JP2015041037A - 光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの中間後分岐方法 - Google Patents

光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの中間後分岐方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバの口出し作業を容易且つ安全に行うことができる光ファイバケーブルを提供する。
【解決手段】光ファイバ1と、光ファイバ1の周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材2と、円筒状部材2の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物3a〜3dと、円筒状部材2及び介在物3a〜3dの周囲を被覆する外被5と、光ファイバ1を挟んで外被5に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体6a,6bとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの中間後分岐方法に関する。
光ファイバケーブルにおいて、中間後分岐時に光ファイバの口出し作業を容易にするため、引き裂き紐(リップコード)をケーブル内に埋設した構造が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。この構造では、リップコードを取り出すために外被を削ぐ必要があり、作業性が悪い。更に、外被を削ぐための刃を光ファイバの近傍まで挿入するので、光ファイバを損傷する恐れがある。光ファイバを損傷を防止するためには、刃を精度良く調整する必要があり、高価な工具が必要となる。
特開2010−204368号公報 特開2002−107591号公報 特開2010−204368号公報
このため、高価な工具を使用せずとも容易且つ安全に光ファイバを口出しできることが要求されている。特に、迅速な施工性が要求される引き込み系のケーブル(ドロップケーブル)においては、この要求が高い。
本発明の目的は、光ファイバの口出し作業を容易且つ安全に行うことができる光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの中間後分岐方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、光ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルが提供される。
本発明の他の一態様によれば、ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、介在物の周囲を覆うプラスチックフィルムと、円筒状部材の周囲を被覆する外被と、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルが提供される。
本発明の一態様及び他の態様において、介在物のケーブル長手方向に垂直な断面が楕円形状であり、介在物の長径をw1、外被の内側の円筒状の空間の直径をD1、円筒状部材の外径をD2、介在物の本数をnとし、介在物の短径t1を
t1=(D1−D2)/2
と規定し、ケーブル長手方向に垂直な断面において介在物がなす円の周長L1を、
L1=(t1+D2)×π
と規定したとき、
L1>w1×n>D2×π
の関係を満たしてもよい。
本発明の一態様及び他の態様において、外被の内側に複数個の突起が形成されていてもよい。
本発明の一態様及び他の態様において、介在物のケーブル長手方向に垂直な断面が略楕円形状であり、複数個の突起のうちの2つの突起が光ファイバを挟んで対向する位置にあり、2つの突起のそれぞれと円筒状部材との隙間の和が、介在物の短径よりも小さくてもよい。
本発明の一態様及び他の態様において、複数個の突起のうちの2つの突起が、一対の抗張力体を結ぶ直線上に設けられていてもよい。
本発明の一態様及び他の態様において、円筒状部材が、プラスチックチューブ、及びプラスチックテープが縦添え又は粗巻きされたもののいずれかであってもよい。
本発明の一態様及び他の態様において、介在物の耐熱性が、外被の耐熱性より高くてもよい。
本発明の一態様及び他の態様において、介在物が、複数本配置されていてもよい。
本発明の更に他の態様によれば、光ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルの中間後分岐方法であって、外被に刃を挿入するステップと、外被に挿入した刃を外被の円周方向に回転させることにより、抗張力体を切断するとともに外被を輪切りにするステップとを含む光ファイバケーブルの中間後分岐方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、光ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、介在物と外被との間に配置されたプラスチックフィルムと、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルの中間後分岐方法であって、外被に刃を挿入するステップと、外被に挿入した刃を外被の円周方向に回転させることにより、抗張力体を切断するとともに外被を輪切りにするステップとを含むことを特徴とする光ファイバケーブルの中間後分岐方法が提供される。
本発明によれば、光ファイバの口出し作業を容易且つ安全に行うことができる光ファイバケーブル及び光ファイバケーブルの中間後分岐方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの口出し方法の一例を説明するための断面図である。 本発明の第1の実施の形態の実施例に係る光ファイバケーブルを示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第1の実施の形態の実施例に係る光ファイバケーブルの口出し作業時の様子を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの曲げを説明するためのケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの中心コアが偏心した場合のケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。 本発明のその他の実施の形態に係る光ファイバケーブルの一例を示すケーブル長手方向に垂直な断面図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
光ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備えることを特徴とする光ファイバケーブルが明らかとなる。このような光ファイバケーブルであれば、抗張力体を外被とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができるとともに、介在物を介在させることにより、外被を安全に切断することが可能となる。
また、ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、介在物と外被との間に配置されたプラスチックフィルムと、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備えることを特徴とする光ファイバケーブルが明らかとなる。このような光ファイバケーブルであれば、抗張力体を外被とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができるとともに、介在物を介在させることにより、外被を安全に切断することが可能となる。
また、介在物のケーブル長手方向に垂直な断面が楕円形状であり、介在物の長径をw1、外被の内側の円筒状の空間の直径をD1、円筒状部材の外径をD2、介在物の本数をnとし、介在物の短径t1を
t1=(D1−D2)/2
と規定し、ケーブル長手方向に垂直な断面において介在物がなす円の周長L1を、
L1=(t1+D2)×π
と規定したとき、
L1>w1×n>D2×π
の関係を満たすことが望ましい。これにより、光ファイバ及び円筒状部材の偏心を回避することができ、良好な口出し性を保つことができる。
また、外被の内側に複数個の突起が形成されていることが望ましい。これにより、ケーブルを曲げた際の介在物の曲げ内側への移動を抑制することができる。
また、介在物のケーブル長手方向に垂直な断面が略楕円形状であり、複数個の突起のうちの2つの突起が光ファイバを挟んで対向する位置にあり、2つの突起のそれぞれと円筒状部材との隙間の和が、介在物の短径よりも小さいことが望ましい。これにより、ケーブルを曲げた際の介在物の曲げ内側への移動をより確実に抑制することができる。
また、複数個の突起のうちの2つの突起が、一対の抗張力体を結ぶ直線上に設けられていることが望ましい。これにより、ケーブルを曲げた際の介在物の曲げ内側への移動を有効に抑制することができる。
また、円筒状部材が、プラスチックチューブ、及びプラスチックテープが縦添え又は粗巻きされたもののいずれかであることが望ましい。これにより、口出しした状態で、光ファイバが円筒状部材により保護されているので、口出し後の作業を安全に行うことができる。
また、介在物の耐熱性が、外被の耐熱性より高いことが望ましい。これにより、外被の押し出し時の熱による介在物の溶融及び変形を防止することができる。
また、介在物が、複数本配置されていることが望ましい。これにより、円筒状部材を、ケーブル長手方向に垂直な断面においてより中央に配置することができる。
また、光ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルの中間後分岐方法であって、外被に刃を挿入するステップと、外被に挿入した刃を外被の円周方向に回転させることにより、抗張力体を切断するとともに外被を輪切りにするステップとを含むことを特徴とする光ファイバケーブルの中間後分岐方法が明らかとなる。このような光ファイバケーブルの中間後分岐方法であれば、抗張力体を外被とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができるとともに、介在物を介在させることにより、外被を安全に切断することが可能となる。
また、光ファイバと、光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、円筒状部材の周囲に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、円筒状部材及び介在物の周囲を被覆する外被と、介在物と外被との間に配置されたプラスチックフィルムと、光ファイバを挟んで外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルの中間後分岐方法であって、外被に刃を挿入するステップと、外被に挿入した刃を外被の円周方向に回転させることにより、抗張力体を切断するとともに外被を輪切りにするステップとを含むことを特徴とする光ファイバケーブルの中間後分岐方法が明らかとなる。このような光ファイバケーブルの中間後分岐方法であれば、抗張力体を外被とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができるとともに、介在物を介在させることにより、外被を安全に切断することが可能となる。
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第6の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図1に示すように、光ファイバ1と、光ファイバ1の周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材2と、円筒状部材2の周囲を被覆する外被5と、光ファイバ1を挟んで外被5に埋設された一対の強化繊維プラスチック(FRP)からなる抗張力体6a,6bと、円筒状部材2と外被5との間に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物3a〜3dとを備える。
本発明の第1の実施の形態において、光ファイバ1の本数及び種類は特に限定されない。光ファイバ1としては、光ファイバ素線、光ファイバ心線又は光ファイバテープ心線等の心線を採用可能である。このうち、光ファイバテープ心線としては、間欠固定テープ心線等が採用可能である。また、複数本の光ファイバ1を有する場合、撚らずにケーブル長手方向に平行に延伸してもよく、一方向に撚り合わされていてもよく、SZ形状に撚り合わされていてもよく、一方向撚りとSZ撚りが途中で入れ替わる複合形状を保持していてもよい。また、複数本の光ファイバ1を実装した光ファイバユニットが円筒状部材2内に複数本実装されていてもよい。
プラスチックからなる円筒状部材2としては、プラスチックチューブ(いわゆるルースチューブ)や、プラスチックテープを粗巻き又は縦添えしたものが使用可能である。プラスチックとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン(登録商標)等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。また、円筒状部材2の内側には空隙が設けられていてもよく、空隙内にPBTからなるジェリー等の充填材が充填されていてもよい。
図1では4本の介在物3a〜3dが円筒状部材2の外周に螺旋状に巻き付けられている場合を示すが、介在物3a〜3dが円筒状部材2の外周に縦添えされていてもよい。介在物3a〜3dが螺旋状に巻き付けられている場合には、円筒状部材2が、ケーブル長手方向に垂直な断面においてより中央に配置されるので、高い信頼性で口出し作業を行うことができる。介在物3a〜3dは、互いに接していてもよく、等間隔又は異なる間隔で離間していてもよい。また、図1では介在物3a〜3dが外被5と離間しているが、介在物3a〜3dが外被5と接していてもよい。
介在物3a〜3dの本数は特に限定されず、1本であってもよい。なお、介在物3a〜3dの本数が1本の場合は、円筒状部材2の外周に螺旋状に巻き付ける必要がある。また、介在物3a〜3dが複数本であれば、円筒状部材2を、ケーブル長手方向に垂直な断面においてより中央に配置することができる。
介在物3a〜3dの太さは1500〜5000デニール程度である。介在物3a〜3dは、例えば略楕円の断面形状を有しており、長径w1は2.0mm〜2.5mm程度、短径t1は0.4mm〜0.5mm程度である。また、介在物3a〜3dは略円形等の他の断面形状を有していてもよい。
繊維状のプラスチックからなる介在物3a〜3dとしては、例えばPPヤーン等のプラスチックヤーンが使用可能である。また、ガラス繊維からなる介在物3a〜3dとしては、一般的なガラスヤーンが使用可能である。介在物3a〜3dの耐熱性は、外被5の耐熱性よりも高いことが好ましい。これにより、外被5の押し出し時の熱による介在物3a〜3dの溶融及び変形を防止することができる。また、介在物3a〜3dは、ウレタン等の樹脂で含浸処理されており、これにより可撓性を備えつつ、繊維の毛羽立ちが抑制されて一体化されている。
外被5の材料としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(登録商標)、フッ化エチレン又はポリプロピレン(PP)等の樹脂が使用可能である。
抗張力体6a,6bを構成するFRPとしては、ケブラー(登録商標)等のアラミド繊維により強化したアラミド繊維強化プラスチック (AFRP)や、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)等が使用可能である。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの中間後分岐方法(口出し方法)の一例を説明する。光ファイバの口出し作業で使用する工具としては、刃の外被5に挿入される深さを調整可能であり、刃の対向する位置にガイドが設けられているものが好ましい。具体的には、ジェフコム株式会社製の同軸ケーブルストリッパCCS−600や、IDEAL製のCoaxial cable stripper等が使用可能である。
(イ)図2に示すように、工具の刃7を外被5に挿入する。ここで、工具の刃7の外被5内に挿入される長さd1を、介在物3a〜3dの短径t1より小さくなるように調整することが好ましい。
(ロ)そして、工具の刃7の挿入される長さd1を一定に維持したまま、工具の刃7を矢印方向に回転させ、抗張力体6a,6bを切断するとともに、外被5を輪切りにする。この際、工具の刃7が光ファイバ1及び円筒状部材2まで到達しないので、光ファイバ1及び円筒状部材2の損傷を防止することができる。
(ハ)更に、工具を用いて光ファイバケーブルの他の箇所を輪切りにし、輪切りにした2箇所の間の外被5にケーブル長手方向にも切り込みを入れ、外被5の一部を剥ぎ取り口出しする。その後、円筒状部材2を開いて光ファイバ1を取り出す。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法の一例を説明する。まず、光ファイバ1上にジェリーを充填した樹脂を押し出し成形することにより、ルースチューブ2を作製する。そして、ルースチューブ2の周囲に、ウレタン等の樹脂を含浸させた介在物3a〜3dを螺旋状に巻き付ける。介在物3a〜3dを巻き付けた部材を、抗張力体6a,6bとともに押し出し機に導入する。押し出し機により樹脂を押し出し成形し、外被5を形成する。この結果、図1に示した光ファイバケーブルが完成する。
本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、抗張力体6a,6bが外被5に埋設されており、且つ抗張力体6a,6bとしてFRPを使用することにより、口出し作業時には抗張力体6a,6bを外被5とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができる。
また、円筒状部材2と外被5との間に介在物3a〜3dを介在させることにより、工具の刃7により光ファイバ1及び円筒状部材2を損傷することなく外被5を切断することが可能となる。
また、円筒状部材2を有することにより、口出しした状態で光ファイバ1が円筒状部材2により保護されているので、例えばキャビネットへの収納等の作業を安全に行うことが可能となる。
また、介在物3a〜3dがウレタン等の樹脂で含浸処理されていることにより、介在物3a〜3dを構成する繊維の毛羽立ちを抑制することができる。この結果、外被5となる樹脂の押し出し成形時に介在物3a〜3dが外被5に熱融着することを回避することができる。
<実施例>
本発明の第1の実施の形態の実施例に係る光ファイバケーブルとして、図3に示すような構造の光ファイバケーブルを作製した。即ち、光ファイバ1上に、PBTからなるジェリーを充填した円筒状部材(ルースチューブ)2を押し出し成形し、外径1.9mmとした。その周囲に、介在物3a〜3cとして、ウレタンを含浸させた1500デニールのガラス繊維束を3本巻き付けた。その周囲に、抗張力体6a,6bとして、直径0.7mmのガラスFRPを2本平行に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる外被5内に埋設した。外被5の内径は2.8mm、外径は5.4mm、厚さは1.3mmである。
作製した光ファイバケーブルに対して、口出し工具としてIDEAL製のCoaxial cable stripperを使用して口出し作業を行った。この際、刃の外被5内に挿入される長さは1.5mmに調整した。
口出し作業の結果、ガラスFRPからなる抗張力体6a,6bとともに外被5を円周方向に容易に切断することができた。また、図4に示すように、介在物3a〜3cとルースチューブ2を残し、1m以上の口出しが容易に可能であった。また、取り出された円筒状部材2の表面には、傷は一切認められなかった。
一方、第1の比較例として、抗張力体として直径0.7mmの鋼線を使用した点が異なり、他は実施例と同一の構造とした光ファイバケーブルを作製した。第1の比較例では、抗張力体の切断ができないため、実施例のような口出しは不可能であった。
また、第2の比較例として、介在物にウレタン等の樹脂の含浸処理を施さない点が異なり、他は実施例と同一の構造とした光ファイバケーブルを作製した。第2の比較例では、外被となる樹脂の押し出し成形時に、介在物の細かなガラス繊維が樹脂と熱融着してしまった。この結果、FRPが埋設された外被を切断することはできるものの、外被を引き抜くことができなかった。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図5に示すように、介在物3a〜3dと外被5の間にプラスチックフィルム4がケーブル長手方向に縦添えされており、介在物3a〜3dがウレタン等の樹脂で含浸処理されていない点が、図1に示した光ファイバケーブルと異なる。
プラスチックフィルム4の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン(登録商標)等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、第1の実施の形態と同様に、抗張力体6a,6bが外被5に埋設されており、且つ抗張力体6a,6bとしてFRPを使用することにより、口出し作業時には抗張力体6a,6bを外被5とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができる。
また、介在物3a〜3dと外被5との間にプラスチックフィルム4を配置することにより、外被5の押し出し時の熱により、外被5と介在物3a〜3dとが融着することを防止することができる。よって、第1の実施の形態のように介在物3a〜3dに対してウレタン等の樹脂で含浸処理を行う必要がない。なお、介在物3a〜3dがウレタン等の樹脂で含浸処理されていてもよい。
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの中間後分岐時には、外被5の内側に挿入される工具の刃の長さを、プラスチックフィルム4の厚さと介在物3a〜3dの短径t1との和より小さくなるように調整することが好ましい。プラスチックフィルム4は、抗張力体6a,6b及び外被5とともに切断可能である。
また、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法は、ルースチューブ2の周囲に介在物3a〜3dを螺旋状に巻き付けた後に、その周囲をプラスチックフィルム4で覆ってから押し出し機に導入する点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。他の手順は、本発明の第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
<実施例>
本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルを以下のように作製した。光ファイバ1上に、PBTからなるジェリーを充填した円筒状部材(ルースチューブ)2を押し出し成形し、外径1.9mmとした。その周囲に、介在物3a〜3cとして、3000デニールのPPヤーンを3本巻き付けた後、プラスチックフィルム4として厚さ0.025mmのPETフィルムを縦添えした。その周囲に、抗張力体6a,6bとして、直径0.7mmのガラスFRPを2本平行に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる外被5内に埋設した。外被5の内径は2.8mm、外径は5.4mm、厚さは1.3mmである。
作製した光ファイバケーブルに対して、口出し工具としてIDEAL製のCoaxial cable stripperを用いて口出し作業を行った。この際、刃の外被5内に挿入される長さは1.5mmに調整した。
口出し作業の結果、ガラスFRPからなる抗張力体6a,6bとともに、外被5を円周方向に容易に切断することができた。また、介在物3a〜3cとルースチューブ2を残し、1m以上の口出しが容易に可能であった。また、取り出された円筒状部材2の表面には、傷は一切認められなかった。
一方、第1の比較例として、抗張力体6a,6bとして直径0.7mmの鋼線を使用した点が異なり、他は実施例と同一の構造とした光ファイバケーブルを作製した。第1の比較例では、抗張力体6a,6bの切断ができないため、実施例のような口出しは不可能であった。
また、第2の比較例として、プラスチックフィルム4を使用しない点が異なり、他の部材及び寸法は同じ構造の光ファイバケーブルを作製した。第2の比較例では、外被となる樹脂の押し出し成形時の熱でPPヤーンが外被と融着してしまった。この結果、FRPが埋設された外被を切断することはできるものの、外被を引き抜くことができなかった。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図6に示すように、ケーブル長手方向に垂直な断面が楕円形状である介在物3a〜3dの長径をw1、外被5の内側の円筒状の空間の直径(本発明の第3の実施の形態においては、外被5の内径)をD1、円筒状部材2の外径(中心コア径)をD2、介在物3a〜3dの本数をnとして、介在物3a〜3dの短径t1を
t1=(D1−D2)/2 …(1)
と規定し、ケーブル長手方向に垂直な断面において介在物3a〜3dがなす円の周長L1を、
L1=(t1+D2)×π …(2)
と規定したとき、以下の式
L1>w1×n>D2×π …(3)
の関係を満たすように、介在物3a〜3d、外被5及び円筒状部材2の各寸法と、介在物3a〜3dの本数が規定されている点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。
本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
ここで、図7に示すように、介在物3a〜3dが円筒状部材2に平行に縦添えされている場合、抗張力体6a,6bを結ぶ直線L0を中立線としてケーブルを曲げた際に、曲げ歪みにより、図8に示すように介在物3a〜3dが片側(曲げ内側)に寄ってしまう場合がある。この結果、円筒状部材2が偏心し、外被5の切断時に円筒状部材2及び光ファイバ1を傷つけてしまうことが考えられる。
これに対して、本発明の第3の実施の形態によれば、上記式(3)を満たすように各寸法を規定することにより、ケーブルを曲げたときに介在物3a〜3dが曲げ内側に入り込むことを抑制することができる。また、介在物3a〜3dが曲げ内側に寄った場合でも、介在物3a〜3dが寄った際にできる隙間が円筒状部材2の外径(中心コア径)D2よりも十分小さいため、光ファイバ1及び円筒状部材2からなる中心コアの偏心を回避することができる。したがって、良好な口出し性を保つことができる。
<実施例>
本発明の第3の実施の形態に係る実施例として、本発明の第1の実施の形態の実施例と同様の構造の光ファイバケーブルを作製した。その際、上記式(3)を満たすように、外被5の内径D1を2.8mm、円筒状部材2の外径(中心コア径)D2を1.9mmとした。また、介在物の本数nを3本とし、長径w1が2.2mm、短径が0.5mmの3本の介在物をウレタン含浸し、ウレタン含浸後の短径t1を0.45mmとした。作製した光ファイバケーブルに対して口出し作業を行ったところ、中心コアの偏肉が回避され、良好な口出し性を保つことができていることが確認された。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図9に示すように、介在物3a〜3dと外被5の間にプラスチックフィルム4がケーブル長手方向に縦添えされており、介在物3a〜3dがウレタン等の樹脂で含浸処理されていない点が、本発明の第3の実施の形態と異なる。
本発明の第4の実施の形態において、ケーブル長手方向に垂直な断面が楕円形状である介在物3a〜3dの長径をw1、外被5の内側の円筒状の空間の直径(本発明の第4の実施の形態においては、外被5の内径からプラスチックフィルム4の厚さ分を差し引いた値)をD1、円筒状部材2の外径(中心コア径)をD2、介在物3a〜3dの本数をnとして、介在物3a〜3dの短径t1を上記式(1)で規定し、ケーブル長手方向に垂直な断面において介在物3a〜3dの中心を通るように介在物3a〜3dがなす円の周長L1を、上記式(2)で規定したとき、上記式(3)の関係を満たすように、介在物3a〜3d、外被5及び円筒状部材2の各寸法と、介在物3a〜3dの本数が規定されている。
本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルの他の構成は、本発明の第3の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
本発明の第4の実施の形態によれば、上記式(3)を満たすように各寸法を規定することにより、ケーブルを曲げたときに介在物3a〜3dが曲げ内側に入り込むことを抑制することができる。また、介在物3a〜3dが曲げ内側に寄った場合でも、介在物3a〜3dが寄った際にできる隙間が円筒状部材2の外径(中心コア径)D2よりも十分小さいため、光ファイバ1及び円筒状部材2からなる中心コアの偏心を回避することができる。したがって、良好な口出し性を保つことができる。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図10に示すように、外被5の内側に複数個の突起5a,5bが形成されている点が、本発明の第1の実施の形態と異なる。
突起5a,5bの外被5の内壁面から突出した長さ(高さ)h1,h2は、例えば0.3mm〜0.5mm程度であり、互いに同じでもよく、異なっていてもよい。
突起5a,5bは、抗張力体6a,6bを結ぶ直線上で互いに対向する位置に配置されている。これにより、ケーブルを曲げた際には抗張力体6a,6bを結ぶ直線が曲げ中立線となるため、介在物3a,3bの曲げ内側への移動を有効に抑制することができる。
突起5a,5bと円筒状部材2との間に形成される隙間(クリアランス)c1,c2の和(c1+c2)は、介在物3a,3bの短径t1よりも小さいことが好ましい。この場合、ケーブルを曲げた際に介在物3a,3bが間(クリアランス)c1,c2を通過することを防止することができ、介在物3a,3bの曲げ内側への移動をより確実に抑制することができる。
図10では2本の介在物3a,3bが円筒状部材2の外周にケーブル長手方向に縦添されている。介在物3a,3bは、突起5a,5bの間にそれぞれ分離されて配置されている。介在物3a,3bは、ウレタン等の樹脂で含浸処理されており、これにより可撓性を備えつつ、繊維の毛羽立ちが抑制されて一体化されている。
本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの中間後分岐時には、工具の刃が外被5の内側に挿入される長さ(突出量)を、円筒状部材2に傷が付かず、且つ外被5の突起5a,5bを切断可能な長さ、もしくはそれよりも若干短い長さに調整して口出しする。工具の刃で外被5を輪切りにしたときに、突起5a,5bが若干切断されずに残った場合でも、残った部分の断面積は非常に小さいため引っ張って切る(ちぎる)ことができる。
本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルによれば、本発明の第1の実施の形態と同様に、抗張力体6a,6bが外被5に埋設されており、且つ抗張力体6a,6bとしてFRPを使用することにより、口出し作業時には外被5とともに抗張力体6a,6bを一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができる。
ここで、図7に示すように介在物3a〜3dが円筒状部材2に縦添えされ、外被5に突起を設けていない構造では、上述したように、ケーブルを曲げた際に、曲げ歪みにより、図8に示すように、介在物3a〜3dが片側(曲げ内側)に寄ってしまう場合がある。この結果、ケーブルコアが偏心し、外被5の切断時に中心コアを傷つけてしまうことが考えられる。これに対して、本発明の第5の実施の形態によれば、図10に示すように外被5の内側に突起5a,5bを設けているため、介在物3a,3bの曲げ内側への移動を抑制することができる。この結果、ケーブルコアの偏心が回避され、良好な口出し性を保つことができる。
本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの製造方法は、押し出し機を用いて外被5を押し出し成形する際に突起5a,5bも併せて形成する点が本発明の第1の実施の形態と異なる。他の手順は、本発明の第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
<実施例>
本発明の第5の実施の形態の実施例に係る光ファイバケーブルとして、図10に示すような構造の光ファイバケーブルを作製した。光ファイバ1上に、PBTからなるジェリーを充填した円筒状部材(ルースチューブ)2を押し出し成形し、外径1.9mmとした。その周囲に、介在物3a,3bとして、短径0.4mm、長径2.5mm、1500デニールのガラス繊維束を2本巻き付けた。その周囲に、抗張力体6a,6bとして直径0.7mmのガラスFRPを2本平行に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる外被5内に埋設した。外被5の内径は2.8mm、外径は5.4mm、厚さは1.3mmである。外被5内には高さh1,h2が0.3mmの突起5a,5bを設けた。
作製した光ファイバケーブルに対して、口出し工具としてIDEAL製のCoaxial cable stripperを使用して口出し作業を行ったところ、FRPが埋設された外被5を円周方向に容易に切断することができた。この際、刃の外被5内に挿入される長さは1.5mmに調整した。また、介在物3a,3bとルースチューブ2を残し、1m以上の口出しが容易に可能であった。また、取り出された円筒状部材2の表面には、傷は一切認められなかった。
また、突起5a,5bとルースチューブ2との隙間(クリアランス)の和c1+c2は最大で0.3mmであるのに対して、介在物3a,3bの短径t1は0.4mmであるので、ケーブルを曲げた際にも突起5a,5bにより介在物3a,3bの落ち込みを抑制することができ、ケーブルコアの偏心は生じなかった。
一方、第1の比較例として、抗張力体として直径0.7mmの鋼線を使用し、他は実施例と同一の構造とした光ファイバケーブルを作製した。比較例では、抗張力体である鋼線の切断ができないため、実施例のような口出しは不可能であった。
また、第2の比較例として、介在物にウレタン等の樹脂の含浸処理を施さない点が異なり、他は実施例と同一の構造とした光ファイバケーブルを作製した。第2の比較例では、細かなガラス繊維が外被と融着してしまい、FRPが埋設された外被を切断することはできるものの、外被を引き抜くことができなかった。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルは、図11に示すように、介在物3a,3bと外被5の間に、プラスチックフィルム4a,4bが縦添えされており、介在物3a,3bがウレタン等の樹脂で含浸処理されていない点が、本発明の第5の実施の形態と異なる。
プラスチックフィルム4a,4bの材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)若しくはナイロン(登録商標)等の熱可塑性樹脂、又はエポキシ等の熱硬化性樹脂が使用可能である。
プラスチックフィルム4a,4bは、外被5の押出成形時の熱等により外被5と融着していてもよく、接着剤等を用いて外被5と接着していてもよいし、外被5と融着も接着もしていなくてもよい。プラスチックフィルム4a,4bが外被5と融着又は接着している場合には、口出し作業時に外被5を切断すると同時にプラスチックフィルム4a,4bも切断することが可能となる。このため、外被5と融着も接着もしていない場合のように外被5を引き抜いた後にプラスチックフィルム4a,4bを別途処理する必要がなく、作業性に優れる。
本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの他の構成は、本発明の第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの中間後分岐時には、工具の刃が外被5の内側に挿入される長さ(突出量)を、円筒状部材2に傷が付かず、且つ外被5の突起5a,5bを切断可能な長さ、もしくはそれよりも若干短い長さに調整して口出しする。工具の刃で外被5を輪切りにしたときに、突起5a,5bが若干切断されずに残った場合でも、残った部分の断面積は非常に小さいため引っ張って切る(ちぎる)ことができる。
本発明の第6の実施の形態によれば、本発明の第1の実施の形態と同様に、抗張力体6a,6bが外被5に埋設されており、且つ抗張力体6a,6bとしてFRPを使用することにより、口出し作業時には外被5とともに一括切断が可能となるので、容易に口出し作業を行うことができる。
更に、本発明の第5の実施の形態と同様に、外被5に突起5a,5bを設けているため、介在物3a,3bの曲げ内側への移動を抑制することができる。この結果、ケーブルコアの偏心が回避され、良好な口出し性を保つことができる。
更に、介在物3a,3bと外被5との間にプラスチックフィルム4a,4bを配置することにより、介在物3a,3bをウレタン等の樹脂を含浸させなくても、プラスチックフィルム4a,4bにより介在物3a,3bと外被5との融着を防止することができる。なお、介在物3a,3bは、ウレタン等の樹脂で含浸処理されていてもよい。
<実施例>
本発明の第6の実施の形態の実施例に係る光ファイバケーブルとして、図11に示した構造の光ファイバケーブルを作製した。プラスチックフィルム4a,4bは、厚さ16μm、幅3.5mmのものを介在物3a,3bに縦添えした。介在物3a,3bとしては、含浸処理をしていない2000デニールのPPヤーンをそれぞれ使用した。他の構造及び寸法は、本発明の第1の実施の形態の実施例と同様である。
本発明の第6の実施の形態の実施例に係る光ファイバケーブルでは、プラスチックフィルム4a,4bを配置することにより、介在物3a,3bと外被5の融着が回避され、良好な口出し性が確保された。また、光ファイバケーブルを曲げた後も、良好な口出し性が確保されていた。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第6の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の第4及び第6の実施の形態において、2つの突起5a,5b及び2つの介在物3a,3bを有する場合を説明したが、突起の数及び介在物の数は特に限定されない。例えば、図12に示すように、偶数個(4つ)の突起5a〜5dが設けられ、突起5a〜5dの間に4つの介在物3a〜3dがそれぞれ配置されていてもよい。また、突起5a,5bが3つ以上の場合には、等間隔で配置されるのが好ましいが、異なる間隔で配置されてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…光ファイバ
2…円筒状部材
3a〜3d…介在物
4,4a,4b…プラスチックフィルム
5…外被
5a〜5c…突起
6a,6b…抗張力体

Claims (11)

  1. 光ファイバと、
    前記光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、
    前記円筒状部材の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、
    前記円筒状部材及び前記介在物の周囲を被覆する外被と、
    前記光ファイバを挟んで前記外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体
    とを備えることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 光ファイバと、
    前記光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、
    前記円筒状部材の周囲に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、
    前記円筒状部材及び前記介在物の周囲を被覆する外被と、
    前記介在物と前記外被との間に配置されたプラスチックフィルムと、
    前記光ファイバを挟んで前記外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体
    とを備えることを特徴とする光ファイバケーブル。
  3. 前記介在物のケーブル長手方向に垂直な断面が楕円形状であり、前記介在物の長径をw1、前記外被の内側の円筒状の空間の直径をD1、前記円筒状部材の外径をD2、前記介在物の本数をnとし、前記介在物の短径t1を
    t1=(D1−D2)/2
    と規定し、前記ケーブル長手方向に垂直な断面において介在物がなす円の周長L1を、
    L1=(t1+D2)×π
    と規定したとき、
    L1>w1×n>D2×π
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記外被の内側に複数個の突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記介在物のケーブル長手方向に垂直な断面が略楕円形状であり、
    前記複数個の突起のうちの2つの突起が前記光ファイバを挟んで対向する位置にあり、前記2つの突起のそれぞれと前記円筒状部材との隙間の和が、前記介在物の短径よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の光ファイバケーブル。
  6. 前記複数個の突起のうちの2つの突起が、前記一対の抗張力体を結ぶ直線上に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の光ファイバケーブル。
  7. 前記円筒状部材が、プラスチックチューブ、及びプラスチックテープが縦添え又は粗巻きされたもののいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  8. 前記介在物の耐熱性が、前記外被の耐熱性より高いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  9. 前記介在物が、複数本配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  10. 光ファイバと、前記光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、前記円筒状部材の周囲に配置され、樹脂を含浸させた繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、前記円筒状部材及び前記介在物の周囲を被覆する外被と、前記光ファイバを挟んで前記外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルの中間後分岐方法であって、
    前記外被に刃を挿入するステップと、
    前記外被に挿入した刃を前記外被の円周方向に回転させることにより、前記抗張力体を切断するとともに前記外被を輪切りにするステップ
    とを含むことを特徴とする光ファイバケーブルの中間後分岐方法。
  11. 光ファイバと、前記光ファイバの周囲を覆うプラスチックからなる円筒状部材と、前記円筒状部材の周囲に配置された繊維状のプラスチック又はガラス繊維からなる介在物と、前記円筒状部材及び前記介在物の周囲を被覆する外被と、前記介在物と前記外被との間に配置されたプラスチックフィルムと、前記光ファイバを挟んで前記外被に埋設された一対の強化繊維プラスチックからなる抗張力体とを備える光ファイバケーブルの中間後分岐方法であって、
    前記外被に刃を挿入するステップと、
    前記外被に挿入した刃を前記外被の円周方向に回転させることにより、前記抗張力体を切断するとともに前記外被を輪切りにするステップ
    とを含むことを特徴とする光ファイバケーブルの中間後分岐方法。
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