JP2022158687A - ベッド装置 - Google Patents

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武 永易
Takeshi Nagayasu
優里 菅沼
Yuri Suganuma
健太郎 古平
Kentaro Furuhira
智一 立川
Tomokazu Tachikawa
真人 下川
Masato Shimokawa
優貴 茂庭
Yuki Shigeniwa
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Abstract

【課題】異常な動作を適切に判定することが可能なベッド装置等を提供すること。【解決手段】ベッド本体における機構に駆動力を伝える駆動部と、前記駆動部にかかる荷重を取得する取得部と、前記取得した荷重に基づいて、前記ベッド装置における異常を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本実施形態は、ベッド装置に関する。
ベッド装置を利用する利用者に対して、危険な事象や異常の動作を検知するシステムが提案されている。例えば、特許文献1は、メインフレームと床面との間の異物を、メインフレームの下方で全体的に検知することが可能な発明を開示している。
特開2019-097914号公報
本開示の目的は、ベッド装置における異常を適切に判定することが可能なベッド装置を提供することである。
本開示のベッド装置は、ベッド本体における機構に駆動力を伝える駆動部と、前記駆動部にかかる荷重を取得する取得部と、前記取得した荷重に基づいて、異常を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
本開示によれば、異常な動作を適切に判定することが可能なベッド装置等を提供することができるようになる。
本実施形態におけるベッドシステム(ベッド装置)の全体を示す図である。 本実施形態におけるベッドシステムの構成を説明するための図である。 本実施形態におけるベッドシステムの構成を説明するための図である。 本実施形態におけるメイン処理を説明するための動作フローである。 本実施形態における第1異常判定処理を説明するための図である。 本実施形態における第2異常判定処理を説明するための図である。 本実施形態における動作を説明するための図である。 本実施形態における第3異常判定処理を説明するための図である。 本実施形態における動作を説明するための図である。 本実施形態における対応処理を説明するための図である。 本実施形態における動作を説明するための図である。 本実施形態における荷重の変化を説明するグラフである。 本実施形態における荷重の変化を説明するグラフである。
以下、図面を参照して本開示ベッドシステムを実施するための一つの形態について説明する。なお、本開示の内容は、実施を行うための形態の一例を示しているに過ぎず、開示されている数値や、構成に限定されず、当業者であれば想到することができる均等の範囲も含まれるものである。
ベッド装置を含むベッドシステムは、ベッド装置の利用者の危険な事象を検知することが行われている。そして、ベッドシステムは、危険な事象に繋がる動作として、利用者や、ベッド装置の異常な動作(異常動作)を検知する。ここで、異常動作とは、利用者やごみ箱やIVポールなどがベッド装置に挟み込まれたり、利用者の体の一部が柵や柵とボードの隙間に挟まれたり、利用者がベッド装置の柵を乗り越えたり、ベッド装置の上で立位をとったりする動作が考えられる。そして、ベッドシステムは、利用者の異常動作が、転倒・転落といったリスクに繋がるため、適切に検知したいというニーズがある。
このような異常行動を検知するために、ベッドシステムは、ベッド装置に各種センサを設けることが一般的である。例えば、ベッド装置に接触センサや、IRセンサを設けたり、カメラを設けたりすることが一般的である。例えば、ベッドシステムは、接触センサに利用者が接触したことを検出すると、挟み込みを検知することができる。
しかし、ベッドシステムにセンサを追加すると、追加した分のコストが増大してしまうという問題が生じていた。また、ベッド装置本体の構成部品に比べて、多くのセンサは耐用年数が短く、保守性能が低下してしまうという問題があった。さらに、センサの設置位置によっては、利用者がベッド装置を利用する利便性を損なう可能性があった。また、センサの設置位置によっては、利用者を検知できる場所が設置位置に限定されてしまい、適切に異常動作を検知できないという問題があった。
また、特許文献1に開示されているシステムでは、センサ間にフレームが掛かることがないようにしないと成立しないため、フレーム設計上の制約が大きくなってしまう。したがって、ベッド装置の床高をギリギリまで下げることができなくなってしまうという課題が生じていた。また、特許文献1に開示されているシステムは、適用の仕方によっては電源ケーブルが入るだけで、動作しなくなってしまうという課題が生じていた。とくに、低床化を実現するベッド装置の場合、フレームを非常に低いところまで下がることになり、特許文献1の方式は採用できないという課題が生じていた。
そこで、本実施形態のベッドシステムによれば、センサを追加しなくても、異常動作を適切に検知することができるシステムを提供することが可能となる。また、センサを追加した場合でも最小限の数の追加で済むシステムを提供することが可能となる。また、センサを追加した場合でも、センサの検知できない死角を生じることなく、適切に異常動作を検知することができるシステムを提供することができる。
なお、本明細書における利用者とは、ベッド装置(マットレス)を利用する者をいい、病気で治療を受けるもの(例えば患者)に限られず、施設で介護を受ける者や、ベッド装置に在床する者(例えば仰臥する者)であれば、健常者であっても利用者となりえる。
また、本明細書でスタッフ等は、医療従事者、施設等のスタッフ、家庭等を含む利用者を介助する者だけでなく、利用者に関わる者も含む。
[1.システム全体の説明]
図1は、本実施形態におけるシステム1の概略を説明するための全体図である。システム1は、少なくともベッド装置10を備えた構成である。例えば、ベッド装置10は、制御装置を有する。そして、制御装置は、操作装置や表示装置を接続してもよい。図1に図示しないが、システム1は、制御装置、操作装置、表示装置を別の装置として適宜備えていてもよい。
ベッド装置10は、1又は複数のボトム20を有している。ボトム20は、動作可能な背ボトム(back section)、腰ボトム(seat section)、膝ボトム(upper leg section)、足ボトム(foot section)等により構成されており、各ボトムが動作することで、背上げ動作、足上げ動作を行うことができる。例えば、図1は、背ボトムが上昇することで、背上げ動作が行われている状態を示している。また、ボトム20の上に、マットレス30を載置してもよい。マットレス30は、ウレタンで構成されたマットレスであってもよいし、複数のエアセルにより構成されるエアセルであってもよい。また、ベッド装置10のみの構成(マットレス等を含まない構成)をベッド本体という。
また、後述するが、ベッド装置10は昇降機構を備えており、ベッド装置10におけるボトム部の高さ(床高)を変えることができる。なお、本明細書において、ベッド装置の床高とは、基準となるベッド装置10を載置している床からボトム(水平状態となっているときのボトム)までの距離をいう。なお、ベッド装置10の床高は、床からボトムまでの距離以外にも、床から上部のフレームの距離であってもよいし、床からマットレス上までの距離であってもよい。また、ベッド装置の床高は、基準となる位置を床ではなく、下部のフレームにしてもよい。
さらに、ベッド装置10は、ベッド装置10全体を傾ける動作(チルト動作)を行うこともできる。ベッド装置10は、いずれの部分も可動できないベッド装置であってもよい。
また、ベッド装置10は、ボードを着脱可能に設置できる。図1に示すように、ボードは頭側にヘッドボード50、足側にフットボード55を設置できる。また、ベッド装置10は、サイドレール52を着脱可能に設置可能である。サイドレール52は、ベッド装置の左右に設置可能である。また、サイドレール52は、ベッド装置10の長手方向にも複数設置可能である。例えば、サイドレール52は、ベッド装置10の頭側、足側に2つ設置してもよい。
なお、ベッド装置10は、検出した荷重によって、ボード(ヘッドボード50やフットボード55)の着脱を検出してもよいし、サイドレール52の着脱を検出してもよい。また、ベッド装置10は、ヘッドボード50、フットボード55、サイドレール52が外れている場合に、異常であることを検出してもよい。
[2.機能構成]
図2、図3は、ベッドシステム1の構成を説明する図である。図2は、ベッドシステム1の機能構成を説明する図であり、図3はボトム20と、各駆動部との関係とを模式的に説明する図である。ボトム20は、図3に示すように、利用者Pの下に、背ボトム22、腰ボトム24、膝ボトム26及び足ボトム28を有している。
制御部100は、ベッドシステム1の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部110に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、1又は複数の制御装置(例えばCPU(Central Processing Unit))により構成されている。また、制御部100は、ボトム制御部102、高さ制御部104、誤検知判定部106として機能してもよい。
ボトム制御部102は、ボトム20を作動させ、背上げ動作や、膝上げ動作を実行するために、駆動部120を制御する。また、高さ制御部104は、ベッド装置10の高さを制御するために、駆動部120を制御する。
誤検知判定部106は、荷重検出部130が出力する荷重に関する情報(例えば、荷重値の変化)から、誤検知であるか否かを判定する。
例えば、ベッド装置10の上で、利用者が寝返りをうったり、移動したり、端座位から立位に変化することで利用者の姿勢が変化すると、検出される荷重が変化する。この荷重が変化を制御部100は、異常動作と検知してしまう場合がある。そこで、誤検知判定部は、当該荷重の変化が誤検知であるかどうかを判定する。ここで、誤検知判定部106は、誤検知として判定する幅を予め定めていてもよいし、所定の変動以上の変化があった場合は誤検知として判定してもよい。例えば、誤検知判定部106は、好ましくは8~12kgの変化があった場合は、誤検知であると判定してもよい。ここで、システム全体として早期に発報するためには誤検知として判定する幅を小さくすることで、早期に発報することが可能となる。
例えば、制御部100は、荷重検出部130により出力された荷重値をそのまま利用するのではなく、誤検知判定部106により誤検知を除外した荷重値を利用する。例えば、誤検知判定部106は、直前に検出されている荷重値の平均値から大きく外れる荷重値を誤検知として判定してもよい。また、制御部100(誤検知判定部106)は、荷重検出部130から連続して出力されている荷重値の平均値を、荷重値として利用してもよい。また、誤検知判定部106は、挟まれ以外で荷重変化が起こる事象での荷重変化を利用し、何れかのパターンに該当する場合には挟まれ以外での荷重変化と判定する。
また、誤検知判定部106は、荷重値の変化を利用して、人工知能(機械学習等)を利用して誤検知を判定してもよい。ここで、誤検知判定部106は、入力データとして、以下の荷重値を1又は複数組み合わせることができる。
・荷重検出部130が検出した荷重値
・荷重検出部130が検出した荷重値を平均化した値
・荷重検出部130が検出した荷重値を正規化した値
本実施形態では、誤検知判定部106は、例えば荷重検出部130が検出した荷重値と、正規化した値とを利用して、誤検知判定を行う。このとき、誤検知判定部106は、誤検知であるか、誤検知でないかといった判定のといった2分類の判定以外にも複数の判定を行ってもよい。
また、荷重変化は所定時間毎に判定してもよい。例えば、誤検知判定部106は、好ましくは0.5秒毎~4秒毎の間、より好ましくは1~2秒毎に荷重値を取得し、誤検知の判定を行ってもよい。
記憶部110は、ベッドシステム1の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部110は、例えば、半導体メモリや、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク装置であるHDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。記憶部110は、非一時的な記憶媒体であってもよいし、一時的な記憶媒体であってもよい。
制御部100が実行時に必要とするメモリは、記憶部110に確保してもよいし、制御部100の中に記憶領域を設けてもよい。
記憶部110は、荷重値テーブル112と、学習済みモデル114とを記憶している。荷重値テーブル112は、後述する荷重検出部130が出力する荷重値を記憶するテーブルである。また、学習済みモデル114は、本実施形態において機械学習を行った結果である学習済みのモデルである。学習済みモデル114は、予め記憶部110に記憶されているが、制御部100により適宜学習(更新)されてもよい。
なお、荷重値テーブル112は、荷重検出部130が検出した荷重値、荷重値を平均化/正規化した値等を記憶してもよい。また、荷重値テーブル112は、荷重検出部130が出力した生データを記憶してもよいし、荷重値に変換された値を記憶してもよい。
駆動部120は、他の装置を駆動するための駆動装置であり、例えばアクチュエータである。すなわち、駆動部120は、アクチュエータのピストンロッドが進出又は退出することにより、接続されているボトムや、フレーム等に駆動力を伝えることにより、ボトムやフレーム等を作動させることが可能である。すなわち、駆動部120は、ベッド本体における各機構に駆動力を伝えることができる。
また、本実施形態の駆動部120は、ピストンロッドに係る荷重を荷重信号として検出することができる。荷重検出部130は、駆動部120が検出した荷重信号に基づいて、荷重に関する情報(例えば、荷重値や、荷重信号の波形)を出力する。なお、駆動部120と、荷重検出部130とは、一体の構成であってもよい。すなわち、駆動部120が、制御部100に荷重に関する情報を出力してもよい。
操作部140は、ユーザからの操作を受け付ける。操作部140は、例えば、操作ボタンによる入力や、タッチパネルを介した入力を受け付ける。表示部150は、ユーザに対して各種情報を表示する。表示部150は、例えば液晶ディスプレイや、有機ELパネルにより構成される。
報知部160は、ユーザに対して報知動作を行う。報知部160は、例えばスピーカにより音声や警報音を出力したり、LED等により光を出力したりしてもよい。通信部170は、他の装置と通信を行う。
操作部140、表示部150、報知部160、通信部170は、必要に応じてベッドシステム1に備えればよい。
例えば、ベッドシステム1は、通信部170を介して他の端末装置(スマートフォン)と接続してもよい。この場合、操作部140、表示部150、報知部160は、端末装置(スマートフォン)により実現してもよい。
つづいて、制御部100、駆動部120、荷重検出部130との関係について図3を参照して説明する。
ボトム制御部102は、駆動部120のうち、背駆動部32と、膝駆動部34と、頭駆動部36とを制御可能である。例えば、ユーザから背上げ動作の操作が行われた場合、ボトム制御部102は、背駆動部32を制御すること背上げ動作を実行する。
具体的には、背駆動部32は、例えば一端がベッド装置10のフレームに回動可能に固定され、他端(ピストンロッドの先端)がリンク機構等を介して背ボトム22に回動可能に固定される。背駆動部32のピストンロッドが進出することで、背ボトム22の腰ボトム24側を中心に回動して頭側が上昇する。これにより、背上げ動作が実現する。
同様に、ユーザから膝上げ動作の操作が行われた場合、ボトム制御部102は、膝駆動部34を制御し、膝上げ動作を実行する。なお、膝駆動部34が動作する場合、膝ボトム26が動作するが、連動して足ボトム28が動作してもよい。すなわち、膝ボトム26が腰側を中心に回動し、足側が上昇した場合、足ボトム28は膝ボトム26側が上昇し、足側が下降する。これにより、膝ボトム26、足ボトム28は山型となり、利用者の膝、足とを適切に支えることが可能となる。
また、背ボトム22が、頭部分で分割されている場合、頭側のボトムは、頭駆動部36により動作してもよい。
高さ制御部104は、ユーザからベッド装置10の高さを高くしたり、低くしたりする操作が行われた場合、高さ駆動部40を制御する。高さ制御部104は、高さ駆動部40を制御することでベッド装置10の高さ調整を行う。すなわち、高さ制御部104は、ベッドの高さを上げたり、ベッドの高さを下げたりすることができる。また、ベッドの高さを上げることを床上げ、ベッドの高さを下げることを床下げといってもよい。
ここで、高さ駆動部40は、頭側と足側とで異なる駆動装置(アクチュエータ)であってもよい。高さ駆動部40は、頭側と足側とで異なる駆動装置を設けることにより、単なるベッド装置10の高さを変更するだけでなく、傾斜制御(チルト制御)を行うこともできる。
また、制御部100は、ベッド装置10を制御する方法として、ボトム制御部102と、高さ制御部104とを例に説明したが、他の制御を行ってもよい。例えば、制御部100は、ベッド装置10の幅方向(長さ方向)に対して伸縮する制御を行ってもよい。また、制御部100は、例えばボードの位置を変更したり、サイドレール52の形状を変更したりする制御を行ってもよい。
荷重検出部130は、駆動部120から荷重信号を受信する。荷重検出部130は、背駆動部32、膝駆動部34、頭駆動部36、高さ駆動部40からそれぞれ荷重信号を受信する。そして、荷重検出部130は、例えば受信した荷重信号に所定の処理を施し、制御部100に出力する。
なお、荷重検出部130の機能を各駆動部が設けてもよい。この場合、背駆動部32、膝駆動部34、頭駆動部36、高さ駆動部40とから制御部100に荷重信号を出力する。
また、図3に示したボトム20、駆動部120の構成は一例であり、必要に応じて選択できる。例えば、駆動部120は、背駆動部32と、膝駆動部34とだけを備えていてもよい。また、駆動部120は、図3に開示していない駆動部(例えば、利用者Pを回旋動作(ローリング動作)させるための駆動部)を備えていてもよい。
また、荷重検出部130は、荷重信号を駆動部120から検出しているが、他の装置から荷重を検出してもよい。例えば、ボトム20の上にエアセルから構成されるエアマットレスが載置されている場合、エアセルに係る荷重を検出してもよい。また、ベッド装置10のベッドフレームに設けられたロードセルといった荷重検出器から荷重信号を検出してもよい。
[3.処理の流れ]
つづいて、本実施形態における処理の流れについて説明する。図4は、本実施形態のメインとなる処理を説明するフロー図である。
[3.1 メイン処理]
まず、制御部100は、ベッド装置10が動作中であるか否かを判定する(ステップS102)。ベッド装置10が動作中であるとは、ベッド装置10が何らかの動きを行っている場合をいう。例えば、ベッド装置10が動作中の状態は、制御部100(ボトム制御部102)が、駆動部120を制御している状態であり、背上げ動作(背下げ動作)や、膝上げ動作(膝下げ動作)が行われている状態をいう。また、ベッド装置10が動作中の状態は、制御部100(高さ制御部104)が、駆動部120を制御している状態であり、ベッド装置10の高さを変えている動作を行っているときが含まれる。
また、ベッド装置10の動作中は、ユーザの操作に応じて実際に動作が行われている状態だけでなく、ユーザの操作があり、これから操作が行われる場合を含んでもよい。また、ベッド装置10の動作中は、ユーザの操作が終了した後、所定の期間までを含めてもよい。
つづいて、制御部100は、ベッド装置10が動作中のとき(ステップS102;Yes)、異常判定処理を実行する(ステップS104)。制御部100は、異常判定処理を実行することで、ユーザの行動を認識し、認識されたユーザの行動のうち、異常であると判定する動作(異常動作)があるかを判定する。
ここで異常とは、通常のとは異なり、例えば、通常の動作に対してユーザに対して危険な事象が生じる可能性がある動作をいう。例えば、異常な動作は、利用者が通常行う動作と異なる動作や、利用者が転倒・転落に繋がる動作、利用者の事故に繋がる動作をいう。また、異常を判定する場合、単なる動作意外にも、状態や、環境、ユーザ以外のスタッフの動作等に基づいて異常であることを判定してもよい。
例えば、ベッド装置10の下(下部フレームの下)に物が載置されているにも関わらず、ベッド装置10の高さを下げる制御を行った場合、そのまま物が床とフレームとの間に挟み込まれてしまう。このようなベッド装置10の動作についても、危険な事象が生じる可能性があるため、制御部100は、異常として判定する。
このように、制御部100は、利用者の動作だけでなく、ベッド装置10の動作においても、事故に繋がる動作がある場合は異常があったと判定する。
制御部100は、異常判定処理において異常があったと判定した場合(ステップS106;Yes)、アラートを出力する(ステップS108)。ここで、制御部100がアラートを出力する方法としては、例えば報知部160から、警報音や音声により報知を行ってもよいし、表示部150にメッセージを表示してもよいし、通信部170を介して他の装置に対して通知したり、メールを送信したりしてもよい。
つづいて、制御部100は、対応処理を実行する(ステップS110)。制御部100が対応処理を実行すると、異常があったと判定した場合に、異常に対応した処理を実行する。そして、全体の動作が終了するまで、制御部100は処理を繰り返し実行する(ステップS112;No→ステップS102)。
なお、制御部100は、本処理のステップを必要に応じて選択して実行可能である。例えば、制御部100は、ステップS108のアラート出力は実行しなくてもよいし、ステップS110の対応処理を実行しなくてもよい。
また、説明の都合上、ステップS104と、ステップS106とを分けて説明したが、制御部100は、1つの処理として実行すればよい。例えば、異常判定処理は、制御部100により適宜実行されており、異常を判定したときに割り込み処理を発生させてもよい。以下、本実施形態における異常判定処理と、対応処理について説明する。
[3.2 異常判定処理]
[3.2.1 第1異常判定処理]
図5は、第1異常判定処理を説明するフロー図である。まず、制御部100は、荷重検出部130より荷重信号を取得する(ステップS1102)。制御部100は、荷重信号の頂点を検出する(ステップS1104)。制御部100は、検出された荷重信号の頂点の間の数値差に一定以上の差があった場合に、異常があったと判定する(ステップS1108)。例えば、制御部100は、好ましくは0.1秒~1秒単位で荷重信号を検出し、頂点となる値を検出する。また、制御部100は、ステップS1108において、絶対値において差を判定してもよいし、相対的な割合で判定してもよい。例えば、制御部100は、好ましくは5%~20%変動した場合に異常があったと判定してもよい。また、例えば制御部100は、好ましくは5kg~10kg変動した場合に異常があったと判定してもよい。
なお、本処理の一例として、制御部100は、このときに判定した異常は、例えば荷重信号を検出した駆動部120の種類により「挟まれ」として判定する。挟まれは、ベッド装置10のフレームと、床との間に異物(物や人体)が挟まれたこと、ボトムとフレームとの間に異物が挟まれたことをいう。
[3.2.2 第2異常判定処理]
図6は、第2異常判定処理を説明するフロー図である。第2異常判定処理は、荷重信号の平均との比較により異常の判定を行う処理である。
制御部100は、荷重検出部130から荷重信号を取得する(ステップS1202)。制御部100は、併せて取得した荷重信号の平均を算出する(ステップS1204)。
ここで、制御部100は、荷重検出部130から取得している荷重信号と、荷重信号の平均との差が閾値以上であるかを判定する(ステップS1206)。制御部100は、荷重信号と、荷重信号の平均との差が閾値以上の場合は、異常があったと判定する(ステップS1206;Yes→ステップS1208)。
制御部100が、異常と判定する仕組みについて図7を参照して説明する。図7は、荷重信号を模式的に示したグラフである。実線は荷重信号に基づくグラフを示す。破線は、荷重信号の平均に基づくグラフを示す。
ここで、制御部100は、荷重信号と、平均とをそれぞれ比較する。そして、制御部100は、荷重信号と、平均との差(例えば、図7のhc)が所定の差以上となった場合、異常があったと判定する。
ここで、制御部100が判定する平均との差は、例えば絶対値であってもよいし、平均と荷重信号(荷重値)との差の割合でもよい。例えば、制御部100は、平均より20%以上乖離した場合には、異常があったと判定してもよい。また、制御部100が判定する値は、平均値と荷重信号(荷重値)との差の積分値、移動平均値に基づいて異常があったと判定してもよい。例えば、制御部100は、算出した積分値が、予め定められた閾値を超えた場合に、異常があった(挟み込みがあった等)と判定してもよい。
このように、第2異常判定処理は、駆動部120(例えば、アクチュエータ)、荷重検出部130により検出した荷重値の平均を利用して異常を判定することができる。例えば、アクチュエータに内蔵される荷重センサを用いて動作中の荷重変化を確認すると、例えば以下のような誤差要因が考えられる。
第1にネジシャフトの回転角度に応じて、荷重センサにかかる荷重が変化する。第2に、ベッド装置10の床高や角度に応じて、荷重センサにかかる荷重が変化する。そのため、異常の判定(例えば、挟み込みの検知をする)場合、平均化処理を行い、その平均値から大きく荷重が変化した場合に挟み込みと判断することで、より正しい判定を行うことが可能となる。また、荷重値を平均化することで外部ノイズ耐性も上がるといった効果も期待できる。
また、制御部100は、判定したい異常の種類によって取得する荷重信号を選択することが可能である。例えば、制御部100は、以下の駆動部120を選択することで、それぞれの異常の種類(挟み込みの種類、位置)を判定することができる。
・ベッド下での挟み込みの場合 高さ駆動部40
・背下げでの挟み込みの場合 背駆動部32
・膝下げでの挟み込みの場合 膝駆動部34
・ベッド柵への腕や足といった利用者や、物の挟み込み 背駆動部32、膝駆動部34
また、制御部100は、上述した駆動部120から出力された荷重信号に基づいて、挟み込みの位置を特定してもよい。例えば、制御部100は、高さ駆動部40から取得した荷重信号において、荷重信号の頂点間の数値差に一定以上の差があったことを取得した場合には、ベッド下での挟み込みが生じていることを特定することが可能である。
また、制御部100は、上述した駆動部120から出力された荷重信号に変化の仕方により、異常の原因を特定してもよい。例えば、ベッド装置10の高さを下げる制御を行っているときに、異常として挟み込みを判定したとする。このとき、制御部100は、荷重値の変化が急峻である場合は、固い物が挟まれたことを特定する。また、制御部100は、荷重値の変化が緩やかである場合は、やわらかい物が挟まれたことを特定する。
また、高さ駆動部40が複数ある場合に、それぞれの高さ駆動部40からの出力により異常を判定してもよい。すなわち、高さ駆動部40として頭側駆動部と、足側駆動部との2つの駆動部(アクチュエータ)を備えており、この2つの駆動部により制御部100は高さの制御を行っているとする。
このとき、制御部100は、以下の条件に基づいて異常があった(例えば、挟み込みがあった)と判定する。
(1)頭側駆動部に基づいて検出される荷重値に基づき異常であると判定する
(2)足側駆動部に基づいて検出される荷重値に基づき異常であると判定する
(3)頭側駆動部に基づいて検出される荷重値と、足側駆動部に基づいて検出される荷重値の合計に基づき異常であると判定する
[3.2.3 第3異常判定処理]
図8は、第3異常判定処理を説明するフロー図である。第3異常判定処理を実行する場合、ベッドシステム1は、既に学習済みの学習済みモデル114を記憶している。
学習済みモデル114は、荷重検出部130が駆動部120から出力された荷重信号に基づく荷重に関する情報を入力要素とし、異常(例えば、異常の種類や、異常の内容)を出力する要素とするモデルに関する情報である。すなわち、制御部100は、学習済みモデル114を利用することで、異常があったことを判定したり、異常の種類や、異常が起きている箇所を特定したりすることが可能となる。
ここで、学習済みモデル114を生成するには、学習用データとして、駆動部120の種類(背駆動部32、膝駆動部34、頭駆動部36、高さ駆動部40)毎に荷重に関する情報(荷重信号、荷重値、荷重の波形)が入力データとして、その際の動作(異常の動作、通常の動作含む)が教師データとして用意される。なお、入力データとしては、他の情報(例えば、利用者の身長、体重、年齢、疾病に関する情報、生体情報、性別、処置内容)が含まれてもよい。
そして入力データが学習モデルに与えられると、いずれかの異常の動作または通常の動作に分類されて出力されるように、学習処理が行われる。学習処理を実行すると、出力データと教師データとを比較し、学習モデルにおける重みが調整される。これにより、学習済みモデル114が生成される。
学習済みモデル114は、ニューラルネットワーク、決定木、サポートベクターマシンといった機械学習により解析して構築されている。また、制御部100は、所定のタイミングで、荷重に関する情報と、スタッフ等から入力された異常(例えば異常である動作)とを学習用データとして、機械学習により学習済みモデル114を学習(更新)してもよい。
また、学習済みモデル114は、駆動部120の種類と、異常とを対応付けて学習していてもよい。例えば、図9は、駆動部120と、判定が可能な異常の種類(異常の分類)との組み合わせを示したテーブルである。例えば、制御部100は、背駆動部32と、高さ駆動部40との荷重信号に基づいて、異常の種類としてベッド上での立ち上がりと特定が可能である。
同様に、制御部100は、背駆動部32と、高さ駆動部40との荷重信号に基づいて、異常の種類として利用者の柵乗り越えを特定することが可能である。
また、制御部100は、利用者の起き上がりについては、背駆動部32と、頭駆動部36との荷重信号に基づいて特定することが可能である。
また、制御部100は、日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)に変化があったことを、背駆動部32と、高さ駆動部40との荷重信号に基づいて特定することが可能である。これは、制御部100が、荷重信号により、利用者の状態(臥位、端座位、立位)の移行時間や道具使用(サイドレール、介助バー等)の有無を計測することにより、異常の種類を特定することが可能である。
また、制御部100は、異常寝方向については、膝駆動部34と、高さ駆動部40との荷重信号に基づいて特定することが可能である。ここで、異常寝方向とは、利用者の寝姿勢が異常であることをいい、特に寝ている方向(寝方向)が正しい方向ではないことをいう。
制御部100は、異常として異常寝方向と特定すると、更に利用者の頭の向きが逆になって寝ていることを特定することが可能である。これにより、制御部100は、利用者が正しい寝姿勢でないときに背上げ動作や、膝上げ動作を行うといったことを防ぐことが可能となる。
なお、ここで異常とは、上述したように通常と異なる動作、異なる状態を示している。したがって、例えば、単なる利用者の起き上がりや、日常生活動作あに変化があったといった一般的には「異常」に含まれない動作についても、説明の都合上「異常」に含めて説明をしている。
また、制御部100は、学習済みモデル114を利用することで、異常を推定することも可能である。すなわち、制御部100は、現時点においてベッド装置10や、利用者において異常があることを判定するだけでなく、将来的に異常が起こりうることを推定してもよい。
制御部100が実行する第3異常判定処理について、図8を参照して説明する。まず、制御部100は、荷重検出部130から荷重信号を取得する(ステップS1302)。続いて、制御部100は、荷重信号を取得する駆動部120を選択する(ステップS1304)。
制御部100は、判定する異常に応じて荷重信号を取得する駆動部120を選択してもよい。上述したように、例えば制御部100は、図9のテーブル記載したように、異常の有無を判定する場合又は異常の種類を特定する場合、駆動部120から出力される荷重信号を選択する。このとき、制御部100は、荷重検出部130から出力される荷重に関する情報を選択することにより、異常の有無を判定したり、異常の種類を特定したりしてもよい。
また、制御部100は、ステップS1304において荷重信号を全て取得してもよい。この場合、制御部100は、学習済みモデル114に、全ての荷重信号を入力値として入力してもよい。
制御部100は、異常があったことを判定(推定)する(ステップS120)。制御部100は、ステップS1304において取得した荷重に関する情報を、学習済みモデル114に入力する。制御部100は、学習済みモデル114を利用することで異常があることを出力した場合(ステップS1306;Yes)、異常があったと判定する(ステップS1308)。
すなわち、制御部100は、ステップS1306及びステップS1308において、現在異常が発生しているか、将来的に異常が発生するかを判定することが可能となる。また、制御部100は、学習済みモデル114を利用することにより、発生する異常の種類や、異常の性質といったことを併せて特定(推定)することができる。
[3.3 対応処理]
図10は、制御部100が実行する対応処理の一例を示したフロー図である。この処理は、例えば、ベッド装置10の高さの調整において、制御部100が、ベッド装置10の高さを下げている場合の対応について説明する処理である。
制御部100は、駆動部120が動作中に異常があったと判定した場合(ステップS2102;Yes→S2104;Yes)、駆動部120の動作を停止する(ステップS2106)。例えば、制御部100は、高さ駆動部40がベッド装置10の高さを下げる制御を実行しているときに、ベッド下における挟み込み動作を異常な動作として判定する。この場合、制御部100(高さ制御部104)は、高さ駆動部40に停止信号を出力し、ベッド装置10の高さを下げる動作を停止する。
そして、制御部100は、戻し動作が必要な場合(ステップS2108;Yes)、所定量駆動部120を戻す動作を実行する(ステップS2110)。例えば、制御部100(高さ制御部104)は、高さ駆動部40に、高さを上げる制御の信号を出力する。制御部100は、例えば戻す量を時間(例えば、1~2秒程度)戻してもよいし、所定の高さ(例えば、3cm程度)戻すといった制御を行ってもよい。
また、制御部100は、戻し動作において戻す量を、荷重変化に応じて変化させてもよい。例えば、制御部100は、挟み込んだ物が「硬い物」の場合は、戻す量を小さくしてもよい。また、制御部100は、挟み込んだ物が「やわらかい物」の場合は、戻す量を大きくしてもよい。
図11は、制御部100が、ベッド装置10に対してどのような動作を行うかを説明する図である。図11では、利用者の在/不在(在床/離床)に応じて、利用者の体勢や、体動に基づいて動作が規定されている。
ここで、利用者の体勢/体動としては、立位、臥位、短・長座位、端座位、寝返り、起き上がり、端座位移行、立位移行が規定されている。また、それぞれに対して挟み込んだ物が「硬い物」「やわらかい物」の場合についての動作が規定されている。
ここで、「硬さ」として「硬い」「やわらかい」は相対的に表現されている。例えば、所定の閾値を超える物を「硬い」物といい、それ以下の物を「やわらかい」物と表現している。例えば、金属、プラスチック等の物体の場合は「硬い」物であり、クッション、マットレス等の物体の場合は「やわかない」物である。
また、閾値は予め設定されていてもよいし、設定により変えられてもよい。例えば、感度を切り替えることで、「硬い」「やわらかい」を切り替えてもよい。
また、結果として「少しだけ戻す」「多く戻す」について相対的に表現されている。例えば、「少しだけ戻す」「多く戻す」は、戻す量(現在の駆動部の動作と逆の動作を行う場合の動作量)の大きさを示している。
例えば、「少しだけ戻す」場合の戻す量をA、「多く戻す」場合の戻す量をBとした場合、A<Bとなる。ここで、A、Bは、時間で設定されてもよいし、荷重値の変化量で設定されてもよい。また、A、Bは結果として「少しだけ戻す」「多く戻す」状態になればよい。したがって、制御部100が、単純に戻す量を算出してもよい。
一例を説明すると、利用者が在床時であり、利用者の姿勢が臥位であった場合、制御部100は、挟み込みの動作があったと判定する。このとき、制御部100は、挟み込んだものが硬い物であると判定した場合、ベッド装置10の高さを少しだけ戻す制御を行う。また、制御部100は、挟み込んだものがやわらかい物であると判定した場合、ベッド装置10の高さを多く戻す制御を行う。
なお、制御部100は、「硬い物」「やわらかい物」の判定に停止時間に基づいて判定してもよい。図12は、挟み込み時の荷重変化を模式的に示したグラフである。縦軸に荷重値を示し、横軸に時間を示している。
図12(a)は、硬い物を挟み込んだグラフであり、図12(b)は、やわらかい物を挟み込んだグラフである。このとき、一定の負荷がかかったW[N]の時間をそれぞれ制御部100は取得する。
図12(a)では、一定の負荷Wがかかった時間は時間T1(秒)であり、図12(b)では、一定の負荷Wが係った時間はT3(秒)である。ここで、T3>T1であり、硬い物体と、やわらかい物体とが挟まれたことがわかる。
なお、制御部100は、この場合、挟みこみの判定にかかった時間分の動作を戻すことが好ましい。例えば、図12(a)では、時間T1分の動作を、現在と反対の動作を行う。例えば、制御部100が、ベッド装置10を下降する動作を行っている場合、ベッド装置10を上昇する動作を行うことになる。また、図12(b)では、制御部100は、ベッド装置10が時間T3分下降しているため、同じ時間T3分のベッド装置10の上昇の動作を行うことが好ましい。このように、制御部100は、駆動部120に対して、現在と反対の動作を、挟み込みがあったと判定していた時間分だけ行うことが好ましい。
また、制御部100は、挟み込みの判定にかかった時間と、閾値とを比較することにより、硬い物か、やわらかい物かを判定してもよい。例えば、制御部100は、物に当たってから停止まで1秒かかった場合は、「硬い物」と判定する。また、制御部100は、物に当たってから停止まで3秒かかった場合は「やわらかい物」と判定する。
また、制御部100は、挟み込み検知時の危険度によって戻しを行わず停止する制御を行ってもよい、例えば、ベッド下での挟み込み時にベッド上の患者が立位姿勢をとろうとしている場合、戻し動作は転倒に繋がる危険があるため、ベッド動作を停止してもよい。
このように、図12では、制御部100は、駆動部120に対して、挟み込んだと検出した時間T1や、T3の分だけ反対の動作を行った。しかし、制御部100は、硬いものが挟まれたと判定した場合には「少なく戻す」として、少なく戻す場合の動作量(例えば、1秒間)、軟らかいものが挟まれたと判定した場合には「多く戻す」として、多く戻す場合の動作量(例えば、3秒間)の反対の動作を行ってもよい。
[4.動作例]
つづいて、荷重変化について、具体的な動作例について図を参照して説明する。図13は、各荷重変化と、平均とを示したグラフである。例えば、図13のグラフは、縦軸に荷重を、横軸に時間を示している。
そして、ベッド装置10の高さを最高の高さから最低の高さまでに下げたときに、アクチュエータ(駆動部120)に加わっている荷重を示したグラフである。このグラフは、ベッド装置10の高さを制御するために、頭側と、足側とに2本のアクチュエータを使用している。
グラフHRは頭側の荷重値(荷重信号)を示すグラフである。グラフHAは、頭側の荷重値の平均値を示すグラフである。グラフFRは、足側の荷重値(荷重信号)を示すグラフである。グラフFAは、足側の荷重値の平均値(1秒平均)を示すグラフである。
図13(a)のグラフに示すとおり、頭側と足側とに係る荷重は同じではない。また、駆動部120(アクチュエータ)が動作することで、アクチュエータに内蔵した荷重センサで測定(出力)される値は変動する。これは、例えばアクチュエータのネジシャフトの回転周期に併せて、値が上下に変動し、ぶれるためである。そのため、本図では、所定の時間間隔で平均化したものが出力されている。
なお、ベッド装置10の高さにより、それぞれの荷重値が変化する。ここで、荷重値は、ベッド装置10の動作し始め(アクチュエータの動作し始め)は、頭側の荷重は減るが、足側の荷重は増えている。ここで、荷重値は、動作開始時に増えるか減るかは、ネジシャフトがどの位置で止まっているかにより、変化する。例えば、荷重値は、ネジシャフトの位置により、例えば、頭側及び足側の両側で増えることもあったり、両側で減ったりすることもあったりする。このような場合、制御部100は、異常の判定の誤検知を避けるため、動作し始めに検出される荷重値にマスク時間を設けてもよい。
このように、駆動部120(例えばアクチュエータ)は、動作し始めは荷重が大きく増えたり、減ったりする。制御部100は、異常の判定をする場合に、駆動部120の動作し始めは挟み込み検知をしないようにしないと、誤検知が増える場合がある。したがって、制御部100は、異常の判定をする場合に、マスク時間(好ましくは、0.2秒~1秒程度)を設け、マスク時間の間は異常の判定を行わないとしてもよい。すなわち、駆動部120の動作し始めは本当に異物を挟み込んだかどうかを判定することができない場合があるため、そのような場合はマスク時間を設けることで制御部100が誤検知を減らせるといった効果がある。
なお、マスク時間は、利用者やスタッフが任意に設定できてもよいし、マスク時間の有無を設定できてもよい。また、他の荷重検出方法を利用する場合(例えば、4点ロードセル式を用いる場合)はマスク時間を利用しないとしてもよい。
図13(b)は、ベッド装置10が下降中に物を挟み込んで、挟み込みがあったことを判定した後に、反転動作をした場合の荷重変化を示すグラフである。図13(a)と同様に、縦軸は荷重値、横軸は時間を示している。
また、図13(b)では、t10のタイミングで挟み込みを開始している。そして制御部100が、t12のタイミングで挟み込みがあったことを判定している。そして、t14のタイミングで反転動作を開始している。
なお、一点鎖線で示すグラフHA2は、挟み込みが無かった場合の頭側の荷重値(荷重信号)の荷重変化(平均)を示すグラフである。図13(b)では、挟み込みがあったため、グラフHA2の通り荷重変化はせず、グラフHAで遷移している。
図13(b)は、第2異常判定処理の方法で異常を判定している。すなわち、制御部100は、荷重値と平均との差を利用して異常の判定を行っている。また、制御部100は、例えば、頭側の荷重変化を利用して異常を判定しているが、足側の荷重変化を利用して異常を判定してもよい。
[5.他の実施形態]
上述した実施形態に以外にも、例えば以下のような実施形態が想定しうる。以下の実施形態は、上述した実施形態の動作に組み合わせて実現可能である。
(1)ベッド装置10が動作中(例えば、駆動部120が動作中)に、利用者が起上ったり、激しく寝返りをしたり、端座位を取りながら足を着くという動作を行うことで、制御部100は、荷重が減ったように取得されてしまう。そのため、制御部100は、挟み込みが発生したと誤判定する可能性がある。
制御部100の挟み込みの誤判定の頻度を減らすために、ベッド装置10の状態のパラメータを1つ、条件に追加する。例えば、ベッド装置10の高さを下げる場合、所定の高さを条件として追加する。そして、制御部100は、ベッド装置10の高さが所定の高さ以上の場合は挟み込みがあったことを判定した場合でも、異常があったと判定しない。これは、例えばベッド装置10の下に何かが挟まってしまうのは、ベッド装置10の高さが低いときのため、明らかにベッド装置10の高さが高いとき(例えば40cm以上)には異常と判定しないことで、誤判定を回避することを目的とする。
(2)動作モードによる制御
ベッド装置の動作モードに応じて制御を行う。例えば、ベッド装置の動作モードの一つにCPR動作モードがある。CPR動作モードは、緊急度が高い動作であり、制御部100は、CPR動作モードになると、高速で背ボトムと、膝ボトムとを下げボトムをフラットの状態にする。また、ベッド装置10の高さを下げることで、医療従事者等が利用者の心肺蘇生をしやすいポジションを取ることが可能となる。この動作モードを実行中に制御部100が異常を判定(例えば、物の挟み込みを検知)した場合に、反転動作をしてしまうと、本来医療従事者が所望するポジションが取れない。そこで、制御部100は、動作モードによっては異常の種類として挟み込みを判定しても、反転動作をしないようにする。
(3)利用者に応じてパラメータを変更
制御部100は、利用者に応じて、パラメータを変更してもよい。例えば、利用者の体重が重い場合、軽微な動作でも、制御部100は荷重の変化が大きくなるため、異常と誤判定(挟み込みと誤検知)されることがある。
この場合、例えば制御部100は、マスク時間を長くすることで回避することが可能である。したがって、動作前の荷重センサの値によって、マスク時間を変更するという対応を行ってもよい。また、それ以外にも,制御部100は、異常の判定をする動作を切り替えてもよい。例えば、挟み込み検知機能自体をONとOFFとで切り替えることが可能な仕様を設けてもよい。また、ユーザに対して、現在、挟み込み検知機能が有効か無効か(ONかOFFか)を例えば、リモコンに表示してもよい。
(4)動作速度による
ベッド装置10の動作速度(駆動部120の駆動する速度、変化量)には、複数の段階を設けても良い。例えば、駆動部120の駆動速度として、第1の速度(普通速)、第2の速度(高速)、第3の速度(超高速)と3段階切替え可能であってもよい。例えば、動作の速度としては、第1の速度(例えば、30mm/秒)<第2の速度(例えば、40mm/秒)<第3の速度(例えば、60mm/秒)となればよい。この場合、異常を判定する場合、例えば、判定する異常として挟み込み検知をする場合に、同じ挟み込みでもベッド装置10(駆動部120の駆動速度)で荷重の変化は異なる。したがって、駆動部120の駆動する速度毎(例えば、ベッド装置10の高さが変わる速度毎、背上げ速度毎等)に異なる検知する閾値やマスクの時間、平均化時間をもうけてもよい。
(5)予測について
制御部100は、より早く挟み込みを検知するために、挟み込み始めの荷重変化速度から、挟み込みに至ることを予測し、ベッド動作を停止してもよい。制御部100は、何れかの予測アルゴリズムを利用することが可能である。すなわち、変化量の傾きや割合から、荷重値の変化を予測してもよい。そして、予測した荷重値から、異常の動作に繋がるか否かを判定してもよい。
また、予測をするのに、従来の何れかの予測可能な計算式、アルゴリズムを利用してもよい。例えば、予測値Y、予測開始時の荷重減少量T、上乗せ値U、経過時間dt、パラメータA、Bとした場合、Y=T+U、U=A×ln(dt)+Bという近似式から予測を行ってもよい。
[6.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDD、SSDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
そして、制御部100で実現される機能を実現できるアプリケーションをスマートフォンにインストールすることにより、上述した実施形態のシステムをスマートフォン上で実現することが可能となる。
また、一般的には、ベッド装置の最低床高や最低角度では、アクチュエータに荷重がかからないベッドフレーム構造になっている。ベッド装置10では、電動で床高や背角度を変えられるため、最大利用者体重を定義して、その範囲内で使用するのが一般的である。ただし、最低床高や最低角度ではアクチュエータに荷重がかからないため、さらに高体重の利用者が使用することができる。このようなベッド装置の場合、最低床高付近で挟み込み検知をした場合に、本当に挟み込んだのか、ベッドフレーム構造上の理由で正常に荷重が抜けたのか判定できない。そこで、ベッド装置10が、最低床高に到達したかどうかを検知する接触センサのようなものを別途設けてもよい。
また、上述した実施形態では、挟み込みの説明として、ベッド装置10については下げ方向の挟み込みについて説明したが、上げ方向の動作であってもよい。例えば、ベッド装置10の高さを高くすることで、テーブルや梁、家具等に物等を挟み込むことが考えられる。この場合、荷重は増える方向になるが、上述した実施形態と同様の方法で実現できる。
1 ベッドシステム
10 ベッド装置
100 制御部
102 ボトム制御部
104 高さ制御部
106 誤検知判定部
110 記憶部
112 荷重値テーブル
114 学習済みモデル
120 駆動部
130 荷重検出部
140 操作部
150 表示部
160 報知部
170 通信部
20 ボトム;22 背ボトム;24 腰ボトム;26 膝ボトム;28 足ボトム
32 背駆動部;34 膝駆動部;36 頭駆動部;40 高さ駆動部
50 ヘッドボード;52 サイドレール;55 フットボード

Claims (9)

  1. ベッド本体における機構に駆動力を伝える駆動部と、
    前記駆動部にかかる荷重を取得する取得部と、
    前記取得した荷重に基づいて、異常を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とするベッド装置。
  2. 前記取得部は、連続して駆動部にかかる荷重を取得し、
    前記判定部は、前記取得した前記荷重の変位から、前記ベッド装置における異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。
  3. 前記取得部は、連続して駆動部にかかる荷重を取得し、
    前記判定部は、前記取得した前記荷重と、当該荷重の平均との差から、前記ベッド装置における異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。
  4. 前記取得部は、連続して駆動部にかかる荷重を取得し、
    前記判定部は、前記取得した前記荷重と、当該荷重の平均との差の積分値から、前記ベッド装置における異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。
  5. 前記機構は、前記ベッド本体の高さを調整する機構であって、
    前記機構を制御する制御部を更に備え、
    前記判定部は、前記制御部により前記ベッド本体のフレームを下降したときに、前記フレームの下に物が挟まれた状態を異常として判定する
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のベッド装置。
  6. 前記制御部は、フレームの下に物が挟まれた状態であると判定した場合に、前記フレームの下降を停止し、所定の高さ分だけ当該フレームを上昇させることを特徴とする請求項5に記載のベッド装置。
  7. 前記制御部は、前記挟まされた物に基づいて、当該フレームを上昇させる量を決定することを特徴とする請求項6に記載のベッド装置。
  8. 駆動部の種類と、荷重の変位と、利用者の姿勢と、利用者の生体情報とを用いた機械学習によって生成された学習済みモデルを記憶する記憶部を更に備え、
    前記判定部は、前記学習済みモデルを用いて、前記取得部により取得された荷重と、取得した駆動部の位置から、前記利用者の異常な動作を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。
  9. 前記利用者の動作として異常な動作は、ベッド上の起き上がり動作、柵の乗り越え動作、ベッド上での起き上がり動作、ベッド装置上での利用者の挟み込み動作を示すことを特徴とする請求項8に記載のベッド装置。
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