JP2015048485A - 超弾性合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】Niフリーでありつつも超弾性特性を有することに加え、レントゲン造影性、加工性、強度特性が良好であり、医療分野に好適な合金材料を提供する。【解決手段】本発明は、Au−Cu−Al合金にFe又はCoを添加してなる超弾性合金であって、12.5質量%以上16.5質量%以下のCuと、3.0質量%以上5.5質量%以下のAlと、0.01質量%以上2.0質量%以下のFe又はCoと、残部Auとからなり、更に、Alの含有量とCuの含有量との差(Cu−Al)が12質量%以下である超弾性合金である。【選択図】なし

Description

本発明は、超弾性合金に関し、詳しくは、Niフリーでありながら常温域で超弾性を発現することができ、レントゲン造影性に優れ、更に強度面でも良好な超弾性合金に関する。
超弾性合金は、逆変態温度以上の温度下において、他の金属材料よりも極めて広い弾性範囲を有し、変形を受けても元の形状を回復する性質を有する。そして、この特性を活かして、歯列矯正具、クラスブ、カテーテル、ステント、ボーンプレート、コイル、ガイドワイヤ、クリップ等の医療用器具・医療分野への応用が期待される合金材料である。
超弾性合金に関する検討は、形状記憶合金に関する知見を基に、各種の合金系でなされている。実用性の観点から現在最も知られている超弾性合金としてはNi−Ti系の形状記憶合金が挙げられる。Ni−Ti系形状記憶合金は、逆変態温度が100℃以下であり、人体の体温でも超弾性を発現させることができることから、特性上は医療用器具への応用が可能といえる。ただ、Ni−Ti系形状記憶合金は、金属アレルギーによる生体適合性が懸念されるNiを含有するものである。生体適合性は、医療分野への適用を考慮したとき、致命的ともいえる問題である。
そこで、Niフリーでありながら超弾性特性を発現しうる合金材料の開発が行われている。例えば、特許文献1においては、TiにMo、及び、Al、Ga、Geのうち1種を添加したTi合金が開示されている。このTi合金は、Tiのβ相安定化作用のある添加元素としてMoを、α相安定化作用のある添加元素の中で生体適合性の良好なAl、Ga、Geを添加するものであり、これらの添加元素の濃度を適切にすることで超弾性特性を示すとされている。そして、この他にも、Ti−Nb−Al合金やTi−Nb−Sn合金等の各種のTi系合金が超弾性特性を発現し得ることが報告されている。
特開2003−293058号公報 特開2005−36273号公報 特開2004−124156号公報
上記した従来のTi合金からなる超弾性材料は、Niを排除しつつも超弾性特性を発現し得ることから、医療分野での活用が期待されるものの、この利用分野における要求事項を全て満たすものではなく改善すべき点も多い。
即ち、上述の各種の医療器具の使用にあたっては、その設置や使用状況の確認のためにレントゲン撮影を要することが多い。例えば、ステントによる治療においては、術部への器具の進行・到達を確認するためにレントゲンで確認を行いながら手術を行うことが多い。そのため、レントゲン造影性の良否は、手術の成否を左右しかねないものである。この点、上記の超弾性材料は、レントゲン造影性に劣るものがある。
また、従来の超弾性材料は、超弾性特性を発現し得るといっても不十分なものがある。医療器具は人体内部に侵入・滞在するものであるから、その構成材料は、人体の体温で超弾性特性を発現すると共に、その特性が消失するようなことはあってはならない。
更に、各種医療器具へ適用される材料には加工性、強度も必要となる。これらの医療器具は、複雑形状への加工、或いは、単純形状であっても極細の線材や微小径のパイプ材へ加工することが必要となる。そのため、加工途中での破損が生じがたい材料が求められる。
本発明は、上記背景のもとにしてなされたものであり、Niフリーでありながら超弾性特性を有し、更に、レントゲン造影性、加工性が良好であり、医療分野での使用に好適な合金材料を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決しうる超弾性合金を見出すべく、従来のTi系形状記憶合金をベースとした材料開発の方向性から、Au−Cu−Al合金を基礎にした開発を行うこととした。Au−Cu−Al合金は、形状記憶合金として従来から知られている材料であり、Niを含まないことから生体適合性の問題を解消することができる。また、Auという重い金属を含むことからレントゲン造影性も良好である。更に、比較的高価なTiから安価なAl、Cuを使用することでコスト面でも有利となると考えられる。従って、Au−Cu−Al合金も、上記課題に対する有用な解決策を示すことができる合金材料と考えた。
一方、Au−Cu−Al合金にも課題がないわけではない。この合金は、常温域における超弾性特性を発現することがなく、医療用器具への応用に対して最も必要とされる特性を有しないという問題がある。更に、Au−Cu−Al合金は、加工性においても劣る点があり、強度面も懸念される。
そこで、本発明者等は、Au−Cu−Al合金について、超弾性特性の発現と、加工性・強度の改善を図るため、好適な添加元素を添加すると共に各構成元素の組成範囲を調整することとした。そして、この検討の結果、有効な添加元素としてFe又はCoを添加した所定組成のAu−Cu−Al−Fe合金又はAu−Cu−Al−Co合金が好適な特性を発揮しうることを見出し本発明に想到した。
即ち、本発明は、Au−Cu−Al合金にFe又はCoを添加してなる超弾性合金であって、12.5質量%以上16.5質量%以下のCuと、3.0質量%以上5.5質量%以下のAlと、0.01質量%以上2.0質量%以下のFe又はCoと、残部Auとからなり、更に、Alの含有量とCuの含有量との差(Cu−Al)が12質量%以下である超弾性合金である。
以下、本発明についてより詳細に説明する。本発明に係るAu−Cu−Al−Fe合金又はAu−Cu−Al−Co合金からなる超弾性合金は、Auを主要な構成元素としつつ、Cu、Al、Fe又はCoを好適範囲添加した合金である。尚、以下において合金組成を示す「%」とは「質量%」の意義である。
Cuの添加量は、12.5%以上16.5%以下とする。Cuが12.5%未満では超弾性が発現しない。そして、16.5%を超えると、変態温度が高くなり、常温では形状記憶効果を発現するに止まり超弾性は発現しない。Cuについては、13.0%以上16.0%以下とするのがより好ましい。
Alの添加量は、3.0%以上5.5%以下とする。Alが3.0%未満となると、変態温度が高くなり常温での超弾性が発現し難くなる。そして、5.5%を超えると、変態温度が低くなり過ぎると共に加工性が悪化する。Alについては、3.1%以上5.0%以下とするのがより好ましい。
そして、Fe、Coは、合金の加工性を改善するための添加元素である。これらの添加量は、0.01%以上2.0%以下とする。0.01%未満では、その効果がない。一方、2.0%を超えると第二相が生成し、その増加により超弾性の発現が阻害されることとなる。そこで、これらの作用のバランスを考慮してその上限を2.0%とした。Fe、Coについては、0.04%以上1.3%以下とするのがより好ましい。
以上のCu、Al、Fe、Co添加量を基準として残部をAuとする。Au濃度については、78.7%以上83.1%以下とするのがより好ましい。
本発明に係るAu−Cu−Al−Fe合金からなる超弾性合金は、各構成元素を上記範囲内で含むものであるが、更に、Cu、Alの含有量の関係について一定の制限が必要となる。これは、Cuは変態温度を上昇させる作用を有する一方、Alは変態温度を低下させる作用を有する。これら相反する作用を有するCu、Alの含有量を適正範囲とすることで室温での超弾性現象を発現することができる。具体的には、Alの含有量とCuの含有量との差(Cu−Al)を12.0%以下とする。Alの含有量とCuの含有量との差の下限値は、8.0%以上とするのが好ましく、より好ましくは9.5%以上とする。
本発明に係る超弾性合金は、通常の溶解鋳造法にて製造可能である。このときの原材料の溶解及び鋳造は非酸化性雰囲気(真空雰囲気、不活性ガス雰囲気等)で行うことが好ましい。このようにして製造される合金は、その状態で超弾性を発揮することができる。
但し、鋳造後の合金について所定温度で加熱する最終熱処理を行うことが好ましい。最終熱処理を行うことで、より有効に超弾性効果が発現するからである。この最終熱処理は、300〜500℃の温度で合金を加熱保持するのが好ましい。加熱時間は、5分〜24時間とするのが好ましい。前記の温度で所定時間加熱した後の合金は急冷(油冷、水冷、湯冷)することが好ましい。
また、鋳造後の合金について冷間加工を行い、その後に最終熱処理を行っても良い。最終熱処理前に冷間加工を行うことで強度の高い合金を得ることができる。冷間加工は、引張・圧縮加工いずれでも良く、圧延加工、伸線加工、押し出し加工等いずれの加工形式でも採用できる。加工率としては、5〜30%とするのが好ましい。
以上説明したように、本発明に係る超弾性合金は、Niフリーとしつつも常温で超弾性発現可能な合金である。そして、加工性も良好である。
本発明に係るAu−Cu−Al−Fe合金又はAu−Cu−Al−Coからなる超弾性合金は、Niフリーとしたことにより生体適合性が良好であり、また、Auという重い金属を構成元素とすることからレントゲン造影性も良好である。更に、加工性、強度も良好である。本発明は、上記特徴を有することから医療用器具への応用が期待でき、具体的には、歯列矯正具、クラスブ、人工歯根、クリップ、ステープル、カテーテル、ステント、ボーンプレート、ガイドワイヤ等の医療用器具への応用が可能である。
第1実施形態:以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、各構成元素濃度を変化させたAu−Cu−Al−Fe合金、Au−Cu−Al−Co合金を製造し、これを試験片に加工した後、レントゲン造影性の評価、常温域での超弾性特性の有無、加工性及び強度測定を行った。
試料となる各種超弾性合金の作製は、溶解原料として純度99.99%Cu、純度99.99%Al、純度99.99%Au、純度99.9%Fe、純度99.9%Coを用いた。非消耗W電極型アルゴンアーク溶解炉を用いてこれらの原料をAr−1%H雰囲気において溶解して合金インゴットを製造した。その後、合金インゴットを600℃で6時間加熱して均質化した後に徐冷した。
次に、上記の合金インゴット(厚さ1〜2mm)について、放電加工で引張試験片(厚さ0.2mm、幅2mm×長さ20mm(測定部の長さ10mm))を作製した。この試験片に加工後の合金について、最終熱処理を行った。最終熱処理は、500℃で1時間加熱後急冷した。
上記で作製した各試験片について、まず、レントゲン造影性を確認した。この試験は、2枚のアクリル板でインゴットを上下から挟んでX線血管撮影装置に設置し、実際のX線診断で使われる条件(管電圧:60〜125kV、管電流:400〜800mA、照射時間:10〜50msec、Alフィルター(2.5mm)使用)でX線照射を行った。そして、得られた透過像を目視で観察して、試料形状が明瞭に見えた場合は「○」と判断し、TiNiと同等以下の不明瞭さであった場合は「×」と判定した。
次に、各試験片について引張試験(応力負荷-除荷試験)を行い、超弾性特性の評価を行った。超弾性評価のための引張試験は、大気中(室温)にて5×10−4/秒で2%の伸びが生じるまで荷重をかけた後に除荷し、残留歪を測定して超弾性形状回復率を求めた。超弾性形状回復率は下記式により求めた。
Figure 2015048485
そして、計算された超弾性形状回復率について、40%以上の場合に超弾性有り(「○」)と判定し、40%未満又は引張試験の際に割れたものを超弾性無し(「×」)と判定した。
更に、各試験片について引張試験を行い、強度と加工性の評価を行った。引張試験は、大気中(室温)にて5×10−4/秒で破断するまで荷重をかけ、破断時の歪を測定し、2%以上の破断ひずみが得られた場合に加工性を良好(「〇」)、それ以下の場合に加工性を不良(「×」)とした。また、破断時の強度が200MPaを超えるものを強度を良好(「〇」)、それ以下の場合に不良(「×」)とした。なお、試験条件から10%以上ひずみを与えても破断しなかった場合には試験をそこでやめ、10%での値を採用した。
各試験片のレントゲン造影性、超弾性特性、加工性、強度についての評価結果を表1に示す。
Figure 2015048485
表1から、各構成元素の含有量が適正範囲にある実施例1〜11は、超弾性を発現すると共に、加工性、強度も良好であった。これに対し、Fe、Coを添加しないAu−Cu−Al合金(比較例1〜11)は、超弾性を発現することもなく、加工性又は強度面でも好適でないものが多く散見された。また、Feを添加した場合であっても、Cu、Alの含有量を適切にしない場合(比較例12、14〜16)、加工性や強度は良好であっても、超弾性は発現しない。更に、CuとAlの含有量の差を適切にしない場合も超弾性は発現しないことがわかる(比較例13)。以上から、Au−Cu−Al−Fe(Co)合金においては超弾性の発現等の好適な特性を示すこと、及び、そのための組成調整の重要性が確認できる。
第2実施形態:ここでは、第1実施形態の実施例3(81.8%Au−13.5%Cu−3.8%Al−0.9%Fe)の合金について、最終熱処理の温度の合金特性への影響、及び、冷間加工による合金特性への影響を検討した。
まず、最終熱処理温度の影響を検討するため、第1実施形態の試験片の製造工程について、引張試験片を作製した後の熱処理の温度を変更(100℃(参考例1)、200℃(参考例2)、300℃(実施例13)、400℃(実施例14)、600℃(参考例3))して熱処理後急冷する最終熱処理を行った。また、ここでは、最終熱処理を行わない溶解鋳造上がりの合金についても特性評価を行った(実施例15)。この合金は、溶解鋳造後の合金インゴットについてワイヤー放電により引張試験サンプルを作製したものである。そして、これらの試験片について、第1実施形態と同様にして超弾性特性の有無、加工性、強度測定を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2015048485
表2から、最終熱処理の温度は、主に超弾性特性に影響を与え、300〜500℃の最終熱処理にて超弾性特性が良好となることが確認できる。また、最終熱処理温度が高過ぎる場合(600℃)、超弾性特性が発現しないことに加えて、強度面や加工性にも悪影響を与える。この結果、好適温度範囲の最終熱処理の必要性が確認された。
また、最終熱処理の有無に関しては、これが超弾性の発現及び強度確保の観点から必須の処理ではないことが実施例15の結果から把握できる。
次に、最終熱処理前の冷間加工による影響を検討した。第1実施形態の試験片の製造工程について、合金インゴットを500℃で1時間加熱する熱処理を行った後、0.2mmまで冷間圧延し(加工率24%)、その後に引張試験片を加工・作製した。そして、処理温度を300℃、400℃、500℃に設定して熱処理後急冷する最終熱処理を行い、第1実施形態と同様にして超弾性特性の有無、加工性、強度測定を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2015048485
表3から最終熱処理前の冷間加工は、超弾性特性に悪影響を及ぼすものではなく、最終熱処理後の合金の強度、加工性を向上させることができる。この点、本発明に係る合金は、冷間加工を行わなくとも、比較的強度の高い状態ではあるが、より高い強度が要求される用途に供する場合、冷間加工を行って強度を確保することが好ましいといえる。
本発明に係る弾性合金は、Niを含まないことから生体適合性を有すると共に、Auを含むことからレントゲン造影性も良好である。そして、常温での超弾性を発現させることができ、各種の医療器具への応用が期待できる。

Claims (4)

  1. Au−Cu−Al合金にFe又はCoを添加してなる超弾性合金であって、
    12.5質量%以上16.5質量%以下のCuと、
    3.0質量%以上5.5質量%以下のAlと、
    0.01質量%以上2.0質量%以下のFe又はCoと、
    残部Auとからなり、
    更に、Alの含有量とCuの含有量との差(Cu−Al)が12質量%以下である超弾性合金。
  2. Au含有量が、78.7質量%以上83.1質量%以下である請求項1記載の超弾性合金。
  3. 請求項1又は請求項2記載の超弾性合金の製造方法であって、
    12.5質量%以上16.5質量%以下のCuと、
    3.0質量%以上5.5質量%以下のAlと、
    0.01質量%以上2.0質量%以下のFe又はCoと、
    残部Auとからなる合金を溶解鋳造する工程を含み、
    更に、前記合金を300〜500℃で加熱保持した後に急冷する最終熱処理工程を含む超弾性合金の製造方法。
  4. 最終熱処理工程の前に、合金を冷間加工する工程を含む請求項3記載の超弾性合金の製造方法。
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