JP6147497B2 - クランプ機構を含む加工装置 - Google Patents

Description

本発明は、クランプ機構を含む加工装置に関し、より詳しくは、製品（ｗｏｒｋｐｉｅｃｅ）を固定して加工を容易に行えるようにするクランプ機構を含む加工装置に関する。

製品の上部や側面を加工する際には、ホールクランプ（ｈｏｌｅ ｃｌａｍｐ）と呼ばれるタイプのクランプ装置が適用される。このようなホールクランプタイプのクランプ装置は、上部や側面を固定できない製品を加工するために適用される。

このようなクランプ装置の上には、製品が置かれる定着面（安着面）が形成されており、製品が定着面の上に置かれ、前記製品の下部に形成されたホールの中にグリッパが挿入されて、前記グリッパが前記ホールの内周面に密着して、製品がクランプ装置に固定される。

一方、このようなグリッパを前記ホールの内周面に密着させるために油圧が用いられており、このような油圧を生成するためには複雑な油圧装置が必要となる。このような油圧装置は、基本的に油圧タンク、油圧ポンプ、及び複雑なオイル経路を必要とする。

また、油圧装置から漏れるリークオイルによって作業環境が汚染され、工程変化に対応する柔軟性が劣る。

そこで、本発明の目的は、複雑な油圧装置を必要とせず、リークオイルによって作業環境が汚染されることなく、工程変化に柔軟に対処できるクランプ機構を含む加工装置を提供することにある。

本発明の実施例によるクランプ機構を含む加工装置は、フレームの上に配置される加工物、前記加工物を前記フレームの上に固定するクランプ機構、及びモータから伝達される回転力を利用して前記加工物を加工するか、または前記クランプ機構を作動させて、前記クランプ機構が前記加工物を前記フレームに固定するようにするスピンドルを含むことができる。

前記クランプ機構は、前記フレームに装着されており、前記スピンドルから回転力が伝達される駆動シャフト、前記駆動シャフトから回転力を伝達されて回転し、その回転方向によってその長さ方向に引かれるまたは押されるように前記フレームに装着されているクランピングロッド、前記クランピングロッドの先端部に取り付けられており、前記加工物の一側に形成されたクランピングホール内部に挿入され、その外側面には傾斜面が形成されているテーパロッド、及び前記テーパロッドの前記傾斜面と前記クランピングホールの内周面との間に介在し、前記クランピングロッドにより前記テーパロッドが引かれると、前記傾斜面により外側に拡張されて前記クランピングホールの内周面に密着して前記加工物をクランプするように前記フレームに固定されているグリッパを含むことができる。

前記スピンドルは、モータの回転力を利用して駆動され、その端部にトルクレンチを装着することができる。

前記駆動シャフトは、前記フレームに回転可能に設置されており、前記駆動シャフトの一端には、前記スピンドルの前記トルクレンチから回転力が伝達されるトルクレンチ連結部が形成されており、前記駆動シャフトの他端には、駆動ベベルギアが形成されており、前記駆動ベベルギアから回転力が伝達されるように、前記フレームに回転するように設置されており、前記クランピングロッドとねじ締結されており、その回転方向によって前記クランピングロッドを往復させて長さ方向に押すまたは引く受動ベベルギアをさらに含むことができる。

前記受動ベベルギアの中心部に前記クランピングロッドの後端部が挿入されており、前記クランピングロッドの外周面と前記受動ベベルギアの内周面は、互いにねじ締結することができる。

前記クランピングロッドは、前記受動ベベルギアと締結された第１軸、及び前記第１軸と同軸上に配置され、その先端部に前記テーパロッドが締結された第２軸を含むことができる。

前記加工物の前記クランピングホールは、下部方向へ向かうように前記フレームの上に配置され、前記クランピングロッドの上端部には前記テーパロッドが配置されており、前記クランピングロッドの上端部は、前記クランピングホールの内側に挿入される。

前記加工物はエンジンブロックであることを特徴とするクランプ機構を含むことができる。

前記フレームの上には、前記クランピングロッドの周辺に沿って支持部が固定されて配置されており、前記加工物は、前記支持部の上に定着させることができる。

上述のように、本発明の実施例によるクランプ機構を含む加工装置は、クランピング機構を作動させるために、油圧装置の代わりにモータの回転力を利用することによって、リークオイルにより作業環境が汚染されることなく、工程変化に柔軟に対処することができる。

本発明の実施例によるクランプ機構を含む加工装置の一部斜視図である。 本発明の実施例によるクランプ機構を含む加工装置の内部断面図である。

以下、本発明の好ましい実施例について、添付した図面に基づいて詳細に説明する。

図１は、本発明の実施例によるクランプ機構を含む加工装置の一部斜視図である。

図１を参照すると、加工装置は、トルクレンチ連結部１００、駆動シャフト１０４、駆動シャフトハウジング１０３、駆動ベベルギア１０２、受動ベベルギア１０７、ロッドハウジング１０５、及びクランピングロッド１０１を含む。

前記駆動シャフトハウジング１０３は、前記フレーム２００の内側に水平方向に固定されており、前記駆動シャフトハウジング１０３の内部に前記駆動シャフト１０４が回転可能に挿入されて装着されている。

前記駆動シャフト１０４の外側端部には、回転力が伝達されるトルクレンチ連結部１００が形成されており、前記駆動シャフト１０４の内側端部には、駆動ベベルギア１０２が形成されている。

前記ロッドハウジング１０５は、前記フレーム２００の内側に垂直方向に固定されており、前記ロッドハウジング１０５の内部に前記クランピングロッド１０１が配置されている。

前記ロッドハウジング１０５と前記クランピングロッド１０１の間には受動ベベルギア１０７が回転可能に配置されており、前記受動ベベルギア１０７と前記駆動ベベルギア１０２が互いに締結されている。

前記トルクレンチ連結部１００を通じて回転力が前記駆動シャフト１０４に伝達されると、前記駆動ベベルギア１０２を通じて前記受動ベベルギア１０７に回転力が伝達される。

前記受動ベベルギア１０７が回転するようになると、前記クランピングロッド１０１が上方向または下方向に動く構造となっている。

本発明の実施例では、前記クランピングロッド１０１の上部に加工物２２５を定着させて、前記加工物２２５を加工するためのクランプ機構が設けられている。前記クランプ機構の詳細構造は、図２を参照して詳細に説明する。

図２は、本発明の実施例によるクランプ機構を含む加工装置の内部断面図である。

図１と図２は、本発明の理解のために概略的に示した図面であって、互いに同一のサイズと構造を有するものではない。同時に、図１と図２で互いに異なる部分は、本発明の範疇で互いに異なる実施例と見なされる。

図２を参照すると、クランプ機構を含む加工装置は、フレーム２００、駆動シャフトハウジング１０３、駆動シャフト１０４、トルクレンチ連結部１００、駆動ベベルギア１０２、トルクレンチ２４５、スピンドル２４０、受動ベベルギア１０７、ロッドハウジング１０５、クランピングロッド１０１、２０５、テーパロッド２１０、グリッパ２２０、キャップ２３０、及び加工物２２５を含む。

前記フレーム２００の下部には、側面から内部に前記駆動シャフトハウジング１０３が固定されて配置されており、前記駆動シャフトハウジング１０３の内部に前記駆動シャフト１０４が挿入されて回転可能に配置されている。

前記駆動シャフト１０４の外側端には、トルクレンチ連結部１００が形成されており、前記トルクレンチ連結部１００は、前記スピンドル２４０の先端部に装着されたトルクレンチ２４５から回転力が伝達される。

前記駆動シャフト１０４の内側端には、駆動ベベルギア１０２が形成されており、前記駆動ベベルギア１０２は、前記受動ベベルギア１０７に回転力を伝達する。

前記受動ベベルギア１０７は、前記ロッドハウジング１０５に回転可能に装着されている。前記ロッドハウジング１０５は、前記フレーム２００に固定されており、前記ロッドハウジング１０５の内周面に前記受動ベベルギア１０７が配置されている。

前記受動ベベルギア１０７の中心部には前記クランピングロッド１０１、２０５が挿入されており、前記受動ベベルギア１０７の内周面と前記クランピングロッド１０１、２０５の外周面は、互いに締結されるねじ構造を有している。

したがって、前記受動ベベルギア１０７が前記ロッドハウジング１０５の内部で回転するようになると、前記クランピングロッド１０１、２０５が上下に動く構造となっている。

前記クランピングロッド１０１、２０５は、下部に配置された第１軸１０１、及び前記第１軸１０１と同軸上で上部に配置され互いに連結された第２軸２０５を含み、前記第１軸１０１の下段部が前記受動ベベルギア１０７の中心部に挿入されている。

本発明の実施例において、前記クランピングロッドが第１、２軸に分かれていることを説明したが、クランピングロッドは一つの軸に形成することができ、前記第１軸、または前記第２軸が一つのクランピングロッドの機能を行うように延長して形成することができる。

前記第２軸２０５の上端部には、テーパロッド２１０が装着されている。前記テーパロッド２１０の側面には、軸方向に傾いた傾斜面２１５が形成されている。

前記加工物２２５の下部には、下部に開放されたクランピングホール２３５が形成されており、前記クランピングホール２３５の中に前記第２軸２０５の上端部とテーパロッド２１０が挿入される。同時に、前記テーパロッド２１０の傾斜面２１５と前記クランピングホール２３５の内周面との間にグリッパ２２０が介在する。

前記グリッパ２２０は、下部の支持部２５０を通じて前記フレーム２００に固定されている。そして、前記テーパロッド２１０の先端部は、別途のキャップ２３０によってカバーされている。前記キャップ２３０は、前記テーパロッド２１０と前記グリッパ２２０が前記クランピングホール２３５の中に挿入される時、前記テーパロッド２１０と前記グリッパ２２０を保護する機能と、挿入を円滑にする機能とを有する。

本発明の実施例では、設定されたプログラムにより前記スピンドル２４０に前記トルクレンチ２４５が装着され、前記スピンドル２４０は、モータの回転力及び前記トルクレンチ２４５を通じて前記トルクレンチ連結部１００を回転させる。

そして、前記トルクレンチ連結部１００により前記駆動シャフト１０４の端部に装着された前記駆動ベベルギア１０２が回転すると、前記ロッドハウジング１０５に配置された前記受動ベベルギア１０７が回転する。

そして、前記受動ベベルギア１０７が回転すると、ねじ構造を通じてクランピングロッド１０１、２０５である前記第１軸１０１及び第２軸２０５が下部に引かれる。

そして、前記第１軸１０１及び第２軸２０５が下部に引かれると、前記テーパロッド２１０の傾斜面が前記グリッパ２２０を外側方向に拡張させる。したがって、前記テーパロッド２１０の傾斜面により前記グリッパ２２０が前記クランピングホール２３５の内周面に密着して、前記加工物２２５が前記フレーム２００に固定される。

本発明の実施例では、前記フレーム２００の上において前記クランピングロッド１０１の周囲に支持部２５０が固定されて配置されており、前記支持部２５０の上部面と前記加工物２２５の下部面が密着する。したがって、前記グリッパ２２０が前記クランピングホール２３５の内周面に密着して前記加工物２２５をさらに堅固に固定させる。

本発明の実施例では、前記スピンドル２４０の先端部に、前記トルクレンチ２４５以外に、前記加工物２２５を加工できる工具を様々に締結することができる。前記スピンドル２４０は、モータから伝達される回転力を利用して、その先端部に締結される工具を通して前記加工物２２５を加工することができる。

前記スピンドル２４０が工具を利用して前記加工物２２５を加工することについては、公知技術を参照すればよく、本発明の実施例ではそれに対する詳細な説明は省略する。

また、前記フレームの上に前記加工物２２５が定着されると、前記スピンドル２４０は、設定されたプログラムにより自動的にトルクレンチ２４５を選択し、設定された回転速度で設定された回転力を前記駆動シャフト１０４に伝達して、前記加工物２２５を前記フレーム２００の上に固定することができる。

そして、前記加工物２２５が前記フレーム２００の上に固定されると、自動制御装置は、予め設定されたプログラムにより自動的に設定された工具を選択し、前記加工物２２５を順次に加工することができる。

以上、本発明に関する好ましい実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の実施例から当該発明が属する技術分野における通常の知識を有する者による容易に変更されて均等であると認められる範囲の全ての変更を含む。

１００ トルクレンチ連結部
１０１ 第１軸
１０２ 駆動ベベルギア
１０３ 駆動シャフトハウジング
１０４ 駆動シャフト
１０５ ロッドハウジング
１０７ 受動ベベルギア
２００ フレーム
２０５ 第２軸
２１０ テーパロッド
２１５ 傾斜面
２２０ グリッパ
２２５ 加工物
２３０ キャップ
２３５ クランピングホール
２４０ スピンドル
２４５ トルクレンチ
２５０ 支持部

Claims (6)

1. フレームの上に配置される加工物；
   前記加工物を前記フレームの上に固定するクランプ機構；及び
   モータから伝達される回転力を利用して前記加工物を加工するよう動作し、かつ前記クランプ機構を作動させて、前記クランプ機構が前記加工物を前記フレームに固定するよう動作するスピンドル；
   を含み、
   前記クランプ機構は、
   前記フレームに装着されており、前記スピンドルから回転力が伝達される駆動シャフト；
   前記駆動シャフトの回転方向によってその長さ方向に引かれるまたは押されるように前記フレームに装着されているクランピングロッド；
   前記クランピングロッドの先端部に取り付けられており、前記加工物の一側に形成されたクランピングホールの内部に挿入され、その外側面には傾斜面が形成されているテーパロッド；及び
   前記テーパロッドの前記傾斜面と前記クランピングホールの内周面との間に介在し、前記クランピングロッドにより前記テーパロッドが引かれると、前記傾斜面により外側に拡張されて前記クランピングホールの内周面に密着して前記加工物をクランプするように前記フレームに固定されているグリッパ；を含み、
   前記スピンドルは、モータの回転力を利用して駆動され、その端部にトルクレンチが装着され、
   前記駆動シャフトは、前記フレームに回転可能に設置されており、
   前記駆動シャフトの一端には、前記スピンドルの前記トルクレンチから回転力が伝達されるトルクレンチ連結部が形成されており、前記駆動シャフトの他端には、駆動ベベルギアが形成されており、
   前記駆動ベベルギアから回転力が伝達されるように、前記フレームに回転するように設置されており、前記クランピングロッドとねじ締結されており、その回転方向によって前記クランピングロッドを往復させて長さ方向に押すまたは引く受動ベベルギアを含むことを特徴とする、クランプ機構を含む加工装置。
2. 前記受動ベベルギアの中心部に前記クランピングロッドの後端部が挿入されており、前記クランピングロッドの外周面と前記受動ベベルギアの内周面は、互いにねじ締結されていることを特徴とする、請求項１に記載のクランプ機構を含む加工装置。
3. 前記クランピングロッドは、
   前記受動ベベルギアと締結された第１軸；及び
   前記第１軸と同軸上に配置され、その先端部に前記テーパロッドが締結された第２軸を含むことを特徴とする、請求項１に記載のクランプ機構を含む加工装置。
4. 前記加工物の前記クランピングホールは、下部方向へ向かうように前記フレームの上に配置され、
   前記クランピングロッドの上端部は、前記クランピングホールの内側に挿入されることを特徴とする、請求項１に記載のクランプ機構を含む加工装置。
5. 前記加工物は、エンジンブロックであることを特徴とする、請求項１に記載のクランプ機構を含む加工装置。
6. 前記フレームの上には、前記クランピングロッドの周辺に沿って支持部が固定されて配置されており、前記加工物は、前記支持部の上に定着されることを特徴とする、請求項１に記載のクランプ機構を含む加工装置。

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