JP2015048587A - 外装構造 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、特許文献2に示される外装構造では、外装材(金属板3a)の略樋状に形成した接合部分を外装面より高い位置に設けることで、接合部分に雨水が回り込むのを防いでいる。
また、前記特許文献2に記載の外装構造では、前記特許文献1と同様に樋状の接合部分に「直止め」しているため、「浸入した雨水」に対する問題は同様である。
これらの特許文献1,2以外にも樋状の接合部分を形成している提案は多く見られ、その中には接合部分へシール材(止水材)を配する提案もまた知られている。しかし、シール材自体は有機材料であるため経年劣化が起こり易く、施工不良もまた起こり易い。
仮に「直止め」しない構成として、吊子(保持部材)を屋根下地に固定する構造だけでは、豪雨等に際しては外装材の接合部分から浸入した雨水を排水できないという問題が生ずる。本発明は、「直止め」しない構成を採用したばかりでなく、排水用溝部を形成して浸入した雨水を排水することができ、しかも前述の格別な効果を奏するものである。
そして、前記外装材の一方の側縁に設けた排水用溝部を、躯体に固定した前記保持部材の押さえ部にて保持すると共に、隣接する外装材の他方の側縁に設けた前記係止部を、前記係合用溝部に挿入、係止して取り付けたことを特徴とする。
この構成により、例えば台風などの特殊環境下にあっても排水用溝部が浮き上がることがなく、躯体への安定な固定状態を維持できる。しかも、保持部材が排水用溝部を押さえ保持するため、係止部の係合用溝部への係止も安定に維持され、隣り合う外装材同士も安定に接続される。さらに、躯体への固定はビスやボルト等の固定具による直止めではなく、保持部材による押さえ保持を採用しているため、前記従来技術のような雨水が浸入する恐れもない。
前記係合用溝部も、前記面板部の一方の側縁に形成されるものであって、隣接する外装材の他方の側縁に形成される係止部が挿入、係止されるものであれば、特にその形状や配置位置を限定するものではない。
即ち外装面の裏面側に排水用溝部を配置させることは当然であるが、排水用溝部の内側壁の上端に係合用溝部を設けた場合には、一方側に隣接する外装材と接続する際に、この隣接する外装材が排水用溝部の開口上部を覆う(塞ぐ)役割を果たし、雨水等が直接的に排水用溝部に浸入することを防止できる。なお、後述する図示実施例では排水用溝部を塞ぐ部分を覆い部としている。
この保持部材は、ピース材であっても連続材であってもよい。
前記押さえ部は、溝部の側面と底面との境界部分を保持するものであればよく、左右のうちの一方のみの隅部を保持するものでも、左右両方向の隅部を保持するものであってもよい。
仮に「直止め」しない構成として、吊子(保持部材)を屋根下地に固定する構造を採用したとしても、それだけでは、豪雨等に際しては外装材の接合部分から浸入した雨水を排水できないという問題が生ずる。本発明は、「直止め」しない構成を採用したばかりでなく、排水用溝部を形成して浸入した雨水を排水することができる。
なお、図1においては図面の右前側が一方側であり、左奥側が他方側である。また、図2(a),(b)においては図面の右側が一方側であり、左側が他方側である。
そして、一方(図面右方)の側縁に設けた成形部3は、上方が開口する排水用溝部31と外方が開口する係合用溝部32とを有し、他方(図面左方)の側縁に設けた成形部4は、配設状態において前記係合用溝部32内に位置する係止部41を有する。
この面板部2及び一方側の成形部3の裏面側に配置された断熱材5は、一方の側縁に表層が段状に切り欠かれ、その切欠部分の外側に位置して排水用溝部31の裏面を受支する薄肉部分51と、その内側に位置して係合用溝部32の裏面を受支する薄肉部分52とが形成されている。この第1実施例では、面板部2と他方側の成形部4との境界を断熱材5の存在の有無で設定した。即ち裏面側に断熱材5が配置されている部分を面板部2とし、配置されていない部分を他方側の成形部4とした。
図示実施例の保持部材6は、図1に示すようにピース材であるが、連続材であっても差し支えはない。
また、図示実施例の押さえ部62は、略H型の成形部位であり、排水用溝部31の側面と底面との境界部分を保持するものであり、左右両方向の隅部を保持するものであって、強固に押さえ保持することができる。
なお、前記押さえ部62と固定部61とは、略逆L字状の繋ぎ部63にて連結され、その横部分は配設状態において前記横片33の上方に位置し、その縦部分は隣接する外装材1,1の断熱材5,5間に位置する。
また、外装材1の一方の成形部3に設けた排水用溝部31を、保持部材6の押さえ部62にて保持し、隣接する外装材1の他方の成形部4に設けた係止部41を係合用溝部32に挿入、係止して取り付けたので、例えば台風などの特殊環境下にあっても排水用溝部31が浮き上がることがなく、躯体7に安定に固定される。しかも、保持部材6が排水用溝部31を押さえ保持するため、係止部41の係合用溝部32への係止も安定に維持され、隣り合う外装材1,1同士も安定に接続されるものとなる。さらに、躯体7への固定は、保持部材6による押さえ保持を採用したため、雨水が浸入する恐れがない。
さらに、この第2実施例の保持部材6'は、押さえ部62'を略逆V型に成形したため、この押さえ部62'と固定部61とを連結する繋ぎ部63'の横部分が横長であって、排水用溝部31の約中央にまで至っているので、排水用溝部31の開口上部を塞ぐ覆い部42を裏面側から受支する長さ(面積)も大きいため、外部から瞬間的に高い正圧が作用したとしても排水用溝部31が破損することがない。
上記以外の構成は、前記第1実施例と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
上記以外の構成は、前記第1実施例と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この第3実施例は、隣接する外装材1,1間に断熱材5'が存在しない部分が形成されるため、前記第1,第2実施例の方が断熱性能が優れている。
図3(a)に示す外装材1Aは、面板部2Aが山部分と谷部分とが交互に連続する角波状に形成されているが、一方側の成形部3Aは、排水用溝部31aが前記面板部2Aの谷部分よりも低い断面逆ハット型状に成形され、その内側壁の上端の内側に形成された係合用溝部32aは、折返し突出片で形成される上面壁と下面壁がほぼ同一長さに形成され、前記排水用溝部31aの外側壁は起立状に形成されている。
また、他方側の成形部4Aは、前記角波状の面板部2Aとほぼ同一形状に成形され、外側へ延在する係止部41aが面板部2Aの山部分と略同一高さに形成され、配設状態において排水用溝部31aを塞ぐ蓋の役割を果たす覆い部42aは、面板部2Aの下り傾斜部分及び谷部分とほぼ同様に形成されている。
また、他方側の成形部4Bは、前記角波状の面板部2Bの谷状底部から外側へ延在する覆い部42bと、更に外側へ延在する係止部41bとからなり、係止部41bには先端付近に下方へ窪む係止隆部411が形成されている。なお、この係止隆部は411は、係合用溝部32bに挿着した状態で弾性回復力が作用するように形成されている。
また、他方側の成形部4Cは、前記略平坦状の面板部2Cから外側へ延在する覆い部42cを裏面側へ折り下げ、更に外側へ延在させた係止部41cが前記係合用溝部32cと略同一高さに形成され、前記図3(b)の外装材1Bと同様に先端付近に下方へ窪む係止隆部411を有する。
また、他方側の成形部4Dも、前記図3(b)の外装材1Bとほぼ同様に面板部2Dの谷状底部から外側へ延在する覆い部42dと、更に外側へ延在する係止部41dとからなるが、係止部41dには先端付近に下方へ傾斜する係止斜面部412が形成されている。なお、この係止斜面部412は、係合用溝部32dに挿着した状態で弾性回復力が作用するように形成されている。
一方側の成形部3Eの排水用溝部31eは、横片33dが形成されない以外は、前記外装材1Dと同様である。
係合用溝部32eは、前記外装材1Dでは下り傾斜面の下端に設けられていたが、谷状底部の裏面側に形成されている。
他方側の成形部4Eにおける係止部41eは、前記外装材1Dと同様に先端付近に下方へ傾斜する係止斜面部412'が形成されているが、先端を上方へい折り返している。
覆い部42eは、前記面板部2Eとほぼ同様に形成されている。
特に図3(b),(c)の各例では、係止部41b,41cの先端に係止隆部411,411'を設けたので、係合用溝部32b,32cに挿入する際に弾性に抗して挿入する必要があるが、挿着した状態で係止隆部411,411'の弾性回復力により安定に係止されるものとなる。
同様に図3(d),(e)の各例では、係止部41d,41eの先端に係止斜面部412,412'を設けたので、係合用溝部32d,32eに挿入する際に弾性に抗して挿入する必要があるが、挿着した状態で係止斜面部412,412'の弾性回復力により安定に係止されるものとなる。
2,2A〜2E 面板部
3,3A〜3E (一方側の)成形部
31,31a〜31e 排水用溝部
32,32a〜32e 係合用溝部
4,4A〜4E (他方側の)成形部
41,41a〜41e 係止部
411,411' 係止隆部
412,412' 係止斜面部
42,42a〜42e 覆い部
5,5' 断熱材
6,6',6" 保持部材
61 固定部
62,62',62" 押さえ部
63,63',63" 繋ぎ部
7 躯体
Claims (2)
- 躯体上に保持部材を介して外装材を敷設する外装構造であって、
前記外装材は、面板部とその側縁に設けた成形部とからなり、一方の側縁には上方が開口する排水用溝部と外方が開口する係合用溝部とを有し、他方の側縁は、配設状態において前記係合用溝部内に位置する係止部を有し、
前記保持部材は、躯体への固定部と、前記外装材の排水用溝部内に延在し、該排水用溝部内の底部近傍を保持する押さえ部とを有し、
前記外装材の一方の側縁に設けた排水用溝部を、躯体に固定した前記保持部材の押さえ部にて保持すると共に、隣接する外装材の他方の側縁に設けた前記係止部を前記係合用溝部に挿入、係止して取り付けたことを特徴とする外装構造。 - 外装材の他方の側縁に形成する係合用溝部は、上面壁より下面壁が外側に延出していることを特徴とする請求項1に記載の外装構造。
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