以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの例に限定されるものではない。
図1に、本発明を適用する基板検査装置1を示す。基板検査装置1は、基板固定機構2、可動ユニット3、移動機構4、計測部5、制御部6、表示部7、及び操作部8を備え、検査対象の基板100の検査を実施するものである。
基板固定機構2、及び移動機構4は基板100の検査ステージ(検査場所)に備え付けられている。計測部5、制御部6、表示部7、及び操作部8は、固定された固定ユニット(固定部)に備えられている。固定ユニットは複数の筐体を有して構成されている場合もある。
基板固定機構2は、公知のものであり、基板100を所定の検査位置に位置決めして固定するものである。基板固定機構2は、後述するプローブPに干渉しない位置に設けられている。基板固定機構2は、例えばモータ(不図示)を備え、基板100の対向し合う1対又は2対の辺や角の縁を掴み、基板100が撓まないようにテンションを掛けつつ対向する縁同士を適度に引っ張り合って、基板100を所定の検査位置に固定する。
可動ユニット3は、テストヘッド14、着脱機構13、接続切換部11、校正用切換部12、及び標準器部15を備えている。
テストヘッド14は、複数のプローブPを備えている。着脱機構13は、テストヘッド14を可動ユニット3に着脱可能に取り付けるものである。接続切換部11は、複数のプローブPの中から測定に用いるための任意のプローブPを計測部5に電気的に接続するものである。接続切換部11は、校正用切換部12を介して、テストヘッド14の各プローブPに接続されている。校正用切換部12は、接続切換部11にテストヘッド14のプローブPを接続するか、接続切換部11に標準器部15を接続するかを切り換えるものである。標準器部15は、計測部5の校正に用いられる標準器を備えている。
移動機構4は、可動ユニット3(テストヘッド14)を移動させて、テストヘッド14の複数のプローブPを基板100に接触させるものである。移動機構4は、公知のものであり、駆動用動力源となるモータ(不図示)をXYZ軸(各移動軸)ごとに備え、同図に示すXYZ軸方向にテストヘッド14を移動可能に構成されている。
同図では、基板100の片面(図の上側)に検査ポイントTが設けられていて、可動ユニット3及び移動機構4が基板100の片面側(図の上側)に設けられている例を示しているが、基板100の両面に検査ポイントTが設けられている場合には、一対の可動ユニット3及び移動機構4が、基板100を挟み込むように、基板100の両面側(図の上側及び下側)に設けられる。
計測部5は、従来の基板検査装置の計測部と同様のものであり、例えば抵抗、インダクタンス、静電容量などの電気的特性を測定するものである。計測部5は、接続切換部11に接続されている。
制御部6は、基板検査装置1の各部の動作の制御や演算処理を実行するものであり、図示しないがCPU(中央演算処理装置)、記憶部、及び各部とのインタフェース回路などを備えている。記憶部は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、一例として、フラッシュメモリなどの半導体メモリやハードディスクである。記憶部には、動作用のプログラムや、校正手順、校正結果、基板の固定位置、検査項目、検査項目の測定順番、検査項目に対する検査ポイント及びその位置、検査のための測定値の許容範囲、標準器の電気的特性の値などが予め記録されていると共に、検査時に測定値や検査結果が記録される。制御部6は、基板固定機構2の固定制御、移動機構4の移動制御、接続切換部11の切換制御、校正用切換部12の切換制御、及び計測部5の計測制御を行う。又、制御部6は、測定結果から基板の良否の判定処理を行う。更に、制御部6は、表示部7に表示する表示画面の表示処理や操作部8からの入力を判別する入力処理を行う。制御部6が汎用的なコンピュータを備えて構成されていてもよく、専用のハードウエアで構成されていてもよい。
表示部7は、画像を表示可能な表示画面を有する例えば液晶パネル、プラズマパネル、CRT(陰極線管)などである。操作部8は、オペレータの操作で基板検査装置1に入力するためのものであり、例えばキーボードやマウスである。表示部7及び操作部8がタッチパネルで構成されている場合もある。
この基板検査装置1は、本発明における標準器接続手段の一例として、校正用切換部12及び標準器部15(標準器)を備えている。可動ユニット3に備えられた標準器接続手段(校正用切換部12及び標準器部15)は、計測部5の校正に用いられる標準器を、プローブPを介さずに、接続切換部11を介して計測部5に接続可能としている。
図2に、計測部5の具体例を示す。計測部5には、一例として、検査に必要な複数(2回路)の計測用回路20(201、202)が備えられている。なお、必要性に応じて、計測部5に、計測用回路20が1回路だけ備えられていてもよいし、3回路以上備えられていてもよい。計測用回路20が複数備えられる場合、同種の計測用回路20を備えてもよいし、異種の計測用回路20を備えてもよい。同図の計測用回路201、202は、例えば、計測用回路201が小抵抗測定用、計測用回路202が大抵抗測定用の回路であったり、計測用回路201が直流信号測定用、計測用回路202が交流信号測定用の回路であったり、冗長性を持たせて計測用回路201が現用で、計測用回路202が予備用の回路であったり、計測用回路201が抵抗測定用(電気的特性測定用)、計測用回路202が静電容量測定用(他の電気的特性測定用)の回路であったりしてもよい。検査項目の必要性により、計測部5に設けられる計測用回路20の種類や数が決められる。計測部5に同種の計測用回路201と計測用回路202とを備え、検査速度を高めるために検査順に交互に使用してもよい。
計測用回路201は、一例として、4端子法で電気的特性を測定可能な回路であると共に、ガード電圧を出力可能な回路である。計測用回路201は、例えば小抵抗測定用の計測回路であり、測定用信号を出力する信号源211、信号源211の出力する電流を測定する電流計221、電圧を測定する電圧計231、及びガード用アンプ241を備えている。信号源211は、電流計221を介して一端が端子Hc1に、他端が端子Lc1に接続されている。電圧計231は、一端が端子Hp1に、他端が端子Lp1に接続されている。ガード用アンプ241は、非反転入力端子が端子Hp1に接続され、反転入力端子が端子Gp1に接続され、出力端子が端子Gc1に接続されている。信号源211は、制御部6の制御によって、出力する電流(又は電圧)の値が制御される。電流計221は、測定した電流の値をアナログ/デジタル変換してデジタル信号で制御部6に出力する。電圧計231は、測定した電圧の値をアナログ/デジタル変換してデジタル信号で制御部6に出力する。各端子Hp1、Hc1、Lp1、Lc1、Gp1、Gc1は、可動ユニット3の接続切換部11に配線ケーブルで接続されている。
計測用回路202は、一例として、4端子法で電気的特性を測定可能な回路であると共に、ガード電圧を出力可能な回路である。計測用回路202は、例えば計測用回路201よりも大抵抗測定用の計測回路であり、同図に示すように、信号源212、電流計222、電圧計232、及びガード用アンプ242を備えている。これらの接続は、計測用回路201と同様に接続されている。信号源212は制御部6に制御される。電流計222及び電圧計232の測定値はデジタル信号で制御部6に各々出力される。計測用回路202は、端子Hp2、Hc2、Lp2、Lc2、Gp2、Gc2を備え、これらは、可動ユニット3の接続切換部11に配線ケーブルで接続されている。
なお、計測用回路20がガード電圧用の回路(ガード用アンプ24)を備えていなくてもよいし、計測用回路20が2端子法で測定を行う回路であってもよい。計測用回路20は検査に必要な電気的特性を測定するものであれば、どのような回路であってもよい。
図3に、可動ユニット3の具体例を示す。前述したように、可動ユニット3は、接続切換部11、校正用切換部12、着脱機構13、及び標準器部15を備えると共に、着脱可能なテストヘッド14を備えている。同図は、テストヘッド14が着脱機構13に取り付けられる前の状態を示している。
接続切換部11の詳細な回路例を、図4に示す。接続切換部11は、切換制御回路31、及びスイッチ回路32を備えている。切換制御回路31は、制御部6(図1参照)に接続されていて、制御部6の出力する指示信号Cnt1に従い、スイッチ回路32の切り換えを制御する。
スイッチ回路32は、任意のプローブPを計測部5(図2参照)に繋げるように、プローブPを選択的に切り換えるための多数のスイッチS11〜S16、S21〜S26、S31〜S33、SP1−1〜SP64−3を備えている。可動ユニット3を小型化するために、各スイッチS11〜S16、S21〜S26、S31〜S33、SP1−1〜SP64−3は、小型のものであることが好ましく、例えば半導体スイッチを用いることが好ましい。
スイッチ回路32には、計測部5の端子Hp1、Hc1、Lp1、Lc1、Gp1、Gc1、及び端子Hp2、Hc2、Lp2、Lc2、Gp2、Gc2が接続されている。計測部5の計測用回路201(図2参照)を使って測定する場合、端子Hp1〜Gc1の繋がるスイッチS11〜S16がオン(接)、端子Hp2〜Gc2の繋がるスイッチS21〜S26がオフ(断)に制御される。計測用回路202(図2参照)を使って測定する場合、スイッチS11〜S16がオフ、スイッチS21〜S26がオンに制御される。計測用回路201、202によって4端子法で測定する場合、スイッチS31、S32はオフに制御され、2端子法で測定する場合、スイッチS31、S32はオンに制御される。ガード電圧を使う場合、スイッチS33がオフに制御され、ガード電圧を使わない場合、スイッチS33がオンに制御される。
計測部5の計測用回路201、202が4端子法で測定する場合、基板100の1つの検査ポイントTに、近接配置された2本の組のプローブP、P(図7参照)を接触させる必要がある。そのため、スイッチ回路32は、同じ検査ポイントTに接触させる必要のある組の端子Hp1、Hc1を任意の組のプローブP、Pに接続切換し、組の端子Lp1、Lc1を任意の組のプローブP、Pに接続切換し、組の端子Gp1、Gc1を任意の組のプローブP、Pに接続切換できるように、同図に示すようなスイッチSp1−1〜Sp64−3が接続されている。例えば、計測用回路201を使って、端子Hp1を端子A4(プローブP4)に接続し、端子Hc1を端子A3(プローブP3)に接続し、端子Lp1を端子A2(プローブP2)に接続し、端子Lc1を端子A1(プローブP1)に接続する場合、スイッチS11〜S14、Sp4−1、Sp3−1、Sp2−2、Sp1−2をオンに制御し、他をオフに制御する。
図3に戻って校正用切換部12について説明する。校正用切換部12は、校正制御回路41、及びスイッチ回路42を備えている。校正制御回路41は、制御部6に接続されていて、制御部6の出力する指示信号Cnt2に従い、スイッチ回路42の切り換えを制御する。
スイッチ回路42は、接続切換部11にプローブPが電気的に接続されるか、接続切換部11に標準器部15(標準器)が電気的に接続されるかを切り換えるための複数のスイッチS41〜S48を備えている。可動ユニット3を小型化するために、各スイッチS41〜S48は、小型のものであることが好ましく、例えば半導体スイッチを用いることが好ましい。
スイッチ回路42には、一例として、接続切換部11の端子A(A1〜A64)の内、標準器部15(標準器)に接続するのに必要な数の端子A(A1〜A8)が接続されている。これら端子A(A1〜A8)は、スイッチ回路42のスイッチS4(S41〜S48)の共通端子に接続されている。各々のスイッチS4は、2接点を有し、スイッチS4の一方の接点は、付勢端子Bに接続され、他方の接点は標準器部15に接続されている。
なお、校正用切換部12に汎用性を持たせるため、全ての端子A(A1〜A64)の接続を標準器部15側に切り換えられるように、スイッチ回路42に端子Aの数と同数のスイッチS4(S41〜S464)を備えるようにしてもよい。
標準器部15は、計測部5の校正に用いる標準器を備えている。計測部5の校正を行うために、複数の標準器が必要である場合、標準器部15は、計測部5の校正に必要な複数の標準器を全て備えていることが好ましい。同図では、標準器部15が、標準器の一例である抵抗R1、及び他の標準器の一例である抵抗R2を備えている例を示している。一例として、抵抗R1は、計測用回路201(図2参照)用の標準器であり、抵抗R2は、計測用回路202(図2参照)用の標準器である。計測用回路201(202)が測定レンジを切り換え可能な回路であり、校正時に測定レンジに対応する複数の異なる標準器が必要である場合、図示しないが、標準器部15には、各測定レンジに対応する複数の異なる標準器を全て設けるようにする。
標準器(抵抗R1、R2)には、校正に必要な電気的特性(特性値の精度や温度特性など)を有するものを用いる。例えば、抵抗R1は1.0000Ω、抵抗R2は100.00kΩのものである。
標準器は、校正に用いられるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、標準器として、抵抗、コイル、コンデンサ、ダイオードなどの電気素子や、定電圧回路(定電圧源)、定電流回路(定電流源)などの電気回路が例示できる。校正に解放(オープン)、短絡(ショート)が必要であれば、標準器として、開放状態の配線、短絡状態の配線を設けてもよい。標準器の電気的特性が温度で変動しないように、容器内を一定の温度に保つ恒温容器を可動ユニット3に設け、この恒温容器に標準器部15(標準器)を収容してもよい。又、標準器の電気的特性が温度変動する場合、標準器部15に温度センサを備えると共に、温度に対する標準器の電気的特性を予め測定しておき、制御部6が温度センサの検出温度で標準器の電気的特性を換算するようにしてもよい。
同図の例では、計測部5(図2参照)が4端子法で測定可能なものなので、抵抗R1の電気的特性(抵抗)を4端子法で測定するように、抵抗R1の一方の端子にスイッチS44及びスイッチS43の他方の接点が接続され、抵抗R1の他方の端子にスイッチS42及びスイッチS41の他方の接点が接続される。同様に、抵抗R2の一方の端子にスイッチS48及びスイッチS47の他方の接点が接続され、抵抗R2の他方の端子にスイッチS46及びスイッチS45の他方の接点が接続される。
接続切換部11、校正用切換部12、及び標準器部15は、一例として、1枚の基板上に実装されて形成されている。このように1枚の基板で形成すると、小型化できるため好ましい。
着脱機構13は、テストヘッド14を着脱可能に可動ユニット3に取り付ける機構である。着脱機構13は、テストヘッド14を物理的に可動ユニット3に着脱可能に取り付けるための固定部材46、及び、テストヘッド14と可動ユニット3とを着脱可能に電気的に接続するためのコネクタになる付勢端子B(B1〜B64)を備えている。
固定部材46は、テストヘッド14を可動ユニット3に着脱可能に取り付けることができれば、どのような構造であってもよいが、テストヘッド14を簡便に取り付けでき、簡便に取り外しできる構造であることが好ましい。例えば、固定部材46は、テストヘッド14を溝に差し込んだり、同図に示すような固定用のレバーを掛けたりするだけで、ワンタッチで取り付けられる構造であることが好ましい。なお、着脱性は良くないが、固定部材46が、ねじ、ナット、ボルトなどの締め付けでテストヘッド14を可動ユニット3に固定する構造であってもよい。
付勢端子Bは、先端を出すように外筒に入れられた導電性の棒状部材が、外筒内に設けられたスプリングでテストヘッド14方向に付勢されているものである。付勢端子Bは、先端が付勢力に対抗して押されると、外筒内に押し込まれる。付勢端子Bの外筒は、付勢端子支持基材45に支持されている。付勢端子支持基材45は、絶縁性樹脂製の平板である。この付勢端子支持基材45に、付勢端子Bの外筒が丁度通る径の孔を等間隔で開け、各孔に付勢端子Bを貫通させて、接着等により付勢端子Bが固定されている。
テストヘッド14は、複数のピン端子C(C1〜C64)、ピン端子支持基材51、複数のプローブP(P1〜P64)、及びプローブ支持基材52を備え、これらが例えばアルミニウム等の金属、又は樹脂で形成されたフレームや容器に備えられている。
ピン端子Cは、導電性の金属棒である。ピン端子Cは、付勢端子Bに接続されるコネクタになっている。各ピン端子Cは、着脱機構13の付勢端子Bと接触するように、付勢端子Bに丁度対向する位置に配置されている。ピン端子Cの上部(図の上部)は、平坦な皿頭状に形成されていて、付勢端子Bの先端が接触し易くなっている。ピン端子支持基材51は、絶縁樹脂製の平板である。このピン端子支持基材51に、ピン端子Cが丁度通る径の孔を等間隔で開け、各孔にピン端子Cを貫通させて、接着等によりピン端子Cが固定されている。ピン端子支持基材51は、ピン端子Cの皿頭状部分がテストヘッド14の上方(図の上方)に表出するように、テストヘッド14に固定されている。なお、付勢端子B及びピン端子Cは、電気的に接続可能な端子であれば、どのような構造のものであってもよい。
プローブPは、導電性の金属棒である。プローブPは、検査ポイントT(図7参照)に確実に接触して導通するために、基板100(図7参照)に押圧されたときに若干撓む弾性を有している。プローブ支持基材52は、絶縁性樹脂製の平板である。このプローブ支持基材52に、プローブPが丁度通る径の孔を、基板100の検査ポイントTの位置及び数に対応させて開け、各孔にプローブPを貫通させて、接着等によりプローブPが固定されている。プローブ支持基材52は、プローブPの先端がテストヘッド14の下方(図の下方)に突出するように、テストヘッド14に固定されている。
各ピン端子C(C1〜C64)と、各プローブP(P1〜P64)とは、各々対応するように、テストヘッド14内で配線接続されている。
次に、基板検査装置1の校正時の動作について説明する。
校正は、テストヘッド14が可動ユニット3に取り付けられていても、取り外されていても行うことができる。図7に示すように、テストヘッド14のプローブPが基板100に接触した状態であっても、校正を行うことができる。
オペレータは、図1に示す操作部8を操作して、校正の実行を指示する。制御部6は、操作部8の操作により、校正の実行が指示されると、予め決められた校正手順に従って校正を開始する。又、制御部6は、校正が開始されたことを、表示部7(図1参照)に表示する。ここでは、一例として、制御部6は、先ず、図2に示す計測部5の計測用回路201の校正を実行し、次に、計測用回路202の校正を実行するものとして説明する。
図5に、計測用回路201の校正を実行するときの可動ユニット3の状態を、等価的に示す。計測用回路201の校正を実行するために、制御部6は、指示信号Cnt1を接続切換部11に出力して、スイッチ回路32を切換制御する。この切換制御により、同図に示すように、スイッチ回路32は、端子Hp1と端子A4とを接続し、端子Hc1と端子A3とを接続し、端子Lp1と端子A2とを接続し、端子Lc1と端子A1とを接続する。又、制御部6は、指示信号Cnt2を校正用切換部12に出力して、スイッチ回路42を切換制御する。この切換制御により、抵抗R1に繋がるスイッチS4(S41〜S44)が、抵抗R1側に切り換えられる。校正時に、全てのスイッチS4(S41〜S48)を、標準器部15側に切り換えてもよい。この制御により、端子A4、A3が、抵抗R1の一方の端子に接続され、端子A2、A1が抵抗R1の他方の端子に接続される。従って、計測部5の端子Hp1、Hc1が抵抗R1の一方の端子に接続され、端子Lp1、Lc1が抵抗R1の他方の端子に接続されて、4端子法で抵抗R1の抵抗値の測定が可能になる。
制御部6は、図2に示す計測用回路201の信号源211に計測用信号を出力させ、電流計221、電圧計231から電流、電圧の値を得て、電気的特性の一例としてオームの法則から抵抗値を算出する。制御部6は、算出した抵抗値と、抵抗R1の既知の抵抗値との差を求めて記憶し、この差を考慮して計測用回路201の測定結果が得られるように、校正する。測定が終了したときに、制御部6は、計測用回路201の出力を停止する。
次に、制御部6は、計測用回路202の校正を実行する。
図6に、計測用回路202の校正を実行するときの可動ユニット3の状態を、等価的に示す。計測用回路202の校正を実行するために、制御部6は、指示信号Cnt1を接続切換部11に出力すると共に、指示信号Cnt2を校正用切換部12に出力して、同図の接続になるように、スイッチ回路32及びスイッチ回路42を切り換える。これにより、計測用回路202の端子Hp2、Hc2が抵抗R2の一方の端子に接続され、端子Lp2、Lc2が抵抗R2の他方の端子に接続されて、4端子法で抵抗R2の抵抗値の測定が可能になる。
制御部6は、図2に示す計測用回路202の信号源212に計測用信号を出力させ、電流計222、電圧計232から電流、電圧の値を得て、抵抗値を算出する。制御部6は、算出した抵抗値と、抵抗R2の既知の抵抗値との差を求めて記憶し、この差を考慮して計測用回路202の測定結果が得られるように校正する。測定が終了したときに、制御部6は、計測用回路202の出力を停止する。
以上で、計測部5(計測用回路201、202)の校正が完了する。制御部6は、校正が終了したことを、表示部7に表示させる。校正は接続切換部11を通して行われるため、基板100の検査時に近い測定系で校正を行うことができる。又、校正用切換部12及び標準器部15は、電気回路的にさほど大きくないので省スペースであり、可動ユニット3のサイズに殆ど影響しない。
次に、基板検査装置1の検査時の動作について説明する。
図7に、検査状態の基板固定機構2及び可動ユニット3を示す。同図に示すように、基板固定機構2は、制御部6(図1参照)の制御により、基板100を所定の検査位置に固定する。なお、基板固定機構2を、制御部6の制御によらず、例えばオペレータの手動操作で所定の検査位置に固定するようにしてもよい。
可動ユニット3の着脱機構13には、テストヘッド14が取り付けられる。付勢端子Bは、ピン端子Cに押し上げられている。オペレータがテストヘッド14を取り付けるときは、制御部6の制御により、移動機構4が可動ユニット3を基板固定機構2の上空に移動させる。
オペレータが操作部8(図1参照)を操作して、検査を開始させると、制御部6は、移動機構4を制御して可動ユニット3を移動させ、同図に示すように、基板100の検査ポイントT(T1〜T32)に、プローブP(P1〜P64)を接触させる。
検査を行うときには、制御部6は、指示信号Cnt2を校正用切換部12に出力して、同図に示すように、スイッチ回路42の全てのスイッチS4(S41〜S48)の接点を、プローブP側に接続するように切り換える。これにより、接続切換部11の全ての端子A1〜A64に、それぞれプローブPが電気的に接続される。制御部6は、接続切換部11に指示信号Cnt1を出力して、計測部5に接続されるプローブPを検査項目の順番に従って順次切り換え、各検査項目(検査ポイントT)に対する電気的特性を順次測定し、各々の測定結果が許容範囲内にあるか否かを判別して、基板100の検査を実行する。計測部5は接続切換部11を含めて校正されているので、測定結果は正確である。従って、正確な検査結果が得られる。
全ての検査項目に対する検査が終了すると、制御部6は、基板100の検査結果を表示部7に表示する。以上で、検査が終了する。
なお、標準器部15を可動ユニット3内に配置せずに、可動ユニット3に標準器部15を着脱可能に取り付ける着脱機構(例えばコネクタ)を、着脱機構13とは別に設けてもよい。又、着脱機構13を設けずに、可動ユニット3にテストヘッド14が固定されていてもよい。
次に、プローブPの数を簡便に増設可能な可動ユニット3について説明する。
検査ポイントTの数は検査対象の基板の態様によって異なり、基板によっては数百〜数千個の検査ポイントTが設定される場合もある。検査ポイントTの数に対応させて、図3〜図7に示したスイッチやプローブPの数を適宜増減すればよいが、この増減を簡便に行えるようにすることが好ましい。
図8に、プローブP(検査ポイントT)の数の増減に簡便に対応することができる可動ユニット3のブロック図を示す。この可動ユニット3には、n枚のボード(基板)BDを収容可能な収容棚(不図示)が設けられている。
同図に示すボードBD(BD1〜BDn)は、各々同様に構成されたものであり、所定数(例えば64本)のプローブPに対応可能な接続切換部11、校正用切換部12、及び標準器部15を備えている。これらの各部11、12、15は、図3〜図7のものと同様である。各ボードBDには、各々に、計測部5の端子Hp1、Hc1、Lp1、Lc1、Gp1、Gc1、端子Hp2、Hc2、Lp2、Lc2、Gp2、Gc2が接続されている。又、各ボードBDには、制御部6から指示信号Cnt1、Cnt2が接続されている。制御部6は、何れのボードBDに対する指示かを判別可能に、指示信号Cnt1、Cnt2を出力する。例えば、各ボードBDを収容したときに、各ボードBDに接続されるコネクタが可動ユニット3に実装されていて、このコネクタを介して、計測部5及び制御部6の各端子が接続されるようになっている。
ボードBD1には、付勢端子B1〜B64が接続され、ボードBD2には、付勢端子B65〜B128が接続され、ボードBDnには、付勢端子B[64×(n−1)+1]〜B[64×n]が接続されている。ボードBDを増設するときに、対応する付勢端子Bを増設してもよいし、付勢端子B1〜B[64×n]を最初から全て設けておき、ボードBDだけを増設するようにしてもよい。この可動ユニット3に着脱されるテストヘッド(図示せず)には、付勢端子Bに対応する端子Cが設けられる。ボードBDに繋がる端子Cに、プローブPが接続される。
このような可動ユニット3を用いることで、1枚〜n枚の任意の数のボードBDを装着することで、ボードBD単位でプローブPの数を簡便に増設することができる。全てのボードBDが、接続切換部11、校正用切換部12及び標準器部15を備えているので、いずれのボードBDを用いても、計測部5を校正することができる。
又、いずれかのボードBDを用いて計測部5を校正した後には、各ボードBDの標準器は全て同様の既知の値で測定されるはずである。そのため、計測部5を校正した後に、計測部5が各々のボードBDの有している標準器部15(標準器)の電気的特性を測定し、その測定結果が標準器の既知の値として測定されるか否かを制御部6が判別することで、各ボードBDが正常か否かをセルフチェックするようにしてもよい。この場合、制御部6は、標準器の電気的特性が既知の値で測定されたボードBDを正常であると判定し、標準器の電気的特性が既知の値で測定されないボードBDを異常であると判定する。
なお、少なくとも1枚のボードBDが校正用切換部12及び標準器部15を備えていれば、計測部5の校正を行うことができる。そのため1枚のボードBD(例えばボードBD1)が、接続切換部11、校正用切換部12及び標準器部15を備え、残りの他のボードBD(例えばボードBD2〜BDn)が、校正用切換部12及び標準器部15を備えずに接続切換部11だけを備えるようにしてもよい。このようにすると他のボードBDの構成が簡便になる。
又、複数のボードBDに、標準器を分散して配置してもよい。例えば、ボードBD1に標準器となる抵抗R1を備え、ボードBD2に標準器となる抵抗R2を備えるようにしてもよい。
次に、本発明を適用する別の基板検査装置1bについて説明する。なお、既に説明した同様の構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略すする。
図9に示す基板検査装置1bは、基板固定機構2、可動ユニット3b、移動機構4、計測部5、制御部6b、表示部7、及び操作部8を備えている。可動ユニット3bには、接続切換部11、着脱機構13、及びテストヘッド14が備えられている。制御部6bは、移動機構4を制御して可動ユニット3bを移動させ、プローブPを基板100に接触させて、基板100の検査を行う。
着脱機構13は、前述した基板検査装置1で詳述したように、テストヘッド14を着脱可能に可動ユニット3bに取り付けるものである。又、図10に示すように、着脱機構13は、本発明における標準器接続手段になっていて、標準器部16を着脱可能に可動ユニット3bに取り付けるものである。つまり、着脱機構13は、テストヘッド14の着脱機構と、標準器部16の着脱機構とを兼ねている。言い換えると、テストヘッド14の形状が着脱機構13に着脱可能な形状で形成されていると共に、標準器部16(標準器)の形状が着脱機構13に着脱可能な形状で形成されている。テストヘッド14が着脱機構13に取り付けられると、テストヘッド14のプローブPと接続切換部11とが電気的に接続され、標準器部16が着脱機構13に取り付けられると、標準器部16の標準器と接続切換部11とが電気的に接続される。
図11に、可動ユニット3b及び標準器部16の具体例を示す。可動ユニット3bは、接続切換部11の端子A(A1〜A64)が、対応する付勢端子B(B1〜B64)に接続されている。
標準器部16は、テストヘッド14(図3参照)と同様に、ピン端子C(C1〜C64)を備えている。ピン端子Cは、標準器部16が着脱機構13に取り付けられたときに、付勢端子Bと接触するように、等間隔にピン端子支持基材51に固定されている。標準器部16内には、一例として、標準器となる抵抗R1、及び他の標準器となる抵抗R2が配置されている。抵抗R1の一方の端子には、ピン端子C4、C3が接続され、抵抗R1の他方の端子には、ピン端子C2、C1が接続されている。抵抗R2の一方の端子には、ピン端子C8、C7が接続され、抵抗R2の他方の端子には、ピン端子C6、C5が接続されている。
次に、基板検査装置1bの校正時の動作について説明する。
校正を行うときに、オペレータが標準器部16を着脱機構13に取り付ける。続いて、オペレータが操作部8(図10参照)を操作して、校正を開始させる。制御部6b(図10参照)は、校正を開始すると、接続切換部11を制御して、計測部5の計測用回路201(図2参照)に抵抗R1を接続し、抵抗R1の抵抗を測定して抵抗R1の既知の抵抗値との差を演算し、計測用回路201の校正を行う。続いて、制御部6bは、接続切換部11を制御して、計測部5の計測用回路202(図2参照)に抵抗R2を接続し、抵抗R2の抵抗を測定して抵抗R2の既知の抵抗値との差を演算し、計測用回路202の校正を行う。以上で、校正が終了する。
図12に、標準器部16の外観例として斜視図を示す。標準器部16は、一例として、アルミニウム合金製のフレーム61に、金属製のカバー63がねじ止めされている。フレーム61及びカバー63は、内部に収容された標準器を覆ってシールドしている。フレーム61には、着脱機構13に係合して取り付けられるための係合部62が形成されている。また、フレーム61には、可搬性を向上するために、取っ手64が形成されている。フレーム61は、テストヘッド14と共通のものであることが好ましい。
図13に、図12に示すK方向から見た標準器部16の平面図を示す。この平面図は、図示しないが、テストヘッド14の平面図と同様である。同図に示すように、グループU(U1〜U6)ごとにピン端子支持基材51に端子Cが固定されていて、グループU単位でピン端子Cの増設が可能になっている。一例として、1つのグループUには、ピン端子Cが縦64ピン×横32ピン=2048ピン設けられている。グループU1〜U6を全て実装すると、2048ピン×6グループ=12288ピンまで増設できる。可動ユニット3b(図17の可動ユニット3b参照)が、ボード(基板)BE(図17参照)を増設することで、64ピン分に対応する接続切換部11をボードBE単位で増設可能な場合、1つのグループUが32枚のボードBEに対応している。つまり、可動ユニット3は、1つのグループUに対し、32枚までボードBEを増設できるようになっている。グループU1〜U6の全てを使う場合、可動ユニット3bに、32枚×6グループ=192枚のボードBEを増設できるようになっている。
図13に示す標準器部16には、少なくとも1枚のボードBE(図17参照)を使用して計測部5の校正が行えるように、少なくとも何れか1枚のボードBEに繋がるように1つ(1組)の標準器(例えば抵抗R1、R2)を設けてもよい。また、使用する複数のボードBEに繋がるように、ボードBEの数と同数(同数の組)の標準器を設けてもよい。又、汎用性を持たせるため、n枚の全てのボードBEに繋がるように、n個(n組)の標準器を設けておいても良い。例えば、192枚の全てのボードBEの各々に標準器を接続する場合、標準器部16に、標準器(抵抗R1、R2)をボードBEの数に相当する192組設ける。
基板検査装置1bとして、テストヘッド14を着脱可能な従来の基板検査装置を用い、標準器部16として、テストヘッド14の着脱機構に取り付け可能な形状に、標準器を形成してもよい。この場合、従来の基板検査装置に設けられた制御部の動作用プログラムを、校正時に接続切換部を制御して、標準器部16の標準器が計測部に接続されるように変更する。
次に、本発明を適用する別の基板検査装置1cについて説明する。
基板検査装置1cは、図9に示した基板検査装置1bと同様の構成を有しているが、標準器を接続する形態が基板検査装置1bと異なっている。
図14に示すように、基板検査装置1cでは、標準器部18が中継器17を備えている。標準器部18(標準器)に配線ケーブル19で電気的に接続されている中継器17を着脱機構13に取り付けることによって、標準器部18(標準器)が接続切換部11に電気的に接続される。中継器17は、着脱機構13に着脱可能に取り付けられる形状に形成されている。着脱機構13が、本発明における標準器接続手段になっている。
図15に、可動ユニット3b、中継器17、及び標準器部18の具体例を示す。
中継器17は、テストヘッド14(図3参照)と同様に、ピン端子C(C1〜C64)を備えている。ピン端子Cは、中継器17が着脱機構13に取り付けられたときに、付勢端子Bと接触するように、等間隔にピン端子支持基材51に固定されている。中継器17の上側(図の上側)にピン端子Cが設けられ、一例として、他の側(一例として下側)に標準器部18を電気的に接続するためのコネクタ71が設けられている。各ピン端子Cとコネクタ71の各端子は、配線接続されている。
標準器部18には、標準器となる抵抗R1、R2が設けられている。抵抗R1、R2は、標準器部18に設けられたコネクタ74に、4端子法で測定可能に、各端子から2本ずつ、配線接続されている。中継器17と標準器部18とは、配線ケーブル19によって着脱可能に接続される。配線ケーブル19は、例えば64芯の平形ケーブル(リボンケーブル)であり、一端にコネクタ72が接続されおり、他端にコネクタ73が接続されている。中継器17のコネクタ71に配線ケーブル19のコネクタ72が差し込まれ、標準器部18のコネクタ74に配線ケーブル19のコネクタ73が差し込まれて、中継器17と標準器部18とが連結される。これらコネクタ71〜74は、挿抜可能(着脱可能)なものである。このように中継器17と標準器部18とをコネクタ71〜74の挿抜で分離できるようにしておくと、保管時に嵩張らないため好ましい。なお、コネクタ71、72を用いずに中継器17と配線ケーブル19とを分離不能に直に接続してもよく、コネクタ73、74を用いずに配線ケーブル19と標準器部18とを分離不能に直に接続してもよく、コネクタ71〜74を用いずに中継器17と標準器部18とを配線ケーブル19で分離不能に直に接続してもよい。
基板検査装置1cの校正時には、オペレータが、標準器部18に接続された中継器17を、着脱機構13に取り付ける。取り付け後の校正時の装置の動作は、基板検査装置1bと同様である。
基板検査装置1cとして、テストヘッド14を着脱可能な従来の基板検査装置を用い、テストヘッド14の着脱機構に取り付け可能な形状に、中継器17を形成してもよい。この場合、従来の基板検査装置に設けられた制御部の動作用プログラムを、校正時に接続切換部11を制御して、中継器17を介して標準器部18の標準器が計測部に接続されるように変更する。
図16に、中継器17の外観例として斜視図を示す。K方向から見た中継器17の平面図は、図13と同様である。
中継器17は、一例として、アルミニウム合金製のフレーム61に、複数のコネクタ71を備えている。各コネクタ71には、配線ケーブル19のコネクタ72が挿抜可能である。一例として、1つのコネクタ71で、図13に示すピン端子の縦64ピン×8列=512ピンに接続が可能になっている。64ピンごとに接続切換部11を有する1枚のボードBEを可動ユニット3bに増設していく場合(図17の可動ユニット3b参照)、1つのコネクタ71で8枚のボードBE(図17参照)に接続することができる。校正は、いずれか1つのコネクタ71に、標準器部18に繋がるコネクタ72を差し込んで行えばよい。制御部6bは、標準器部18(標準器)に繋がるボードBEを切換制御して、校正を行う。なお、1つのコネクタ71が、1枚のボードBEに接続される64ピンのものであってもよい。また、1枚のボードBEに接続されるコネクタ71として、例えば32ピンのコネクタを2つ(複数)用いてもよい。
なお、図17に示すように、64ピン(64本のプローブP)に対応可能な接続切換部11を有するボードBE(BE1〜BEn)を、ボードBE単位で可動ユニット3bに増設可能な場合、中継器17bに、いずれのボードBEを標準器部18に接続するかを切り換えるためのボード切換部81を設けてもよい。
可動ユニット3bは、ボードBD1に付勢端子B1〜B64が接続され、ボードBD2に付勢端子B65〜B128が接続され、ボードBDnに付勢端子B[64×(n−1)+1]〜B[64×n]が接続されて構成されている。中継器17bは、付勢端子B1〜B64に接続されるピン端子C1〜C64、付勢端子B65〜B128に接続されるピン端子C65〜C128、付勢端子B[64×(n−1)+1]〜B[64×n]に接続されるピン端子C[64×(n−1)+1]〜C[64×n]を備えている。中継器17bは、標準器部18に接続されるコネクタ71を1つ備えている。コネクタ71は、1枚のボードBEのピン数に対応する64個の端子E1〜E64を有している。
ボード切換部81は、制御部6bの指示信号Cnt3に従って、コネクタ71に接続するボードBEを切り換える。例えば、コネクタ71にボードBE1を接続する場合、ピン端子C1〜C64を、コネクタ71の端子E1〜E64に接続する。指示信号Cnt3は、制御部6bから可動ユニット3bを経由して、中継器17bに入力するようにしてもよいし、制御部6bから中継器17bに直接入力するようにしてもよい。
校正を行うときは、制御部6bは、可動ユニット3bに実装されているボードBEのうちの任意のボードBEを選択して、選択したボードBEの接続切換部11、及びボード切換部81を制御して、計測部5に標準器部18に接続し、校正を実行する。このように、ボード切換部81を中継器17bに設けると、中継器17bに設けるコネクタ71の数を少なくすることができる。