下げるか、フィルタ等で2次共振のゲインを落とすか、2次共振の周波数を機械的に上げるか(kを高くする)等の対応が必要になる。ゲインを落とすことは、手振れ補正機能の低下につながり、kを高くするとAFの動作にも悪影響を及ぼす可能性がある。
さらに、図14に示す結果は、AF可動部に対してその重心位置にOIS駆動力(AF用バネを介して作用する)が働いた場合を想定したものであるが、重心位置とOIS駆動力の位置がずれている場合は、AF可動部に対して回転モーメントが作用するため、さらにAF用バネのねじれモード(光軸に垂直な軸を中心とする回転)の共振も生じる。ねじれモードの共振が生じた場合のボード線図を図15に示す。構造にもよるが、通常はねじれ共振は2次共振よりもやや低い周波数で発生し、ゲインピークで見ると下側のピークと上側のピークが接近して見られる。このような共振ピークもサーボ系の不安定性につながるため、望ましくない。
そこで、本願発明者は、上記の問題を解決するカメラモジュールとして、特許文献2に記載のカメラモジュールを提案した。
特許文献2に記載されているカメラモジュールの、中間支持体、第1支持部、および中間支持体に対して支持される光学部は、オートフォーカス(AF)機能のために光軸方向(光軸に平行な方向)に変位されうる。光学部は、光学的手振れ補正(OIS)のために光軸に垂直な方向に変位されうる。よって、光学的手振れ補正のために駆動されるOIS可動部は、光学部等の限られた部材を含み、中間支持体および第2支持部を含まない。それゆえ、光学的手振れ補正のために駆動されるOIS可動部を軽量化することができる。そのため、OIS可動部の自重による光軸シフトを補正するための補正電流を低減することができ、カメラモジュールの低消費電力化を図ることが可能となる。また、特許文献2に記載されているカメラモジュールの構成によれば、OIS可動部は、第2支持部によって光軸方向に変位可能に支持される中間支持体を含まないので、中間支持体および第2支持部を介さずに、OIS可動部に対して直接OIS駆動力を作用させることができる。よって、特許文献1に記載されているカメラモジュールの構造のような、第2支持部(AF用バネ)を介して光学部にOIS駆動力を加える構造と比べて、高次の共振ピークを抑制することができる。それゆえ、光学部の変位を制御しやすく、サーボ系の安定性を高められる。
図16は、特許文献2に記載されているカメラモジュールの構成を模式的に表す振動モデルを示す図である。特許文献2に記載されているカメラモジュールの光軸に垂直な一方向における振動モデルは、図16に示すような2自由度系の振動モデルになる。m11がOIS可動部の質量、m12がOIS可動部を除いたAF可動部の質量、k11がOIS可動部を支持しているサスペンションワイヤの撓み方向(光軸に垂直な方向)のバネ定数、k12がAF可動部を支持しているAF用バネの横方向(光軸に垂直な方向)のバネ定数である。各バネの自然長の位置を基準として、OIS可動部、AF可動部の変位をそれぞれx11、x12とすると、特許文献2に記載されているカメラモジュールではOIS駆動力fはOIS可動部(m11に相当)に作用し、OIS駆動力fの反作用(−f)が中間支持体に作用する。すなわち、反作用(−f)は、OIS可動部を除いたAF可動部(m12に相当)に作用する。なお、OIS用マグネットを中間支持体ではなく固定支持体に配置する形態では、中間支持体に反作用は働かない。また、簡略化のため、粘性項は省略している。このモデルに対して運動方程式をたてると、
11(d11/dt)+k11(x11−x12)=f
12(d12/dt)+k11(x12−x11)+k1212=−f
ラプラス変換してこの連立方程式を解くと、
11/F=(m12+k12)/((m11+k11)×(m12+k11+k12)−k11
となる。ただし、sはラプラス変換の変数、X11、X12、Fはそれぞれx11、x12、fのラプラス変換後の関数である。
ここで、s=−ω、ω=2π×f(fは周波数)として周波数領域に変換し、各定数として特許文献2に記載されているカメラモジュールの一設計例の数値を用いると、この振動系のボード線図が得られる。図17に特許文献2に記載されているカメラモジュールの撮像レンズの変位を示すボード線図を示す。横軸は周波数で、ゲインの目盛を縦軸左側に、位相の目盛を縦軸右側に示している。また、ボード線図中のそれぞれの線に付した矢印によって、対応する軸を示す。上式をそのまま計算すると共振点でゲインが無限大となるため、図17に示すのは適度な粘性項を与えて計算した結果である。上式からも類推できるが、X11/Fは、分子がsの1次項、分母がsの2次項になっている。したがって、分母=0、すなわちX11/F→∞となる共振点が2つ存在するとともに、分子=0となる逆向きの共振点も1つ存在することになる。分子側の共振点と分母側の高域側の共振点はペアになっており、その周波数は接近しているがわずかにずれるため、ボード線図上では下向きのゲインピークfと上向きのゲインピークfがそれぞれ存在する。設計例では下向きのゲインピークfの周波数の方が低域であり、位相に現れる位相ピークは上に凸のピークとなる。そのため、位相が遅れないので、サーボ系を安定化することができる。
下向きのゲインピークfの周波数と上向きのゲインピークfの周波数との差は、OIS可動部の質量m11とOIS可動部を除いたAF可動部の質量m12との比で変化する。したがって、設計によっては、下向きのゲインピークfの周波数と上向きのゲインピークfの周波数とを接近させることができ、ゲインピーク自体の大きさも小さくすることができる。このような設計例における振動系のボード線図を図18に示す。図18では、図17に示す結果と比べて、下向きのゲインピークfの周波数と上向きのゲインピークfの周波数とが接近し、ゲインピーク自体の大きさも小さくなっている。
図17および図18に示す結果は、OIS可動部に対してその重心位置にOIS駆動力が働いた場合を想定したものであるが、重心位置とOIS駆動力の位置がずれている場合は、OIS可動部に対して回転モーメントが作用するため、サスペンションワイヤのねじれモード(光軸に垂直な軸を中心とする回転)の共振も生じる。ただし、ここでいうねじれモードとは、OIS可動部にチルトが生じる(光軸が傾く)モードであり、このような振動が生じるためには、サスペンションワイヤが伸縮振動をする必要がある。前述の通り、サスペンションワイヤの伸縮のバネ定数は非常に高く、このようなねじれの共振ピークが現れる周波数は高く設定できるので、問題にはならない。なお、光軸に平行な軸を中心とする回転の振動モードについては、通常、光軸を挟んで対で配置されるOIS用コイルを対称に配置すれば発生しないので、問題にならない。
特開2009−288770号公報(2009年12月10日公開) 特開2012−37549号公報(2012年2月23日公開)
しかしながら、特許文献2に記載されているカメラモジュールは、下記の様な課題がある。
一つめは、OIS可動部の変位検出に伴う配線の問題である。OISの制御を行う場合、必須ではないものの、クローズドループ制御が行われる場合が多い。クローズドループ制御を行うためには、OIS可動部の変位を検出し、制御系にフィードバックしてやる必要がある。例えば、特許文献2に記載されているカメラモジュールの構成の場合、光学部と中間支持体の間の相対変位を検出する必要があり、光学部あるいは中間支持体に変位検出手段を備える必要がある。ホール素子を用いて変位検出する場合、マグネットが中間支持体側に固定されているため、光学部側にホール素子を固定する必要がある。ホール素子への通電は光学部、中間支持体を介して固定支持体まで配線する必要がある。OIS可動部から固定部への通電は、通常は支持バネを兼用することが多い。FPC等の別手段を用いると、FPC等のバネ力がOIS可動部の運動に影響するためである。しかしながら、1個のホール素子について4本、2軸OISでは8本、さらにはOIS駆動コイルへの給電に4本、合計12本の配線が必要になる。中間支持体に対する光学部の支持は4本のサスペンションワイヤによって行われているため、4本のサスペンションワイヤだけでは通電は不可能となる。サスペンションワイヤの本数を増やせば、通電は可能となるが、バネとして固くなりすぎること、さらには両端を半田付けするため半田付け場所が膨大になり、駆動装置の組立作業性が悪化する、等の問題が発生してしまう。
二つめは、AF可動部の重量の問題である。特許文献1に記載されているカメラモジュールに対して、特許文献2に記載されているカメラモジュールでは、確かにOIS可動部の軽量化を実現でき、OIS性能の向上が図れる。その半面、AF可動部の重量は従来よりも確実に増加し、AFの応答性能は悪くなってしまう。特に、パルス駆動したときの過渡応答は、重量化によって整定性が悪くなり、フォーカスサーチのとき等に多大な時間を要する可能性がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、OIS可動部を軽量化してOIS性能を高めるとともに、OIS方向の変位検出手段を設けることによる配線の煩わしさを解消し、かつ、AF駆動を高速化することが可能なカメラモジュールを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るカメラモジュールは、撮像レンズを有する光学部と、上記撮像レンズの光軸と軸心が一致する撮像素子を有する固定支持体と、上記固定支持体と上記光学部とは別に設けられる中間支持体と、上記光学部と上記中間支持体とを連結し、上記中間支持体に対して、上記光学部を上記光軸に垂直な方向に変位可能に支持する第1支持部と、上記中間支持体と上記固定支持体とを連結し、上記固定支持体に対して、上記中間支持体を光軸方向に変位可能に支持する第2支持部と、上記固定支持体に対する上記中間支持体の光軸方向の変位を検出する変位検出部と、手振れ補正のために上記第1支持部により上記光学部を上記中間支持体に対し光軸に垂直な方向に駆動する一方、オートフォーカスのために上記第2支持部により上記中間支持体を上記固定支持体に対し光軸方向に駆動する駆動部と、上記駆動部の駆動を制御する駆動制御部とを備え、上記駆動制御部は、光軸に垂直な方向における上記光学部の変位検出を行わないノンフィードバック制御により上記駆動部による手振れ補正のための駆動を制御する一方、上記変位検出部から得られる変位検出結果に基づくフィードバック制御により上記駆動部によるオートフォーカスのための駆動を制御することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、OIS可動部を軽量化してOIS性能を高めるとともに、OIS方向の変位検出手段を設けることによる配線の煩わしさを解消し、かつ、AF駆動を高速化することが可能な光学的手振れ補正用カメラモジュールを提供する効果を奏する。
本発明の実施形態1に係るカメラモジュールの概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示すカメラモジュールのA−A線矢視断面図である。 図2に示すカメラモジュールのB−B線矢視断面図である。 図1に示すカメラモジュールのOIS用コイルとマグネットとの構成を示す要部斜視図である。 図1に示すカメラモジュールのAF用コイルとマグネットとの構成を示す要部斜視図である。 図1に示すカメラモジュールの制御ブロック図の一例である。 本発明の実施形態2に係るカメラモジュールの概略構成を模式的に示す断面図である。 図7に示すカメラモジュールのC−C線矢視断面図である。 図7に示すカメラモジュールのOIS用コイルとマグネットとの構成を示す要部斜視図である。 図7に示すカメラモジュールのサスペンションワイヤおよびダンパー材の構成の一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態3に係るカメラモジュールの概略構成を模式的に示す断面図である。 図11に示すカメラモジュールのD−D線矢視断面図である。 従来のカメラモジュールの振動モデルを模式的に表した図である。 従来のカメラモジュールにおける撮像レンズの変位に関するボード線図の一例である。 従来のカメラモジュールにおける撮像レンズの変位に関するボード線図の他の例である。 従来の他のカメラモジュールの振動モデルを模式的に表した図である。 従来の他のカメラモジュールにおける撮像レンズの変位に関するボード線図の一例である。 従来の他のカメラモジュールにおける撮像レンズの変位に関するボード線図の他の例である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1に係るカメラモジュール100について、図1〜図6に基づいて説明する。
(カメラモジュールの構成)
図1は、カメラモジュール100の概略構成を模式的に示す斜視図である。本実施形態に係るカメラモジュール100は、オートフォーカス機能および手振れ補正機能付きのカメラモジュールである。
図1に示すように、カメラモジュール100は、複数の撮像レンズを含む光学部3と、光学部3を光軸方向および光軸に垂直な方向に駆動するために光学部3の外側に配置された光学部駆動装置5と、光学部3を経由した光を撮像する撮像部8とを備えている。光学部駆動装置5と、撮像部8とは撮像レンズの光軸方向に積層されている。
なお、以下では、便宜上、光学部3側(被写体側)を上方、撮像部8側を下方として説明するが、これは使用時における上下方向を規定するものではなく、例えば、上下が逆であってもよい。
まず、図2、図3、および図6に基づき、カメラモジュール100の全体構造について説明する。図2は、カメラモジュール100の概略構成を模式的に示す断面図であり、図1に示すカメラモジュール100のA−A線矢視断面図である。図3は、カメラモジュール100の概略構成を模式的に示す断面図であり、図2に示すカメラモジュール100のB−B線矢視断面図である。図2には、撮像レンズ1の光軸の位置を破線で示す。また、図6は、図1に示すカメラモジュール100の制御ブロック図の一例である。
(光学部)
光学部3は、複数(図2では4枚)の撮像レンズ1と、複数の撮像レンズ1を内側に保持するシリンダ形状のレンズバレル2とを備える。
光学部3は、被写体像を形成する撮像光学系であり、外部からの光を複数の撮像レンズ1を介して撮像部8の撮像素子6へ導く。撮像レンズ1の光軸は、レンズバレル2の軸心と一致している。光学部3は、撮像部8の撮像素子6に対して光軸方向および光軸に垂直で互いに直交する2軸の方向に変位可能に、支持されている。
(光学部駆動装置5)
光学部駆動装置5は、図2および図3に示すように、レンズホルダ4、中間支持体10、固定支持体12、ベース部材13(役割としては固定支持体12の一部)、レンズホルダ4と中間支持体10とを連結するサスペンションワイヤ(第1支持部)9、中間支持体10と固定支持体12とを連結するAF用バネ(第2支持部)11a、中間支持体10とベース部材13とを連結するAF用バネ(第2支持部)11b、OIS用コイル14(OIS用駆動部38、図6参照)、マグネット15(OIS用駆動部38、図6参照)、AF用コイル16(AF用駆動部37、図6参照)、マグネット17(AF用駆動部37、図6参照)、およびフォトリフレクタ19(AF変位検出部31、図6参照)を備えている。また光学部駆動装置5は、図6に示すように、駆動ドライバ部30、AF変位検出部(変位検出部)31(フォトリフレクタ19)、AF用制御部32、記憶部33、手振れ検出部34、OIS用制御部35、記憶部36、AF用駆動部(駆動部)37(AF用コイル16およびマグネット17)、およびOIS用駆動部(駆動部)38(OIS用コイル14およびマグネット15)を備えている。
図2および図3に示すように、レンズホルダ4は、レンズバレル2を内側に保持し、光学部3と一体となって駆動される。レンズホルダ4に対してレンズバレル2を固定する位置は、あらかじめ治具等により高さを調整して決められている。
レンズホルダ4の上端部(被写体側の端部)には正方形状のフランジ部4aが形成されており、フランジ部4aの4つのコーナー部にそれぞれ、サスペンションワイヤ9の一端が固定されている。各サスペンションワイヤ9の他端は、中間支持体10に固定されている。
サスペンションワイヤ9は、金属等からなる細い棒状の部材である。サスペンションワイヤ9はワイヤ軸(長手方向)に垂直な方向には容易に撓む(曲がる)が、ワイヤ軸に沿った長手方向のバネ定数は高く、長手方向の伸び縮みはほとんど無視できる。
光軸に平行に配置された4つのサスペンションワイヤ9によってレンズホルダ4を支持することにより、光学部3は中間支持体10に対して光軸に垂直な2軸の方向に変位可能となる。また、OIS駆動力を働かせない場合、光学部3は、4つのサスペンションワイヤ9の弾性力によって、光軸に垂直な平面における所定の位置に保持される。
中間支持体10は、上下が開口した中空の、四角形状の部材であり、光学部3およびレンズホルダ4を取り囲むように配置されている。中間支持体10の下端には、中空の内側に突出する支持部10aが形成されている。各サスペンションワイヤ9の一端は、レンズホルダ4のフランジ部4aに固定され、各サスペンションワイヤ9の他端は、中間支持体10の支持部10aに固定されている。
また、中間支持体10は、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bによって固定支持体12およびベース部材13に対して光軸方向に変位可能に支持されている。
AF用バネ11aおよびAF用バネ11bは、既存のAFカメラモジュールで広く用いられている、渦巻き状の板バネのアーム部によって内側と外側とが接続された金属製(導体)のバネである。AF用バネ11aおよびAF用バネ11bは、中間支持体10を取り囲むように、それぞれ中間支持体10の上部と下部とに所定の間隔を空けて対で配置されている。
対のAF用バネ11aおよびAF用バネ11bのうち、上方に配置されたAF用バネ11aの内側端部は、中間支持体10の上部に固定され、上方に配置されたAF用バネ11aの外側端部は、固定支持体12に固定されている。下方に配置されたAF用バネ11bの内側端部は、中間支持体10の下部に固定され、下方に配置されたAF用バネ11bの外側端部は、ベース部材13に固定されている。
AF用バネ11aおよびAF用バネ11bは、中間支持体10に下向きの力を与え、後述するAF用コイル16に電流を流さない状態において中間支持体10の下端がベース部材13の一部の面に当接するように作用する。AF用バネ11aおよびAF用バネ11bのような、アーム部を有する板バネ支持構造は、後述するAF可動部の上下のスペースに効率的に配置できるため、カメラモジュールの小型化、特に薄型化に有効である。
AF用バネ11aおよびAF用バネ11bは、中間支持体10を光軸方向にのみ変位可能に支持するために、光軸方向のバネ定数に比べて、光軸に垂直な方向のバネ定数が格段に大きくなるよう構成されている。そのため、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bに支持された中間支持体10は、チルトしにくい。
なお、光軸に垂直な方向のバネ定数を大きくするためには、板バネのアーム部の厚さ(光軸方向の寸法)および幅を大きく、長さを短くすればよいが、単純にこれら全てを行うと光軸方向のバネ定数も大きくなり、AFの特性にも影響を及ぼす。
AF特性に影響を与えないよう光軸に垂直な方向のバネ定数を大きくするためには、バネの幅の1乗、厚さの3乗でバネ定数に対して効くことを利用することが望ましい。具体的には、アーム部の光軸方向の寸法を小さく(厚さを薄く)、かつ、アーム部の光軸に垂直な平面における幅を大きくするよう、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bを構成すればよい。そうすることで、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bの光軸方向のバネ定数を無用に大きくすることなく、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bの横方向(光軸と垂直な方向)のバネ定数を高めることができ、後述するAF可動部のチルトを低減することができる。
固定支持体12は、例えば金属製のケースからなり、図1〜図3に示すように、中間支持体10の四方を囲む矩形の箱の形状をしている。本実施形態では、後述するAF可動部にマグネット15(永久磁石)が配置されているため、固定支持体12に用いる金属製のケースは非磁性体が望ましい。上記金属製のケースに磁性体を用いるとしても、マグネット15との間に働く磁力は十分に小さいことが望ましい。但し、固定支持体12は金属製のケースのみを意図するものではなく、金属製のケースと一体に設けられた樹脂等の保持部材(図示せず)を備えていてもよい。AF用バネ11aは、上記保持部材に接続した方が電気的には独立できる。
固定支持体12の、光学部3の上方に対応する位置には、開口部12aが設けられている。AF用バネ11aの外側端部は、固定支持体12の内側に固定されている。固定支持体12の下部は、ベース部材13の上部に固定されている。
ベース部材13は、固定支持体12の下方に配置される矩形の部材であり、底面側に、ベース部材13の底面中央部分に上下方向に貫通した開口部13aを有する凹部13bを備えている。凹部13bには、開口部13aを塞ぐようにIRカットフィルタ18が設けられている。
ベース部材13とIRカットフィルタ18とにより、ベース部材13は、撮像素子6を覆うセンサカバーの役割も兼ねる。本実施形態では、IRカットフィルタ18は、リッドガラスからなるが、これに限らない。
また、ベース部材13は、底面側における凹部13bの外側の一部に、下方に突出する突起13cを備える。ベース部材13の突起13cを撮像素子6の上面に当接させてカメラモジュール100を組み立てることにより、光軸方向における撮像素子6に対する光学部3(すなわち撮像レンズ1)の位置決めを高精度で行うことが可能になる。その結果、光学部3の撮像素子6に対する組立後のチルトを低減することができる。
また、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bのうち下方に配置されたAF用バネ11bの外側端部は、ベース部材13に固定されている。
(OIS用駆動部38)
次に、OIS用駆動部38について説明する。OIS用駆動部38は、光学部3を光軸に垂直な方向に変位させる。OIS用駆動部38は、平面コイルであるOIS用コイル14(第1コイル)と、マグネット15(OIS用マグネット)とを備える。
OIS用コイル14は、レンズホルダ4の外側側面に、具体的にはレンズホルダ4の外側の四方の各側面に、各面2個ずつ配置され、固定されている。各OIS用コイル14は、コイルの軸がレンズホルダ4の側面に垂直になるように配置されている。また、各OIS用コイル14に対向するように、中間支持体10にはマグネット15が配置され、固定されている。OIS用コイル14に電流を流すことにより、OIS用コイル14とマグネット15との間で生じる電磁力がレンズホルダ4に作用し、レンズホルダ4(および光学部3)を光軸に垂直な方向に駆動する(変位させる)ことができる。なお、レンズホルダ4の1つの側面に配置された2つのOIS用コイル14は、光学部3を挟んで、レンズホルダ4の反対側の側面に配置された2つのOIS用コイル14とセットとなり、光軸に垂直な第1方向(光軸と当該OIS用コイル14の軸とに垂直な方向)に力を加える。また、残りの4つのOIS用コイル14のセットは、光軸に垂直な第2方向(光軸と第1方向とに垂直な方向)に力を加える。
第1方向に駆動するための4つのOIS用コイル14は互いに直列接続されており、その両端が2本のサスペンションワイヤ9の一端にそれぞれ接続される。第2方向に駆動するための4つのOIS用コイル14も同様で、互いに直列接続されており、その両端が残り2本のサスペンションワイヤ9の一端にそれぞれ接続される。サスペンションワイヤ9の他端を下側のAF用バネ11bに接続し、接続されたAF用バネ11bの各部を電気的に独立させることで、固定支持体12からOIS用コイル14までの通電が確保できる。AF用バネ11bの接続部を電気的に独立させるためには、アーム部を4本とし、それぞれを分離独立させるとよい。
OIS用コイル14は、図4に示すように、略小判型(光軸方向に縦長)のドーナツ状に巻かれており、1つのマグネット15に対し、2つ並んで配置されている。
図4は、カメラモジュール100のOIS用コイル14とマグネット15との構成を示す要部斜視図である。
OIS用コイル14の縦方向の2つの巻き線部(巻き線が光軸方向に沿った箇所)のうち、1つの巻き線部14aは、マグネット15に対向して磁束の中に配置され、他方の巻き線部14bは、マグネット15に対向せず、ほぼ磁束が通らない位置に配置されている。OIS用コイル14の巻き線部14aは、同じ磁極に対向しているので、各巻き線部14aに同じ方向に電流が流れると、各OIS用コイル14は、同じ方向に力を受ける。その結果、レンズホルダ4および光学部3が、各OIS用コイル14と一体となって横方向(光軸およびOIS用コイル14の軸に垂直な方向)に駆動される(変位させられる)。
OIS用駆動部38によって駆動されるOIS可動部は、光学部3と、レンズホルダ4と、OIS用コイル14とを含む。本実施形態のOIS可動部は、中間支持体10等を含まないため、軽量化が可能である。さらに、本実施形態では、OIS可動部をノンフィードバック制御とする。そのため、フィードバック制御を行うためのOIS変位検出部を備えていない。その結果、OIS可動部の変位検出に必要な電気的配線が不要となり、配線の煩わしさが解消される。なお、OIS可動部のノンフィードバック制御について詳しくは後述する。
(AF用駆動部37)
次に、AF用駆動部37について説明する。AF用駆動部37は、光学部3およびそれを支持する中間支持体10を光軸方向に変位させる。AF用駆動部37は、AF用コイル16(第2コイル)と、マグネット17(AF用マグネット)とを備える。本実施形態では、マグネット17(AF用マグネット)を、OIS用兼AF用マグネットとして、マグネット15(OIS用マグネット)と共用とする。すなわち、マグネット15をマグネット17として使用する。OIS用とAF用でそれぞれ別個にマグネットを設けてもよいが、共用とすることで部品点数の削減、組立作業の軽減、ひいては低コスト化が実現できる。
AF用コイル16は、固定支持体12の内側側面に配置され、固定されている。AF用コイル16は、中間支持体10を囲むように中間支持体10からは離間して巻き回されており、AF用コイル16の軸は、光軸に一致している。また、AF用コイル16に対向するように、中間支持体10にはマグネット17が配置され、固定されている。上記のように、マグネット17はマグネット15と共用であり、例えばその内側面(OIS用コイル14に対向する側)がN極だとすると、外側面(AF用コイル16に対向する側)はS極となる。AF用コイル16に電流を流すことにより、AF用コイル16とマグネット17との間で生じる電磁力が中間支持体10に作用する。その結果、中間支持体10および中間支持体10に対してサスペンションワイヤ9で連結されたレンズホルダ4(および光学部3)を、一体的に光軸方向に駆動する(変位させる)ことができる。
図5は、カメラモジュール100のAF用コイル16とマグネット17との構成を示す要部斜視図である。AF用コイル16は、図5には図示しない固定支持体12の内側面に四角形に巻き回されている。四角形に巻き回されたAF用コイル16の各側面に対向するように、その内側にマグネット17が配置されている。マグネット17は、それぞれ同じ極性の磁極が外側に向くように(同じ極性の磁極がAF用コイル16に対向するように)、配置されている。AF用コイル16に電流を流すと、マグネット17に対向する4辺の巻き線が同じ方向に力を受け、その反作用でマグネット17が同じ方向に力を受け、中間支持体10(および光学部3等)がマグネット17と一体となって光軸方向に駆動される(変位させられる)。
AF用駆動部37によって駆動されるAF可動部は、OIS可動部に加えて、中間支持体10と、マグネット17とを含む。そのため、例えば、特許文献1に記載されているカメラモジュールが有する構成、すなわち、AF可動部に中間支持体10と、マグネット17とを含まない構成と比較すると、AF可動部の質量は重くなる。重くなるAF可動部の質量に対しては、中間支持体10の外側の広い空間を利用し、大きな巻き数のAF用コイル16を配置することで、AF駆動のための十分な駆動力を確保することができる。
しかし、AF可動部の重量が重くなることで、上記従来の構成を持つカメラモジュールと同等の強さのAFバネでAF可動部を支持するとパルス駆動時の応答のオーバーシュートが大きくなる。
この問題を解決するため、本実施形態ではAF可動部の変位を検出するためのAF変位検出部31(変位検出手段)を設け、フィードバック制御を行う。上述したように、本実施形態では、AF変位検出部31として、固定支持体12にフォトリフレクタ19を備えている。
図2に示すように、フォトリフレクタ19は、マグネット17と中間支持体10との境界位置近傍に設置されている。中間支持体10とマグネット17とでは反射率が異なるため、上記位置にフォトリフレクタ19を設置することによってその境界位置を検出しやすくなる。なお、AF可動部のフィードバック制御について詳しくは後述する。
なお、AF変位検出部31はフォトリフレクタ19に限定される訳ではなく、例えば、マグネット17がAF可動部側に配置される場合には、固定部側にホール素子を配置してもかまわない。AF変位検出部31を固定部側に配置することで、可動部および固定部間を連結する配線が不要となり、半田付け作業等を伴う配線作業の煩わしさが緩和される。
また、OIS用駆動部38およびAF用駆動部37について、OIS用コイル14、マグネット15(17)、およびAF用コイル16を可動部側に固定するか、固定部側に固定するかの組み合わせは自由に設定できる。例えば、OIS用コイル14、マグネット15(17)、およびAF用コイル16を入れ替えた構成を用いることもできる。具体的には、マグネット15(17)を共用せず、AF可動部(中間支持体10)側にAF用コイル16を配置し、固定支持体12側にマグネット17を配置してもかまわない。ただし、この場合には、AF用コイル16への通電のため、固定部および可動部間の通電に2本の配線の追加が必要になる。AF変位検出部31は固定部側に配置したままでもかまわないが、固定部側にマグネット17が配置されているため、ホール素子は使えない。したがって、この場合、フォトリフレクタ19のような光学的なAF可動部の変位検出が望ましい。
駆動ドライバ部30は、図6に示すように、AF用制御部32からのAF用駆動信号により、AF用駆動部37を駆動させる。また、駆動ドライバ部30は、OIS用制御部35からのOIS駆動信号により、OIS用駆動部38を駆動させる。
AF変位検出部31は、固定支持体12に対する、光軸方向への中間支持体10の変位を検出し、固定支持体12に対する、光軸方向への中間支持体10の変位量を示す変位情報として、変位検出信号を、AF用制御部32に出力する。本実施形態では、AF変位検出部31として、固定支持体12にフォトリフレクタ19を備えている。
手振れ検出部34は、カメラモジュール100の振れ量(姿勢変化、言い換えれば、光学部3の振れ量)を手振れ角度情報として検出し、OIS用制御部35に手振れ検出信号を出力する。手振れ検出部34としては、例えばジャイロセンサを用いることができる。
記憶部33は、撮像レンズ1の無限遠側からマクロ側までのフルストロークにより変化する変位検出信号に対応する位置情報を示すデジタルのコードナンバーに対する電圧を記憶している。具体的には、例えば、0V〜PV(PVは任意の電圧値を示す、一例としてPV=3V)までの電圧が、例えば1024分割され、コードナンバー(アドレス)に対応付けられて記憶されている。
記憶部36には、手振れ検出信号に基づき、後述するOIS可動部を目標位置まで駆動させるための関係式が記憶されている。上記関係式は、撮像レンズ1のストロークの範囲によって、算出する関係式(係数)が異なる可能性があるため、いくつかのゾーンごとに関係式を設定するのが望ましい。記憶部36は、例えば、撮像レンズ1のストロークの範囲を無限遠側、中間ゾーン、マクロ側の3つ程度に分割し、各ゾーンにおいて、手振れ検出部34から検出される角度情報に対応して、後述するOIS可動部に流す電流を算出する関係式が記憶されていてもよい。また、記憶部36は、関係式のかわりに、手振れ検出信号に対応づけられたOIS可動部を目標位置まで駆動させるための電圧を示すキャリブレーションテーブルが記憶されていてもよい。
AF用制御部32(駆動制御部)は、AF変位検出部31から得られる変位情報(変位検出結果)を目標値と繰り返し比較するフィードバック制御により、AF用駆動部37を制御する。
具体的には、AF用制御部32は、AF変位検出部31からの変位検出信号、記憶部33、および目標位置情報コマンドに基づき、フィードバック制御により、後述するAF可動部を目標位置まで駆動させるAF用駆動信号を駆動ドライバ部30に出力する。AF用駆動部37は、オートフォーカスのために、AF用駆動信号に基づく駆動ドライバ部30の出力に基づいて、中間支持体10を変位させる。また、このとき、中間支持体10は、AF用バネ11aおよびAF用バネ11bに支持された状態で、固定支持体12に対し光軸方向に変位される。
OIS用制御部35(駆動制御部)は、光軸に垂直な方向における光学部3の変位検出を行わないノンフィードバック制御によりOIS用駆動部38を制御する。OIS用制御部35は、光軸に垂直な方向における光学部3の変位検出を行わないことで、光軸に垂直な方向における光学部3の実際に変位された位置と目標の位置との比較を行わない。
具体的には、OIS用制御部35は、手振れ検出部34からの手振れ検出信号および記憶部36に基づき、ノンフィードバック制御により、後述するOIS可動部を目標位置まで駆動させるOIS用駆動信号を駆動ドライバ部30に出力する。OIS用駆動部38は、手振れ補正のために、OIS用駆動信号に基づく駆動ドライバ部30の出力に基づいて、光学部3を変位させる。また、このとき、光学部3は、OIS用駆動部38により、サスペンションワイヤ9によって支持された状態で、中間支持体10に対し光軸に垂直かつ互いに直交する2軸の方向(2次元方向)に変位される。
これら駆動ドライバ部30、AF用制御部32、記憶部33、手振れ検出部34、OIS用制御部35、および記憶部36は、例えば基板7に搭載される。なお、記憶部33および記憶部36は、AF変位検出部31および手振れ検出部34内のメモリを使用するものであってもよく、また、AF用制御部32、OIS用制御部35、または駆動ドライバ部30のIC(集積回路)内に設けられたメモリを使用するものであってもよい。さらに、例えば携帯電話本体等、カメラモジュール100が搭載された電子機器に搭載されているメモリを使用するものであってもよい。同様に、本実施形態では、手振れ検出部34は、カメラモジュール100に備えられているが、これに限定されない。手振れ検出部34は、例えば携帯電話本体等、カメラモジュール100が搭載された電子機器に搭載されているジャイロセンサを利用するものであってもよい。
(撮像部8)
撮像部8は、基板7と、基板7上に搭載された撮像素子6とを備える。撮像素子6は、光学部3を経由して到達した光を受光して光電変換を行い、撮像素子6上に結像された被写体像を得る。基板7の上面とベース部材13の下面とは接着剤によって固定される。ここで、撮像素子6をベース部材13の突起13cに当接させるために、基板7とベース部材13との間には僅かな隙間が設けられており、接着剤をこの隙間に充填することによりベース部材13と基板7との接着を行う。
(OIS機能およびAF機能)
以上の構成により、光学部駆動装置5は、電磁力によって、光学部3を光軸方向および光軸に垂直な2軸の、計3軸の方向に駆動することができる。撮像部8の撮像素子6に対して光学部3を3軸駆動することで、オートフォーカス(AF)機能と光学的手振れ補正(OIS)機能の両方を実現する。
AF機能については、撮像レンズ1の無限遠端からマクロ端までの間で、光学部3を撮像素子6に対して上下動させる(すなわち複数の撮像レンズ1を撮像素子6に対して光軸方向に変位させる)ことで実現する。なお、撮像レンズ1の無限遠端とは、無限遠にある被写体に対して合焦する位置を意味し、撮像レンズ1のマクロ端とは、所望のマクロ距離(例えば10cm)にある被写体に対して合焦する位置を意味する。
OIS機能については、手振れの量および方向に応じて、光学部3を撮像素子6に対して光軸に垂直な方向に動かす(すなわち複数の撮像レンズ1を撮像素子6に対して光軸に垂直な方向に相対変位させる)ことで実現する。
(AF用駆動部37のフィードバック制御)
次に、AF用駆動部37のフィードバック制御について、図6に基づいて説明する。
AF用制御部32は、レンズ位置比較部32aおよびAF用駆動信号出力部32bを有する。レンズ位置比較部32aは、AF変位検出部31から出力される変位検出信号に基づくAF可動部の実際の位置に対応する電圧と、目標位置コマンドからのコードナンバーに対応する記憶部33に記憶されたAF可動部の目標位置の電圧とを比較する。AF可動部の実際の位置を示す電圧と、AF可動部の目標位置の電圧とに誤差がある場合、レンズ位置比較部32aは、誤差を減らす様にAF可動部を駆動させる信号をAF用駆動信号出力部32bに出力する。AF用駆動信号出力部32bは上記信号を受信すると、駆動ドライバ部30に上記信号に基づくAF用駆動信号を出力する。駆動ドライバ部30は、AF用駆動信号を受信すると、AF用駆動信号に基づく電流をAF用コイル16に流す。これにより、AF用コイル16とマグネット17との間で生じる電磁力により、中間支持体10(AF可動部)を、固定支持体12に対し光軸方向に駆動する(変位させる)。中間支持体10を、固定支持体12に対し光軸方向に変位させると、AF変位検出部31から出力される変位検出信号も変化する。このため、新たに検出された変位検出信号に基づく新たなAF可動部の位置に対応する電圧とAF可動部の目標位置の電圧との比較が再度行われる。上記比較は、実際のAF可動部の位置に対応する電圧とAF可動部の目標位置の電圧とが一致するまで繰り返される。なお、レンズ位置比較部32aにおける比較は電圧に限らない。例えば、電圧に対応付けられたコード(アドレス)を直接比較するものであってもよい。また、AF変位検出部31は、例えばホール素子のような変位検出素子を用いてもよい。また、ホール素子の代わりに、MR(magneto-resistive)素子やGMR(Giant Magneto-Resistance)等の磁気抵抗素子を用いてもかまわない。必要な検出感度やコストを懸案して、自由に選択することができる。
本実施形態のように、AF可動部がAF用バネ11a・11bで支持された構造では、ノンフィードバック制御で目標位置まで駆動しようとパルス電流を加えた場合、目標位置を通り過ぎたとしてもずれを検出できないため、振動理論に基づいてオーバーシュートが発生する。その結果、過渡振動が発生するため、目標位置に収束するまでに多くの時間を要する。AF可動部をフィードバック制御にすることで、AF可動部の目標位置とのずれを検出し、ずれをなくすように制御できるので、AF可動部を細かく動かして合焦位置を探す必要がなくなり、過渡振動がほとんど生じず、AF高速化が可能となる。
(OIS用駆動部38のノンフィードバック制御)
次に、OIS用駆動部38のノンフィードバック制御について、図6に基づいて説明する。OIS可動部の駆動は、変位検出素子を利用せず、実際のOIS可動部の位置をフィードバックしないノンフィードバック制御を行う。
OIS用制御部35は、OIS用駆動信号出力部35aを有する。OIS用駆動信号出力部35aは、手振れ検出部34から出力される手振れ検出信号、例えば2次元方向の手振れ角度情報に基づき、OIS可動部を目標の位置まで駆動させるOIS用駆動信号を駆動ドライバ部30に出力する。駆動ドライバ部30は、OIS用駆動信号を受信すると、OIS用駆動信号に基づく電流を、OIS用コイル14に流す。これにより、OIS用コイル14とマグネット15との間で生じる電磁力により、レンズホルダ4(および光学部3)を光軸に垂直な方向に駆動する(変位させる)。
なお、ノンフィードバック制御の場合は、変位検出素子がないので、手振れ検出信号に基づいてOIS可動部が駆動されるものの、OIS可動部が目標通りに動いたかどうか検証できない。
そこで、本実施形態では、OIS可動部の駆動後の位置とOIS可動部の目標位置とのずれを最小にするため、例えば、工場出荷時等に、手振れの角度情報に対して、個体ごとに最適条件を算出し、例えばどのコイルにどれだけの電流をどう流せば、手振れを補正できるか等の情報を記憶部36に記憶させるキャリブレーションを行う。
具体的には、前述したように、記憶部36に、手振れの角度情報を示す手振れ検出信号に対し、後述するOIS可動部を目標位置まで駆動させるための関係式あるいはキャリブレーションテーブルが記憶されている。
OIS用駆動信号出力部35aは、手振れ検出部34から手振れ検出信号が入力されると、記憶部36に記憶された関係式を用いてOIS可動部を目標位置まで駆動させるための電圧を算出し、該電圧を出力するためのOIS用駆動信号を、駆動ドライバ部30に出力する。
あるいは、OIS用駆動信号出力部35aは、手振れ検出部34から手振れ検出信号が入力されると、記憶部36に記憶されたキャリブレーションテーブルから、OIS可動部を目標位置まで駆動させるための電圧を読み出し、該電圧を出力するためのOIS用駆動信号を、駆動ドライバ部30に出力する。
このようなキャリブレーションを行うことで、ノンフィードバック制御による性能の劣化を最小限にすることができる。
ここで、OIS可動部をノンフィードバック制御とすることで、OIS可動部の変位検出に必要な電気的配線が不要となり、配線の煩わしさが解消される理由について、下記に詳しく説明する。
例えば、OIS可動部がAF可動部に対して変位する構成を備えるカメラモジュールにおいて、OIS可動部をフィードバック制御するためにOIS変位検出部を設ける場合と、本実施形態の構成とを比較した場合について説明する。
OIS可動部がAF可動部に対して変位する構成を備えるカメラモジュールにおいて、OIS可動部をフィードバック制御するためにOIS変位検出部を設ける構成では、OIS変位検出部をOIS可動部あるいはAF可動部に設ける必要がある。そのため、可動部と固定部を電気的に連結するために膨大な配線数が必要になる。例えば、ホール素子を2方向の変位検出のために設けるとすると、変位検出だけで8本の配線数が必要となる。また、OIS用コイル14への通電のためにも2セットで計4本の配線の接続が必要であり、少なくとも通電のために12本の配線が必要となる。ここで、通電手段としてFPCを用いると、FPCのバネ力の影響を受けてしまう。また、通電手段として、サスペンションワイヤ9やAF用バネ11aおよびAF用バネ11bを用いると、少なくとも中間支持体10と固定支持体12の間に12本の独立したバネが必要になる。さらに、可動部と固定部との連結を繰り返すと、それだけ半田付けの作業が増え、生産性が悪化する。本実施形態では、OIS可動部のフィードバック制御、すなわちOIS変位検出をやめることで、これらの配線の煩わしさから解放される。さらに、本実施形態では、通電手段は上述したようにOIS用コイル14のための4本だけでよい。その結果、4本のサスペンションワイヤ9およびAF用バネ11aおよびAF用バネ11bの4本のアーム部が有効利用できる。
以上のような構成により、カメラモジュール100が構成される。ただし、上記の構成に限定される訳ではない。本実施形態での説明は、コイルの形状や磁気回路の構造に対して、何ら限定を与えるものではなく、小型化、軽量化、または高推力化等のための新たなアイデアに対して制限を加えるものではない。
本発明の主たる特徴における第1のポイントは、撮像レンズ1を含むOIS可動部を、光軸に垂直な方向に変位可能に支持し、OIS可動部全体をAF可動部に含め、さらにAF可動部を光軸方向に変位可能に支持する点である。上記構成により、(1)OIS可動部の質量を軽減し、(2)高速のOIS動作を可能にし、(3)自重による光軸シフトを補正するためにOIS可動部を電磁力によって支えるための補正電流を低減することができる。
本発明の第2のポイントは、OIS可動部を、ノンフィードバック制御とする点である。上記構成によりOIS可動部の変位検出のための配線や固定部および可動部間の通電手段が不要となる。
本発明の第3のポイントは、AFについてAF変位検出部31を設け、フィードバック制御を行う点である。上記構成により、本発明の第1のポイントにより、AF可動部がOIS可動部分重くなってしまった影響で、AFの整定時間が長くなってしまうのを防ぐことができる。詳しくは、例えば、オーバーシュートが発生しようとしたときに、重量増加の影響で目標位置よりも変位量が大きくなってしまう。しかし、フィードバック制御を行うことで変位検出信号をフィードバックして、誤差を小さくするようにAF可動部の変位量を制御することができる。そのため、オーバーシュート量が軽減され、短時間で振動が収束するため、高速のAF動作が可能となる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係るカメラモジュール200について、図7〜図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態は実施形態1と下記の点で異なっている。
第1に、実施形態1では、マグネット15(17)として、光軸方向に分極面を有する通常のマグネットを使用し、AF変位検出部31として、固定支持体12にフォトリフレクタ19を設けた。これに対し、本実施形態では、マグネット15(17)として、さらに光軸に垂直な方向に分極面を有し上下部分の磁極が異なる2極着磁マグネットを採用するとともに、該マグネット15(17)に対向してAF変位検出部31として、AF用コイル16の中央部にホール素子20を配置した。
第2に、実施形態1では、OIS用コイル14を、マグネット15(17)に対向するように、レンズホルダ4の外側の四方の各側面に配置した。これに対し、本実施形態では、OIS用コイル14を、マグネット15(17)の底面に対向するように配置した。
第3に、実施形態1では、OIS用コイル14の両端にそれぞれサスペンションワイヤ9を接続し、一方のサスペンションワイヤ9の他端(下端)を中間支持体10の支持部10aに固定し、他方のサスペンションワイヤ9の他端(上端)をレンズホルダ4のフランジ部4aに固定した。これに対し、本実施形態では、サスペンションワイヤ9の一端(下端)をレンズホルダ4の下端側に連結する一方、該サスペンションワイヤ9の他端(上端)を、AF用バネ11aを中間支持体10よりも内側に突出させた延出部11cと連結させた。上記構成により、AF駆動およびOIS駆動の効率的な駆動が可能となる。また、OIS駆動時のOIS用コイル14からの力のアンバランスを低減することができる。さらに、好適に落下耐性を確保することができる。詳しくは後述する。また、AF変位検出部31にホール素子を用いることで、固定支持体12に対する中間支持体10の変位を磁気的に検出できるため、高精度で高信頼性の変位検出が可能となる。
(カメラモジュール200の構成)
カメラモジュール200の構成において、本実施形態と実施形態1との相違点のうち、第1および第2の相違点について、主に図7〜図9を用いて説明する。図7は、カメラモジュール200の概略構成を模式的に示す、図2に相当する断面図である。図8は、カメラモジュール200の概略構成を模式的に示す断面図であり、図7に示すカメラモジュール200のC−C線矢視断面図である。図9は、カメラモジュール200のAF用コイル16とマグネット17との構成を示す要部斜視図である。
中間支持体10に固定されたマグネット15(17)は、その上下部分で磁極が異なっている。詳しくは、カメラモジュール100のマグネット15(17)は、N極とS極との組み合わせが1つの単極マグネットであるのに対し、カメラモジュール200のマグネット15(17)は、N極とS極との組み合わせが2つあり、かつ、ひとつの面に向いている磁極がそれぞれ異なっている2極着磁マグネットである。マグネット15(17)に、2極着磁マグネットを用いることで、マグネット15(17)における、光軸に平行な側面側および光軸に垂直な底面側において、コイルの巻き線部の両側を利用できるため、効率的な駆動が可能となる。なお、本実施形態でも、マグネット17(AF用マグネット)を、OIS用兼AF用マグネットとして、マグネット15(OIS用マグネット)と共用とする。下記に具体的に説明する。
(第1の相違点)
まず、本実施形態と実施形態1との相違点のうち、第1の相違点に関わるAF駆動について、主に図7および図9を用いて説明する。
AF用コイル16は平面コイルであり、略小判型(光軸に垂直な方向に横長)のドーナツ状に巻かれている。AF用コイル16は、横方向の巻き線部16aおよび巻き線部16bを有する。AF用コイル16は、図7に示すように、固定支持体12にマグネット17の側面に対向するように固定される。より詳しくは、図9に示すように、AF用コイル16の横方向の1つの巻き線部16aがマグネット17の上半分のN極と対向し、AF用コイル16の横方向の他の巻き線部16bはマグネット17の下半分のS極と対向している。上記構成により、巻き線部16aおよび巻き線部16bに逆向きに電流が流れ、それぞれに対向するマグネット17の磁極も逆向きとなるため、AF用コイル16に電流を流すことによって生じる巻き線部16aおよび巻き線部16bへの力の方向は同一となる。このように、AF用コイル16に電流を流すと、AF用コイル16が力を受け、その反作用によってマグネット17が光軸方向に力を受ける。その結果、AF可動部が駆動する。さらに、AF用コイル16の中央部にはホール素子20が固定されている。ホール素子20は、マグネット17の上下の磁極の境界付近に対向して配置されており、変位検出信号を用いてフィードバック制御を行うことにより、前述の通り、高速のAF動作が可能となる。
(第2の相違点)
次に、第2の相違点に関わるOIS駆動について、主に図8および図9を用いて説明する。図8に一部形状が示されているように、OIS用コイル14は平面コイルであり、略小判型のドーナツ状に巻かれている。OIS用コイル14は、レンズホルダ4にマグネット15(AF用マグネットと共用)の底面に対向するように固定される。
より詳しくは、図9に示すように、下半分のマグネット15(17)が、AF用コイル16側にS極、中間支持体10側にN極が配置されるとすると、OIS用コイル14の1方の巻き線部14aはマグネット15(17)のAF用コイル16側のS極と対向し、OIS用コイル14の他方の巻き線部14bは中間支持体10側のN極と対向している。また、OIS用コイル14は、レンズホルダ4の各辺に1つずつ設置されており、4つのOIS用コイル14ののうち、向かい合う辺に設けられた2つがセットになっており、直列接続されている。
上記構成により、巻き線部14aおよび巻き線部14bに電流は逆向きに流れ、それぞれに対向するマグネット15の磁極も逆向きとなるため、OIS用コイル14に電流を流すことによって生じる巻き線部14aおよび巻き線部14bへの力の方向は同一となる。このように、OIS用コイル14に電流を流すと、OIS可動部が駆動する。
以上のように、マグネット15(17)に、2極着磁マグネットを用いることで、マグネット15の側面側および底面側において、コイルの巻き線部の両側を活用することができるため、効率的な駆動が可能となる。
さらに、OIS用コイル14がマグネット15の底面に対向するように配置することにより、OIS駆動時のマグネット15とOIS用コイル14との距離の変化を少なくすることができ、OIS駆動時のOIS用コイル14からの力のアンバランスを低減することができる。
具体的には、例えば、カメラモジュール100では、OIS用コイル14が、図3に示す左右および上下方向に配置されている。言い換えれば、OIS用コイル14は、図2において紙面左右方向および紙面に垂直方向に配置されている。上記OIS用コイル14に電流を流した時、仮に、図2において、紙面左右方向のOIS用コイル14からの力により、OIS可動部が紙面に垂直方向に駆動されたとすると、紙面に垂直方向に配置されたOIS用コイル14とマグネット15との距離は、一方が近づき、他方は離れる。OIS用コイル14とマグネット15との距離が変化すると、OIS用コイル14に入る磁束が大きく変化する。より詳しくは、マグネット15とOIS用コイル14との距離が近づくと、OIS用コイル14が発生する推力が大きくなり、離れると、OIS用コイル14が発生する推力が小さくなる。このため、図2において、OIS可動部が紙面に垂直方向に駆動された場合、紙面手前側に配置されているOIS用コイル14から発生する推力と、紙面奥側に配置されているOIS用コイル14から発生する推力とがアンバランスとなる。推力のアンバランスは回転モーメントを生じ、共振ピークが大きくなる等の弊害が生じる恐れがある。
それに対し、カメラモジュール200が有する構成の場合、例えば、OIS可動部が図8において紙面に垂直方向または左右方向に駆動されても、マグネット15とOIS用コイル14との距離はほとんど変化しない。したがって、OIS駆動時のマグネット15とOIS用コイル14との距離の変化を少なくすることができるので、OIS駆動時のOIS用コイル14からの力のアンバランスを低減することができる。
(第3の相違点)
次に、第3の相違点について、主に図7および図10用いて説明する。図10は、カメラモジュール200におけるサスペンションワイヤ9およびダンパー材22の構成の一例を模式的に示す図である。
サスペンションワイヤ9の下端はレンズホルダ4の下端側に連結され、サスペンションワイヤ9の上端側は、中間支持体10よりも内側に延出したAF用バネ11aの延出部11cに半田21によって連結されている。このように、導通可能な金属部品どうしを連結することにより、通電のための連結が容易となる。
また、延出部11cにバネ性(弾性)を持たせることにより、落下衝撃を受けた場合等にサスペンションワイヤ9が破損することを防止できる。具体的には、サスペンションワイヤ9が長手方向に応力を受けた場合、延出部11cが撓むことでショックアブソーバーの役目を果たす。また、延出部11cとサスペンションワイヤ9を連結している根元部にゲル等のダンパー材22を塗布し、振動を減衰させることで、延出部11cとサスペンションワイヤ9との共振を防止することができる。また、延出部11cのバネ定数とサスペンションワイヤ9のバネ定数とを大きく異なるように設計することで、サスペンションワイヤ9の変形量を減らし、サスペンションワイヤ9の座屈や破断のリスクを軽減することができる。さらに、延出部11cとともにサスペンションワイヤ9にもダンパー材22塗布することでサスペンションワイヤ9の破断を防ぐことができる。
また、カメラモジュール200において、レンズホルダ4に設けられた4つのOIS用コイル14は、上述したように、向かい合う辺に設けられた2つのOIS用コイル14がセットになっており、それぞれ直列接続されている。OIS用コイル14は、それぞれ2つの端子を有し、1つの端子は上記直列接続に使用される。ここで、他方の端子はサスペンションワイヤ9の一端に連結し、サスペンションワイヤ9の他端を、延出部11cに連結し、さらに、延出部11cをそれぞれ電気的に独立させることで、OIS用コイル14から固定部まで通電手段を確保することができる。
これら3つの相違点がすべてそろって実施形態2になる訳ではなく、それぞれの相違点を独立して採用しても構わない。これら相違点の組み合わせは設計の範囲で自由に選択できる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3に係るカメラモジュール300について、図11および図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図11は、カメラモジュール300の概略構成を模式的に示す、図2に相当する断面図である。図12は、図11のカメラモジュール300の概略構成を模式的に示す断面図であり、図11に示すカメラモジュール300のD−D線矢視断面図である。
本実施形態と実施形態2とが異なる点は、マグネット15(17)が、上下にN極とS極を配置した単極マグネットであり、OIS用コイル14の小判型ドーナツ状巻き線部の片側の巻き線部14aのみをマグネット15(17)に対向させた点である。上記構成により、マグネット15(17)の構成を簡略化し、単極マグネットを用いる場合であっても、AF用コイル16を平面コイルとすることができる。
詳しくは、マグネット15(17)に単極マグネットを用いることにより、2極着磁マグネットを用いる際の着磁の複雑さを省略することができ、また、極性の異なる界面で磁束の出ない不感帯が生じる等の不具合を回避することができる。また、マグネット15(17)は、上下の極性(磁気)が異なるので、AF変位検出部31にホール素子20を使用することができる。ホール素子は、フォトリフレクタと比較して温度特性がよく、また、検出に光を使用しないので漏れ光が撮像素子に入る心配がない。このため、高精度で高信頼性の変位検出が可能となる。
以上の説明では、可動部をAF用バネ11aおよびAF用バネ11bやサスペンションワイヤ9等で支持する構成を示したが、これに限定される訳ではなく、ボール等でガイドすることにより低摩擦で摺動させる支持部を用いてもよい。支持部にボールを用いる場合、金属バネを用いないことでOIS用コイル14への通電手段がなくなるが、通電手段としてFPC等を用いることできる。FPCを通電手段に用いるとその弾性力の影響を受けるが、本発明はOIS変位検出部を設けていないため、通電が必要となるのはOIS用コイル14のみである。このため、必要なFPCの数が少なく、OIS変位検出を行う場合に通電手段にFPCを用いる場合と比べると影響は小さい。
なお、実施形態2・3では、AF変位検出部31にホール素子20を用いたが、ホール素子20に代えて、実施形態1同様、フォトリフレクタ(19)を用いても構わない。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るカメラモジュール(カメラモジュール100・200・300)は、撮像レンズ(1)を有する光学部(3)と、上記撮像レンズの光軸と軸心が一致する撮像素子(6)を有する固定支持体(12)と、上記固定支持体と上記光学部とは別に設けられる中間支持体(10)と、上記光学部と上記中間支持体とを連結し、上記中間支持体に対して、上記光学部を上記光軸に垂直な方向に変位可能に支持する第1支持部(サスペンションワイヤ9)と、上記中間支持体と上記固定支持体とを連結し、上記固定支持体に対して、上記中間支持体を光軸方向に変位可能に支持する第2支持部(AF用バネ11aおよびAF用バネ11b)と、上記固定支持体に対する上記中間支持体の光軸方向の変位を検出する変位検出部(AF変位検出部31)と、手振れ補正(光学的手振れ補正)のために上記第1支持部により上記光学部を上記中間支持体に対し光軸に垂直な方向に駆動する一方、オートフォーカス(オートフォーカス機能)のために上記第2支持部により上記中間支持体を上記固定支持体に対し光軸方向に駆動する駆動部(AF用駆動部37およびOIS用駆動部38)と、上記駆動部の駆動を制御する駆動制御部(AF用制御部32およびOIS用制御部35)とを備え、上記駆動制御部は、光軸に垂直な方向における上記光学部の変位検出を行わないノンフィードバック制御により上記駆動部による手振れ補正のための駆動を制御する一方、上記変位検出部から得られる変位検出結果に基づくフィードバック制御により上記駆動部によるオートフォーカスのための駆動を制御する。
上記構成によれば、上記第1支持部により、上記光学部と上記中間支持体とを連結し、上記中間支持体に対して、上記光学部を上記光軸に垂直な方向に変位可能に支持し、上記第2支持部により、上記中間支持体と上記固定支持体とを連結し、上記固定支持体に対して、上記中間支持体を光軸方向に変位可能に支持することで、中間支持体、第1支持部、および中間支持体に対して支持される光学部は、オートフォーカス(AF)機能のために光軸方向に変位されうる。また、光学部は、光学的手振れ補正(OIS)のために光軸に垂直な方向に変位されうる。
よって、光学的手振れ補正のために駆動されるOIS可動部は、光学部等の限られた部材を含み、中間支持体および第2支持部を含まない。それゆえ、光学的手振れ補正のために駆動されるOIS可動部を軽量化することができ、OIS性能を高めることができる。また、OIS可動部の自重による光軸シフトを補正するための補正電流を低減することができ、カメラモジュールの低消費電力化を図ることが可能となる。さらに、上記駆動部による手振れ補正のための光軸に垂直な方向(OIS方向)の駆動を、駆動時の変位検出を行わないノンフィードバック制御としているため、OIS変位検出のための配線や通電の必要がなくなるので、配線の煩わしさが解消する。また、上記駆動部によるオートフォーカスのための光軸方向(AF方向)への駆動については変位検出部を用いたフィードバック制御としているため、パルス駆動されたときの自由振動を抑制でき、AF制御の高速化が可能となる。
本発明の態様2に係るカメラモジュール(カメラモジュール100・200・300)は、上記態様1において、上記駆動部(AF用駆動部37およびOIS用駆動部38)は、永久磁石(マグネット15およびマグネット17)と、上記永久磁石との間で作用する電磁力によって、上記光学部(3)を駆動させる第1コイル(OIS用コイル14)と、上記永久磁石との間で作用する電磁力によって、上記中間支持体(10)を駆動させる第2コイル(AF用コイル16)とを備え、上記永久磁石は上記中間支持体に固定され、上記第1コイルは上記光学部に固定され、上記第2コイルは上記固定支持体(12)に固定されていてもよい。
上記の構成によれば、AFのフィードバック制御に用いる変位検出部を固定支持体側に配置できるため、AFのフィードバック制御に用いる変位検出のための配線が容易となる。
本発明の態様3に係るカメラモジュール(カメラモジュール100・200・300)は、上記態様2において、上記第1支持部(サスペンションワイヤ9)および上記第2支持部(AF用バネ11aおよびAF用バネ11b)は導体で形成され、上記第1コイル(OIS用コイル14)への通電は上記第1支持部および上記第2支持部を通じて行われてもよい。
上記の構成によれば、OIS可動部への通電はOIS駆動するための第1コイルへの通電のみでよいため、4本のサスペンションワイヤやAF可動部を支持するためのバネを利用でき、新たな配線の必要がなくなる。
本発明の態様4に係るカメラモジュール(カメラモジュール200・300)は、上記態様3において、上記第1支持部(サスペンションワイヤ9)は、上記第2支持部(AF用バネ11a)が中間支持体(10)よりも内側に延出した延出部(11c)と連結されていてもよい。
上記の構成によれば、第1支持部は、中間支持体よりも内側に延出した第2支持部の延出部に連結される。このように、導通可能な金属部品どうしを連結することにより、通電のための連結が容易となる。さらに、延出部をそれぞれ電気的に独立させることで、第1コイルから固定部まで通電手段を確保することができる。
また、本発明の態様5に係るカメラモジュール(カメラモジュール200・300)は、上記態様4において、上記延出部(11c)が弾性(バネ性)を有していてもよい。
上記延出部に弾性を持たせることにより、カメラモジュール200が落下衝撃を受けた場合等に第1支持部が破損することを防止することができる。
本発明の態様6に係るカメラモジュール(カメラモジュール100・200・300)は、上記態様2〜5のいずれかにおいて、上記永久磁石(マグネット15およびマグネット17)は、上記中間支持体(10)の上記光軸方向への駆動と、上記光学部(3)の上記光軸に垂直な方向への駆動とに共用されていてもよい。
上記の構成によれば、OIS駆動用のマグネットとAF駆動用マグネットが共用されるため、部品点数が削減でき、さらにAF可動部を軽量化することができる。
本発明の態様7に係るカメラモジュール(カメラモジュール200・300)は、上記態様2〜6のいずれかにおいて、上記変位検出部(AF変位検出部31)は上記永久磁石(マグネット15およびマグネット17)の磁気を検出してもよい。
上記の構成によれば、固定支持体に対する中間支持体の変位を磁気的に検出できるため、高精度で高信頼性の変位検出が可能となる。
本発明の態様8に係るカメラモジュール(カメラモジュール100・200・300)は、上記態様1〜6のいずれかにおいて、上記変位検出部(AF変位検出部31)はフォトリフレクタ(19)であり、上記フォトリフレクタは、上記固定支持体(12)に固定されていてもよい。
上記の構成によれば、固定支持体に対する中間支持体の変位を検出に光学的な手段を用いるため、変位量を磁気的に検出することが困難な場合にも適用できる。
本発明の態様9に係るカメラモジュール200は、上記態様2〜8のいずれかにおいて、上記永久磁石(マグネット15)は、上記光軸方向および上記光軸に垂直な方向に分極面を有する2極着磁マグネットであり、上記第1コイル(OIS用コイル14)は、上記2極着磁マグネットにおける、上記光軸に垂直な面(底面)と対向するように設置されていてもよい。
上記の構成によれば、永久磁石に、2極着磁マグネットを用いることで、2極着磁マグネットにおける、上記光軸に平行な面(側面)側および上記光軸に垂直な面(底面)側において、コイルの巻き線部の両側を活用することができるため、効率的な駆動が可能となる。さらに、第1コイルを2極着磁マグネットにおける上記光軸に垂直な面(底面)に対向するように配置することにより、OIS駆動時の2極着磁マグネットと第1コイルとの距離の変化を少なくすることができ、OIS駆動時の第1コイルからの力のアンバランスを低減することができる。
本発明の態様10に係るカメラモジュール(カメラモジュール100・200・300)は、上記態様1〜9のいずれかにおいて、当該カメラモジュールの姿勢変化を検出する手振れ検出部(34)をさらに備え、上記駆動制御部(OIS用駆動部38)は、上記手振れ検出部から得られる手振れ角度情報に基づいて上記駆動部による手振れ補正のための駆動を制御してもよい。
上記駆動部による手振れ補正のための駆動はノンフィードバック制御されるため、光軸に垂直な方向における上記光学部の変位検出は行われない。このため、上記駆動部による手振れ補正のための駆動は、上記手振れ検出信号に基づいて行われる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
発明は、特に、携帯用端末等の通信機器をはじめとする各種電子機器に搭載される手振れ補正機能を有するカメラモジュールに好適に利用することができる。
1 撮像レンズ
2 レンズバレル
3 光学部
4 レンズホルダ
4a フランジ部
5 光学部駆動装置
6 撮像素子
7 基板
8 撮像部
9 サスペンションワイヤ(第1支持部)
10 中間支持体
10a 支持部
11a、11b AF用バネ(第2支持部)
11c 延出部
12 固定支持体
12a 開口部
13 ベース部材
13a 開口部
13b 凹部
13c 突起
14 OIS用コイル(第1コイル)
14a、14b 巻き線部
15 マグネット(OIS用マグネット、永久磁石)
16 AF用コイル(第2コイル)
16a、16b 巻き線部
17 マグネット(AF用マグネット、永久磁石)
18 IRカットフィルタ
19 フォトリフレクタ(変位検出部)
20 ホール素子(変位検出部)
21 半田
22 ダンパー材
30 駆動ドライバ部
31 AF変位検出部(変位検出部)
32 AF用制御部(駆動制御部)
32a レンズ位置比較部
32b AF用駆動信号出力部
33 記憶部
34 手振れ検出部
35 OIS用制御部(駆動制御部)
35a 駆動信号出力部
36 記憶部
37 AF用駆動部(駆動部)
38 OIS用駆動部(駆動部)
100、200、300 カメラモジュール

Claims (5)

  1. 撮像レンズを有する光学部と、
    上記撮像レンズの光軸と軸心が一致する撮像素子を有する固定支持体と、
    上記固定支持体と上記光学部とは別に設けられる中間支持体と、
    上記光学部と上記中間支持体とを連結し、上記中間支持体に対して、上記光学部を上記光軸に垂直な方向に変位可能に支持する第1支持部と、
    上記中間支持体と上記固定支持体とを連結し、上記固定支持体に対して、上記中間支持体を光軸方向に変位可能に支持する第2支持部と、
    上記固定支持体に対する上記中間支持体の光軸方向の変位を検出する変位検出部と、
    手振れ補正のために上記第1支持部により上記光学部を上記中間支持体に対し光軸に垂直な方向に駆動する一方、オートフォーカスのために上記第2支持部により上記中間支持体を上記固定支持体に対し光軸方向に駆動する駆動部と、
    上記駆動部の駆動を制御する駆動制御部とを備え、
    上記駆動制御部は、光軸に垂直な方向における上記光学部の変位検出を行わないノンフィードバック制御により上記駆動部による手振れ補正のための駆動を制御する一方、上記変位検出部から得られる変位検出結果に基づくフィードバック制御により上記駆動部によるオートフォーカスのための駆動を制御することを特徴とするカメラモジュール。
  2. 上記駆動部は、
    永久磁石と、
    上記永久磁石との間で作用する電磁力によって、上記光学部を駆動させる第1コイルと、
    上記永久磁石との間で作用する電磁力によって、上記中間支持体を駆動させる第2コイルとを備え、
    上記永久磁石は上記中間支持体に固定され、
    上記第1コイルは上記光学部に固定され、
    上記第2コイルは上記固定支持体に固定されることを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール。
  3. 上記第1支持部および上記第2支持部は導体で形成され、上記第1コイルへの通電は上記第1支持部および上記第2支持部を通じて行われることを特徴とする請求項2に記載のカメラモジュール。
  4. 上記永久磁石は、上記中間支持体の上記光軸方向への駆動と、上記光学部の上記光軸に垂直な方向への駆動とに共用されることを特徴とする請求項2または3に記載のカメラモジュール。
  5. 上記変位検出部は、上記永久磁石の磁気を検出することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のカメラモジュール。
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