JP2015048177A - 光ファイバ巻取り用ボビン - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒状をなす主巻胴部の軸線方向両端に主鍔部が設けられ、少なくとも一方の主鍔部の外側に補助巻胴部が設けられた光ファイバ巻取り用ボビンにおいて、主鍔部へのスリット形成による強度や剛性の低下を回避しつつ、しかも渡り線が生じることなく、補助巻胴部から主巻胴部への光ファイバの導入を簡単かつ容易になし得るようにして、巻取り作業を機械化、自動化し得るようにした光ファイバ巻取り用のボビンを提供する。
【解決手段】主鍔部14A、14Bの外周縁部に浅い切欠き部20を形成しておいて、光ファイバを、その切欠き部を経て補助巻胴部16Aの側から主巻胴部側に導き、かつその切欠き部に連続する溝部22A、22Bを鍔部の内周面に形成しておいて、その溝部によって切欠き部から主巻胴部の外周面に光ファイバを導くようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信用光ファイバ素線などの光ファイバを巻き取るためのボビンに関し、とりわけ、端部側に補助巻胴部を有するボビンとして、光ファイバを補助巻胴部から鍔部を乗り越えて主巻取部に巻きつけるために好適なボビンに関するものである。
光ファイバ素線を巻き取るためのボビンとしては、一般に円筒状をなす巻胴(後述する主巻胴部)の両端に鍔部が設けられたものが使用される。
ところで通信用光ファイバ素線は、ボビンに巻き取った後、品質保証のため、伝送損失の測定など、種々の測定、検査を行うのが通常である。そのため、ボビンに巻き取られた状態の長尺の光ファイバ素線の両端部分を、例えば数mから十数m程度の長さ分だけ露出させておく必要がある。
ここで、巻き終わり側の端部(エンド端)は、ボビンの巻胴上の最外周に位置するため、当然に露出されるが、巻き始め端部(スタート端)は、単純に巻きつけた場合は、巻胴上の光ファイバ素線の積層された巻層の最内周に位置して、巻層に埋もれてしまう。そこで一般には、例えば図16に示すように、巻胴部(主巻胴部)12の両側の主鍔部14A、14Bのうち、少なくとも一方側(巻き始め側)の主鍔部14Aの外側に補助巻胴部(無駄巻き部と称されることもある)16を設けたボビン10を使用することが多い。そして光ファイバ素線の巻取りにあたっては、補助巻胴部16に光ファイバ素線の巻き始め側端末部分を数m〜10数m程度巻き付けてから、一対の主鍔部14A、14B間に光ファイバ素線を導き、その一対の鍔部14A、14B間の主巻胴部12の外周面上に光ファイバ素線を巻取ることが行われている。
その場合、巻き始め側の主鍔部14Aに特に工夫を凝らさず、単純な円形のフランジ形状としておいた場合、補助巻胴部16から主巻胴部12に光ファイバ素線を導くためには、その光ファイバ素線を、主鍔部14Aの外周縁を乗り越えさせ、さらに主鍔部14Aの内側面に沿わせて主巻胴部12の外周面に導き、その状態で主巻胴部12での巻取りを開始することになる。しかしながらこの場合には、主鍔部14Aの内側面に沿わせた光ファイバ素線の巻き始め端側の部分と、主巻胴12の外周上に巻き取られた光ファイバ素線とが交差して重なることになる。このように巻き始め端側で光ファイバ素線が交差して重なる部分を一般に渡り線と称しているが、このような渡り線の箇所では、光ファイバ素線に側圧が加わり、またまたその部分で光ファイバ素線に曲げが生じてしまう。そのため光ファイバ素線の伝送損失特性に悪影響を与える。そこで、渡り線が生じないように、補助巻胴部16から主巻胴部12に光ファイバ素線を導くことが望まれる。
渡り線の発生を避けるための手法としては、図16に示しているように、巻き始め側の主鍔部14Aにおける主巻胴部12の外周面付近に対応する位置に、その主鍔部14Aの内外両側面間を貫通する穴部18を形成しておき、光ファイバ素線の巻き始め側端末を、主鍔部14Aの内側からその穴部18に差し込んで主鍔部14Aの外側に引き出し、さらにその穴部を介して光ファイバ素線をある程度の長さにわたって手繰り、補助巻胴部16に巻き付けてから、主巻胴部12に光ファイバ素線を巻取ることが行われている(例えば特許文献1など)。 しかしながらこの手法では、髪の毛ほどに細い光ファイバ素線を、細い穴部18に通したうえで、ある程度の長さを手繰り、この手繰った素線を補助巻胴部16に巻きつける、という、人の手による作業(手作業)に頼らざるを得ない。そのため、巻き始め時の作業を機械化したり自動化したりすることが極めて困難であった。したがって巻取り作業の全自動化が困難であって、作業の効率化、コストダウンにも限界があった。
そこで、図17に示すように、巻き始め端部側の主鍔部14Aに、その外周縁から内側に向かって主巻胴部12の外周面まで届くスリット17を形成しておき、補助巻胴部16から光ファイバ素線を、前記スリット17を通して主巻胴部12に導くようにすることが広く行われている(例えば特許文献2、特許文献3など)。このような手法によれば、補助巻胴部16から主巻胴部12に光ファイバ素線を導くにあたっては、光ファイバ素線を主鍔部14Aの外側からスリット17内に落とし込めばよいから、その作業を自動化することが可能となる。
しかしながら、この場合は、主鍔部14Aにスリット17が形成されているため、主鍔部14Aの強度や剛性が大きく低下してしまう問題がある。そのため、ボビンを高速で回転させながら光ファイバ素線を巻取ったり繰出したりする際に、主鍔部やその付け根部分が破損してしまうおそれがある。特に最近では、光ファイバ素線紡糸工程の高線速化が図られ、そのためボビンも高速で回転させるようになり、またボビンに巻き取られる光ファイバ素線も長尺化される傾向が強まっており、そのため主鍔部の破損の危険性が大きくなっている。また、上述のようなスリットが主鍔部に存在すれば、光ファイバ素線が既に巻き取られているボビンを、移送などのために手などで持ったりした際に、主鍔部が剛性不足のために撓んで、光ファイバ巻取り層の崩れ(巻き崩れ)が生じてしまうおそれがある。
なお、主鍔部をリブなどによって補強することによって、ある程度はスリット形成に伴う主鍔部の強度、剛性の低下を補うことが不可能ではないが、それにも限界があり、上述のような主鍔部の破損を確実に防止することが困難であり、またボビンの重量増大や材料コストの上昇などの別の問題も発生してしまう。
実開平2−4866号公報 特許第2806327号公報 特許第3961991号公報
本発明は、以上の事情を背景としてなされたもので、前述のようなスリット形成による主鍔部の強度や剛性の低下を回避しつつ、しかも渡り線が生じることなく、補助巻胴部から主巻胴部への光ファイバ素線などの光ファイバの導入を簡単かつ容易になし得るようにして、巻取り作業を機械化、自動化し得るようにした光ファイバ巻取り用のボビンを提供することを課題としている。
すなわち本発明の光ファイバ巻取り用ボビンは、図17に示したようなスリット17を形成する代わりに、主鍔部の外周縁部に浅い切欠き部を形成しておいて、光ファイバ素線などの光ファイバを、その切欠き部を経て補助巻胴部の側から主巻胴部側に導き、かつその切欠き部に連続する溝部を鍔部の内周面に形成しておいて、その溝部によって切欠き部から主巻胴部の外周面に光ファイバを導くようにした。
具体的には、本発明の基本的な態様(第1の態様)による光ファイバ巻取り用ボビンは、
円筒状をなす主巻胴部の軸線方向両端にそれぞれ主鍔部が設けられ、かつ少なくとも一方の主鍔部の外側に補助巻胴部が設けられた光ファイバ巻取り用ボビンにおいて、
前記一方の主鍔部の外周縁の一部に、ボビンの中心軸線に向かって窪む切欠き部が形成されており、その切欠き部は、主鍔部の外周縁からの最大深さが、主巻胴部の外周面に至らない深さとされ、かつ前記一方の主鍔部の内側面と外側面とのうち、少なくとも内側面には、前記切欠き部内に連通するとともに、前記切欠き部から、主巻胴部の外周面の接線方向に沿って、主巻胴部の外周面に向かって傾斜して延びる溝部が形成されていることを特徴とするものである。
また本発明の第2の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第1の態様のボビンにおいて、
前記切欠き部におけるボビンの中心軸線に近い側の底面が、ボビンの中心軸線に直交する断面で見て、前記一方の主鍔部の半径方向外側に向かって凸湾曲する湾曲面をなしており、かつその切欠き部の端部に前記溝部が開口していることを特徴とするものである。
さらに本発明の第3の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第2の態様のボビンにおいて、
前記切欠き部の底面の湾曲の、ボビンの中心軸線に直交する断面での曲率半径が、光ファイバの最小曲げ半径以上とされていることを特徴とするものである。
また本発明の第4の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、
前記第2の態様のボビンにおいて、
前記切欠き部の底面の湾曲の、ボビンの中心軸線に直交する断面での曲率半径が、ボビンの中心軸線を基準として前記底面の中央を通る円周の曲率半径以下とされていることを特徴とするものである。
また本発明の第5の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第2〜第4のいずれかの態様のボビンにおいて、
前記溝部から前記切欠き部の端部に連続する部分が、滑らかに連続して湾曲するように形成されていることを特徴とするものである。
さらに本発明の第6の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第5の態様のボビンにおいて、
前記溝部から前記切欠き部の端部に連続する部分の曲率半径が、巻き取るべき光ファイバの最小曲げ半径以上とされていることを特徴とするものである。
さらに本発明の第7の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第2〜第6のいずれかの態様のボビンにおいて、
前記溝部から前記切欠き部の端部に連続する部分が、溝部から切欠き部の端部に向かって喇叭状に拡大するように形成されていることを特徴とするものである。
そして本発明の第8の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第1〜第7のいずれかの態様のボビンにおいて、
前記切欠き部の底面が、主巻胴部に巻き取られるべき光ファイバの最大巻径位置よりも外周側に位置するように、切欠き部の深さが定められていることを特徴とするものである。
そして本発明の第9の態様による光ファイバ巻取り用ボビンは、前記第1〜第8のいずれかの態様のボビンにおいて、
前記一方の主鍔部の内側面と外側面との両面にそれぞれ前記溝部が形成され、これらの溝部のうち、前記一方の主鍔部の外側面側の溝部は、前記切欠き部から、補助巻胴部の外周面の接線方向に沿って、補助巻胴部の外周面に向かって傾斜して延びるように形成されていることを特徴とするものである。
本発明の光ファイバ巻取り用ボビンでは、補助巻胴部と主巻胴部との間の主鍔部を乗り越えさせて主巻胴部への光ファイバ素線などの光ファイバの巻取りを開始させるための主鍔部の形状として、主鍔部の強度、剛性を低下させることなく渡り線の発生を防止し、しかも手作業によらずに容易に主鍔部を乗り越えさせることが可能な形状が適用されている。
したがって本発明のボビンを用いれば、ボビンへの光ファイバの巻取り作業において、光ファイバの巻き始め側の端末部分を補助巻胴部にある程度の長さだけ巻き付けた後、光ファイバを、補助巻胴部と主巻胴部との間の主鍔部を乗り越えさせて主巻胴部での巻取りを開始するにあたり、渡り線が発生することなく作業を自動化することができるとともに、主鍔部の強度、剛性の不足によって、例えば高速での巻取りや大容量(長尺)の巻取りでも、主鍔部やその付近に破損が生じたり、また手などでボビンを把持した際に主鍔部が撓んで巻き崩れが生じたりするおそれも少ない。
そしてまた、本発明の光ファイバ巻取り用ボビンによれば、光ファイバの特性を劣化させることなく、巻取り作業を全自動化して、作業コストの低減、ひいてはボビンに光ファイバを巻き取った光ファイバ製品の低コスト化をはかることができる。
本発明の一実施例の光ファイバ巻取り用ボビンを示す略解的な斜視図である。 図1に示されるボビンの略解的な正面図である。 図2のIII−III線における縦断右側面図である。 図2のIV−IV線における縦断左側面図である。 図2における矢視V−V線で示される部分の拡大正面図である。 図5のVI―VI線における右側面図である。 図5のVII―VII線における縦断右側面図である。 図3のVIII―VIII線における拡大縦断面図である。 図1〜図8に示されるボビンを用いて光ファイバ素線を巻き取る際の初期の補助巻胴部への巻き付け段階の状況を示す模式的な正面図である。 図9に示される段階に続いて、光ファイバ素線を主巻胴部に移行させるための初期段階を示す左側面側からの模式図である。 図10Aにおける矢視XB−XB線から見た平面図である。 図10A、図10Bに示される段階に続いて、光ファイバ素線を主巻胴部に移行させるための第2の段階の状況を示す左側面側からの模式図である。 図11Aにおける矢視XIB−XIB線から見た平面図である。 図11A、図11Bに示される段階に続いて、光ファイバ素線を主巻胴部に移行させるための第3の段階の状況を示す右側面側からの模式図である。 図12Aにおける矢視XIIB−XIIB線から見た平面図である。 図12A、図12Bに示される段階に続いて、光ファイバ素線を主巻胴部に移行させるための第4の段階の状況を示す右側面側からの模式図である。 図13Aにおける矢視XIIIB−XIIIB線から見た平面図である。 図13AにおけるXIIIC−XIIIC線での拡大断面図である。 本発明の他の実施例の光ファイバ巻取り用ボビンの要部を示す略解的な斜視図である。 図14に示されるボビンの要部を示す平面図である。 従来の光ファイバ巻取り用ボビンの第1の例を示す略解的な斜視図である。 従来の光ファイバ巻取り用ボビンの第2の例を示す略解的な斜視図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1、図2には、本発明の光ファイバ巻取り用ボビンの一実施例を示し、図3〜図8にはその実施例のボビンの要部を拡大して示す。なお本発明のボビンは、主として、いわゆる素線状態の光ファイバ(光ファイバ素線)、すなわちコアおよびクラッドからなる光ファイバ裸線を、保護被覆層によって被覆したものを巻取るために使用されるものであり、そこで以下の説明では、巻取り対象については、光ファイバ素線と記載する。但し、本発明のボビンを、光ファイバ素線以外の線条体にも使用し得ることはもちろんである。
図1〜図8において、ボビン10は、基本的には、従来のボビンと同様に、円筒状をなす主巻胴部(主巻取り部)12の軸線方向の両端側に、主巻胴部12の外径よりも大径の鍔部14A、14Bを形成した構成とされている。なお以下では後述する補助鍔部18A、18Bと区別するため、主巻胴部12の両側の大径の鍔部14A、14Bを主鍔部と称する。さらに主鍔部14A、14Bの外側には、補助巻胴部16A、16Bが形成されており、各補助巻胴部16A、16Bの外側には、主鍔部14A、14Bの外径よりも小さい径の補助鍔部18A、18Bが設けられている。またボビン10は、その全体が例えばABS樹脂などの比較的硬質な樹脂あるいはアルミなどの金属によって作られている。またボビン10には、巻取り機もしくは繰出し機の回転軸を挿通させるための軸孔11が、回転中心軸線Oに沿って貫通形成されている。
ここで、本実施例では、ボビン10の軸線方向両側の鍔部に補助巻胴部16A、16Bおよび補助鍔部18A、18Bが設けられている構成としているが、補助巻胴部は、少なくとも巻き始め側となる端部側に設けられていればよい。したがって補助巻胴部および補助鍔部は、ボビン10のいずれか一方の端部側にのみ設けられていてもよい。また補助巻胴部および補助鍔部を、ボビン10の両端側に設ける場合には、一端側の主鍔部14A、補助巻胴部16Aおよび補助鍔部18Aと、他端側の主鍔部14B、補助巻胴部16Bおよび補助鍔部18Bとは、対称もしくは同一の形状であればよい。そこで以下の説明では、一端側の主鍔部14Aの側を巻き始め側と想定し、その側の主鍔部14A、補助巻胴部16Aおよび補助鍔部18Aについて説明し、他端側(巻き終わり側)の主鍔部14B、補助巻胴部16Bおよび補助鍔部18Bについては、その詳細な説明は省略する。
主鍔部14Aの外周縁の一部には、ボビン10の回転中心軸線Oに向かって窪む切欠き部20が形成されている。またその主鍔部14Aの内側面(主巻胴部12の外周面12aから直角に立ち上がっている面)14Aaおよび外側面(補助巻胴部16Aの側の面)14Abには、それぞれ切欠き部20内に連通する溝部22A、22Bが、主巻胴部12の外周面12aもしくは補助巻胴部16Aの外周面16Aaの接線方向に沿い、主鍔部14Aの半径方向に対し斜行するように形成されている。
切欠き部20は、その底面(ボビン10の中心軸線Oに近い側の面)20aが、ボビン10の回転中心軸線Oに直行する断面で見て、主鍔部14Aの半径方向外側に向かって凸湾曲する湾曲面をなしている。
ここで、切欠き部20の切り込み深さ(ボビン10の回転中心軸線に向かっての深さDP(図3、図7参照)は、少なくとも、主巻胴部12の外周面12aに届かない深さとする。本実施例の場合、切欠き部20の両端部20b、20cが最大深さの箇所となっているが、その最大深さの箇所で、切欠き部20が主巻胴部12の外周面12aに達しない深さとする。実際上は、切欠き部20における最大深さの箇所における切欠き部底面から主巻胴部12の外周面12aに至るまでの距離が、光ファイバ素線を主巻胴部12に巻き取った状態での最大巻径の巻き厚よりも大きく定めることが好ましい。このように設定すれば、最大巻径の状態でも、切欠き部20が光ファイバ素線巻層の外側に露呈していることになる。
さらに、切欠き部20の底面20aの凸湾曲の曲率半径(ボビン10の回転中心軸線Oに対して直行する断面で見たときの曲率半径)R1、および後述する溝部22Aへの連続部分24Aの底面の曲率半径R2は、いずれもボビン10に巻き取るべき光ファイバ素線の最小曲げ半径以上とされている。
なおここで、光ファイバ素線の最小曲げ半径とは、許容曲げ半径とも称され、曲げ損失が保証値内となるような曲げ半径と定義される。その最小曲げ半径は、光ファイバの種類、構造、径などによって異なるが、汎用の通信用シングルモードファイバの素線では、一般に30mm程度であることが多く、あるいは最近では15mm程度のものもある。切欠き部20の底面20aの凸湾曲の曲率半径R1およびR2は、上記の最小曲げ径以上であることが必要ではあるが、前述の段落〔0027〕に記載した事項を考慮したうえで、なるべく多くの光ファイバ素線を巻くためには、最小曲げ径以上でも、なるべく小さくすることが望ましい。
なおまた、切欠き部20の底面20aの凸湾曲の曲率半径R1と、後述する溝部22Aへの連続部分24Aの底面の曲率半径R2は、等しいことが望ましいが、R1からR2に連続的に滑らかに曲率が変化するように定めることも許容される。
切欠き部20の一方の端部(ボビン10の円周方向に見て一方の端部)20bは、主鍔部14Aの内側面14Aaに形成された溝部22Aに連続している。そして溝部22Aが切欠き部20の一方の端部20bに連続する部分24Aは、切欠き部20の端部20bに向かっていわゆる喇叭状に拡大されており、しかもその連続部分24Aは、滑らかに連続して湾曲している。
また切欠き部20の他方の端部(ボビン10の円周方向に見て他方の端部)20cが、同様に主鍔部14Aの外側面14Abに形成された溝部22Bに連続している。そして溝部22Bが切欠き部20の他方の端部20cに連続する部分24Bも、いわゆる喇叭状に拡大されており、しかもその連続部分24Bは、滑らかに連続して湾曲している。
ここで上記の“喇叭状に拡大されている”こと、及び“滑らかに連続して湾曲している”ことについての詳細は、次に改めて詳細に説明する。
より詳細には、溝部22Aは、巻き取るべき光ファイバ素線をその長さ方向に沿って収容し得る幅および深さを有していればよく、したがってその幅および深さが、巻き取るべき光ファイバ素線の外径よりも大きければよい。本実施例では、溝部22Aは、その長さ方向(主鍔部14Aの外側面14Abに平行な方向)の断面が矩形状(コ字状)をなしており、その奥行方向に沿った(主鍔部14Aの内側面14Aaに対して直角となる)対向する二つの内壁面22Aa、22Abと、溝底面22Acとによって形成されている(図6参照)。そして切欠き部20の一方の端部20bの底面が、溝部22Aにおけるその奥行方向に沿った二つの内壁面22Aa、22Abのうち、ボビン中心軸線O寄りの内壁面22Aaに滑らかに連続している。
そして、前述の連続部分24Aにおいては、切欠き部20の一方の端部20bの底面から溝部22Aの内壁面22Aaに連続する面が、滑らかに凸湾曲するように形成されている。この連続部分24Aの凸湾曲の曲率半径R2(図6参照)も、巻き取るべき光ファイバ素線の最小曲げ半径以上とされている。ここで、上記の内壁面22Aaは、切欠き部22の底面20aおよび主巻胴部外周面12aの接面となっていることが望ましい。
さらにその連続部分24Aにおいては、溝部22Aの内壁面22Aaの溝奥行方向の深さD(図5、図8参照)が、切欠き部20の端部20bに向けて拡大されており、しかも溝部22Aの二つの内壁面22Aa、22Ab間の幅W(図6参照)も、切欠き部20の端部20bに向けて拡大されている。このようにして、連続部分24Aでは溝部22Aが切欠き部20の端部20bに向けて喇叭状に拡大していることになる。
さらに溝部22Aは、前述のように切欠き部20の端部20cから主巻胴部12Aの外周面12aの接線方向に沿い、主鍔部14Aの半径方向に対し斜行するように延びているが、この溝部22Aは、主巻胴部外周面12aに至るまで連続していなくてもよい。すなわち、後に改めて説明するように、溝部22Aにおける主巻胴部外周面側の端部では、光ファイバ素線巻取り時において、光ファイバ素線が、溝部22A内から主鍔部14Aの内側面位置を経て傾斜状に突出する状態となるから、溝部22Aの主巻胴部外周面12aまで連続していなくても、溝部22Aから光ファイバ素線を主巻胴部12Aに導くことができる。
またその溝部22Aにおける主巻胴部外周面側の端部においては、その溝部22Aの底面22cが凸湾曲上に滑らかに湾曲していることが望ましく、またその曲率半径R3(図8参照)は、巻き取るべき光ファイバ素線の最小曲げ半径以上であることが望ましい。
切欠き部20の他方の端部(ボビン10の円周方向に見て他方の端部)20cは、主鍔部14Aの外側面14Abに形成された溝部22Bに連続している。そして溝部22Bが切欠き部20の他方の端部20cに連続する部分24Bも、いわゆる喇叭状に拡大されており、しかもその連続部分24Bは、滑らかに連続して湾曲している。ここで、主鍔部14Aの外側面14Abの溝部22Bが切欠き部20の他方の端部20cに連続する部分24Bの詳細な形状は、前述の主鍔部14Aの内側面14Aaに形成された溝部22Aが切欠き部20の一方の端部20bに連続する部分24Aの形状と同様であればよい。そこで、連続部分24Bについての詳細な説明は省略する。また主鍔部14Aの外側面14Abに形成された溝部22Bにおける補助巻胴部16の外周面16Aa側の端部については、内側面14Aa側の溝部22Aほどには要求されないが、実際上は内側面14Aa側の溝部22Aの端部と同様に定めることが望ましい。
さらに、主鍔部14Aの内側面14Aa側の溝部22Aにおける切欠き部20への開口端部(連続部分24A)と、主鍔部14Aの外側面14Ab側の溝部22Bにおける切欠き部20への開口端部(連続部分24B)との位置関係は、図5の鎖線SA、SBで示しているような関係を満たすことが望ましい。すなわち連続部分24Aの側縁24Aaの接線延長線SAと、連続部分2Bの側縁24Baの接線延長線SBとの間に、巻取るべき光ファイバ素線の外径よりも大きいスペースS0が確保されるように位置関係を定めることが望ましい。
以上のような実施例のボビン10に光ファイバ素線を巻き取る際の状況について、図9〜図13Cを参照しながら、以下に段階的に説明する。なお、図10A、図11Aはボビン10を、その左側面側から見た場合の断面の模式図であり、逆に図12A、図13Aは、ボビン10を、その右側面側から見た場合の断面の模式図であることに留意されたい。
まず図9に示すように、ボビン10を、巻取り機30に装着する。すなわちボビン10の軸孔11に巻取機30の回転軸30Aが挿通され、かつその回転軸30Aの回転に伴なってボビン10が軸中心に回転するように、ボビン10を回転軸30Aに取り付ける。なおここでは、ボビン10の主巻胴部12における一方の主鍔部14Aの側を巻き始め側とする。またボビン10に供給される光ファイバ素線Fは、トラバーサあるいはガイドローラなどの供給位置規制部材32によって、ボビン10に対する供給位置を、ボビン10の軸線方向に平行に連続移動(トラバースT)させ得るようになっている。但し、場合によっては、光ファイバ素線Fの供給位置は固定しておき、ボビン20をその回転中心軸線に沿って移動(トラバース)させるように構成しておいてもよい。
巻取り開始に当たっては、巻き取るべき光ファイバ素線Fの巻き始め側の端末部分を、補助巻胴部16Aもしくは補助鍔部18Aの付近に適宜の手段(例えば、巻取り機30のフランジ盤30Bとボビン10との間に光ファイバ素線端末を挟み込んで挟持させるなど)によって固定し、図10A、図10Bに示すように、光ファイバ素線Fを連続的に供給しながら、ボビン10を矢印A方向に回転させて、光ファイバ素線Fの巻き始め側の部分を補助巻胴部16Aに数m〜十数m程度巻き取る。
続いて補助巻胴部16Aへの巻き付け終了に伴って、光ファイバ素線Fを、主鍔部14Aを乗り越えさせて主巻胴部12に巻き取ることになるが、その際には、図11A、図11Bに示すように、ボビン10の矢印A方向への回転をゆっくりと継続させながら、ボビン10に向けて供給する光ファイバ素線Fの位置を、ボビン10の軸線方向に平行でかつ補助巻胴部16Aから主巻胴部12に向かう向きにトラバースさせる(あるいは逆にボビン10をトラバースさせる)。
これによって、光ファイバ素線Fは、主鍔部14Aの外周縁に接する状態となり、そして光ファイバ素線Fが主鍔部14Aの外周縁に形成された切欠き部20の位置に至れば、光ファイバ素線Fがその切欠き部20の端部20cに落ち込む。このとき、本実施例で示しているように主鍔部14Aの外側面14Aaに溝部22Bが形成されていれば、光ファイバ素線Fの少なくとも一部がその溝部22Bに入り込み、光ファイバ素線Fを切欠き部20の端部20cに落とし込みやすくなる(誘導しやすくなる)。この状態では、光ファイバ素線Fは、溝部22Bから切欠き部20の端部20cへの連続部分24Bを通ることとなる。
さらにボビン10の回転をゆっくりと継続させれば、図12A、図12Bに示しているように、光ファイバ素線Fは、切欠き部20内にその長さ方向の全長にわたって入り込む状態となる。そして光ファイバ素線Fが、切欠き部20の端部20bに引掛かるとともに、切欠き部20の底面20aに接することになる。
続いて、ボビン10の回転に伴なって、図13A〜図13Cに示しているように、光ファイバ素線Fは、切欠き部20の端部20bから連続部分24Aを経て、主鍔部14Aの内側面14aに形成された溝部22A内に入り込む。すなわち光ファイバ素線Fは、切欠き部20内から溝部22A内を通って主巻胴部12の外周面12aに向けて導かれる。
そしてさらにボビン10の回転に伴なって、光ファイバ素線Fは主巻胴部12に巻き取られていく。すなわち、図13Cに示されているように、光ファイバ素線Fは、溝部22Aの主巻胴部外周面12a側の端部から傾斜状に主巻胴部外周面12aに向けて導かれ、さらに主巻胴部外周面12aに巻き取られていく。
このようして、光ファイバ素線供給位置もしくはボビンの移動(トラバース)と、ボビン10の回転のみによって、補助巻胴部16Aに光ファイバ素線を巻きつけた段階から、主鍔部14Aを乗り越えて主巻胴部12に巻き取るまでの過程を、溝部22B、連続部分22A、切欠き部20、連続部分24A、溝部22Aによる誘導によって簡単かつ容易に実施することができる。したがってこれらの過程を容易に自動化することが可能となる。
ここで、光ファイバ素線Fが主巻胴部12に巻き取られていく際には、光ファイバ素線Fは、主巻胴部12の外周上に多数層に渡って積層されていくことになるが、上述のように主巻胴部12への巻取り開始段階では、主鍔部14Aの外周側から、切欠き部20を経て主巻胴部12の外周面に導かれる光ファイバ素線Fは、溝部22A内に収容されているため、主鍔部14Aの内側面14Aaから実質的に突出していない。そのため、主巻胴部12の外周面に積層状に巻き取られる光ファイバ素線Fが、主鍔部14Aの外周側から主巻胴部12の外周面に導かれた光ファイバ素線に重なって曲げられることや側圧が加えられることが実質的に回避される。すなわち、既に述べたような渡り線の状態が実質的に生じず、そのため渡り線による曲がりや側圧によって光ファイバ素線に悪影響(主として伝送損失の増大)を招くことが防止される。
またここで、主鍔部14Aの外側面14Abの溝部22Bから連続部分24Bを経て切欠き部20に導かれる際には、切欠き部20の底面20aから連続部分24Bの底面を経て溝部22Bの底面に至る面が、光ファイバ素線の最小曲げ半径以上の曲率半径R2で滑らかに湾曲しているため、光ファイバ素線Fが溝部22Bから切欠き部20に導入される際に、最小曲げ半径よりも小さい曲げ半径で曲げられることが回避される。
また、切欠き部20内において光ファイバ素線Fがその切欠き部20の底面20aに押付けられる際にも、切欠き部20の底面20aは、光ファイバ素線の最小曲げ半径以上の曲率半径R1で滑らかに湾曲しているため、光ファイバ素線が最小曲げ半径よりも小さい曲げ半径で曲げられることが回避される。
さらに、切欠き部20から連続部分24Aを経て主鍔部14Aの内側面14Acの溝部22Aに導かれる際にも、切欠き部20の底面20aから連続部分24Aの底面を経て溝部22Aの底面に至る面が、光ファイバ素線の最小曲げ半径以上の曲率半径R2で滑らかに湾曲しているため、光ファイバ素線が最小曲げ半径よりも小さい曲げ半径で曲げられることが回避される。
そしてまた溝部22Aから主巻胴部12の外周面12aに光ファイバ素線Fが導かれる際も、その溝部22Aにおける主巻胴部外周面12a側の端部が、光ファイバ素線の最小曲げ半径以上の曲率半径R3で滑らかに湾曲しているため、その箇所でも光ファイバ素線が最小曲げ半径よりも小さい曲げ半径で曲げられることが回避される。
さらに、図5の鎖線SA、SBで示したように、連続部分24Aの側縁24Aaの曲面の接線の延長線SAと、連続部分24Bの側縁24Baの曲面の接線の延長線SBとの間に、巻取るべき光ファイバ素線の外径よりも大きいスペースS0が確保されていれば、主鍔部14Aの半径方向外方から見た状態で、切欠き部22内で光ファイバ素線に無理な屈曲がかかることが回避される。
以上のように、本実施例のボビンでは、いずれの箇所においても光ファイバ素線の最小曲げ半径より小さい半径で曲げられてしまうことが回避され、そのため光ファイバ素線の特性を良好に維持することができる。
一方主鍔部14Aの外側面14Abの溝部22Bから連続部分24Bを経て切欠き部20内に開口する部分は、溝部22Bの側から切欠き部20に向けて喇叭状に拡大しているため、光ファイバ素線Fを溝部22Bから切欠き部20に円滑に導入することができる。
また切欠き部20から連続部分24Aを経て主鍔部14Aの内側面14Aaの溝部22Aに連続する部分も、溝部22Aの側から切欠き部20に向けて喇叭状に拡大しているため、光ファイバ素線Fを、切欠き部20から溝部22Aに円滑に導入することができる。
例えば、図11Aに示した段階では、光ファイバ素線Fの走行経路が溝部22Bに対して一直線状となり、この段階では光ファイバ素線Fが溝部22Bから外れやすくなって、切欠き部20内に光ファイバ素線Fを導きにくくなる懸念もあるが、連続部分24Bが切欠き部20に向けて喇叭状に拡大していることにより、このような場合でも確実に光ファイバ素線Fを切欠き部20内に導くことができる。また例えば、光ファイバ素線Fが高速でボビン10に供給される場合、光ファイバ素線Fの走行系路に若干のズレや振動(ブレ)が生じることがあるが、そのような場合でも、上述の各連続部分24A、24Bが喇叭状に拡大していることにより、確実に光ファイバ素線Fを切欠き部20もしくは溝部22Aに導くことが可能となる。
そしてまた本実施例のボビン10においては、既に述べたように、切欠き部20の切り込み深さ(ボビン10の回転中心軸線に向かっての深さ)DPを、主巻胴部12の外周面12aに届かない深さとしているため、従来のボビンとして図17に示したようなスリット17を形成した場合とは異なり、切欠き部20の形成による主鍔部14Aの強度、剛性の低下は少ない。特に切欠き部20の最大深さDPを、切欠き部20の底面20aの凸湾曲の曲率半径R1が光ファイバ素線の最小曲げ径よりも大きくなるような範囲内で、なるべく浅くすることによって、より一層、主鍔部14Aの強度や剛性の低下を防止することができる。
さらに、切欠き部20における最大深さの箇所における切欠き部底面から主巻胴部12の外周面12aに至るまでの距離を、光ファイバ素線を主巻胴部12に巻き取った状態での最大巻径の巻き厚よりも大きく定めておけば、最大巻径の状態でも、切欠き部20が光ファイバ素線巻層の外側に常に露呈していることになる。そのため、切欠き部20から溝部22Bへの光ファイバ素線の導入状況(正しく導入されているか否か)を容易に確認することができる。
図14、図15には、本発明の光ファイバ巻取り用ボビン10の別の実施例の要部(主鍔部14Aの切欠き部20付近)を示す。
この実施例においても、基本的な形状、構成は、図1〜図8に示した実施例と同様であるが、切欠き部20の幅(主鍔部14Aの外周方向に沿った長さ)SSを、図1〜図8に示した実施例の場合よりも格段に小さい寸法としている。このように切欠き部20の幅SSを小さくすることによって、主鍔部14の外側面14bの溝部22Bから切欠き部20を経て主鍔部14の内側面14aの溝部22A内に、光ファイバ素線を、より確実かつ容易に導くことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはもちろんである。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
10・・・ボビン、12・・・主巻胴部、14A・・・主鍔部、14B・・・主鍔部、16A・・・補助巻胴部、16B・・・補助巻胴部、20・・・切欠き部、20a・・・底面、20b・・・端部、20c・・・端部、22A・・・溝部、22B・・・溝部、24A・・・連続部分、24B・・・連続部分、30・・・巻取り機、F・・・光ファイバ素線、O・・・ボビンの回転中心軸線。

Claims (9)

  1. 円筒状をなす主巻胴部の軸線方向両端にそれぞれ主鍔部が設けられ、かつ少なくとも一方の主鍔部の外側に補助巻胴部が設けられた光ファイバ巻取り用ボビンにおいて、
    前記一方の主鍔部の外周縁の一部に、ボビンの中心軸線に向かって窪む切欠き部が形成されており、その切欠き部は、主鍔部の外周縁からの最大深さが、主巻胴部の外周面に至らない深さとされ、かつ前記一方の主鍔部の内側面と外側面とのうち、少なくとも内側面には、前記切欠き部内に連通するとともに、前記切欠き部から、主巻胴部の外周面の接線方向に沿って、主巻胴部の外周面に向かって傾斜して延びる溝部が形成されていることを特徴とする光ファイバ巻取り用ボビン。
  2. 前記切欠き部におけるボビンの中心軸線に近い側の底面が、ボビンの中心軸線に直交する断面で見て、前記一方の主鍔部の半径方向外側に向かって凸湾曲する湾曲面をなしており、かつその切欠き部の端部に前記溝部が開口していることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  3. 前記切欠き部の底面の湾曲の、ボビンの中心軸線に直交する断面での曲率半径が、光ファイバの最小曲げ半径以上とされていることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  4. 前記切欠き部の底面の湾曲の、ボビンの中心軸線に直交する断面での曲率半径が、ボビンの中心軸線を基準として前記底面の中央を通る円周の曲率半径以下とされていることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  5. 前記溝部から前記切欠き部の端部に連続する部分が、滑らかに連続して湾曲するように形成されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかの請求項に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  6. 前記溝部から前記切欠き部の端部に連続する部分の曲率半径が、巻き取るべき光ファイバの最小曲げ半径以上とされていることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  7. 前記溝部から前記切欠き部の端部に連続する部分が、溝部から切欠き部の端部に向かって喇叭状に拡大するように形成されていることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかの請求項に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  8. 前記切欠き部の底面が、主巻胴部に巻き取られるべき光ファイバの最大巻径位置よりも外周側に位置するように、切欠き部の深さが定められていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかの請求項に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
  9. 前記一方の主鍔部の内側面と外側面との両面にそれぞれ前記溝部が形成され、これらの溝部のうち、前記一方の主鍔部の外側面側の溝部は、前記切欠き部から、補助巻胴部の外周面の接線方向に沿って、補助巻胴部の外周面に向かって傾斜して延びるように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかの請求項に記載の光ファイバ巻取り用ボビン。
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