JP2002283894A - 車両のシート定員自動変更システム - Google Patents

車両のシート定員自動変更システム

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JP2002283894A
JP2002283894A JP2001090578A JP2001090578A JP2002283894A JP 2002283894 A JP2002283894 A JP 2002283894A JP 2001090578 A JP2001090578 A JP 2001090578A JP 2001090578 A JP2001090578 A JP 2001090578A JP 2002283894 A JP2002283894 A JP 2002283894A
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capacity
vehicle
wheelchair
space
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Hideaki Oka
秀明 岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 法定乗車定員に合致した定員で認可を受けた
車両に、法定乗車定員をオーバーしないで、車椅子利用
者を車椅子のまま乗車させる。 【解決手段】 移動可能なシート3を備えた車両1にお
いて、シート3の所定の移動に連動してシート3の定員
を削減するシート定員削減部材10、20、30を設け
る。シート3が、車室内に車椅子利用者5のための車椅
子座席スペースKを確保する位置に移動されたとき、シ
ート定員削減部材10、20、30が使用位置にあっ
て、シート3の定員を削減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばタクシー
に適用される車両のシート定員自動変更システムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、全長4600mmまでの小型タ
クシーは、1列目のシート(前部座席)が2人、2列目
のシート(後部座席)が3人で前後5人が乗車定員であ
り、また、全長4600mm〜4700mmの中型タク
シーは、1列目、2列目ともに3人ずつで前後6人が乗
車定員である。
【0003】一方、最近では、ユニバーサルデザインタ
クシーと呼ばれるタクシーが普及し始めている。ユニバ
ーサルデザインタクシーとは、車室内に車椅子利用者の
ための車椅子座席スペースを確保することができるよう
に、室内高が比較的高くてゆとりのあるワゴンタイプ
(2ボックス)の車両を使用したタクシーである。
【0004】このようなワゴンタイプの車両は、1列
目、2列目に加えて3列目のシートも装備可能な車室を
備えているため、メーカではさまざまなシートレイアウ
トを提案しているが、タクシーとして使用する場合は、
セダンタイプ(3ボックス)のタクシーと同様に、小型
タクシーは5人、中型タクシーは6人が乗車定員であ
る。
【0005】そのため、ワゴンタイプの車両をタクシー
として使用する場合は、2列目または3列目のシートを
全部または一部取り外すなどして、乗車定員を法定どお
りに設定したうえで、車両の認可を受けて運用してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなワゴンタイ
プの車両を、一般のタクシーと同様に運用するのであれ
ば、乗車定員に関して問題になることはない。しかしな
がら、ユニバーサルデザインタクシーとして運用する場
合は、つぎのような問題がある。
【0007】すなわち、小型5人、中型6人として認可
を受けた車両に、車椅子利用者を車椅子のまま乗車させ
ると、車椅子座席が増えるため、車両の定員が法定乗車
定員をオーバーしてしまうから、車椅子利用者を車椅子
のまま乗車させることはできず、結果として、この車両
をユニバーサルデザインタクシーとして運用することは
不可能である。
【0008】そのため、ユニバーサルデザインタクシー
として運用することを前提とするなら、最初から、シー
トを多めに取り外すなどして、定員が1人少ない4人の
車両で小型タクシーの認可を受け、5人の車両で中型タ
クシーの認可を受けておかなければならない。このよう
にすれば、車椅子利用者を車椅子のまま乗車させたと
き、車椅子座席を含めて、小型で5人、中型で6人の定
員になるため、法定乗車定員に合致して支障なく運用す
ることが可能である。
【0009】しかし、ユニバーサルデザインタクシーと
はいっても、常時、車椅子利用者を車椅子のまま乗車さ
せるわけではないから、車椅子利用者を乗車させない場
合は、運転手を別にして、小型で3人、中型で4人の乗
客しか乗せることができず、いずれも一般のタクシーに
比べて定員が1人少ないから、利用する乗客にとって不
便であるだけでなく、例えば4〜5人のグループ客の場
合は利用することができない。
【0010】この発明の課題は、上記従来のもののもつ
問題点を排除して、法定乗車定員に合致した定員で認可
を受けた車両に、法定乗車定員をオーバーしないで、車
椅子利用者を車椅子のまま乗車させることのできる車両
のシート定員自動変更システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するものであって、請求項1に係る発明は、移動可能
なシートを備えた車両において、前記シートの所定の移
動に連動して当該シートの定員を削減するシート定員削
減部材を設け、前記シートが、車室内に車椅子利用者の
ための車椅子座席スペースを確保する位置に移動された
とき、前記シート定員削減部材が使用位置にあって当該
シートの定員を削減するように構成した車両のシート定
員自動変更システムである。
【0012】請求項2に係る発明は、前後にスライド可
能な複数人掛けのシートを備えた車両において、前記シ
ートの定員を1人分削減するシート定員削減部材を、使
用位置と不使用位置とを切り換え可能に設け、前記シー
トがその背後に、車椅子利用者のための車椅子座席スペ
ースを確保する所定位置まで前方へスライドされたと
き、前記シート定員削減部材が使用位置にあって当該シ
ートの定員を1人分削減するように、前記シート定員削
減部材の使用/不使用位置を前記シートのスライドに連
動して切り換えるように構成した車両のシート定員自動
変更システムである。
【0013】請求項3に係る発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記シート定員削減部材
は、前記シートの移動またはスライドに連動して使用位
置となったとき、当該シートの座面の有効幅を削減する
車両のシート定員自動変更システムである。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記シート定員削減部材
は、前記シートの移動またはスライドに連動して使用位
置となったとき、当該シートの足許スペースを削減する
車両のシート定員自動変更システムである。
【0015】請求項5に係る発明は、請求項2記載の発
明において、前記シートは3人掛けのシートであり、前
記シート定員削減部材は、前記シートのスライドに連動
して使用位置となったとき、当該シートを左右に分かれ
て座る2人掛けのシートに変更する車両のシート定員自
動変更システムである。
【0016】請求項6に係る発明は、請求項2記載の発
明において、前記シートは3人掛けのシートであり、前
記シート定員削減部材は、前記シートのスライドに連動
して使用位置となったとき、当該シートを左右に並んで
座る2人掛けのシートに変更する車両のシート定員自動
変更システムである。
【0017】請求項7に係る発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記シートが、車室内に車
椅子利用者のための車椅子座席スペースを確保できない
位置に移動またはスライドされたとき、前記シート定員
削減部材は不使用位置にあって当該シートの定員を削減
しないように構成されている車両のシート定員自動変更
システムである。
【0018】請求項8に係る発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記シートが、車室内に車
椅子利用者のための車椅子座席スペースを確保できない
位置に移動またはスライドされたとき、前記シート定員
削減部材は、当該シートの定員を削減しない不使用位置
にあるか、またはユーザの希望に応じて、当該シートの
定員を削減する使用位置を選択可能に構成されている車
両のシート定員自動変更システムである。
【0019】請求項9に係る発明は、前方シートの後方
に、前後にスライド可能な複数人掛けのシートを備えた
車両において、前記前方シートの後部に、適宜の大きさ
の空間占有部材を設置し、前記複数人掛けのシートがそ
の背後に、車椅子利用者のための車椅子座席スペースを
確保する前方所定位置にあるとき、前記空間占有部材が
当該複数人掛けのシートの乗員スペースの一部を占有す
ることで、そのシートの定員を少なくとも1人分削減
し、また、前記複数人掛けのシートがその背後に、車椅
子利用者のための車椅子座席スペースを確保できない位
置にあるとき、前記空間占有部材が当該複数人掛けのシ
ートの乗員スペースを占有しないため、そのシートの定
員を削減しないように、前記複数人掛けのシートの定員
を当該シートの前方スライドに連動して削減させるよう
に構成した車両のシート定員自動変更システムである。
【0020】請求項10に係る発明は、請求項9記載の
発明において、前記空間占有部材は前記前方シートの運
転席側に設置される車両のシート定員自動変更システム
である。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図面を
参照して説明する。図1〜図3は、この発明による車両
のシート定員自動変更システムの第1の実施の形態を備
えた車両を示し、この車両1は、全長4600mmまで
で乗車定員5人の小型タクシーサイズのワゴン車であ
り、そのため、1列目のシート(前部座席)は運転席2
aと助手席2bとに分かれたセパレートシート、2列目
のシート(後部座席)は3人掛け(座席幅1200mm
以上)のベンチシート3であり、3列目のシートは装備
していない。
【0022】車両1の室内高は比較的高くてゆとりがあ
り、また、2列目のベンチシート3は図示しないガイド
レールに沿って前後にスライド可能で、最も前方位置で
は、その前縁から1列目のセパレートシート2a、2b
までに200mm以上の間隔D(図3参照)があり、最
も後方位置では、その前縁が、図示しない開ききったス
ライドドアの前縁S(図3に鎖線で示す)に一致するよ
うになっている。そして、車両1の室内長は、2列目の
ベンチシート3が最も前方位置にあるときは、その背後
に車椅子利用者5のための車椅子座席スペースK(最低
1000mm程度以上の前後スペース)を確保できる一
方、2列目のベンチシート3が最も後方位置にあるとき
は、その背後に車椅子利用者5のための車椅子座席スペ
ースKを確保できない長さとなっている。
【0023】車両のシート定員自動変更システム10
は、3人掛けのベンチシート3の中央付近において、肘
掛け式のシート定員削減部材11が、座面の上方に肘掛
け状に突出する使用位置11aと、背もたれの領域内に
跳ね上げ格納される不使用位置11bとを、変位可能に
設けられたものである。
【0024】すなわち、この肘掛け式のシート定員削減
部材11は、ベンチシート3がその背後に、車椅子利用
者5のための車椅子座席スペースKが確保されるまで前
方へスライドされた所定位置Fにあるとき、ベンチシー
ト3の中央付近で座面の上方に肘掛け状に突出する使用
位置11aにあって、3人掛けのベンチシート3を、左
右に分かれて座る2人掛けの分割シート3a、3bに変
更する。
【0025】一方、ベンチシート3が所定位置Fより後
方へスライドされて、その背後に車椅子利用者5のため
の車椅子座席スペースKを確保できない後方位置Rにあ
るとき、肘掛け式のシート定員削減部材11は、背もた
れの領域内に跳ね上げ格納される不使用位置11bにあ
って、3人掛けのベンチシート3を3人掛けシートとし
て使用可能な状態にする。
【0026】そして、この肘掛け式のシート定員削減部
材11の使用位置11a/不使用位置11bの切り換え
は、ベンチシート3のスライドに連動してシート定員自
動変更システム10が強制的に行うように、機械式、電
動式、流体圧作動式など、適宜の方式で構成されてい
る。
【0027】ここで、ベンチシート3が最も前方位置に
あるときは、その背後に車椅子利用者5のための車椅子
座席スペースK(最低1000mm程度以上の前後スペ
ース)を確保できることはもちろんであるが、車両1の
室内長によっては、ベンチシート3がこれよりやや後方
にあっても、車椅子座席スペースKを確保できる場合が
ある。そのため、ベンチシート3がその背後に車椅子座
席スペースKを確保できる範囲全体を、肘掛け式のシー
ト定員削減部材11が使用位置11aに保持される所定
位置Fとして設定することが必要であり、ベンチシート
3が所定位置Fの範囲内にあるときは常に、シート定員
自動変更システム10が、肘掛け式のシート定員削減部
材11を使用位置11aに強制的に保持することが重要
である。
【0028】すなわち、ベンチシート3が後方位置Rか
ら所定位置Fの範囲へ前方スライドされると、シート定
員自動変更システム10が、肘掛け式のシート定員削減
部材11を、ベンチシート3の中央付近で座面の上方に
肘掛け状に突出させてその使用位置11aに強制的に保
持する。そして、ベンチシート3が所定位置Fにあると
きは、ベンチシート3に座る乗客がシート定員削減部材
11を不使用位置11bに跳ね上げ格納しようとして
も、シート定員自動変更システム10によって、それが
できない状態に保持されている。
【0029】一方、ベンチシート3がその背後に車椅子
利用者5のための車椅子座席スペースKを確保できない
後方位置Rにあるときは、シート定員自動変更システム
10が、肘掛け式のシート定員削減部材11を不使用位
置11bに強制的に保持することは不要である。すなわ
ち、ベンチシート3が所定位置Fから後方位置Rへ後方
スライドされると、シート定員自動変更システム10
が、肘掛け式のシート定員削減部材11を不使用位置1
1bに跳ね上げ格納するが、ベンチシート3に座る乗客
が必要に応じて、シート定員削減部材11を肘掛けとし
て使用したければ、シート定員削減部材11を不使用位
置11bから使用位置11aに突出させて、肘掛けとし
て使用できるように構成されている。
【0030】次に、上記の実施の形態の作用について説
明する。この車両1に、車椅子利用者5を車椅子のまま
乗車させる場合は、ベンチシート3を所定位置Fに位置
決めする。すると、シート定員自動変更システム10
が、肘掛け式のシート定員削減部材11を、ベンチシー
ト3の中央付近で座面の上方に肘掛け状に突出させてそ
の使用位置11aに強制的に保持し、それにより、3人
掛けのベンチシート3は、左右に分かれて座る2人掛け
の分割シート3a、3bに変更される。
【0031】そのため、このときの車両1の定員は、1
列目の運転席2aおよび助手席2bと、2列目の2人掛
けの分割シート3a、3bとを合わせても4人であるか
ら、2列目の分割シート3a、3bの背後に、車椅子利
用者5のための車椅子座席スペースKを確保すること
で、合計で乗車定員5人となる。したがって、車椅子利
用者5を車椅子のまま乗車させることが可能である。
【0032】一方、車椅子利用者5を車椅子のまま乗車
させない場合は、ベンチシート3を後方位置Rに位置決
めする。すると、シート定員自動変更システム10が、
肘掛け式のシート定員削減部材11を、背もたれの領域
内に跳ね上げ格納する不使用位置11bにもたらし、3
人掛けのベンチシート3を3人掛けシートとして使用可
能な状態にする。
【0033】そのため、このときの車両1の定員は、1
列目の運転席2aおよび助手席2bと、2列目の3人掛
けのベンチシート3と合わせて5人となる。したがっ
て、運転手を別にして、4人の乗客を乗せることがで
き、この人数は一般のタクシーと全く同様である。
【0034】図4〜図6は、この発明による車両のシー
ト定員自動変更システムの第2の実施の形態を備えた車
両を示し、この車両1は、シート定員自動変更システム
20を除き、図1〜図3に示す車両1と同様のものであ
る。
【0035】車両のシート定員自動変更システム20
は、3人掛けのベンチシート3の右方(運転席側)に位
置する車室側面(ドアでも可)に、折りたたみテーブル
式のシート定員削減部材21が、座面の上方領域内へほ
ぼ水平に突出する使用位置21aと、座面の領域外の側
方へ跳ね上げ格納される不使用位置21bとを、変位可
能に設けられたものである。
【0036】この折りたたみテーブル式のシート定員削
減部材21の使用位置21a/不使用位置21bの切り
換えは、ベンチシート3のスライドに連動してシート定
員自動変更システム20が強制的に行うように、機械
式、電動式、流体圧作動式など、適宜の方式で構成され
ている。
【0037】そして、この折りたたみテーブル式のシー
ト定員削減部材21は、ベンチシート3が前記の所定位
置Fの範囲にあるとき、使用位置21aにあって、3人
掛けのベンチシート3を、左右に並んで座る2人掛け
(座席幅1200mm未満)のベンチシート3cに変更
するとともに、シート定員自動変更システム20によ
り、この使用位置21aに強制的に保持されるようにな
っている。
【0038】一方、ベンチシート3が前記の後方位置R
にあるとき、折りたたみテーブル式のシート定員削減部
材21は不使用位置21bにあって、3人掛けのベンチ
シート3を3人掛けシートとして使用可能な状態にする
が、ベンチシート3に座る乗客が必要に応じて、シート
定員削減部材21をテーブルとして使用したければ、シ
ート定員削減部材21を不使用位置21bから使用位置
21aに突出させて、テーブルとして使用できるように
構成されている。
【0039】次に、上記の実施の形態の作用について説
明する。この車両1に、車椅子利用者5を車椅子のまま
乗車させる場合は、ベンチシート3を所定位置Fに位置
決めする。すると、シート定員自動変更システム20
が、折りたたみテーブル式のシート定員削減部材21
を、座面の上方領域内へほぼ水平に突出させてその使用
位置21aに強制的に保持し、それにより、3人掛けの
ベンチシート3は、左右に並んで座る2人掛けのベンチ
シート3cに変更される。
【0040】そのため、このときの車両1の定員は、1
列目の運転席2aおよび助手席2bと、2列目の2人掛
けのベンチシート3cとを合わせても4人であるから、
2列目のベンチシート3cの背後に、車椅子利用者5の
ための車椅子座席スペースKを確保することで、合計で
乗車定員5人となる。したがって、車椅子利用者5を車
椅子のまま乗車させることが可能である。
【0041】一方、車椅子利用者5を車椅子のまま乗車
させない場合は、ベンチシート3を後方位置Rに位置決
めする。すると、シート定員自動変更システム20が、
折りたたみテーブル式のシート定員削減部材21を、座
面の領域外の側方へ跳ね上げ格納される不使用位置21
bにもたらし、3人掛けのベンチシート3を3人掛けシ
ートとして使用可能な状態にする。
【0042】そのため、このときの車両1の定員は、1
列目の運転席2aおよび助手席2bと、2列目の3人掛
けのベンチシート3と合わせて5人となる。したがっ
て、運転手を別にして、4人の乗客を乗せることがで
き、この人数は一般のタクシーと全く同様である。
【0043】図7〜図9は、この発明による車両のシー
ト定員自動変更システムの第3の実施の形態を備えた車
両を示し、この車両1は、シート定員自動変更システム
30を除き、図1〜図3に示す車両1と同様のものであ
る。
【0044】車両のシート定員自動変更システム30
は、運転席2aの後部に、キャビネットなど適宜の空間
占有部材31を設置したものである。そのため、ベンチ
シート3がその背後に、車椅子利用者5のための車椅子
座席スペースKを確保する所定位置Fにあるとき、その
空間占有部材31がベンチシート3の乗員スペース(足
許スペースまたは座面の有効幅)の一部を占有する使用
位置(使用状態)にあって、そのシートの定員を少なく
とも1人分削減し、また、ベンチシート3がその背後
に、車椅子利用者5のための車椅子座席スペースKを確
保できない後方位置Rにあるとき、その空間占有部材3
1がベンチシート3の乗員スペースを占有しない不使用
位置(不使用状態)にあって、そのシートの定員を削減
しないように構成されている。空間占有部材31は概略
的に図示してあるが、形状、大きさなど任意に設定する
ことができる。
【0045】次に、上記の実施の形態の作用について説
明する。この車両1に、車椅子利用者5を車椅子のまま
乗車させる場合は、ベンチシート3を所定位置Fに位置
決めする。すると、シート定員自動変更システム30の
空間占有部材31が、ベンチシート3の乗員スペースの
一部を占有し、それにより、3人掛けのベンチシート3
は、左右に並んで座る2人掛けのベンチシート3dに変
更される。
【0046】そのため、このときの車両1の定員は、1
列目の運転席2aおよび助手席2bと、2列目の2人掛
けのベンチシート3dとを合わせても4人であるから、
2列目のベンチシート3dの背後に、車椅子利用者5の
ための車椅子座席スペースKを確保することで、合計で
乗車定員5人となる。したがって、車椅子利用者5を車
椅子のまま乗車させることが可能である。
【0047】一方、車椅子利用者5を車椅子のまま乗車
させない場合は、ベンチシート3を後方位置Rに位置決
めする。すると、シート定員自動変更システム30の空
間占有部材31が、ベンチシート3の乗員スペースを占
有しないため、3人掛けのベンチシート3を3人掛けシ
ートとして使用可能な状態にする。
【0048】そのため、このときの車両1の定員は、1
列目の運転席2aおよび助手席2bと、2列目の3人掛
けのベンチシート3と合わせて5人となる。したがっ
て、運転手を別にして、4人の乗客を乗せることがで
き、この人数は一般のタクシーと全く同様である。
【0049】なお、上記の実施の形態では、肘掛け式の
シート定員削減部材11が使用位置11aにあるとき、
3人掛けのベンチシート3を、左右に分かれて座る2人
掛けの分割シート3a、3bに変更するように構成した
が、これに限定するものでなく、例えばベンチシート3
が、左右に分割されてその左部分および右部分が独立し
て前後にスライド可能なタイプの3人掛けシートである
場合は、中央部分が座席として認められない程度まで左
部分と右部分とを前後にずらすことで、3人掛けのベン
チシート3を、左右に分かれて座る2人掛けの分割シー
ト3a、3bに変更することも可能である。
【0050】この場合のシート定員削減部材は、ベンチ
シート3の左部分と右部分との前後のずれの大きさによ
って実現することができ、中央部分が座席として認めら
れない程度まで前後にずれているときは、シート定員削
減部材が使用位置(使用状態)にあって、ベンチシート
3の定員を2人に削減する一方、前後のずれがそれより
小さいときは、シート定員削減部材が不使用位置(不使
用状態)にあって、ベンチシート3の定員を3人のまま
にする。
【0051】そして、左部分または右部分のいずれか後
方に位置する一方の分割シート3aまたは3bがその背
後に、車椅子利用者5のための車椅子座席スペースKを
確保できる所定位置F1にあるときは、必ず、他方の分
割シート3bまたは3aが、中央部分が座席として認め
られない程度まで前方にずれて位置しながら、1人分の
座席を確保できる所定位置F2にあるように設定するこ
とが重要である。
【0052】また、上記の実施の形態では、シート定員
削減部材11、21が、ベンチシート3の座面の有効幅
を削減することで、そのシートの定員を削減するように
構成したが、これに限定するものでなく、例えば、ベン
チシート3の足許スペースを削減することで、そのシー
トの定員を削減するように構成することも可能である。
【0053】また、上記の実施の形態では、ベンチシー
ト3の前後のスライドに連動して、シート定員削減部材
11、21の使用位置11a、21a/不使用位置11
b、21aを切り換えるように構成したが、これに限定
するものでなく、例えば、シートの左右移動または回転
移動その他適宜の移動に連動して、シート定員削減部材
の使用位置/不使用位置を切り換えるように構成するこ
とも可能である。
【0054】さらに、上記の実施の形態では、5人乗り
の小型タクシーについて説明したが、これに限定するも
のでなく、例えば、6人乗りの中型タクシーについて
も、同様にして適用することが可能である。
【0055】
【発明の効果】この発明は以上のように、移動可能なシ
ートの所定の移動に連動して当該シートの定員を削減す
るシート定員削減部材を設け、前記シートが、車室内に
車椅子利用者のための車椅子座席スペースを確保する位
置に移動されたとき、前記シート定員削減部材が使用位
置にあって当該シートの定員を削減するように構成した
ので、法定乗車定員に合致した定員で認可を受けた車両
に、法定乗車定員をオーバーしないで、車椅子利用者を
車椅子のまま乗車させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両のシート定員自動変更システムの第1の実
施の形態を備えた車両において、2列目のシートが前方
所定位置にあってシート定員削減部材が使用位置にある
状態を、ルーフを省略して示す平面図である。
【図2】図1の車両に、車椅子利用者のための車椅子座
席スペースを確保した状態を、ボディーサイドを省略し
て示す側面図である。
【図3】図1の車両において、2列目のシートの前後の
スライド範囲と、それにともなうシート定員削減部材の
使用位置/不使用位置にある状態を、ボディーサイドを
省略して示す側面図である。
【図4】車両のシート定員自動変更システムの第2の実
施の形態を備えた車両において、2列目のシートが前方
所定位置にあってシート定員削減部材が使用位置にある
状態を、ルーフを省略して示す平面図である。
【図5】図4の車両に、車椅子利用者のための車椅子座
席スペースを確保した状態を、ボディーサイドを省略し
て示す側面図である。
【図6】図4の車両において、2列目のシートが後方位
置にあり、シート定員削減部材が不使用位置に起きあが
った状態を示す側面図である。
【図7】車両のシート定員自動変更システムの第3の実
施の形態を備えた車両において、2列目のシートが前方
所定位置にあってシート定員削減部材により定員が削減
された状態を、ルーフを省略して示す平面図である。
【図8】図7の車両に、車椅子利用者のための車椅子座
席スペースを確保した状態を、ボディーサイドを省略し
て示す側面図である。
【図9】図7の車両において、2列目のシートが後方位
置にあり、シート定員削減部材の影響を受けない状態を
示す側面図である。
【符号の説明】
1 車両 2a、2b セパレートシート 2a 運転席 2b 助手席 3 3人掛け(座席幅1200mm以上)のベンチシ
ート 3a、3b 2人掛けの分割シート 3c、3d 2人掛け(座席幅1200mm未満)のベ
ンチシート 5 車椅子利用者 10 車両のシート定員自動変更システム 11 肘掛け式のシート定員削減部材 11a 使用位置 11b 不使用位置 20 車両のシート定員自動変更システム 21 折りたたみテーブル式のシート定員削減部材 21a 使用位置 21b 不使用位置 30 車両のシート定員自動変更システム 31 空間占有部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動可能なシートを備えた車両におい
    て、 前記シートの所定の移動に連動して当該シートの定員を
    削減するシート定員削減部材を設け、 前記シートが、車室内に車椅子利用者のための車椅子座
    席スペースを確保する位置に移動されたとき、前記シー
    ト定員削減部材が使用位置にあって当該シートの定員を
    削減するように構成した、 ことを特徴とする車両のシート定員自動変更システム。
  2. 【請求項2】 前後にスライド可能な複数人掛けのシー
    トを備えた車両において、 前記シートの定員を1人分削減するシート定員削減部材
    を、使用位置と不使用位置とを切り換え可能に設け、 前記シートがその背後に、車椅子利用者のための車椅子
    座席スペースを確保する所定位置まで前方へスライドさ
    れたとき、前記シート定員削減部材が使用位置にあって
    当該シートの定員を1人分削減するように、前記シート
    定員削減部材の使用/不使用位置を前記シートのスライ
    ドに連動して切り換えるように構成した、ことを特徴と
    する車両のシート定員自動変更システム。
  3. 【請求項3】 前記シート定員削減部材は、前記シート
    の移動またはスライドに連動して使用位置となったと
    き、当該シートの座面の有効幅を削減することを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の車両のシート定員自
    動変更システム。
  4. 【請求項4】 前記シート定員削減部材は、前記シート
    の移動またはスライドに連動して使用位置となったと
    き、当該シートの足許スペースを削減することを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の車両のシート定員自
    動変更システム。
  5. 【請求項5】 前記シートは3人掛けのシートであり、
    前記シート定員削減部材は、前記シートのスライドに連
    動して使用位置となったとき、当該シートを左右に分か
    れて座る2人掛けのシートに変更することを特徴とする
    請求項2記載の車両のシート定員自動変更システム。
  6. 【請求項6】 前記シートは3人掛けのシートであり、
    前記シート定員削減部材は、前記シートのスライドに連
    動して使用位置となったとき、当該シートを左右に並ん
    で座る2人掛けのシートに変更することを特徴とする請
    求項2記載の車両のシート定員自動変更システム。
  7. 【請求項7】 前記シートが、車室内に車椅子利用者の
    ための車椅子座席スペースを確保できない位置に移動ま
    たはスライドされたとき、前記シート定員削減部材は不
    使用位置にあって当該シートの定員を削減しないように
    構成されていることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の車両のシート定員自動変更システム。
  8. 【請求項8】 前記シートが、車室内に車椅子利用者の
    ための車椅子座席スペースを確保できない位置に移動ま
    たはスライドされたとき、前記シート定員削減部材は、
    当該シートの定員を削減しない不使用位置にあるか、ま
    たはユーザの希望に応じて、当該シートの定員を削減す
    る使用位置を選択可能に構成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の車両のシート定員自動
    変更システム。
  9. 【請求項9】 前方シートの後方に、前後にスライド可
    能な複数人掛けのシートを備えた車両において、 前記前方シートの後部に、適宜の大きさの空間占有部材
    を設置し、 前記複数人掛けのシートがその背後に、車椅子利用者の
    ための車椅子座席スペースを確保する前方所定位置にあ
    るとき、前記空間占有部材が当該複数人掛けのシートの
    乗員スペースの一部を占有することで、そのシートの定
    員を少なくとも1人分削減し、また、前記複数人掛けの
    シートがその背後に、車椅子利用者のための車椅子座席
    スペースを確保できない位置にあるとき、前記空間占有
    部材が当該複数人掛けのシートの乗員スペースを占有し
    ないため、そのシートの定員を削減しないように、前記
    複数人掛けのシートの定員を当該シートの前方スライド
    に連動して削減させるように構成した、ことを特徴とす
    る車両のシート定員自動変更システム。
  10. 【請求項10】 前記空間占有部材は前記前方シートの
    運転席側に設置されることを特徴とする請求項9記載の
    車両のシート定員自動変更システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015044516A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 株式会社マツダE&T 4人乗り自動車
CN114906019A (zh) * 2016-05-19 2022-08-16 伟摩有限责任公司 用于车辆的座位的系统和方法

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