JP2015043712A - 風味油およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
食品のフライ風味を向上するための風味油およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
パン粉を含む油脂の油温を100℃以上200℃以下に加熱して得られる風味油、ならびに、油脂にパン粉を添加する工程、および、パン粉を添加した前記油脂の油温が100℃以上200℃以下になるように加熱する工程を含む、風味油の製造方法である。
【選択図】なし
Description
パームオレイン(ヨウ素価67、株式会社J−オイルミルズ社製)
生パン粉(荒目、雪和食品株式会社製)
グルコース(加藤化学株式会社製)
フルクトース(加藤化学株式会社製)
ヒスチジン(味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
メチオニン(味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
<ローストパン粉の調製>
170℃に温めたフライパンに生パン粉20gを投入し、IH加熱機にて170℃で約5分間加熱してローストパン粉14gを得た。以下の実施例において、特に断りのない場合は、同条件で得たローストパン粉を使用した。
ステンレス鍋にコーン油200gおよび上記で得たローストパン粉14gを入れて、IH加熱機で表1記載の所定油温になるまで加熱攪拌した。得られた油脂の不溶物を除去するため、ろ紙(ADVANTEC NO.2、東洋濾紙株式会社製)でろ別して風味油を得た。
また、ローストパン粉に代えて生パン粉20gを使用し、表1記載の所定油温になるまで加熱撹拌した。得られた油脂の不溶物を除去するため、ろ紙でろ別して風味油を得た。また、パン粉を加えず、加熱しただけのものも調製した。
フライ風味を下記評価によりおこない、風味油の評価をした。結果を表1に示す。なお、風味油の評価の対照には加熱等していないコーン油を使用した。
得られた風味油を専門パネラー(n=3)が口に含み、対照と比して香ばしい風味、パンの風味の評価を相談し、決めた。併せて、油のコク味も同様に評価した。以下の評価基準を示す。
5: 対照に比べ猛烈に強く感じる
4: 対照に比べ非常に強く感じる
3: 対照に比べ強く感じる
2: 対照に比べやや強く感じる
1: 対照と同じ、または、弱く感じる
ローストパン粉の製造時の加熱温度条件を170℃と200℃で実施例1−1と同様の条件でローストパン粉を調製した。
容量500mlのフラスコに、コーン油200gおよび170℃で加熱したローストパン粉14gを入れた。127℃のオイルバスに浸し、油温が120℃になるまで加熱撹拌をした。ろ過し風味油を得た。また、上記調製条件で、170℃で加熱したローストパン粉14gに代えて、170℃で加熱したローストパン粉14gと生パン粉20g(ローストパン粉(生パン粉換算)に対する生パン粉の量=1)、および、200℃で加熱したローストパン粉14gと生パン粉20gを使用し、風味油を得た。風味油の評価結果を表2に示す。
風味油の評価の対照には加熱等していないコーン油を使用した。
さらに、添加するパン粉の量は、生パン粉換算で、油100部に対し10〜20部で風味油を調製できることがわかった。なお、20部以上添加しても風味に大きな違いはなかった。
実施例2−2のコーン油に代えて、パームオレインを使用し同様に風味油を得た。パームオレインを対照に、得られた風味油の評価をおこなった。結果を表3に示す。
容量500mlのフラスコに、コーン油200g、ローストパン粉14gおよび生パン粉20gを同時に入れ、127℃のオイルバスに浸した。油温が120℃になるまで加熱撹拌したのち、約90℃まで冷却した。油温が105℃になるまで加熱撹拌し、60分間保持した。不溶物をろ過後、風味油を得た。
また、フラスコにコーン油200g、ローストパン粉14gを入れ、127℃のオイルバスに浸した。油温が120℃になるまで加熱撹拌したのち、約90℃まで冷却した。生パン粉20gを加えて、油温が105℃になるまで加熱撹拌し、60分間保持した。不溶物をろ過後、風味油を得た。
さらに、フラスコにコーン油200g、生パン粉20gを入れ、127℃のオイルバスに浸した。油温が120℃になるまで加熱撹拌をしたのち、約90℃まで冷却した。ローストパン粉14gを加えて、油温が105℃になるまで加熱撹拌し、60分間保持した。不溶物をろ過後、風味油を得た。
得らえた風味油は、実施例1−1と同様に評価をおこなった。結果を表4に示す。
容量500mlのフラスコに、コーン油200gおよび生パン粉20gを入れ、127℃のオイルバスに浸した。油温が120℃になるまで加熱撹拌したのち、約90℃まで冷却した。ローストパン粉14g、グルコース1.5gおよびヒスチジン1.5gを加えて、油温が105℃になるまで加熱撹拌し、60分間保持した。不溶物をろ過後、風味油を得た。
また、グルコースの代わりにフルクトースを使用したもの、グルコース1.5gの代わりにフルクトース2g、かつ、ヒスチジン添加量を2gにしたもの、および、グルコースの代わりにフルクトース、かつ、ヒスチジンの代わりにメチオニンを使用したもの、で上記と同様に処理し風味油を得た。
得らえた風味油は、実施例1−1と同様に評価をおこなった。結果を表5に示す。
また、実施例5−3では香ばしい風味は、実施例5−2と大きく変わらないものの、カラメル様の甘い風味が強くなり、特徴的な風味を得ることができた。また、糖類やアミノ酸をこれ以上増量しても、香ばしい風味等は大きく変わらなかった。
容量2Lのステンレス容器に、コーン油900gを入れて127℃のオイルバスに浸し、油温が90℃に到達するまで加熱撹拌し、生パン粉110gを加えた。油温が120℃になるまで加熱撹拌したのち、約90℃まで冷却した。ローストパン粉72g、フルクトース10gおよびヒスチジン8.3gを加えて、油温が105℃になるまで加熱撹拌し、60分間保持した。不溶物をろ過後、風味油を得た。
得らえた風味油は、実施例1−1と同様に評価をおこなった。結果を表6に示す。
市販の乾燥パン粉(フライスター株式会社製「フライスターセブン」)8gに、実施例4−3の風味油2gを混ぜた。得られたパン粉を試食評価した。対照はコーン油2gをパン粉に混ぜたものとした。結果を表7に示す。
市販の揚げない惣菜(味の素冷凍食品株式会社製「揚げずにサクッとさん・ふっくら白身魚」)1個20gに、実施例5−2の風味油1g滴下した。得られた惣菜を電子レンジアップし、試食評価した。対照はコーン油1gを滴下したものとした。
市販の持ち帰りとんかつ(株式会社イトーヨーカ堂「ロースかつ(スライス済み)」)1片40gに実施例5−2の風味油1g滴下し、得られたとんかつを冷蔵庫で1日保存した。電子レンジアップしたとんかつを試食評価した。対照はコーン油1gを滴下したものとした。
市販の揚げないスナック菓子(カルビー株式会社「じゃがライト こんがり焼き製法」)10gに実施例5−2の風味油をそれぞれ2g、5g滴下し、得られたスナックを試食評価した。対照はコーン油5gを滴下したものとした。
Claims (14)
- パン粉を含む油脂の油温を100℃以上200℃以下に加熱して得られることを特徴とする風味油。
- 前記油脂100部に対し、生パン粉換算で5部以上50部以下の前記パン粉を含むことを特徴とする請求項1に記載の風味油。
- 前記油温の保持時間が5時間以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の風味油。
- 前記パン粉がローストパン粉を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の風味油。
- 前記油脂が糖類および/またはアミノ酸を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の風味油。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の風味油を含有することを特徴とする食品。
- 風味油の製造方法であって、
油脂にパン粉を添加する工程、および、
パン粉を添加した前記油脂の油温が100℃以上200℃以下になるように加熱する工程を含む、前記風味油の製造方法。 - 前記油脂100部に対し、パン粉を生パン粉換算で5部以上50部以下添加することを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
- 前記油温の保持時間が5時間以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載の製造方法。
- 前記パン粉がローストパン粉を含むことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記油脂に、糖類および/またはアミノ酸を添加する工程を含むことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の製造方法。
- 加熱した前記油脂の不溶物を除去する工程を含むこと特徴とする請求項7乃至11のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の風味油を食品に添加することを特徴とするフライ風味を付与する方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の風味油をフライ食品に添加することを特徴とするフライ風味を持続する方法。
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