JP6226774B2 - 複合基板の製法及び複合基板 - Google Patents

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本発明は、複合基板の製法及び複合基板に関する。
従来より、種々の弾性波デバイスが知られている。弾性波デバイスには、携帯電話等に使用されるフィルタ素子や発振子として機能させることができる弾性表面波デバイスなどのほか、圧電薄膜を用いたラム波素子、同じく圧電薄膜を用いた薄膜共振子(FBAR:Film Bulk Acoustic Resonator)などがある。例えば、弾性表面波デバイスは、以下のように製造される。まず、弾性波を伝搬させる圧電基板とこの圧電基板よりも小さな線熱膨張係数を持つ支持基板とを接合した数インチの大きさの複合基板を作成し、次に、その複合基板にフォトリソグラフィ技術を用いて多数の櫛歯電極を形成し、その後、ダイシングにより所定のサイズに切り出して弾性表面波デバイスとする。この製造方法では、複合基板を利用することにより、温度が変化したときの圧電基板の大きさの変化が支持基板によって抑制されるため、弾性波デバイスとしての周波数特性が安定化する。複合基板の製法としては、圧電基板と支持基板とを接着剤によって貼り合わせたあと、圧電基板を薄板化する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2009−278610号公報
複合基板の圧電基板を薄板化するにあたっては、CMP(化学機械研磨)を利用することが多い。その場合、圧電基板の厚みを精度よく制御するには、圧力や速度、スラリー量などの加工条件を調整する。
しかしながら、加工条件を揃えただけでは、精度よく圧電基板の厚みを均一にすることが難しく、圧電基板の中心部が凹形状になったり凸形状になったりして厚みのバラツキが生じることがあった。こうした厚みのバラツキは、圧電基板と支持基板とを接合したときの残留応力や加工中に発生する熱応力などが原因と考えられる。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、複合基板の圧電基板の厚みを精度よく均一にすることを主目的とする。
本発明の複合基板の製法は、
(a)支持基板の所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で前記支持基板の一方の面を研磨することにより、前記一方の面を他方の面に対して傾斜した傾斜面とする工程と、
(b)前記支持基板の傾斜面に圧電基板を接合して貼り合わせ基板とする工程と、
(c)前記貼り合わせ基板の前記圧電基板のうち前記支持基板の傾斜面と接合している面とは反対側の露出面が前記支持基板の他方の面と平行になるように前記圧電基板を加工する工程と、
(d)前記貼り合わせ基板のうち前記支持基板の前記所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で前記圧電基板の厚みが均一になるように前記圧電基板を研磨する工程と、
を含むものである。
本発明の複合基板の製法の特徴は、偏荷重による形状変化がその他加工条件による形状変化より格段に大きいことを利用したことである。この複合基板の製法の工程(a)では、支持基板の所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で支持基板の一方の面を研磨する。この場合、支持基板のうち偏荷重がかかった所定の外周箇所の研磨量が多くなるため、所定の外周箇所付近の厚みが他の箇所に比べて薄くなる。その結果、支持基板の一方の面が他方の面に対して傾斜した傾斜面になる。工程(b)では、支持基板の傾斜面に圧電基板を接合して貼り合わせ基板とし、工程(c)では、圧電基板のうち接合面とは反対側の露出面を支持基板の他方の面と平行になるように加工する。その結果、貼り合わせ基板の一方の面と他方の面とが平行になる。また、圧電基板の接合面は露出面に対して傾斜した面となり、圧電基板は支持基板の所定の外周箇所に対応する箇所の付近の厚みが他の箇所に比べて厚くなる。工程(d)では、貼り合わせ基板のうち支持基板の所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で圧電基板を研磨する。この場合、圧電基板のうち支持基板の所定の箇所に対応する厚みの厚い箇所は偏荷重がかかっているため、研磨量が多くなる。そのため、研磨するにつれて圧電基板の研磨面は接合面と平行に近づき、ついには圧電基板の厚みが均一になる。このように圧電基板の研磨を偏荷重をかけて行うため、偏荷重をかけない場合に比べて圧電基板を安定した状態で研磨することができ、ひいては圧電基板の厚さの分布を小さく抑えることができる。
本発明の複合基板の製法において、前記工程(a)では、研磨定盤と基板キャリアとの間に前記支持基板を挟み込み、該支持基板と前記研磨定盤との間に研磨砥粒を含むスラリーを供給し、前記基板キャリアに載せた錘により前記支持基板の前記所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で、前記基板キャリアにより前記支持基板を前記研磨定盤に押し付けながら前記基板キャリアを自転運動させて研磨を行うようにしてもよい。こうすれば、CMPにより効率よく支持基板の一方の面を研磨することができる。
本発明の複合基板の製法において、前記工程(b)では、前記支持基板の傾斜面に圧電基板を有機接着剤を介して接合するか直接接合により接合して貼り合わせ基板としてもよい。いずれの接合方法で接合した場合でも、本発明の効果を得ることができる。
本発明の複合基板の製法において、前記工程(c)では、前記圧電基板をグラインダーで研削してもよいし、グラインダーで研削したあとラップ研磨してもよい。こうすれば、比較的短時間で圧電基板の露出面を加工することができる。
本発明の複合基板の製法において、前記工程(d)では、研磨定盤と基板キャリアとの間に前記圧電基板が前記研磨定盤に接触するように前記貼り合わせ基板を挟み込み、該貼り合わせ基板と前記研磨定盤との間に研磨砥粒を含むスラリーを供給し、前記基板キャリアに載せた錘により前記所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で、前記基板キャリアにより前記貼り合わせ基板の前記圧電基板を前記研磨定盤に押し付けながら前記基板キャリアを自転運動させて研磨を行うようにしてもよい。こうすれば、CMPにより効率よく貼り合わせ基板の圧電基板の露出面を研磨することができる。
本発明の複合基板は、一方の面が他方の面に対して傾斜した傾斜面である支持基板と、前記傾斜面に接合された厚さが均一な圧電基板と、を備えたものである。この複合基板は、上述した複合基板の製法によって容易に得ることができる。なお、「厚さが均一」とは、圧電基板の全面で厚さのバラツキ(=100×(最大厚さ−最小厚さ)/平均厚さ)が2.5%以下であることをいう。
複合基板10の製造工程図。 研磨装置20の斜視図。 複合基板10の別の製造工程図。 比較例1の製造工程図。
以下に本発明の好適な実施形態について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は複合基板10の製造工程図、図2は研磨装置20の斜視図である。なお、図1では、各部材を縦断面図で示した。
本実施形態の複合基板10の製法を説明するのに先立ち、この製法で使用する研磨装置20について説明する。図2に示す研磨装置20は、研磨パッド24を備えた円盤状で径の大きな研磨定盤22と、円盤状で径の小さな基板キャリア26と、研磨砥粒を含むスラリーを研磨パッド24へ供給するパイプ28とを備えている。研磨定盤22は、下面中央にシャフトを備えており、図示しない駆動モータでシャフトが回転駆動されることにより軸回転(自転)する。基板キャリア26は、上面中央にシャフトを備えており、図示しない駆動モータでシャフトが回転駆動されることにより軸回転(自転)する。基板キャリア26は、研磨定盤22の中心からずれた位置に配置されている。この研磨装置20で研磨対象基板Wを研磨するには、基板キャリア26の下面に研磨対象基板Wを装着し、研磨定盤22の研磨パッド24と基板キャリア26との間に研磨対象基板Wを挟み込む。そして、パイプ28から研磨パッド24に研磨砥粒を含むスラリーを供給する。すると、研磨対象基板Wと研磨定盤22の研磨パッド24との間にスラリーが供給される。この状態で、基板キャリア26により研磨対象基板Wを研磨パッド24に押し付けながら、研磨定盤22及び基板キャリア26を自転運動させて研磨を行う。
本実施形態の複合基板10の製法は、図1に示すように、(a)支持基板14の所定の外周箇所Pに偏荷重をかけた状態で支持基板14の一方の面14aを研磨することにより、その一方の面14aを他方の面14bに対して傾斜した傾斜面14cとする工程と、(b)支持基板14の傾斜面14cに圧電基板12を接合して貼り合わせ基板16とする工程と、(c)貼り合わせ基板16の圧電基板12のうち支持基板14の傾斜面14cと接合している面12aとは反対側の露出面12bが支持基板14の他方の面14bと平行になるように圧電基板12を加工する工程と、(d)貼り合わせ基板16のうち支持基板14の所定の外周箇所Pに偏荷重をかけた状態で圧電基板12の厚みが均一になるように圧電基板12を研磨して複合基板10を得る工程と、を含むものである。以下に、各工程について詳細に説明する。
工程(a)では、研磨装置20を用いて、図1(a)に示す支持基板14を研磨する。支持基板14は、圧電基板12よりも熱膨張係数が小さい円板状の基板である。支持基板14の材質としては、シリコン、サファイア、窒化アルミニウム、アルミナ、ホウ珪酸ガラス、石英ガラス、LT、LN、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体単結晶、ホウ酸リチウム、LGS、水晶などが挙げられる。支持基板14のサイズは、例えば、直径50〜150mm、厚さ200〜500μmである。研磨装置20の研磨対象基板Wとして、この支持基板14を基板キャリア26の下面に装着する。このとき、支持基板14の一方の面14aが研磨パッド24と接触するように、支持基板14を基板キャリア26に装着する。また、基板キャリア26の上面のうち支持基板14の所定の外周箇所Pに対応する位置に錘30を載せて偏荷重をかける。そして、その状態で基板キャリア26により支持基板14を研磨パッド24に押し付けながら研磨定盤22及び基板キャリア26を自転運動させて支持基板14の研磨を行う。この場合、支持基板14のうち偏荷重がかかった所定の外周箇所Pの研磨量が多くなるため、所定の外周箇所Pの付近の厚みが他の箇所に比べて薄くなる。その結果、支持基板14の一方の面14aが他方の面14bに対して傾斜した傾斜面14cとなる(図1(b)参照)。
工程(b)では、支持基板14の傾斜面14cに圧電基板12の一方の面12aを接合して貼り合わせ基板16とする(図1(c)参照)。貼り合わせ基板16のうち圧電基板12の他方の面12b(接合面とは反対側の面)は露出面である。圧電基板12は、弾性波を伝搬可能な円板状の基板である。圧電基板12の材質としては、タンタル酸リチウム(LT)、ニオブ酸リチウム(LN)、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体単結晶、水晶、ホウ酸リチウム、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、ランガサイト(LGS)、ランガテイト(LGT)などが挙げられる。このうち、LT又はLNが好ましい。LTやLNは、弾性表面波の伝搬速度が速く、電気機械結合係数が大きいため、高周波数且つ広帯域周波数用の弾性波デバイスとして適しているからである。圧電基板12のサイズは、例えば、直径50〜150mm、厚さ200〜500μmであるが、直径は支持基板14と同じである。圧電基板12の材質がLT又はLNの場合には、支持基板14の材質はシリコンが好ましい。ちなみに、熱膨張係数(ppm/℃)は、LTが16.1,LNが15.4,シリコンが3である。
ここでは、両基板12,14を直接接合で接合してもよいし、有機接着剤を介して接合してもよい。両基板12,14を直接接合で接合する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。すなわち、まず、両基板12,14の接合面にアルゴン等の不活性ガスのイオンビームを照射することで、残留した不純物(酸化膜や吸着物等)を除去すると共に接合面を活性化させる。その後、真空中、常温で両基板12,14を貼り合わせる。なお、直接接合で貼り合わせる方法は、ここで示した方法以外に、プラズマや中性原子ビームを用いるなどしてもよく、特に限定されるものではない。一方、両基板12,14を有機接着剤を介して接合する場合には、まず、両基板12,14の接合面に有機接着剤を均一に塗布し、両者を重ね合わせた状態で有機接着剤を固化させることにより接合する。有機接着剤としては、例えばウレタン系やエポキシ系の接着剤などが挙げられる。なお、有機接着剤は両基板12,14のどちらか一方の接合面のみに塗布してもよい。
工程(c)では、まず、貼り合わせ基板12のうち支持基板14の他方の面14bを図示しない支持台に真空吸着により固定する。次に、圧電基板12の露出面12bを、まず砥石を装着したグラインダー(図示せず)で研削し、続いてラップ研磨機(図示せず)で研磨する。この加工は、圧電基板12の露出面12bが支持基板14の他方の面14bと平行になるまで行う(図1(d)参照)。研削後の貼り合わせ基板16は、上下両面が互いに平行になる。また、圧電基板12の接合面12aは、露出面12bに対して傾斜した面となり、支持基板14の所定の外周箇所Pに対応する箇所の付近の厚みが他の箇所に比べて厚くなる。
工程(d)では、研磨装置20を用いて、図1(d)に示す貼り合わせ基板16を研磨する。なお、図1(e)の貼り合わせ基板16は、上下を逆にした以外は図1(d)と同じである。研磨装置20の研磨対象基板Wとして、貼り合わせ基板16を基板キャリア26の下面に装着する。このとき、貼り合わせ基板16のうち圧電基板12側が研磨パッド24と接触するように、貼り合わせ基板16を基板キャリア26に装着する。また、基板キャリア26の上面のうち支持基板14の所定の外周箇所Pに対応する位置に錘30を載せて偏荷重をかける。そして、その状態で基板キャリア26により貼り合わせ基板16のうち圧電基板12を研磨パッド24に押し付けながら研磨定盤22及び基板キャリア26を自転運動させて圧電基板12の研磨を行う。この場合、圧電基板12のうち偏荷重がかかった所定の外周箇所Pに対応する箇所の研磨量が多くなる。そのため、研磨するにつれて圧電基板12の研磨面つまり露出面12bは接合面12aと平行に近づき、ついには圧電基板12の厚みが均一になり、図1(f)の複合基板10を得る。
この複合基板10は、一方の面が他方の面14bに対して傾斜した傾斜面14cである支持基板14と、その傾斜面14cに接合された厚さが均一な圧電基板12とを備えたものである。この圧電基板12の厚さのバラツキ(=100×(最大厚さ−最小厚さ)/平均厚さ)は2.5%以下である。
以上詳述した本実施形態の複合基板10の製法によれば、工程(d)で圧電基板12の研磨を偏荷重をかけて行うため、偏荷重をかけない場合に比べて圧電基板12を安定した状態で研磨することができ、ひいては圧電基板12の厚さの分布を小さく抑えることができる。
また、工程(a)や工程(d)では、研磨装置20によるCMPを行うため、効率よく支持基板14の一方の面14aや圧電基板12の露出面12bを研磨することができる。
更に、工程(c)では、グラインダーにより圧電基板12を研削するため、比較的短時間で圧電基板12の露出面12bを研削することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態の工程(c)では、貼り合わせ基板16の圧電基板側をグラインダーで研削したあとラップ研磨を行ったが、ラップ研磨は省略してもよい。あるいは、圧電基板12として厚みの薄い基板を用いた場合には、グラインダー研削を省略してもよい。
上述した実施形態において、グラインダーで研削しラップ研磨機で研磨した段階では、図3(a)に示すように、貼り合わせ基板16の圧電基板側の表面(露出面12b)が支持基板14の傾斜面14cと平行になるように加工してもよい。その場合、図3(b)〜(d)に示すように、その後のCMPで最終的に複合基板10になるようにすればよい。すなわち、その後のCMPでは、貼り合わせ基板16のうち支持基板14の所定の外周箇所Pに偏荷重をかけた状態で圧電基板12を研磨する(図3(b)参照)。このCMPの初期には、圧電基板12のうち支持基板14の厚みの厚い部分(所定の外周箇所P)に対応する箇所が研磨パッドに当たり、徐々に薄い部分に対応する箇所にも研磨パッドが接触するようになる。したがって研磨途中では、支持基板14の厚みの厚い場所では圧電基板12の厚みが薄く、逆の場所では圧電基板12の厚みが厚くなる。そして、研磨途中において、貼り合わせ基板16の圧電基板側の表面が支持基板側の表面と平行になる(図3(c)参照)。その時点で、圧電基板側の表面全面が研磨パッドに当たるようになるため、それ以後は、錘を載せた効果が現れ、圧電基板12のうち支持基板14の所定の外周箇所Pに対応する部分が重点的に削られるようになり、最終的に複合基板10が得られる(図3(d)参照)。このようにしても、本発明の効果が得られる。なお、この場合には、貼り合わせ基板16の圧電基板側の表面をCMPで加工する工程が、本発明の工程(c)及び(d)に相当する。
(実施例1)
図1の製造工程図にしたがって複合基板10を作製した。具体的な手順を以下に説明する。
圧電基板として、両面が鏡面の厚み230μmのLT基板、支持基板として、一方の面が粗面で他方の面が鏡面の厚み250μmのシリコン基板を用意した。まず、シリコン基板の鏡面側を基板キャリアにワックスで固定した。錫定盤を備えたラップ研磨機で砥粒の粒径が1/2μmのダイヤモンドスラリーを供給しながらおよそ15μm研磨加工を行った。次に、格子状に溝を形成したウレタンパッドを研磨パッドに用いて、図2の研磨装置でシリコン基板をCMP研磨した。その際、スラリーとしてはコロイダルシリカを用いた。また、基板キャリアの上面のうちシリコン基板の所定の外周箇所に対応する位置に重さ220gの錘を載せてCMP研磨を行った。約30分後、シリコン基板を基板キャリアから取り外し、シリコン基板の形状を測定したところ、研磨した面は鏡面に対して傾斜しており、所定の外周箇所の部分が最も薄く、その反対側が最も厚かった。厚みは厚いところから薄いところまで直線的に変化し、その差は1.8μmであった。
このシリコン基板とLT基板をそれぞれ洗浄して表面の汚れを取った後、両基板を真空チャンバーに導入した。10-6Pa台の真空中でシリコン基板の傾斜面とLT基板の片面にArイオンビームを70秒間照射した。ついで、両基板のビーム照射面を接触させた後、200kgfの荷重をかけて両基板を接合し、貼り合わせ基板を得た。
この貼り合わせ基板を、まずグラインダー加工機でLT基板の厚みが40μmになるまで加工した。次に、シリコン基板の表面を基板キャリアにワックスで固定し、先ほどと同様のラップ研磨機でLT基板の厚みが30μmになるまで研磨加工を行った。研磨加工後、貼り合わせ基板の圧電基板側の表面は、シリコン基板側の表面と平行になった。
この貼り合わせ基板のLT基板を、図2の研磨装置でCMP研磨した。このとき、基板キャリアの上面のうちシリコン基板の所定の外周箇所に対応する位置(シリコン基板が最も薄いところ)に130gの錘を載せてCMP研磨を行った。このCMP研磨では、錘を載せたことでLT基板に偏荷重がかかっているため、その偏荷重がかかっているLT基板の厚い部分が重点的に研磨された。最終的にLT基板の全面で同じ厚みになるように錘の重さを適宜調整した。また、CMP研磨の途中でLT基板の厚みが所望の25μmになったか否かを確認し、25μmになるまで研磨を行った。
こうして得られた複合基板を基板キャリアから取り外し、LT基板の形状を測定したところ、LT基板の厚さのバラツキは2.1%であった。
(比較例1)
図4に示すように、実施例1のシリコン基板の代わりに両面が鏡面のシリコン基板を用い、そのシリコン基板と両面が鏡面のLT基板とを直接接合して貼り合わせ基板を作製し、その貼り合わせ基板のLT基板側をグラインダーで研削し、ラップ研磨したあと、錘を用いることなく最終的にLT基板の厚みが25μmとなるようにCMP研磨した。得られた複合基板のLT基板の形状を測定したところ、LT基板の厚さのバラツキは8.2%であった。
10 複合基板、12 圧電基板、12a 一方の面(接合面)、12b 他方の面(露出面)、14 支持基板、14a 一方の面、14b 他方の面、14c 傾斜面、16 貼り合わせ基板、20 研磨装置、22 研磨定盤、24 研磨パッド、26 基板キャリア、28 パイプ、30 錘。

Claims (6)

  1. (a)支持基板の所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で前記支持基板の一方の面を研磨することにより、前記一方の面を他方の面に対して傾斜した傾斜面とする工程と、
    (b)前記支持基板の傾斜面に圧電基板を接合して貼り合わせ基板とする工程と、
    (c)前記貼り合わせ基板の前記圧電基板のうち前記支持基板の傾斜面と接合している面とは反対側の露出面が前記支持基板の他方の面と平行になるように前記圧電基板を加工する工程と、
    (d)前記貼り合わせ基板のうち前記支持基板の前記所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で前記圧電基板の厚みが均一になるように前記圧電基板を研磨する工程と、
    を含む複合基板の製法。
  2. 前記工程(a)では、研磨定盤と基板キャリアとの間に前記支持基板を挟み込み、該支持基板と前記研磨定盤との間に研磨砥粒を含むスラリーを供給し、前記基板キャリアに載せた錘により前記支持基板の前記所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で、前記基板キャリアにより前記支持基板を前記研磨定盤に押し付けながら前記基板キャリアを自転運動させて研磨を行う、
    請求項1に記載の複合基板の製法。
  3. 前記工程(b)では、前記支持基板の傾斜面に圧電基板を有機接着剤を介して接合するか直接接合により接合して貼り合わせ基板とする、
    請求項1又は2に記載の複合基板の製法。
  4. 前記工程(c)では、前記圧電基板をグラインダーで研削するか又はグラインダーで研削したあとラップ研磨する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合基板の製法。
  5. 前記工程(d)では、研磨定盤と基板キャリアとの間に前記圧電基板が前記研磨定盤に接触するように前記貼り合わせ基板を挟み込み、該貼り合わせ基板と前記研磨定盤との間に研磨砥粒を含むスラリーを供給し、前記基板キャリアに載せた錘により前記所定の外周箇所に偏荷重をかけた状態で、前記基板キャリアにより前記貼り合わせ基板の前記圧電基板を前記研磨定盤に押し付けながら前記基板キャリアを自転運動させて研磨を行う、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合基板の製法。
  6. 一方の面が他方の面に対して傾斜した傾斜面である支持基板と、
    前記傾斜面に接合された厚さが均一な圧電基板と、
    を備えた複合基板。
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