JP2015050962A - 加熱殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、pH4.6以上の低酸性飲料の場合は120℃、4分間、または同等以上に、pH4.0〜4.6の酸性飲料の場合は85℃、30分間、または同等以上に、pH4.0未満の酸性飲料の場合は65℃、10分間、または同等以上にそれぞれ加熱殺菌することが必要とされている。
これらの、各種容器入り飲料は大量に消費される製品であることから充填工程の高速化が追及されており、必要とされる加熱殺菌がなされた飲料を高速に充填するため、充填ラインの送液経路中に、容器に充填する内容物を送液しながら加熱殺菌する装置を設けたものが公知である。
また、内容物を送液する管の外周にコイルを、管の内部に導体の発熱体を配置し、コイルに交流電流を通電することで発熱体を誘導電流によって発熱させ、発熱体との熱交換によって内容物を送液しながら加熱する加熱機構を備えたものが公知である(特許文献3等参照。)。
また、内容物を送液する管内に電極を配置し、電極から直接内容物に通電して内容物自体にジュール熱を発生させ、内容物を送液しながら加熱する加熱機構を備えたものが公知である(特許文献4、5、6等参照。)。
そのため、高速の充填ラインに適用する場合、内容物の流量は大きくなるため、熱交換により所定の温度まで充分に加熱するためには、流路を細くしたり流路を長くして、内容物と管の内面、あるいは、発熱体との単位体積あたりの接触面積や接触時間を充分に確保する必要があった。
また、流路を細くしたり流路を長くすることで、内容物内の成分が管内や管のジョイント部に付着しやすくなり、汚れの付着や匂いの残存等が発生しやすくなる。
特に、内容物の中に固形物が存在したり、粘性の高い内容物の場合には、この問題が顕著となる。
これらの付着した成分により、内容物が汚損されたり劣化する虞があるため、これらを除去するために送液を停止して管内や管のジョイント部を洗浄する必要があるが、停止時間を長くすると充填ラインの高速化の妨げとなる。
また、管の内面、あるいは、発熱体の温度を高くすることにより、加熱能力を高めることも考えられるが、このことによっても内容物内の成分が管内や管のジョイント部に付着しやすくなり、汚れや匂いが残存しやすくなるとともに、内容物の成分に悪影響を及ぼす可能性もあるという問題があった。
また、内容物自体のジュール熱の発生が均一とならず、局部的に高温となり内容物の成分に悪影響を及ぼす可能性もあるという問題があった。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る加熱殺菌装置の構成に加え、前記加熱管が、樹脂材料で形成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項3に係る加熱殺菌装置の構成に加え、前記樹脂材料が、ポリテトラフルオロエチレン、または、テトラフルオロエチレンと他のモノマーの共重合体であることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項5に係る加熱殺菌装置の構成に加え、前記電極が、開閉可能にヒンジ結合され前記加熱管に着脱可能な電極支持体に保持されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに係る加熱殺菌装置の構成に加え、前記加熱管が、前記加熱機構の上流側および下流側の送液管とは分離可能に構成されていることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに係る加熱殺菌装置の構成に加え、前記加熱管が、内面に通過する内容物を撹拌する突出部を有することにより、前記課題を解決するものである。
また、電極が加熱管の内面に露出せず、内容物に直接電圧を印加することがないため、加熱管の構造を単純化できるとともに、電解反応が生じることなく内容物の成分に悪影響を及ぼすこともない。
また、加熱管の内部やジョイント部に付着した成分を除去する際も、構造が単純で容易に除去することができるため、充填ラインの停止時間を短くすることが可能となる。
さらに、内容物が直接誘電加熱されるため、局所的に高温にならず均一に加熱することができ、内容物の成分に悪影響を及ぼすことがない。
本請求項3に記載の構成によれば、加熱管が樹脂材料で形成されていることにより、加熱管を安価で単純なものとすることできる。
本請求項4に記載の構成によれば、樹脂材料が、ポリテトラフルオロエチレン、または、テトラフルオロエチレンと他のモノマーの共重合体であることにより、加熱管の内面と内容物との流動抵抗が極めて小さくなり、加熱管の内部への内容物の成分の付着を少なくすることができる。
本請求項6に記載の構成によれば、電極が、開閉可能にヒンジ結合され加熱管に着脱可能な電極支持体に保持されていることにより、加熱管と電極とを容易に分離、結合可能となり、メンテナンス性が向上し、メンテナンス時の充填ラインの停止時間を短くすることができる。
本請求項7に記載の構成によれば、加熱管が、加熱機構の上流側および下流側の送液管とは分離可能に構成されていることにより、メンテナンス性がさらに向上し、メンテナンス時の充填ラインの停止時間を短くすることが可能となる。
また、加熱管の内部や管のジョイント部に付着した成分を除去する際に、加熱管ごと交換することが可能となり、装置上で洗浄等を行う必要がなく、さらに充填ラインの停止時間を短くすることができる。
本請求項8に記載の構成によれば、加熱管が、内面に通過する内容物を撹拌する突出部を有することにより、内容物をより均一に加熱することができる。
加熱殺菌装置100は、容器に充填する内容物を加熱する加熱機構110、加熱機構110で加熱された内容物の温度を維持するホールド機構120、内容物の温度を所定の温度まで下げる冷却機構130とを有しており、加熱機構110、ホールド機構120、冷却機構130の順に連続的に内容物を送液しながら加熱殺菌するように構成されている。
加熱機構110は、内容物を送液する非導電性の加熱管111と、加熱管111の内面に露出しない電極112と、加熱管111内を通過する内容物を誘電加熱する高周波電流を電極112に供給する電源部113とを有している。
冷却機構130は、ホールド機構120で温度を維持された内容物を送液する冷却送液管131と、冷却水等との熱交換によって内容物を冷却する冷却ユニット132とを有している。
加熱管111、ホールド送液管121、冷却送液管131は、それぞれ、図示しないガスケット等を有するジョイント部101で、分離・結合可能に構成されている。
また、加熱管111、ホールド送液管121、冷却送液管131は、ジョイント部101を有さず一体の管で構成され、あるいは、分離不能に固着されていてもよいが、洗浄、交換の作業性を向上させるため、本実施形態のように、ジョイント部101で、分離・結合可能に構成されるのが望ましい。
ジョイント部101の構造は、従来の加熱殺菌装置におけるジョイント部と同様の構造でよい。
このことで、交換用の加熱管111を準備することで、交換のみを行いライン上で洗浄作業を行う必要がなく、定期的な洗浄を行う際や、充填ラインで充填する内容物を変更する際に、作業時間を短縮することが可能となり、ラインの稼働効率を向上させることができる。
また、安価な樹脂材料とすることで、使用後の加熱管111は洗浄することなく廃棄し、洗浄コストを削減することも可能である。
なお、樹脂材料としては、電気絶縁性に優れ、熱や酸に強く、内容物成分の付着も少ない、ポリテトラフルオロエチレンや、テトラフルオロエチレンと他のモノマーの共重合体が好適である。
1対の電極112には、図1に示すように、加熱管111内を通過する内容物を誘電加熱する高周波電流を供給する電源部113が接続されている。
1対の電極112は、短絡が発生しない範囲の隙間で加熱管111の周方向を覆うように形成されるのが望ましい。
なお、図3に示すように、電極112aが加熱管111aの中にモールドで一体に成形されていてもよく、こうすることで、電極112aと内容物の間の非導電性の樹脂を薄くすることが可能となり、より効率的に内容物を誘電加熱することが可能となる。
図2、図3では簡略的に図示したが、電極112、112a、電極支持体114の具体的な形状、寸法等は、実際の充填ラインにおける加熱殺菌装置100の配置や他の構成に応じて、適宜最適な構造とすればよい。
また、電極112、112aと電源部113との具体的な接続手段や、電力線の取り回し、電源部113の配置等も、実際の充填ラインにおける加熱殺菌装置100の配置や他の構成に応じて、適宜最適な構造とすればよい。
10MHzより小さいと、内容物を十分誘電加熱することができず、100MHzを超えると、外部に電波として出力される量が増加し、より高度に電波をシールドする必要が生じ設備が複雑化する。
また、100MHzを超える高い周波数では、内容物の加熱にムラが生じやすく、特に内容物が複数の液体や固体の混合物であった場合、特定の成分のみが極端に加熱されてしまい、内容物の成分に熱変化を与える虞があるとともに、殺菌に必要な加熱が十分になされない成分が発生する虞がある。
なお、内容物の流量を大きくした場合、短い区間で高い出力で高速に加熱する必要が有るため、好適な周波数であっても、内容物の加熱にある程度のムラが生じる場合がある。
したがって、内容物の加熱のムラを防止するため、加熱管111の内面に、通過する内容物を撹拌する突出部(図示せず)等を設けて、内容物が撹拌されながら流れるようにしてもよい。
101 ・・・ ジョイント部
110 ・・・ 加熱機構
111 ・・・ 加熱管
112 ・・・ 電極
113 ・・・ 電源部
114 ・・・ 電極支持体
115 ・・・ ヒンジ部
120 ・・・ ホールド機構
121 ・・・ ホールド送液管
122 ・・・ 断熱部材
130 ・・・ 冷却機構
131 ・・・ 冷却送液管
132 ・・・ 冷却ユニット
Claims (8)
- 容器に充填する内容物を送液しながら加熱する加熱機構を備えた加熱殺菌装置であって、
前記加熱機構が、非導電性の加熱管と、該加熱管の内面に露出しない電極と、前記加熱管内を通過する内容物を誘電加熱する高周波電流を前記電極に供給する電源部とを有することを特徴とする加熱殺菌装置。 - 前記電極に供給される高周波電流の周波数が、10〜100MHzであることを特徴とする請求項1に記載の加熱殺菌装置。
- 前記加熱管が、樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱殺菌装置。
- 前記樹脂材料が、ポリテトラフルオロエチレン、または、テトラフルオロエチレンと他のモノマーの共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の加熱殺菌装置。
- 前記電極が、前記加熱管の外周側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱殺菌装置。
- 前記電極が、開閉可能にヒンジ結合され前記加熱管に着脱可能な電極支持体に保持されていることを特徴とする請求項5に記載の加熱殺菌装置。
- 前記加熱管が、前記加熱機構の上流側および下流側の送液管とは分離可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の加熱殺菌装置。
- 前記加熱管が、内面に通過する内容物を撹拌する突出部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の加熱殺菌装置。
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JP2015123964A (ja) | プリフォームの殺菌方法及び装置 |
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