JP2015039131A - 計測装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本開示の一実施形態に係る計測装置は、複数の第1装置から該第1装置よりも少ない第2装置へのネットワークにおける第1トラフィック量が、該第2装置から該複数の第1装置への該ネットワークにおける第2トラフィック量よりも多い非対称ネットワークで用いられ、通信遅延計算部と推定遅延計算部とを含む。通信遅延計算部は、基準時刻の通知を要求する要求パケットに含まれる時刻情報と該要求パケットに対する応答である応答パケットに含まれる時刻情報とに基づいて計算される往復遅延時間の半分の時間を通信遅延として、要求パケットごとに該通信遅延を計算する。推定遅延計算部は、複数の前記通信遅延の中で、通信遅延の値が閾値以下である1以上の通信遅延のうちの1つを、前記第2装置から送信される前記応答パケットの推定遅延として算出する。
【選択図】図2
Description
従前の時刻同期手法として、現在の通信遅延と直前の通信遅延とを比較して、直前のネットワーク間の通信遅延が小さい場合は、通信遅延が小さいときの時刻情報を利用して時刻同期を行なう手法がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、高精度な時刻同期を実現できる計測装置および方法を提供することを目的とする。
本実施形態に係る計測装置を含む時刻同期システムの利用例について図1を参照して説明する。ここでは、中央のサーバがデータを収集する工場用ネットワークなどの一例として変電所間の異常検知を例に説明するが、時刻同期が必要なシステムであれば本実施形態の時刻同期システムを適用可能である。
図1に示す時刻同期システム100は、クライアント装置101、転送装置102、時刻同期サーバ装置103およびデータ収集装置104を含む。
図1において、矢印は主なトラフィックの方向と量とを表す。図1に示すように、複数のクライアント装置101から時刻同期サーバ装置103への経路は、データのトラフィック量が多い、すなわち通信遅延のばらつきが大きい。一方、時刻同期サーバ装置103からクライアント装置101への経路は、データのトラフィック量が少ない、すなわち通信遅延のばらつきが小さい。このように、複数のクライアント装置101から1つの時刻同期サーバ装置103へのデータトラフィック量が多く、1つの時刻同期サーバ装置103から複数のクライアント装置101へのデータのトラフィック量は少ない非対称ネットワークを想定する。
転送装置102は、一般的なリレー装置であり、クライアント装置101または時刻同期サーバ装置103からのパケットを宛先に向けて転送する。
時刻同期サーバ装置103は、基準時刻を有し、クライアント装置101からの要求パケットに応じて応答パケットをクライアント装置101に送信する。
データ収集装置104は、複数のクライアント装置101から電流値および電圧値に関する情報を収集して格納する。
第1の実施形態に係る計測装置200は、時刻設定部201、パケット生成部202、送信処理部203、ネットワークインタフェース部204、受信処理部205、通信遅延計算部206、通信遅延記憶部207、推定遅延計算部208、時刻算出部209およびアプリケーション実行部210を含む。
パケット生成部202は、時刻設定部201から現在時刻に関する情報を受け取り、要求パケットを生成する。
ネットワークインタフェース部204は、送信処理部203から要求パケットを受け取り、時刻同期サーバ装置103へ要求パケットを送信する。また、ネットワークインタフェース部204は、時刻同期サーバ装置103から応答パケットを受信する。なお、ネットワークインタフェース部204は、外部とのパケットの送受信を行なう一般的なネットワークインタフェースであればよい。
通信遅延計算部206は、受信処理部205から応答パケットを受け取り、要求パケットと応答パケットとの時刻情報に基づいて往復遅延時間(RTT)を計算し、往復遅延時間の半分の時間を通信遅延として計算する。
通信遅延記憶部207は、通信遅延計算部206から通信遅延を受け取り、通信遅延を記憶する。通信遅延記憶部207は、過去に通信遅延計算部206で計算された通信遅延も含め累積して通信遅延を記憶する。
時刻算出部209は、推定遅延計算部208から推定遅延を、受信処理部205から応答パケットに含まれる時刻情報をそれぞれ受け取り、推定遅延および時刻情報に基づいて現在時刻を補正するための補正時刻を算出する。
アプリケーション実行部210は、時刻設定部201から基準時刻に補正された補正時刻を受け取り、補正時刻を用いてアプリケーションを実行する。
ステップS301では、パケット生成部202が、要求パケットを生成し、送信処理部203がネットワークインタフェース部204を介して要求パケットを送信する。
ステップS302では、受信処理部205が、時刻同期サーバ装置103からネットワークインタフェース部204を介して応答パケットを受信する。
ステップS305では、推定遅延計算部208が、通信遅延記憶部207に記憶されている通信遅延の中から推定遅延を計算する。ここでは、最も新しく計算された通信遅延も含め過去N(Nは自然数)回前の通信遅延の中で、最小の値となる通信遅延を推定遅延として取得する。なお、推定遅延として、最小の通信遅延と所定の値とを加算して、推定遅延としてもよい。所定の値は、例えば、過去N回分における時刻t4と時刻t3との差分の平均値または中央値といった、ばらつきを平均化する値を用いればよい。(ご確認下さい)これにより、通信遅延の推定精度を向上することができる。
補正時刻=t3+推定遅延 (2)
以上で、第1の実施形態に係る計測装置の動作を終了する。なお、ステップS305に示す推定遅延の取得処理は、計測装置200が応答パケットを受信するたびに行なってもよいし、一定期間は推定遅延の取得処理を行わず、同じ推定遅延の値を補正時刻の算出に用いてもよい。
過去N回分の通信遅延のサンプルの中で、最小の値を用いることは、要求パケットと応答パケットとの通信遅延がどちらも最小であることに等しく、要求パケットと応答パケットとの通信遅延が等しいことを前提とした(1)式の結果と、そのサンプルの実通信遅延の誤差を小さくする効果がある。また、本実施形態で想定するような、要求パケットの通信遅延のばらつきが大きく、応答パケットの通信遅延のばらつきが小さいネットワークでは、応答パケットの通信遅延の値が小さく、かつばらつきも小さい。よって、毎回の応答パケットの現在時刻の計算に精度の高い推定遅延の値を用いることができる。
第2の実施形態では、算出した推定遅延に有効期限を設け、再度推定遅延を算出するかどうかを判定する点が第1の実施形態と異なる。このようにすることで、ネットワークの通信状態が変化するような場合でも、通信遅延の推定精度を向上させることができる。
第2の実施形態に係る計測装置400は、時刻設定部201、パケット生成部202、送信処理部203、ネットワークインタフェース204、受信処理部205、通信遅延計算部206、通信遅延記憶部207、時刻算出部209、アプリケーション実行部210、推定遅延記憶部401、期限判定部402および推定遅延計算部403を含む。
時刻設定部201、パケット生成部202、送信処理部203、ネットワークインタフェース204、受信処理部205、通信遅延計算部206、通信遅延記憶部207、時刻算出部209およびアプリケーション実行部210は、第1の実施形態と同様の処理を行なうのでここでの説明を省略する。
期限判定部402は、推定遅延記憶部401に記憶される推定遅延の有効期限が切れているかどうかを判定する。有効期限が切れているかどうかの判定は、例えば、最後に推定遅延を算出した時刻を推定遅延記憶部401に格納しておき、推定遅延を算出した時刻と有効期限の時刻とを比較する。そして、推定遅延を算出した時刻が有効期限として設定された時刻を超過していれば、有効期限が切れていると判定すればよい。推定遅延の有効期限が切れている場合は、再度推定遅延を計算するための指示信号を生成する。有効期限は、ユーザからの入力により設定されてもよいし、予め有効期限となる時間を設定しておいてもよい。
推定遅延計算部403は、第1の実施形態に係る推定遅延計算部208とほぼ同様の動作を行なうが、期限判定部402から指示信号を受け取った場合に。推定遅延の算出処理を行なう点が異なる。
なお、図5に示すステップS301からステップS306までの処理は、図3に示すステップS301からステップS306と同じであるのでここでの説明を省略する。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
Claims (6)
- 複数の第1装置から該第1装置よりも少ない第2装置へのネットワークにおける第1トラフィック量が、該第2装置から該複数の第1装置への該ネットワークにおける第2トラフィック量よりも多い非対称ネットワークで用いられる計測装置であって、
基準時刻の通知を要求する要求パケットに含まれる時刻情報と該要求パケットに対する応答である応答パケットに含まれる時刻情報とに基づいて計算される往復遅延時間の半分の時間を通信遅延として、要求パケットごとに該通信遅延を計算する通信遅延計算部と、
複数の前記通信遅延の中で、通信遅延の値が閾値以下である1以上の通信遅延のうちの1つを、前記第2装置から送信される前記応答パケットの推定遅延として算出する推定遅延計算部と、を具備することを特徴とする計測装置。 - 前記推定遅延計算部は、最新の通信遅延からN(Nは自然数)回前までに計算された複数の通信遅延の中で、最小の通信遅延を前記推定遅延として取得することを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記推定遅延計算部は、前記推定遅延に前記通信遅延のばらつきを平均化する第1値を加算した値を新たな推定遅延として取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の計測装置。
- 前記推定遅延と前記応答パケットに含まれる前記第2装置における基準時刻とに基づいて、現在時刻を基準時刻に補正するための補正時刻を算出する時刻算出部をさらに具備する請求項1および請求項3のいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記通信遅延計算部は、要求パケットを前記第2装置に送信した第1時点から該要求パケットを該2装置が受信した第2時点までの第1時間と、前記応答パケットが該第2装置から送信された第3時点から該応答パケットを受信した第4時点までの第2時間との和の半分の時間を通信遅延とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の計測装置。
- 複数の第1装置から該第1装置よりも少ない第2装置へのネットワークにおける第1トラフィック量が、該第2装置から該複数の第1装置への該ネットワークにおける第2トラフィック量よりも多い非対称ネットワークで用いられる計測方法であって、
基準時刻の通知を要求する要求パケットに含まれる時刻情報と該要求パケットに対する応答である応答パケットに含まれる時刻情報とに基づいて計算される往復遅延時間の半分の時間を通信遅延として、要求パケットごとに該通信遅延を計算し、
複数の前記通信遅延の中で、通信遅延の値が閾値以下である1以上の通信遅延のうちの1つを、前記第2装置から送信される前記応答パケットの推定遅延として算出することを特徴とする計測方法。
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