JP2015038450A - 真空吸着パッドを備えた作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空吸着パッドによって作業対象物に容易に着脱でき、設置や撤去を効率的に行なうことが可能であるとともに、真空吸着パッドを固定して備えた場合であっても姿勢誤差や衝撃を吸収することができ、高精度で作業を行うことを可能にする真空吸着パッドを備えた作業機を提供する。【解決手段】支持板1と、支持板1に固定して設けられ、作業対象物Tの表面T1に着脱可能に吸着して支持板1を作業対象物Tに固定するための真空吸着パッド2と、支持板1に一体に設けられ、作業対象物Tに対して作業を施す作業機本体4と、作業機本体4に一体に取り付けられて姿勢誤差及び衝撃を吸収するための姿勢誤差/衝撃吸収機構10とを備える。また、姿勢誤差/衝撃吸収機構10は、所定の重量を有するマス部材11と、マス部材11と作業機本体4に接続してマス部材11と作業機本体4の間に介設される除振コイルばね12c及び空気ばね13cを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、真空吸着パッドによって作業対象物に吸着固定し、この作業対象物に対して作業を行うための作業機に関する。
従来、例えば、既存のコンクリート構造物の性状・健全度評価を行う場合やコンクリート構造物に孔を設ける場合には、コアドリルを用い、略円筒状のコアビットを軸線周りに回転させつつその先端に設けられた切刃をコンクリート構造物に切り込ませ、円柱状のコンクリートコアを採取する(例えば、特許文献1参照)。
また、一般に、コアドリルは、コンクリート構造物の表面に固定されるベースと、ベースに一端を接続して一体に立設された支柱と、支柱に着脱可能に、且つ支柱に沿って進退自在に支持された回転駆動モータと、回転駆動モータの回転軸に着脱可能に接続されるコアビットとを備えて構成されている。そして、例えば、コンクリート構造物の所定位置にコンクリートアンカーを打設し、このコンクリートアンカーにネジ止め、ナット止めするなどして接続してベースをコンクリート構造物の表面に固定し、所定の位置に支柱、ひいては回転駆動モータ、コアビットを配設する。
ここで、上記従来のコアドリル(コンクリートコア採取装置)では、ベースをコンクリートアンカーに接続して所定位置に配置するように構成されているため、コアドリルの設置や撤去時に、コンクリートアンカーを打設したり、ネジやナットで着脱するなど、時間と労力を要するという問題があった。また、コンクリートコアの採取を終えてコアドリルを撤去した後に、コンクリート構造物にコンクリートアンカーが残ったり、さらに、コンクリートアンカーを打設できる場所でコンクリートコアを採取することになり、コンクリートコアの採取場所に制限が生じる。
これに対し、本願の発明者(出願人)は、例えば図3に示すように、コンクリート構造物(作業対象物)Tに対向して配設される支持板1と、支持板1に支持され、コンクリート構造物Tの表面T1に着脱可能に吸着して支持板1をコンクリート構造物Tに固定するための複数の吸着パッド2を有する固定機構3と、支持板1に一端を接続して一体に設けられた支柱4a、及びこの支柱4aに着脱可能に且つ支柱4aに沿って進退自在に支持された回転駆動モータ4b、並びにこの回転駆動モータ4bの回転軸4cに後端側を接続して回転駆動モータ4bの進退方向に沿う軸線O1周りに回転可能に設けられたコアビット4dを有するコア採取機構(コアドリル、作業機本体)4とを備えたコンクリートコア採取装置(作業機)Aを発明し、既に特許出願(特願2012−132984)を行っている。
そして、このコンクリートコア採取装置Aでは、支持板1に固定機構3の複数の吸着パッド2が設けられ、これら吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に吸着させ、また吸着を解除することで、支持板1を容易にコンクリート構造物Tの表面T1に着脱することができる。さらに、固定機構3の吸着パッド2で支持板1をコンクリート構造物Tの表面T1に固定することにより、支持板1に一体に設けられたコア採取機構4を安定した状態で保持することができ、好適にコンクリートコアを採取(あるいは穿孔)することが可能になる。
これにより、このコンクリートコア採取装置Aでは、コンクリートコア採取装置Aの設置や撤去時に、コンクリートアンカーを打設したり、ネジやナットで着脱するなどを行なう必要がなく、吸着パッドの吸着/解除でコンクリートコア採取装置Aの設置や撤去を容易に且つ効率的に行なうことが可能になる。勿論、コンクリート構造物Tにコンクリートアンカーが残ってしまうこともない。また、例えばコンクリートコア採取装置Aをクレーンなどで所定の位置に吊り下げ搬送し、複数の吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に吸着させ、また吸着を解除することで、コンクリート構造物Tに対して任意の位置でコンクリートコアの採取を行なうことが可能になる。すなわち、遠隔操作でコンクリートコアを採取することも可能になり、従来のようにコンクリートコアの採取場所に大きな制限が生じるという不都合を解消することができる。
特開平11−320548号公報
一方、上記のコンクリートコア採取装置(作業機)Aでは、例えば、図4に示すように、真空吸着式の吸着パッド(真空吸着パッド)2、フレキシブルマウント5、スプリングプランジャ6等を備え、スプリングプランジャ6を支持板1に一体に取り付けて固定機構3が構成される。また、フレキシブルマウント5は、ピッチ軸とヨーク軸に対して柔軟性があり、作業対象物であるコンクリート構造物Tの表面T1の形状などに応じて姿勢の誤差を吸収する。さらに、スプリングプランジャ6はバネによって吸着方向(コアビット4dの進退方向、軸線O1方向)に可動な軸として形成され、真空吸着パッド2がコンクリート構造物Tに吸着した状態で衝撃を吸収する。すなわち、上記のコンクリートコア採取装置Aでは、真空吸着パッド2が作業対象物のコンクリート構造物Tに吸着した後も、支持板1に対してピッチ軸、ヨー軸、吸着方向の進行軸に柔軟に可動し、コア採取時の衝撃などを吸収できるように構成されている。
しかしながら、真空吸着パッド2で支持板1をコンクリート構造物Tに対して固定し、コアドリル4をコンクリート構造物Tに切り込ませてコア採取する場合、コンクリート構造物Tと支持板1の間に力とトルクが発生し、フレキシブルマウント5とスプリングプランジャ6の柔軟性により、コンクリート構造物Tと支持板1の位置関係が変化し、その結果、コアビット4d(コア採取機構4)の軸がぶれ、コア採取、穿孔に不具合が生じるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑み、真空吸着パッドによって作業対象物に容易に着脱でき、設置や撤去を効率的に行なうことが可能であるとともに、真空吸着パッドを固定して備えた場合であっても姿勢誤差や衝撃を吸収することができ、高精度で作業を行うことを可能にする真空吸着パッドを備えた作業機を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の真空吸着パッドを備えた作業機は、作業対象物に対向して配設される支持板と、前記支持板に固定して設けられ、前記作業対象物の表面に着脱可能に吸着して前記支持板を前記作業対象物に固定するための真空吸着パッドと、前記支持板に一体に設けられ、前記作業対象物に対して作業を施す作業機本体と、前記作業機本体に一体に取り付けられて姿勢誤差及び衝撃を吸収するための姿勢誤差/衝撃吸収機構とを備え、前記姿勢誤差/衝撃吸収機構が、所定の重量を有するマス部材と、前記マス部材と前記作業機本体に接続して前記マス部材と前記作業機本体の間に介設される除振コイルばね及び空気ばねを備えて構成されていることを特徴とする。
また、本発明の真空吸着パッドを備えた作業機において、前記空気ばねは、中心軸上に設けられた回転軸を介して前記回転軸周りに回転可能に前記作業機本体に接続して設けられていることが望ましい。
さらに、本発明の真空吸着パッドを備えた作業機においては、前記姿勢誤差及び/又は衝撃の大きさに応じて前記空気ばねに対して空気の出し入れを行うことにより前記空気ばねの圧力を制御する制御手段を備えていることがより望ましい。
また、本発明の真空吸着パッドを備えた作業機においては、前記支持板及び/又は前記作業機本体の3次元の前記作業対象物に対する相対的な位置を計測する3次元計測手段を備えており、前記3次元計測手段の計測結果を受けて前記制御手段が前記空気ばねの圧力を制御するように構成されていることがさらに望ましい。
本発明の真空吸着パッドを備えた作業機においては、フレキシブルマウントとスプリングプランジャを備えず、真空吸着パッドを支持板に固定して作業機を構成した場合であっても、姿勢誤差/衝撃吸収機構を備えることで、作業機の姿勢誤差や作業機に作用する衝撃を吸収することができる。これにより、真空吸着パッドによって作業対象物に容易に着脱でき、設置や撤去を効率的に行なうことが可能であるとともに、真空吸着パッドを固定して備えた場合であっても姿勢誤差や衝撃を吸収して高精度で作業を行うことが可能になる。
本発明の一実施形態に係る真空吸着パッドを備えた作業機(コンクリートコア採取装置)を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る真空吸着パッドを備えた作業機(コンクリートコア採取装置)を示す斜視図である。 従来のコンクリートコア採取装置(真空吸着パッドを備えた作業機)を示す側面図である。 従来のコンクリートコア採取装置(真空吸着パッドを備えた作業機)の真空吸着パッドを示す斜視図である。
以下、図1及び図2を参照し、本発明の一実施形態に係る真空吸着パッドを備えた作業機について説明する。なお、本実施形態では、本発明に係る作業機がコンクリート構造物からコアを採取したり、穿孔するためのコンクリートコア採取装置であるものとして説明を行う。
本実施形態のコンクリートコア採取装置(作業機)Bは、図1及び図2に示すように、コンクリート構造物(作業対象物)Tに対向して配設される支持板1と、支持板1に一体に設けられたコア採取機構(コアドリル、作業機本体)4と、支持板1に一体に設けられ、支持板1をコンクリート構造物Tの表面T1に着脱可能に固定するための固定機構8と、姿勢誤差/衝撃吸収機構と10を備えて構成されている。
支持板1は、平板状に形成されている。そして、この支持板1は、例えば、クレーンのワイヤーを接続するなどして、板面が上下方向に沿うように、且つ一辺が水平方向に沿うように吊り下げ支持されてコンクリート構造物Tの所定位置に搬送され、コンクリート構造物Tの表面T1に板面(一面1a)を対向させて配設される。また、支持板1には、中央に、板面の一面1aから他面1bに貫通するコアビット挿通孔(作業機本体挿通孔)1cが設けられている。
さらに、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bでは、この支持板1に例えばレーザー、赤外線、画像などによって3次元の位置(姿勢)を計測する3次元計測手段9が取り付けられている。本実施形態では、支持板に一面1aから他面1bに貫通するセンサ孔1dを設け、このセンサ孔1dを通じて、コンクリート構造物Tに対する3次元の相対的な位置(姿勢)を計測するように構成されている。なお、3次元計測手段9はコア採取機構(作業機本体)4に取り付けられていてもよい。
コア採取機構4は、図1及び図2に示すように、支持板1の他面1bに一体に取り付けられる板状のベース4eと、ベース4eに一端を接続し、支持板1の他面1bに直交して配設される支柱4aと、支柱4aに着脱可能に、且つ支柱4aに沿って進退自在に支持された回転駆動手段である回転駆動モータ4bと、回転駆動モータ4bの回転軸4cに後端側を接続し、軸線O1が支柱4aに沿うように、すなわち、軸線O1が回転駆動の進退方向に沿うように配設された略円筒状のコアビット4dとを備えている。
また、コアビット4dは、回転駆動モータ4bの駆動によって軸線O1周りに回転する。さらに、コアビット4dは、先端に切刃4fを備え、回転駆動モータ4bの進退によって支持板1のコアビット挿通孔1cに挿通することで支持板1の一面1a側に突出するように配設されている。
固定機構8は、支持板1に支持され、コンクリート構造物Tの表面T1に着脱可能に吸着して支持板1をコンクリート構造物Tに固定させるための機構である。そして、本実施形態では、図3に示した従来の固定機構3と異なり、真空ポンプ等の真空吸引手段(不図示)の駆動によってコンクリート構造物Tに吸着する真空吸着パッド2を支持板1に固定して構成されている。すなわち、本実施形態の固定機構8は、支持板1と作業対象物のコンクリート構造物Tの位置関係が変わらないように、スプリングプランジャ6やフレキシブルマウント5を具備せずに構成されている。
そして、このような真空吸着パッド2を支持板1に固定して固定機構8を構成すると、フレキシブルマウント5がないことで真空吸着パッド2と作業対象物のコンクリート構造物Tの間の姿勢誤差を吸収できず、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tに吸着させることができなくなるおそれがある。また、スプリングプランジャ6がないことで真空吸着パッド2とコンクリート構造物Tが接触するときの衝撃を吸収できないという問題が生じる。
これに対し、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bでは、真空吸着パッド2と作業対象物のコンクリート構造物Tの間の姿勢誤差を吸収し、また、衝撃を吸収するための姿勢誤差/衝撃吸収機構10を具備している。
具体的に、本実施形態の姿勢誤差/衝撃吸収機構10は、鋼板などのマス部材11と、マス部材11をコア採取機構4の支柱4aに接続する第1姿勢誤差/衝撃吸収部12及び第2姿勢誤差/衝撃吸収部13を備えて構成されている。
本実施形態のマス部材11は、所定の重量を有し、例えば鋼板などを用いて平板状に形成されている。また、マス部材11は、その板面がコア採取機構4の軸線O1に沿うように、且つ支持板1と直交するようにして、さらに支柱4aを間にコアビット4dと反対側に位置するようにして配設されている。なお、所定の重量とは、後述の姿勢誤差や衝撃を除振コイルばねや空気ばねで効果的に吸収するために必要な重量を示す。
また、コア採取機構4の支柱4aの軸線O1方向前方側に第1姿勢誤差/衝撃吸収部12を、後方側に第2姿勢誤差/衝撃吸収部13をそれぞれ設け、これら第1及び第2姿勢誤差/衝撃吸収部12、13を介してマス部材11が支柱4aに接続して支持されている。
そして、本実施形態の第1姿勢誤差/衝撃吸収部12は、コア採取機構4の支柱4aに固設された支柱側連結部材12aと、マス部材11に固設されたマス側連結部材12bと、支柱側連結部材12aとマス側連結部材12bに連結して介設され、コア採取機構4の支柱4aとマス部材11を接続する除振コイルばね12cとを備えて構成されている。また、第1姿勢誤差/衝撃吸収部12の除振コイルばね12cは、そのバネ軸(コイル中心軸)O2がコア採取機構4の軸線O1に直交するように配設されている。
第2姿勢誤差/衝撃吸収部13は、支柱4aに固設された支柱側連結部材13aと、マス部材11に固設されたマス側連結部材13bと、支柱側連結部材13aとマス側連結部材13bに連結して介設された空気ばね13cとを備えて構成されている。また、空気ばね13cは、支柱4aの軸線O1(及び除振コイルばね12cのバネ軸O2)に直交する方向に延び、中心軸上に設けられた回転軸13dを介して、支柱4aに対しヨー軸(回転軸13d)周りに回転可能に支柱側連結部材13aに接続されている。
次に、上記構成からなる本実施形態のコンクリートコア採取装置Bを用いて、コンクリート構造物Tからコンクリートコアを採取する方法について説明する。
まず、コンクリートコアを採取する際には、コンクリートコア採取装置Bを搬送し、コンクリート構造物Tのコンクリートコアを採取する所定位置に近づける。
そして、コンクリートコア採取装置Bをコンクリート構造物Tに近づけて所定位置に配置するとともに、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に当接させる。また、コンクリートコア採取装置Bが所定位置に配された段階で、真空吸引手段を駆動し、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tに吸着させ、支持板1ひいてはコンクリートコア採取装置Bをコンクリート構造物Tの表面T1の所定位置に固定して保持させる。
一方、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bでは、固定機構8がスプリングプランジャ6を具備せず、真空吸着パッド2が支持板1に固設されている。このため、上記のようにコンクリートコア採取装置Bをコンクリート構造物Tに近づけて真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に当接させた際に衝撃が作用する。
これに対し、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bでは、真空吸着パッド2がコンクリート構造物Tの表面T1に当接して衝撃が作用すると、この衝撃力が姿勢誤差/衝撃吸収機構10のマス部材11に伝達されるとともに、このマス部材11とコア採取機構4の支柱4aの間の介設された第1姿勢誤差/衝撃吸収部12の除振コイルばね12cと第2姿勢誤差/衝撃吸収部13の空気ばね13cが弾性変形して衝撃力を吸収する。
また、このとき、除振コイルばね12cと空気ばね13cを介して支柱4aに支持されたマス部材11が振動することにより、除振コイルばね12cと空気ばね13cを効果的に弾性変形させ、確実且つ効果的に衝撃力が吸収される。
さらに、空気ばね13cが回転軸13d(ヨー軸)周りに回転可能に支柱4aに接続されているため、この空気ばね13cがヨー軸周りに適宜回転することで、空気ばね13cにヨー軸のトルク(ねじれ)が発生することがない。これにより、マス部材11の振動、除振コイルばね12cの弾性変形が阻害されず、より確実且つ効果的に衝撃力が吸収されることになる。
また、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bでは、固定機構8がフレキシブルマウント5を具備せず、真空吸着パッド2が支持板1に固設されているため、コンクリートコア採取装置Bをコンクリート構造物Tに近づけて真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に吸着させる際に、姿勢誤差を吸収できず、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に吸着させることができないおそれがある。
これに対し、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bでは、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に押し当てると、除振コイルばね12cが変形し、ヨー軸の姿勢誤差が吸収される。
また、このとき、空気ばね13cが回転軸13d周りに回転可能に接続されているため、この空気ばね13cが回転することでヨー軸(ねじれ)のトルクの発生が防止され、これにより、確実にヨー軸周りの姿勢誤差が吸収される。
さらに、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に押し当てると、空気ばね13cが弾性変形することによって、ピッチ軸の姿勢誤差が吸収される。
また、このとき、本実施形態では、3次元計測手段9でコンクリートコア採取装置Bの姿勢を検知し、その結果に基づいて制御手段が空気ばね13cに対して空気の出し入れを行い、空気ばね13cの圧力を制御する。これにより、真空吸着パッド2による吸着固定時の姿勢誤差を確実に吸収できるようにしている。
そして、上記のようにコンクリートコア採取装置Bをコンクリート構造物Tの表面T1の所定位置に好適に固定して保持させた段階で、コア採取機構4の回転駆動モータ4bの駆動によってコアビット4dを軸線O1周りに回転させつつ、回転駆動モータ4bを支柱4aに沿って進出させ、コアビット挿通孔1cを通じてコアビット4dの切刃4fをコンクリート構造物Tに切り込ませる。このとき、真空吸着パッド2の吸着力で、コアビット4dの押付反力が支持され、安定した状態でコアビット4dによる切削が行なえる。
また、このようにコアビット4dによる切削作業時においても、その振動や衝撃が第1姿勢誤差/衝撃吸収部12の除振コイルばね12cと第2姿勢誤差/衝撃吸収部13の空気ばね13cの弾性変形によって吸収される。
これにより、コンクリートコア採取装置Bが作業対象物のコンクリート構造物Tに対して安定した状態で保持されることになり、コアビット4dでコンクリート構造物Tを表面T1側から切削し、好適に円柱状のコンクリートコアを採取したり、孔を穿設することができる。
したがって、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bにおいては、コア採取機構4を支持する支持板1に固定機構8の真空吸着パッド2を固定して設けた場合であっても、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に当接させた際に、その衝撃力が姿勢誤差/衝撃吸収機構10のマス部材11に伝達され、これとともにマス部材11とコア採取機構4の支柱4aの間の介設された第1姿勢誤差/衝撃吸収部12の除振コイルばね12cと第2姿勢誤差/衝撃吸収部13の空気ばね13cが弾性変形して衝撃力を吸収できる。
また、第1姿勢誤差/衝撃吸収部12の除振コイルばね12cと第2姿勢誤差/衝撃吸収部13の空気ばね13cを介してコア採取機構4の支柱4aに支持されたマス部材11が振動することにより、除振コイルばね12cと空気ばね13cを効果的に弾性変形させ、確実且つ効果的に衝撃力を吸収することが可能になる。
さらに、空気ばね13cがヨー軸周りに回転可能に支柱に接続されているため、この空気ばね13cがヨー軸周りに適宜回転することで、空気ばね13cにヨー軸のトルク(ねじれ)が発生することを防止できる。これにより、マス部材11の振動、除振コイルばね12cの弾性変形が阻害されることがなく、より確実且つ効果的に衝撃力を吸収することができる。
また、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bにおいては、コア採取機構4を支持する支持板1に固定機構8の真空吸着パッド2を固定して設けた場合であっても、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に押し当てると、除振コイルばね12cが変形し、ヨー軸の姿勢誤差を吸収することができる。
また、このとき、空気ばね13cが回転軸13d周りに回転可能に接続されているため、この空気ばね13cが回転することでヨー軸(ねじれ)のトルクの発生を防止することができ、これにより、確実にヨー軸周りの姿勢誤差を吸収することができる。さらに、真空吸着パッド2をコンクリート構造物Tの表面T1に押し当てると、空気ばね13cが弾性変形することによって、ピッチ軸の姿勢誤差を吸収することができる。
よって、本実施形態のコンクリートコア採取装置Bによれば、コンクリート構造物Tと支持板1の位置関係が変化してコアビット4dの軸ぶれ等が生じないようにフレキシブルマウント5とスプリングプランジャ6を備えずに固定機構8を構成した場合であっても、姿勢誤差/衝撃吸収機構10を備えることで、コンクリートコア採取装置Bの設置時、作業時の姿勢誤差や衝撃を吸収することができる。
そして、フレキシブルマウント5とスプリングプランジャ6を備えずに固定機構8を構成することで、コンクリート構造物Tの所定位置にコンクリートコア採取装置Bを好適に固定して設置することができる。これにより、作業対象物であるコンクリート構造物Tとコア採取機構4の位置関係が変化することがないため、好適にコア採取、穿孔を行うことが可能になる。
また、本実施形態では、3次元計測手段9でコンクリートコア採取装置Bの姿勢を検知し、その結果に基づいて制御手段が空気ばね13cに対して空気の出し入れを行い、空気ばね13cの圧力を制御する。これにより、真空吸着パッド2による吸着固定時の姿勢誤差を確実に吸収することが可能になる。
以上、本発明に係る真空吸着パッドを備えた作業機の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、本発明に係る作業機がコンクリート構造物からコアを採取するコア採取装置(コアドリル)であるものとして説明を行ったが、本発明に係る作業機は、コアドリルに限定する必要はなく、ドリルやカッター、ハンマー等であってもよい。そして、ドリルやカッター、ハンマー等の作業機に姿勢誤差/衝撃吸収機構10を具備することで、設置時(真空吸着パッドによる吸着固定時)や作業時の姿勢誤差や衝撃を吸収することができ、切削中断、刃物破損、計測不具合などの不具合を解消することが可能になる。
1 支持板
1a 一面
1b 他面
1c コアビット挿通孔(作業機本体挿通孔)
1d センサ孔
2 真空吸着パッド
3 従来の固定機構
4 コア採取機構(作業機本体)
4a 支柱
4b 回転駆動モータ
4c 回転軸
4d コアビット
4e ベース
4f 切刃
5 フレキシブルマウント
6 スプリングプランジャ
8 固定機構
9 3次元計測手段
10 姿勢誤差/衝撃吸収機構
11 マス部材
12 第1姿勢誤差/衝撃吸収部
12a 支柱側連結部材
12b マス側連結部材
12c 除振コイルばね
13 第2姿勢誤差/衝撃吸収部
13a 支柱側連結部材
13b マス側連結部材
13c 空気ばね
A 従来のコンクリートコア採取装置(従来の作業機)
O1 コア採取機構の軸線
O2 除振コイルばねのバネ軸
T コンクリート構造物(作業対象物)
T1 表面

Claims (4)

  1. 作業対象物に対向して配設される支持板と、
    前記支持板に固定して設けられ、前記作業対象物の表面に着脱可能に吸着して前記支持板を前記作業対象物に固定するための真空吸着パッドと、
    前記支持板に一体に設けられ、前記作業対象物に対して作業を施す作業機本体と、
    前記作業機本体に一体に取り付けられて姿勢誤差及び衝撃を吸収するための姿勢誤差/衝撃吸収機構とを備え、
    前記姿勢誤差/衝撃吸収機構が、所定の重量を有するマス部材と、前記マス部材と前記作業機本体に接続して前記マス部材と前記作業機本体の間に介設される除振コイルばね及び空気ばねを備えて構成されていることを特徴とする真空吸着パッドを備えた作業機。
  2. 請求項1記載の真空吸着パッドを備えた作業機において、
    前記空気ばねは、中心軸上に設けられた回転軸を介して前記回転軸周りに回転可能に前記作業機本体に接続して設けられていることを特徴とする真空吸着パッドを備えた作業機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の真空吸着パッドを備えた作業機において、
    前記姿勢誤差及び/又は衝撃の大きさに応じて前記空気ばねに対して空気の出し入れを行うことにより前記空気ばねの圧力を制御する制御手段を備えていることを特徴とする真空吸着パッドを備えた作業機。
  4. 請求項3記載の真空吸着パッドを備えた作業機において、
    前記支持板及び/又は前記作業機本体の3次元の前記作業対象物に対する相対的な位置を計測する3次元計測手段を備えており、
    前記3次元計測手段の計測結果を受けて前記制御手段が前記空気ばねの圧力を制御するように構成されていることを特徴とする真空吸着パッドを備えた作業機。
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