JP2015053221A - リチウム二次電池用負極 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン系活物質を用いた場合において、充放電を繰り返した後でも、高い放電容量を維持することが可能なリチウムイオン二次電池用負極を提供する。【解決手段】粒子状の活物質とバインダとからなる活物質層を含むリチウム二次電池用負極であって、以下の特性1)〜3)を有することを特徴とするリチウム二次電池用負極。1) 50mA/g−活物質層の電流密度で充放電を行った時の1サイクル目の放電容量が負極1gあたり1000mAh以上2) 1サイクル目のクーロン効率が80%以上3) 5サイクル目放電容量の1サイクル目放電容量に対する比率が90%以上【選択図】なし

Description

本発明は、粒子状の活物質とバインダとを含む活物質層が設けられたリチウム二次電池用負極に関する。
従来、リチウムイオン二次電池の負極には、黒鉛粉末等の粒子状のカーボン系活物質と、絶縁性のバインダとを含む活物質層を、銅箔等、箔状の集電体の表面に形成したものが用いられている。バインダには、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等が用いられる。
しかし、カーボン系活物質を用いた負極は、充放電サイクルを良好に繰り返すことができるものの、放電容量が理論値である372mAh/g付近まで実現されていることから、今後大幅な容量の増加は難しい状況にある。その一方で、リチウムイオン二次電池の容量向上の要求は強いことから、カーボン系活物質を用いた負極よりも高放電容量すなわち高エネルギー密度を有する負極材料が種々検討されている。このエネルギー密度を高める材料として、リチウムと合金を形成して吸蔵する物質を負極活物質として用いる方法が検討されており、例えば、特許文献1や特許文献2には、リチウムと合金を形成する負極活物質としてシリコン系粒子を用いた高放電容量の負極が開示されている。
前記シリコン系活物質は、充放電に伴う体積変化が大きいため、充放電の繰り返しに伴い、シリコン系活物質が微粉化したり、集電体から脱離したりする。このため、負極の集電性および有効活物質量が低下し、1サイクル目の充放電における不可逆容量が大きい、即ち、初回クーロン効率(充放電効率)が低いという問題があった。また充放電サイクルで放電容量が低下する、即ち、充放電サイクルにおける容量保持率が低いという問題点があった。これら充放電時の体積変化に起因する前記問題点を改善する方法として、特許文献4や非特許文献2には負極活物質層内に予めリチウムを配合しておく方法が提案されている。また、特許文献4や非特許文献1には、初回クーロン効率を改善するために負極活物質層内に酸化セリウムや酸化鉄等の金属酸化物を配合することがそれぞれ提案されている。さらに、非特許文献3は、シリコンに鉄やアルミニウム等の金属成分を配合することが提案されている。
特許第2997741号公報 特許第3008269号公報 特開2003−160328号公報 特開2012−38490号公報
第218回ECS(米国電気化学会)meeting講演予稿集 ♯533 Electrochemistry 80(10) (2012) 812−816 Energy Technology 1(6) (2013) 305−308
しかしながら、従来提案された負極では、高い1サイクル目の放電容量を確保しようとすると、初回クーロン効率や充放電サイクルにおける容量保持率が低下する傾向にあった。また、高い初回クーロン効率を確保しようとすると、充放電サイクルにおける容量保持率が低下する傾向にあった。従い、例えば、負極1gあたり1500mAh以上という高い1サイクル目の放電容量を確保した上で、高い初回クーロン効率と充放電サイクルにおける高い容量保持率を両立させた負極は知られていなかった。
そこで、本発明では、前記の課題を解決するため、充放電を繰り返した後でも、高い放電容量を維持することが可能なリチウムイオン二次電池用負極を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は、下記の通りである。
〔1〕粒子状の活物質とバインダとからなる活物質層を含むリチウム二次電池用負極であって、その特性が、以下の1)〜3)であることを特徴とするリチウム二次電池用負極。
1) 50mA/g−活物質層の電流密度で充放電を行った時の1サイクル目の放電容量(以下、「初回放電容量」と略記することがある)が負極1gあたり1000mAh(以下「1000mAh/g−負極」と略記することがある)以上
2) 1サイクル目のクーロン効率(以下、「初回クーロン効率」と表記することがある)が80%以上
3) 5サイクル目放電容量の1サイクル目放電容量に対する比率(以下、「放電容量保持率」と略記することがある)が90%以上
〔2〕
集電体の表面に形成された導電性多孔質層と、前記導電性多孔質層の表面に形成されたバインダ配合量が18質量%を超え30質量%未満である活物質層とからなることを特徴とする〔1〕記載のリチウム二次電池用負極。
本発明のリチウム二次電池用負極は、高い放電容量を有するものである。そして、初回クーロン効率が高く、かつ、高い放電容量保持率を有している。従い、リチウム二次電池用負極として好適に用いることができる。
本発明のリチウム二次電池用負極は、集電体上に粒子状の活物質とバインダとを含む活物質層が設けられており、その特性が、以下の1)〜3)である。
1)50mA/g−活物質層の電流密度で充放電を行った時の初回放電容量が1000mAh/g−負極 以上である。この放電容量は1500mAh/g−負極以上であることがより好ましく、2000mAh/g−負極以上であることが更に好ましい。
2)初回クーロン効率が80%以上である。このクーロン効率は82%以上であることが好ましく、85%以上であることが更に好ましい。
3)放電容量保持率が90%以上である。この放電容量保持率は92%以上であることが好ましく、95%以上であることが更に好ましい。
このような特性値とすることにより、高い放電容量を確保した上で、良好な初回クーロン効率やサイクル特性を有するリチウム二次電池用負極とすることができる。
ここで、前記特性値は下記に示すセルの構成および条件で充放電を行い、測定されるものとする。
<セルの構成>
電池:二極式ポーチ型セル
対極:金属リチウム
電解液:エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、およびジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(体積比1:1:1)中にLiPFが1モル/Lの濃度で溶解した溶液
<充放電条件>
測定温度:30℃
電圧範囲:0.01〜2V
充電電流および放電電流:50mA/g−活物質層
前記ポーチ型(ラミネートシート型)のセルは、コイン型のセルなどとは違い、柔軟なアルミラミネートフィルム(樹脂フィルムとアルミ箔の積層フィルム)を外装材として用いたセルであり、充放電の際、電極に圧力がかかっていない状態で、放電容量が測定されるセルである。このポーチ型のセルは、例えば、以下のように作製することができる。得られたシート状の負極を、10mm×40mmの矩形状に裁断し、10mm×10mmの活物質面積を残して融着フィルムで被覆する。対極として、厚み1mmのリチウム板を、30mm×40mmの矩形状に裁断し、厚み0.5mmのニッケルリード(5mm×50mm)に二つ折りにして圧着する。負極のみを、袋状のセパレータ(30mm×20mm)に入れた後、対極と向き合わせ、電極群を得る。セパレータには、矩形状のポリプロピレン樹脂製多孔質フィルム(厚み25μm)を用いる。この電極群を二枚一組の矩形状のアルミラミネートフィルム(50mm×40mm)で覆い、その三辺をシールした後、袋状アルミラミネートフィルム内に電解液1mLを注入する。電解液には、EC、EMC、およびDMCを、体積比1:1:1で混合した混合溶媒にLiPFを1モル/Lの濃度で溶解したものを用いる。その後、残りの一辺をシールして、袋状アルミラミネートフィルム内を密封する。また、袋状アルミラミネートフィルム内の密封の際には、負極およびニッケルリードの一端を外側に延出し、端子とする。このようにして、試験セルを得る。これらの操作のすべてを、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で行う。
本発明のリチウム二次電池用負極は、粒子状の活物質とバインダとからなる活物質層を含むものであり、この活物質層は集電体上に設けられる。集電体としては、例えば、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔等の金属箔が用いられるが、電解銅箔や圧延銅箔のような銅箔を用いるのが好ましい。金属箔の厚みは、5〜50μmが好ましく、9〜18μmがより好ましい。活物質層と前記金属箔との接着性を高めるため、金属箔表面に粒子状の導電性粒子とバインダとからなる導電性多孔質層を設けることが好ましい。このようにすることにより、高い放電容量を確保した上で、良好な初回クーロン効率やサイクル特性を有する活物質層が得られやすくなる。ここで、導電性多孔質層は、本発明の負極の一部を形成するものであり、導電性であれば、活物質が含まれていてもいなくても良い。
前記導電性多孔質層は、バインダに導電性粒子を配合した層である。ここで用いるバインダの種類に制限はないが、ポリイミド系高分子が好ましく用いられる。ポリイミド系高分子のなかでも、前記金属箔との接着特性に優れたポリアミドイミドや溶媒可溶型のポリイミドが好ましく用いられる。これらは、市販品を使用することができる。ポリアミドイミドの市販品としては、バイロマックスHR−11NN(東洋紡社製)、「トーロン4000T」(ソルベイ社製)「HPC5012」(日立化成社製)等を挙げることができる。
前記導電性多孔質層に用いられる導電性粒子としては、例えば、粒子状のカーボン材料や金属材料が挙げられる。カーボン材料としては、黒鉛、カーボンブラックが好ましく、黒鉛がより好ましい。金属材料としては、例えば、銀、銅、ニッケルが用いられる。これらカーボン粒子や金属粒子の粒子径としては平均粒径が5μm以下であることが好ましい。
前記導電性多孔質層中の導電性粒子の含有量が70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。このようにすることにより、連続した細孔を有する多孔質構造を形成させることができる。
形成された導電性多孔質層が、多孔質構造を有しているかどうかの確認は、以下のようにして行うことができる。すなわち、導電性多孔質層の表面に20℃のEC、EMC、およびDMCの混合溶媒(体積比1:1:1)を用いた前記電解液5μLを滴下し、これが完全に浸透する時間を目視で測定する。この混合溶媒吸収時間が300秒以下であれば、この層が本発明で言う多孔質構造を有していると判定される。
導電性多孔質層の厚みは、集電体と活物質層との間の導電性および接着性の観点から、1〜15μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。
本発明の活物質層に配合される粒子状の活物質は、リチウム二次電池用負極活物質として用いられるカーボン系(黒鉛、ハードカーボン等)、シリコン系、錫系等、リチウム二次電池用負極活物質として用いられる活物質であれば制限はなない。また、その粒子形状は、不定形状、球状、繊維状等、いかなる形状でもよい。これら、活物質の中で、また、粒子状のシリコン系活物質(以下、「シリコン系粒子」と略記することがある)と黒鉛粒子の混合物が好ましく用いられる。
前記シリコン系粒子としては、例えば、シリコン単体、シリコン合金、シリコン・二酸化珪素複合体等の粒子が挙げられ、これらシリコン系粒子の中でも、シリコン単体の粒子(以下、「シリコン粒子」と略記することがある)が、好ましい。ここで、シリコン単体とは、純度が95質量%以上の結晶質もしくは非晶質のシリコンを言う。前記シリコン系粒子と黒鉛粒子の混合比率としては、質量比で4/6〜9/1(シリコン系粒子/黒鉛粒子)が好ましい。
前記シリコン系粒子と黒鉛粒子の混合物において、シリコン系粒子の平均粒径は、5μm以下が好ましく、1μm未満がより好ましい。また、黒鉛粒子の平均粒径は、1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。ここで、平均粒径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置測定した体積基準の平均粒径を言う。この平均粒径は負極を得た後、その表面のSEM像から確認することもできる。
前記粒子状の活物質にバインダを配合して活物質同士を結着させることで、フィルム状の活物質層が形成される。用いるバインダの種類に制限はないが、力学的特性に優れたポリイミド系高分子を用いることが好ましい。ここで、ポリイミド系高分子とは、主鎖にイミド結合を有する高分子である。具体例としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド等が挙げられるが、ポリイミド系高分子は、これらに限定されるものではなく、主鎖にイミド結合を有する樹脂であれば如何なる高分子も使用することができる。これらの樹脂は通常は単独で用いられるが、2種以上を混合して用いてもよい。
これら、ポリイミド系高分子の中でも、特に力学的特性に優れたポリイミドを用いることが好ましく、ポリイミドのなかでも芳香族ポリイミドを用いることがさらに好ましい。この芳香族ポリイミドは、熱可塑性であってもよく、非熱可塑性であってもよい。ポリイミドとしては、溶媒に溶解したポリアミック酸等のポリイミド前駆体を熱硬化して得られる前駆体型のポリイミドや、溶媒可溶型のポリイミドを用いることができ、前駆体型ポリイミドを好ましく用いることができる。
前記ポリイミド系高分子としては、市販品を用いてもよい。例えば、「UイミドAR」、「UイミドAH」、「UイミドCR」、「UイミドCH」(いずれもユニチカ社製)やUワニスA(宇部興産社製)等のポリアミック酸型ワニス、「リカコートSN−20」(新日本理化社製)や「マトリミド5218」(ハンツマン社製)等を溶媒に溶解させた溶媒可溶型ポリイミドワニスを使用することができる。また前記市販ポリアミドイミドワニスも使用することもできる。
前記活物質層中のポリイミド系高分子等バインダの配合量は、高い放電容量を確保した上で、良好な初回クーロン効率やサイクル特性を得る観点から、18質量%を超え30質量%未満とすることが好ましい。このようにバインダ配合量の設定を従来一般的に用いられている配合量である10質量%程度より高く設定すると、活物質層への電解液の浸透性が低下することがあるが、前述した導電性多孔質層を設けた集電体を用いることにより、充分な電解液浸透性を確保することができる。なお、例えば、特許文献3や4の実施例で用いられている負極のバインダ配合量は10質量%である。
本発明では、前記活物質層の厚みは任意であるが、10〜300μm程度の厚みとすることができる。
本発明のリチウム二次電池用負極は、例えば、以下の工程により簡単に製造することができる。
第1工程:バインダ溶液に導電性粒子を配合して導電性粒子分散体(導電性多孔質層形成用塗料)を得る。
第2工程:導電性粒子分散体を銅箔上に塗布した後、乾燥し、導電性多孔質層塗膜を得る。
第3工程:バインダ溶液に活物質粒子を配合して活物質粒子分散体(活物質層形成用塗料)を得る。
第4工程:導電性多孔質層塗膜上に塗布した後、乾燥し、活物質粒子含有塗膜を得る。乾燥後、必要に応じて、熱硬化処理や熱加圧処理を行ってもよい。
第1工程および第3工程の各分散体を作成する際には、必要に応じて各種界面活性剤、分散安定剤、有機シランカップリング剤のような公知の添加物を、本発明の効果を損なわない範囲で添加してもよい。また、第2工程および第4工程の各分散体の塗布は、1回だけ行ってもよく、複数回に分けて行ってもよい。導電材分散体を集電体へ塗布する方法、および活物質分散体を導電性多孔質層塗膜へ塗布する方法としては、ロールツーロールにより連続的に塗布する方法、枚様で塗布する方法のいずれの方法を用いてもよい。塗布装置としては、例えば、ダイコータ、多層ダイコータ、グラビアコータ、コンマコータ、リバースロールコータ、ドクタブレードコータが用いられる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されない。
実施例における負極特性値の測定および評価は、以下のとおりである。
まず、得られたシート状の負極を用いて、以下の手法により、負極の放電容量を測定するための試験セルとして二極式ポーチ型セル(ラミネートセル)を作製した。得られたシート状の負極を、10mm×40mmの矩形状に裁断し、10mm×10mmの活物質面積を残して融着フィルムで被覆した。対極として、厚み1mmのリチウム板を、30mm×40mmの矩形状に裁断し、厚み0.5mmのニッケルリード(5mm×50mm)に二つ折りにして圧着した。負極のみを、袋状のセパレータ(30mm×20mm)に入れた後、対極と向き合わせ、電極群を得た。セパレータには、矩形状のポリプロピレン樹脂製多孔質フィルム(厚み25μm)を用いた。この電極群を二枚一組の矩形状のアルミラミネートフィルム(50mm×40mm)で覆い、その三辺をシールした後、袋状アルミラミネートフィルム内に電解液1mLを注入した。電解液には、EC、EMC、およびDMCを、体積比1:1:1で混合した混合溶媒にLiPFを1モル/Lの濃度で溶解したものを用いた。その後、残りの一辺をシールして、袋状アルミラミネートフィルム内を密封した。また、袋状アルミラミネートフィルム内の密封の際には、負極およびニッケルリードの一端を外側に延出し、端子とした。このようにして、試験セルを得た。これらの操作のすべてを、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で行った。次に、得られた試験セルを用いて、上述した<充放電条件>に従って充放電を繰り返し、負極特性を評価した。ここで、初回クーロン効率は1サイクル目の放電容量を1サイクル目の充電容量で除することにより算出した。また放電容量維持率は、5サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で除することにより算出した。
<実施例1>
[導電性多孔質層]
集電体として、厚み18μmの電解銅箔(古河電気工業社製、F2−WS)を用意した。この一方の表面に、黒鉛分散体をバーコータにより枚様で均一に塗布した後、130℃で10分間乾燥し、銅箔上に導電性多孔質塗膜を形成した。黒鉛分散体の塗布量は、得られる導電性多孔質層塗膜の平均厚みが3.5μmになるように調製した。前記黒鉛分散体は以下のようにして調製した。すわなち、市販の東洋紡社製バイロマックスHR−11NN(ポリアミドイミドワニス、固形分濃度15質量%、溶媒NMP)に、平均粒径が2.5μmである黒鉛粒子を組成で加え、均一に分散するように攪拌した後、NMPを加え、固形分濃度約25質量%の分散体を得た。この分散体のポリアミドイミドと黒鉛の質量比率は、18/82(ポリアミドイミド/黒鉛)であった。なお、この導電性多孔質層塗膜について、上述した<電解液吸収時間>を測定した所、24秒であり、この塗膜は多孔性であることが確認された。
[活物質層形成用分散体]
市販のユニチカ社製UイミドワニスCH(ポリアミック酸型ポリイミドワニス、ポリイミドとしての固形分濃度18質量%、溶媒NMP)に、平均粒径が0.6μmのシリコン粒子と平均粒径が2.5μmである黒鉛粒子を加え、均一に分散するように攪拌した後、NMPを加え、固形分濃度約30質量%の分散体を得た。ここで、シリコン、黒鉛、ポリイミドの質量比率は、64/16/20(シリコン/黒鉛/ポリイミド)であった。
[負極]
導電性多孔質層塗膜の表面に、活物質層形成用分散体を、バーコータを用いて枚様で均一に塗布し、130℃で10分間乾燥し、活物質塗膜を得た。シリコン分散体の塗布量は、得られる活物質層の厚みが40μm程度になるように調製した。このようにして、電解銅箔と、導電性多孔質層塗膜と、活物質塗膜とを、この順に積層してなる積層体を得た。次に、得られた積層体を、窒素ガス雰囲気下で100℃から350℃まで2時間かけて昇温した後、350℃で1時間熱処理した。この熱処理により、活物質塗膜中のポリアミック酸をポリイミドに変換した。このようにして、集電体上に、導電性多孔質層と活物質層が積層一体化して形成された負極S31−21を得た。この負極の特性を表1に示す。
<実施例2>
集電体上の導電性多孔質層のポリアミドイミドと黒鉛の質量比率を16/84としたこと以外は実施例1と同様にして負極S31−22を得た。この負極の特性を表1に示す。
<実施例3>
集電体上の導電性多孔質層のポリアミドイミドと黒鉛の質量比率を14/86としたこと以外は実施例1と同様にして負極S31−23を得た。この負極の特性を表1に示す。
表1に示した様に、実施例1〜3で得られた負極は、高い初回放電容量を有し、かつ高い初回クーロン効率と放電容量維持率を有していることが判る。このようにトレードオフの関係にあり同時に両立させることが難しい特性値を、高いレベルで両立させた負極は従来知られていないものである。従い本発明の負極は、リチウム二次電池の負極として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 粒子状の活物質とバインダとからなる活物質層を含むリチウム二次電池用負極であって、その特性が、以下の1)〜3)であることを特徴とするリチウム二次電池用負極。
    1) 50mA/g−活物質層の電流密度で充放電を行った時の1サイクル目の放電容量が負極1gあたり1000mAh以上
    2) 1サイクル目のクーロン効率が80%以上
    3) 5サイクル目放電容量の1サイクル目放電容量に対する比率が90%以上
  2. 集電体の表面に形成された導電性多孔質層と、前記導電性多孔質層の表面に形成されたバインダ配合量が18質量%を超え30質量%未満である活物質層とからなることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池用負極。
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