JP2015039360A - 電動モータ駆動播種機の速度制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】後車輪36と前車輪34を支持するメインフレーム32にバッテリー12が配置され、バッテリー12の動力によりPWM制御で回転駆動されるDCモータ13が設けられている。DCモータ13のモータ軸14に伝達されるモータ回転出力は歯車15,チェーン18および歯車17さらにワンウエイクラッチ16を介して後車輪36に伝達される。ハンドル41に操作ボックス21,制御回路20が設けられ、操作ボックス21のパネルに配置されたボリュームを操作することにより該播種機を無段階で速度調整でき、最適な設定速度で播種作業を行え、使い勝手が良好な播種機を実現できる。
【選択図】図1
Description
図5は従来の種テープ敷設機の概略を示すものである。
メインフレーム32の一端に軸穴33が形成され、軸穴33に対して回転する軸42を有する前車輪34が取り付けられている。メインフレーム32の他端には軸穴35が形成され、軸穴35に対して回転する軸43を有する後車輪36が取り付けられている。メインフレーム32の軸穴33と軸穴35の間に播種パイプ37が取り付けられている。この播種パイプ37は、メインフレーム32に対して上下方向に位置調整が可能である。メインフレーム32には、種テープ38を巻き付けたリール39を保持するリールホルダ40が取り付けられている。リール39は、リールホルダ40に対して回転可能である。更に、メインフレーム32には、作業者が種テープ敷設機を押すためのハンドル41が取り付けられている。
作業者は播種パイプ37を上下方向に移動させ、種テープ38を敷設する深さ(播種深度)を調整する。次にリール39から種テープ38の端部を引き出し、引き出した種テープ38の端部を播種パイプ37の上端穴46より挿通し、圃場内に入り込んでいる播種パイプ37の下端穴44より排出する。
このような状態で作業者がハンドル41を押すことにより、予め調整した播種深度で種テープ45が敷設される。
これらの作業負担を軽減するために、バッテリーとモータを搭載し、モータの動力を車輪に伝達して自走を可能とする種テープ敷設機がある(特許文献1)が、速度固定スイッチが押されるとその時点で速度が定速に維持されるものである。
しかしながら、多段階とはいっても、作業者によってはその速度が適さない場合があり、すべての作業者に最適な設定速度を提供できる播種機はなかった。
操作ボックス内に電動モータのドライバ回路が設けられ、操作ボックスのパネルに取り付けてある速度切替スイッチ(ロータリースイッチ)によりモータの駆動速度を多段階に調節する。
速度切替スイッチの操作で接点を切り替えることにより、あらかじめ設定されていたパルス幅(PWM)が出力され、電動モータが速度制御されていた。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、操作ボックスのパネル部にボリューム(ポテンショメータ)を用意することにより、速度を固定ではなく、作業者自身に合った速度を無段階で設定できるようにして使い勝手を良好にした電動モータ駆動播種機の速度制御システムを提供することにある。
本発明による請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において前記操作ボックスにバッテリー残量表示灯を、播種機本体にバッテリーの残量をチェックするバッテリー残量検出部を備え、バッテリーが設定電圧以上では前記バッテリー残量表示灯を消灯し、バッテリーが設定電圧未満では前記バッテリー残量表示灯を点灯するように構成したことを特徴とする。
また、無段階で速度調整が可能で連続したモータ駆動となるため、モータ駆動による作業がいつの時点でできなくなるかを作業者に認識させることが必要であるが、使い勝手を良好に保つためのバッテリーの状態を常に確認することができる。
図1は本発明による電動モータ駆動播種機の外観を示す側面図である。
前車輪34,後車輪36,メインフレーム32,ハンドル41の各構成部分は図5の対応する機能を果たす構成部分と同じ符号を付してある。同様に種テープを土の中に敷設するための播種パイプ37を含む機構部および種テープをセットし自動的に繰り出すためのリール39,リールホルダ40を含む種テープ繰出機構部も図5と同じ符号を付してあり、同じ機能を果たす部分であるので、その詳細な説明は省略する。
DCモータ(電動モータ)13を駆動させるため、メインフレーム32の後方部に動力電源用バッテリー12が配置されている。
ワンウエイクラッチ16は、電動モータ13が駆動している場合は後車輪軸43と歯車17が連結して矢印A方向に回転する。電動モータ13が停止している場合は後車輪軸43に対して歯車17が矢印A方向に自由回転する。歯車15と歯車17はチェーン18で連結されている。DCモータ13とモータ軸14の動力伝達手段は、歯車とチェーン以外に、プーリとベルトまたは歯車の組み合わせを用いて構成することも可能である。
メインフレーム32前方には作業者が持ち運びをしやすいようにキャリアハンドル19が取り付けられている。
図2は本発明による電動モータ駆動播種機の操作ボックスの実施の形態を示す矢視Bの平面図である。
操作ボックス21上のパネルには電源スイッチ2,電源スイッチが入ったとき表示されるバッテリー電源表示灯1,速度を0から100パーセントまでのデューティ比で無段階で調整するためのボリューム3およびバッテリーの残量を表示するためのバッテリー残量表示灯4が配置されている。電源スイッチ2を投入しても、ボリューム3のつまみ位置を0(デューティ比)から調整できるため、電源投入から円滑に作業者自身に適合した速度になるように徐々に増加する駆動方法をとることができる。作業者がボリューム3を時計方向に回転させることにより連続的に設定速度が上昇することになる。したがって、当初より数段階の1つに設定されている速度に近づくように立ち上げて設定速度にもたらす従来の播種機の方式ではなく、ボリューム3の回転操作によって徐々に速度が増加するように操作可能にすることにより、作業者にとって自らの作業速度に適合するような最適な速度にすることができる。
制御回路20にはマイクロコントローラ5および残量チェックIC8が搭載されている。マイクロコントローラ5,残量チェックIC8およびバッテリー電源表示灯1にはバッテリー12のバッテリー電圧が入力されるように接続されている。バッテリー電源表示灯1は電源スイッチ2がオンすることにより通電を表示するものである。残量チェックIC8はバッテリー電圧が予め定めた電圧以下となるか否かを常時監視しており、その結果をマイクロコントローラ5に報告する。マイクロコントローラ5は予め定めた電圧以下になった場合、バッテリー残量表示灯4を点灯し、作業者にバッテリー残量が少ないことを知らせる。マイクロコントローラ5は操作ボックスの電源スイッチ2がオンすると、DCモータ13の制御を行う。DCモータ13の速度制御は、マイクロコントローラ5で入力電圧をPWM制御し、ボリューム3の操作で設定されるデューティ比で出力することにより行われる。作業者がボリューム3のつまみを回転操作して抵抗値を変化させることによりデューティ比を0〜100%で変化させることができる。したがってDCモータ13を駆動するPWM出力は、ボリューム3で設定されるデューティ比となり、DCモータ13の速度を連続的に変化させることができる。
電動モータ駆動播種機10は、操作ボックス21に取り付けられている電源スイッチ2をオン側に切り替えた場合のみ制御を行う(ステップ(以下「S」という)01)。
電源スイッチ2がオフの状態では、人力走行の作業となる(S02)。
電源をオンすれば、ボリューム3が0位置にある時には、DCモータ13の入力電圧も0Vであり、始動するためには、ボリューム3を時計回りに回転させることにより、ボリューム3(ポテンショメータ)可動極の電圧を変化させ、その変化量が制御回路20に内蔵されているマイクロコントローラ(A/Dコンバータ)5で読取られる。読取られた変化量に比例してPWMのデューティ比(1周期辺りのハイ、ローのパルスの比率)が変えられる。
電源スイッチ2のオンによりボリューム3の値がディジタル変換される(S03)。ボリューム3の値が0か否かが判断され(S04)、ボリューム3の値が0である場合は、DCモータ13はオフ状態で駆動されない(S05)。
ボリューム3の値が変更された場合はそのボリューム値を検出する(S08)。検出したボリューム3の値が上昇している場合にはPWMパルス幅を上昇させ(S09)、S03の手前に戻る。一方、検出したボリューム3の値が減少している場合はPWMパルス幅を小さくし(S10)、S03の手前に戻る。
このようにボリューム操作によるPWM制御によりモータに印加する電圧を変化させているため、モータの回転数も変わり速度をコントロールすることができる。デューティ比は0%〜100%に制御している。
2 電源スイッチ
3 ボリューム(ポテンショメータ)
4 バッテリー残量表示灯
5 マイクロコントローラ
8 残量チェックIC
10 電動モータ駆動播種機
12 バッテリー
13 DCモータ(電動モータ)
14 モータ軸
15,17 歯車
16 ワンウエイクラッチ
18 チェーン
19 キャリアハンドル
20 制御回路
21 操作ボックス
Claims (2)
- ワンウエイクラッチを介して回転動力を車輪に伝達して播種を行い、動力を用いない場合は、ワンウエイクラッチを自由回転状態にして人力で押すことにより播種が可能な電動モータ駆動播種機の速度制御システムであって、
バッテリーと、
前記バッテリーで駆動され、車輪に回転駆動力を与える電動モータと、
ハンドルに取り付けられ、電源投入・切断のための電源ボタンおよび連続に速度を変更するための回転操作によるボリュームを設けた操作ボックスと、
前記ボリュームの操作により得られた信号を元にモータ駆動信号をPWMによる変調を行ってモータの駆動入力電圧を調整する制御回路と、
を備え、
作業者が播種作業を行う場合、前記電源ボタンで電源を入れ、前記ボリュームを速度0位置から速度を上昇させる回転操作をすることにより電動モータを任意の回転数に調整することを特徴とする電動モータ駆動播種機の速度制御システム。 - 前記操作ボックスにバッテリー残量表示灯を、播種機本体にバッテリーの残量をチェックするバッテリー残量検出部を備え、
バッテリーが設定電圧以上では前記バッテリー残量表示灯を消灯し、バッテリーが設定電圧未満では前記バッテリー残量表示灯を点灯するように構成したことを特徴とする請求項1記載の電動モータ駆動播種機の速度制御システム。
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