JP2015044516A - 4人乗り自動車 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子の横に車椅子の搭乗者が孤独感を感じることなく乗員の負担を軽減できるようにすると共に、車椅子を搭載した場合でも車椅子の搭乗者を合わせて4人が乗車できるようにする。【解決手段】後列シートとして車幅方向に並ぶ第1シート5と第2シート6とを設け、第2シート6を車椅子搭載時に収納又は取り外す。第1シート5は、乗員が着座できる状態で残され、かつ第2シート6側に車椅子50の一部を収容可能な収容空間を設け、第2シート6の空いたスペース及び第1シート5の収容空間とで車椅子50の先端側が入り込んだ状態で車椅子50が搭載されると共に、第1シート5に乗員が着座可能に構成する。【選択図】図7

Description

本発明は、前列シートに2名及び後列シートに2名が着座でき、後列シート側に車椅子を搭載可能な4人乗り自動車に関するものである。
従来より、3列シートの普通自動車では、3列目の全てのシートを折り畳んで空いたスペースに車椅子を搭載すること、また、2人分のシートを別々に配設した2列目では、2列目の一方のシートを除去して車椅子用のスペースを確保し、他方のシートを残すようにすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、前列シートに2名及び後列シートに2名が着座でき、後列シート側に車椅子を搭載可能な4人乗り自動車、即ち4人乗り軽自動車においては、車両の全長及び車幅が法律で決められており、運転席の後方に確保できるリヤフロアの前後方向長さ並びに幅方向長さも普通自動車などに比べて非常に短いものである。さらに、シートのシートクッションの幅や長さも法律で決められている。
そのために、軽自動車では、車椅子を搭載する場合には、後列の2人分のシートを取り除くか、折り畳んで車椅子用のスペースを確保している(例えば、特許文献2)。
特開2011−036593号公報(図1) 特開2013−001197号公報
しかし、この特許文献1では、3列目に車椅子を搭載した場合には、3人分が車椅子1人分になるので、乗車人数が2名少なくなる。2列目では、3列目と同じように本来は3名が着座可能なスペースであり、通常の座席であれば3名乗車できるスペースを有しており、ここに一方の座席を除いて車椅子を搭載させ、他方のシートを残すので、3名が2名に減じるものとなる。
特許文献2のような軽自動車では、車椅子を搭載する場合に、後列の2人分のシートを折り畳んでスペースを確保し、このスペースに車椅子を搭載することとなるので、車椅子の乗員の横には、車椅子以外に着座できるシートがなく、車椅子の搭乗者が孤独感を感じることとなっていた。その上、乗車人数が4人から3人に減少することとなっていた。
そのために、軽自動車では、通常4人乗りで使用していても、車椅子を搭載した場合には、乗員を4人から3人に減少せざるを得ないので、利用者に不便を掛ける結果となっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、後列に搭載した車椅子の横に乗員が座れるシートを残し、車椅子の横に車椅子の搭乗者が孤独感を感じることなく乗員の負担を軽減できるようにすると共に、車椅子を搭載した場合でも車椅子の搭乗者を合わせて4人が乗車できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、4人乗り自動車において、後列シートの第1シートを残したままその横に車椅子を搭載できるようにした。
具体的には、第1の発明では、前列シートに2名及び後列シートに2名が着座でき、後列シート側に車椅子を搭載可能な4人乗り自動車において、
上記後列シートは、車幅方向に並ぶ第1シートと、第2シートとを備え、
上記第2シートは、上記車椅子搭載時に収納され、又は取り外され、
上記第1シートは、乗員が着座できる状態で残され、かつ上記第2シート側に車椅子の一部を収容可能な収容空間を有し、
上記第2シートの空いたスペース及び上記第1シートの収容空間とで上記車椅子の先端側が入り込んだ状態で該車椅子が搭載されると共に、上記第1シートに乗員が着座可能に構成されており、車椅子が搭載されても4名乗車可能になっている構成とする。
上記の構成によると、第2シートの空いたスペース及び第1シートの収容空間に車椅子の先端側を挿入すれば、第1シートを残したまま車椅子を搭載することができるので、第1シートに座った乗員が車椅子の搭乗者の相手や介護をしやすく、また、車椅子の搭乗者が孤独感を感じることはない。また、車椅子を搭載しても搭載しなくても乗員数として4人を確保でき、軽自動車としての利用価値が大幅に向上する。
なお、孤独感を無くすためだけであれば、後席のシートを折り畳んだ後で、別に設けた小さい補助シートを取り出して用いることも考えられるが、この場合には、十分な座部でなく座り心地が悪いだけでなく、余分に補助シートを必要として、その補助シートの取り出し・収納などの余分な機構と操作が必要となる。それに対して、本発明では、第1シートを残したままで利用できるので、座り心地も通常と変わらず確保でき、余分なシートの出し入れも不要であり、便利さが大幅に向上する。
なお、本発明で「収容空間」とは、第1シートの少なくとも第2シート側に車椅子の一部を収容可能な空間を備えているものと、車椅子の搭載時にそのような空間を形成できるものも含む。
第2の発明では、第1の発明において、
上記第1シートの第2シート側のシートクッションが一部除去され、
上記シートクッションに連結されたシートバックの上記第2シート側が除去されている構成である。
上記の構成によると、第1シートに法律上の寸法を有するシートクッションを確保して、座り心地を悪化させることなく、かつ車椅子を搭載するスペースを確保することができる。
第3の発明では、第1の発明において、
上記第1シートのシートクッションの前側部は乗員用の座面を確保する座面幅と座面長さを備え、後側部は、該座面幅よりも狭い後側幅と該座面長さより短い後側長さを備え、
上記シートクッションに連結されたシートバックの上記第2シート側の端面が、後側部の上記第2シート側の端面と同じ位置になっており、
上記シートクッションの後側部と上記シートバックの第2シート側とで上記収容空間が形成されている構成である。
上記の構成によると、第1シートの法律上の座部としての許容寸法を確保して、この第1シートを着座できる状態に残して、座り心地をできるだけ悪化させることなく、車椅子を搭載するスペースを確保することができる。
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、
上記第1シートは、上記第2シートと反対側へスライド可能に構成され、該第2シートと反対側へスライドされた状態で、上記車椅子が搭載されるようになっている。
上記の構成によると、第1シートを第2シートから離れる方向に移動可能とすることで、車椅子の搭載スペースを十分に稼ぐことができると共に、車椅子を搭載しないときには、第2シート側へ戻すことにより、第2シートとの間の隙間を減らして座り心地を向上させることができる。
第5の発明では、第1〜第4のいずれか1つの発明において、
上記第1シートが前後にスライド可能になっている。
上記の構成によると、車椅子を搭載するスペースを広げることができるので、横に第1シートを残したまま車椅子を搭載することができると共に、第1シートの乗員の座り心地を向上させることができる。
第6の発明では、第1〜第5のいずれか1つの発明において、
上記第1シートが折り畳み収納可能になっている。
上記の構成によると、車椅子搭乗者を含めて乗員3人になるが、後席のスペースを広く利用できるので、大きい車椅子や他の荷物を収容するようにすることも可能である。
以上説明したように、本発明によれば、第2シートの空いたスペース及び第1シートの収納空間に車椅子の先端側が入り込んだ状態で車椅子を搭載できるようにしたことにより、車椅子の横に乗員が座れるシートを残すことができるので、車椅子搭乗者を含めて4名乗車できて利用価値が大幅に向上すると共に、車椅子の搭乗者が孤独感を感じることなく乗員の負担を軽減できる。
本発明の実施形態に係る車両用スロープを備えた車両において、車椅子が乗車せず、後列シートが通常位置にあり、かつスロープの格納状態を示す側方断面図である。 車椅子が乗車した状態かつスロープの展開状態を示す平面図である。 車椅子が乗車していないスロープの展開状態を示す側方断面図である。 スロープの展開状態を表面側から見た斜視図である。 スロープの展開状態を裏面側から見た斜視図である。 車椅子が乗車した状態かつスロープの起立状態を示す側方断面図である。 車椅子が乗車した状態かつスロープの起立状態を示す平面図である。 車椅子が乗車せず、後列シートが通常位置にあり、かつスロープの起立状態を示す平面図である。 スロープの別構造であり、図4と同様な斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の車両用スロープ10を備えた車両1において、車椅子50を搭載せず、後列シートが通常位置にあり、かつスロープの収納状態Cを示す側方断面図を示し、図2は、車両用スロープ10の展開状態Aを示す平面図である。車両1は、例えば、前列に運転席シート3及び助手席シート4を有し、後列に第1シート5及び第2シート6を有する、後列シート側に車椅子50を搭載可能な2列4名掛けの軽自動車である。第2シート6は、車椅子50の搭載時に折り畳んで収納可能となっているが、取り外すようにしても良い。第1シート5は、折り畳んで収納可能となっている。なお、第1シート5及び第2シート6の折り畳み状態は、実施形態の構造に限られるものではなく、他の折り畳み構造でも良い。図1において、後列の第1シート5及び第2シート6の通常の使用状態を実線で示し、第1シート5を折り畳んだ状態を2点鎖線で示す。第1シート5は、第2シート6側のシートクッション5aが一部切り欠かれて除去されている。具体的には、図7及び図8に示すように、第1シート5のシートクッション5aの前側部5a1は乗員用の座面を確保する座面幅H1と座面長さL1を備え、後側部5a2は、該座面幅H1よりも狭い後側幅H2と該座面長さL1より短い後側長さL2を備える。それと共に、シートクッション5aに連結されたシートバック5bの上記第2シート側の端面が、後側部5a2の上記第2シート側の端面とほぼ同じ位置になっている。シートクッション5aの後側部5a2とシートバック5bの第2シート側とで、車椅子の一部が収容可能な収容空間Sが形成されている。さらにこの収容空間Sにシートベルト(図示省略)の係合部(図示省略)が設けられている。
第1シート5は、公知のスライド構造により、第2シート6と反対側へスライド可能に構成されており、図7に示すように、第2シート6と反対側へスライドされた状態で、第2シート6の空いたスペース及び第1シート5の切欠による収容空間Sに車椅子50の先端側が入り込んだ状態で車椅子50が搭載されると共に、第1シート5側に介護者等の乗員が着座可能に構成されている。つまり、第1シート5の乗員及び車椅子50の乗員51を含めて4名で乗車可能となっている。なお、第1シート5、第2シート6は、公知のスライド構造により、それぞれ前後にスライド可能(図示省略)になっており、各シートバックはリクライニング機構(図示省略)を有している。図8に示すように、第2シート6の第1シート5側に回転可能な肘掛け19が設けられている。
車体2の後端にバックドア7が上下方向に回動可能に設けられ、その下方にテールゲート15が上下方向に回動可能に設けられている。バックドア7が下方に、テールゲート15が上方に回動して、バックドア7の下端とテールゲート15の上端とが係合されて上記車体2の後端が閉鎖されるようになっている。
車室床面8は、運転席シート3、助手席シート4、第1シート5、第2シート6等のあるフロア本体面8aと、このフロア本体面8aから後方に向かって下方へ傾斜する車椅子用フロア面8bを備える。フロア本体面8aは、列挙したシートに着座する着座者の足元スペースとなる面である。なお、各図において、フロア本体面8aの運転席シート3側及び助手席シート4側についての詳細構造は簡略化して省略し、シートクッションの背面に繋がったように示す。車椅子用フロア面8bは、先端部がフロア本体面8aとほぼ同じ高さで連続して接続されており、車椅子50の出し入れをしやすくするために、後端側が後方へ向かって下方へ傾斜しており、フロア本体面8aよりも低くなっている。車椅子用フロア面8bは一定の傾斜角度の傾斜面でなくても良く、2つ以上の傾斜角度の傾斜面の組み合わせでも良い。この実施形態では、図3等に示すように、車椅子用フロア面8bで、フロア本体面8aに続く部分は、緩やかな傾斜角度の前方傾斜面8b1とし、収容した車椅子50が後方に反り返る状態を極力少なくしている。そして、この前方傾斜面8b1に続く後方傾斜面8b2を、前方傾斜面8b1よりも僅かに傾斜角度がきつく、展開した第1パネル11と第2パネル12と同じ傾斜角度にしている。なお、後方傾斜面8b2は、展開した第1パネル11と必ずしも同じ角度にしなくても良く、車椅子の乗降が楽に行えれば、異なった角度でも良い。詳細は後述するが、第1パネル11及び第2パネル12の格納時には、この後方傾斜面8b2に沿って、第1パネル11が格納されるので、第1パネル11の先端部が、前方傾斜面8b1から浮いた状態、即ち高い位置になる。
車椅子用フロア面8bの後端側の左右は、タイヤハウスなどの隆起部9が設けられ、その上面9aの高さは、後列の第1及び第2シート5,6のシートクッションの載置面(即ち底面)5a,6aとほぼ同じとなっている。
本実施形態の車両用スロープ10は、基端側11cが車室床面8の後端(即ち車椅子用フロア面8bの後端部)に回動可能に連結された第1パネル11と、基端側12cが第1パネル11の先端11bに回動可能に連結された第2パネル12とを備えている。
第1パネル11及び第2パネル12は、例えばいずれも左右両端が垂直に起立した凹凸のない板状のアルミニウム合金よりなる。本実施形態では、第1パネル11及び第2パネル12を凹凸のない板状のアルミニウム合金で構成しているが、強度向上のためにリブ状の凹凸を設けても良く、またアルミニウム合金以外の金属で構成しても良い。
図2〜図5に、後列の第1シート5の折り畳み状態、第2シート6の通常の使用状態で、かつ車両用スロープ10の展開状態Aを示す。第1パネル11と第2パネル12とは、裏面側に設けたヒンジ部13で相対的に開閉自在に連結されている。展開状態Aにおいて、これら第1パネル11と第2パネル12とが開き、第2パネル12の先端12bが地面に当接し、連続する第1パネル11表面及び第2パネル12表面の上を車椅子50が通過可能となっている。この展開状態Aにおいては、第1パネル11と第2パネル12とが、180度に開いて互い端部が当接した状態となり、少なくとも車椅子50の自重と車椅子50の乗員51及び介護者の体重とを支えられるようになっている。
第1パネル11の基端は、ヒンジ構造のスロープ連結部14によって、車体2の後端に連結されている。このスロープ連結部14のさらに後側にテールゲート15が回動可能に連結されている。展開状態Aにおいて、テールゲート15は、展開した車両用スロープ10の下方に位置するようになっている。詳しくは図示しないが、テールゲート15は、開錠ノブ15aを有し、この開錠ノブ15aを操作して垂直にロックされた状態(即ち起立状態)を解除できるようになっている。
第2パネル12の左右端には、それぞれ2つのグリップ16が設けられ、車両用スロープ10の姿勢変更の際に利用されるようになっている。
図6に示すように、車両用スロープ10は、第1パネル11と第2パネル12とが閉じ、第1パネル11の裏面当接面11aと第2パネル12の裏面当接面12aとが合わさって起立する起立状態Bに姿勢変更可能となっている。車両用スロープ10は、第1パネル11及び第2パネル12の左右両側に起立状態Bで、お互いのパネル11,12を連結してロックするための係合部17及び被係合部18を備えている。詳しくは図示しないが、例えば、この一対の係合部17を設けた被係合部に押し込んでロックすることで、車両用スロープ10が確実に固定され、後方からの衝突時などの荷重を支持して車椅子50の乗員51を保護できるようなものとするのが望ましい。このロックを解除する場合には、係合部17を移動させるだけでも良く、図示しないロック解除部を操作するようにすればさらに良い。なお、グリップ16、係合部17及び被係合部18は、この実施形態の構造に限られるものではなく、他の構造でも良い。
そして、車両用スロープ10は、車椅子50を搭載しない場合には、図1に示すように、起立状態Bからさらに車体2の前方側へ回動された格納状態Cに変更可能となっている。この格納状態Cでは、第2パネル12を第1パネル11に対して若干開いた状態でスロープ連結部14を中心に前方へ倒すと、第1パネル11が先端に向かって上方へ傾斜するように車体2側へ倒れむと共に、第2パネル12が水平となり全体で側面視で後方が開放されたV字状に車体2に保持されるようになっている。この格納状態Cでは、第2パネル12のグリップ16が隆起部9の上面9aに載置されることにより、第2パネル12の高さが、車椅子用フロア面8bよりも高く、隆起部9の上面9aと同じ高さになり、略水平状態に保持される。格納状態では、図1に示すように、第2パネル12は、後列の第1及び第2シート5,6のシートクッションの載置面即ち底面5a,6aと略同一高さになり、かつテールゲート15の上端部15bと同じ高さになり、通常の第1及び第2シート5,6の使用状態で荷物室として、有効に利用できる。
また、実施形態では、第2パネル12のグリップ16及び被係合部18の少なくとも一方が隆起部9の上面9aに載置されるだけであるが、隆起部9にロックされるようにすると良い。また、格納状態Cでは、係合部17及び被係合部18とは別に、或いは、係合部17及び被係合部18の一方のみを利用して、隆起部9にロックするようにしても良い。
なお、本発明では、第2パネル12の高さが、「隆起部9の上面9aと同じ高さ」「後列シートの載置面(即ち底面)と同じ高さ」「テールゲートの上端部と同じ高さ」と表現しているが、完全に一致しなくても良く、ほぼ同じ高さであれば良い。
車椅子用フロア面8bは、格納時の第1パネル11の傾斜状態と完全に一致しなくて良く、一部が第1パネル11と離れた状態でも良い。格納時の第1パネル11の傾斜状態では、車椅子用フロア面8bに接触しない状態でも良い。
次に、本実施形態に係る車両用スロープ10の作動について説明する。
まず、車椅子50を搭載するには、図8に示す、通常の2列4名掛けのシート配置から車椅子50の搭載用に変更しておく。具体的には、第2シート6を折り畳んで収納する。上述したように、第2シート6を取り外したり、床下に落ち込むようにしても良い。第1シート5を図8に二点鎖線で示す状態から第2シート6と反対側へスライドさせる。
そして、開錠ノブ15aを操作しながら、テールゲート15を後方へ倒す。
次いで、車両用スロープ10両側のロックを外し、起立状態B又は格納状態Cにある車両左右側のグリップ16を持って、折り畳まれている車両用スロープ10を先端が接地するまで広げ、図2及び図3に示す展開状態Aとする。左側の第2シート6が通常位置にある場合には、第2シート6を起立させ又は取り外しておく。この展開状態Aでは、連続する第1パネル11と第2パネル12の表面を車椅子50が滑らかに通過できる。車両用スロープ10は、車体2の後下方向に傾斜した車椅子用フロア面8bの後端で車体2の後部に連結されているので、地上からの高さが相対的に低くなっており、側方から降りる場合に比べて車椅子50での乗り降りを安全かつ容易に行うことができる。このとき、車体2に設けた電動ウインチから延びるベルト(共に図示せず)を車椅子50に固定し、電動ウインチの力を用いて車椅子50を車椅子用フロア面8b上に誘導するようにしても良い。
次いで、介助者等が車椅子50の押し手を握り、ゆっくりと車両用スロープ10上を進ませる。
第2シート6の空いたスペース及び第1シート5の収容空間Sに車椅子50の先端側が入り込むまで車椅子50を進める。このとき、第1シート5又は第2シート6に車椅子50のブレーキのグリップ(図示せず)が当たって自動的にブレーキがかかるように構成しても良い。ブレーキをかけた後、図示しない固定フックを車椅子50のフレームにかけて固定する。そして、車両用スロープ10のグリップ16を握って第1パネル11と第2パネル12とを閉じ、第1パネル11の裏面と第2パネル12の裏面とが合わさって起立する起立状態Bにし、車両用スロープ10をロックする。起立状態Bでは、車両用スロープ10をコンパクトに折り畳むことができ、後突時の車椅子50上の乗員51への衝撃を車両用スロープ10で和らげることもできる。
次いで、テールゲート15を元の位置に起立させ、バックドア7を閉じる。
逆に車椅子50を降ろすときには上記と逆の動作をする。
一方、車椅子50を載せないとき、車両1の後側に荷物を積みたいことがある。この場合には、図8に実線で示す起立状態Bのままでは、車両用スロープ10が邪魔をして荷物の出し入れが困難である。
しかし、本実施形態では、図8に示すように、車両用スロープ10を起立状態Bからさらに二点鎖線で示すように、車体2の前方側へ回動された格納状態Cに変更することができる。こうすると、図1に示すように、車椅子50の出入りのしやすさのために車室内の車椅子50が通過する車椅子用フロア面8bが傾斜していても、この格納状態Cでは第2パネル12の上面が水平となっているので、荷物の収容及び出し入れが極めて容易である。しかも、本実施形態では、テールゲート15を起立させた状態で荷物を上下方向に大きく移動させる必要がない。格納状態Cでは、第2パネル12は、隆起部9の上面9aとほぼ同じ高さであるので、隆起部9の上面9aを含めて幅広く荷物室として利用できる。また、テールゲート15の上端部15bとほぼ同じ高さになっているので、荷物の出し入れが容易である。また、後列の第1及び第2シート5,6のシートクッションとほぼ同じ高さであるので、後列の第1及び第2シート5,6を通常に着座シートとして使用しており、第2パネル12に収納した荷物が前方に移動することを後列の第1及び第2シート5,6のシートバックで防止できる。荷物の出し入れ時に荷物が後方に落ちないためには、第2パネル12が僅かにテールゲート15の上端部15bよりも低いほうが好ましい。また、隆起部9の上面9aがタイヤハウスなどの大きさのために高すぎる場合には、第2パネル12の高さをこの上面9aに合わせずに、隆起部9の途中の高さに合わせるようにしても良い。
このように、本実施形態では、第2シート6の空いたスペース及び第1シート5の収納空間Sに車椅子50の先端側を挿入すれば、第1シート5を残したまま車椅子50を搭載することができるので、第1シート5に座った介護者等が車椅子50の乗員の介護をしやすく、また、車椅子50の乗員51が孤独感を感じることはない。その上、車椅子50が搭載されても、乗員の数を減らすことなく4名乗車にできるので、軽自動車の利用価値が大幅に増加する。
そして、第1シート5のシートクッション5aの前側は切り欠かれず後側のみを切り欠き、また、シートクッション5aに連結されたシートバック5bの第2シート6側のみを切り欠いたので、第1シート5の座り心地をできるだけ悪化させることなく、第1シート5に介護者等が座ることができる。即ち、車椅子50を搭載した場合でも、第1シート5は、通常の座席の座部としての法律上の大きさ(幅:H1、長さ:L1)を確保しているので、座り心地を良好に維持できる。
また、第1シート5を第2シート6から離れる方向に移動可能とすることで、車椅子50の収容空間Sをさらに稼ぐことができる。しかも、車椅子50を搭載しないときには、図8に二点鎖線で示すように、第2シート6側へ戻すことにより、第2シート6との間の隙間を減らして座り心地を向上させることができる。
そして、軽自動車は、特に普通自動車に比べて車幅等の制限が大きいが、本実施形態によると、車椅子50の横に第1シート5を残したまま車椅子50を搭載可能である。
したがって、本実施形態に係る車両用スロープ10によると、第2シート6の空いたスペース及び第1シート5の収容空間Sに車椅子50の先端側が入り込んだ状態で車椅子50を搭載できるようにしたことにより、軽自動車でありながら車椅子50の横に介護者等が座れるスペースを確保し、車椅子50の乗員51が孤独感を感じることなく介護者の負担を軽減できる。
また、図9は、図4と同様な斜視図であり、車両用スロープ10の別の構造を示すものである、即ち、起立状態で車両用スロープ10を固定するに際して、詳細は省略するが、係合部17及び被係合部18を省略して、グリップ16を隆起部9に係合するようにしたものである。即ち、車両用スロープ10の起立状態でグリップ16を隆起部9に係合する(図示省略)ことで、第2パネル12が車体2に固定される。なお、第1パネル11は、基端側11cが車室床面8の後端に回動可能に連結され、先端11bが第2パネル12の基端側12cに回動可能に連結されているので、第1パネル11が直接係合されなくても、第2パネル12が上記のように係合されることで、第1パネル11が移動しないように保持される。第1パネル11及び第2パネル12が起立状態で固定できる。係合部分の詳細構造は省略するが、この構造では、係合部17及び被係合部18を設けなくて良いので、部品点数が少なくなり、コストを低減できる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態について、以下のような構成としても良い。即ち、実施形態のシート配置はあくまで一例であり、上記実施形態では、第1シートを右側のシートとし、第2シートを左側のシートとしているが、左右逆であっても良い。
また、車椅子を搭載しない場合に、第1シートと第2シートとの間隔が空いた状態を少なくする或いは、無くする手段として、第1シートのシートクッションの一部及びシートバックの一部を折り畳めるようにする、付け外し可能にするようにしても良い。或いは、その折り畳み部分を第2シートに一体に設けるようにしても良い。さらに、上記実施形態での第1シートを既にスライドした位置に固定された状態にして、左右にスライドできない状態として設け、第1シートと第2シートとの間に大きな間隔が開けられた状態としても良い。即ち第1シートと第2シートとの間隔が、車両前側では狭く後側では広くなっており、この広い部分に車椅子の一部が収納可能となっているものである。なお、上記大きな間隔部分は空間として設けられているものでも良いが、この間隔にシートを設け、前に述べたように、間隔に設けるシートを折り畳めるようにする、付け外し可能にするようにしても良い。或いは、その間隔に設けるシートを第2シートに一体に設けるようにしても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、前列シートに2名及び後列シートに2名が着座でき、後列シート側に車椅子を搭載可能な4人乗り自動車について有用である。
1 車両
2 車体
3 運転席シート
4 助手席シート
5 第1シート(後列シート)
5a シートクッション
5b シートバック
6 第2シート(後列シート)
7 バックドア
8 車室床面
9 隆起部
10 車両用スロープ
11 第1パネル
11a 裏面当接面(底面)
11b 先端(先端側)
11c 後端(後端側)
12 第2パネル
12a 裏面当接面(底面)
12b 先端(先端側)
12c 後端(後端側)
13 ヒンジ部
14 スロープ連結部
15 テールゲート
15a 開錠ノブ
16 グリップ
17 係合部
18 非係合部
50 車椅子
51 乗員

Claims (7)

  1. 前列シートに2名及び後列シートに2名が着座でき、後列シート側に車椅子を搭載可能な4人乗り自動車において、
    上記後列シートは、車幅方向に並ぶ第1シートと、第2シートとを備え、
    上記第2シートは、上記車椅子搭載時に収納され、又は取り外され、
    上記第1シートは、乗員が着座できる状態で残され、かつ上記第2シート側に車椅子の一部を収容可能な収容空間を有し、
    上記第2シートの空いたスペース及び上記第1シートの上記収容空間とで上記車椅子の先端側が入り込んだ状態で該車椅子が搭載されると共に、上記第1シートに乗員が着座可能に構成されており、車椅子が搭載されても4名乗車可能になっている
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
  2. 請求項1に記載の4人乗り自動車において、
    上記第1シートの第2シート側のシートクッションが一部除去され、
    上記シートクッションに連結されたシートバックの上記第2シート側が除去されている
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
  3. 請求項1に記載の4人乗り自動車において、
    上記第1シートのシートクッションの前側部は乗員用の座面を確保する座面幅と座面長さを備え、後側部は、該座面幅よりも狭い後側幅と該座面長さより短い後側長さを備え、
    上記シートクッションに連結されたシートバックの上記第2シート側の端面が、上記後側部の上記第2シート側の端面と同じ位置になっており、
    上記シートクッションの後側部と上記シートバックの第2シート側とで上記収容空間が形成されている
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の4人乗り自動車において、
    上記第1シートは、上記第2シートと反対側へスライド可能に構成され、該第2シートと反対側へスライドされた状態で、上記車椅子が搭載されるようになっている
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の4人乗り自動車において、
    上記第1シートが前後にスライド可能になっている
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の4人乗り自動車において、
    上記第1シートが折り畳み収納可能になっている
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の4人乗り自動車において、
    上記第2シートのシートクッションの幅は上記第1シートのシートクッションの幅よりも広く、上記第2シートの上記第1シート側に肘掛けが設けられ、上記第1シートの上記第2シート側には肘掛けが設けられてない
    ことを特徴とする4人乗り自動車。
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