JP6964646B2 - セルロース含有樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セルロースを含有する樹脂組成物の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂は、軽く、加工特性に優れるため、自動車部材、電気・電子部材、事務機器ハウジング、精密部品等の多方面に広く使用されている。しかしながら、樹脂単体では、機械特性、寸法安定性等が不十分である場合が多く、樹脂と各種無機材料をコンポジットしたものが一般的に用いられている。
熱可塑性樹脂をガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレイなどの無機充填剤である強化材料で強化した樹脂組成物は、比重が高いため、得られる樹脂成形体の重量が大きくなるという課題がある。
近年、樹脂の新たな強化材料として、セルロースが用いられるようになってきている。
セルロースは、その単体特性として、アラミド繊維に匹敵する高い弾性率と、ガラス繊維よりも低い線膨張係数を有することが知られている。また、真密度が1.56g/cm3と、低く、一般的な熱可塑性樹脂の補強材として使用されるガラス(密度2.4〜2.6g/cm3)やタルク(密度2.7g/cm3)と比較し圧倒的に軽い材料である。
セルロースは、樹木を原料とするもののほか、麻・綿花・ケナフ・キャッサバ等を原料とするものなど多岐にわたっている。さらには、ナタデココに代表されるようなバクテリアセルロースなども知られている。これら原料となる天然資源は地球上に大量に存在し、この有効利用のために、樹脂中にセルロースをフィラーとして活用する技術が注目を浴びている。
セルロース繊維は、紫外線に暴露されると、強度的に大きな劣化は起きないものの、黄変するという不具合が発生しやすいため、樹脂組成物にした際に、カーボンブラック等により着色することが比較的よく行われている。セルロース繊維とカーボンブラックとを併用する技術は特にタイヤ用途において積極的に検討されている。
例えば特許文献1〜4には、タイヤをはじめとするゴム組成物において、カーボンブラックとともに、セルロース繊維を充填剤の一部として使用する技術が記載されている。
国際公開第2016/199555号 特開2017−128663号公報 特開2017−2148号公報 特開2016−23717号公報
樹脂にカーボンブラックを配合しようとする場合、カーボンブラックはその粒子径が小さく、かつ表面の極性が高いことから、高濃度で配合した場合、流動性及び熱安定性の悪化といった懸念を生じやすくなる。そのため、配合量は、できるだけ少ない量とすることが望ましいとされている。一方、樹脂組成物中でのカーボンブラックの分散性は、カーボンブラックを樹脂と等量程度配合する(すなわちカーボンブラックの充てん量の多い)用途(例えば、ゴム中にカーボンブラックが充てんされたタイヤ等の用途)であればさほど問題とはならないが、例えば数パーセントといった少量でカーボンブラックを配合する用途(例えば樹脂の着色用)では、カーボンブラックが樹脂組成物中に充分に分散されないという問題点が生じる。紫外線遮蔽効果のあるカーボンブラックが分散不良となることは、耐候性(特に耐光性)の低下といった問題を招来するため、所望の耐候性とするために過度にカーボンブラックを配合することとなり、これにより物性の悪化をも招来してしまう。
また、タイヤのように加工温度が比較的低い条件下では問題とはならないが、加工温度が高い用途(例えばポリアミドのようなエンジニアリングプラスチック用途)では、カーボンブラックの表面官能基の影響と思われる樹脂の劣化が顕著となり、加工時の悪臭という問題点が生じる。
したがって、セルロース繊維等のセルロース成分を含む樹脂組成物をカーボンブラックで着色しようとすると、耐候性(特に耐光性)、及び安定加工性を十分確保できないのが実情である。
本発明は、上記の課題を解決し、セルロース成分を含み、かつカーボンブラックで着色された樹脂組成物であって、当該樹脂組成物で構成される成形体に充分な機械的特性を与えつつ、実成形を問題なく行うのに充分な流動性及び熱安定性を有し、臭気が少なく、さらには、成形体に対して実用に耐えうる充分な物性安定性(特に耐候性)を与える樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため、検討を進めた結果、脂肪族ポリアミド、セルロース成分及びカーボンブラックを含む樹脂組成物を製造するにあたり、脂肪族ポリアミドとセルロース成分とを含む溶融混合物を製造する第一の工程を経たのち、該第一の工程で得られた溶融混合物と、カーボンブラックとを溶融混合する第二の工程を経る製造方法が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
[1] (A)脂肪族ポリアミド100質量部と、(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部とを含む溶融混合物を製造する第一の工程、及び
前記第一の工程で得られた溶融混合物と、(C)カーボンブラックとを溶融混合する第二の工程、
をこの順に含む、樹脂組成物の製造方法。
[2] 前記溶融混合物がペレット形状である、上記態様1に記載の方法。
[3] 第一の工程において、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分の水分散液とを混合し、前記モノマーの重合反応を行うことによって前記溶融混合物を得る、上記態様1又は2に記載の方法。
[4] (A)脂肪族ポリアミドが、ポリアミド6、ポリアミド66及びこれらの混合物からなる群より選ばれる、上記態様1〜3のいずれかに記載の方法。
[5] (A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が末端カルボキシ基数よりも大きい、上記態様1〜4のいずれかに記載の方法。
[6] (A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が全末端基数の50%超である、上記態様1〜5のいずれかに記載の方法。
[7] (C)カーボンブラックのDBP吸油量が、50cm3/100g以上、100cm3/100g以下である、上記態様1〜6のいずれかに記載の方法。
[8] 第二の工程において、(C)カーボンブラックが、樹脂と、該樹脂中に含まれた(C)カーボンブラックとのマスターバッチの形態で添加される、上記態様1〜7のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、脂肪族ポリアミド、セルロース成分及びカーボンブラックを含む樹脂組成物であって、当該樹脂組成物で構成される成形体に充分な機械的特性を与えつつ、実成形を問題なく行うのに充分な流動性及び熱安定性を有し、臭気が少なく、さらには、成形体に対して実用に耐えうる充分な物性安定性(特に耐候性)を与える樹脂組成物を提供することが可能になる。
本発明の例示の態様について以下具体的に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
本発明の一態様は、脂肪族ポリアミドと、セルロース成分と、カーボンブラックとを含む樹脂組成物の製造方法を提供する。該方法は、第一の工程、及び第二の工程を含み、カーボンブラックを第二の工程で添加することに特徴を有する。
以下、各工程を順に説明する。
≪第一の工程≫
第一の工程においては、(A)脂肪族ポリアミド100質量部と、(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部とを含む溶融混合物を製造する。
<(A)脂肪族ポリアミド>
(A)脂肪族ポリアミドは、主鎖の繰り返し単位構造の炭化水素鎖が、実質的に脂肪族であるポリアミドである。ここでいう実質的とは、意図せざるアミド交換反応等により、少量、具体的には10モル%未満の量で、芳香環を有するユニットを含むことは許容できるという意味である。本開示における脂肪族には脂環構造も包含される。
(A)脂肪族ポリアミドは結晶性のポリアミドでも非結晶性のポリアミドでもよい。結晶性ポリアミドであれば、その融点は100℃〜350℃の範囲内であることが望ましく、非結晶性ポリアミドであれば、そのガラス転移温度は、100〜250℃の範囲内であることが望ましい。
ここでいう融点とは、示差走査熱量分析装置(DSC)を用いて、23℃から10℃/分の昇温速度で昇温した際に現れる吸熱ピークのピークトップ温度をいう。吸熱ピークが2つ以上現れる場合は、最も高温側の吸熱ピークのピークトップ温度を指す。この時の吸熱ピークのエンタルピーは、10J/g以上であることが望ましく、より望ましくは20J/g以上である。また測定に際しては、サンプルを一度融点+20℃以上の温度条件まで加温し、樹脂を溶融させたのち、10℃/分の降温速度で23℃まで冷却したサンプルを用いることが望ましい。
また、ここでいうガラス転移温度とは、動的粘弾性測定装置を用いて、23℃から2℃/分の昇温速度で昇温しながら、印加周波数10Hzで測定した際に、貯蔵弾性率が大きく低下し、損失弾性率が最大となるピークのピークトップの温度をいう。損失弾性率のピークが2つ以上現れる場合は、最も高温側のピークのピークトップ温度を指す。この際の測定頻度は、測定精度を高めるため、少なくとも20秒に1回以上の測定とすることが望ましい。また、測定用サンプルの調製方法については特に制限はないが、成形歪の影響をなくす観点から、熱プレス成型品の切り出し片を用いることが望ましく、切り出し片の大きさ(幅及び厚み)はできるだけ小さい方が熱伝導の観点より望ましい。
本発明で好適に使用可能な(A)脂肪族ポリアミドの具体例としては、ラクタム類の重縮合反応により得られるポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12等;1,6−ヘキサンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、2−メチル−1−6−ヘキサンジアミン、1,8−オクタンジアミン、2−メチル−1,7−ヘプタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等のジアミン類と、ブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、ノナン二酸、デカン二酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸等のジカルボン酸類との共重合体として得られるポリアミド6,6、ポリアミド6,10、ポリアミド6,11、ポリアミド6,12、ポリアミド6、C、ポリアミド2M5,C等;及びこれらが共重合された共重合体等が挙げられる。
中でも、鎖状脂肪族ポリアミドとして、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10、ポリアミド6,11及びポリアミド6,12、並びに脂環式ポリアミドとして、ポリアミド6,C、及びポリアミド2M5,Cがより好ましい。特に好ましい態様において、(A)脂肪族ポリアミドは、ポリアミド6、ポリアミド6,6及びこれらの混合物である。
(A)脂肪族ポリアミドの粘度数(VN)は、成形体に良好な機械的特性を与える観点から、好ましくは15以上、より好ましくは20以上、更に好ましくは25以上であり、加工容易性及びカーボンブラックの分散性向上の観点から、好ましくは200以下、より好ましくは170以下、更に好ましくは140以下である。粘度数(VN)は、ISO 307に準拠して求められる値である。
また、(A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が末端カルボキシ基数よりも大きい方が好ましい。特に、全末端基数(末端アミノ基、末端カルボキシ基、及び他の末端基(典型的には末端封止基)の合計数)に対する末端アミノ基数の比率が0.5を超えていることがより好ましい。上記比率の下限は、より好ましくは0.55であり、更に好ましくは0.60以上であり、更により好ましくは0.65以上であり、最も好ましくは0.67以上である。上限は、好ましくは0.9であり、より好ましくは0.85である。例えば、(A)脂肪族ポリアミドには重合終了時等に末端封止処理を行うことがある。その場合、末端基の少なくとも一部は活性末端基(すなわちアミノ基及びカルボキシ基)でなくなるが、(A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が全末端基数の50%超であることが好ましい。なお、これら、末端アミノ基、末端カルボキシ基、及び他の末端基(末端封止基等)の比率は、核磁気共鳴スペクトル(NMR)による測定で確認することができる。
後述のように、通常、(C)カーボンブラックの表面には種々の酸性の官能基(カルボキシ基、酸無水物基、スルホン酸基等))が存在しており、(C)カーボンブラックによる(A)脂肪族ポリアミドへの悪影響を抑制するためには、全末端基数に対する末端アミノ基数の比率を上述の範囲にすることが望ましい。この範囲にすることで、例えば成形時の熱安定性が増し、シルバーストリークスの発生抑制といった効果が得られる。
<(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分>
(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分としては、種々のセルロース成分を使用できるが、樹脂組成物中に適度な分散サイズで分散させるためには、微細なセルロースを用いることが望ましい。より具体的には、セルロース成分が、セルロースファイバー、セルロースウィスカー又はこれらの混合物であることがより好ましい。
(B)セルロース成分の平均径は、本実施形態の方法で製造される樹脂組成物で構成される成形体の機械的強度(特に引張弾性率)を効果的に向上させる観点から、0.5μm以下であり、好ましくは0.45μm以下、より好ましくは0.4μm以下である。平均径は小さい方が好ましいが、加工容易性の観点からは、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.02μm以上、更に好ましくは0.3μm以上であることができる。(B)セルロース成分の平均径は、後述する方法により測定される。
本開示で、(B)セルロース成分の「平均長さ」(L)及び「平均径」(D)は、例えばセルロースウィスカーにおいては長径及び短径の平均に、またセルロースファイバーにおいては繊維長及び繊維径の平均に、それぞれ相当する。セルロースウィスカー及びセルロースファイバーとしては、それぞれ、セルロース単体での平均径が500nm以下のものを用いることができる。セルロース成分の平均径の上限は、好ましくは450nmであり、より好ましくは400nmであり、さらにより好ましくは350nmであり、最も好ましくは300nmである。
特に好ましい態様において、セルロースウィスカーの平均径は、好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上であり、好ましくは500nm以下、より好ましくは450nm以下、更に好ましくは400nm以下、更により好ましくは350nm以下であり、最も好ましくは300nm以下である。
また、特に好ましい態様において、セルロースファイバーの平均径は、好ましくは1nm以上であり、より好ましくは5nm以上であり、更により好ましくは10nm以上であり、特に好ましくは15nm以上であり、最も好ましくは20nm以上であり、好ましくは450nm以下であり、より好ましくは400nm以下であり、更に好ましくは350nm以下であり、更により好ましくは300nm以下であり、最も好ましくは250nm以下である。
(B)セルロース成分の平均径は、セルロース成分の水分散液を、高剪断ホモジナイザー(例えば日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」)を用い、処理条件:回転数15,000rpm×5分間で分散させた水分散体を、0.1〜0.5質量%まで純水で希釈し、マイカ上にキャストし、風乾したものを測定サンプルとし、高分解能走査型顕微鏡(SEM)又は原子間力顕微鏡(AFM)で計測して求める。具体的には、少なくとも100個のセルロース成分が観測されるように倍率が調整された観察視野にて、無作為に選んだ100個のセルロースの径を計測する。セルロースファイバーのような繊維形状の場合は、その繊維径を測定する。セルロースウィスカーのような粒子形状の場合は、その短径をもって径とする。この得られた少なくとも100のデータの加算平均を平均径と称する。
樹脂組成物の機械的強度(特に引張弾性率)を効果的に向上させるためには、セルロース成分の平均径を上述の範囲内にすることが望ましい。
本開示で、セルロースウィスカーとは、パルプ等を原料とし、当該原料を裁断後、塩酸、硫酸等の酸中でセルロースの非晶部分を溶解した後に残留する結晶質のセルロースを指す。
また、セルロースファイバーは、パルプ等を100℃以上の熱水等で処理し、ヘミセルロース部分を加水分解して脆弱化したのち、高圧ホモジナイザー、マイクロフリュイダイザー、ボールミル、ディスクミル等を用いた粉砕法により解繊したセルロース、及び、粉砕等の強力な機械的解繊ではなく、TEMPO酸化法、有機溶剤中でのセルロース水酸基の化学変性等により解繊されたセルロースを包含する。
セルロースウィスカーの好ましい長さ/径平均比率(平均L/D比)は30未満である。セルロースウィスカーの平均L/D上限は、好ましくは25であり、より好ましくは20であり、より好ましくは15であり、更により好ましくは10であり、最も好ましくは5である。下限は特に限定されないが、1を超えていればよい。樹脂組成物に適度な流動性を付与するためには、セルロースウィスカーの平均L/D比は上述の範囲内にあることが望ましい。
セルロースファイバーの平均L/D下限は、好ましくは30であり、より好ましくは50であり、より好ましくは80であり、更により好ましくは100であり、特に好ましくは120であり、最も好ましくは150である。上限は特に限定されないが、樹脂組成物の溶融粘度を高くし過ぎない観点から好ましくは1000以下である。
本開示で、セルロースウィスカー及びセルロースファイバーの各々の長さ、径、及びL/D比は、セルロースウィスカー及びセルロースファイバーの各々の水分散液を、高剪断ホモジナイザー(例えば日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」)を用い、処理条件:回転数15,000rpm×5分間で分散させた水分散体を、0.1〜0.5質量%まで純水で希釈し、マイカ上にキャストし、風乾したものを測定サンプルとし、高分解能走査型顕微鏡(SEM)又は原子間力顕微鏡(AFM)で計測して求める。具体的には、少なくとも100本のセルロースが観測されるように倍率が調整された観察視野にて、無作為に選んだ100本のセルロースの長さ(L)及び径(D)、並びに比(L/D)を算出することで確認が可能である。セルロースウィスカー及びセルロースファイバーの各々について、長さ(L)の数平均値、径(D)の数平均値、及び比(L/D)の数平均値を算出する。本開示において、セルロースウィスカーとセルロースファイバーとを、平均比(L/D)が30未満のものをセルロースウィスカー、30以上のものをセルロースファイバーと分類することで互いに区別することもできる。
又は、組成物中のセルロースウィスカー及びセルロースファイバーの各々の長さ、径、及びL/D比は、固体である組成物を測定サンプルとして、上述の測定方法により測定することで確認することができる。
又は、組成物中のセルロースウィスカー及びセルロースファイバーの各々の長さ、径、及びL/D比は、組成物の樹脂成分を溶解できる有機又は無機の溶媒に組成物中の樹脂成分を溶解させ、セルロースを分離し、前記溶媒で充分に洗浄した後、溶媒を純水に置換した水分散液を調製し、セルロース濃度が0.1〜0.5質量%となるように純水で希釈し、マイカ上にキャストし、風乾したものを測定サンプルとして上述の測定方法により測定することで確認することができる。この際、測定するセルロースは無作為に選んだL/Dが30以上のもの(これをセルロースファイバーとする)100本以上と、L/Dが30未満のもの(これをセルロースウィスカーとする)100本以上の、合計200本以上での測定を行うことができる。
第一の工程における(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分との好ましい量比は、(A)脂肪族ポリアミド100質量部に対し、(B)セルロース成分0.01〜100質量部の範囲である。(B)セルロース成分の下限は、より好ましくは0.05質量部、更に好ましくは1質量部、更により好ましくは1.5質量部、最も好ましくは2質量部である。また、上限値は、より好ましくは80質量部、更に好ましくは50質量部、更により好ましくは、30質量部、最も好ましくは15質量部である。線膨張係数等の材料特性と、流動性等の加工性とを両立するために、(B)セルロース成分の量を上述の範囲内にすることが好ましい。
第一の工程の具体的な実施方法としては、例えば(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分とを予め混合した後、二軸押出機等を用いて溶融混練する方法、押出機を用いて溶融した(A)脂肪族ポリアミド中に(B)セルロース成分を添加した後溶融混練する方法、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)セルロース成分とが共存する状態で、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行う方法が挙げられる。これらの中では、(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分とを予め混合した後、二軸押出機等を用いて溶融混練する方法、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)セルロース成分とが共存する状態で、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行う方法がより好ましく、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)セルロース成分とが共存する状態で、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行う方法が特に好ましい。モノマーとしては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム類;又は、(A)脂肪族ポリアミドの具体例に関して前述で列挙したジアミンの1種以上とジカルボン酸の1種以上との組合せ、を使用できる。
第一の工程を押出機で実施する場合は、押出機を(A)脂肪族ポリアミドの融点以上の温度に設定し、樹脂組成物に強いせん断を与える為、スクリューデザインを強い混練状態とすることが好ましい。具体的には、逆送りニーディングディスク、若しくは逆送りスクリューの前に、ニュートラルニーディングディスクを少なくとも1個、より好ましくは複数個配置するニーディングブロックを、複数箇所に配するデザインがより好ましい。
第一の工程を、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)セルロース成分とが共存する状態で、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行う方法で実施する場合は、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)セルロース成分を含む水分散液とをミキサー等で均一になるまで撹拌混合し、150℃〜270℃まで加熱・撹拌しポリアミドの重合を行う方法が特に好ましい。この撹拌・加熱時に、徐々に水蒸気を排出していくことにより、(B)セルロース成分を凝集させることなく、(A)脂肪族ポリアミド中に微分散させた組成物が得られる。なお、(A)脂肪族ポリアミド重合時においては、必要に応じてリン酸、亜リン酸等の触媒を添加してもよい。そして、重合反応終了後は、得られた溶融混合物を払い出した後、そのまま切断してペレットとすることができる。
第一の工程で得られる溶融混合物は、ペレットであることがより好ましい。一旦、ペレットの形状にしたものを第二の工程で原料として使用することは、線膨張係数の低減効果、シルバーストリークスの低減効果等の点で有利である。
≪第二の工程≫
第二の工程では、第一の工程で得られた溶融混合物と、(C)カーボンブラックとを溶融混合する。本工程は、本発明の製造方法で得られる樹脂組成物の熱安定性を高めるうえで、極めて重要な工程である。(C)カーボンブラックを、上記溶融混合物に対して添加することによって、例えば第一の工程で添加した場合に比較して、耐候性及び熱安定性が飛躍的に向上するという効果が得られる。
カーボンブラックには紫外線の遮蔽効果があることが知られているが、カーボンブラックの分散性は耐候性に大きく影響を及ぼす。樹脂組成物中でのカーボンブラックの分散性が不良である場合、紫外線遮蔽効果が充分に発揮されず、部分的に樹脂が紫外線にさらされやすくなり、ポリマー分子鎖が切断されて、樹脂組成物から得られた成形体の機械強度維持が困難となり、成形体表面からのカーボンブラックの脱落等が発生し、光沢性が低下する。ポリマー鎖の切断が更に進行すると、成形体表面で光が乱反射することによる白化現象に至る。
(C)カーボンブラックを、(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分とが存在する状況下で同時混練すると、(C)カーボンブラックの分散性不良に起因して耐候性が著しく低下する。
また、同時混練で低下する特性の一つとして線膨張係数がある。線膨張係数には樹脂組成物中でのセルロース成分の分散性が大きく寄与する。(C)カーボンブラックの表面には、通常、種々の酸性の官能基(カルボキシ基、酸無水物基、スルホン酸基等)が存在しており、この表面官能基が、セルロース成分と一緒に混合される脂肪族ポリアミドに分子量低下による流動性の大幅な変化(低下)といった悪影響を及ぼし、脂肪族ポリアミドとセルロース成分との相互作用に悪影響を与え、セルロース成分の分散性に悪影響を及ぼしているためと考えられる。
したがって、(C)カーボンブラックを第二の工程で添加することは、耐候性、及び熱安定性(低線膨張係数)の点で有利である。また上記のように、カーボンブラックの表面官能基とセルロース成分との接触を防止することが有利であるという理由から、(C)カーボンブラックを予め樹脂と溶融混練してマスターバッチの形態とし、当該マスターバッチを第二の工程で溶融混合物に添加して更に溶融混練する場合には、更に圧倒的に優れた特性を示すようになる。マスターバッチ中の樹脂は、(A)脂肪族ポリアミドとして用いる樹脂と同一でも異なってもよいが、好ましくは(A)脂肪族ポリアミドとして用いる樹脂と同一である。
マスターバッチにおける、(C)カーボンブラックの濃度(質量基準)は、マスターバッチ中のカーボンブラックの、組成物への希釈性を損なわせない観点から、好ましくは、50質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは40質量%であり、より好ましくは35質量%であり、最も好ましくは30質量%である。また、樹脂の熱履歴を低く抑える観点から、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。
第二の工程における(C)カーボンブラックの添加量は、本実施形態の方法で得られる樹脂組成物における、(A)脂肪族ポリアミド100質量部に対する(C)カーボンブラックの量が後述の範囲内となるように設定することが好ましい。
(C)カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、50cm3/100g以上、100cm3/100g以下であることが好ましい。より好ましいDBP吸油量の下限は、55cm3/100gであり、更に好ましくは60cm3/100g、最も好ましくは65cm3/100gである。また上限は、より好ましくは95cm3/100gであり、更に好ましくは90cm3/100gであり、最も好ましくは85cm3/100gである。熱安定性と、組成物の流動性との観点から、上述の範囲内とすることが好ましい。DBP吸油量は、JIS K6217−4に準拠して測定される値である。
第二の工程での具体的な溶融混錬方法としては、一般的な二軸押出機による方法が好ましく挙げられる。具体的には、上流側と押出機途中との二か所に供給口を有する二軸押出機を使用し、上流側供給口より(A)脂肪族ポリアミド及び(B)セルロース成分を供給し、充分に溶融混練して溶融混合物を得た(第一の工程)後、押出機途中の供給口より(C)カーボンブラックを供給し、更に溶融混練する(第二の工程)方法、押出機で(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分とを溶融混練し、ペレットとして得た(第一の工程)後、該ペレットと(C)カーボンブラックとを更に溶融混練する(第二の工程)方法、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと(B)セルロース成分との共存下、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行って、溶融混合物としての組成物を得た(第一の工程)後、該組成物と(C)カーボンブラックとを更に二軸押出機等で溶融混練する(第二の工程)方法等が挙げられる。これらの中でも、押出機で(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分とを溶融混練し、ペレットとして得た(第一の工程)後、該ペレットと(C)カーボンブラックとを更に溶融混練する(第二の工程)方法、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと(B)セルロース成分との共存下、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行って組成物を得た(第一の工程)後、該組成物と(C)カーボンブラックとを更に二軸押出機等で溶融混練する(第二の工程)方法がより好ましく、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと(B)セルロース成分との共存下、当該モノマーのポリアミドへの重合反応を行って組成物を得た(第一の工程)後、該組成物と(C)カーボンブラックとを更に二軸押出機等で溶融混練する(第二の工程)方法が特に好ましい。
例えば(C)カーボンブラックを(A)脂肪族ポリアミドとのマスターバッチとして添加する場合、マスターバッチ中の(A)脂肪族ポリアミドは樹脂組成物の構成成分としての(A)脂肪族ポリアミドの一部となる。このような場合も含め、本実施形態の方法で得られる樹脂組成物において、(A)脂肪族ポリアミド100質量部に対する(B)セルロース成分の量は、線膨張係数等の材料特性が良好である点で、下限が、好ましくは0.01質量部、より好ましくは0.05質量部、より好ましくは1質量部、更により好ましくは1.5質量部、最も好ましくは2質量部であり、流動性等の加工性が良好である点で、上限が、好ましくは100質量部、より好ましくは80質量部、更に好ましくは50質量部、更により好ましくは30質量部、最も好ましくは15質量部である。
また、本実施形態の方法で得られる樹脂組成物において、(A)脂肪族ポリアミド100質量部に対する(C)カーボンブラックの量は、良好な着色効果及び耐候性を得る観点から、下限が、好ましくは0.01質量部、より好ましくは0.03質量部、更に好ましくは0.05質量部であり、良好な流動性及び熱安定性を得る観点から、上限が、好ましくは10質量部、より好ましくは5質量部、更に好ましくは2質量部である。
一態様において、樹脂組成物の製造においては、上記した(A)〜(C)の成分のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて付加的成分を添加しても構わない。これら付加的成分の添加量は、樹脂組成物の総量を100質量%としたとき15質量%を超えない範囲であることが望ましい。
付加的成分の例としては、追加の熱可塑性樹脂、無機フィラー(タルク、カオリン、ゾノトライト、ワラストナイト、チタン酸カリウム、ガラス繊維等)、無機フィラーと樹脂との親和性を高める為の公知のシランカップリング剤、難燃剤(ハロゲン化された樹脂、シリコーン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、有機燐酸エステル化合物、ポリ燐酸アンモニウム、赤燐など)、滴下防止効果を示すフッ素系ポリマー、可塑剤(オイル、低分子量ポリオレフィン、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類等)、三酸化アンチモン等の難燃助剤、カーボンブラック以外の着色剤、帯電防止剤、各種過酸化物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。これらの添加タイミングの例としては、特に制限はなく、例えば、ポリアミドやセルロース成分と事前に混合する方法、カーボンブラックと同時に添加する方法、カーボンブラックを添加した後に添加する方法が挙げられるが、予め、ポリアミドやセルロース成分と混合しておく方法が、取り扱い性と、性能発現の両面から好ましい。
本発明の製造方法によれば、脂肪族ポリアミド中にセルロース成分とカーボンブラックとを微分散させることが可能となるため、耐候性、熱安定性等の特性が顕著に優れる樹脂組成物の製造が可能になる。このような樹脂組成物は、様々な用途、具体的には、自動車外装材、シャーシ等の構造部材、内装部材、ギア等の駆動部材等に好適に使用可能である。
本発明を実施例に基づいて更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
用いた材料は下記のとおりである。
≪(A)脂肪族ポリアミド≫
ポリアミド6
末端アミノ基が多いPA6(以下、「PA6a」と称する。)
ISO 307に準拠して測定された粘度数(VN)=118
末端アミノ基数:97ミリ等量/kg、末端カルボキシ基数:27ミリ等量/kg
アミノ末端基数比率 [NH2]/([NH2」+[COOH])=0.78
全末端基数に対する末端アミノ基数比率:0.75
末端カルボキシ基が多いPA6(以下、「PA6b」と称する。)
ISO 307に準拠して測定された粘度数(VN)=118
末端アミノ基数:46ミリ等量/kg、末端カルボキシ基数:65ミリ等量/kg
カルボキシル末端基数比率 [COOH]/([NH2」+[COOH])=0.58
全末端基数に対する末端アミノ基数比率:0.55
末端アミノ基が多いポリアミド66(以下、「PA66」と称する。)
ISO 307に準拠して測定された粘度数(VN)=120
末端アミノ基数:41ミリ等量/kg、末端カルボキシ基数:33ミリ等量/kg
アミノ末端基数比率 [NH2]/([NH2」+[COOH])=0.55
全末端基数に対する末端アミノ基数比率:0.36
≪(B)セルロース成分の水分散液≫
リンターパルプを裁断後、オートクレーブを用いて、120℃以上の熱水中で3時間加熱し、ヘミセルロース部分を除去して精製パルプを得た。これを圧搾し、更に純水中で固形分率が1.5質量%になるように叩解処理することによって高度に短繊維化及びフィブリル化させた後、そのままの濃度で高圧ホモジナイザー(操作圧:85MPaにて10回処理)にて解繊することにより解繊セルロースを得た。ここで、叩解処理においては、ディスクリファイナーを用い、カット機能の高い叩解刃(以下カット刃と称す)で4時間処理した後に解繊機能の高い叩解刃(以下解繊刃と称す)を用いてさらに1.5時間叩解を実施し、(B)セルロース成分を得た。得られた(B)セルロース成分について、以下に示した方法で、平均径と平均L/Dとを測定したところ、平均径が90nm、平均L/Dが300であった。これを、ろ過することにより、(B)セルロース成分濃度が10質量%のセルロース成分水分散液を調製した。
<(B)セルロース成分の平均径及び平均L/D>
(B)セルロース成分を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」、処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させて水分散体を得た。これを、固形分0.1〜0.5質量%まで純水で希釈し、マイカ上にキャストし、風乾したものを、原子間力顕微鏡(AFM)で測定した。測定は、少なくとも100個のセルロース成分が観測されるように倍率を調整して行い、無作為に選んだ100個のセルロース成分の長径(L)、短径(D)及びこれらの比(L/D)を求め、100個のセルロース成分の加算平均を算出した。なお、セルロースファイバーのような繊維形状の場合は、その繊維径を測定し、セルロースウィスカーのような粒子形状の場合は、その短径を計測した。
≪乾燥セルロース成分≫
上述の(B)セルロース成分水分散液を、密閉式プラネタリーミキサー(株式会社小平製作所製、商品名「ACM−5LVT」、撹拌羽根はフック型)中、70rpmで80分間、25℃、大気圧で撹拌処理した後、−0.1MPaの減圧条件で、60℃の温浴をセットし、307rpmで5時間、減圧乾燥処理して、乾燥セルロース成分を得た。
≪(C)カーボンブラック≫
三菱カーボンブラック#950(以下、「CB−A」と称する。)
DBP吸油量=74cm3/100g
三菱カーボンブラック#750B(以下、「CB−B」と称する。)
DBP吸油量=115cm3/100g
カーボンブラックマスターバッチ(以下、「CBMB」と称する。)
PA6a中に、CB−Aが16.7質量%となる濃度で、配合したポリアミド6ベースのマスターバッチ
≪線膨張係数≫
多目的試験片の中央部から、精密カットソーにて縦4mm、横4mm、長さ4mmの立方体サンプルを切り出し、測定温度範囲−10〜80℃で、ISO11359−2に準拠して測定し、0℃〜60℃の間での線膨張係数を算出した。この際、測定に先立ち、120℃環境下で5時間静置してアニーリングを実施した。
≪引張弾性率≫
ISO527に準拠して引張降伏強度を測定した。
≪スパイラル流動長≫
スパイラル形状を有する幅5mm、厚み1mmの金型を、型締め圧力が100トンの射出成形機に搭載し、金型のパーテーション部の表面温度が65℃となるよう温調した。シリンダー温度を255℃に設定し、樹脂を溶融させ、射出圧力90MPaで15回、連続射出成形し、11回目から15回目の試験片のスパイラル流動長を実測し、加算平均してスパイラル流動長とした。ただし、実施例4に関しては、シリンダー温度を285℃、金型温度を75℃になるように設定した。
≪シルバーストリークス発生枚数≫
樹脂ペレットを、型締め圧力が100トンの射出成形機にて、鏡面砥ぎ#3000番仕上げの金型を用いて、耐候性試験用の70mm×70mm×2mmの鏡面平板に、シリンダー温度260℃、金型温度80℃で成形した。実施例4に関してはシリンダー温度のみ290℃に変更して実施した。成形は50ショットを連続成形で実施し、得られた試験片の表面外観を確認し、シルバーストリークスの発生した枚数を計測した。この際、ランナー部やゲート部といった試験片以外の部位に発生したシルバーストリークスも計測対象とした。
≪臭気≫
上述のシルバーストリークス発生枚数測定で試験片を成形している際の、作業環境での臭気を以下の3段階で評価した。臭気は、いずれも、甘い糖の焦げるにおいであったが、その臭気の強さで判断した。
なし:ポリアミド特有の臭気はあるが、糖が焦げる独特の臭気は感じられない。
若干:甘い臭気を、若干、感じる。
強 :糖が焦げるような甘い臭気をはっきりと感じる。
≪耐候試験後の表面外観≫
上述のシルバーストリークス発生枚数測定で成形した試験片のうち、表面外観が良い試験片を選択し、キセノンウェザオメーターを下記条件に設定し、耐候性試験を実施した。全照射量が500kJ/m2時点での試験片表面外観を、目視により、下記の判定基準により評価した。なお、試験は各例で5枚ずつ実施し、5枚の試験サンプルの中で、最も結果の良くないものを代表結果とした。
<耐候性試験条件>
キセノンウェザオメーター試験
使用機器;アトラスCi4000
フイルター/インナー;石英
フイルター/アウター;タイプSボロシリケイト
ブラックパネル温度;63℃
放射照度;0.55W/m2(at 340nm)
全照射量;500kJ/m2(at 340nm)
水噴霧時間;18分 水噴霧停止時間;120分
湿度;50%(降雨時は95%)
<評価判定基準>
AAA:ほぼ変化なし
AA :表面光沢が部分的になくなっている
A :表面光沢がなくなっている
B :試験片に白化が確認される
C :試験片全体が白化している
[実施例1〜6、比較例1〜3]
12個のバレルで構成される、スクリュー直径が25mm、スクリュー長/スクリュー直径比が48である二軸押出機のシリンダー番号1に上流部スロートを配し、シリンダー番号4にサイド押込みフィーダーを設置し、押込みフィーダー部に中央部スロートを配した。上流部スロートには、ロスインウェイト式フィーダー二基を設置し、中央部スロート上部には、ロスインウェイト式フィーダーを1基設置した。各々のフィーダーより、それぞれ、(A)脂肪族ポリアミド、(B)セルロース成分、及び、(C)カーボンブラック又は(C)カーボンブラックのマスターバッチ、を表1記載の割合で供給した。押出機において、シリンダー及びダイスの温度を、シリンダー1〜4では260℃設定、シリンダー5〜12及びダイスでは240℃設定とし、スクリュー回転数を300回転/分として、押出加工を実施した。また、シリンダー11には減圧ベントポートを設置し、吸引脱気できるようにした。スクリューデザインとしては、シリンダー3の部分に、2個の順送りニーディングディスク(以降、RKD)、2個のニュートラルニーディングディスク(以降、NKD)、1個の逆送りニーディングディスク(以降、LKD)をこの順に配した混練ブロックを、シリンダー6の部分に、1個のRKD,2個のNKD,1個のLKDをこの順に配した混練ブロックを、シリンダー9の部分に1個のRKD,2個のNKD,1個の逆送りスクリューをこの順に配した混練ブロックを配置するデザインとした。
押出機よりストランド状に出た溶融混合物は水浴にて急冷して、ストランドカッターでペレットとして回収した。得られたペレットを、射出成形機を用いて、JIS K6920−2に準拠した条件でISO294−3に準拠した多目的試験片に成形し、以下に示す方法により、物性評価を実施した。結果は、表1に記載した。
Figure 0006964646
実施例1と比較例1、実施例2と比較例2の対比から、(C)カーボンブラックを配合するタイミングを、(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分とを溶融混合した後とした方が、線膨張係数が圧倒的に優れていることが判る。この結果は、(C)カーボンブラック共存下で(B)セルロース成分と(A)脂肪族ポリアミドとを溶融混合すると、(B)セルロース成分の分散状態が悪化することを示唆しているものと思われる。また線膨張係数以外にも、例えば、シルバーストリークスの発生状況、及び臭気の評価結果から、(C)カーボンブラックの同時混練が、熱安定性へも悪影響を及ぼすことが判る。なお、表1中の*印で示した比較例1及び比較例2のスパイラル流動長は各実施例と比べて大きい値であるが、これは脂肪族ポリイミドの分解が生じたことによると考えられる。
実施例1と実施例3とは、樹脂組成物の組成は同一であるが、実施例3が実施例1と比べて更に良好な結果を与えている。この結果は、(A)脂肪族ポリアミドと同一の樹脂と予備混練されている(C)カーボンブラック(すなわち、マスターバッチ)を、(A)脂肪族ポリアミドと(B)セルロース成分との混練後に添加混練することが、より良い効果を示すことを表している。マスターバッチを用いることで、(C)カーボンブラックの樹脂組成物中での分散性が向上し、(A)脂肪族ポリアミドの熱分解が良好に抑制されたものと推測される。
[実施例7,8]
実施例1で使用した二軸押出機の、シリンダー番号4に設置していたサイド押込みフィーダー及び中央部スロート上部のロスインウェイト式フィーダーを撤去し、上流部スロートのみからの供給とした。温度設定・スクリュー回転数等の条件は実施例1と同様にして、2段階押出を実施した。ここでいう二段階押出とは、第一押出工程として、(A)脂肪族ポリアミドと乾燥(B)セルロース成分とを溶融混練し、ペレットとして得て、その後、第二押出工程としてペレットと(C)カーボンブラックとを溶融混練する多段押出を指す。その際用いた脂肪族ポリアミドの種類、セルロース成分添加量、及びCB−A添加量は、表2に示した。なお、セルロース成分添加量及びCB−A添加量は、全体の樹脂組成物に占める質量%である。いずれの場合も、乾燥セルロース成分はすべて第一押出工程で添加され、CB−Aはすべて第二押出工程で添加した。表2においては、PA6−aと乾燥セルロース成分とを混練して得た第一押出工程でのペレットを予備混合物−Aと称し、PA6−bと乾燥セルロース成分とを混練して得た第一押出工程でのペレットを予備混合物−Bと称する。第二押出工程で得られたペレットで各種評価を実施した。
[実施例9]
(B)セルロース成分の水分散液に精製水を加えてミキサーで攪拌し、(B)セルロース成分の含有量が3質量%の水分散液を事前に調製した。この(B)セルロース成分の水分散液270質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。得られたペレットを重合混合物−Aと称する。得られたペレットの末端官能基を核磁気共鳴スペクトル法にて測定したところ、末端アミノ基と末端カルボキシ基はほぼ等量であった。
得られたペレットに、実施例7,8の第二押出工程と同様に(C)カーボンブラックを添加溶融混練し評価用ペレットを得た。得られたペレットで各種評価を実施した。
[実施例10]
重合時の原料を、実施例9で用いた(B)セルロース成分の含有量が3質量%の水分散液270質量部、ε−カプロラクタム216質量部、アミノカプロン酸44質量部、ヘキサメチレンジアミン10質量部、及び亜リン酸0.59質量部とした以外はすべて、実施例9と同様に実施した。得られたペレットを重合混合物−Bと称する。得られたペレットの末端官能基を測定したところ、末端アミノ基の方が末端カルボキシ基より多く、[NH2]/([NH2]+[COOH])=0.74であった。
得られたペレットに、実施例7,8の第二押出工程と同様に(C)カーボンブラックを添加溶融混練し評価用ペレットを得た。得られたペレットで各種評価を実施した。
[実施例11]
(B)セルロース成分の水分散液を濾過し、(B)セルロース成分濃度を25質量%にしたものを116質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部と、精製水143質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させた。得られたペレットを重合混合物−Cと称する。得られたペレットの末端官能基を測定したところ、末端アミノ基と末端カルボキシ基はほぼ等量であった。
得られたペレットに、実施例7,8の第二押出工程と同様に(C)カーボンブラックを添加溶融混練し評価用ペレットを得た。得られたペレットで各種評価を実施した。
[実施例12]
(B)セルロース成分の水分散液200質量部、ε−カプロラクタム170質量部、アミノカプロン酸30質量部、亜リン酸0.35質量部、及び精製水120質量部に変更した以外はすべて、実施例10と同様に実施した。得られたペレットを重合混合物−Dと称する。得られたペレットの末端官能基を測定したところ、末端アミノ基と末端カルボキシ基はほぼ等量であった。
得られたペレットに、実施例7,8の第二押出工程と同様に(C)カーボンブラックを添加溶融混練して、評価用ペレットを得た。得られたペレットで各種評価を実施した。
[比較例4]
(B)セルロース成分の水分散液を濾過し、(B)セルロース成分濃度を10質量%にしたものに、セルロース成分濃度の1/3量(質量基準)となる量のCB−Aを加えて、一様な分散体となるまで、予めミキサーで攪拌し、(B)セルロース成分/(C)カーボンブラック水分散液を得た。得られた分散液81質量部と、ε−カプロラクタム216質量部と、アミノカプロン酸44質量部と、亜リン酸0.59質量部と、精製水197質量部とを、均一な分散液となるまでミキサーで攪拌、混合した。続いて、この混合分散液を徐々に加熱し、加熱の途中において水蒸気を排出しながら、240℃まで温度を上げ、240℃にて1時間攪拌し、重合反応を行った。重合が終了した時点で得られた樹脂組成物を払い出し、これを切断してペレットとした。得られたペレットを95℃の熱水で処理し、精練を行い、乾燥させ評価用ペレットを得た。得られたペレットで各種評価を実施した。
Figure 0006964646
実施例7と実施例1、及び実施例8と実施例2は、同一組成で製法が異なるだけであるが、一度、ペレット化することで、線膨張係数の改善が確認される。これは(B)セルロース成分の樹脂組成物中での分散性が向上したことを示唆するものであると考えられる。また、シルバーストリークスの発生頻度においても更なる改良効果が表れていることが判る。
また、(A)脂肪族ポリアミドの重合時に(B)セルロース成分を共存させる方法で樹脂組成物を製造した実施例9〜12では、更なる物性向上効果が得られていることが判る。
本発明の樹脂組成物は、低線膨張性であるとともに、耐候性及び熱安定性に優れることから、自動車の外装材料用途等の分野で好適に利用できる。

Claims (11)

  1. (A)脂肪族ポリアミド100質量部と、(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部とを含む溶融混合物を製造する第一の工程、及び
    前記第一の工程で得られた溶融混合物と、(C)カーボンブラックとを溶融混合する第二の工程、
    をこの順に含む、樹脂組成物の製造方法であって、
    前記第二の工程が押出工程である、樹脂組成物の製造方法
  2. (A)脂肪族ポリアミド100質量部と、(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部とを含む溶融混合物を製造する第一の工程、及び
    前記第一の工程で得られた溶融混合物と、(C)カーボンブラックとを溶融混合する第二の工程、
    をこの順に含む、樹脂組成物の製造方法であって、
    前記第一の工程が、(A)脂肪族ポリアミドの原料であるモノマーと、(B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分の水分散液とを混合し、前記モノマーの重合反応を行うことによって前記溶融混合物を得る工程であり、
    前記第二の工程が押出工程である、樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記溶融混合物がペレット形状である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. (A)脂肪族ポリアミドが、ポリアミド6、ポリアミド66及びこれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. (A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が末端カルボキシ基数よりも大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. (A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が全末端基数の50%超である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. (C)カーボンブラックのDBP吸油量が、50cm3/100g以上、100cm3/100g以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 第二の工程において、(C)カーボンブラックが、樹脂と、該樹脂中に含まれた(C)カーボンブラックとのマスターバッチの形態で添加される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. (A)脂肪族ポリアミド100質量部と、
    (B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部と、
    (C)カーボンブラックと、
    を含む樹脂組成物であって、
    (A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が末端カルボキシ基数よりも大きい、樹脂組成物。
  10. (A)脂肪族ポリアミド100質量部と、
    (B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部と、
    (C)カーボンブラックと、
    を含む樹脂組成物であって、
    (A)脂肪族ポリアミドの末端アミノ基数が全末端基数の50%超である、樹脂組成物。
  11. (A)脂肪族ポリアミド100質量部と、
    (B)平均径が0.5μm以下のセルロース成分0.01〜100質量部と、
    (C)カーボンブラックと、
    を含む樹脂組成物であって、
    (C)カーボンブラックのDBP吸油量が、50cm 3 /100g以上、100cm 3 /100g以下である、樹脂組成物。
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