JP5992298B2 - ベッドの在床状況検知方法 - Google Patents

ベッドの在床状況検知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5992298B2
JP5992298B2 JP2012256147A JP2012256147A JP5992298B2 JP 5992298 B2 JP5992298 B2 JP 5992298B2 JP 2012256147 A JP2012256147 A JP 2012256147A JP 2012256147 A JP2012256147 A JP 2012256147A JP 5992298 B2 JP5992298 B2 JP 5992298B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bed
output value
condition
head
user
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012256147A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014100425A (ja
Inventor
元樹 石川
元樹 石川
和男 廣瀬
和男 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2012256147A priority Critical patent/JP5992298B2/ja
Publication of JP2014100425A publication Critical patent/JP2014100425A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5992298B2 publication Critical patent/JP5992298B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ベッドの寝床部上のベッド使用者の在床状況を検知するベッドの在床状況検知方法、在床状況検知装置及び在床状況検知システムに関する。
ベッドの寝床部上におけるベッド使用者(例:高齢者、病人、健康人、乳幼児)の臥床、寝返り、離床行動、離床などの在床状況を検知する方法として、幾つか知られており(例えば、特許文献1〜7)、その基本的な構成は次のとおりである。
すなわち、ベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ第1〜4荷重検出センサにより検出し、これらの荷重検出センサから出力された荷重値を用いて寝床部上の使用者の在床状況を検知する。そして、もし寝床部上で使用者が離床行動をしたことを検知した場合には、その旨の情報を介護者等にアラーム等で報知する。こうして報知された介護者等は、離床行動をした使用者の介助(介護を含む)のために使用者の元へ向かうことができる。
このような検知方法において、寝床部上の使用者が離床行動を開始する際には、通常、使用者は背上げ動作(即ち使用者の上体を起こす動作)をする。したがって、使用者の離床行動を早期に検知するためには、使用者の背上げ動作を検知できる方が望ましい。
特許文献7は背上げ動作の判定(検知)について開示している。すなわち、ベッド寝床部の頭側右部及び頭側左部にそれぞれ掛かる荷重を検出する2個の荷重検出センサから出力された荷重値を合計した頭側荷重値は、通常、使用者の背上げ動作に伴って減少する。そこで特許文献7では、頭側荷重値についての時間的変化が所定の閾値以下である場合に使用者が背上げ動作をしたと判定(検知)している。
特開2000−316915号公報 特開2007−190269号公報 特開2006−305343号公報 特開2007−175208号公報 特開2007−330658号公報 特開2007−330689号公報 特開2011−67247号公報
而して、使用者の背上げ動作の速さは使用者の健康状態などによって異なる。例えば、一般的に、健康状態が良好な使用者は背上げ動作が比較的速く、一方、健康状態があまり良好でない使用者は背上げ動作が比較的遅い。また、使用者が同一人物であっても背上げ動作の速さはいつも同じであるとは限らない。したがって、使用者の背上げ動作を確実に判定するためには、背上げ動作についてその速さに追従して判定できる方が望ましい。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ベッド使用者の背上げ動作についてその速さに追従して判定しうるベッドの在床状況検知方法、在床状況検知装置及び在床状況検知システムを提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] ベッド使用者が臥床するためのベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ第1〜第4荷重検出センサにより検出する荷重検出工程と、
前記第1及び第2荷重検出センサからの出力値を合計した頭側出力値を算出して記憶する出力値データ記憶工程と、
現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する背上げ判定工程と、
前記背上げ判定工程で前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する報知工程と、
を含んでいることを特徴とするベッドの在床状況検知方法。
[2] 前記出力値データ記憶工程は、更に、前記第3及び第4荷重検出センサからの出力値を合計した足側出力値を算出して記憶するものであり、
前記背上げ判定工程の前記第2条件は、前記頭側出力値の減少率が前記α2以上であり且つ現時刻から前記t2時間前の足側出力値に対する現時刻の足側出力値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態が前記β2時間以上継続しているという条件である前項1記載のベッドの在床状況検知方法。
[3] 在床状況検知方法は、更に、
前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値に基づいて使用者が寝床部上に臥床したか否かを判定する臥床判定工程と、
前記臥床判定工程で使用者が寝床部上に臥床したと判定された場合、その時の前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を臥床時総出力値として算出して記憶する臥床時総出力値記憶工程と、を含んでおり、
前記臥床判定工程及び前記臥床時総出力値記憶工程は、前記出力値データ記憶工程及び前記背上げ判定工程の前で行われるものであり、
前記出力値データ記憶工程は、更に、前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を算出して記憶するものであり、
前記背上げ判定工程は、現時刻から前記t1時間前の総出力値と現時刻の総出力値との差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下であると判定した場合、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定するものである前項1又は2記載のベッドの在床状況検知方法。
[4] 前記背上げ判定工程は、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下ではないと判定した場合、前記臥床判定工程へ戻る前項3記載のベッドの在床状況検知方法。
[5] t1は、t1<t2の関係を満足している前項1〜4のいずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
[6] β1は、β1≦β2×(3/5)の関係を満足している前項1〜5のいずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
[7] ベッド使用者が臥床するためのベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側右部に掛かる荷重をそれぞれ検出する第1〜第4荷重検出センサと、
前記第1及び第2荷重検出センサからの出力値を合計した頭側出力値を算出して記憶する出力値データ記憶手段と、
現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する背上げ判定手段と、
前記背上げ判定手段で前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する報知手段と、
を具備していることを特徴とするベッドの在床状況検知装置。
[8] 前記出力値データ記憶手段は、更に、前記第3及び第4荷重検出センサからの出力値を合計した足側出力値を算出して記憶するものであり、
前記背上げ判定工程の前記第2条件は、前記頭側出力値の減少率が前記α2以上であり且つ現時刻から前記t2時間前の足側出力値に対する現時刻の足側出力値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態が前記β2時間以上継続しているという条件である前項7記載のベッドの在床状況検知装置。
[9] 在床状況検知装置は、更に、
前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値に基づいて使用者が寝床部上に臥床したか否かを判定する臥床判定手段と、
前記臥床判定手段で使用者が寝床部上に臥床したと判定された場合、その時の前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を臥床時総出力値として算出して記憶する臥床時総出力値記憶手段と、を含んでおり、
前記臥床判定手段及び前記臥床時総出力値記憶手段は、前記出力値データ記憶手段及び前記背上げ判定手段の実行の前で実行されるものであり、
前記出力値データ記憶手段は、更に、前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を算出して記憶するものであり、
前記背上げ判定手段は、現時刻から前記t1時間前の総出力値と現時刻の総出力値との差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下であると判定した場合、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定するものである前項7又は8記載のベッドの在床状況検知装置。
[10] 前記背上げ判定手段は、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下ではないと判定した場合、前記臥床判定手段を再実行させる前項9記載のベッドの在床状況検知装置。
[11] t2は、t1<t2の関係を満足している前項7〜10のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
[12] β1は、β1≦β2×(3/5)の関係を満足している前項7〜11のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
[13] ベッド使用者が臥床するためのベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ検出する第1〜第4荷重検出センサと、
前記第1及び第2荷重検出センサからの出力値を合計した頭側出力値を算出して記憶する出力値データ記憶手段と、
現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する背上げ判定手段と、
前記背上げ判定手段で前記第1条件と前記第2条件のうち少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する報知手段と、
を具備していることを特徴とするベッドの在床状況検知システム。
上記[1]に記載のベッドの在床状況検知方法の効果は以下のとおりである。
この検知方法において、背上げ判定工程の第1条件は、ベッド使用者の背上げ動作が比較的速い場合に適する背上げ判定条件となっており、一方、背上げ判定工程の第2条件は、ベッド使用者の背上げ動作が比較的遅い場合に適する背上げ判定条件となっている。
すなわち、背上げ動作が速い場合は比較的短時間で頭側出力値が減少し、一方、背上げ動作が遅い場合は比較的長い時間をかけて頭側出力値が減少する。そこで、第1条件のt1と第2条件のt2との関係を「t1≦t2」と設定している。
さらに、背上げ動作が速い場合は、比較的短時間で頭側出力値が減少するのでその減少率は比較的大きく、一方、背上げ動作が遅い場合は、比較的長い時間をかけて頭側出力値が減少するのでその減少率は比較的小さい。そこで、第1条件のα1と第2条件のα2との関係を「α1>α2」と設定している。
このように設定することにより、第1条件が背上げ動作が速い場合に適する背上げ判定条件となるとともに、第2条件が背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件となっている。そして、背上げ判定工程では、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かが判定され、報知工程では、背上げ判定工程で少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する。したがって、使用者の背上げ動作が速い場合でも遅い場合でも使用者が背上げ動作をしたか否かについて判定することができ、すなわち、使用者の背上げ動作についてその速さに追従して判定することができ、これにより使用者の背上げ動作を確実に検知することができる。
さらに、背上げ動作が遅い場合は、上述したように頭側出力値の減少率は比較的小さいことから、背上げ動作が遅い場合の頭側出力値の減少率は、背上げ動作が速い場合の頭側出力値の減少率よりも、背上げ動作に関係のない小さな出力値の変動(ノイズ)の影響を受け易い。そこで、第1条件のβ1と第2条件のβ2との関係を「β1<β2」と設定している。これにより、ノイズの影響による誤判定を回避することができ、その結果、背上げ動作についての判定精度を向上させることができるし、更に、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも早期に背上げ動作を検知することができる。
しかも、背上げ判定工程で使用者の背上げ動作の判定に用いる値は、頭側出力値の減少量ではなく減少率なので、使用者の体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができ、これにより背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
上記[2]に記載の検知方法は更に次の効果を奏する。
背上げ判定工程の第2条件は、上述したように使用者の背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件である。しかるに、このように背上げ動作が遅い場合は、頭側出力値の減少率は比較的小さく、背上げ判定について誤判定を生じ易い。一方、第3及び第4荷重検出センサからの出力値を合計した足側出力値は、使用者の背上げ動作に伴って増加する。そこで、第2条件では、頭側出力値の減少率だけではなく足側出力値の増加率についても背上げ判定の条件に追加している。すなわち、背上げ判定工程の第2条件として、頭側出力値の減少率がα2以上であり且つ現時刻からt2時間前の足側出力値に対する現時刻の足側出力値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件を採用している。こうすることにより、背上げ動作(特に、遅い背上げ動作)についての判定精度を更に向上させることができる。ここで、もしα3をα2よりも大きく設定する(即ち、α3>α2)と、背上げ判定のタイミングが遅くなり、背上げ動作に追従した判定が困難になる。そこで、α3を「α3≦α2」と設定する。こうすることにより、背上げ判定のタイミングを速くし得て、背上げ動作に追従した判定を確実に行うことができる。
上記[3]に記載の検知方法は更に次の効果を奏する。
背上げ判定工程では、現時刻からt1時間前の総出力値と現時刻の総出力値との差の絶対値が臥床時総出力値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、当該差の絶対値が臥床時総出力値の1/a倍以下であると判定した場合、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する。したがって、当該差の絶対値が臥床時総出力値の1/a倍以下であるといった総出力値の変動が比較的小さい場合にのみ、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定できるから、臥床判定工程で使用者がベッド寝床部上に臥床したと判定された後で背上げ動作に関係のない大きな総出力値の変動があった場合(例えば、使用者が臥床したと判定された後でベッド寝床部上に大きな重量物が載置されることで総出力値の変動が大きくなった場合や、ベッド寝床部上に載置されていた大きな重量物が使用者が臥床したと判定された後で取り除かされることで総出力値の変動が大きくなった場合)を排除することができ、これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。なお、1/aの値が1以上(即ち、a≦1)であることは非常に大きな総荷重値の変動(例えば、使用者Uが離床した場合や、他人がベッド寝床部21上に乗った場合や、柵がベッド20に取り付けられた場合)があったと考えられ正確な背上げ判定が困難になるので、1/aの値は1よりも小さい(即ち、1<a)とする。
上記[4]に記載の検知方法によれば、背上げ判定工程では、差の絶対値が臥床時総出力値の1/a倍以下ではないと判定した場合、臥床判定工程へ戻る。これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
上記[5]に記載の検知方法によれば、t1がt1<t2の関係を満足していることにより、第1条件で用いた頭側出力値の減少率を第2条件よりも直近の背上げ動作に確実に対応させることができる。これにより、第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に適するものとなる。したがって、使用者の背上げ動作についてその速さに確実に追従して判定することができ、これにより、使用者の背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも確実に早期に検知することができる。
上記[6]に記載の検知方法によれば、β1がβ1≦β2×(3/5)の関係を満足していることにより、第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に一層適するものとなる。したがって、使用者の背上げ動作についてその速さに更に確実に追従して判定することができ、これにより、使用者の背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも更に確実に早期に検知することができる。
上記[7]〜[12]に記載のベッドの在床状況検知装置は、それぞれ上記[1]〜[6]に記載のベッドの在床状況検知方法に好適に用いることができる。
上記[13]に記載のベッドの在床状況検知システムは、上記[1]に記載のベッドの在床状況検知方法に好適に用いることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るベッドの在床状況検知装置の概略図である。 図2は、ベッドの概略平面図である。 図3は、同検知装置の構成を示すブロック図である。 図4は、同検知装置の基本的な動作を示す主フローチャートである。 図5は、図4に示した背上げ判定工程の詳細を示すフローチャートである。 図6は、ベッド寝床部上の仰臥姿勢のベッド使用者が背上げ動作をした状態を示すベッドの概略平面図である。 図7は、使用者が背上げ動作をした場合における頭側荷重値(頭側出力値)の時間的変動の一例を示すグラフである。 図8は、使用者が背上げ動作をした場合における足側荷重値(足側出力値)の時間的変動の一例を示すグラフである。 図9は、使用者が背上げ動作をし且つ背上げ判定工程の第1条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率についての時間的変動の一例を示すグラフである。 図10は、使用者が背上げ動作をし且つ背上げ判定工程の第2条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率及び足側荷重値の増加率についての時間的変動の一例を示すグラフである。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。なお本実施形態において、1kgfは9.8Nであるとする。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るベッドの在床状況検知装置15は、ベッド20の寝床部21上におけるベッド使用者Uの在床状況を検知するものである。在床状況としては、臥床、寝返り、背上げ動作、離床行動、離床、ベッド寝床部21上の使用者Uの重心位置G等が挙げられる。また、本発明の一実施形態に係るベッドの在床状況検知システム16は、本実施形態のベッドの在床状況検知装置15を具備している。
ベッド20は、医療施設(例:病院)、高齢者施設、介護施設、一般家庭等で用いられるものであり、一般的に、寝室(病室を含む)等の部屋内の床面25上に設置されるものである。ベッド20の寝床部21は、平面視方形状(詳述すると長方形状)である(図2参照)。そして、ベッド20の4個の脚部としての頭側右脚部22A、頭側左脚部22B、足側右脚部22C及び足側左脚部22Dによってベッド寝床部21が下方から略水平状に支持されている。各脚部22A〜22Dの下端部には、ベッド20が床面25上をスムーズに移動できるようにするためのベッド移動用キャスタ23が固定状態に設けられている。ベッド寝床部21上にはベッド使用者Uが就寝などのために臥床する。使用者Uとしては、高齢者、病人、健康人等が挙げられる。
本実施形態では、ベッド寝床部21上に使用者Uが仰臥姿勢で臥床した状態において、使用者Uの右側、左側、頭側及び足側を、それぞれベッド寝床部21の右側、左側、頭側及び足側という。
本実施形態のベッドの在床状況検知装置15は、図1に示すように、4個の荷重検出センサ1A〜1D、制御手段2などを具備している。
各荷重検出センサ1A〜1Dは、例えば公知のロードセル式のものであり、また特開2006−302266号公報、特開2007−167492号公報、特開2008−12202号公報などに開示されているものであって、ベッド寝床部21の各脚部22A〜22Dと床面25との間に配置されている。これらの荷重検出センサ1A〜1Dにおいて、頭側右脚部22Aと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第1荷重検出センサ1A」という)は、ベッド寝床部21の頭側右部に掛かる荷重を検出するものである。頭側左脚部22Bと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第2荷重検出センサ1B」という)は、ベッド寝床部21の頭側左部に掛かる荷重を検出するものである。足側右脚部22Cと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第3荷重検出センサ1C」という)は、ベッド寝床部21の足側右部に掛かる荷重を検出するものである。足側左脚部22Dと床面25との間に配置された荷重検出センサ(これを「第4荷重検出センサ1D」という)は、ベッド寝床部21の足側左部に掛かる荷重を検出するものである。
各荷重検出センサ1A〜1Dは、互いに同一構成のものであり、その上面に設けられた荷重受け面上にベッド20の対応する脚部22A〜22Dが載置されることでベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重を所定の検出周期毎に検出するものである。そして、各荷重検出センサ1A〜1Dからは、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として荷重検出センサの検出周期毎に出力される。すなわち、第1荷重検出センサ1Aからは、ベッド寝床部21の頭側右部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。第2荷重検出センサ1Bからは、ベッド寝床部21の頭側左部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。第3荷重検出センサ1Cからは、ベッド寝床部21の足側右部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。第4荷重検出センサ1Dからは、ベッド寝床部21の足側左部に掛かる荷重に対応する荷重値が出力値として検出周期毎に出力される。
ここで本発明では、荷重検出センサの検出周期は限定されるものではないが、0.005〜1秒の範囲に設定されるのが望ましい。本実施形態では、検出周期は0.5秒としている。
各荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値は、有線通信手段(又は無線通信手段)を介して制御手段2に荷重検出センサの検出周期毎に送信される。なお本実施形態では、各荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値の単位は、例えば「kgf」であるとする。
制御手段2は、ROM、RAM、CPU等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御器からなるものであり、図3に示すように、動作モード選択手段3、臥床判定手段4、臥床時総荷重値記憶手段(臥床時総出力値記憶手段)5、荷重値データ記憶手段(出力値データ記憶手段)6、背上げ判定手段7、離床判定手段8、報知手段9、閾値記憶手段10などを備えている。コンピュータには、所定の動作モードを実行するためのプログラムが予めインストールされている。なお、この制御手段2は、通常、ベッド20の近傍、介護者(看護師を含む)の詰め所などに設置される。
動作モード選択手段3は、背上げ判定モードを含む複数の動作モードの中から介護者等の操作者に所望する動作モードを選択させるためのものであり、例えばタッチパネルで構成された表示部(図示せず)を有している。表示部には、背上げ判定モード選択用タッチボタンを含む複数の動作モード選択用タッチボタンが表示されている。背上げ判定モードを開始する場合は、操作者は、在床状況の検知を開始する際に、複数のタッチボタンの中から背上げ判定モード選択用タッチボタンをタッチ操作する。これにより、背上げ判定モードが選択されて当該モードが開始される。
臥床判定手段4は、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力された荷重値を用いてベッド寝床部21上に使用者Uが臥床したか否かを荷重検出センサの検出周期毎に判定するものである。その具体的な判定は次のように行われる。
図2に示すように、第1荷重検出センサ1Aから出力された荷重値をW1、第2荷重検出センサ1Bから出力された荷重値をW2、第3荷重検出センサ1Cから出力された荷重値をW3、及び、第4荷重検出センサ1Dから出力された荷重値をW4とする。ここで、W1〜W4は、ベッド20の重量を風袋値として減算処理された値であることが望ましく、即ち風袋処理された値であることが望ましい。なお、この風袋処理は制御手段(又は各荷重検出センサ1A〜1D)に備えられた風袋処理手段(図示せず)で行われる。本実施形態では、W1〜W4は風袋処理された値であるとする。そして、臥床判定手段4は、これらの荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTが所定の閾値(例えば20kgf)以上であり、更に、これらの荷重値W1〜W4を用いて演算されたベッド寝床部21上の使用者Uの重心位置G(GX,GY)がベッド寝床部21の周縁領域ではなく臥床領域としての中央領域(クロスハッチングで示した領域)21a内にあり且つその状態が所定時間(例えば5秒)以上継続している場合、使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定し、一方、そうでない場合、使用者Uは臥床していないと判定する。
ここで、ベッド寝床部21上の使用者Uの重心位置G(GX,GY)は、例えば次式(1X)及び(1Y)に従って演算される。なお、図中のO(0,0)は重心位置Gを定めるX−Y直交座標の原点を示している。
GX=(W1+W2−W3−W4)×(1/WT)×(BX/2) …式(1X)
GY=(W1+W3−W2−W4)×(1/WT)×(BY/2) …式(1Y)
但し、
BX:ベッド寝床部21の長さ方向(即ちX軸方向)の脚部間隔
BY:ベッド寝床部21の幅方向(左右方向、即ちY軸方向)の脚部間隔
WT:W1〜W4を合計した総荷重値(即ち、WT=W1+W2+W3+W4)。
臥床時総荷重値記憶手段5は、臥床判定手段4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定された場合、その時の総荷重値WTを臥床時総荷重値GWTとして算出して記憶するものである。
荷重値データ記憶手段6は、荷重値W1〜W4、頭側荷重値、足側荷重値など、背上げ判定に必要な荷重値に関するデータ(これを「荷重値データ」という)を荷重検出センサの検出周期毎に算出して記憶するものである。
頭側荷重値とは、第1及び第2荷重検出センサ1A、1Bから出力された荷重値W1、W2を合計した値であり、これをHとするとき、Hは次式(2)で算出される。足側荷重値とは、第3及び第4荷重検出センサ1C、1Dから出力された荷重値W3、W4を合計した値であり、これをFとするとき、Fは次式(3)で算出される。
頭側荷重値H=W1+W2 …式(2)
足側荷重値F=W3+W4 …式(3)。
背上げ判定手段7は、臥床時総荷重値記憶手段5に記憶された臥床時総荷重値GWT及び荷重値データ記憶手段6に記憶された荷重値データを用いて、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたか否かを判定するものである。この背上げ判定手段7による具体的な判定方法は、次のとおりである。
すなわち、背上げ判定手段7は、所定の第1条件と所定の第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、少なくとも一方を満足していると判定した場合にベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定し、一方、そうでないと判定した場合にベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしていないと判定するものでる。
第1条件とは、現時刻(即ち現在の時刻)からt1時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα1以上である状態がβ1時間以上継続しているという条件である。但し、t1、α1、β1は、それぞれ0<t1、0<α1、0<β1である。
ここで、第1条件において、現時刻の頭側荷重値をH0、現時刻からt1時間前の頭側荷重値をH1、現時刻からt1時間前の頭側荷重値H1に対する現時刻の頭側荷重値H0の減少率をHG1とするとき、HG1は次式(4)で算出される(図7参照)。
HG1=(H1−H0)/H1 …式(4)。
第2条件とは、現時刻からt2時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率がα2以上であり且つ現時刻からt2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重値の増加率がα3以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件である。但し、t2、α2、β2、α3は、それぞれt1≦t2、0<α2<α1、β1<β2、0<α3≦α2の関係を満足するように設定されている。その理由については後述する。
ここで、第2条件において、現時刻の頭側荷重値をH0、現時刻からt2時間前の頭側荷重値をH2、現時刻からt2時間前の頭側荷重値H2に対する現時刻の頭側荷重値H0の減少率をHG2、現時刻の足側荷重値をF0、現時刻からt2時間前の足側荷重値をF2、現時刻からt2時間前の足側荷重値F2に対する現時刻の足側荷重値F0の増加率をFZ2とするとき、HG2及びFZ2はそれぞれ次式(5a)及び(5b)で算出される(図7、8参照)。
HG2=(H2−H0)/H2 …式(5a)
FZ2=(F0−F2)/F2 …式(5b)。
なお後述するように、t1はt1<t2の関係を満足するように設定されることが望ましく、またβ1はβ1≦β2×(3/5)の関係を満足するように設定されることが望ましい。その理由については後述する。
さらに、この背上げ判定手段7は、上述のような第1条件と第2条件に関する判定を行うための前提条件を満足しているか否かの判定として、現時刻からt1時間前の総荷重値と現時刻の総荷重値との差の絶対値が臥床時総荷重値記憶手段5に記憶された臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であるか否かを判定するものとなっている。そしてこの背上げ判定手段7は、もし当該差の絶対値が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であると判定した場合に、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、一方、そうではないと判定した場合、臥床判定手段4を再実行させるものとなっている。但し、aは1<aである。
ここで、前提条件の判定において、現時刻の総荷重値をWT0、現時刻からt1時間前の総荷重値をWT1、現時刻からt1時間前の総荷重値WT1と現時刻の総荷重値WT0との差の絶対値を|ΔWT|とするとき、|ΔWT|は次式(6)で算出される。
|ΔWT|=|WT1−WT0| …式(6)。
なお、この背上げ判定手段7で用いられるt1、t2、α1、α2、α3、β1、β2、1/aなどの閾値は、いずれも、制御手段2の閾値記憶手段10に介護者等が任意に変更可能に予め設定記憶されている。
背上げ判定手段7について図6〜8を参照して更に具体的に説明すると、以下のとおりである。なお本実施形態では、背上げ判定手段7を理解し易くするため、t1、t2、β1、β2の単位は、いずれも「秒(s)」であるとする。
図6に示すようにベッド寝床部21上で仰臥姿勢で臥床していた使用者Uが背上げ動作をした場合、頭側荷重値Hは例えば図7に示すように減少し、一方、足側荷重値Fは例えば図8に示すように増加する。
第1条件において、現時刻t0秒からt1秒前の頭側荷重値H1に対する現時刻t0秒の頭側荷重値H0の減少率HG1とは、上記式(4)から分かるように(H1−H0)/H1の値である(図7参照)。HG1がα1以上であり且つその状態がβ1秒以上継続している場合には、背上げ判定手段7は第1条件を満足していると判定し、すなわちベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定する。
第2条件において、現時刻t0秒からt2秒前の頭側荷重値H2に対する現時刻t0秒の頭側荷重値H0の減少率HG2とは、上記式(5a)から分かるように(H2−H0)/H2の値である(図7参照)。また、現時刻t0秒からt2秒前の足側荷重値F2に対する現時刻t0秒の足側荷重値F0の増加率FZ2とは、上記式(5b)から分かるように(F0−F2)/F2の値である(図8参照)。HG2がα2以上であり且つFZ2がα3以上であり更にその状態がβ2秒以上継続している場合には、背上げ判定手段7は第2条件を満足していると判定し、すなわちベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定する。
したがって、背上げ判定手段7で第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合には、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたことを検知できる。
ここで、背上げ判定手段7において、第1条件が背上げ動作が速い場合に適する背上げ判定条件になり、第2条件が背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件になるようにするため、本実施形態では、t1、t2、α1、α2、α3、β1、β2を次のように設定する。なお、これらの値はいずれも0よりも大きな値である。
すなわち、背上げ動作が速い場合は比較的短時間で頭側荷重値Hが減少し、一方、背上げ動作が遅い場合は比較的長い時間をかけて頭側荷重値Hが減少する。そこで、第1条件のt1と第2条件のt2との関係を「t1≦t2」と設定する。
さらに、背上げ動作が速い場合は、比較的短時間で頭側荷重値Hが減少するのでその減少率は比較的大きく、一方、背上げ動作が遅い場合は、比較的長い時間をかけて頭側荷重値Hが減少するのでその減少率は比較的小さい。そこで、第1条件のα1と第2条件のα2との関係を「α1>α2」と設定する。
このように設定することにより、第1条件が背上げ動作が速い場合に適する背上げ判定条件となるとともに、第2条件が背上げ動作が遅い場合に適する背上げ判定条件となる。そして、背上げ判定手段7では、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、後述する報知手段9では、背上げ判定手段7で少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をした旨の情報を報知する。したがって、使用者Uの背上げ動作が速い場合でも遅い場合でも使用者Uが背上げ動作をしたか否かについて判定することができ、すなわち、使用者Uの背上げ動作についてその速さに追従して判定することができ、これにより使用者Uの背上げ動作を確実に検知することができる。
さらに、背上げ動作が遅い場合は、上述したように頭側荷重値の減少率は比較的小さいことから、背上げ動作が遅い場合の頭側荷重値の減少率は、背上げ動作が速い場合の頭側荷重値の減少率よりも、背上げ動作に関係のない小さな荷重値の変動(ノイズ)の影響を受け易い。そこで、第1条件のβ1と第2条件のβ2との関係を「β1<β2」と設定する。これにより、ノイズの影響による誤判定を回避することができ、その結果、背上げ動作についての判定精度を向上させることができる。さらに、「β1<β2」と設定することにより、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも早期に背上げ動作を検知することができる。
さらに、背上げ動作が遅い場合は、上述したように頭側荷重値の減少率は比較的小さく、背上げ判定について誤判定を生じ易い。一方、第3及び第4荷重検出センサ1C、1Dから出力される荷重値W3、W4を合計した足側荷重値Fは、図8に示すように使用者Uの背上げ動作に伴って増加する。そこで、第2条件では、頭側荷重値の減少率だけではなく足側荷重値の増加率についても背上げ判定の条件に追加している。こうすることにより、背上げ動作(特に、遅い背上げ動作)についての判定精度を更に向上させることができる。ここで、もしα3をα2よりも大きく設定する(即ち、α3>α2)と、背上げ判定のタイミングが遅くなり、背上げ動作に追従した判定が困難になる。そこで、α3を「α3≦α2」と設定する。こうすることにより、背上げ判定のタイミングを速くし得て、背上げ動作に追従した判定を確実に行うことができる。
t1とt2は、いずれも1秒〜10分(600秒)の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより、様々な背上げ動作の速さに対応した判定を確実に行うことができる。
α1は、5〜80%の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより速い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
α2は、5〜50%の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより遅い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
α3は、5〜50%の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより遅い背上げ動作についての判定を更に確実に行うことができる。
β1は、1〜5秒の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより速い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
β2は、1〜10秒の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより遅い背上げ動作についての判定を確実に行うことができる。
さらに、t1はt1<t2の関係を満足するように設定されることが望ましく、こうすることにより、背上げ判定手段7の第1条件で用いた頭側荷重値の減少率HG1を第2条件よりも直近の背上げ動作に確実に対応させることができる。これにより、第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に適するものとなる。したがって、使用者Uの背上げ動作についてその速さに確実に追従して判定することができ、これにより、使用者Uの背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも確実に早期に検知することができる。
さらに、β1はβ1≦β2×(3/5)の関係を満足するように設定されることが望ましく、こうすることにより、背上げ判定手段7の第1条件が背上げ動作が速い場合の背上げ判定条件に更に一層適するものとなる。したがって、使用者Uの背上げ動作についてその速さに更に確実に追従して判定することができ、これにより、使用者Uの背上げ動作を更に確実に検知することができるし、背上げ動作が速い場合は背上げ動作が遅い場合よりも更に確実に早期に検知することができる。
さらに、背上げ判定手段7は、上述したように、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する前に、現時刻からt1時間前の総荷重値WT1と現時刻の総荷重値WT0との差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定するものとなっており、当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であると判定した場合に、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定し、一方、そうではないと判定した場合、臥床判定手段4を再実行させるものとなっている。したがって、当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であるといった総荷重値WTの変動が比較的小さい場合にのみ、第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定できるから、臥床判定手段4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定された後において背上げ動作に関係のない大きな総荷重値WTの変動があった場合(例えば、使用者Uが臥床したと判定された後でベッド寝床部21上に大きな重量物が載置されることで総荷重値WTの変動が大きくなった場合や、ベッド寝床部21上に載置されていた大きな重量物が使用者Uが臥床したと判定された後で取り除かされることで総荷重値WTの変動が大きくなった場合)を排除することができ、これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。一方、差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下ではないと判定した場合、臥床判定手段4を再実行させる。これにより、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。なお、1/aの値が1以上(即ち、a≦1)であることは非常に大きな総荷重値の変動(例えば、使用者Uが離床した場合や、他人がベッド寝床部21上に乗った場合や、柵がベッド20に取り付けられた場合)があったと考えられ正確な背上げ判定が困難になるので、1/aの値は1よりも小さい(即ち、1<a)とする。
1/aは、1/10〜1/2(即ち、2≦a≦10)の範囲に設定されることが望ましく、こうすることにより、背上げ動作に関係のない大きな総荷重値の変動による背上げ動作についての誤判定を確実に回避することができ、その結果、背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
さらに、背上げ判定手段7で使用者Uの背上げ動作の判定に用いる値は、頭側荷重値Hの減少量ではなく減少率なので、使用者Uの体重の大小による判定のばらつきを極力なくすことができ、これにより背上げ動作についての判定精度を更に向上させることができる。
離床判定手段8は、ベッド寝床部21上の使用者Uがベッド寝床部21から離床したか否かを判定するものであり、本実施形態では、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力された荷重値W1〜W4を用いてその判定が行われる。この離床判定手段8による具体的な判定は、例えば次のように行われる。
すなわち、離床判定手段8は、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTが所定の閾値(例えば、臥床時総荷重値GWTに対して50%)未満である場合、ベッド寝床部21上の使用者Uが離床したと判定し、一方、総荷重値WTが前記閾値未満でない場合、ベッド寝床部21上の使用者Uが離床していないと判定するものである。
報知手段9は、報知スピーカ、報知ランプ、表示部(例:液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT)等を備えたものである。そして、この報知手段9は、背上げ判定手段7で第1条件と第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合に、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をした旨の情報を、当該情報に対応するアラームや音声等の音を報知スピーカから発したり、当該情報に対応する報知ランプを点灯や点滅したり、当該情報に対応する文字や図等を表示部に表示したりすることで報知対象者(例:介護者、監視者)に対して報知するものとなされている。ここで本実施形態では、報知対象者は例えば介護者であるとし、またベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をした旨の情報は、当該情報に対応するアラーム(即ち使用者Uが背上げ動作をしたことを示すアラーム)が報知スピーカから発せられることで報知対象者に対して報知されるものとする。
さらに、この報知手段9は、離床判定手段8でベッド寝床部21上の使用者Uがベッド寝床部21から離床したと判定した場合にも、ベッド寝床部21上の使用者Uが離床した旨の情報を、当該当該情報に対応するアラームや音声等の音を報知スピーカから発したり、当該当該情報に対応する報知ランプを点灯や点滅したり、当該当該情報に対応する文字や図等を表示部に表示したりすることで報知対象者に対して報知するものとなされている。
閾値記憶手段10は、上述したように背上げ判定手段7で用いられるt1、t2、α1、α2、α3、β1、β2、1/aなどはじめ、その他の閾値を記憶する。閾値記憶手段10に記憶された閾値は、介護者等が任意に変更可能になっている。
次に、本実施形態の検知装置15を用いたベッドの在床状況検知方法について図4及び図5を参照して以下に説明する。なお、t1、t2、β1、β2の単位はいずれも「秒(s)」である。
まず、検知装置15の基本的な動作について図4を参照して説明する。
ステップS1では、前準備工程として、介護者等の所定の作業者は第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dのベッド20への設置作業(配置作業)を行う。その作業方法は例えば次のとおりである。まず、床面25上に4個の荷重検出センサ1A〜1Dをベッド20の4個の脚部間22A〜22Dの間隔に対応して互いに離間して配置する(図1参照)。次いで、各荷重検出センサ1A〜1Dの上面の荷重受け面上にベッド20の対応する脚部(詳述するとキャスタ23)を載置する。これにより、各荷重検出センサ1A〜1Dのベッド20への設置作業(配置作業)が完了する。そして、各荷重検出センサ1A〜1Dの動作を開始させる。これにより、各荷重検出センサ1A〜1Dから荷重値が出力される。
ステップS2では、介護者等の所定の操作者が動作モード選択手段3で複数の動作モードの中から所望する動作モードとして背上げ判定モードを選択する。これにより、背上げ判定モードが開始される。次いで、ステップS3へ進む。
ステップS3では、背上げ判定モードについての正常な実行に必要な値やデータ等が初期化される。この工程S3を初期化工程という。次いで、ステップS4へ進む。
ステップS4では、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力される荷重値W1〜W4を用いて、ベッド寝床部21上に使用者Uが臥床しているか否かを臥床判定手段4により荷重検出センサの検出周期毎に判定する。この工程を「臥床判定工程S4」という。そして、もし使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定した場合、ステップS5へ進む。この臥床判定工程S4は、使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定するまで繰り返し行われる。
ステップS5では、臥床判定工程S4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定した時の第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dから出力された荷重値W1〜W4を合計した総荷重値WTを臥床時総荷重値GWTとして算出して臥床時総荷重値記憶手段5に記憶する。この工程S5を「臥床時総荷重値記憶工程S5」という。次いで、ステップS6へ進む。
ステップS6では、荷重値W1〜W4、頭側荷重値H、足側荷重値Fなど、背上げ判定に必要な荷重値データを荷重検出センサの検出周期毎に算出して荷重値データ記憶手段6に記憶することを開始する。この工程を「荷重値データ記憶工程S6」の開始という。次いで、ステップS7へ進む。
ステップS7では、第1条件と第2条件のうち少なくとも一方を満足しているか否かを背上げ判定手段7により荷重検出センサの検出周期毎に判定する。この工程を「背上げ判定工程S7」という。そして、もし使用者Uが背上げ動作をしたと判定した場合、ステップS8へ進む。なお、この背上げ判定工程S7の詳細については後述する。
ステップS8では、ベッド寝床部21上の使用者Uがベッド寝床部21上から離床したか否かを離床判定手段8により判定する。この工程を「離床判定工程S8」という。そして、もし使用者Uが離床したと判定した場合、ステップS9へ進み、荷重値データ記憶手段6による荷重値データの記憶を終了する。そしてステップS10へ進む。ステップS10では、臥床時総荷重値記憶手段5に記憶された臥床時総荷重値GWTをリセットする。次いでステップS4(臥床判定工程)へ戻る。
次に、背上げ判定工程S7の詳細について図5を参照して説明する。なお、以下で説明する背上げ判定工程S7における判定は全て背上げ判定手段7により行われる。
ステップS20では背上げ判定を開始する。ステップS21では、臥床判定工程S4で使用者Uがベッド寝床部21上に臥床したと判定した時(即ち臥床時)からt1秒以上経過したか否かを判定する。そして、もし臥床時からt1秒以上経過していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS22へ進む。一方、もし臥床時からt1秒以上経過していないと判定した場合(「NO」の場合)、本ステップS21へ戻る。
ステップS22では、第1条件と第2条件に関する判定を行うための前提条件を満足しているか否かの判定として、現時刻t0からt1秒前の総荷重値WT1と現時刻t0の総荷重値WT0との差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値記憶工程S5で記憶された臥床時総荷重値GWTの1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定する。そして、もし当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下であると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS23へ進む。一方、もし当該差の絶対値|ΔWT|が臥床時総荷重値GWTの1/a倍以下ではない判定した場合(「NO」の場合)、臥床判定工程S4へ戻る。
ステップS23では、現時刻t0からt1秒前の頭側荷重値H1に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG1がα1(但し0<α1)以上であるか否かを判定する。そして、もし頭側荷重値H0の減少率HG1がα1以上であると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS24へ進む。一方、もし頭側荷重値H0の減少率HG1がα1以上ではない判定した場合(「NO」の場合)、ステップS25へ進む。
ステップS24では、頭側荷重値H0の減少率HG1がα1以上である状態がβ1(但し0<β1)秒以上継続しているか否かを判定する。そして、もしその状態がβ1秒以上継続していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS28へ進む。一方、もしその状態がβ1秒以上継続していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS25へ進む。なお、ステップS23とS24が、第1条件を満足しているか否かを判定する工程である。
ステップS25では、臥床時からt2秒以上経過したか否かを判定する。そして、もし臥床時からt2秒以上経過していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS26へ進む。一方、もし臥床時からt2秒以上経過していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22へ戻る。
ステップS26では、現時刻t0からt2(但しt1≦t2)秒前の頭側荷重値H2に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG2がα2(但し0<α2<α1)以上であり、且つ、現時刻t0からt2秒前の足側荷重値F2に対する現時刻t0の足側荷重値F0の増加率FZ2がα3(但し0<α3≦α2)以上であるか否かを判定する。そして、もし頭側荷重値H0の減少率HG2がα2以上であり且つ足側荷重値F0の増加率FZ2がα3以上であると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS27へ進む。一方、もしそうではないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22へ戻る。
ステップS27では、頭側荷重値H0の減少率HG2がα2以上であり且つ足側荷重値F0の増加率FZ2がα3以上である状態がβ2秒以上継続しているか否かを判定する。そして、もしその状態がβ2秒以上継続していると判定した場合(「YES」の場合)、ステップS28へ進む。一方、もしその状態がβ2秒以上継続していないと判定した場合(「NO」の場合)、ステップS22へ戻る。なお、ステップS26とS27が、第2条件を満足しているか否かを判定する工程である。
ステップS28では、ベッド寝床部21上の使用者Uが背上げ動作をしたと判定し、その旨の情報としてアラームを報知手段9により所定時間(例えば2秒間)発する。この工程を「報知工程S28」という。次いで、ステップS29へ進む。
ステップS29では、背上げ判定に用いた荷重値データをリセットする。次いで、離床判定工程S8へ進む。
次に、本実施形態の検知装置15を用いた検知方法の背上げ判定工程S7での背上げ判定についての具体的な一例を、図9及び10を参照して以下に説明する。
図9は、ベッド寝床部21上の使用者Uが実際に背上げ動作をし且つ背上げ判定工程S7の第1条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率HG1についての時間的変動の一例を示すグラフである。横軸は使用者Uが背上げ動作を開始した時刻(これを0秒としている)からの時間経過である。縦軸は現時刻t0からt1秒前の頭側荷重値H1に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG1である。また、第1条件では、t1=5秒、β1=1.5秒、α1=35%に設定している。荷重検出センサの検出周期は0.5秒である。
図10は、ベッド寝床部21上の使用者Uが実際に背上げ動作をし且つ背上げ判定工程S7の第2条件を適用する場合における、頭側荷重値の減少率HG2及び足側荷重値の増加率FZ2についての時間的変動の一例を示すグラフである。横軸は使用者Uが背上げ動作を開始した時刻(これを0秒としている)からの経過時間である。縦軸の下半分(0%よりも下側)は現時刻t0からt2秒前の頭側荷重値H2に対する現時刻t0の頭側荷重値H0の減少率HG2であり、縦軸の上半分(0%よりも上側)は現時刻t0からt2秒前の足側荷重値F2に対する現時刻t0の足側荷重値F0の増加率FZ2である。また、第2条件では、t2=15秒、β2=2.5秒、α2=20%、α3=20%に設定している。荷重検出センサの検出周期は0.5秒である。
図9に示すように、第1条件では、背上げ動作の速い使用者Uが背上げ動作をした場合、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から1.5秒経過したとき頭側荷重値の減少率HG1がα1(=35%)以上になり、この状態がβ1(=1.5)秒継続したとき(即ち、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から3秒経過したとき)、第1条件を満足し、使用者Uが背上げ動作をしたと判定される。
一方、背上げ動作の遅い使用者Uが背上げ動作をした場合では、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から6.5秒を経過しても頭側荷重値の減少率HG1がα1(=35%)以上にならず、すなわち第1条件を満足せず、使用者Uが背上げ動作をしたと判定されない。
したがって、第1条件は、背上げ動作が速い場合(背上げ動作の速い使用者U)に適する背上げ判定条件となっていることが分かる。
図10に示すように、第2条件では、背上げ動作の速い使用者Uが背上げ動作をした場合、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から1秒経過したとき頭側荷重値の減少率HG2がα2(=20%)以上になり、この状態がβ2(=2.5)秒継続したとき(即ち、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から3.5秒経過したとき)、第2条件を満足し、使用者Uが背上げ動作をしたと判定されている。
一方、背上げ動作の遅い使用者Uが背上げ動作をした場合では、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から3秒を経過したとき頭側荷重値の減少率HG2がα2(=20%)以上となるが、このときの足側荷重値の増加率FZ2はα3(=20%)以上ではなく、よって第2条件を満足せず、使用者Uが背上げ動作をしたと判定されない。そして、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から4秒を経過したとき頭側荷重値の減少率HG2がα2(=20%)以上であり且つ足側荷重値の増加率FZ2がα3(=20%)以上になり、この状態がβ2(=2.5)秒以上継続したとき(即ち、使用者Uが背上げ動作を開始した時刻から6.5秒経過したとき)、第2条件を満足し、使用者Uが背上げ動作をしたと判定される。
したがって、第2条件は、背上げ動作が速い場合(背上げ動作の速い使用者U)だけではなく、更に、背上げ動作が遅い場合(背上げ動作の遅い使用者U)にも適する背上げ判定条件となっていることが分かる。
以上で本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲内で様々に変更可能である。
また上記実施形態では、背上げ判定工程S7の第2条件は、現時刻からt2時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率HG2がα2以上であり現時刻からt2時間前の足側荷重値に対する現時刻の足側荷重理の増加率FZ2がα3以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件であるが、本発明では、第2条件はこれに限定されず、現時刻からt2時間前の頭側荷重値に対する現時刻の頭側荷重値の減少率HG2がα2以上である状態がβ2時間以上継続しているという条件であっても良い。
また上記実施形態では、第1〜第4荷重検出センサ1A〜1Dからの出力値として荷重値W1〜W4を用いているが、本発明では、荷重検出センサからの出力値は荷重値であることに限定されるものではなく、その他に例えば、ベッド寝床部21の対応する部位に掛かる荷重に対応する電圧値であっても良い。なおこの場合、荷重値は電圧値を所定の変換式に従って変換することにより演算可能であり、その演算を行うための荷重値演算手段(信号増幅部及びA/D変換部を含む)は例えば制御手段2に備えられる。
また上記実施形態では、荷重検出センサ1A〜1Dはベッド20の脚部22A〜22Dと床面25との間に配置されているが、本発明では、荷重検出センサはこの箇所に配置されることに限定されるものではない。例えば、荷重検出センサは、ベッド寝床部21に掛かる荷重が当該寝床部21から床面25に伝達される荷重伝達経路の途中に配置される。具体的には、荷重検出センサは、寝床部と脚部とを連結する連結部(例:連結フレーム)や、寝床部と脚部との間に配置されて寝床部を支持する支持部(例:支持フレーム)や、寝床部を昇降させる昇降機構のリンク部(例:リンクフレーム、リンク軸)や、脚部や、脚部とベッド移動用キャスタとを連結する連結部や、キャスタ軸部などに取り付けられたり組み込まれたりするなどして配置される。
さらに本発明では、ベッドの荷重伝達経路を寝床部の側と床面の側とに上下に分割する任意の分割面を想定し、当該分割面を上下に貫通する構造部材の少なくとも一箇所に荷重検出センサとしてのロードセルを設けた態様としても良い。例えば、ベッドの荷重伝達経路の途中における、支軸とこれを受ける軸受け部とが接する面を分割面と想定することができ、この場合、支軸及び軸受け部が分割面を上下に貫通する構造部材に相当する。
本発明は、ベッドの寝床部上のベッド使用者の在床状況を検知するベッドの在床状況検知方法、在床状況検知装置及び在床状況検知システムに利用可能である。
1A〜1D:荷重検出センサ
4:臥床判定手段
5;臥床時荷重値記憶手段(臥床時出力値記憶手段)
6:荷重値データ記憶手段(出力値データ記憶手段)
7:背上げ判定手段
9:報知手段
15:ベッドの在床状況検知装置
16:ベッドの在床状況検知システム
20:ベッド
21:寝床部
25:床面
U:ベッド使用者

Claims (13)

  1. ベッド使用者が臥床するためのベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ第1〜第4荷重検出センサにより検出する荷重検出工程と、
    前記第1及び第2荷重検出センサからの出力値を合計した頭側出力値を算出して記憶する出力値データ記憶工程と、
    現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する背上げ判定工程と、
    前記背上げ判定工程で前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する報知工程と、
    を含んでいることを特徴とするベッドの在床状況検知方法。
  2. 前記出力値データ記憶工程は、更に、前記第3及び第4荷重検出センサからの出力値を合計した足側出力値を算出して記憶するものであり、
    前記背上げ判定工程の前記第2条件は、前記頭側出力値の減少率が前記α2以上であり且つ現時刻から前記t2時間前の足側出力値に対する現時刻の足側出力値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態が前記β2時間以上継続しているという条件である請求項1記載のベッドの在床状況検知方法。
  3. 在床状況検知方法は、更に、
    前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値に基づいて使用者が寝床部上に臥床したか否かを判定する臥床判定工程と、
    前記臥床判定工程で使用者が寝床部上に臥床したと判定された場合、その時の前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を臥床時総出力値として算出して記憶する臥床時総出力値記憶工程と、を含んでおり、
    前記臥床判定工程及び前記臥床時総出力値記憶工程は、前記出力値データ記憶工程及び前記背上げ判定工程の前で行われるものであり、
    前記出力値データ記憶工程は、更に、前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を算出して記憶するものであり、
    前記背上げ判定工程は、現時刻から前記t1時間前の総出力値と現時刻の総出力値との差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下であると判定した場合、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定するものである請求項1又は2記載のベッドの在床状況検知方法。
  4. 前記背上げ判定工程は、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下ではないと判定した場合、前記臥床判定工程へ戻る請求項3記載のベッドの在床状況検知方法。
  5. t1は、t1<t2の関係を満足している請求項1〜4のいずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
  6. β1は、β1≦β2×(3/5)の関係を満足している請求項1〜5のいずれかに記載のベッドの在床状況検知方法。
  7. ベッド使用者が臥床するためのベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側右部に掛かる荷重をそれぞれ検出する第1〜第4荷重検出センサと、
    前記第1及び第2荷重検出センサからの出力値を合計した頭側出力値を算出して記憶する出力値データ記憶手段と、
    現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する背上げ判定手段と、
    前記背上げ判定手段で前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する報知手段と、
    を具備していることを特徴とするベッドの在床状況検知装置。
  8. 前記出力値データ記憶手段は、更に、前記第3及び第4荷重検出センサからの出力値を合計した足側出力値を算出して記憶するものであり、
    前記背上げ判定工程の前記第2条件は、前記頭側出力値の減少率が前記α2以上であり且つ現時刻から前記t2時間前の足側出力値に対する現時刻の足側出力値の増加率がα3(但し0<α3≦α2)以上である状態が前記β2時間以上継続しているという条件である請求項7記載のベッドの在床状況検知装置。
  9. 在床状況検知装置は、更に、
    前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値に基づいて使用者が寝床部上に臥床したか否かを判定する臥床判定手段と、
    前記臥床判定手段で使用者が寝床部上に臥床したと判定された場合、その時の前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を臥床時総出力値として算出して記憶する臥床時総出力値記憶手段と、を含んでおり、
    前記臥床判定手段及び前記臥床時総出力値記憶手段は、前記出力値データ記憶手段及び前記背上げ判定手段の実行の前で実行されるものであり、
    前記出力値データ記憶手段は、更に、前記第1〜第4荷重検出センサからの出力値を合計した総出力値を算出して記憶するものであり、
    前記背上げ判定手段は、現時刻から前記t1時間前の総出力値と現時刻の総出力値との差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a(但し1<a)倍以下であるか否かを判定し、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下であると判定した場合、前記第1条件と前記第2条件とのうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定するものである請求項7又は8記載のベッドの在床状況検知装置。
  10. 前記背上げ判定手段は、前記差の絶対値が前記臥床時総出力値の1/a倍以下ではないと判定した場合、前記臥床判定手段を再実行させる請求項9記載のベッドの在床状況検知装置。
  11. t2は、t1<t2の関係を満足している請求項7〜10のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
  12. β1は、β1≦β2×(3/5)の関係を満足している請求項7〜11のいずれかに記載のベッドの在床状況検知装置。
  13. ベッド使用者が臥床するためのベッド寝床部の頭側右部、頭側左部、足側右部及び足側左部に掛かる荷重をそれぞれ検出する第1〜第4荷重検出センサと、
    前記第1及び第2荷重検出センサからの出力値を合計した頭側出力値を算出して記憶する出力値データ記憶手段と、
    現時刻からt1(但し0<t1)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα1(但し0<α1)以上である状態がβ1(但し0<β1)時間以上継続しているという第1条件と、現時刻からt2(但しt1≦t2)時間前の頭側出力値に対する現時刻の頭側出力値の減少率がα2(但し0<α2<α1)以上である状態がβ2(但しβ1<β2)時間以上継続しているという第2条件と、のうち少なくとも一方を満足しているか否かを判定する背上げ判定手段と、
    前記背上げ判定手段で前記第1条件と前記第2条件のうち少なくとも一方を満足していると判定された場合、寝床部上の使用者が背上げ動作をした旨の情報を報知する報知手段と、
    を具備していることを特徴とするベッドの在床状況検知システム。
JP2012256147A 2012-11-22 2012-11-22 ベッドの在床状況検知方法 Active JP5992298B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012256147A JP5992298B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 ベッドの在床状況検知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012256147A JP5992298B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 ベッドの在床状況検知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014100425A JP2014100425A (ja) 2014-06-05
JP5992298B2 true JP5992298B2 (ja) 2016-09-14

Family

ID=51023541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012256147A Active JP5992298B2 (ja) 2012-11-22 2012-11-22 ベッドの在床状況検知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5992298B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6450535B2 (ja) * 2013-07-26 2019-01-09 昭和電工株式会社 在床情報管理システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4832891B2 (ja) * 2005-12-27 2011-12-07 昭和電工株式会社 ベッドの在床状況検出方法
JP4676924B2 (ja) * 2006-06-19 2011-04-27 昭和電工株式会社 ベッドの在床状況検出方法
JP5452999B2 (ja) * 2009-07-03 2014-03-26 昭和電工株式会社 離床情報管理システム
JP5474471B2 (ja) * 2009-09-24 2014-04-16 昭和電工株式会社 寝床の在床状況検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014100425A (ja) 2014-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10478359B2 (en) Person support apparatuses with acceleration detection
JP4818162B2 (ja) 可動床板式の寝台装置
KR101043864B1 (ko) 베드 이탈 예측ㆍ검지 시스템을 구비한 침대 장치
EP3087963B1 (en) Self-compensating bed scale system for removable components
JP4921233B2 (ja) ベッドの在床検知方法
JP4841462B2 (ja) 寝台装置
JP4963101B2 (ja) ベッドにおける使用者の状態検知システム
JP4676924B2 (ja) ベッドの在床状況検出方法
JP5019908B2 (ja) 寝返り促進装置
JP5068602B2 (ja) 寝台装置
JP5111889B2 (ja) 寝台装置
JP2008212306A (ja) 寝台装置
JP5992298B2 (ja) ベッドの在床状況検知方法
JP5474471B2 (ja) 寝床の在床状況検出方法
JP6706536B2 (ja) 使用者位置検出装置及び方法
JP5896855B2 (ja) ベッドの在床状況検知方法
JP6450535B2 (ja) 在床情報管理システム
JP6407595B2 (ja) ベッドの在床状況検知方法及びベッド用在床状況検知装置
JP6568359B2 (ja) ベッド用在床状況検知装置及びベッドの在床状況検知方法
JP4832891B2 (ja) ベッドの在床状況検出方法
JP5204263B2 (ja) ベッドの在床状況検出方法及びベッドの在床状況検出装置
JP2014195543A (ja) 体動レベル判定装置
JP2011041594A (ja) 寝床の在床状況検出装置
JP2014071677A (ja) 離床検出装置、離床監視システム、およびプログラム
JP2022158687A (ja) ベッド装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150818

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160722

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160817

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5992298

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350