JP2015051631A - 射出成形体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリアミド樹脂を用いた樹脂組成物からなり、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有し、硬度が高く、耐傷性、耐熱性にも優れ、各種電化製品の筐体や、自動車用の内装材として用いる射出成形体の提供。
【解決手段】ポリアミド樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するポリアミド樹脂組成物を射出成形する成形体であって、成形体中のセルロース繊維の平均繊維径が10μm以下で、成形体のASTM D648で測定する荷重1.8MPaにおける熱変形温度が60℃以上で、成形体表面の20度鏡面光沢値が、70以上で、成形体表面のJIS−K−5600−5−4に従って測定する鉛筆硬度が、2B以上で、成形体表面のL*値が、TABER社製CS−5摩耗輪を用い、荷重250g下200回転の条件で行うテーバー摩耗試験後において、4以下である射出成形体。
【選択図】図3

Description

本発明は、ポリアミド樹脂を含有する樹脂組成物を成形してなり、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有し、硬度が高く、耐傷性、耐熱性にも優れた射出成形体に関するものである。
従来、ピアノブラック様の外観を有する成形体は、表面が黒色であるのに加えて、高い光沢性を有するという特徴を持つため、高級感があり、多くのユーザーに好まれている。このため、ピアノブラック様の外観を有する成形体は、テレビやプリンター、電話機などの多くの電化製品の筐体や、自動車のインストルメントパネルやハンドル、シフトカバーやウインドウスイッチ周りなど自動車用内装材にも盛んに用いられている。
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、耐熱性、熱安定性等に優れた熱可塑性樹脂であり、その成形体は、電気、電子部品や、機械、自動車用部品などの分野で広く用いられている。そして、特許文献1には、これらの優れた性能を活かしつつ、意匠面やデザイン上の観点から、外観をピアノブラック様とした、ポリカーボネート樹脂製のパーソナルコンピュータ用筐体等が提案されている。
しかしながら、ポリカーボネート樹脂成形体は、耐傷性が十分ではなく、使用時に受けるストレスにより、ピアノブラック様の外観を長期間維持することが困難であった。
また、特許文献2には、黒色成形体表面に、フッ素添加剤を含むクリアコート膜を形成して、耐傷性を改善させた、ピアノブラック様の外観を有する成形体が開示されている。この成形体は、成形後にクリアコート膜形成工程を必要とするため、工程が煩雑となり、コスト高になるという問題があり、またクリアコート膜は、コーティングにより形成されたものであるため、物理的衝撃により剥がれや削れが生じ、耐久性に乏しいという問題があった。
一方、特許文献3には、ポリアミド樹脂に、カーボンブラック、強化材及び耐候剤を含有させた、剛性が高く、表面平滑性や表面光沢性、耐候変色性にも優れた樹脂組成物が開示されている。このポリアミド樹脂組成物は、その特色を生かして、自動車のドアミラーやルームミラー等の車両用鏡体支持部品に好適に使用できるものであった。
この樹脂組成物は、上記のように、カーボンブラックを含有するため黒色であり、表面光沢性のある成形体が得られ、また、強化材として無機粒子や無機繊維を用いているため、剛性や曲げ強度等が高いものであった。しかしながら、引用文献3記載の樹脂組成物は強化材を含有していることによって、得られる成形体は表面に浮きが生じるものとなり、つまり、この樹脂組成物から、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有する成形体を得ることはできなかった。
特開2012−126777号公報 特開2012−236175号公報 国際公開第2000/32693号
本発明は、上記の問題点を解決するものであり、ポリアミド樹脂を用いた樹脂組成物からなり、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有し、硬度が高く、耐傷性、耐熱性にも優れ、各種電化製品の筐体や、自動車用の内装材として好適に用いることができる射出成形体を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)ポリアミド樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するポリアミド樹脂組成物を射出成形してなる成形体であって、
成形体中のセルロース繊維の平均繊維径が10μm以下であり、
成形体のASTM D648に従って測定する、荷重1.8MPaにおける熱変形温度が、60℃以上であり、
成形体表面の20度鏡面光沢値が、70以上であり、
成形体表面のJIS−K−5600−5−4に従って測定する鉛筆硬度が、2B以上であり、
成形体表面のL*値が、下記摩耗試験後において、4以下であることを特徴とする射出成形体。
摩耗試験:成形体の表面を、TABER社製CS−5摩耗輪を使用し、荷重250g下、200回転の条件で行うテーバー摩耗試験。
(2)成形体表面の20度鏡面光沢値が、下記摩耗試験後において、70以上であることを特徴とする(1)記載の射出成形体。
摩耗試験:成形体の表面を、TABER社製CS−5摩耗輪を使用し、荷重250g下、200回転の条件で行うテーバー摩耗試験。
(3)ポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド樹脂とセルロース繊維とが、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより得られたものであることを特徴とする(1)または(2)記載の射出成形体。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の射出成形体を製造するための方法であって、粒度1000メッシュ以上の研磨材により表面研磨された金型を用いて射出成形することを特徴とする射出成形体の製造方法。
本発明の射出成形体は、平均繊維径が小さいセルロース繊維を適量含有するポリアミド樹脂組成物からなるものであるため、表面平滑性に優れており、かつ硬度が高く、耐傷性、耐熱性にも優れている。さらに、有機繊維であるセルロース繊維が黒色色素に染まりやすく、このため、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有するものとなる。よって、このような本発明の射出成形体は、各種電化製品の筐体、自動車用の内装材として好適に用いることが可能である。
図1は、金属片が接触することによって傷がついた、比較例6の射出成形体の表面画像である。 図2は、比較例6の射出成形体の表面に接触して傷をつけた金属片の画像である。 図3は、鉛筆硬度試験後の、実施例1の射出成形体の表面画像である。 図4は、鉛筆硬度試験後の、比較例6の射出成形体の表面画像である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の射出成形体は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するポリアミド樹脂組成物を射出成形してなる成形体である。
本発明で用いるポリアミド樹脂は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸とから形成されるアミド結合を有する重合体をいうものである。
このようなポリアミド樹脂を形成するモノマーの例として、アミノ酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などが挙げられる。
ラクタムとしては、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどが挙げられる。
ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,4−ジメチルオクタメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロデカン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどが挙げられる。
ジカルボン酸としてはアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ジグリコール酸などが挙げられる。
より具体的には、本発明で用いるポリアミド樹脂としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロンTMHT)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタル/イソフタルアミド(ナイロン6T/6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン10T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン11T(H))が挙げられ、これらの共重合体や混合物であってもよい。中でも特に好ましいポリアミド樹脂は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、およびこれらの共重合体や混合物である。
上記ポリアミド樹脂は、後述する重合法で、あるいはさらに固相重合法を併用して製造される。
本発明で用いるポリアミド樹脂の相対粘度は、溶媒として96%硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/100mlの条件において、1.5〜5.0であることが好ましく、1.7〜4.0であることがより好ましい。ポリアミド樹脂の相対粘度が1.5未満では、機械的特性が低下しやすい。一方、相対粘度が5.0を超えると、ポリアミド樹脂組成物の流動性が低下するため、射出成形性が低下しやすい。
次に、本発明で用いるセルロース繊維としては、木材、稲、綿、麻、ケナフなどに由来するものの他にバクテリアセルロース、バロニアセルロース、ホヤセルロースなど生物由来のものも含まれる。また、再生セルロース、セルロース誘導体なども含まれる。
本発明において、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有し、硬度が高く、耐傷性、耐熱性に優れる射出成形体とするには、セルロース繊維を凝集させることなく、樹脂中に均一に分散させることが必要である。そのためにはポリアミド樹脂に対するセルロース繊維の分散性や、ポリアミド樹脂とセルロース繊維の親和性が重要である。また、セルロース繊維が有する水酸基などの性質をできるだけ発揮させるためには、セルロース繊維の表面積を増やすことが重要である。このため、できるだけ微細化されたセルロース繊維を使用することが必要となる。
したがって、本発明においては、成形体中に含有されるセルロース繊維は、平均繊維径が10μm以下であることが必要であり、中でも平均繊維径は500nm以下であることが好ましく、さらには、300nm以下であることが好ましく、特には100nm以下であることが好ましい。
平均繊維径が10μmを超えるセルロース繊維では、セルロース繊維の表面積を増やすことができず、ポリアミド樹脂や、ポリアミド樹脂を形成するモノマーに対する分散性や親和性を向上させることが困難となる。したがって、セルロース繊維の平均繊維径が10μmを超えると、表面平滑性や硬度、耐傷性、耐熱性に劣る成形体となる。
平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、セルロース繊維の生産性を考慮すると4nm以上とすることが好ましい。
成形体中に含有されるセルロース繊維の平均繊維径を10μm以下とするためには、ポリアミド樹脂に添加するセルロース繊維として、平均繊維径が10μm以下のものを用いることが好ましい。このような平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維(以下、セルロース繊維(A)と称することがある)としては、セルロース繊維を引き裂くことによってミクロフィブリル化したものが好ましい。ミクロフィブリル化する手段としては、ボールミル、石臼粉砕機、高圧ホモジナイザー、高圧粉砕装置、ミキサーなど各種粉砕装置を使用することができる。セルロース繊維(A)としては、市販されているものとして、例えば、ダイセルファインケム社製の「セリッシュ」を用いることができる。
また、セルロース繊維(A)として、セルロース繊維を使用した繊維製品の製造工程において、屑糸として出されたセルロース繊維の集合体を使用することもできる。繊維製品の製造工程とは紡績時、織布時、不織布製造時、そのほか繊維製品の加工時などが挙げられる。これらのセルロース繊維の集合体は、セルロース繊維がこれらの工程を経た後に屑糸となったものであるため、セルロース繊維が微細化したものとなっている。
また、セルロース繊維(A)として、バクテリアが産出するバクテリアセルロースを使用することもでき、例えば、アセトバクター族の酢酸菌を生産菌として産出されたものを使用することができる。植物のセルロースは、セルロースの分子鎖が収束したもので、非常に細いミクロフィブリルが束になって形成されているものであるのに対し、酢酸菌より産出されたセルロースはもともと幅20〜50nmのリボン状であり、植物のセルロースと比較すると極めて細い網目状を形成している。
また、セルロース繊維(A)として、N−オキシル化合物の存在下にセルロース繊維を酸化させた後に、水洗、物理的解繊工程を経ることにより得られる、微細化されたセルロース繊維を使用してもよい。
N−オキシル化合物としては各種あるが、たとえば、Cellulose(1998)5,153−164に記載されているような2,2,6,6−Tetramethylpiperidine−1−oxyl radical(以下TEMPOと記す)などが好ましい。このような化合物を触媒量の範囲で反応水溶液に添加する。
この水溶液に共酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムや亜塩素酸ナトリウムを加え、臭化アルカリ金属を加えることにより反応を進行させる。水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性の化合物を添加してpHを10付近に保持し、pHの変化が見られなくなるまで反応を継続する。反応温度は室温で構わない。反応後、系内に残存するN−オキシル化合物を除去することが好ましい。洗浄はろ過、遠心分離など各種方法を採用することができる。
その後、上記したような各種粉砕装置を用い、物理的な解繊工程を経ることで微細化されたセルロース繊維(A)を得ることができる。
成形体中のセルロース繊維は、平均繊維径と平均繊維長との比であるアスペクト比(平均繊維長/平均繊維径)が10以上であることが好ましく、中でも50以上、さらには100以上であることが好ましい。アスペクト比が10以上であることにより、得られる射出成形体の機械的特性が向上しやすくなる。
そして、本発明の成形体中に含有されるセルロース繊維の含有量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが必要であり、中でも0.5〜10質量部であることが好ましく、さらには0.5〜5質量部であることが好ましい。
セルロース繊維の含有量がポリアミド樹脂100質量部に対して0.1質量部未満である場合は、得られる射出成形体は、硬度が低く、耐熱性、機械的特性に劣るものとなる。
一方、セルロース繊維の含有量がポリアミド樹脂100質量部に対して10質量部を超える場合は、セルロース繊維を樹脂組成物中に均一に分散させることが困難となったり、得られる射出成形体は、表面平滑性に劣るものとなり、また鏡面光沢値が低いものとなり、品位の高いピアノブラック様のものとすることが困難となる。
本発明の射出成形体は、中でも、本発明におけるポリアミド樹脂組成物を、後述するような製造法で得ることにより、セルロース繊維の含有量が少量であっても、それがポリアミド樹脂中に均一に分散されるので、硬度が高く、耐熱性、機械的特性にも優れたものとすることが可能となる。
セルロース繊維は水との親和性が非常に高く、平均繊維径が小さいほど水に対して良好な分散状態を保つことができる。また、水を失うと水素結合により強固にセルロース繊維同士が凝集し、一旦凝集すると凝集前と同様の分散状態をとることが困難となる。特にセルロース繊維の平均繊維径が小さくなるほどこの傾向が顕著となる。
したがって、セルロース繊維は水を含んだ状態でポリアミド樹脂と複合化することが好ましい。そこで、本発明においては、ポリアミド樹脂の重合時に、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより、セルロース繊維を含有するポリアミド樹脂組成物を得る方法を採ることが好ましい。このような製造法により、ポリアミド樹脂中にセルロース繊維を凝集させずに均一に分散させることが可能となる。この製造法の詳細については、後述する。
本発明の射出成形体は、上記ポリアミド樹脂組成物を射出成形したものであり、上記したように、本発明の射出成形体は表面平滑性に優れるものである。そして、セルロース繊維は、有機繊維であり、添加される黒色色素によって染まりやすいため、本発明の射出成形体は、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有するものとなる。また、上述のように、平均繊維径が小さいセルロース繊維を適量含有していることによって、射出成形体は、硬度が高く、耐傷性、耐熱性にも優れたものとなる。
次に、本発明の射出成形体の表面外観について詳述する。
まず、本発明の射出成形体は、成形体表面の20度鏡面光沢値が70以上であり、中でも75以上であることが好ましい。この値が70未満であると、射出成形体は、光沢度に劣るものとなり、ピアノブラック様の外観を呈することが困難となる。
20度鏡面光沢値は、射出成形体の表面の任意の5点の20度鏡面光沢値を、日本電色工業社製のGloss Meter VG7000で測定し、平均値で表すものである。
さらに、本発明の射出成形体は、表面硬度が高く、JIS−K−5600−5−4に従って測定する成形体表面の鉛筆硬度が2B以上であり、中でもB以上であることが好ましい。鉛筆硬度が2B未満であると、射出成形体は、表面に傷がつきやすく、ピアノブラック様外観が容易に損なわれるものとなる。
鉛筆硬度は、JIS−K−5600−5−4に従って射出成形体の表面の任意の5点の鉛筆硬度を測定した。
射出成形体は、表面の鉛筆硬度が低いと、表面に金属片で文字を書く程度の筆圧で傷をつけた場合に、図1に示すような傷がつき、品位の高いピアノブラック様の外観が損なわれることとなる。なお、図1は、後述する比較例6で得られた成形体の表面に、鉛筆硬度試験の鉛筆に代えて図2に示す金属片を用いて、文字を書く程度の筆圧で傷をつけた傷を、日立ハイテクノロジーズ社製SU8020電界放射型走査電子顕微鏡を用いて撮影したものである。
そして、本発明の射出成形体は、表面が耐傷性に優れるものであり、摩耗試験後の成形体表面のL*値が、4以下であり、中でも3以下であることが好ましい。摩耗試験後の成形体表面のL*値が4を超える場合、成形体表面が摩耗しており、白っぽくなり、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を呈することができないものとなる。
上記摩耗試験は、成形体の表面を、TABER社製CS−5摩耗輪を使用し、荷重250g下、200回転の条件で行うテーバー摩耗試験であり、摩耗試験後の成形体表面のL*値は、摩耗試験が行われた表面部分の任意の3点につき、日本電色社製の色差計SE−6000(光源:C−2)を用いて測定し、その平均値で表すものである。なお、L*値の測定に際しては、セラミックガラス製のピトロ白板で標準合せを行った。
さらには、本発明の射出成形体は、前記の摩耗試験後の成形体の表面の20度鏡面光沢値が70以上であることが好ましく、中でも75以上であることがより好ましい。つまり、本発明の射出成形体は耐傷性に優れるものであるため、摩耗試験を施した後であっても、光沢度が高いものである。摩耗試験後の20度鏡面光沢値が70未満であると、光沢度に劣り、ピアノブラック様の外観を呈することが困難となり、耐傷性に劣るものとなる。
20度鏡面光沢値は、前記と同様、射出成形体の摩耗試験が行われた表面部分の任意の5点の20度鏡面光沢値を、日本電色工業社製のGloss Meter VG7000で測定し、平均値で表すものである。
以上のように、本発明の射出成形体は、上記のような条件を満足するものであるため、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を長期間維持することができるものである。
さらに、本発明の射出成形体は、セルロース繊維を適量含有することにより耐熱性にも優れており、成形体のASTM D648に従って測定する、荷重1.8MPaにおける熱変形温度が60℃以上であり、中でも65℃以上であることが好ましい。熱変形温度が60℃未満であると、耐熱性に劣るものとなり、自動車用内装材等、高温に曝される用途に使用することが困難となる。
本発明の射出成形体は、平均繊維径が小さいセルロース繊維を適量含有していることによって、さらに機械的特性にも優れたものである。
本発明の射出成形体において、曲げ強度は65MPa以上であることが好ましい。中でもポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、曲げ強度は120MPa以上であることが好ましく、中でも130MPa以上であることが好ましく、さらには140MPa以上であることが好ましい。
曲げ強度が上記の値よりも小さい場合、十分な強度を有しておらず、様々な用途に使用することが困難となる。
本発明の射出成形体において、曲げ弾性率は1.8GPa以上であることが好ましい。中でもポリアミド樹脂としてナイロン6やナイロン66を用いた場合は、曲げ弾性率は2.5GPa以上であることが好ましく、中でも3.0GPa以上であることが好ましく、さらには3.3GPa以上であることが好ましい。
曲げ弾性率が上記の値よりも小さい場合、剛性に乏しく、柔らかくなりすぎるため、曲げ強度が上記の範囲内のものであったとしても、汎用性に乏しく、実用上好ましくない。
本発明の射出成形体は、上記のようなピアノブラック様の外観を呈するものであるが、そのためには、射出成形体を形成するポリアミド樹脂組成物中に黒色色素を含有することが好ましい。
本発明でいう黒色色素としては、黒色顔料や黒色染料などが挙げられ、具体的には、カーボンブラックやニグロシン、チタンと鉄の複合酸化物、アニリンブラックなどが挙げられる。黒色色素は、2種類以上のものを混合して用いてもよい。
射出成形体における黒色色素の含有量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.1〜3質量部であることがより好ましい。黒色色素の含有量が0.1質量部未満であると、外観をピアノブラック様とすることが困難となる。一方、含有量が5質量部を超えると、表面平滑性に劣るものとなり、品位に劣った成形体となる。
なお、黒色色素は、後述する本発明におけるポリアミド樹脂組成物の調製方法によって得られたポリアミド樹脂とセルロース繊維とからなる混合物に、混合することが好ましく、混合方法としては、溶融混練時の混合や重合時添加による混合などが挙げられる。
また、本発明におけるポリアミド樹脂組成物と同じ種類のポリアミド樹脂と黒色色素混合物を溶融混練し、予めマスターチップを作製する方法も用いることができる。この方法を用いれば、黒色色素混合物を高濃度で添加することも可能となり、また、成形時にドライブレンドで添加することもできる。
また、本発明におけるポリアミド樹脂組成物には、その特性を大きく損なわない限りにおいて、他の重合体が含有されていてもよい。このような他の重合体としては、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリルゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチルゴム、塩素化ポリエチレンなどのエラストマー、およびこれらの無水マレイン酸などによる酸変性物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−フェニルマレイミド共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
さらに、本発明におけるポリアミド樹脂組成物には、その特性を大きく損なわない限りにおいて、膨潤性雲母、非膨潤性雲母、合成スメクタイトなどの層状珪酸塩、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレイ、マイカ、ワラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの強化材、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、結晶核剤、離型安定剤等が含有されていてもよい。
次に、本発明におけるポリアミド樹脂組成物の製造法について説明する。
本発明におけるポリアミド樹脂組成物を製造するにあたり、予め、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを、次の方法で調製しておくことが好ましい。すなわち、平均繊維径が10μm以下であり、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを得ておくことが好ましい。たとえば、ポリアミド樹脂を構成するモノマーと、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維の水分散液とを混合し、重合反応を行うことが好ましい。
この調製方法におけるセルロース繊維の水分散液は、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維を水に分散させたものであり、水分散液中のセルロース繊維の含有量は0.01〜50質量%とすることが好ましい。セルロース繊維の水分散液は、精製水とセルロース繊維とをミキサー等で攪拌することにより得ることができる。
そして、セルロース繊維の水分散液と、ポリアミド樹脂を構成するモノマーとを混合し、ミキサー等で攪拌することにより均一な分散液とする。その後、分散液を加熱し、150〜270℃まで昇温させて攪拌することにより重合反応させる。このとき、分散液を加熱する際に徐々に水蒸気を排出することにより、セルロース繊維の水分散液中の水分を排出することができる。なお、上記ポリアミド重合時においては、必要に応じてリン酸や亜リン酸などの触媒を添加してもよい。また、黒色色素を上記ポリアミド重合時において添加してもよい。そして、重合反応終了後は、得られた樹脂組成物を払い出した後、切断してペレットとすることが好ましい。
また、セルロース繊維としてバクテリアセルロースを用いる場合においては、セルロース繊維の水分散液として、バクテリアセルロースを精製水に浸して溶媒置換したものを使用してもよい。バクテリアセルロースの溶媒置換したものを用いる際には、溶媒置換後、所定の濃度に調整した後、ポリアミド樹脂を構成するモノマーと混合し、上記と同様に重合反応を進行させることが好ましい。
このような調製方法では、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維を用い、かつセルロース繊維を水分散液のまま重合反応に供することで、分散性が良好な状態で重合反応に供されることとなる。さらに、重合反応に供されたセルロース繊維は、重合反応中のモノマーや水との相互作用により、また上記のような温度条件で攪拌することにより、分散性が向上し、繊維同士が凝集することがなく、平均繊維径が小さいセルロース繊維が良好に分散した混合物を得ることが可能となる。このように、この調製方法によれば、セルロース繊維の分散性が向上するため、重合反応前に添加したセルロース繊維の平均繊維径や繊維長よりも、重合反応終了後に混合物中に含有されているセルロース繊維のほうが、平均繊維径や繊維長が小さいものとなることもある。
また、この調製方法では、セルロース繊維を乾燥させる工程が不要となり、微細なセルロース繊維の飛散が生じる工程を経ずに製造が可能であるため、操業性よく混合物を得ることが可能となる。またモノマーとセルロースを均一に分散させる目的として水を有機溶媒に置換する必要がないため、ハンドリングに優れるとともに製造工程中において化学物質の排出を抑制することが可能となる。
次に、本発明の射出成形体の製造法について説明する。
本発明の射出成形体は、上記のポリアミド樹脂組成物を射出成形したものであり、射出成形条件として、シリンダー温度は180〜280℃が好ましく、中でも220〜270℃とすることが好ましく、金型温度は20〜140℃が好ましく、中でも60〜120℃とすることが好ましい。
そして、本発明においては、射出成形において使用する金型は、表面が研磨されたものであることが好ましい。研磨材により金型表面を研磨する場合、研磨材粒度は、1000メッシュ以上であることが好ましく、3000メッシュ以上であることがより好ましく、5000メッシュ以上であることがさらに好ましい。粒度が1000メッシュ未満の研磨材により表面が研磨された金型を使用して射出成形すると、得られる射出成形体の外観は、ピアノブラック様にならないことがある。
なお、ガラス繊維のような無機繊維を含有する樹脂組成物を射出成形すると、金型表面を損傷することがある。しかしながら、本発明におけるポリアミド樹脂組成物は、繊維成分として、軟らかい有機繊維であるセルロース繊維を含有するため、上記のような表面研磨によって鏡面加工された金型を使用して射出成形しても、金型を損傷することがなく、ピアノブラック様の外観を有する成形体を操業性よく得ることができる。
本発明の射出成形体は、ピアノブラック様の外観を有し、硬度が高く、耐傷性、耐熱性に優れているので、各種電化製品の筐体、自動車用の内装材として好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
本発明の実施例中の各種特性値の測定法や評価法は以下のとおりである。
(1)セルロース繊維の平均繊維径
(1.1)重合反応前のセルロース繊維の平均繊維径
必要に応じて凍結乾燥したセルロース繊維を、電界放射型走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−4000)を用いて観察した。電子顕微鏡(SEM)画像からセルロース繊維(単繊維)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定した。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とした。同様にして10本のセルロース繊維(単繊維)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とした。
(1.2)射出成形体中のセルロース繊維の平均繊維径
凍結ウルトラミクロトームを用いて射出成形体から厚さ100nmの切片を採取し、OsO(四酸化オスミウム)で切片染色を実施後、透過型電子顕微鏡(日本電子社製JEM−1230)を用いて観察を行った。電子顕微鏡画像からセルロース繊維(単繊維)の長手方向に対する垂直方向の長さを測定した。このとき、垂直方向の長さのうち最大のものを繊維径とした。同様にして10本のセルロース繊維(単繊維)の繊維径を測定し、10本の平均値を算出したものを平均繊維径とした。
なお、セルロース繊維の繊維径が大きいものについては、ミクロトームにて10μmの切片を切り出したものか、射出成形体をそのままの状態で、実体顕微鏡(OLYMPUS SZ−40)を用いて観察を行い、得られた画像から上記と同様にして繊維径を測定し、平均繊維径を求めた。
(2)摩耗試験後の射出成形体表面のL*値
得られた射出成形体に、下記の摩耗試験を行ったのち、摩耗試験が行われた表面部分のL*値を、前記の方法により測定した。
(摩耗試験)
射出成形体の表面を、TABER社製CS−5摩耗輪を使用し、荷重250g下、200回転の条件で行うテーバー摩耗試験。
(3)成形体表面の20度鏡面光沢値
前記の方法で測定した。
また、摩耗試験後の成形体表面の20度鏡面光沢値は、上記(2)に記載の摩耗試験を行ったのち、摩耗試験が行われた表面部分について、前記の方法で測定した。
(4)射出成形体表面の鉛筆硬度
前記の方法で測定した。
(5)射出成形体の熱変形温度
得られた射出成形体の試験片(長さ×幅×厚さ=127mm(5インチ)×12.7mm(1/2インチ)×3.2mm(1/8インチ))を用いて、前記の方法で測定した。
(6)射出成形体の曲げ強度、曲げ弾性率
得られた射出成形体の試験片(長さ×幅×厚さ=127mm(5インチ)×12.7mm(1/2インチ)×3.2mm(1/8インチ))を用いて、ASTM D790に従って、23℃で、曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。
実施例1
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY110N(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が150nmのセルロース繊維が15質量%含有されたもの)を使用し、これに精製水を加えてミキサーで攪拌し、セルロース繊維の含有量が3質量%の水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液40質量部と、ε−カプロラクタム120質量部とを、均一な分散液となるまでさらにミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を攪拌しながら240℃に加熱し、徐々に水蒸気を放出しつつ、0MPaから0.7MPaの圧力まで昇圧した。そののち大気圧まで放圧し、240℃で1時間重合反応を行った。重合が終了した時点で払い出し、切断して、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットと、ポリアミド樹脂100質量部に対する量が0.15質量部であるカーボンブラックおよび0.35質量部であるニグロシンからなる黒色色素混合物(合計0.5質量部)をドライブレンドして樹脂組成物を製造した。なお、このとき、ポリアミド樹脂と黒色色素混合物を溶融混練により予めマスターチップ化したものを使用した。
射出成形機(FANUC社製S−2000i)に樹脂組成物を投入し、シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で、粒度が1000メッシュの研磨材により表面が研磨され、鏡面加工仕上げされた金型を使用して、射出成形を行い、成形体を得た。得られた射出成形体を用いて、L*値、鏡面光沢値、鉛筆硬度を測定した。また鉛筆硬度を測定した後の成形体表面(硬度Bの鉛筆で試験後の任意の1点を、日立ハイテクノロジーズ社製SU8020電界放射型走査電子顕微鏡を用いて撮影したもの)を図3に示す。
実施例2
実施例1と同様にして、セリッシュKY110Nを使用し、セルロース繊維の含有量が6質量%の水分散液を調製し、このセルロース繊維の水分散液を使用した以外は、実施例1と同様にして、重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例3
実施例1と同様にして、セリッシュKY110Nを使用し、セルロース繊維の含有量が10質量%の水分散液を調製し、このセルロース繊維の水分散液60質量部と、ε−カプロラクタム120質量部とを使用した以外は、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
製造例1:バクテリアセルロースの製造
0.5質量%グルコース、0.5質量%ポリペプトン、0.5質量%酵母エキス、0.1質量%硫酸マグネシウム7水和物からなる組成の培地50mlを、200ml容三角フラスコに分注し、オートクレーブで120℃、20分間蒸気滅菌した。これに試験管斜面寒天培地で生育させたGluconacetobacter xylinus (NBRC 16670)を1白金耳接種し、30℃で7日間静置培養した。7日後、培養液の上層に白色のゲル膜状のバクテリアセルロースが生成した。
実施例4
セルロース繊維として製造例1で得られたバクテリアセルロースを使用した。バクテリアセルロースをミキサーで破砕後、水で浸漬、洗浄を繰り返すことにより、水置換を行った。水置換後のバクテリアセルロースの水分散液(平均繊維径が60nmのバクテリアセルロースが6.5質量%含有されたもの)4質量部と、ε−カプロラクタム130質量部と精製水35質量部とを用いて実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例5
実施例4と同様にして、水置換後のバクテリアセルロースの水分散液を調製し、この水分散液10質量部と、ε−カプロラクタム130質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例6
実施例4と同様にして、水置換後のバクテリアセルロースの水分散液を調製し、この水分散液20質量部と、ε−カプロラクタム130質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例7
不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体に、精製水を加えてミキサーで攪拌し、平均繊維径が120nmのセルロース繊維が3質量%含有された水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液170質量部と、ε−カプロラクタム255質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
実施例8
不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体に、精製水を加えてミキサーで攪拌し、平均繊維径が3240nmのセルロース繊維が6質量%含有された水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液425質量部と、ε−カプロラクタム510質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例9
実施例8と同様にして、不織布の製造工程において屑糸として出されたセルロース繊維の集合体に、精製水を加えてミキサーで攪拌し、平均繊維径が3240nmのセルロース繊維が10質量%含有された水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液204質量部と、ε−カプロラクタム255質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例10
実施例3と同様にして重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
ポリアミド樹脂100質量部に対する量が0.3質量部であるカーボンブラックおよび0.7質量部であるニグロシンからなる黒色色素混合物(合計1.0質量部)をドライブレンドした以外は、実施例3と同様にして樹脂組成物を製造し、次いで実施例3と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例11
実施例1で得られた、ペレットと黒色色素混合物とをドライブレンドした樹脂組成物を用い、粒度が8000メッシュの研磨材により表面が研磨され、鏡面加工仕上げされた金型を使用して射出成形した以外は、実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
比較例1
セルロース繊維の水分散液を加えなかった以外は実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂ペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
比較例2
セルロース繊維の水分散液として、セリッシュKY100S(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が180nmのセルロース繊維が25質量%含有されたもの)を使用し、これに精製水を加えてミキサーで攪拌し、セルロース繊維の含有量が15質量%の水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液208質量部、ε−カプロラクタム260質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
比較例3
比較例2で得られた、熱水で処理し、精練を行い、乾燥させたペレットを用い、ポリアミド樹脂100質量部に対する量が0.3質量部であるカーボンブラックおよび0.7質量部であるニグロシンからなる黒色色素混合物(合計1.0質量部)をドライブレンドした以外は、比較例2と同様にして樹脂組成物を製造し、次いで比較例2と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
比較例4
セルロース繊維として、セリッシュKY110N(ダイセルファインケム社製:平均繊維径が150nmのセルロース繊維が15質量%含有されたもの)を凍結乾燥後、粉砕処理を施し、粉末状としたものを調製した。
ナイロン6(ユニチカ社製BRL 数平均分子量17000)100質量部に対して、得られた粉末状セルロース2質量部をブレンドし、スクリュー径が30mm、平均溝深さが2.5mmの二軸押出機(池貝社製PCM−30)に供給し、バレル温度240℃、スクリュー回転数120rpm、滞留時間2.7分にて溶融混練した。溶融混練物を払い出し、これを切断してペレットとし、得られたペレットを乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
比較例5
セルロース繊維としてコットン短繊維(平均繊維径16μm)を使用し、精製水を加えてミキサーで攪拌し、セルロース繊維の含有量が10質量%の水分散液を調製した。
このセルロース繊維の水分散液52質量部、ε−カプロラクタム260質量部と、精製水30質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合し、実施例1と同様に重合を行い、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
比較例6
ε−カプロラクタム254質量部と、水25.4質量部と、層状珪酸塩(膨潤性フッ素雲母、コープケミカル社製ソマシフME−100)12.7質量部と、亜リン酸0.25質量部(ε−カプロラクタムに対して0.14モル%)とを、80℃に加熱しながら均一な溶液となるまでホモジナイザーで攪拌、混合した。続いて、この混合溶液を攪拌しながら240℃に加熱し、徐々に水蒸気を放出しつつ、0MPaから0.7MPaの圧力まで昇圧した。そののち大気圧まで放圧し、240℃で1時間重合反応を行った。重合が終了した時点で払い出し、切断してポリアミド樹脂と層状珪酸塩とを含有するペレットを得た。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、黒色色素混合物をドライブレンドして樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
得られた成形体の鉛筆硬度を測定した後の成形体表面(硬度2Bの鉛筆で試験後の任意の1点を、日立ハイテクノロジーズ社製SU8020電界放射型走査電子顕微鏡を用いて撮影したもの)を図4に示す。
比較例7
ナイロン6(ユニチカ社製BRL 数平均分子量17000)100質量部に対して、日本電気硝子社製ガラス繊維T−262H(繊維径10.5μm、長さ3mm)5質量部をブレンドし、スクリュー径が30mm、平均溝深さが2.5mmの二軸押出機(池貝社製PCM−30)に供給し、バレル温度270℃、スクリュー回転数120rpm、滞留時間2.7分にて溶融混練した。溶融混練物を払い出し、これを切断してペレットとし、得られたペレットを乾燥させた。
得られたペレットを用いた以外は、実施例1と同様にして、樹脂組成物を製造し、次いで実施例1と同様の条件にて射出成形を行い、成形体を得た。
実施例1〜11、比較例1〜7で得られた射出成形体の特性値を測定した結果を表1に示す。
実施例1〜11で得られた成形体は、ポリアミド樹脂中に微細なセルロース繊維が凝集することなく均一に分散された組成物を用いたものであるため、平均繊維径が10μm以下のセルロース繊維が含有され、本発明で規定する特性値を満足するものであった。つまり、美麗かつ重厚で品位の高いピアノブラック様の外観を有し、硬度が高く、耐傷性、耐熱性にも優れていた。
実施例3の成形体は、セルロース繊維の含有量が多いため、摩耗試験後に、成形体表面のL*値が、4近くに上昇したものであったが、実施例10において、黒色色素含量を増加させることにより、成形体表面のL*値を低下させることができ、また成形体表面の20度鏡面光沢値を向上させることができた。
実施例11において、粒度が8000メッシュの研磨材により表面が研磨され、鏡面加工仕上げされた金型を使用して射出成形したところ、実施例1に比較して、L*値が低く、鏡面光沢値が高い成形体が得られた。
一方、比較例1で得られた成形体は、セルロース繊維を含有しないものであったため、耐熱性に劣っていた。
比較例2で得られた成形体は、樹脂組成物が過剰にセルロース繊維を含有するものであったため、成形体表面に浮きが生じ、表面外観が劣り、摩耗試験前、摩耗試験後ともに成形体表面の20度鏡面光沢値に劣っていた。
比較例3で得られた成形体は、比較例2に比べ黒色色素含有量を増加させたものであるが、成形体表面の20度鏡面光沢値の向上は認められなかった。
比較例4で得られた成形体は、ポリアミド樹脂とセルロース繊維とを溶融混練した樹脂組成物を用いたため、セルロース繊維同士の凝集が生じ、平均繊維径が10μmを超えるセルロース繊維が含有されたものとなった。このため、成形体表面の20度鏡面光沢値が劣っており、耐熱性も劣っていた。
比較例5で得られた成形体は、平均繊維径が10μmを超えるセルロース繊維を含有するものであったため、得られた成形体は、成形体表面の20度鏡面光沢値が劣っており、耐熱性も劣っていた。
比較例6で得られた成形体は、セルロース繊維を含有せず、代わりに層状珪酸塩を含有するものであったため、図4からも明らかなように耐傷性に劣るものとなり、摩耗試験後の成形体表面のL*値や20度鏡面光沢値が劣っており、鉛筆硬度も劣っていた。
比較例7で得られた成形体は、セルロース繊維を含有せず、代わりにガラス繊維を含有するものであったため、表面外観が劣り、成形体表面の20度鏡面光沢値が劣るものであった。また、1000メッシュ以上の研磨材により表面研磨された金型にガラス繊維含有樹脂組成物を射出成形すると、金型表面に傷が付き、その後に射出成形して得られる成形体は、表面に傷が転写されたものになった。

Claims (4)

  1. ポリアミド樹脂100質量部に対して、セルロース繊維を0.1〜10質量部含有するポリアミド樹脂組成物を射出成形してなる成形体であって、
    成形体中のセルロース繊維の平均繊維径が10μm以下であり、
    成形体のASTM D648に従って測定する、荷重1.8MPaにおける熱変形温度が、60℃以上であり、
    成形体表面の20度鏡面光沢値が、70以上であり、
    成形体表面のJIS−K−5600−5−4に従って測定する鉛筆硬度が、2B以上であり、
    成形体表面のL*値が、下記摩耗試験後において、4以下であることを特徴とする射出成形体。
    摩耗試験:成形体の表面を、TABER社製CS−5摩耗輪を使用し、荷重250g下、200回転の条件で行うテーバー摩耗試験。
  2. 成形体表面の20度鏡面光沢値が、下記摩耗試験後において、70以上であることを特徴とする請求項1記載の射出成形体。
    摩耗試験:成形体の表面を、TABER社製CS−5摩耗輪を使用し、荷重250g下、200回転の条件で行うテーバー摩耗試験。
  3. ポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド樹脂とセルロース繊維とが、水を含んだ状態のセルロース繊維の存在下に、ポリアミド樹脂を構成するモノマーの重合反応を行うことにより得られたものであることを特徴とする請求項1または2記載の射出成形体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形体を製造するための方法であって、粒度1000メッシュ以上の研磨材により表面研磨された金型を用いて射出成形することを特徴とする射出成形体の製造方法。

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