JP2015042248A - 在床情報管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ベッド寝床部上の被験者の在床状況に関する情報を容易に管理できる在床情報管理システムを提供する。
【解決手段】在床情報管理システム1101は、ベッド寝床部に掛かる荷重値に基づいて被験者の在床状況を判定する判定手段と、その判定結果を判定時刻と関連付けてデータセット蓄積部1204に在床情報の一部として蓄積させるデータセット蓄積制御手段1205と、蓄積されたデータセットを統計解析し、その結果を学習解析結果として解析結果記憶手段1222に記憶する学習手段1220と、特定の時刻における判定手段の判定結果を学習解析結果と比較して、特定の時刻における被験者の在床状況について注意が必要であるか否かを総合判定する総合判定手段1226と、総合判定手段の総合判定結果を在床情報の一部として蓄積する総合判定蓄積手段1228と、在床情報を含む情報を報知する報知手段1244と、を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、寝床(例:ベッド寝床部)上に在床している被験者の寝床からの在床状況に関する情報を管理する在床情報管理システム及び同システムに用いられるプログラムに関する。
ベッドの寝床部上の被験者(例:被介護者)が寝床部から離床したことを検出する装置として、例えば、特開2005−152616号公報(特許文献1)に開示された装置が知られている。この装置は、寝床部上のマットレスの下に配置されたパネル式センサの電気信号の変化によって被験者の離床を検出し、被験者が離床したことをナースコール装置を介して介護者(例:看護師、被験者の家族、親類)にアラーム音等で報知するように構成されている。
被験者の離床を検出する装置として、その他に、幾つかの装置が知られている(例えば、特許文献2〜6参照)。
上記のような装置によって被験者が離床したことを知った介護者は、ベッドが設置されている居所へ行き、被験者に対し必要な介助を行う。そして、介助後に、介護者は、被験者の離床に関する情報を管理するため、介護日誌に被験者の離床理由、介護内容(介助内容)、離床時刻などの介護記録を記入していた。
特開2005−152616号公報 特開2006−305343号公報 特開2007−175208号公報 特開2007−330658号公報 特開2007−330659号公報 特開2008−264338号公報
しかしながら、介護者は忙しいために介護記録を記入作業することが負担となっていた。このような作業をすることなく過去に遡った在床状況がモニター(観測、監視)できることが望まれていた。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、被験者(「ベッド使用者」又は「使用者」とも称す。)の在床状況に関する情報を容易に管理することができる在床情報管理システム及び同システムに用いられるプログラムを提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 被験者が臥床するためのベッド寝床部に掛かる荷重を所定の周期で検出する荷重検出手段と、
前記荷重検出手段により検出された荷重値に基づいて被験者の在床状況を判定する判定手段を有する制御手段と、
前記判定手段により被験者の在床状況を判定した時刻を計測する時刻計測手段と、
前記判定手段の判定結果をその判定時刻と関連付けてデータセット蓄積部に在床情報の一部として蓄積させるデータセット蓄積制御手段と、
前記データセット蓄積部に蓄積されたデータセットを統計解析し、その結果を学習解析結果として解析結果記憶手段に記憶する学習手段と、
特定の時刻における前記判定手段の判定結果を、前記解析結果記憶手段に記憶された前記学習解析結果と比較して、前記特定の時刻における被験者の在床状況について注意が必要であるか否かを総合判定する総合判定手段と、
前記総合判定手段の総合判定結果を在床情報の一部として蓄積する総合判定蓄積手段と、
前記在床情報を含む情報を報知する報知手段と、を備えている、在床情報管理システム。
[2] 前記荷重検出手段は、
ベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ検出する第1〜第4荷重検出センサを有し、
前記制御手段は、
前記第1及び第2荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した頭側荷重値を算出して記憶する荷重値データ記憶手段と、
現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定した場合、被験者の在床状況として寝床部上の被験者が背上げ動作をしたと判定する、前記判定手段としての背上げ判定手段と、を有する前項1記載の在床情報管理システム。
[3] 前記荷重値データ記憶手段は、更に、前記第3及び第4荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した足側荷重値を算出して記憶するものであり、
前記背上げ判定手段の前記第2条件は、前記頭側荷重値の減少率が前記α2以上であり且つ現時刻から前記t2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態が前記β2時間以上継続しているという条件である前項2記載の在床情報管理システム。
[4] 前記制御手段は、更に、
前記第1〜第4荷重検出センサにより検出された荷重値に基づいて被験者が寝床部上に臥床したか否かを判定する、前記判定手段としての臥床判定手段と、
前記臥床判定手段で被験者が寝床部上に臥床したと判定された場合、その時の前記第1〜第4荷重検出センサによる荷重値を合計した総荷重値を臥床時総荷重値として算出して記憶する臥床時総荷重値記憶手段と、を有しており、
前記臥床判定手段及び前記臥床時総荷重値記憶手段は、前記荷重値データ記憶手段及び前記背上げ判定手段の実行の前で実行されるものであり、
前記荷重値データ記憶手段は、更に、前記第1〜第4荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した総荷重値を算出して記憶するものであり、
前記背上げ判定手段は、現時刻から前記t1時間前の総荷重値と現時刻の総荷重値との差の絶対値が前記臥床時総荷重値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、前記差の絶対値が前記臥床時総荷重値の1/a倍以下であると判定した場合、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定するものである請求項2または3に記載の在床情報管理システム。
[5] 前記背上げ判定手段は、前記差の絶対値が前記臥床時総荷重値の1/a倍以下ではないと判定した場合、前記臥床判定手段を再実行させる前項4記載の在床情報管理システム。
[6] t1は、t1<t2の関係を満足している前項2〜5のいずれかに記載の在床情報管理システム。
[7] β1は、β1≦β2×(3/5)の関係を満足している前項2〜6のいずれかに記載の在床情報管理システム。
[8] インターネットを含むコンピュータネットワークを介した、クライアントコンピュータである多機能端末から、前項1〜7のいずれかに記載の在床情報管理システムにおける在床情報が被験者の識別情報をキーとして格納されたデータベースを有する在床状況情報処理センタのサーバシステムへの、在床情報に対するアクセスを提供するプログラムであって、
多機能端末に、
被験者の識別情報を在床状況情報処理センタのサーバシステムへ送信する手順と、
前記送信した識別情報をキーとしてサーバシステムのデータベースに格納された在床情報をサーバシステムから受信する手順と、
前記受信した在床情報を表示する手順と、
を実行させるためのプログラム。
上記[1]に記載の在床情報管理システムの効果は以下のとおりである。
本発明の在床情報管理システムは、在床情報を蓄積してモニター(観測、監視)できる。さらにその蓄積情報を用いた学習機能を有しているので、在床状況の判定の精度が向上する。
上記[2]に記載の在床情報管理システムは更に次の効果を奏する。
この制御手段において、背上げ判定手段の第1条件は、被験者の背上げ動作が比較的速い場合に適する背上げ判定条件となっており、一方、背上げ判定手段の第2条件は、被験者の背上げ動作が比較的遅い場合に適する背上げ判定条件となっている。
すなわち、背上げ動作が速い場合は比較的短時間で頭側荷重値が減少し、一方、背上げ動作が遅い場合は比較的長い時間をかけて頭側荷重値が減少する。そこで、第1条件のt1と第2条件のt2との関係を「t1≦t2」と設定している。
さらに、背上げ動作が速い場合は、比較的短時間で頭側荷重値が減少するのでその減少率は比較的大きく、一方、背上げ動作が遅い場合は、比較的長い時間をかけて頭側荷重値が減少するのでその減少率は比較的小さい。そこで、第1条件のα1と第2条件のα2との関係を「α1>α2」と設定している。
このように設定することにより、第1条件が背上げ動作が速い場合に適する背上げ判定条件となるとともに、第2条件が背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件となっている。そして、背上げ判定手段は、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かが判定されて、少なくとも一方を満足している場合、寝床部上の被験者が背上げ動作をしたと判定する。したがって、被験者の背上げ動作が速い場合でも遅い場合でも被験者が背上げ動作をしたか否かについて判定することができ、すなわち、被験者の背上げ動作についてその速さに追従して判定することができ、これにより被験者の背上げ動作を確実に検知することができる。
さらに、背上げ動作が遅い場合は、上述したように頭側荷重値の減少率は比較的小さいことから、背上げ動作が遅い場合の頭側荷重値の減少率は、背上げ動作が速い場合の頭側荷重値の減少率よりも、背上げ動作に関係のない小さな荷重値の変動(ノイズ)の影響を受け易い。そこで、第1条件のβ1と第2条件のβ2との関係を「β1<β2」と設定している。これにより、ノイズの影響による誤判定を回避することができ、その結果、背上げ動作についての判定精度を向上させることができるし、更に、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも早期に背上げ動作を検知することができる。
しかも、背上げ判定手段で被験者の背上げ動作の判定に用いる値は、頭側荷重値の減少量ではなく減少率なので、被験者の体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができ、これにより背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
上記[3]に記載の在床情報管理システムは更に次の効果を奏する。
背上げ判定手段の第2条件は、上述したように被験者の背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件である。しかるに、このように背上げ動作が遅い場合は、頭側荷重値の減少率は比較的小さく、背上げ判定について誤判定を生じ易い。一方、第3及び第4荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した足側荷重値は、被験者の背上げ動作に伴って増加する。
そこで、第2条件では、頭側荷重値の減少率だけではなく足側荷重値の増加率についても背上げ判定の条件に追加している。すなわち、背上げ判定手段の第2条件として、頭側荷重値の減少率がα2以上であり且つ現時刻からt2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件を採用している。こうすることにより、背上げ動作(特に、遅い背上げ動作)についての判定精度を更に向上させることができる。ここで、もしα3をα2よりも大きく設定する(即ち、α3>α2)と、背上げ判定のタイミングが遅くなり、背上げ動作に追従した判定が困難になる。そこで、α3を「α3≦α2」と設定する。こうすることにより、背上げ判定のタイミングを速くし得て、背上げ動作に追従した判定を確実に行うことができる。
上記[4]に記載の在床情報管理システムは更に次の効果を奏する。
背上げ判定手段は、現時刻からt1時間前の総荷重値と現時刻の総荷重値との差の絶対値が臥床時総荷重値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、当該差の絶対値が臥床時総荷重値の1/a倍以下であると判定した場合、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する。したがって、当該差の絶対値が臥床時総荷重値の1/a倍以下であるといった総荷重値の変動が比較的小さい場合にのみ、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定できるから、臥床判定手段で被験者がベッド寝床部上に臥床したと判定された後で背上げ動作に関係のない大きな総荷重値の変動があった場合(例えば、被験者が臥床したと判定された後でベッド寝床部上に大きな重量物が載置されることで総荷重値の変動が大きくなった場合や、ベッド寝床部上に載置されていた大きな重量物が被験者が臥床したと判定された後で取り除かされることで総荷重値の変動が大きくなった場合)を排除することができ、これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。なお、1/aの値が1以上(即ち、a≦1)であることは非常に大きな総荷重値の変動(例えば、被験者が離床した場合や、他人がベッド寝床部上に乗った場合や、柵がベッドに取り付けられた場合)があったと考えられ正確な背上げ判定が困難になるので、1/aの値は1よりも小さい(即ち、1<a)とする。
上記[5]に記載の在床情報管理システムによれば、背上げ判定手段は、差の絶対値が臥床時総荷重値の1/a倍以下ではないと判定した場合、臥床判定手段を再実行させる。これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
上記[6]に記載の在床情報管理システムによれば、t1がt1<t2の関係を満足していることにより、第1条件で用いた頭側荷重値の減少率を第2条件よりも直近の背上げ動作に確実に対応させることができる。これにより、第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に適するものとなる。したがって、被験者の背上げ動作についてその速さに確実に追従して判定することができ、これにより、被験者の背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも確実に早期に検知することができる。
上記[7]に記載の在床情報管理システムによれば、β1がβ1≦β2×(3/5)の関係を満足していることにより、第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に一層適するものとなる。したがって、被験者の背上げ動作についてその速さに更に確実に追従して判定することができ、これにより、被験者の背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも更に確実に早期に検知することができる。
上記[8]に記載のプログラムは、それぞれ上記[1]〜[7]に記載の在床情報管理システムに好適に用いることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るベッドの在床情報管理システムにおける在床状況検知装置を示す概略図である。 図2は、ベッドの概略平面図である。 図3は、同検知装置の構成を示すブロック図である。 図4は、同検知装置の基本的な動作を示す主フローチャートである。 図5は、図4に示した背上げ判定工程の詳細を示すフローチャートである。 図6は、ベッド寝床部上の仰臥姿勢のベッド使用者が背上げ動作をした状態を示すベッドの概略平面図である。 図7は、使用者が背上げ動作をした場合における頭側荷重値(頭側出力値)の時間的変動の一例を示すグラフである。 図8は、使用者が背上げ動作をした場合における足側荷重値(足側出力値)の時間的変動の一例を示すグラフである。 図9は、使用者が背上げ動作をし且つ背上げ判定工程の第1条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率についての時間的変動の一例を示すグラフである。 図10は、使用者が背上げ動作をし且つ背上げ判定工程の第2条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率及び足側荷重値の増加率についての時間的変動の一例を示すグラフである。 図11は、同在床情報管理システムの概略図である。 図12は、同在床情報管理システムの構成を示すブロック図である。 図13は、同在床情報管理システムにおける多機能端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 図14は、同在床情報管理システムにおけるデータセット記録手段への記録内容の一例を示す図である。 図15は、同在床情報管理システムにおける多機能端末のアプリケーション実行結果の表示一例を示す図である。 図16は、同在床情報管理システムにおける在床状況検知装置のコントローラの斜視図である。 図17は、多機能報知手段の基本的な動作を示す主フローチャートである。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。なお本実施形態において、1kgfは9.8Nであるとする。
図11に示すように、本発明の一実施形態に係る在床情報管理システム1101は、ベッドの寝床部上の被験者Uの在床状況に関する情報を管理するものであり、医療施設(例:病院)、介護施設、高齢者施設、一般家庭等で使用されるものである。本実施形態では、在床情報管理システム1101は例えば医療施設に用いられており、例えば以下のような構成をしている。図11、図12に沿って説明する。
<システム全体>
本実施形態のシステム1101は、IPアドレスを付与された在床状況検知装置1102、在床状況情報処理センタのコンピュータ1103、多機能端末1104、及びそれらの間を繋ぐ通信網1106(例えばLAN、電話通信網および/又はインターネットシステム)を有している。
<在床状況検知装置1102の概略説明>
図12に示すように、本実施形態の在床状況検知装置1102は、本実施形態のシステム1101を構成する荷重検出手段1202、制御手段1203、閾値記憶制御手段1211、時刻計測手段1207、データセット記録制御手段1205、データセット記録手段1204、イベント表示制御手段1208を有している。これらのうち荷重検出手段1202(1603)以外はコントローラ1201に搭載されている。また、制御手段1203は、図3に示すように判定手段11、動作モード選択手段3、臥床時総荷重値記憶手段5、荷重値データ記憶手段6、報知手段9、閾値記憶手段10を有する。図12に示すように、閾値記憶手段10の内容(閾値)は閾値記憶制御手段1211によって書き換えることができるようになっているが、閾値記憶手段10の内容を書き換えない場合はこれを省略することが可能である。また、イベント表示制御手段1208については、イベント情報を必要としない場合は、イベント表示制御手段1208は省略することが可能である。
在床状況検知装置1102は、後に説明するように、被験者Uが臥床するための寝床としてのベッド寝床部21に掛かっている荷重を検出する荷重検出手段1202である複数個の荷重検出センサ(例えばロードセル式)1A〜1D、信号増幅・処理回路、A/D変換回路、CPU、RAM、および書き換え可能なROM(EEPROM、FEPROM等)を備えており、所定の周期でセンサ1A〜1Dから送信されてくる荷重値W1〜W4を基に被験者Uの在床状況を判定手段11によって判定し、荷重値が送信されてくるタイミングに同期したタイミングで送信された荷重値などとともにその判定結果をデータセットの形でデータセット記録制御手段1205によってデータセット記録部1204に記録保存する。データセットがデータセット記録部1204に記録保存されると、その記録内容は通信手段1105(例えば携帯電話)に送られ、通信手段1105によってインターネットなどの通信網1106を介して在床状況情報処理センタのコンピュータ1103に送信される。
図3に示すように、在床状況を判定する判定手段11として、例えば被験者Uが臥床状態であることを判定する臥床判定手段4、被験者Uが背上げ動作をしたと判定する背上げ判定手段7、被験者Uが離床動作をしたと判定する離床判定手段8を挙げることができる。背上げ判定を、離床動作の予備的動作として意味づけて「離床予知判定」とすることも可能である。
<在床状況情報処理センタのコンピュータ1103の説明>
在床状況情報処理センタのコンピュータ1103には、報知手段1244を搭載した多機能端末1104にウェブ画面を提供するウェブサーバ1107、データベースサーバ1108および解析サーバ1109が備えられる。これらのサーバは、コンピュータ・システムで構成されるので、ハードウェアとしては、処理能力に応じて1台または複数台の小型・中型または大型のコンピュータで構成することもできる。
また、在床状況情報処理センタは、病院などの物理的な固定設備に設けるだけでなく、インターネット上の仮想サーバシステムとして構成しても良い。
図11は、機能ごとにコンピュータが設置されているものとして表現している。
ここで本実施形態では、多機能端末1104に搭載された報知手段1244を「多機能報知手段1224」とも称する。
ウェブサーバ1107には、多機能端末1104からの要求に対応して送信するウェブ画面の作成処理のプログラム、画面作成に必要なデータをデータベースサーバから入手するプログラムなどが格納されている。
例えば、ウェブサーバ1107に搭載された報知画面制御手段1229は、受信したデータセットの項目「判定基準」(判定に適用した判定手段の名称)にデータ値がある場合はアラート信号送信が必要と判断し、インターネット等の通信網1106を介して多機能端末1104へ、判定基準(判定に適用した判定手段の名称)のデータ値をアラート信号として送信し、データセット及び/または総合判定手段1226による判定結果を、予め準備された様式に編集して送信、または多機能端末1104からの要求に応じて在床情報として送信する。
データベースサーバ1108には、データセット蓄積手段1215、データセット蓄積制御手段1216、総合判定蓄積手段1228が搭載されている。データベースサーバ1108には、送信されてきたデータセット及び/または総合判定手段1226による総合判定結果が、別途入力され保存された登録リスト(被験者識別情報である利用者氏名、在床状況検知装置1102のIPアドレス、さらに好ましくは病院名(または施設名)、被験者の生年月日。)と関連付けられて個人データとしてデータベースに格納されている。個人データは、被験者識別情報を検索キーとしてデータベースに蓄積され格納されている。
例えばデータベースサーバ1108に搭載されたデータセット蓄積制御手段1216は、データセット蓄積手段1215であるデータセット蓄積部、書込み制御部(図示せず)等を有するもので、データセット蓄積制御手段1216は、在床状況検知装置1102からデータセットを受信したときにデータセットをデータセット蓄積手段1215に蓄積する。
解析サーバ1109には、データベースサーバ1108のデータベースに格納されたデータを基に後述する学習手段1220、総合判定手段1226、総合判定蓄積制御手段1227を実行するためのソフトウェアが格納されている。
<在床状況情報処理センタの学習機能の説明>
解析サーバ1109に搭載された、学習手段1220を説明する。
学習手段1220は、データベースに格納されたデータを用いた統計解析により在床状況を解析するソフトウェアから構成されている解析手段1221、その解析結果を記憶保存する解析結果記憶手段1222を有している。
データセット蓄積部1215に記録蓄積されたデータセットのデータを用いた統計解析とは、各種データの統計量の算出、各種データの経時的変化量の算出、各種データ間の相関関係解析、各種データ間の多変量解析、各種データ間の因果関係解析、さらに各種データからのイベント予測、から選ばれる1種または2種以上を組み合わせた解析処理である。
解析手段1221の解析処理内容の例を説明する。
(a)睡眠パターン学習
解析手段1221は「睡眠パターン学習」として以下の処理を実行する。
(1)蓄積されたデータセットから任意の所定の期間(例えば1週間)の臥床時刻、起床時刻、睡眠時間を抽出する。ここで、データベースにデータセットの形で蓄積されている、臥床判定手段4により臥床判定をした時刻を臥床時刻、離床判定手段8により離床判定をした時刻を起床時刻とし、臥床時刻から起床時刻までの間を睡眠時間とする。臥床時刻は午後6時以降に一番初めに臥床判定をした時刻とする。起床時刻は午前10時までで一番遅く離床判定をした時刻とする。なお、睡眠時間中に判定された離床判定、臥床判定には、イベント情報(例えば「オムツ交換」、「トイレ誘導」、「徘徊」、「起床」及び「その他」)が関連付けられている。
(2)抽出された臥床時刻から所定期間(例えば1週間)における臥床平均時刻、最早臥床時刻、最遅臥床時刻を計算し、更に、抽出された起床時刻から所定期間(例えば1週間)における起床平均時刻、最早起床時刻、最遅起床時刻を計算し、更に、抽出された睡眠時間から所定期間(例えば1週間)における平均睡眠時間、最小睡眠時間、最大睡眠時間を計算する。抽出期間は、1週間ではなくても蓄積している分全てでも良く、任意に指定した曜日ごとでも良い。
(3)臥床平均時刻、最早臥床時刻、最遅臥床時刻、起床平均時刻、最早起床時刻、最遅起床時刻、平均睡眠時間、最小睡眠時間、最大睡眠時間を、被験者識別情報と関連付けた形でデータセット(学習睡眠パターン)として解析結果記憶手段1222に記憶保存する。
(b)予知精度向上学習
解析手段1221は「予知精度向上学習」として以下の処理を実行する。
(1)蓄積されたデータセットから任意の所定の期間(例えば1週間)の背上げ判定時刻と離床時刻を抽出する。ここで、データベースにデータセットの形で蓄積されている、背上げ判定手段7により背上げ判定をした時刻を起き上り時刻、離床判定手段8により離床判定をした時刻を起床時刻とする。
(2)起き上り判定時刻と起床時刻の時間差を計算する。
(3)「時間差(起床時刻−起き上り判定時刻)」が所定の範囲(例えば30秒から5分の間)であれば判定精度は「良い」と判定し、30秒未満の場合は、「早い」(被験者Uの動作が速い)と判定し、5分を超えた場合は「遅い」(被験者Uの動作が遅い)と判定する。
(4)この判定結果を判定時刻とともに被験者識別情報と関連付けた形でデータセット(予知精度向上学習)として解析結果記憶手段1222に記憶保存する。
(5)例えば、多機能端末1104により閾値調整モードがオンに選択されていた場合、解析結果記憶手段1222に判定結果が記憶保存されると、制御手段1203の閾値記憶手段10(図3参照)に記憶されている各種判定手段11の判定式に用いられるパラメータ(閾値など)を補正値に書き換える制御を実行して、判定結果が「良い」になるまで、処理を繰り返す。
例えば、判定結果が「早い」の場合、学習手段1220から閾値記憶制御手段1211を介して、背上げ判定手段7の後述する判定式(4)の減少率α1の値、継続時間β1の値を各々5%下げた補正後の値、または後述する式(5a)(5b)の減少率α2の値、継続時間β2の値、増加率α3の値、継続時間β3の値を各々5%下げた補正後の値を閾値記憶制御手段1211に送信して書き換える制御をする。被験者Uを介護(介助を含む。)する介護者としての看護師が被験者Uのベッドまで行くために許される時間が短いために、判定を早くすることで看護師が被験者Uの看護(介護)を行うための在床情報の提供タイミングを最適な状態にすることができる。
また判定結果が「遅い」の場合、式(4)の減少率α1の値、継続時間β1の値を各々5%上げた補正後の値、または式(5a)(5b)の減少率α2の値、継続時間β2の値、増加率α3の値、継続時間β3の値を各々5%上げた補正後の値を閾値記憶制御手段1211に送信して書き換える制御をする。看護師が被験者Uのベッドに行っても被験者Uが起き上り動作(背上げ動作)をしていないので、判定を遅くすることで看護師が被験者Uの看護(介護)を行うための在床情報の提供タイミングを最適な状態にすることができる。
<解析サーバ1109に搭載された、総合判定手段1226、総合判定蓄積制御手段1227、総合判定蓄積手段1228>
総合判定手段1226は、総合判定として例えば以下の処理を実行する。
上記の学習手段1220で得られた結果を判定基準値とし、データセット記録手段1204からリアルタイムで送信されてくる荷重値データセット荷重値の評価をして総合判定することができる。例えば、解析手段1221で得られたこの学習睡眠パターン情報の臥床平均時刻と特定の時刻に送信されてきた被験者Uの臥床判定時刻とを比較して被験者Uの臥床時刻が臥床平均時刻よりも例えば1時間以上遅い場合、報知画面制御手段1229を介して多機能報知手段1244に、判定基準を超えた情報として「起床注意」をアラート信号として送信する。
または解析手段1221で得られたこの学習睡眠パターン情報の起床平均時刻と特定の時刻に送信されてきた被験者Uの離床判定の判定時刻から推定される起床時刻とを比較して被験者Uの起床時刻が例えば1時間以上遅い場合に、報知画面制御手段1229を介して多機能報知手段1244に判定基準を超えた情報として「離床注意」をアラート信号として送信する。
解析サーバ1109に搭載された、総合判定蓄積制御手段1227は、総合判定手段1226で判定された結果を総合判定蓄積手段1228に記憶蓄積する。
<多機能端末1104の説明>
多機能報知手段1244の一例として多機能端末1104である携帯電話機、スマートフォンまたはタブレット端末を使用している。多機能端末1104は、図13に示すようにCPU1311、メモリ1312、ディスプレイ1313、スピーカ1314、キーパッド1315、及び通信モジュール1319を備えている。これらの各構成部は、バス1320に接続されている。
例えばモータ1321がCPU1311に接続されていてもよい。モータ1321によって、アラート信号受信時に多機能端末1104を振動させることができる。
ディスプレイ1313は、CPU1311による種々のプログラムの実行結果を文字や画像で表示する。スピーカ1314は、CPU1311による種々のプログラムの実行結果や通話内容を音声にして出力する。キーパッド1315は、多機能端末の使用者からのキー操作による入力を受け付ける。
通信モジュール1319は、無線通信により携帯電話システムの基地局との間で通信をし本実施形態のシステムに接続する。また、通信モジュール1319は、無線通信によりWi−Fiシステム(Wireless Fidelity、Wi−Fiは登録商標)のアクセスポイントとの間で通信をしてもよい。
多機能端末1104は多機能報知手段1244として、被験者Uの在床に関する情報を音、光、文字等で報知対象者である多機能端末操作者に報知するものである。報知対象者とは、被験者Uを監視している監視者、被験者Uを介護(介助を含む。)する介護者(例:看護師、被験者の家族、親類)などである。本実施形態では、報知対象者は例えば介護者(看護師)とする。この多機能報知手段1244は、介護者がいる場所(例:ナースステーション、介護者の詰め所)などに設置される。本実施形態では、多機能報知手段1244は例えばナースステーションに設置されている。また、被験者Uの在床に関する情報とは、被験者Uが各種行動をしたという情報などである。
報知スピーカ1314は、被験者Uの在床に関する情報を音声やアラーム音で報知するものであり、本実施形態では、アラート信号を受信した時にアラーム音を「アラート信号受信」として報知する。ディスプレイ1313は、在床に関する情報を文字、記号、図等の表示により画面表示またはそれらの点滅等で報知するものである。
多機能端末1104では、CPU1311が、後述する表示・報告を実現するアプリケーションプログラムを例えばメモリ1312から読み出して実行することにより、表示・報知手段が実現される。
なお、このアプリケーションプログラムは、必ずしもメモリ1312に記憶されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのアプリケーションプログラムを多機能端末1104が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介して携帯端末(多機能端末1104)に接続される、例えば在床状況情報処理センタのコンピュータ1103の解析サーバ1109またはその他コンピュータ(またはサーバ)にこのアプリケーションプログラムを記憶させておいてもよい。この場合には多機能端末1104が通信網1106を介してこれらからアプリケーションプログラムを読み出して実行する。
<多機能端末1104の表示・報告を実現するアプリケーションプログラムの説明>
前記在床情報管理システム1101において、多機能端末1104は、インターネットを含むコンピュータネットワークを介したクライアントコンピュータとして機能している。
本プログラムは多機能端末1104に搭載(インストール)され、被験者Uの識別情報をキーとした在床情報を格納したデータベースを有する在床状況情報処理センタのサーバシステム上に準備された在床情報に対する、多機能端末1104からのアクセス処理を提供するプログラムである。
アプリケーションプログラムの実行により、クライアントコンピュータである多機能端末1104は、サーバシステムを識別するURLを送信することにより識別情報の要求処理を実行し、更に、クライアントコンピュータである多機能端末1104は、サーバシステム上に準備され且つURLにより識別されたページを表示する処理を実行する。
ここで、サーバシステム上に準備されたURLにより識別されたページとは、在床情報であって、例えば、多機能端末1104から指定された被験者Uの識別情報を基に特定された、在床状況情報処理センタのデータベースのデータ(データセットの形式で発生時刻(判定時刻)と関連付けられた、判定基準、荷重値、ステータス、イベントなど)を、要求に合わせて編集したウェブ画面データである。
<アプリケーション実行結果の表示例の説明>
多機能端末1104の表示・報告を実現するアプリケーションプログラムを実行したときの表示・動作の一例を図17、図15(a)〜(e)に沿って説明する。
本実施形態のシステムを使用する際には予めアプリケーションプログラムを起動させておく。
図15(a)は、多機能端末操作者により所定のアプリケーションがインストールされ、起動された該アプリケーションプログラムにより、そのメイン画面表示処理ステップ(SSTP1)が実行された時のメイン画面である。
表示上部中央部1503には画面の操作モード(メイン画面では「メイン」と表示されている。)が表示されている。
表示上部の左には、画面表示がタッチされることでひとつ前の画面状態に戻る処理が実行されるボタン(「戻る」と表示。)1502が表示され、右には画面表示にタッチすることでメイン画面表示処理に戻る処理が実行されるボタン(「Menu」と表示)1504が表示されている。
表示画面の表示部1501には画面表示がタッチされることで実行される処理が選択される各種ボタンが表示される。
図では「利用者名」処理として、後述する「登録処理」で予め設定されている被験者Uの氏名の一覧がまず表示され、一覧の中からタッチされた氏名が選択された氏名として表示される。なお、この「利用者名」選択処理は、画面(d)(e)でも同様な処理である。
選択された利用者名は多機能端末1104上に被験者識別情報として仮に保存され、後述するウェブページ閲覧処理において在床状況情報処理センタのコンピュータ1103へ被験者識別情報として送られ、送られた被験者識別情報は在床状況情報処理センタのコンピュータ1103においてウェブページを編集する際に使用するデータをデータベースから検索するキーとして使用される。
さらに図では「選択項目」として「利用者状態」、「アラート履歴」、「設定」のボタンが表示され、ボタンがタッチされると、図17のフローにおいて各分岐が「YES」となり、それぞれに対応した処理ステップが実行される。
図15(b)は、データセット蓄積制御手段1216から送信されたアラート信号を多機能端末1104が受信している時に、アプリケーションプログラムによりアラート表示処理ステップ(SSTP3)が実行されて、その結果、表示される画面である。表示上部中央部1503には「アラート発生」と表示されている。
さらに表示部1501に「アラート発生中」と表示するとともに、在床情報として予め準備された様式にウェブサーバで準備された画面(例えば、「発生日時」「判定基準」。)を表示する。「Menu」ボタンがタッチされると表示は消去されてメイン画面となる。
図15(c)は、操作者により「設定」ボタン1508がタッチされたときに実行される利用者登録処理ステップ(SSTP2)が実行されたときに表示される画面である。表示上部中央部1512には「設定」と表示される。
表示部1501に表示される画面は、予め別途準備されている、検知装置1102のIPアドレスとその検知装置1102の検知対象者である被験者氏名のリストの情報とがキーパッドにより入力されている状態を表示しているモニター表示(1514)画面である。入力が完了されたモニター表示がタッチされることで、検知装置1102のIPアドレスとその検知装置1102の検知対象者である被験者氏名とが選択され、その状態で「登録」ボタン1513がタッチされると、選択されたIPアドレスと被験者氏名が関連付けられて「登録リスト」に保存され、登録されたIPアドレスと被験者氏名はモニター画面上で表示が反転されて登録済であること判別できるようになる。「登録リスト」は、作業中は多機能端末1104に仮保存され、Menuボタン1504を押してメイン画面が表示されることで、在床状況情報処理センタのコンピュータ上に転送されて保存される。なお利用者登録処理ステップ(SSTP2)が実行されたときに、保存された登録リストを多機能端末1104から在床状況情報処理センタのコンピュータに要求して、転送されたリストをモニター表示(1514)し、そのリストから登録被験者が選択されるようにすることが可能である。病院名(または施設名)、被験者の生年月日を登録リストの項目として入力、登録の対象としても良い。「Menu」ボタン1504がタッチされると表示は消去されてメイン画面となる。
図15(d)は、操作者により「利用者状態」ボタン1506がタッチされたときに実行されるウェブページ閲覧処理ステップ(SSTP4)が実行されたときに表示される画面である。表示上部中央部1515には「利用者状態」と表示さる。
表示部1501に表示される画面は、サーバにセット形式で蓄積されているデータから被験者識別情報をキーとして選択されたデータから得られた現時点の被験者Uのステータス情報(1516)、および荷重値より演算された重心位置をもとに被験者Uのベッド寝床部21上の位置を表示する画面(1517)を用いて編集された在床情報としてウェブサーバ上に準備され、送られた画面である。「Menu」ボタン1504がタッチされると表示は消去されてメイン画面となる。
図15(e)は、操作者により「アラート履歴」ボタンがタッチされたときに実行される上記とは別のウェブページ閲覧処理ステップ(SSTP5)が実行されたときに表示される画面である。表示上部中央部1518には「アラート履歴」と表示されている。
表示部1501に表示される画面は、サーバにセット形式で蓄積されているデータから被験者識別情報をキーとしてとして選択されたデータから得られた現時点から所定の期間過去に遡った発生(判定)時刻情報、判定基準情報のデータセットを基に、在床情報としてウェブサーバ上に準備され、送られた画面である。画面上にはデータセットの形(1519)で表示される。「Menu」ボタン1504がタッチされると表示は消去されてメイン画面となる。
<在床状況検知装置の詳細説明>
本発明の一実施形態を構成するベッドの在床状況検知装置15(1102)は、図1に示すように、ベッド20の寝床部21上におけるベッド使用者(被験者)Uの在床状況を検知するものである。在床状況としては、臥床、背上げ動作、離床、ベッド寝床部21上の使用者Uの重心位置G等が挙げられる。
「時刻計測手段」
時刻計測手段1207は、荷重検出手段1202(各荷重検出センサ1A〜1D)により荷重値を検出した時刻、各種判定手段11により使用者(被験者)Uが各種行動をしたと判定された時刻、通信手段1206(1105)により送信された時刻などを計測するものであり、例えば水晶発振式時計からなる。なお、時刻計測手段1207により計測される時刻は、日付(年月日)を含む。よって、本実施形態では「日時」とも記載されている。
「イベント選択処理」
データセット記録部1204に記録するデータにイベント情報を追加することで、睡眠時間中に離床判定した際に、離床した理由の行動情報を他の情報と関連付けておくことができるため好ましい。選択できるイベントは例えば「オムツ交換」、「トイレ誘導」、「徘徊」、「起床」及び「その他」が示されており、その中から選択する。以下に、イベント情報を追加するイベント選択処理について説明する。
図16に示す、コントローラ1603(1201)には、制御手段1203が搭載されるとともに、更にイベント表示制御手段1208が搭載されている。
イベント表示制御手段1208は、複数のイベントEの中から1つのイベントが選択されたか否かを判定するイベント選択判定手段1209と、表示部1622に複数のイベントEが表示されてから所定時間が経過したか否かを判定する経過時間判定手段1210を有している。所定時間は、例えば0.5〜10分の範囲内における予め設定された時間であり、具体的には例えば10分であり、イベント表示制御手段1208に予め記憶されている。この経過時間判定手段1210により所定時間が経過したと判定された場合、表示部1622において複数のイベントEの表示が消される。
選択手段1623は、表示部1622に表示された複数のイベントEの中から適切なイベントを選択するためのものであり、コントローラ1603(1201)の操作面の下部に設けられた複数の選択ボタンを有している。複数の選択ボタンのうち「右足・↓」ボタン1623aは、表示部1622に表示された複数のイベントEのうち一つのイベントを指示するカーソル1623cを下に移動させるためのものである。カーソル1623cで指示されたイベントEは網掛け状態となる。介護者が「右足・↓」ボタン1623aを押すと、カーソル1623cは下へ移動される。介護者が「YES」ボタン1623bを押すと、複数のイベントEのうちカーソル1623cで指示されたイベントE1が選択決定される。なお、カーソル1623cが一番下のイベント(即ち「その他」)を指示している状態で「右足・↓」ボタン1623aを押すと、カーソル1623cは一番上のイベント(即ち「オムツ交換」)へ戻って当該イベントを指示する。
選択されたイベントはデータセット記録制御手段1205へ送られデータセット記録手段1204に他の情報と関連付けられて記録される。
「データセット記録制御手段1205」
データセット記録制御手段1205は、データセット記録手段であるデータセット記録部1204、書込み制御部等を有するものであり、所定時間毎に時刻と荷重値とをデータセット記録部1204に記録させるとともに、更に、制御手段1203の各種判定手段11により被験者Uが各種行動をしたと判定された時刻と、荷重値と、被験者Uの状態(ステータス)と、判定基準(判定に適用した判定手段の名称)と、選択されたイベントE1とを、互いに関連付けてデータセット記録部1204に記録させるように構成されている。
図14は、データセット記録制御手段1205によりデータセット記録手段1204に記録された記録内容を表形式で示した図である。
データセット記録手段1204に記録される荷重値の単位は「kg」である。ただし本発明では、データセット記録手段1204に記録される荷重値は、その他に例えば、各荷重検出センサ1A〜1Dにより検出された荷重値に対応する電圧値であっても良い。
同図において、ステータス欄1431は、被験者Uの状態を示す欄であり、この欄1431には、各種判定手段11により被験者Uが臥床行動をしていると判定された場合には「臥床」と記録され、被験者Uが離床行動をしたと判定された場合には「離床」と記録される。
判定基準欄1432は、判定結果のアラート信号に用いる情報を記録する欄であって各種行動の判定に適用した判定手段4、7、8の名称が記録される欄である。すなわち、この欄1432には、例えば背上げ判定手段7により背上げ判定がされた場合であれば「背上げ」、離床判定手段8により離床判定がされた場合であれば「離床」が記録される。
イベント欄1433は、選択されたイベントE1が記録される欄である。すなわち、この欄1433には、「オムツ交換」、「トイレ誘導」、「徘徊」、「起床」及び「その他」のうちいずれか1つが記録される。なお複数のイベントEの中から何らイベントが選択されなかった場合には、判定基準欄1432とイベント欄1433はそれぞれ空欄となる。
同図に示すように、データセット記録手段1204には、各種判定手段11により被験者Uが各種行動をしたと判定された時刻と、荷重値と、被験者Uの状態(ステータス)と、判定基準(判定に適用した判定手段の名称)と、選択されたイベントE1とが、互いに関連付けて、すなわちデータセットの形で記録される。
「在床状況検知装置の荷重検出手段1202、臥床判定、背上げ判定と離床予知判定の説明」
図1に示すように、ベッド20は、医療施設(例:病院)、高齢者施設、介護施設、一般家庭等で用いられるものであり、一般的に、寝室(病室を含む)等の部屋内におけるベッド設置面としての床面25上に設置されるものである。ベッド20の寝床部21は、平面視方形状(詳述すると長方形状)である(図2参照)。そして、ベッド20の4個の脚部としての頭側右脚部22A、頭側左脚部22B、足側右脚部22C及び足側左脚部22Dによってベッド寝床部21が下方から略水平状に支持されている。各脚部22A〜22Dの下端部には、ベッド20が床面25上をスムーズに移動できるようにするためのベッド移動用キャスタ23が固定状態に設けられている。ベッド寝床部21上にはベッド使用者Uが就寝などのために臥床する。使用者Uとしては、高齢者、病人、健康人等が挙げられる。
本実施形態では、ベッド寝床部21上に使用者Uが仰臥姿勢で臥床した状態において、使用者Uの右側、左側、頭側及び足側を、それぞれベッド寝床部21の右側、左側、頭側及び足側という。
本実施形態のベッドの在床状況検知装置15(1102)は、図1に示すように、荷重検出手段1202に備えられた4個の荷重検出センサ1A〜1D、制御手段2(1203)などを具備している。
各荷重検出センサ1A〜1Dは、例えば公知のロードセル式のものであり、また特開2006−302266号公報、特開2007−167492号公報、特開2008−12202号公報などに開示されているものであって、ベッド寝床部21の各脚部22A〜22Dと床面25との間に配置されている。これらの荷重検出センサ1A〜1Dにおいて、頭側右脚部22Aと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第1荷重検出センサ1A」という)は、ベッド寝床部21の頭側右部に掛かる荷重を検出するものである。頭側左脚部22Bと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第2荷重検出センサ1B」という)は、ベッド寝床部21の頭側左部に掛かる荷重を検出するものである。足側右脚部22Cと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第3荷重検出センサ1C」という)は、ベッド寝床部21の足側右部に掛かる荷重を検出するものである。足側左脚部22Dと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第4荷重検出センサ1D」という)は、ベッド寝床部21の足側左部に掛かる荷重を検出するものである。
各荷重検出センサ1A〜1Dは、互いに同一構成のものであり、その上面に設けられた荷重受け面上にベッド20の対応する脚部22A〜22Dが載置されることでベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重を所定の検出周期毎に検出するものである。そして、各荷重検出センサ1A〜1Dからは、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として荷重検出センサの検出周期毎に出力される。すなわち、第1荷重検出センサ1Aからは、ベッド寝床部21の頭側右部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。第2荷重検出センサ1Bからは、ベッド寝床部21の頭側左部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。第3荷重検出センサ1Cからは、ベッド寝床部21の足側右部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。第4荷重検出センサ1Dからは、ベッド寝床部21の足側左部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。
ここで本発明では、荷重検出センサの検出周期は限定されるものではないが、0.005〜1秒の範囲に設定されるのが望ましい。本実施形態では、検出周期は0.5秒としている。
各荷重検出センサ1A〜1Dにより検出された荷重値、すなわち各荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値は、有線通信手段(又は無線通信手段)を介して制御手段2(1203)に荷重検出センサの検出周期毎に送信される。なお本実施形態では、各荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値の単位は、例えば「kgf」であるとする。
本実施形態では、各センサ1A〜1Dにより検出された荷重値を、各センサ1A〜1Dから出力される荷重値とも記載する。
制御手段2(1203)は、ROM、RAM、CPU等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御器からなるものであり、図3に示すように、動作モード選択手段3、判定手段11としての臥床判定手段4、臥床時総荷重値記憶手段(臥床時総出力値記憶手段)5、荷重値データ記憶手段(出力値データ記憶手段)6、判定手段11としての背上げ判定手段7、判定手段11としての離床判定手段8、制御手段2(1203)の報知手段9、閾値記憶手段10などを備えている。コンピュータには、所定の動作モードを実行するためのプログラムが予めインストールされている。なお、この制御手段2(1203)は、通常、ベッド20の近傍、介護者(看護師を含む)の詰め所などに設置されたり、コントローラ1201(1603)に搭載されたりする。本実施形態ではコントローラ1201(1603)に搭載されている。
動作モード選択手段3は、背上げ判定モードを含む複数の動作モードの中から介護者等の操作者に所望する動作モードを選択させるためのものであり、例えばタッチパネルで構成された表示部(図示せず)を有している。表示部1622には、背上げ判定モード選択用タッチボタンを含む複数の動作モード選択用タッチボタンが表示される。背上げ判定モードを開始する場合は、操作者は、在床状況の検知を開始する際に、複数のタッチボタンの中から背上げ判定モード選択用タッチボタンをタッチ操作する。これにより、背上げ判定モードが選択されて当該モードが開始される。
臥床判定手段4は、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力された荷重値を用いてベッド寝床部21上に使用者Uが臥床したか否かを荷重検出センサの検出周期毎に判定するものである。その具体的な判定は次のように行われる。
図2に示すように、第1荷重検出センサ1Aから出力された荷重値をW1、第2荷重検出センサ1Bから出力された荷重値をW2、第3荷重検出センサ1Cから出力された荷重値をW3、及び、第4荷重検出センサ1Dから出力された荷重値をW4とする。ここで、W1〜W4は、ベッド20の重量を風袋値として減算処理された値であることが望ましく、即ち風袋処理された値であることが望ましい。なお、この風袋処理は制御手段2(1203)(又は各荷重検出センサ1A〜1D)に備えられた風袋処理手段(図示せず)で行われる。本実施形態では、W1〜W4は風袋処理された値であるとする。そして、臥床判定手段4は、これらの荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTが所定の閾値(例えば20kgf)以上であり、更に、これらの荷重値W1〜W4を用いて演算されたベッド寝床部21上の使用者Uの重心位置G(GX,GY)がベッド寝床部21の周縁領域ではなく臥床領域としての中央領域(クロスハッチングで示した領域)21a内にあり且つその状態が所定時間(例えば5秒)以上継続している場合、使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定し、一方、そうでない場合、使用者Uは臥床していないと判定する。
ここで、ベッド寝床部21上の使用者Uの重心位置G(GX,GY)は、例えば次式(1X)及び(1Y)に従って演算される。なお、図中のO(0,0)は重心位置Gを定めるX−Y直交座標の原点を示している。
GX=(W1+W2−W3−W4)×(1/WT)×(BX/2) …式(1X)
GY=(W1+W3−W2−W4)×(1/WT)×(BY/2) …式(1Y)
但し、
BX:ベッド寝床部21の長さ方向(即ちX軸方向)の脚部間隔
BY:ベッド寝床部21の幅方向(左右方向、即ちY軸方向)の脚部間隔
WT:W1〜W4を合計した総荷重値(即ち、WT=W1+W2+W3+W4)。
臥床時総荷重値記憶手段5は、臥床判定手段4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定された場合、その時の総荷重値WTを臥床時総荷重値GWTとして算出して記憶するものである。
荷重値データ記憶手段6は、荷重値W1〜W4、頭側荷重値、足側荷重値など、背上げ判定に必要な荷重値に関するデータ(これを「荷重値データ」という)を荷重検出センサの検出周期毎に算出して記憶するものである。
頭側荷重値とは、第1及び第2荷重検出センサ1A、1Bから出力された荷重値W1、W2を合計した値であり、これをHとするとき、Hは次式(2)で算出される。足側荷重値とは、第3及び第4荷重検出センサ1C、1Dから出力された荷重値W3、W4を合計した値であり、これをFとするとき、Fは次式(3)で算出される。
頭側荷重値H=W1+W2 …式(2)
足側荷重値F=W3+W4 …式(3)。
背上げ判定手段7は、臥床時総荷重値記憶手段5に記憶された臥床時総荷重値GWT及び荷重値データ記憶手段6に記憶された荷重値データを用いて、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたか否かを判定するものである。この背上げ判定手段7による具体的な判定方法は、次のとおりである。
すなわち、背上げ判定手段7は、所定の第1条件と所定の第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、少なくとも一方を満足していると判定した場合にベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定し、一方、そうでないと判定した場合にベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしていないと判定するものでる。
第1条件とは、現時刻(即ち現在の時刻)からt1時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα1以上である状態がβ1時間以上継続しているという条件である。但し、t1、α1、α1は、それぞれ0<t1、0<α1、0<β1である。
ここで、第1条件において、現時刻の頭側荷重値をH0、現時刻からt1時間前の頭側荷重値をH1、現時刻からt1時間前の頭側荷重値H1に対する現時刻の頭側荷重値H0の減少率をHG1とするとき、HG1は次式(4)で算出される(図7参照)。
HG1=(H1−H0)/H1 …式(4)。
第2条件とは、現時刻からt2時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα2以上であり且つ現時刻からt2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重値の増加率がα3以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件である。但し、t2、α2、β2、α3は、それぞれt1≦t2、0<α2<α1、β1<β2、0<α3≦α2の関係を満足するように設定されている。その理由については後述する。
ここで、第2条件において、現時刻の頭側荷重値をH0、現時刻からt2時間前の頭側荷重値をH2、現時刻からt2時間前の頭側荷重値H2に対する現時刻の頭側荷重値H0の減少率をHG2、現時刻の足側荷重値をF0、現時刻からt2時間前の足側荷重値をF2、現時刻からt2時間前の足側荷重値F2に対する現時刻の足側荷重値F0の増加率をFZ2とするとき、HG2及びFZ2はそれぞれ次式(5a)及び(5b)で算出される(図7、8参照)。
HG2=(H2−H0)/H2 …式(5a)
FZ2=(F0−F2)/F2 …式(5b)。
なお後述するように、t1はt1<t2の関係を満足するように設定されることが望ましく、またβ1はβ1≦β2×(3/5)の関係を満足するように設定されることが望ましい。その理由については後述する。
さらに、この背上げ判定手段7は、上述のような第1条件と第2条件に関する判定を行うための前提条件を満足しているか否かの判定として、現時刻からt1時間前の総荷重値と現時刻の総荷重値との差の絶対値が臥床時総荷重値記憶手段5に記憶された臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であるか否かを判定するものとなっている。そしてこの背上げ判定手段7は、もし当該差の絶対値が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であると判定した場合に、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、一方、そうではないと判定した場合、臥床判定手段4を再実行させるものとなっている。但し、aは1<aである。
ここで、前提条件の判定において、現時刻の総荷重値をWT0、現時刻からt1時間前の総荷重値をWT1、現時刻からt1時間前の総荷重値WT1と現時刻の総荷重値WT0との差の絶対値を|ΔWT|とするとき、|ΔWT|は次式(6)で算出される。
|ΔWT|=|WT1−WT0| …式(6)。
なお、この背上げ判定手段7で用いられるt1、t2、α1、α2、α3、β1、β2、1/aなどの閾値は、いずれも、制御手段2(1203)の閾値記憶手段10に介護者等が任意に変更可能に予め設定記憶されている。本実施形態では、これらの閾値は、上述したように閾値記憶制御手段1211により閾値記憶手段10に書き換えられるようになっている。
背上げ判定手段7について図6〜8を参照して更に具体的に説明すると、以下のとおりである。なお本実施形態では、背上げ判定手段7を理解し易くするため、t1、t2、β1、β2の単位は、いずれも「秒(s)」であるとする。
図6に示すようにベッド寝床部21上で仰臥姿勢で臥床していた使用者Uが背上げ動作をした場合、頭側荷重値Hは例えば図7に示すように減少し、一方、足側荷重値Fは例えば図8に示すように増加する。
第1条件において、現時刻t0秒からt1秒前の頭側荷重値H1に対する現時刻t0秒の頭側荷重値H0の減少率HG1とは、上記式(4)から分かるように(H1−H0)/H1の値である(図7参照)。HG1がα1以上であり且つその状態がβ1秒以上継続している場合には、背上げ判定手段7は第1条件を満足していると判定し、すなわちベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定する。
第2条件において、現時刻t0秒からt2秒前の頭側荷重値H2に対する現時刻t0秒の頭側荷重値H0の減少率HG2とは、上記式(5a)から分かるように(H2−H0)/H2の値である(図7参照)。また、現時刻t0秒からt2秒前の足側荷重値F2に対する現時刻t0秒の足側荷重値F0の増加率FZ2とは、上記式(5b)から分かるように(F0−F2)/F2の値である(図8参照)。HG2がα2以上であり且つFZ2がα3以上であり更にその状態がβ2秒以上継続している場合には、背上げ判定手段7は第2条件を満足していると判定し、すなわちベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定する。
したがって、背上げ判定手段7で第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合には、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたことを検知できる。
ここで、背上げ判定手段7において、第1条件が背上げ動作が速い場合に適する背上げ判定条件になり、第2条件が背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件になるようにするため、本実施形態では、t1、t2、α1、α2、α3、β1、β2を次のように設定する。なお、これらの値はいずれも0よりも大きな値である。
すなわち、背上げ動作が速い場合は比較的短時間で頭側荷重値Hが減少し、一方、背上げ動作が遅い場合は比較的長い時間をかけて頭側荷重値Hが減少する。そこで、第1条件のt1と第2条件のt2との関係を「t1≦t2」と設定する。
さらに、背上げ動作が速い場合は、比較的短時間で頭側荷重値Hが減少するのでその減少率は比較的大きく、一方、背上げ動作が遅い場合は、比較的長い時間をかけて頭側荷重値Hが減少するのでその減少率は比較的小さい。そこで、第1条件のα1と第2条件のα2との関係を「α1>α2」と設定する。
このように設定することにより、第1条件が背上げ動作が速い場合に適する背上げ判定条件となるとともに、第2条件が背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件となる。そして、背上げ判定手段7では、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、後述する報知手段9では、背上げ判定手段7で少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をした旨の情報を報知する。したがって、使用者Uの背上げ動作が速い場合でも遅い場合でも使用者Uが背上げ動作をしたか否かについて判定することができ、すなわち、使用者Uの背上げ動作についてその速さに追従して判定することができ、これにより使用者Uの背上げ動作を確実に検知することができる。
さらに、背上げ動作が遅い場合は、上述したように頭側荷重値の減少率は比較的小さいことから、背上げ動作が遅い場合の頭側荷重値の減少率は、背上げ動作が速い場合の頭側荷重値の減少率よりも、背上げ動作に関係のない小さな荷重値の変動(ノイズ)の影響を受け易い。そこで、第1条件のβ1と第2条件のβ2との関係を「β1<β2」と設定する。これにより、ノイズの影響による誤判定を回避することができ、その結果、背上げ動作についての判定精度を向上させることができる。さらに、「β1<β2」と設定することにより、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも早期に背上げ動作を検知することができる。
さらに、背上げ動作が遅い場合は、上述したように頭側荷重値の減少率は比較的小さく、背上げ判定について誤判定を生じ易い。一方、第3及び第4荷重検出センサ1C、1Dから出力される荷重値W3、W4を合計した足側荷重値Fは、図8に示すように使用者Uの背上げ動作に伴って増加する。そこで、第2条件では、頭側荷重値の減少率だけではなく足側荷重値の増加率についても背上げ判定の条件に追加している。こうすることにより、背上げ動作(特に、遅い背上げ動作)についての判定精度を更に向上させることができる。ここで、もしα3をα2よりも大きく設定する(即ち、α3>α2)と、背上げ判定のタイミングが遅くなり、背上げ動作に追従した判定が困難になる。そこで、α3を「α3≦α2」と設定する。こうすることにより、背上げ判定のタイミングを速くし得て、背上げ動作に追従した判定を確実に行うことができる。
t1とt2は、いずれも1秒〜10分(600秒)の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより、様々な背上げ動作の速さに対応した判定を確実に行うことができる。
α1は、5〜80%の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより速い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
α2は、5〜50%の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより遅い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
α3は、5〜50%の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより遅い背上げ動作についての判定を更に確実に行うことができる。
β1は、1〜5秒の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより速い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
β2は、1〜10秒の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより遅い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
さらに、t1はt1<t2の関係を満足するように設定されることが望ましく、こうすることにより、背上げ判定手段7の第1条件で用いた頭側荷重値の減少率HG1を第2条件よりも直近の背上げ動作に確実に対応させることができる。これにより、第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に適するものとなる。したがって、使用者Uの背上げ動作についてその速さに確実に追従して判定することができ、これにより、使用者Uの背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも確実に早期に検知することができる。
さらに、β1はβ1≦β2×(3/5)の関係を満足するように設定されることが望ましく、こうすることにより、背上げ判定手段7の第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に一層適するものとなる。したがって、使用者Uの背上げ動作についてその速さに更に確実に追従して判定することができ、これにより、使用者Uの背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも更に確実に早期に検知することができる。
さらに、背上げ判定手段7は、上述したように、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する前に、現時刻からt1時間前の総荷重値WT1と現時刻の総荷重値WT0との差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定するものとなっており、当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であると判定した場合に、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、一方、そうではないと判定した場合、臥床判定手段4を再実行させるものとなっている。したがって、当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であるといった総荷重値WTの変動が比較的小さい場合にのみ、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定できるから、臥床判定手段4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定された後において背上げ動作に関係のない大きな総荷重値WTの変動があった場合(例えば、使用者Uが臥床したと判定された後でベッド寝床部21上に大きな重量物が載置されることで総荷重値WTの変動が大きくなった場合や、ベッド寝床部21上に載置されていた大きな重量物が使用者Uが臥床したと判定された後で取り除かされることで総荷重値WTの変動が大きくなった場合)を排除することができ、これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。一方、差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下ではないと判定した場合、臥床判定手段4を再実行させる。これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。なお、1/aの値が1以上(即ち、a≦1)であることは非常に大きな総荷重値の変動(例えば、使用者Uが離床した場合や、他人がベッド寝床部21上に乗った場合や、柵がベッド20に取り付けられた場合)があったと考えられ正確な背上げ判定が困難になるので、1/aの値は1よりも小さい(即ち、1<a)とする。
1/aは、1/10〜1/2(即ち、2≦a≦10)の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより、背上げ動作に関係のない大きな総荷重値の変動による背上げ動作についての誤判定を確実に回避することができ、その結果、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
さらに、背上げ判定手段7で使用者Uの背上げ動作の判定に用いる値は、頭側荷重値Hの減少量ではなく減少率なので、使用者Uの体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができ、これにより背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
離床判定手段8は、ベッド寝床部21上の使用者Uがベッド寝床部21から離床したか否かを判定するものであり、本実施形態では、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力された荷重値W1〜W4を用いてその判定が行われる。この離床判定手段8による具体的な判定は、例えば次のように行われる。
すなわち、離床判定手段8は、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTが所定の閾値(例えば、臥床時総荷重値GWTに対して50%)未満である場合、ベッド寝床部21上の使用者Uが離床したと判定し、一方、総荷重値WTが前記閾値未満でない場合、ベッド寝床部21上の使用者Uが離床していないと判定するものである。
制御手段2(1203)の報知手段9は、報知スピーカ、報知ランプ、表示部(例:液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT)等を備えたものである。そして、この報知手段9は、背上げ判定手段7で第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合に、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をした旨の情報を、当該情報に対応するアラームや音声等の音を報知スピーカから発したり、当該情報に対応する報知ランプを点灯や点滅したり、当該情報に対応する文字や図等を表示部に表示したりすることで報知対象者(例:介護者、監視者)に対して報知するものとなされている。ここで本実施形態では、報知対象者は例えば介護者であるとし、またベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をした旨の情報は、当該情報に対応するアラーム(即ち使用者Uが背上げ動作をしたことを示すアラーム)が報知スピーカから発せられることで報知対象者に対して報知されるものとする。
さらに、この報知手段9は、離床判定手段8でベッド寝床部21上の使用者Uがベッド寝床部21から離床したと判定した場合にも、ベッド寝床部21上の使用者Uが離床した旨の情報を、当該当該情報に対応するアラームや音声等の音を報知スピーカから発したり、当該当該情報に対応する報知ランプを点灯や点滅したり、当該当該情報に対応する文字や図等を表示部に表示したりすることで報知対象者に対して報知するものとなされている。
閾値記憶手段10は、上述したように背上げ判定手段7で用いられるt1、t2、α1、α2、α3、β1、β2、1/aなどをはじめ、その他の閾値を記憶する。閾値記憶手段10に記憶された閾値は、介護者等が任意に変更可能になっている。
次に、本実施形態の検知装置15(1102)を用いたベッドの在床状況検知方法について図4及び図5を参照して以下に説明する。なお、t1、t2、β1、β2の単位はいずれも「秒(s)」である。
まず、検知装置15(1102)の基本的な動作について図4を参照して説明する。
ステップS1では、前準備工程として、介護者等の所定の作業者は第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dのベッド20への設置作業(配置作業)を行う。その作業方法は例えば次のとおりである。まず、床面25上に4個の荷重検出センサ1A〜1Dをベッド20の4個の脚部間22A〜22Dの間隔に対応して互いに離間して配置する(図1参照)。次いで、各荷重検出センサ1A〜1Dの上面の荷重受け面上にベッド20の対応する脚部(詳述するとキャスタ23)を載置する。これにより、各荷重検出センサ1A〜1Dのベッド20への設置作業(配置作業)が完了する。そして、各荷重検出センサ1A〜1Dの動作を開始させる。これにより、各荷重検出センサ1A〜1Dによって荷重が検出されて各センサ1A〜1Dから荷重値が出力される。
ステップS2では、介護者等の所定の操作者が動作モード選択手段3で複数の動作モードの中から所望する動作モードとして背上げ判定モードを選択する。これにより、背上げ判定モードが開始される。次いで、ステップS3へ進む。
ステップS3では、背上げ判定モードについての正常な実行に必要な値やデータ等が初期化される。この工程S3を初期化工程という。次いで、ステップS4へ進む。
ステップS4では、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を用いて、ベッド寝床部21上に使用者Uが臥床しているか否かを臥床判定手段4により荷重検出センサの検出周期毎に判定する。この工程を「臥床判定工程S4」という。そして、もし使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定した場合、ステップS5へ進む。この臥床判定工程S4は、使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定するまで繰り返し行われる。
ステップS5では、臥床判定工程S4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定した時の第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力された荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTを臥床時総荷重値GWTとして算出して臥床時総荷重値記憶手段5に記憶する。この工程S5を「臥床時総荷重値記憶工程S5」という。次いで、ステップS6へ進む。
ステップS6では、荷重値W1〜W4、頭側荷重値H、足側荷重値Fなど、背上げ判定に必要な荷重値データを荷重検出センサの検出周期毎に算出して荷重値データ記憶手段6に記憶することを開始する。この工程を「荷重値データ記憶工程S6」の開始という。次いで、ステップS7へ進む。
ステップS7では、第1条件と第2条件のうち少なくとも一方を満足しているか否かを背上げ判定手段7により荷重検出センサの検出周期毎に判定する。この工程を「背上げ判定工程S7」という。そして、もし使用者Uが背上げ動作をしたと判定した場合、ステップS8へ進む。なお、この背上げ判定工程S7の詳細については後述する。
ステップS8では、ベッド寝床部21上の使用者Uがベッド寝床部21上から離床したか否かを離床判定手段8により判定する。この工程を「離床判定工程S8」という。そして、もし使用者Uが離床したと判定した場合、ステップS9へ進み、荷重値データ記憶手段6による荷重値データの記憶を終了する。そしてステップS10へ進む。ステップS10では、臥床時総荷重値記憶手段5に記憶された臥床時総荷重値GWTをリセットする。次いでステップS4(臥床判定工程)へ戻る。
次に、背上げ判定工程S7の詳細について図5を参照して説明する。なお、以下で説明する背上げ判定工程S7における判定は全て背上げ判定手段7により行われる。
ステップS20では背上げ判定を開始する。ステップS21では、臥床判定工程S4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定した時(即ち臥床時)からt1秒以上経過したか否かを判定する。そして、もし臥床時からt1秒以上経過していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS22へ進む。一方、もし臥床時からt1秒以上経過していないと判定した場合(「NO」の場合)、本ステップS21へ戻る。
ステップS22では、第1条件と第2条件に関する判定を行うための前提条件を満足しているか否かの判定として、現時刻t0からt1秒前の総荷重値WT1と現時刻t0の総荷重値WT0との差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値記憶工程S5で記憶された臥床時総荷重値GWTの1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定する。そして、もし当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS23へ進む。一方、もし当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下ではない判定した場合(「NO」の場合)、臥床判定工程S4へ戻る。
ステップS23では、現時刻t0からt1秒前の頭側荷重値H1に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG1がα1(但し0<α1)以上であるか否かを判定する。そして、もし頭側荷重値H0の減少率HG1がα1以上であると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS24へ進む。一方、もし頭側荷重値H0の減少率HG1がα1以上ではない判定した場合(「NO」の場合)、ステップS25へ進む。
ステップS24では、頭側荷重値H0の減少率HG1がα1以上である状態がβ1(但し0<β1)秒以上継続しているか否かを判定する。そして、もしその状態がβ1秒以上継続していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS28へ進む。一方、もしその状態がβ1秒以上継続していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS25へ進む。なお、ステップS23とS24が、第1条件を満足しているか否かを判定する工程である。
ステップS25では、臥床時からt2秒以上経過したか否かを判定する。そして、もし臥床時からt2秒以上経過していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS26へ進む。一方、もし臥床時からt2秒以上経過していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22へ戻る。
ステップS26では、現時刻t0からt2(但しt1≦t2)秒前の頭側荷重値H2に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG2がα2(但し0<α2<α1)以上であり、且つ、現時刻t0からt2秒前の足側荷重値F2に対する現時刻t0の足側荷重値F0の増加率FZ2がα3(但し0<α3≦α2)以上であるか否かを判定する。そして、もし頭側荷重値H0の減少率HG2がα2以上であり且つ足側荷重値F0の増加率FZ2がα3以上であると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS27へ進む。一方、もしそうではないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22へ戻る。
ステップS27では、頭側荷重値H0の減少率HG2がα2以上であり且つ足側荷重値F0の増加率FZ2がα3以上である状態がβ2秒以上継続しているか否かを判定する。そして、もしその状態がβ2秒以上継続していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS28へ進む。一方、もしその状態がβ2秒以上継続していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22へ戻る。なお、ステップS26とS27が、第2条件を満足しているか否かを判定する工程である。
ステップS28では、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定し、その旨の情報としてアラームを制御手段2(1203)の報知手段9により所定時間(例えば2秒間)発する。この工程を「報知工程S28」という。次いで、ステップS29へ進む。
ステップS29では、背上げ判定に用いた荷重値データをリセットする。次いで、離床判定工程S8へ進む。
次に、本実施形態の検知装置15(1102)を用いた検知方法の背上げ判定工程S7での背上げ判定についての具体的な一例を、図9及び10を参照して以下に説明する。
図9は、ベッド寝床部21上の使用者Uが実際に背上げ動作をし且つ背上げ判定工程S7の第1条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率HG1についての時間的変動の一例を示すグラフである。横軸は使用者Uが背上げ動作を開始した時刻(これを0秒としている)からの時間経過である。縦軸は現時刻t0からt1秒前の頭側荷重値H1に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG1である。また、第1条件では、t1=5秒、β1=1.5秒、α1=35%に設定している。荷重検出センサの検出周期は0.5秒である。
図10は、ベッド寝床部21上の使用者Uが実際に背上げ動作をし且つ背上げ判定工程S7の第2条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率HG2及び足側荷重値の増加率FZ2についての時間的変動の一例を示すグラフである。横軸は使用者Uが背上げ動作を開始した時刻(これを0秒としている)からの経過時間である。縦軸の下半分(0%よりも下側)は現時刻t0からt2秒前の頭側荷重値H2に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG2であり、縦軸の上半分(0%よりも上側)は現時刻t0からt2秒前の足側荷重値F2に対する現時刻t0の足側荷重値F0の増加率FZ2である。また、第2条件では、t2=15秒、β2=2.5秒、α2=20%、α3=20%に設定している。荷重検出センサの検出周期は0.5秒である。
図9に示すように、第1条件では、背上げ動作の速い使用者Uが背上げ動作をした場合、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から1.5秒経過したとき頭側荷重値の減少率HG1がα1(=35%)以上になり、この状態がβ1(=1.5)秒継続したとき(即ち、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から3秒経過したとき)、第1条件を満足し、使用者Uが背上げ動作をしたと判定される。
一方、背上げ動作の遅い使用者Uが背上げ動作をした場合では、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から6.5秒を経過しても頭側荷重値の減少率HG1がα1(=35%)以上にならず、すなわち第1条件を満足せず、使用者Uが背上げ動作をしたと判定されない。
したがって、第1条件は、背上げ動作が速い場合(背上げ動作の速い使用者U)に適する背上げ判定条件となっていることが分かる。
図10に示すように、第2条件では、背上げ動作の速い使用者Uが背上げ動作をした場合、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から1秒経過したとき頭側荷重値の減少率HG2がα2(=20%)以上になり、この状態がβ2(=2.5)秒継続したとき(即ち、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から3.5秒経過したとき)、第2条件を満足し、使用者Uが背上げ動作をしたと判定されている。
一方、背上げ動作の遅い使用者Uが背上げ動作をした場合では、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から3秒を経過したとき頭側荷重値の減少率HG2がα2(=20%)以上となるが、このときの足側荷重値の増加率FZ2はα3(=20%)以上ではなく、よって第2条件を満足せず、使用者Uが背上げ動作をしたと判定されない。そして、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から4秒を経過したとき頭側荷重値の減少率HG2がα2(=20%)以上であり且つ足側荷重値の増加率FZ2がα3(=20%)以上になり、この状態がβ2(=2.5)秒以上継続したとき(即ち、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から6.5秒経過したとき)、第2条件を満足し、使用者Uが背上げ動作をしたと判定される。
したがって、第2条件は、背上げ動作が速い場合(背上げ動作の速い使用者U)だけではなく、更に、背上げ動作が遅い場合(背上げ動作の遅い使用者U)にも適する背上げ判定条件となっていることが分かる。
以上で本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲内で様々に変更可能である。
また上記実施形態では、背上げ判定工程S7の第2条件は、現時刻からt2時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率HG2がα2以上であり現時刻からt2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重理の増加率FZ2がα3以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件であるが、本発明では、第2条件はこれに限定されず、現時刻からt2時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率HG2がα2以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件であっても良い。
また上記実施形態では、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dからの出力値として荷重値W1〜W4を用いているが、本発明では、荷重検出センサからの出力値は荷重値であることに限定されるものではなく、その他に例えば、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重に対応する電圧値であっても良い。なおこの場合、荷重値は電圧値を所定の変換式に従って変換することにより演算可能であり、その演算を行うための荷重値演算手段(信号増幅部及びA/D変換部を含む)は例えば制御手段2(1203)に備えられる。
また上記実施形態では、荷重検出センサ1A〜1Dはベッド20の脚部22A〜22Dと床面25との間に配置されているが、本発明では、荷重検出センサはこの箇所に配置されることに限定されるものではない。例えば、荷重検出センサは、ベッド寝床部21に掛かる荷重が当該寝床部21から床面25に伝達される荷重伝達経路の途中に配置される。具体的には、荷重検出センサは、寝床部と脚部とを連結する連結部(例:連結フレーム)や、寝床部と脚部との間に配置されて寝床部を支持する支持部(例:支持フレーム)や、寝床部を昇降させる昇降機構のリンク部(例:リンクフレーム、リンク軸)や、脚部や、脚部とベッド移動用キャスタとを連結する連結部や、キャスタ軸部などに取り付けられたり組み込まれたりするなどして配置される。
さらに本発明では、ベッドの荷重伝達経路を寝床部の側と床面の側とに上下に分割する任意の分割面を想定し、当該分割面を上下に貫通する構造部材の少なくとも一箇所に荷重検出センサとしてのロードセルを設けた態様としても良い。例えば、ベッドの荷重伝達経路の途中における、支軸とこれを受ける軸受け部とが接する面を分割面と想定することができ、この場合、支軸及び軸受け部が分割面を上下に貫通する構造部材に相当する。
「端座位判定の説明」
本実施形態では、在床状況検知装置15(1102)に搭載する在床状況の判定手段11として端座位判定を追加した態様としても良い。その場合はデータセット記録手段1204の各判定結果、データセット蓄積手段1215、蓄積データの学習手段1220、総合判定手段1226、多機能報知手段1244にも端座位判定結果が追加される。端座位判定を追加することで被験者Uがベッド寝床部21の端部に座っていることが判定できるようになり離床予知判定の点から好ましい。
端座位判定とは、被験者Uがベッド設置面(床面)25上に足を着けないでベッド寝床部21の周縁部の乗降領域上に存在しているか否かを判定するものである。乗降領域とは、ベッド20の寝床部21の周縁部に設定された領域であり、被験者Uが入床及び離床(即ち乗り降り)する際に通過する領域である。
端座位判定方法は、ベッド寝床部21の4つの端角部としての寝床部21の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部にそれぞれ掛かる荷重を4個の荷重検出センサ1A〜1Dにより検出する荷重検出工程と、被験者Uの重心位置がベッド寝床部21の中央部の在床領域(図2中にクロスハッチングで示した領域)21a内にある場合に、全荷重検出センサ1A〜1Dの合計出力を在床荷重として記憶する在床荷重記憶工程と、重心位置が在床領域21a内にあるか否かを判定する第1判定工程と、重心位置が在床領域21a内にないと判定された場合に、全荷重検出センサ1A〜1Dの現在の合計出力が在床荷重に対して所定割合以下であるか否かを判定する第3判定工程と、を備える。そして、現在の合計出力が所定割合以下ではないと判定された場合に、被験者Uがベッド設置面(床面)25上に足を着けずにベッド寝床部21の乗降領域上に存在していることを判定する。
図4に示す検知装置15(1102)の基本的な動作を示す主フローチャートにおけるS7とS8のステップの間に端座位判定ルーチンを設けることが離床動作の点から好ましい。
なお、端座位判定を、離床動作の予備的動作として意味づけて「離床予知判定」とすることも可能である。
<判定手段等をサーバ上に構成する例の説明>
本実施形態では、各判定手段11(臥床判定手段4、背上げ判定手段7、離床判定手段8)、閾値記憶手段10などが検知装置15(1102)に搭載されたものとして説明したが、本発明の目的を達成する範囲では、各判定手段11、閾値記憶手段10などを在床状況情報処理センタのコンピュータに搭載した態様としても良い。
その場合は、データセット記録制御手段1205及び記録手段1204が、検知装置15(1102)と在床状況情報処理センタのコンピュータ1103とに分かれて搭載される。検知装置15(1102)に搭載したデータセット記録制御手段1205及び記録手段1204では、荷重値データのみが処理対象となり、在床状況情報処理センタのコンピュータ1103に搭載したデータセット記録制御手段1205及び記録手段1204では、在床状況情報処理センタのコンピュータ1103に搭載された各種判定手段での判定結果と、在床状況情報処理センタのコンピュータ1103に搭載された時刻計測手段から受け取った判定時刻情報とが、選択されたイベント情報とともに関連づけられて記録され、データセット蓄積手段1215に蓄積保存される。
<判定手段等を多機能端末1104上に構成する例の説明>
本実施形態では、各種判定手段11(臥床判定手段4、背上げ判定手段7、離床判定手段8)、閾値記憶手段10などが検知装置15(1102)に搭載されたものとして説明したが、本発明の目的を達成する範囲では、各種判定手段11、閾値記憶手段10などを多機能端末1104に搭載した態様としても良い。
その場合は、データセット記録制御手段1205及び記録手段1204が検知装置15(1102)と多機能端末1104に分かれて搭載される。
検知装置15(1102)に搭載したデータセット記録制御手段1205及び記録手段1204では、荷重値データのみが処理対象となり、通信網1106を介してその送信先は多機能端末1104となり、多機能端末1104に搭載された各種判定手段11で判定が行われる。
多機能端末1104に搭載したデータセット記録制御手段1205及び記録手段1204では、多機能端末1104に搭載された各種判定手段11での判定結果と、多機能端末1104に搭載された時刻計測手段から受け取った判定時刻情報とが、選択されたイベント情報とともに関連づけられて記録され、通信網1106を介して在床状況情報処理センタのコンピュータ1103に搭載されたデータセット蓄積手段1215に蓄積保存される。
<イベント選択処理を多機能端末1104上に構成する例の説明>
本実施形態では、イベント選択をコントローラ1201(1603)上の操作で実施するとして説明したが、本発明の目的を達成する範囲では、イベント選択を多機能端末1104上の操作で実施する態様としても良い。
その場合、イベント選択判定手段1209及び経過時間判定手段1210から構成されるイベント表示制御手段1208を多機能端末1104上に搭載し、図16に沿って前述した内容を多機能端末1104上で実行することで、当該態様を実現できる。
なお、イベント選択のために必要な各種判定結果情報は、在床状況検知装置15(1102)、在床状況情報処理センタのコンピュータ1103、もしくは多機能端末1104に搭載された各種判定手段11から送信などで提供される。
<複数台の在床状況検知装置を接続する例の説明>
本実施形態では、在床状況検知装置15(1102)と在床状況情報処理センタのコンピュータ1103が1対1に対応したものとして説明したが、本発明の目的を達成する範囲では、在床状況検知装置15(1102)が複数台とした態様としても良い。その場合は、例えば異なったIPアドレスが付与された在床状況検知装置15(1102)を複数台準備して本システムに接続することで、当該態様を実現できる。在床状況検知装置15(1102)が複数台となることで複数の被験者Uのデータがデータセット蓄積手段1215に蓄積保存されることになる。
その結果、学習手段1220が解析の基にするデータ母集団のデータ数が大きくなるので解析結果の精度が向上するので好ましい。
また、被験者単体のデータを母集団とした解析結果から導出した判断基準はその単体に偏ったものになりがちであるので他の被験者に適用する標準モデルの点で不都合が生じるが、複数の被験者Uのデータを母集団とした解析結果から導出した判断基準は汎用の標準モデルとなるので、新しい被験者にすぐに適用できる点から好ましい。
また、被験者単体のデータを母集団とした解析結果を判断基準にする場合に解析に必要なデータ数を蓄積するためには十分な数の判定結果が蓄積されるまで待つ必要があるが、複数の被験者Uのデータを母集団とすることで、在床状況検知装置15(1102)を接続した時に既に蓄積された他の複数の被験者Uのデータを母集団とした解析結果を基に判断することができるので蓄積を待つことが必要ではなくなり好ましい。
本実施形態では、在床状況検知装置15(1102)に搭載する在床状況の判定手段11として体動判定(たとえば被験者Uの位置の移動量、移動頻度を判定)を追加した態様としても良い。その場合はデータセット記録手段1204の各判定結果、データセット蓄積制御手段1216、蓄積データの学習手段1220、総合判定手段1226、多機能報知手段1244にも体動判定結果が追加される。体動判定を追加することで被験者Uのベッド寝床部21上での体動の程度が判断できるようになり離床予知判定の点から好ましい。
本実施形態では、在床状況検知装置15(1102)に搭載する在床状況の判定手段11として必要に応じて他に設置した生体情報検出器で検出された生体情報信号(被験者Uの呼吸数、呼吸間隔、被験者の血圧、脈拍)及びそれらを用いた睡眠深度判定を追加した態様としても良い。その場合はデータセット記録手段1204の各判定結果、データセット蓄積制御手段1216、蓄積データの学習手段1220、総合判定手段1226、多機能報知手段1244にも、追加された生体情報信号と睡眠深度判定結果が追加される。睡眠深度判定を追加することで被験者Uのベッド寝床部21上での睡眠深さの程度の判断ができるようになり多面的な在床状況判定の点から好ましい。
本発明は、寝床(例:ベッド寝床部)上に在床している被験者の在床状況に関する情報を管理する在床情報管理システム及び同システムに用いられるプログラムに利用可能である。
1A〜1D:荷重検出センサ(荷重検出手段)
2、1203:制御手段
4:臥床判定手段
5:臥床時荷重値記憶手段(臥床時出力値記憶手段)
6:荷重値データ記憶手段(出力値データ記憶手段)
7:背上げ判定手段
8:離床判定手段
11:判定手段
15、1102:ベッドの在床状況検知装置
20:ベッド
21:寝床部
25:床面(ベッド設置面)
U:ベッド使用者(被験者)
1215:データセット蓄積手段(データセット蓄積部)
1216:データセット蓄積制御手段
1220:学習手段
1222:解析結果記憶手段
1226:総合判定手段
1228:総合判定蓄積手段
1244:報知手段

Claims (8)

  1. 被験者が臥床するためのベッド寝床部に掛かる荷重を所定の周期で検出する荷重検出手段と、
    前記荷重検出手段により検出された荷重値に基づいて被験者の在床状況を判定する判定手段を有する制御手段と、
    前記判定手段により被験者の在床状況を判定した時刻を計測する時刻計測手段と、
    前記判定手段の判定結果をその判定時刻と関連付けてデータセット蓄積部に在床情報の一部として蓄積させるデータセット蓄積制御手段と、
    前記データセット蓄積部に蓄積されたデータセットを統計解析し、その結果を学習解析結果として解析結果記憶手段に記憶する学習手段と、
    特定の時刻における前記判定手段の判定結果を、前記解析結果記憶手段に記憶された前記学習解析結果と比較して、前記特定の時刻における被験者の在床状況について注意が必要であるか否かを総合判定する総合判定手段と、
    前記総合判定手段の総合判定結果を在床情報の一部として蓄積する総合判定蓄積手段と、
    前記在床情報を含む情報を報知する報知手段と、を備えている、在床情報管理システム。
  2. 前記荷重検出手段は、
    ベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ検出する第1〜第4荷重検出センサを有し、
    前記制御手段は、
    前記第1及び第2荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した頭側荷重値を算出して記憶する荷重値データ記憶手段と、
    現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定した場合、被験者の在床状況として寝床部上の被験者が背上げ動作をしたと判定する、前記判定手段としての背上げ判定手段と、を有する請求項1記載の在床情報管理システム。
  3. 前記荷重値データ記憶手段は、更に、前記第3及び第4荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した足側荷重値を算出して記憶するものであり、
    前記背上げ判定手段の前記第2条件は、前記頭側荷重値の減少率が前記α2以上であり且つ現時刻から前記t2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態が前記β2時間以上継続しているという条件である請求項2記載の在床情報管理システム。
  4. 前記制御手段は、更に、
    前記第1〜第4荷重検出センサにより検出された荷重値に基づいて被験者が寝床部上に臥床したか否かを判定する、前記判定手段としての臥床判定手段と、
    前記臥床判定手段で被験者が寝床部上に臥床したと判定された場合、その時の前記第1〜第4荷重検出センサによる荷重値を合計した総荷重値を臥床時総荷重値として算出して記憶する臥床時総荷重値記憶手段と、を有しており、
    前記臥床判定手段及び前記臥床時総荷重値記憶手段は、前記荷重値データ記憶手段及び前記背上げ判定手段の実行の前で実行されるものであり、
    前記荷重値データ記憶手段は、更に、前記第1〜第4荷重検出センサにより検出された荷重値を合計した総荷重値を算出して記憶するものであり、
    前記背上げ判定手段は、現時刻から前記t1時間前の総荷重値と現時刻の総荷重値との差の絶対値が前記臥床時総荷重値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、前記差の絶対値が前記臥床時総荷重値の1/a倍以下であると判定した場合、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定するものである請求項2または3に記載の在床情報管理システム。
  5. 前記背上げ判定手段は、前記差の絶対値が前記臥床時総荷重値の1/a倍以下ではないと判定した場合、前記臥床判定手段を再実行させる請求項4記載の在床情報管理システム。
  6. t1は、t1<t2の関係を満足している請求項2〜5のいずれかに記載の在床情報管理システム。
  7. β1は、β1≦β2×(3/5)の関係を満足している請求項2〜6のいずれかに記載の在床情報管理システム。
  8. インターネットを含むコンピュータネットワークを介した、クライアントコンピュータである多機能端末から、請求項1〜7のいずれかに記載の在床情報管理システムにおける在床情報が被験者の識別情報をキーとして格納されたデータベースを有する在床状況情報処理センタのサーバシステムへの、在床情報に対するアクセスを提供するプログラムであって、
    多機能端末に、
    被験者の識別情報を在床状況情報処理センタのサーバシステムへ送信する手順と、
    前記送信した識別情報をキーとしてサーバシステムのデータベースに格納された在床情報をサーバシステムから受信する手順と、
    前記受信した在床情報を表示する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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