JP2015050653A - 弾性波デバイス用複合基板、その製法及び弾性波デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性波デバイスのスプリアスの発生を抑制することが可能で簡易な構成の複合基板を提供する。
【解決手段】複合基板10は、弾性波デバイス用であり、圧電基板12と支持基板14とを貼り合わせたものである。圧電基板12は、弾性波を伝搬可能な基板であり、表面にスプリアス発生抑制うねりを有している。スプリアス発生抑制うねりは、うねりの曲線要素の平均長さWSmが圧電基板12の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍であり、うねりの最大高さWzがIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍である。支持基板14は、圧電基板12よりも熱膨張係数が小さいものであり、圧電基板12の裏面に直接接合により接合されているか有機接着層を介して接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性波デバイス用複合基板、その製法及び弾性波デバイスに関する。
従来より、支持基板と圧電基板とを貼り合わせた弾性波デバイス用の複合基板が知られている。弾性波デバイスとしては、こうした複合基板のうち圧電基板の表面に弾性表面波を励振可能な櫛形電極を設けたものなどが挙げられる。支持基板として圧電基板よりも小さな熱膨張係数を持つものを使用すると、温度が変化したときの圧電基板の大きさの変化が抑制されるため、弾性波デバイスの周波数特性の変化が抑制される。また、圧電基板のうち支持基板と貼り合わせる側の面を粗面とすることで、スプリアスの発生が抑制される(特許文献1参照)。この場合、櫛形電極付近で弾性表面波と共に発生した弾性波の一種であるバルク波は、圧電基板の裏面に到達するが、この裏面は粗面であり凹凸があるため、散乱される。その結果、スプリアスの発生が抑制される。
特開2012−85286号公報
しかしながら、特許文献1に記載の弾性波デバイスでは、圧電基板の裏面に設けた凹凸と支持基板との間に空気が巻き込まれるのを防止するため、両基板を貼り合わせる前に、圧電基板の裏面の凹凸を充填剤で埋めたあと再研磨して平坦にする必要があった。このため、複合基板の製造工程数が増えるという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、弾性波デバイスのスプリアスの発生を抑制することが可能で簡易な構成の複合基板を提供することを主目的とする。
本発明の弾性波デバイス用複合基板は、圧電基板と支持基板とを貼り合わせた弾性波デバイス用複合基板であって、前記圧電基板は、スプリアス発生抑制うねりを有するものである。
この弾性波デバイス用複合基板では、圧電基板がスプリアス発生抑制うねりを有しているため、この複合基板を用いて作製した弾性波デバイスのバルク波を低振幅かつブロードにすることができ、それによってスプリアスの発生を抑制することができる。また、複合基板は、圧電基板にうねりを設けたものであるため構成が簡易である。
本発明の弾性波デバイス用複合基板において、スプリアス発生抑制うねりは、例えば、うねりの曲線要素の平均長さWSmが圧電基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍であり、うねりの最大高さWzが圧電基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍とするのが好ましい。ここで、うねりの曲線要素の平均長さWSmは、JIS B0601に定義されている表面性状パラメータであり、うねりの周期に相当する。WSmが上限値を上回ると、この複合基板を用いた弾性波デバイスのバルク波が減衰せず、スプリアスの発生を抑制できないおそれがあり、WSmが下限値を下回ると、弾性波の伝達効率が低下し、フィルタの損失が大きくなる。また、うねりの最大高さWzは、JIS B0601に定義されている表面性状パラメータであり、うねりの山高さの最大値と谷深さの最大値との和である。Wzが上限値を上回ると、この複合基板を用いた弾性波デバイスの弾性波の伝達効率が低下し、フィルタの損失が大きくなり、Wzが下限値を下回ると、バルク波が減衰せず、スプリアスの発生を抑制できないおそれがある。
本発明の弾性波デバイス用複合基板において、前記圧電基板は、前記圧電基板のうち前記支持基板と接合されている面とは反対側の面に前記スプリアス発生抑制うねりを有していることが好ましい。スプリアス発生抑制うねりは圧電基板のうち支持基板との接合面に形成されていてもよいが、圧電基板の表面に形成されているものの方が製造しやすいため好ましい。
本発明の弾性波デバイス用複合基板において、前記圧電基板のうち前記スプリアス発生抑制うねりを有する面の算術平均粗さRa(うねり成分を除いた粗さ)は、1nm以下であることが好ましい。こうすれば、この複合基板を用いた弾性波デバイスの特性が良好になる。
本発明の弾性波デバイス用複合基板の製法は、
(a)圧電基板と支持基板とを貼り合わせて貼り合わせ基板とする工程と、
(b)表面に研磨布を備えた軸回転可能な定盤と、該定盤と対向する位置に配置された軸回転可能な基板キャリアとを備えた研磨装置を用意する工程と、
(c)スプリアス発生抑制うねりを有する接着シートを用意する工程と、
(d)前記基板キャリアに前記接着シートの一方の面を取り付け、前記接着シートのもう一方の面に前記貼り合わせ基板のうち前記支持基板を密着して固定すると共に、前記貼り合わせ基板のうち前記圧電基板を前記研磨布に接触させた状態で、前記研磨布に研磨スラリーを供給しながら前記定盤及び前記基板キャリアを軸回転させることにより、前記圧電基板を研磨する工程と、
(e)研磨後の貼り合わせ基板を前記研磨装置から取り外す工程と、
を含むものである。
この製法では、貼り合わせ基板は、基板キャリアに取り付けられた状態では、スプリアス発生抑制うねりを有する接着シートに支持基板が密着しているため、支持基板の表裏も圧電基板の表裏も接着シートと同様のうねりを有している。この状態で圧電基板の表面を研磨すると、圧電基板の表面はうねりのない水平面になる。その後、研磨後の貼り合わせ基板を研磨装置から取り外すと、取り外された貼り合わせ基板のうち支持基板は、接着シートによる拘束を解かれるため、その表裏は元の形状に戻り、圧電基板の裏面(接合面)も元の形状に戻る。これに伴い、水平面となるように研磨された圧電基板の表面は、うねりを有するようになる。このうねりは、接着シートのうねりが転写されたものとなる。したがって、この製法によれば、本発明の弾性波デバイス用複合基板を比較的容易に得ることができる。
本発明の弾性波デバイスは、上述したいずれかの弾性波デバイス用複合基板と、前記圧電基板の表面に形成されたIDT電極と、を備えたものである。この弾性波デバイスによれば、圧電基板がうねりを有しているため、バルク波を低振幅かつブロードにすることができ、それによってスプリアスの発生が抑制される。
複合基板10を模式的に示す断面図。 複合基板10の製造工程を模式的に示す断面図。 複合基板を用いて作製した1ポートSAW共振子30の斜視図。 1ポートSAW共振子30の部分断面図(図3のA−A断面図)。 うねりと粗さの関係を示す説明図。 1ポートSAW共振子30の周波数特性を示すグラフ。 実施例1及び比較例1の複合基板の厚み分布を観測したときの写真。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の複合基板10を模式的に示す断面図である。この複合基板10は、弾性波デバイス用であり、圧電基板12と支持基板14とを貼り合わせたものである。
圧電基板12は、弾性波を伝搬可能な基板であり、表面にスプリアス発生抑制うねりを有している。スプリアス発生抑制うねりは、うねりの曲線要素の平均長さWSmが圧電基板12の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍、うねりの最大高さWzがIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍である。これらについては後で詳しく説明する。この圧電基板12の材質としては、タンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体単結晶、水晶、ホウ酸リチウム、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、ランガサイト(LGS)、ランガテイト(LGT)などが挙げられる。このうち、LT又はLNが好ましい。LTやLNは、弾性表面波の伝搬速度が速く、電気機械結合係数が大きいため、高周波数且つ広帯域周波数用の弾性波デバイスとして適しているからである。圧電基板12の大きさは、特に限定するものではないが、例えば、直径が50〜150mm、厚さが0.2〜50μmである。
支持基板14は、圧電基板12よりも熱膨張係数が小さいものであり、圧電基板12の裏面に直接接合により接合されているか有機接着層を介して接合されている。支持基板14を圧電基板12よりも熱膨張係数が小さいものとすることで、温度が変化したときの圧電基板12の大きさの変化を抑制し、複合基板10を弾性波デバイスとして用いた場合における周波数特性の温度変化を抑制することができる。支持基板14の材質としては、シリコン、サファイア、窒化アルミニウム、アルミナ、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどが挙げられるが、シリコンが好ましい。また、支持基板14の大きさは、例えば、直径が50〜150mm、厚さが200〜1200μmである。
次に、こうした複合基板10を製造する方法について、図2を用いて以下に説明する。図2は、複合基板10の製造工程を模式的に示す断面図である。
まず、円盤状の圧電基板12と、この圧電基板12と同形状の支持基板14とを用意し、両基板12,14を貼り合わせて貼り合わせ基板16を作製する(図2(a)参照)。両基板12,14を直接接合で貼り合わせる方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。すなわち、まず、両基板12,14の接合面を洗浄し、該接合面に付着している汚れを除去する。次に、両基板12,14の接合面にアルゴン等の不活性ガスのイオンビームを照射することで、残留した不純物(酸化膜や吸着物等)を除去すると共に接合面を活性化させる。その後、真空中、常温で両基板12,14を貼り合わせる。なお、直接接合で貼り合わせる方法は、ここで示した方法以外に、プラズマや中性原子ビームを用いるなどしてもよく、特に限定されるものではない。一方、両基板12,14を有機接着層を介して貼り合わせる場合には、まず、支持基板14の片面及び圧電基板12の片面の一方又は両方に有機接着剤を均一に塗布し、両者を重ね合わせた状態で有機接着剤を固化させることにより接合する。
続いて、研磨装置20を準備する(図2(b)参照)。研磨装置20は、円盤状で径の大きな定盤22と、円盤状で径の小さな基板キャリア26と、研磨剤を含むスラリーを定盤22上へ供給するパイプ29とを備えている。定盤22は、裏面中央にシャフト22aを備えており、図示しない駆動モータでシャフト22aが回転駆動されることにより軸回転する。この定盤22は、表面に不織布などからなる研磨布24が取り付けられている。基板キャリア26は、上面中央にシャフト26aを備えており、図示しない駆動モータでシャフト26aが回転駆動されることにより軸回転する。また、基板キャリア26の下面には、凹部26bが形成されている。この基板キャリア26は、定盤22の中心からずれた位置に配置されている。パイプ29は、基板キャリア26の近傍に配置され、研磨剤を含むスラリーを研磨布24に供給する役割を果たす。
続いて、スプリアス発生抑制うねりを有する接着シート28を準備する(図2(c)参照)。スプリアス発生抑制うねりは、うねりの曲線要素の平均長さWSmが圧電基板12の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍であり、うねりの最大高さWzが圧電基板12の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍である。これらについては後で詳しく説明する。
続いて、研磨装置20の基板キャリア26の下面に設けられた凹部26bに接着シート28の一方の面を貼り付けると共に、接着シート28のもう一方の面(うねりのある面)に、貼り合わせ基板16のうち支持基板14を押圧して密着固定する(図2(d)の上段参照)。それと共に、貼り合わせ基板16のうち圧電基板12を研磨布24に接触させた状態で、パイプ29から研磨布24にスラリーを供給しながら定盤22及び基板キャリア26を軸回転させることにより、圧電基板12を表面粗さRaが1nm以下で所望の厚さになるまで研磨する。この研磨工程において、基板キャリア26に取り付けられた貼り合わせ基板16のうち支持基板14は、スプリアス発生抑制うねりを有する接着シート28に密着しているため、接着シート28と同様のうねりを有している。また、圧電基板12は、支持基板14に貼り合わされているため、やはり接着シート28と同様のうねりを有している。この状態で圧電基板12の下面を研磨すると、圧電基板12の下面はうねりのない水平面になる(図2(d)の下段参照)。
続いて、研磨後の貼り合わせ基板16を研磨装置20から取り外す(図2(e)参照)。取り外された貼り合わせ基板16のうち支持基板14は、接着シート28による拘束を解かれるため、支持基板14の表裏は元の形状に戻り、圧電基板12のうち支持基板14との接合面も元の形状に戻る。これに伴い、水平面となるように研磨された圧電基板12の表面は、うねりを有するようになる。このうねりは、接着シート28のスプリアス発生抑制うねりが転写されたものとなる。したがって、研磨装置20から取り外された研磨後の貼り合わせ基板16は、複合基板10となる。
こうして得られた複合基板10は、一般的なフォトリソグラフィ技術を用いて、多数の弾性表面波デバイスの集合体としたあと、ダイシングにより1つ1つの弾性表面波デバイスに切り出される。複合基板10を弾性表面波デバイスである1ポートSAW共振子30の集合体としたときの様子を図3に示す。1ポートSAW共振子30は、フォトリソグラフィ技術により、圧電基板12の表面にIDT(Interdigital Transducer)電極32,34と反射電極36とが形成されたものである。IDT電極32は、弾性表面波の伝搬方向と直交するように形成された複数の電極指32aを有している。IDT電極34も、弾性表面波の伝搬方向と直交するように形成された複数の電極指34aを有している。
1ポートSAW共振子30の部分断面図(図3のA−A断面図)を図4に示す。なお、図4ではうねりを省略した。IDT電極32,34を構成する電極指32a,34aの線幅をh、電極指32aと電極指34aとの間隙をa、電極指32aと電極指34aとの中心間距離をdとすると、d=a+hとなる。また、弾性表面波の速度をvR、その中心周波数をf0、その波長をλRとすると、λR =vR/f0 となる。同じ極の電極指32a同士の中心間距離2dと波長λRとが等しいとき、つまりλR=2dのとき、各電極32,34から励振された波が同相で加えられるため、最も強力な弾性表面波が得られる。そのため、各電極指32a,34aはλR=2dとなるように線幅hや間隙aが設定されている。IDT電極32,34の電極指32a,34aの配置周期は2d(=波長λR)であるから、圧電基板12の表面のうねりの曲線要素の平均長さWSmは、この配置周期2dの20〜250倍、うねりの最大高さWzは、配置周期2dの0.2〜1.5倍である。
なお、うねり曲線と粗さ曲線とのカットオフ値λcは0.08mmとした。うねりと粗さとの関係を図5に示す。
図6は、1ポートSAW共振子30の周波数特性を示すグラフである。圧電基板12が上述したスプリアス発生抑制うねりを有さない場合には、取り出す必要のある周波数領域の左右両側に不要なバルク波が比較的シャープに現れるが(点線参照)、圧電基板12が上述したスプリアス発生抑制うねりを有する場合には、取り出す必要のある周波数領域の左右両側に不要なバルク波が低振幅かつブロードに現れる。
以上説明した複合基板10によれば、圧電基板12が上述したスプリアス発生抑制うねりを有しているため、バルク波を低振幅かつブロードにすることができ、それによってスプリアスの発生を抑制することができる。つまり、複合基板10において簡易な構造でスプリアスの発生を抑制することができる。また、スプリアス発生抑制うねりは圧電基板12のうち支持基板14との接合面に形成されていてもよいが、圧電基板12の表面に形成されているものの方が製造しやすいため好ましい。更に、圧電基板12のうちスプリアス発生抑制うねりを有する面の算術平均粗さRa(うねり成分を除いた粗さ)は、1nm以下であるため、この複合基板10を用いた弾性波デバイスの特性が良好になる。更にまた、上述した製法を採用したため、複合基板10を比較的容易に製造することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
[実施例1]
圧電基板としてLT基板(φ4インチ、厚さ250μm)と、支持基板としてSi基板(φ4インチ、厚さ230μm)を用意した。Si基板の片面にアクリル樹脂をスピンコーター(回転数:1500rpm)で膜厚5000Åとなるように塗布した。これにLT基板を貼り合わせ、150℃のオーブンで樹脂を硬化させて貼り合わせ基板とした。この貼り合わせ基板を、研磨装置の基板キャリアにスプリアス発生抑制うねりを有する接着シートを介して固定した。接着シートとしては、日東電工製エレップホルダー(登録商標)のようなバックグラインドテープあるいは丸石産業のQ−chuck(登録商標)などのPETフィルムを利用した。これらは、うねりの曲線要素の平均長さWSmがLT基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍、うねりの最大高さWzがLT基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍という条件を満たした。なお、電極指の配置周期は2μmとした。うねりはZygo社の非接触表面形状測定器を用いて測定した。LT基板の表面をグラインダーでLT基板の厚さが35μmになるまで研削し、更にダイヤスラリー(1μm)を用いてLT基板の厚さが25μmまでラップ研磨した。ラップ後、コロイダルシリカを用いてLT基板の厚さが23μmまで研磨し、実施例1の複合基板を得た。弾性波素子のチップサイズを1.5mm×2mmと仮定し、研磨後の複合基板を切断しレーザー干渉計にて厚み分布を観測したところ、図7(a)に示すような干渉縞波形が得られた。おおよそ面内で1.7μmの厚み分布を示した。また、LT基板表面のうねりの曲線要素の平均長さWSmは125μm、最大高さWzは1.4μmであった。表面の粗さを測定したところ算術平均粗さRaは0.2nmであった。
[比較例1]
貼り合わせ基板を研磨装置の基板キャリアに接着シートを介して固定する代わりに、ワックスで固定した以外は、実施例1と同様にして複合基板を得た。比較例1の複合基板を実施例1と同様のチップサイズに切断し観察したところ、図7(b)のような干渉縞波形が得られた。面内でおおよそ0.2μm程度の厚み分布を示した。また、LT基板表面のうねりの曲線要素の平均長さWSmは1.12mm、最大高さWzは0.27μmであった。表面の粗さを測定したところ算術平均粗さRaは0.2nmであった。
10 複合基板、12 圧電基板、14 支持基板、16 貼り合わせ基板、20 研磨装置、22 定盤、22a シャフト、24 研磨布、26 基板キャリア、26a シャフト、26b 凹部、28 接着シート、29 パイプ、30 1ポートSAW共振子、32,34 IDT電極、32a,34a 電極指、36 反射電極。

Claims (7)

  1. 圧電基板と支持基板とを貼り合わせた弾性波デバイス用複合基板であって、
    前記圧電基板は、スプリアス発生抑制うねりを有する、
    弾性波デバイス用複合基板。
  2. 前記スプリアス発生抑制うねりは、うねりの曲線要素の平均長さWSmが前記圧電基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍であり、うねりの最大高さWzが前記圧電基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍である、
    請求項1に記載の弾性波デバイス用複合基板。
  3. 前記圧電基板は、前記圧電基板のうち前記支持基板と接合されている面とは反対側の面に前記スプリアス発生抑制うねりを有している、
    請求項1又は2に記載の弾性波デバイス用複合基板。
  4. 前記圧電基板のうち前記スプリアス発生抑制うねりを有する面の算術平均粗さRaは、1nm以下である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性波デバイス用複合基板。
  5. (a)圧電基板と支持基板とを貼り合わせて貼り合わせ基板とする工程と、
    (b)表面に研磨布を備えた軸回転可能な定盤と、該定盤と対向する位置に配置された軸回転可能な基板キャリアとを備えた研磨装置を用意する工程と、
    (c)スプリアス発生抑制うねりを有する接着シートを用意する工程と、
    (d)前記基板キャリアに前記接着シートの一方の面を取り付け、前記接着シートのもう一方の面に前記貼り合わせ基板のうち前記支持基板を密着して固定すると共に、前記貼り合わせ基板のうち前記圧電基板を前記研磨布に接触させた状態で、前記研磨布に研磨スラリーを供給しながら前記定盤及び前記基板キャリアを軸回転させることにより、前記圧電基板を研磨する工程と、
    (e)研磨後の貼り合わせ基板を前記研磨装置から取り外す工程と、
    を含む弾性波デバイス用複合基板の製法。
  6. 前記スプリアス発生抑制うねりは、うねりの曲線要素の平均長さWSmが前記圧電基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の20〜250倍であり、うねりの最大高さWzが前記圧電基板の表面に形成されるIDT電極の電極指の配置周期の0.2〜1.5倍である、
    請求項5に記載の弾性波デバイス用複合基板の製法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合基板と、
    前記圧電基板の表面に形成されたIDT電極と、
    を備えた弾性波デバイス。
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