JP2015038236A - 金属調皮膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】 、非導電性の基材表面に形成される金属調皮膜の製造方法であって、固体金属からなるターゲット5から粒子状または気化された金属を放出させるとともに、放出した金属を基材7の表面に複数の方向から衝突させて基材表面に金属薄膜を成膜する成膜工程と、金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜にクラックを形成するクラック形成工程と、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】 、非導電性の基材表面に形成される金属調皮膜の製造方法であって、固体金属からなるターゲット5から粒子状または気化された金属を放出させるとともに、放出した金属を基材7の表面に複数の方向から衝突させて基材表面に金属薄膜を成膜する成膜工程と、金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜にクラックを形成するクラック形成工程と、を含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、金属調皮膜の製造方法に関し、特に、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜の製造方法に関する。
車両に設けられるスマートハンドルは、非導電性の樹脂基材で形成されたハンドル本体と、ハンドル本体内に内蔵されスマートキーから送信された信号を受信するアンテナとを備える。また、意匠性を向上させるために、ハンドル本体(基材)の外表面に金属光沢を有する皮膜(以下、金属調皮膜という)が形成される。
スマートハンドルには、スマートキーから送信された信号を正確に受信する機能に加え、ユーザがスマートハンドルの所定位置に接触した際にドアの開閉が成されるように、人体が所定位置に接触したことによる静電容量変化を正確に検知するための機能が要求される。スマートキーから送信される電波を正確に受信するために、スマートハンドルの外表面に形成された金属調皮膜は高い電波透過性を有していなければならない。また、ユーザがスマートハンドルの所定位置以外の位置に接触した際における誤動作を防止するために、スマートハンドルの外表面に形成された金属調皮膜は高い電気絶縁性を有していなければならない。
特許文献1は、基材表面に無電解ニッケルメッキ皮膜を形成し、その後のベーキング(アフターベーキング)により皮膜中にクラックを形成することにより、電波透過性を有するように構成された金属調皮膜を開示する。また、特許文献2は、非導電性のポリカーボネート樹脂基材表面にスパッタリングによりアルミニウム皮膜およびクロム皮膜を形成し、その後、加熱によるポリカーボネートの体積膨張を利用して皮膜中にクラックを形成することにより、電波透過性および電気絶縁性を有するように構成された金属調皮膜を開示する。
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1に記載の金属調皮膜は無電解ニッケルメッキ皮膜であるため、皮膜の形成までに、キャタライザー工程、アクセレーター工程、アクチベーター工程、無電解ニッケル工程、と、数多くの工程を経る必要があり、生産性が悪い。また、各工程間で水洗が必要であり、排水処理設備も必要となるため設備コストが高い。また、特許文献1および2によれば、加熱による熱膨張差に基づいて皮膜中にクラックを形成しているが、成り行きでのクラックの形成であってクラックの方向性を制御できない。そのため、時にはクラックがスジのように観察される虞があって、外観の意匠性が損なわれる可能性がある。
特許文献1に記載の金属調皮膜は無電解ニッケルメッキ皮膜であるため、皮膜の形成までに、キャタライザー工程、アクセレーター工程、アクチベーター工程、無電解ニッケル工程、と、数多くの工程を経る必要があり、生産性が悪い。また、各工程間で水洗が必要であり、排水処理設備も必要となるため設備コストが高い。また、特許文献1および2によれば、加熱による熱膨張差に基づいて皮膜中にクラックを形成しているが、成り行きでのクラックの形成であってクラックの方向性を制御できない。そのため、時にはクラックがスジのように観察される虞があって、外観の意匠性が損なわれる可能性がある。
本発明は、外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜の製造方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、非導電性の基材表面に形成される金属調皮膜の製造方法であって、固体金属からなるターゲットから粒子状または気化された金属を放出させるとともに、放出した金属を基材表面に複数の方向から衝突させて基材表面に金属薄膜を成膜する成膜工程と、金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜にクラックを形成するクラック形成工程と、を含む、金属調皮膜の製造方法を提供する。この場合において、スパッタリングまたは蒸着により成膜工程が実施されるとよい。また、上記発明において、「複数の方向」とは、ターゲットから放出された金属が基材表面に衝突する際の基材表面に対する入射角が異なるような複数の方向を表す。特に、「複数の方向」は、基材表面に平行な方向から見た場合における基材表面への入射方向が基材表面の垂線に対して反対方向となる2つの方向を少なくとも含むのがよい。
本発明は、非導電性の基材表面に形成される金属調皮膜の製造方法であって、固体金属からなるターゲットから粒子状または気化された金属を放出させるとともに、放出した金属を基材表面に複数の方向から衝突させて基材表面に金属薄膜を成膜する成膜工程と、金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜にクラックを形成するクラック形成工程と、を含む、金属調皮膜の製造方法を提供する。この場合において、スパッタリングまたは蒸着により成膜工程が実施されるとよい。また、上記発明において、「複数の方向」とは、ターゲットから放出された金属が基材表面に衝突する際の基材表面に対する入射角が異なるような複数の方向を表す。特に、「複数の方向」は、基材表面に平行な方向から見た場合における基材表面への入射方向が基材表面の垂線に対して反対方向となる2つの方向を少なくとも含むのがよい。
本発明によれば、成膜工程にて、スパッタリングあるいは蒸着などの手法により固体金属からなるターゲットから放出された粒子状の金属あるいは気化された金属が非導電性の基材表面に複数の方向から衝突するので、基材表面に付着した金属は特定の方向に配向することなく堆積して金属薄膜を形成する。したがって、そのように形成された金属薄膜に熱応力を加えた場合、金属薄膜の表面が均一に(方向性を持つことなく)割れて、網目状のクラックが一様に形成される。つまり、網目状のクラックにより金属薄膜が微細な海島状の塊に分断され、特定の方向に延びたクラックは形成されない。そのためクラックがスジのように観察される虞もなく、外観の意匠性が損なわれることはないとともに、良好な電気絶縁性(高い表面抵抗)および良好な電波透過性を得ることができる。このように、本発明によれば、外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜の製造方法を提供することができる。
本発明においては、ターゲットから放出される金属は、粒子状でも良いし蒸気でも良い。スパッタリングの場合、ターゲットから叩き出される金属は粒子状である。蒸着の場合、ターゲット表面が蒸発されるため気化された金属が放出される。また、スパッタリングであっても蒸着であっても、ターゲットから放出された直後の金属は、一定の方向に進行する。本発明では、一定の方向性を持ってターゲットから放出された金属粒子を、複数の方向から基材表面に衝突させる。
この場合、成膜工程にて、ターゲットに対して基材を回転させることにより、一定の方向性を持ってターゲットから放出された金属を基材表面に複数の方向から衝突させることができる。これによれば、ターゲットから放出されて特定の方向に進行する金属に対して基材の向きが常時変化するため、金属を基材表面に複数の方向から衝突させることができる。
また、成膜工程にて、異なる位置に複数のターゲットを配置し、複数のターゲットのそれぞれから金属を放出させることにより、複数のターゲットから放出された金属を基材表面に複数の方向から衝突させることもできる。
また、成膜工程にて、成膜時の圧力を0.7Pa以上にすることにより、ターゲットから放出された金属を基材表面に複数の方向から衝突させることもできる。成膜時の圧力(成膜圧力)が高いほど、ターゲットから放出された金属が雰囲気中の分子と衝突する頻度が高まる。ターゲットから放出された金属が雰囲気中の分子に衝突すると、その衝突によって金属の進行方向が変化する。したがって、衝突頻度が多いほど金属の進行方向の指向性が失われる。成膜圧力が0.7Pa以上である場合、ターゲットから放出された金属は雰囲気中の分子に何度も衝突して指向性を失った後に複数の方向から基材表面に衝突する。すなわち本発明によれば、成膜時の圧力を0.7Pa以上にするだけの簡単な操作により、ターゲットから放出された金属を基材表面に複数の方向から衝突させることができる。
また、クラック形成工程は、成膜工程にて表面に金属薄膜が形成された基材を加熱することにより、金属薄膜にクラックを生じさせる加熱工程であってもよい。これによれば、基材およびその表面の金属薄膜を加熱することにより、基材の線膨張率と金属薄膜の線膨張率との違いに起因した熱応力が金属薄膜に作用する。この熱応力によって、金属薄膜に均一に網目状のクラックを形成することができる。加熱温度は60℃以上であるのがよく、80℃以上であるのがより好ましい。
また、成膜工程における金属薄膜の成膜速度が、6.0nm/sec.以上であるのがよい。例えばスパッタリングにより金属薄膜を成膜する場合、雰囲気のアルゴンガスがプラズマ化されて高温になるため、高温のアルゴンイオンの衝突によりターゲットから叩き出される金属粒子も非常に高温である。したがって、成膜速度が高いほど、基材表面に形成される膜に熱が蓄積される。成膜速度が6.0nm/sec.以上であると、成膜後に金属薄膜が常温まで冷やされる際に熱応力が膜自体に大きく作用して、金属薄膜に均等に網目状のクラックが形成される。つまり、本発明によれば、成膜時に生じる熱を利用して金属薄膜に熱応力を作用させるため、成膜後に別途金属薄膜を加熱することなく金属薄膜に網目状のクラックを形成することができる。
本発明に係る金属調皮膜は、成膜工程と、クラック形成工程とを経て製造される。成膜工程では、固体金属からなるターゲットから粒子状または気化された金属を放出させるとともに、放出した金属を非導電性の基材表面に複数の方向から衝突させて基材表面に金属薄膜を成膜する。クラック形成工程では、基材表面に形成された金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜にクラックを形成する。
成膜工程にて基材表面に金属薄膜を成膜するために、成膜装置が用いられる。図1は、本実施形態に係る成膜装置の一例としてのスパッタリング装置1の概略図である。図1に示すように、本実施形態に係るスパッタリング装置1は、内部に空間が形成されたケーシング2と、保持プレート3と、円板状のテーブル4とを備えて構成される。ケーシング2内にて保持プレート3とテーブル4とが図1において上下に対向して配置される。保持プレート3の図1において下面に固体金属からなるターゲット5が保持される。
また、円板状のテーブル4は、その中心部分にて上下方向に延びた回転軸6に接続されていて、回転軸6を軸心として回転可能に構成される。テーブル4の図1において上面に基材7が載置される。テーブル4の回転に伴いテーブル4上の基材7も回転する。本実施形態において、基材7は車両のアウトサイドドアハンドルの外郭を構成するハンドル本体である。基材7は非導電性(絶縁性)の樹脂(例えばPC(ポリカーボネート樹脂)とPBT(ポリブチレンテレフタレート樹脂)の合成樹脂)により形成される。また、基材7の表面に厚さ20μmのアクリル樹脂等からなる平滑層がUV硬化により形成されている。この平滑層により基材7の表面が平滑化される。
図1に示すように、ケーシング2には、その内部に不活性ガスであるアルゴンガスを導入するための不活性ガス導入口2aと、内部の空気を排気するための排気口2bが設けられている。さらに、ケーシング2には、内部のガス圧力を検出するための圧力センサ8が取り付けられている。
このスパッタリング装置1を用いて、基材7の表面に金属薄膜を形成する。この場合、まず、ケーシング2内を減圧し、次いで、ケーシング2内の圧力(成膜圧力)が所定の圧力となるようにアルゴンガスをケーシング2内に導入する。また、テーブル4とターゲット5との間でグロー放電を起こしてケーシング2内のアルゴンガスをプラズマ化する。これによりアルゴンイオンが生成される。生成したアルゴンイオン(Ar+)が陰極のターゲット5に衝突することによってターゲット5から金属粒子が叩き出される(放出される)。図1において、アルゴンイオンが白丸により示され、ターゲット5から叩き出された金属粒子が黒丸で示される。ターゲット5から叩き出された金属粒子は保持プレート3に対面配置されているテーブル4上の基材7の表面に衝突する。基材7の表面に衝突した金属粒子が基材7の表面に堆積することにより、基材7の表面(平滑層の上面)に金属薄膜が成膜される(成膜工程)。金属薄膜の膜厚が予め決められた膜厚に達した時点で放電を停止し、成膜を終了する。なお、上記説明のスパッタリング法は2極DCグロー放電スパッタリング法であるが、これ以外の方式によるスパッタリング、例えば高周波スパッタリング法やマグネトロンスパッタリング法により、金属薄膜を成膜してもよい。
成膜工程後のクラック形成工程にて金属薄膜にクラックが形成される。クラック形成工程では、例えば金属薄膜が形成された基材7を加熱することによって、金属薄膜に熱応力を加える。この場合、金属薄膜が形成された基材7を恒温槽に入れ、所定の温度で所定時間恒温槽内に保持することで、金属薄膜の線膨張係数と基材7を構成する樹脂の線膨張係数との差に起因する熱応力を金属薄膜に作用させることができる。こうして金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜が破れてクラックが形成される。
ところで、成膜工程時にターゲット5から叩き出された金属粒子は特定の方向に進行する。図2は、ターゲット5から叩き出された金属粒子が特定の方向に進行して基材7に衝突し、基材7の表面に堆積する様子を示す図である。図2(a)は基材7の側面方向から見てターゲット5から叩き出された金属粒子Mが基材7に向かう様子を示す概略図、図2(b)は基材7の側面方向から見て金属粒子Mが基材7の表面に堆積する様子を示す模式図、図2(c)は基材7の上面方向から見て金属粒子Mが基材7の表面に堆積する様子を示す模式図である。図2(b)に示すように、金属粒子Mが基材7の表面に斜め方向から入射すると、基材7の表面上で金属粒子Mが壁状に成長して金属層9が形成される。また、壁状の金属層9に遮られて金属粒子Mが入射しない隙間部分Gが基材7の表面に形成される。この隙間部分Gには金属粒子Mが堆積しないか、あるいは堆積しても、その堆積量が少ない。この隙間部分Gは、図2(c)に示すように上面から見た場合、金属粒子Mの基材7への入射方向(矢印で示す方向)に垂直な方向に沿って細長く基材7の表面上に形成される。
このようにして基材7の表面に細長い隙間部分Gが形成されると、引張強度が引張方向によって異なるように金属薄膜が生成される。具体的には、隙間部分Gの長手方向に金属層9が長く繋がっているため、隙間部分Gの長手方向への引張強度は高い。一方、隙間部分Gの長手方向に垂直な方向には金属層9が分断されているので、この方向への引張強度は低い。このように金属薄膜の引張強度が異方性を持つ場合、成膜工程後のクラック形成工程にて金属薄膜に熱応力を加えると、強度の低い方向に分断されるように金属薄膜が割れる。その結果、図3に示すように、金属薄膜Sにスジのようなクラック(スジ状クラック)が特定の方向に沿って伸びるように形成される。図3に示すようなスジ状クラックが形成された場合、外観を損ねるため意匠性が悪い。また、スジ状クラックが形成されることにより、金属薄膜がスジ状クラックの延在方向に分断される頻度が少なくなるため、スジ状クラックの延在方向における電気絶縁性が低下する。このため絶縁に係わる機能(電波透過性、電気絶縁性等)に悪影響を与える。
すなわち、成膜工程で基材7の表面に金属粒子Mを特定の一方向から衝突させた場合、、基材7の表面にスジ状クラックが形成されるため、外観上および機能上の要求を満たすような金属調皮膜を基材7の表面に被覆することができない。このことは、成膜工程で基材7の表面に金属粒子Mを複数の方向から衝突させることにより、上記の不具合を改善できることを示唆する。
図4は、複数の方向から金属粒子が基材7に衝突して基材7の表面に堆積する様子を示す図である。図4に示すように、矢印A方向から入射する金属粒子M1が堆積することにより金属層9aが形成される。また、矢印A方向とは異なる方向である矢印B方向から入射する金属粒子M2が堆積することにより金属層9bが形成される。矢印B方向で示される入射方向は、図4の紙面に垂直な方向である基材表面に平行な一方向から見た基材7の表面の垂線に対して、矢印A方向で示される入射方向と反対となる方向である。金属層9bは、複数の金属層9a,9a間の隙間に入り込み、この隙間を埋めるように形成される。このため均一に金属粒子が基材表面に堆積し、生成される金属薄膜の引張強度はどの方向に対してもほぼ等しい。すなわち金属薄膜の引張強度は等方性を有する。よって、成膜工程後のクラック形成工程にて金属薄膜に熱応力が加えられた場合、金属薄膜が一様に(方向性を持つことなく)割れて網目状のクラックが形成され、特定の方向に伸びるようなスジ状クラックは形成されない。その結果、外観の意匠性も良好であり、且つ電気絶縁性および電波透過性も優れた金属調皮膜を基材7の表面に形成することができる。
成膜工程時に金属粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させるためには、様々な手法が採用され得る。例えば、成膜工程中に、ターゲット5に対して基材7を回転させてもよい。基材7を回転させることにより、ターゲット5から叩き出された金属粒子の進行方向に対する基材7の向きが常時変化するので、基材7に金属粒子が衝突する方向が常時変化する。このため金属粒子が基材7の表面に複数の方向から衝突する。
この場合において、上述のように図1に示すスパッタリング装置1のテーブル4は、回転軸6を軸心として回転可能に構成されている。したがって、テーブル4を回転させることにより、その上に載置された基材7がターゲット5に対して回転する。図5は、ターゲット5に対して基材7を回転させた場合における、ターゲット5と基材7との配置関係の変化を示す平面図である。図5に示すように、基材7(アウトサイドハンドルのハンドル本体)は細長く形成され、テーブル4の中心に載置される。また、ターゲット5は、テーブル4および基材7の回転軸方向から見てテーブル4の中心から離れた位置に中心を持つようにテーブル4に対して配置している。テーブル4が回転した場合、基材7はターゲット5に対して図5の矢印Cで示す方向に回転する。基材7の回転中心位置はターゲット5の中心位置と異なる。このようにターゲット5に対して基材7が回転することにより、ターゲット5から見た基材7の向き(姿勢)が変化する。言い換えれば、ターゲット5から叩き出される金属粒子の進行方向に対して基材7の向き(姿勢)が常時変化するように、基材7がターゲット5に対して回転可能に構成される。このため、成膜時に、金属粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させることができるのである。
また、金属粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させるために、成膜工程にて、異なる位置に複数のターゲットを配置し、複数のターゲットのそれぞれから金属粒子を放出させてもよい。図6は、異なる位置に複数のターゲット5a,5bを配置した場合における、ターゲット5a,5bと基材7との配置関係を示す平面図である。図6に示すように、ターゲット5a,5bは、基材7の上面(金属薄膜が形成される面)に垂直な方向(ずなわち図5の紙面に垂直な方向)から見て、異なる位置に配置される。
図7は、複数のターゲット5a,5bから叩き出された金属粒子が基材7に衝突する様子を示す図である。図7に示すように、ターゲット5aから叩き出された金属粒子M1が基材7の表面に入射する方向と、ターゲット5bから叩き出された金属粒子M2が基材7の表面に入射する方向が異なる。特に、図7の紙面に垂直な方向(基材7の表面に平行な方向)から見て、基材7の表面への金属M1の入射方向と金属M2の入射方向は、基材表面の垂線に対して反対の方向である。このようにして、成膜時に、金属粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させることができる。
また、金属粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させるために、成膜工程にて、成膜圧力(ケーシング2内の雰囲気ガス圧力)を0.7Pa以上にしてもよい。成膜圧力が大きい場合、ケーシング2の内部に存在するガスの量が多い。このためターゲット5から叩き出された金属粒子が、ケーシング2内のガス分子(例えばアルゴン分子)に衝突する頻度が高まる。ターゲット5から叩き出された金属粒子が雰囲気中の分子に衝突すると、その衝突によって金属粒子の進行方向が変化する。特に、成膜圧力が0.7Pa以上であると、ターゲット5から叩き出された金属粒子が何度もケーシング2内の分子と衝突して、金属粒子の進行方向の指向性が失われる。こうして指向性を失った金属粒子が基材7の表面に複数の方向から衝突するのである。
以上のように、本実施形態では、ターゲット5から叩き出された金属粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させるために、以下の3つの手法が紹介される。
・成膜時にターゲット5に対して基材7が回転する。
・異なる位置に複数のターゲット5a,5bが配置され、それぞれのターゲット5a,5bから金属粒子が放出される。
・成膜圧力が0.7Pa以上にされる。
・成膜時にターゲット5に対して基材7が回転する。
・異なる位置に複数のターゲット5a,5bが配置され、それぞれのターゲット5a,5bから金属粒子が放出される。
・成膜圧力が0.7Pa以上にされる。
また、成膜工程時における成膜速度は6.0nm/sec.以上であるのがよい。スパッタリングにより成膜した場合、エネルギーを持った金属粒子が基材7に堆積する際、堆積した膜にエネルギーが与えられる。またターゲットからの輻射熱によっても膜にエネルギーが与えられることになる。このエネルギーは成膜速度が速いほど大きくなる。よって成膜速度が十分に速い場合(6.0nm/sec.以上の場合)は、成膜時に多くのエネルギーが皮膜に蓄えられるため温度が上昇しやすく、成膜後に常温に戻るとき金属薄膜の収縮により引張内部応力が多く蓄えられる。そのため、成膜工程後に別途加熱手段により加熱することなしに、金属薄膜にクラックを形成することができる。
また、ターゲット5として用いられる金属は、特に限定されないが、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、あるいはステンレス鋼であるのが好ましい。これらの金属により基材7の表面に皮膜を形成した場合、金属光沢を有し、且つ意匠性を損なわない適度な大きさの網目状のクラックを形成することができる。
また、成膜工程にて基材7の表面に形成される金属薄膜の膜厚は、10nm以上200nm以下であるのがよい。膜厚が上記の範囲内である場合、クラック形成工程にて、適度の大きさの網目状のクラックを形成することができ、意匠性および電気絶縁性、電波透過性に優れた金属調皮膜を製造することができる。
また、成膜工程は、上述のようにスパッタリングにより実施されてもよいし、あるいは蒸着により実施されてもよい。スパッタリングの場合、ターゲットからは金属粒子が放出される。蒸着の場合、ターゲットからは気化された金属(金属蒸気)が放出される。
(実施例1)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar(アルゴン)流量:35sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar(アルゴン)流量:35sccm
また、成膜時にターゲット5から叩き出されたクロム粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させるために、ターゲット5に対して基材7を回転させた。この場合において、基材7が載置されたテーブル4の回転速度は120rpmとした。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した(クラック形成工程)。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(実施例2)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:6.0nm/sec.(出力10kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar流量:35sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:6.0nm/sec.(出力10kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar流量:35sccm
また、成膜時にターゲット5から叩き出されたクロム粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させるために、ターゲット5に対して基材7を回転させた。この場合において、基材7が載置されたテーブル4の回転速度は120rpmとした。また、成膜時の膜自身の引張内部応力により加熱工程を経ることなくクラックを形成した(クラック形成工程))。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(実施例3)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:2.0Pa
・Ar流量:200sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:2.0Pa
・Ar流量:200sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5に対して基材7の位置(向き)は変化しない。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した(クラック形成工程)。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(実施例4)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。この場合において、図6に示すように異なる位置に2つのターゲット5a,5bを配置し、成膜時に2つのターゲット5a,5bを同時に用い、2つのターゲット5a,5bから同時に叩き出されたクロム粒子を基材7に衝突させた。
・成膜速度:0.6nm/sec.(出力0.3kW/ターゲット)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.5Pa
・Ar流量:20sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。この場合において、図6に示すように異なる位置に2つのターゲット5a,5bを配置し、成膜時に2つのターゲット5a,5bを同時に用い、2つのターゲット5a,5bから同時に叩き出されたクロム粒子を基材7に衝突させた。
・成膜速度:0.6nm/sec.(出力0.3kW/ターゲット)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.5Pa
・Ar流量:20sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5に対して基材7の位置(向き)は変化しない。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した(クラック形成工程)。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(実施例5)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。この場合において、図6に示すように異なる位置に2つのターゲット5a,5bを配置し、成膜時には、2つのターゲット5a,5bを交互に用い、2つのターゲット5a,5bから交互に叩き出されたクロム粒子を基材7に衝突させた。
・成膜速度:0.3nm/sec.(出力0.3kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.5Pa
・Ar流量:20sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。この場合において、図6に示すように異なる位置に2つのターゲット5a,5bを配置し、成膜時には、2つのターゲット5a,5bを交互に用い、2つのターゲット5a,5bから交互に叩き出されたクロム粒子を基材7に衝突させた。
・成膜速度:0.3nm/sec.(出力0.3kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.5Pa
・Ar流量:20sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5に対して基材7の位置(向き)は変化しない。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した(クラック形成工程)。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(実施例6)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.7Pa
・Ar流量:70sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.7Pa
・Ar流量:70sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5に対して基材7の位置(向き)は変化しない。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した(クラック形成工程)。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(実施例7)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:1.0Pa
・Ar流量:100sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属(固体金属)を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した(成膜工程)。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:1.0Pa
・Ar流量:100sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5に対して基材7の位置(向き)は変化しない。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した(クラック形成工程)。このようにして、成膜工程とクラック形成工程とを経て非導電性の基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(比較例1)
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar流量:35sccm
図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属を用い、成膜条件を以下のように設定して、アクリル系樹脂からなる平滑層が形成された基材7の表面にクロム薄膜を成膜した。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar流量:35sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5に対して基材7の位置(向き)は変化しない。成膜後、基材7を恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより基材7を加熱し、基材7とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した。このようにして、基材7の表面に形成される金属調皮膜を製造した。
(比較例2)
基材として、PCとPBTの合成樹脂からなる平板状のテストパネルを6個作製した。作製した6個のテストパネルの表面に、アクリル樹脂からなる膜厚20μmの平滑層を形成した。次いで、平滑層が形成された6個のテストパネルを、図1に示すスパッタリング装置1のテーブル4上の特定の位置にそれぞれ載置した。図8は、テーブル4に載置された各テストパネルTP1〜TP6とターゲット5との位置関係を示す図である。
基材として、PCとPBTの合成樹脂からなる平板状のテストパネルを6個作製した。作製した6個のテストパネルの表面に、アクリル樹脂からなる膜厚20μmの平滑層を形成した。次いで、平滑層が形成された6個のテストパネルを、図1に示すスパッタリング装置1のテーブル4上の特定の位置にそれぞれ載置した。図8は、テーブル4に載置された各テストパネルTP1〜TP6とターゲット5との位置関係を示す図である。
そして、図1に示すスパッタリング装置1を用い、ターゲット5としてクロムのバルク金属を用い、成膜条件を以下のように設定して、各テストパネルの表面にクロム薄膜を成膜した。
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar流量:35sccm
・成膜速度:3.0nm/sec.(出力5kW)
・膜厚:30nm
・成膜圧力:0.3Pa
・Ar流量:35sccm
また、成膜時にはテーブル4を静止させた。このため成膜中はターゲット5対して各テストパネルの位置(向き)は変化しない。成膜後、各テストパネルを恒温槽に入れ、80℃の温度雰囲気中で30分間保持することにより各テストパネルを加熱し、テストパネルの材質とクロム薄膜との線膨張係数の差に起因した熱応力をクロム薄膜に加えることによりクロム薄膜にクラックを形成した。このようにして、各テストパネルの表面に形成される金属調皮膜を製造した。
図9は、比較例2に係る各テストパネルTP1〜TP6の表面に形成された金属調皮膜の各顕微鏡写真を、それぞれのテストパネルのテーブル4上での配置状態と同じように並べて示した図である。図9に示すように、TP1およびTP3には図において上下方向に伸びるスジ状クラックが、TP2およびTP6においては図において水平方向に伸びるスジ状クラックが、TP4およびTP5においては図において斜め方向に伸びるスジ状クラックが、それぞれ形成されている。スジ状クラックの延在方向は、各テストパネルのテーブル4上での配設位置とターゲット5の位置とに関連する。具体的には、ターゲット5の中心から各テストパネルの中心に向かう線分に垂直な方向に沿って、各テストパネルに形成された金属調皮膜にスジ状クラックが形成される。このようなスジ状クラックは外観を損ねるばかりか、スジ状クラックの延在方向に沿った電気絶縁性が悪化するため、好ましくない。
図10は、実施例1〜7および比較例1に示す方法で製造した金属調皮膜の顕微鏡写真であり、図10(a)が実施例1、図10(b)が実施例2、図10(c)が実施例3、図10(d)が実施例4、図10(e)が実施例5、図10(f)が実施例6、図10(g)が実施例7、図10(h)が比較例1に係る金属調皮膜の顕微鏡写真である。図10からわかるように、実施例1〜7に係る金属調皮膜には、網目状クラックが形成されている。一方、比較例1に係る金属調皮膜には、スジ状クラックが形成されている。
表1に、実施例1〜5および比較例1に係る金属調皮膜の成膜条件、成膜後の加熱処理の有無、基材の回転の有無、および、外観評価結果、表面抵抗の測定値、アンテナ機能評価結果、および、タッチセンサ機能評価結果を示す。
表1において、ターゲット配置の欄は、成膜時に用いられたターゲットの個数を表し、単一配置と記載されている場合は1個のターゲットを用いて成膜したことを表し、二配置と記載されている場合は異なる位置に配置された2個のターゲットを用いて成膜したことを表す。また、外観評価において、目視により金属調皮膜の表面にスジ状クラックが確認できない場合を○と評価し、確認できる場合を×と評価した。また、「アンテナ機能評価」は、各実施例および比較例1で金属調皮膜が形成された基材7を用いて作製したスマートハンドルが、スマートキーからの信号を正確に受信するか否かに基づく評価であり、正確に受信した場合を○と評価し、正確に受信しなかった場合を×と評価した。また、「タッチセンサ機能評価」は、各実施例および比較例1で金属調皮膜が形成された基材7を用いて作製したスマートハンドルの所定の位置以外の位置に人の手が接触したときに車両ドアの開閉に関する誤作動を起こすか否かに基づく評価であり、誤作動を起こさない場合を○と評価し、誤作動を起こす場合を×と評価した。表面抵抗は四端子法により測定した。また、表面抵抗が108Ω/□以上の場合は三菱化学アナリテック製のハイレスタUPMCP−HT450を使用し、108Ω/□未満の場合は三菱化学アナリテック製のロレスタGP−MCP−T600を使用した。
表1に示すように、実施例1〜7は、いずれも、外観評価、アンテナ機能評価、タッチセンサ機能評価の全ての項目において合格(○)であった。また、実施例1,3,4,5,6,7に係る金属調皮膜は、加熱処理後における表面抵抗が大きく、電気絶縁性に優れることがわかる。実施例2に係る金属調皮膜は、成膜後の加熱処理を実施していないにも関わらず表面抵抗が大きく、電気絶縁性に優れることがわかる。一方、比較例1は、外観評価およびタッチセンサ機能評価において不合格(×)であった。このことから、本実施形態に係る金属調皮膜は、外観上の意匠性も良く、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れており、極めて有用であることがわかる。
以上のように、本実施形態に係る金属調皮膜の製造方法は、スパッタリングにより固体金属からなるターゲット5から金属粒子を放出させるとともに、放出した金属粒子を非導電性の基材7の表面に複数の方向から衝突させて基材表面に金属薄膜を成膜する成膜工程と、金属薄膜に熱応力を加えることにより、金属薄膜にクラックを形成するクラック形成工程と、を含む。
本実施形態によれば、成膜工程にて固体金属からなるターゲットから放出された金属粒子が非導電性の基材表面に複数の方向から衝突するので、基材表面に付着した金属粒子は特定の方向に配向することなく堆積して金属薄膜を形成する。したがって、そのように形成された金属薄膜に熱応力を加えた場合、金属薄膜の表面が方向性を持たずに均一に割れて、網目状のクラックが一様に形成される。つまり、網目状のクラックにより金属薄膜が微細な海島状の塊に分断され、特定の方向に延びたクラックは形成されない。そのためクラックがスジのように観察される虞もなく、外観の意匠性が損なわれることはないとともに、良好な電気絶縁性(高い表面抵抗)および電波透過性を得ることができる。したがって、外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜を製造することができる。
また、実施例1,2によれば、ターゲット5に対して基材7を回転させることにより、ターゲット5から放出されたクロム粒子を基材表面に複数の方向から衝突させることができる。そのため生成されたクロム薄膜に網目状のクラックを形成することができ、外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜を製造することができる。
また、実施例4および5によれば、異なる位置に複数のターゲット5a,5bを配置し、それぞれのターゲット5a,5bからクロム粒子を放出させることにより、クロム粒子を基材表面に複数の方向から基材7の表面に衝突させることができる。そのため生成されたクロム薄膜に網目状のクラックを形成することができ、外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜を製造することができる。なお、実施例4では成膜中に2つのターゲットを同時に用いており、実施例5では成膜中に2つのターゲットを交互に用いている。いずれの場合においても外観の意匠性が良好であって且つ電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜を製造することができる。
また、実施例3,6,7によれば、成膜圧力を0.7Pa以上と高めにすることにより、ターゲット5から放出されたクロム粒子と雰囲気中の分子との衝突頻度を増加させて、クロム粒子の進行方向をランダムにしている。そのため、クロム粒子を基材7の表面に複数の方向から衝突させることができる。よって、生成されたクロム薄膜に網目状のクラックを形成することができ、外観の意匠性が良好であって、且つ、電波透過性および電気絶縁性に優れた金属調皮膜を製造することができる。
また、実施例1,3,4,5,6,7によれば、クロム薄膜が形成された基材7を加熱処理している。これによれば、加熱時に基材7の線膨張率とクロム薄膜の線膨張率との違いによってクロム薄膜に熱応力が作用する。この熱応力によってクロム薄膜に均一に網目状のクラックを形成することができる。
また、実施例2によれば、成膜工程におけるクロム薄膜の成膜速度を6.0nm/sec.と高めにしている。これにより成膜時にクロム薄膜が十分に加熱されるとともに成膜後にクロム薄膜が冷却される際に熱応力がクロム薄膜に大きく作用して、クロム薄膜に均等に網目状のクラックが形成される。つまり、成膜時に生じる熱を利用してクロム薄膜に熱応力を作用させるため、成膜後に別途クロム薄膜を加熱することなく金属薄膜に網目状のクラックを形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記実施形態では、スパッタリングにより成膜する方法について説明したが、蒸着により成膜してもよい。また、基材としてスマートハンドルのハンドル本体を例示したが、金属光沢を有し、且つ、優れた電波透過性および電気絶縁性が必要とされるものであれば、本発明を適用できる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1…スパッタリング装置、2…ケーシング、3…保持プレート、4…テーブル、5,5a,5b…ターゲット、6…回転軸、7…基材、8…圧力センサ、9,9a,9a…金属層
Claims (7)
- 非導電性の基材表面に形成される金属調皮膜の製造方法であって、
固体金属からなるターゲットから粒子状または気化された金属を放出させるとともに、放出した前記金属を前記基材表面に複数の方向から衝突させて前記基材表面に金属薄膜を成膜する成膜工程と、
前記金属薄膜に熱応力を加えることにより、前記金属薄膜にクラックを形成するクラック形成工程と、を含む、金属調皮膜の製造方法。 - 請求項1に記載の金属調皮膜の製造方法において、
前記成膜工程にて、前記ターゲットに対して前記基材を回転させることにより、前記ターゲットから放出された前記金属を前記基材表面に複数の方向から衝突させる、金属調皮膜の製造方法。 - 請求項1に記載の金属調皮膜の製造方法において、
前記成膜工程にて、異なる位置に複数の前記ターゲットを配置し、複数の前記ターゲットのそれぞれから前記金属を放出させることにより、複数の前記ターゲットから放出された前記金属を前記基材表面に複数の方向から衝突させる、金属調皮膜の製造方法。 - 請求項1に記載の金属調皮膜の製造方法において、
前記成膜工程にて、成膜時の圧力を0.7Pa以上にすることにより、前記ターゲットから放出された前記金属を前記基材表面に複数の方向から衝突させる、金属調皮膜の製造方法。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金属調皮膜の製造方法において、
前記クラック形成工程は、成膜工程にて表面に金属薄膜が形成された基材を加熱することにより、前記金属薄膜にクラックを生じさせる加熱工程である、金属調皮膜の製造方法。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の金属調皮膜の製造方法において、
前記成膜工程における金属薄膜の成膜速度が、6.0nm/sec.以上である、金属調皮膜の製造方法。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の金属調皮膜の製造方法において、
スパッタリングまたは蒸着により、前記成膜工程が実施される、金属調皮膜の製造方法。
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