JP2015036128A - 酸性ガス吸着脱離デバイス - Google Patents

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公一 中澤
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Abstract

【課題】固体状態で酸性ガスの分離脱離を行うことができる酸性ガス吸着脱離方法を用いた酸性ガス吸着脱離デバイスを提供すること。【解決手段】酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物並びに基材を含む酸性ガス吸着脱離層と、前記酸性ガス吸着脱離層を挟持する一対の電極とを有する酸性ガス吸着脱離デバイス。前記酸化および還元が、電解酸化および電解還元である酸性ガス吸着脱離デバイス。【選択図】図1

Description

本発明は、酸性ガス吸着脱離デバイスに関する。
二酸化炭素の吸着脱離方法としては、2、6−ジ−tert−ブチルベンゾキノンと、アミノ基を有する化合物とを配位子とした金属錯体を用いる、電気化学的な酸化還元による方法が知られている(非特許文献1、2)。
R.Nobleら、J.Electrochemical.Soc. 2003, 150(5), D91−D98. R.DuBoisら、Inorganic.Chem.2005, 44, 3046−3056.
しかしながら、上述した二酸化炭素の吸着脱離方法は、溶液状態で、二酸化炭素の吸着脱離を行うものであり、吸着脱離デバイスが大型化する問題があった。
そこで、本発明は、固体状態で酸性ガスの吸着脱離を行うことができる酸性ガス吸着脱離方法を用いた酸性ガス吸着脱離デバイスを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。即ち、本発明は、以下の[1]〜[9]を提供する。
[1]酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物並びに基材を含む酸性ガス吸着脱離層と、前記酸性ガス吸着脱離層を挟持する一対の電極とを有する酸性ガス吸着脱離デバイス。
[2]前記酸化および還元が、電解酸化および電解還元である[1]に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
[3]前記酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物が、不対電子を有する物質である[1]または[2]に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
[4]前記不対電子を有する物質が、下記式(1)で表される化合物である[3]に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
Figure 2015036128
[式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、ホルミル基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基、置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基又は置換されてもよいアミノカルボニル基を表すか、R1とR2とが一体となって環を形成してもよい。]
[5]前記不対電子を有する物質が、高分子化合物である[3]に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
[6]前記不対電子を有する物質が、下記式(1)で表される化合物から水素原子を少なくとも1個取り除いた基を有する高分子化合物である[3]に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
[7]前記高分子化合物が、下記式(3)で表される構造単位を1種以上含む高分子化合物である[5]または[6]に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
Figure 2015036128
[式(3)中、R31〜R42は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、ホルミル基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基、置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基又は置換されてもよいアミノカルボニル基を表す。]
[8]前記基材が、カーボンクロスである[1]〜[7]のいずれかに記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
[9]前記酸性ガスが、二酸化炭素である[1]〜[8]のいずれかに記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
本発明の酸性ガス吸着脱離デバイスによれば、固体状態で酸性ガスの吸着脱離を行うことができる。そのため、装置の小型化が可能になる。これにより、二酸化炭素を嫌気する場面、例えば、金属イオン電池製造現場、宇宙ステーションなどの密閉性の高い空間などにおける空気洗浄機、電解液がアルカリ性である空気電池や燃料電池などに搭載することで、容易に二酸化炭素を除去することができる。また、有機溶媒を必要としないため、環境・安全面からも優位である。
本発明の酸性ガス吸着脱離デバイス図の一例である。 本発明の酸性ガス吸着脱離デバイスの分解図の一例である。
以下、本発明について説明する。
<用語>
まず、本明細書において使用する用語について説明する。
「TEMPO」とは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシドを意味する。
「置換されていてもよい」とは、その直後に記載された化合物又は基を構成する水素原子が無置換の場合及び水素原子の一部又は全部が置換基によって置換されている場合の双方を含む。置換基によって置換されている場合の置換基としては、特に説明がない限り、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1〜30のヒドロカルビル基、炭素原子数1〜30のヒドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜30のヒドロカルビルアミノ基、炭素原子数3〜30のヘテロアリール基、炭素原子数1〜7のスルホニル基、炭素原子数1〜14のアミド基を意味し、これらの中でも、好ましくは、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のヒドロカルビル基、炭素原子数1〜18のヒドロカルビルオキシ基、炭素原子数1〜18のヒドロカルビルアミノ基、炭素原子数3〜16のヘテロアリール基であり、より好ましくは炭素原子数1〜12のヒドロカルビル基、炭素原子数1〜12のヒドロカルビルオキシ基、炭素原子数3〜8のヘテロアリール基であり、更に好ましくは炭素原子数1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数1〜6のヒドロカルビルオキシ基である。ヒドロカルビル基、ヒドロカルビルオキシ基、ヒドロカルビルアミノ基、及びヘテロアリール基等の置換基はそれぞれ、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよい。
置換基であるハロゲン原子としては、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子であり、より好ましくは、フッ素原子、塩素原子である。
置換基であるヒドロカルビル基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれでもよい。このヒドロカルビル基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、ノルボルニル基、アンモニウムエチル基、ベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、オレイル基、エイコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基、フェニル基、2−トリル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、ターフェニリル基、3,5−ジフェニルフェニル基、3,4−ジフェニルフェニル基、ペンタフェニルフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、4−(1,2,2−トリフェニルビニル)フェニル基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、2−アントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、コロニル基が挙げられ、好ましくは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、オレイル基、エイコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基、フェニル基、2−トリル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、ターフェニリル基、3,5−ジフェニルフェニル基、3,4−ジフェニルフェニル基、ペンタフェニルフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、4−(1,2,2−トリフェニルビニル)フェニル基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、2−アントリル基、9−フェナントリル基であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ベンジル基、フェニル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基である。
置換基であるヒドロカルビルオキシ基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれでもよい。このヒドロカルビルオキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、シクロプロパノキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、1−アダマンチルオキシ基、2−アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、アンモニウムエチトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ベンジロキシ基、α,α−ジメチルベンジロキシ基、2−フェネチルオキシ基、1−フェネチルオキシ基、フェノキシ基、アルコキシフェノキシ基、アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基が挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基である。
置換基であるヒドロカルビルアミノ基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれでもよい。このヒドロカルビルアミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、デシルアミノ基、ドデシルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、1−アダマンチルアミノ基、2−アダマンチルアミノ基、ノルボルニルアミノ基、アンモニウムエチルアミノ基、トリフルオロメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、α,α−ジメチルベンジルアミノ基、2−フェネチルアミノ基、1−フェネチルアミノ基、フェニルアミノ基、アルコキシフェニルアミノ基、アルキルフェニルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2―ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基が挙げられ、好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、デシルアミノ基、ドデシルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基であり、更に好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基である。
置換基であるヘテロアリール基としては、例えば、ピロール基、フリル基、チエニル基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル基、チアゾイル基、イミダゾイル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ベンゾフリル基、インドイル基、キノリル基、キナゾリル基、プリン基が挙げられ、好ましくは、ピロール基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル基、イミダゾイル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、インドイル基、キノリル基、キナゾリル基、プリン基であり、更に好ましくは、ピロール基、イミダゾイル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、インドイル基、プリン基である。
置換基であるスルホニル基は、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれでもよい。このスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、トリルスルホニル基、2−ニトロフェニルスルホニル基が挙げられ、好ましくは、メタンスルホニル基、フェニルスルホニル基、トリルスルホニル基であり、更に好ましくは、メタンスルホニル基、フェニルスルホニル基である。
本発明の酸性ガス吸着脱離デバイスは、例えば図2に示すように、正極と負極との間に酸性ガス吸着脱離層を有する。
酸性ガス吸着脱離層には、酸化還元により酸性ガスへの吸着効果が異なる化合物を用いる。該化合物としては、側鎖に塩基性の官能基を有するポリアニリン系化合物、ベンゾキノン誘導体、アミン配位子と、中心金属として、ニッケル、銅及びコバルトのいずれかの金属とを有する金属錯体及び不対電子を有する物質が挙げられる。これらの中でも、大気中の窒素及び酸素との選択性を考慮すると、不対電子を有する物質がより好ましい。
側鎖に塩基性の官能基を有するポリアニリン系化合物としては、側鎖にアミノアルキル基を有するポリアニリン系化合物が好ましい。酸性ガスの吸着性が優れ、電気的に中性であるためである。また、本発明の好ましい実施形態としては、酸性ガスの吸着脱離により導電性を変化させ易いため、エメラルディン型が挙げられ、例えば、下記式(3a)〜(3r)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2015036128
(式中、nは1以上の整数であり、繰り返し単位数を表す。)
Figure 2015036128
(式中、nは1以上の整数であり、繰り返し単位数を表す。)
Figure 2015036128
(式中、nは1以上の整数であり、繰り返し単位数を表す。)
ベンゾキノン誘導体としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノン、2−tert−ブチル−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ベンゾキノン、3,5−ジ−tert−ブチル−1,2−ベンゾキノン、3,6−ジ−tert−ブチル−1,2−ベンゾキノン、3−tert−ブチル−5−メトキシ−1,2−ベンゾキノン、4−tert−ブチル−5−メトキシ−1,2−ベンゾキノンなどが挙げられ、好ましくは、2,6−ジ−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノン、3,5−ジ−tert−ブチル−1,2−ベンゾキノン、3,6−ジ−tert−ブチル−1,2−ベンゾキノンであり、より好ましくは2,6−ジ−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−1,4−ベンゾキノンである。
アミン配位子と、中心金属としてニッケル、銅およびコバルトのいずれかの金属とを有する金属錯体としては、例えば、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−アミノメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビス銅(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−アミノメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビスニッケル(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−アミノメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビスコバルト(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−ピリジルメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビス銅(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−ピリジルメチル)−1,4,8,11テトラアザシクロテトラデカン−ビスニッケル(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−ピリジルメチル)−1,4,8,11テトラアザシクロテトラデカン−ビスコバルト(II)錯体、α,α´−ビス(5,7−ジメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−6−イル)−o-キシレン−ビス銅(II)錯体、α,α´−ビス(5,7−ジメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−6−イル)−o-キシレン−ビスニッケル(II)錯体、α,α´−ビス(5,7−ジメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−6−イル)−o-キシレン−ビスコバルト(II)錯体などが挙げられ、好ましくは、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−アミノメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビス銅(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−アミノメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビスニッケル(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−ピリジルメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビス銅(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−ピリジルメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビスニッケル(II)錯体、α,α´−ビス(5,7−ジメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−6−イル)−o-キシレン−ビス銅(II)錯体、α,α´−ビス(5,7−ジメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−6−イル)−o-キシレン−ビスニッケル(II)錯体であり、より好ましくは、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−アミノメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビス銅(II)錯体、N,N´,N´´,N´´´−テトラキス(2−ピリジルメチル)−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−ビス銅(II)錯体、α,α´−ビス(5,7−ジメチル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−6−イル)−o-キシレン−ビス銅(II)錯体である。
不対電子を有する物質は、単体でも化合物でもよいが、通常、化合物である。この化合物としては、例えば、脂肪族化合物、芳香族化合物、複素環式化合物、ハロゲン化合物、アルコール化合物、エーテル化合物、カルボニル化合物、アミン化合物、アゾ化合物、ニトロ化合物、アミノ酸化合物、ペプチド化合物および核酸化合物からなる群から選ばれる化合物から1電子或いはプロトンと1電子を取り除いた化合物、ニトロキシド化合物、これらの化合物を多量化又は複合化させて得られる化合物が挙げられる。好ましくは、脂肪族化合物、芳香族化合物、複素環式化合物、アミン化合物、アミノ酸化合物、ペプチド化合物および核酸化合物からなる群から選ばれる化合物から1電子或いはプロトンと1電子を取り除いた化合物、ニトロキシド化合物であり、より好ましくは、脂肪族化合物、芳香族化合物、複素環式化合物およびアミン化合物からなる群から選ばれる化合物から1電子或いはプロトンと1電子を取り除いた化合物、ニトロキシド化合物であり、更に好ましくは、芳香族化合物および複素環式化合物からなる群から選ばれる化合物から1電子或いはプロトンと1電子を取り出した化合物、ニトロキシド化合物である。
不対電子を有する物質は、不対電子の安定性が優れるので、前記式(1)で表される化合物であることが好ましい。
式(1)中、R1及びR2で表される置換されていてもよいヒドロカルビル基におけるヒドロカルビル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数1〜30の直鎖状、分岐状、及び環状のアルキル基;エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−シクロヘキセニル基等の炭素原子数2〜30の直鎖状、分岐状、及び環状のアルケニル基;エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、2−ペンチニル基、4−メチル−2−ペンチニル基等の炭素原子数2〜30の直鎖状、及び分岐状のアルキニル基;フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等の炭素原子数6〜30のアリール基が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状、及び環状のアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖状、分岐状、及び環状のアルケニル基、炭素原子数2〜20の直鎖状、及び分岐状のアルキニル基、炭素原子数6〜25のアリール基であり、より好ましくは、炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状、及び環状のアルキル基、炭素原子数2〜10の直鎖状、分岐状、及び環状のアルケニル基、炭素原子数2〜10の直鎖状、及び分岐状のアルキニル基、炭素原子数6〜20のアリール基であり、更に好ましくは、炭素原子数1〜6の直鎖状、分岐状、及び環状のアルキル基、炭素原子数2〜6の直鎖状、分岐状、及び環状のアルケニル基、炭素原子数2〜6の直鎖状、及び分岐状のアルキニル基、炭素原子数6〜14のアリール基である。
式(1)中、R1及びR2で表される置換されてもよいヘテロアリール基におけるヘテロアリール基としては、例えば、ピロール基、フリル基、チエニル基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル基、チアゾイル基、イミダゾイル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ベンゾフリル基、インドイル基、キノリル基、キナゾリル基、プリル基、プテリジニル基、トリアゾニル基、テトラゾニル基等の炭素原子数1〜30のヘテロアリール基が挙げられ、好ましくは炭素原子数1〜25のヘテロアリール基であり、より好ましくは炭素原子数1〜20のヘテロアリール基であり、更に好ましくは炭素原子数1〜10のヘテロアリール基である。
式(1)中、R1及びR2で表される置換されていてもよい炭化水素オキシ基における炭化水素オキシ基としては、R1及びR2で表される置換されていてもよいヒドロカルビル基にオキシ基を結合させてなる基が挙げられ、好ましい例も同様である。
式(1)中、R1及びR2で表される置換されてもよい炭化水素カルボニル基における炭化水素カルボニル基としては、R1及びR2で表される置換されていてもよいヒドロカルビル基にカルボニル基を結合させてなる基が挙げられ、好ましい例も同様である。
式(1)中、R1及びR2で表される置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基における炭化水素オキシカルボニル基としては、R1及びR2で表される置換されていてもよいヒドロカルビル基にオキシカルボニル基を結合させてなる基が挙げられ、好ましい例も同様である。
1及びR2は、好ましくは、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、ホルミル基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基、置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基、置換されてもよいアミノカルボニル基であり、より好ましくは、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基であり、更に好ましくは、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基である。また、R及びRとが一体となって環を形成していることが好ましい。
式(1)で表される化合物としては、式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2015036128
[式(2)中、
Zは、-(CR)n-、-(CR10)-O-、-(CR1112)-NR21-、-(CR1314)-O-(CR1516)-または-(CR1718)-NR22-(CR1920)-を表す。
nは、2または3を表す。
,R,R,R,R、R、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21およびR22は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。複数存在するRは同一であっても異なっていてもよく、複数存在するRは同一であっても異なっていてもよい。]
式(2)で表される化合物としては、R,R,RおよびRからなる群から選ばれる1つ以上が置換基である化合物が好ましく、2つ以上が置換基である化合物がより好ましい。
式(2)中、R,R,R,R,R、R、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19およびR20における置換基としては、炭素原子数1〜30のヒドロカルビル基、炭素原子数1〜10のヒドロカルビルオキシ基、水酸基、置換されていてもよいアミノ基、カルボキシル基、チオール基、置換されていてもよいシリル基が好ましく、より好ましくは炭素原子数1〜30のヒドロカルビル基、ヒドロキシル基、置換されていてもよいアミノ基である。
20およびR21における置換基としては、炭素原子数1〜30のヒドロカルビル基が好ましい。
式(2)中、Zとしては、-(CR)n-、-(CR1314)-O-(CR1516)-または-(CR1718)-NR22-(CR1920)-が好ましく、-(CR)n-がより好ましい。
上記の置換基のうち、炭素原子数1〜30のヒドロカルビル基、炭素原子数1〜10のヒドロカルビルオキシ基の具体例は、<用語>の項に記載の具体例と同様である。
置換のシリル基の炭素数は通常1〜20である。置換のシリル基の具体例としては、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリストリメチルシリル基があげられる。
置換のアミノ基の炭素数は通常1〜30である。置換のアミノ基としては、<用語>の項に記載の炭素数1〜30のヒドロカルビルアミノ基があげられる。
式(1)で表される化合物としては、ラジカルの安定性が確保でき、かつ、ラジカルカップリングを抑制できるので、ニトロキシラジカルに隣接する部位の立体障害が大きい化合物が好ましく、その中でも環状化合物がより好ましい。
ニトロキシラジカルに隣接する部位の立体障害が大きい化合物としては、例えば、N,N−ジメチルニトロキシドラジカル、N,N−ジエチルニトロキシドラジカル、N,N−ジプロピルニトロキシドラジカル、N,N−ジイソプロピルニトロキシドラジカル、N,N−ジ-n−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ-イソブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−sec−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−tert−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジシクロペンチルニトロキシドラジカル、N,N−ジシクロヘキシルニトロキシドラジカル、N,N−ジフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジナフチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−メチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−3−メチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−メチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−エチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−プロピルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ペンチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ヘキシルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−イソプロピルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−イソブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−sec−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−tert−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−tert−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル)フェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ピロリルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−オキサゾイルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−5−イソオキサゾイルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−イミダゾイルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−ピリジルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−ピリダジルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ピリミジルニトロキシドラジカル、N,N−ジベンゾフリルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−3−インドイルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−キノリルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−キナゾリルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−8−プリルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−1,3,5−トリアゾニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−5−テトラゾールニトロキシドラジカル、N,N−ジメトキシニトロキシドラジカル、N,N−ジエトキシニトロキシドラジカル、N,N−ジプロポキシニトロキシドラジカル、N,N−ジイソプロポキシニトロキシドラジカル、N,N−ジ−n−ブトキシニトロキシドラジカル、N,N−ジ−sec−ブトキシニトロキシドラジカル、N,N−ジ−tert−ブトキシニトロキシドラジカル、N,N−ジ−ペンチルオキシニトロキシドラジカル、N,N−ジ−ヘキシルオキシニトロキシドラジカル、ポリ(エチレングリコール)−ビス−TEMPO、N,N−ジ−シクロヘキシルオキシニトロキシドラジカル、N,N−ジアセチルニトロキシドラジカル、N,N−ジアセトアミドキシニトロキシドラジカル、N,N−ジメトキシカルボニルアミノ−N−オキシラジカル、N,N−ジエトキシカルボニルアミノ−N−オキシラジカル、N,N−ジ−tert−ブトキシカルボニルアミノ−N−オキシラジカル、N,N−ジベンジルオキシカルボニルアミノ−N−オキシラジカル、2,2,5−トリメチル−4−フェニル−3−アザヘキサン−3−ニトロキシラジカル、N−フェニル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、N−ナフチル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、N−tert−ブチル−N−オキシ−2−ピロール、N−tert−ブチル−N−オキシ−2−イミダゾール、N−tert−ブチル−N−オキシ−4−ピリジン、N−tert−ブチル−N−オキシ−4−ピリダジン、N−tert−ブチル−N−オキシ−2−ピリミジン、N−tert−ブチル−N−オキシ−ベンゾフラン、N−tert−ブチル−N−オキシ−3−インドール、N−tert−ブチル−N−オキシ−2−キノリン、N−tert−ブチル−N−オキシ−8−プリン、N−tert−ブチル−N−オキシ−6−チミン、N−tert−ブチル−N−オキシ−6−シトシン、N−tert−ブチル−N−オキシ−8−アデニン、N−tert−ブチル−N−オキシ−6−アデニン、N−tert−ブチル−N−オキシ−8−グアニン、N−tert−ブチル−N−オキシ−2−グアニン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、N−オキシピロール、7−オキシプリン、N−オキシトリアゾール、1,3,5−トリオキシル−1,3,5−トリアジナン−2,4,6−トリオン、N−オキシ−2−ピロリジノン、N−オキシ−2,5−ピロリジンジノン、ビストリフルオロメチルスルホニルイミド、2−アザアダマンタン−N−オキシル、1−メチル−2−アザアダマンタン−N−オキシル、2,2,5,5−テトラメチル−3−オキサゾリジン−オキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチル−3−イミダゾリジン−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチルモルホリン−N−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチルモルホリンピペラジン−N−オキシラジカル、N、N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシルピペリジン−4−イル)−1’,3’−フェニルジウレアが挙げられ、
好ましくは、N,N−ジイソプロピルニトロキシドラジカル、N,N−ジ-n−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ-イソブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−sec−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−tert−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジシクロペンチルニトロキシドラジカル、N,N−ジシクロヘキシルニトロキシドラジカル、N,N−ジフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジナフチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−tert−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ(3,5−ジ−tert−ブチル)フェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ピロリルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−ピリジルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−ピリダジルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ピリミジルニトロキシドラジカル、ポリ(エチレングリコール)−ビス−TEMPO、N,N−ジ−シクロヘキシルオキシニトロキシドラジカル、N,N−ジ−tert−ブトキシカルボニルアミノ−N−オキシラジカル、N,N−ジベンジルオキシカルボニルアミノ−N−オキシラジカル、2,2,5−トリメチル−4−フェニル−3−アザヘキサン−3−ニトロキシラジカル、N−フェニル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、N−ナフチル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、2−アザアダマンタン−N−オキシル、1−メチル−2−アザアダマンタン−N−オキシル、N、N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシルピペリジン−4−イル)−1’,3’−フェニルジウレアであり、
より好ましくは、2,2,5−トリメチル−4−フェニル−3−アザヘキサン−3−ニトロキシラジカル、N−フェニル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、ポリ(エチレングリコール)−ビス−TEMPO、2、2、6、6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−メトキシ−2、2、6、6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、2−アザアダマンタン−N−オキシル、1−メチル−2−アザアダマンタン−N−オキシル、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシルピペリジン−4−イル)−1’,3’−フェニルジウレアである。
式(1)で表される化合物は、二置換アミン化合物を酸化剤で酸化することで合成してもよいし、市販品をそのまま用いてもよい。
また、前記不対電子を有する物質としては、高分子化合物であることが好ましい。不対電子を有する高分子化合物として好ましくは、前記式(1)で表される化合物から水素原子を少なくとも1個取り除いた基を有する高分子化合物である。前記式(1)で表される化合物から水素原子を少なくとも1個取り除いた基としては、先に例示した不対電子を有する物質から水素原子を少なくとも1個取り除いた基である。
また、高分子化合物における主鎖ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリデセン、ポリドデセン、ポリヘプテン、ポリイソブテン、ポリオクタデセン等のポリアルキレン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリイソブテン等のジエン系ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸;ポリ(メタ)アクリロニトリル;ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリメチル(メタ)アクリルアミド、ポリジメチル(メタ)アクリルアミド、ポリイソプロピル(メタ)アクリルアミド等のポリ(メタ)アクリルアミド類ポリマー; ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等のポリアルキル(メタ)アクリレート類;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー;ポリスチレン、ポリブロモスチレン、ポリクロロスチレン、ポリメチルスチレン等のポリスチレン系ポリマー;ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン等のビニル系ポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブテンオキシド、ポリオキシメチレン、ポリアセトアルデヒド、ポリメチルビニルエーテル、ポリプロピルビニルエーテル、ポリブチルビニルエーテル、ポリベンジルビニルエーテル等のポリエーテル系ポリマー;ポリメチレンスルフィド、ポリエチレンスルフィド、ポリエチレンジスルフィド、ポリプロピレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンテトラフルフィド、ポリエチレントリメチレンスルフィド等のポリスルフィド系ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンパラフェニレンジアセテート、ポリエチレンイソプロピリデンジベンゾエート等のポリエステル類;ポリトリメチレンエチレンウレタン等のポリウレタン類;ポリエーテルケトン、ポリアリルエーテルケトン等のポリケトン系ポリマー;ポリオキシイソフタロイル等のポリ無水物系ポリマー;ポリエチレンアミン、ポリヘキサメチレンアミン、ポリエチレントリメチレンアミン等のポリアミン系ポリマー;ナイロン、ポリグリシン、ポリアラニン等のポリアミド系ポリマー;ポリアセチルイミノエチレン、ポリベンゾイルイミノエチレン等のポリイミン系ポリマー;ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリベンズイミド、ポリピロメルイミド等のポリイミド系ポリマーなどが挙げられ、好ましくは、電気化学的な耐性に優れている点で、ポリアルキレン系ポリマー、ポリ(メタ)アクリレート類、ポリ(メタ)アクリルアミド類、ポリスチレン系ポリマーを主鎖構造として有することが好ましい。
不対電子を有する高分子化合物として好ましくは、下記式(3)で表される構造単位を1種以上含む高分子化合物であることが好ましい。
Figure 2015036128
[式(3)中、R31〜R42は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、ホルミル基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基、置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基又は置換されてもよいアミノカルボニル基を表す。]
式(3)中、ヒドロカルビル基、ヘテロアリール基、炭化水素オキシ基、炭化水素カルボニル基及び炭化水素オキシカルボニル基の具体例は前述の具体例と同じである。
ポリ(4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)、ポリ(4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)、ポリ(4−ビニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)、ポリ(4−メタクリロイルオキシ−2−アザアダマンタン−N−オキシル)、ポリ(4−アクリロイルオキシ−2−アザアダマンタン−N−オキシル)、ポリ(4−ビニルオキシ−2−アザアダマンタン−N−オキシル)などが挙げられる。構造式を以下に示す。
Figure 2015036128
Figure 2015036128
不対電子を有する高分子化合物の分子量は特に制限はないが、製膜時の溶媒への溶解度と化合物の安定性の観点からから、重量平均分子量1,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは重量平均分子量1,000〜500,000であり、さらにこのましくは、1,000〜100,000である。高分子化合物の分子量測定法には、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により次の条件で求めることができる。
装置 :東ソー製HLC−8220GPC
カラム:
1、TSKguardcolumn SuperAW−H(東ソー製)
2、TSKgel SuperAWM−H(東ソー製)
3、TSKgel SuperAW3000(東ソー製)
(1〜3の順に直列)
カラム温度: 50℃
流量: 0.6mL/min
移動相:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折率検出器
上記の酸性ガス吸着脱離層に用いる、酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物の使用量は特に制限はないが、酸性ガス吸着脱離層が膜状である場合、製膜時の溶媒の使用量及び酸性ガスの吸着脱離量の効率化の観点から、膜1m2あたりの化合物の使用量(mol)は、0.0001mol/m以上が好ましく、より好ましくは0.0005〜100mol/mであり、さらに好ましくは、0.001〜10mol/mである。
酸性ガスの吸着脱離層は、酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物並びに基材を含む。その形態は、膜状であることが好ましい。基材としては、多孔質基材が好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、カーボンクロス、カーボンペーパー等が挙げられる。なお、多孔質基材は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。導電性を付与するためカーボンペーパー、カーボンクロス等などのカーボン材料であることがより好ましい。
酸性ガスの吸着脱離層の製造方法としては、基材を、酸性ガスの吸着脱離層は、酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物を溶媒に溶解させた溶液に含浸させ、乾燥することで得られる。また、前記溶液を用いて、スプレーやスクリーン印刷法により塗布し、溶媒等を蒸発させることで酸性ガス吸着脱離層を得てもよい。前記溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン系炭化水素溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;アセトン、n−ブチルメチルケトン、tert−ブチルメチルケトン等の脂肪族ケトン系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリドン、酢酸メチル、酢酸エチル、炭酸プロピレン等のエステル系溶媒が挙げられ、好ましくは、脂肪族溶媒、芳香族溶媒、ハロゲン系炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、脂肪族ケトン系溶媒、アルコール類、エーテル系溶媒、酢酸、ピリドン、エステル系溶媒であり、より好ましくは、芳香族溶媒、ハロゲン系炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、脂肪族ケトン系溶媒、アルコール類、エーテル系溶媒、酢酸、エステル系溶媒であり、更に好ましくは、ハロゲン系炭化水素溶媒、ニトリル溶媒、アルコール類、エーテル系溶媒、酢酸である。
酸性ガスの吸着脱離層を製造するにあたり、酸性ガス吸着脱離物質の溶液に、支持電解質を使用してもよい。支持電解質としては、四級アンモニウム塩、無機塩、水酸化物が挙げられ、例えば、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−プロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ヘキサデシルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−オクチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムパークロレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート、テトラオクタデシルアンモニウムパークロレート等の四級アンモニウム塩;1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1、3−ジメトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1、3−ジエトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1、3−ジメトキシイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1、3−ジエトキシイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート等のイオン性液体;リチウムパークロレート、ナトリウムパークロレート、カリウムパークロレート、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の無機塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が挙げられ、
好ましくは、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−プロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ヘキサデシルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−オクチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムパークロレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート、テトラオクタデシルアンモニウムパークロレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1、3−ジメトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、リチウムパークロレート、ナトリウムパークロレート、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムであり、より好ましくは、テトラ−n−エチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−プロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1、3−ジメトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、リチウムパークロレート、ナトリウムパークロレートであり、さらに好ましくは、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、リチウムパークロレートである。なお、支持電解質は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
支持電解質を使用する場合、酸性ガス吸着脱離物質に対して、支持電解質の割合は、通常0.01重量部以上1000重量部以下であり、0.01重量部以上500重量部以下であることが好ましい。
酸性ガスの吸着脱離層を製造するにあたり、酸性ガス吸着脱離物質の溶液に高分子と架橋剤によるゲル化剤を用いてもよい。
ゲル化剤における高分子としては、例えば、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリジメチルアミノエチルメタアクリレート、ポリブチルアクリルアミド、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ポリヒドロキシプロピルメタアクリレート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダゾール、ポリジアリルアミンなどが挙げられ、より好ましくはポリジメチルアミノエチルメタアクリレート、ポリヒドロキシプロピルメタアクリレートである。ゲル化剤は、市販のものを用いてもよい。
架橋剤としては、例えば、N、N‘−メチレンビスアクリルアミド、N,N,N’,N‘−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)−プロパン−3−ジアミン、N,N,N’,N‘−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)−ヘキサン−6−ジアミン、N,N,N’,N‘−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)−ドデカン−12−ジアミン、N,N,N’,N‘−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)−p−キシレンジアミンなどが挙げられ、より好ましくはN,N,N’,N‘−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)−ヘキサン−6−ジアミン、N,N,N’,N‘−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)−ドデカン−12−ジアミンである。
一対の電極(正極及び負極)は、導電材料であればよく、金属メッシュ、金属焼結体、カーボンペーパー、カーボンクロス等を用いることができる。金属メッシュ、又は金属焼結体の金属としては、例えば、白金、ニッケル、クロム、鉄、チタンからなる金属又は合金製、カーボン材料が挙げられ、好ましくは、白金、ニッケル、ステンレス(鉄−ニッケル−クロム合金)である。
また、正極と負極が接触して短絡することを防ぐために、正極と負極の間にセパレータを有していてもよい。セパレータとしては、電解質の移動が可能な絶縁材料であればよく、例えば、ポリオレフィンやフッ素樹脂等の樹脂からなる不織布や多孔質膜を用いることができる。樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。電解質が水溶液である場合は、樹脂として、親水性化されたポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
酸性ガス吸着脱離デバイスの製造方法としては、例えば、外装をとりつけた一方の電極の上に、酸性ガス吸着脱離層を積層し、続いてセパレーター、他方の電極を積層後、外装を取り付けプレスする方法があげられる。
酸性ガスとしては、NOx、NxO、SOx、一酸化炭素、二酸化炭素等があげられる。酸性ガス吸着脱離デバイスにおいては、酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができるが、酸性ガスの吸着および脱離は、酸化による酸性ガス放出エネルギーがより少ないため、電気エネルギーによる酸性ガスの吸着および脱離、すなわち電解酸化および電解還元によって実施することが好ましい。吸着した酸性ガスは、吸入口とは異なる出口から放出することもできるし、吸着した場所とは異なる安全な別の場所に移動して放出することも可能である。酸性ガスの一つである二酸化炭素では、二酸化炭素を嫌気する場面、例えば、金属イオン電池製造現場、宇宙ステーションなどの密閉性の高い空間などにおける空気洗浄機、電解液がアルカリ性である空気電池や燃料電池などに搭載することで気体から、容易に二酸化炭素を除去することができる。また、酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物は、電解酸化を行うことで、酸性ガス吸着能を再生することができるので、繰り返し使用することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示す。
<ポリマー分子量測定法>
ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、及び重量平均分子量(Mw)はサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により次の条件で求めた。
装置 :東ソー製HLC−8220GPC
カラム:
1、TSKguardcolumn SuperAW−H(東ソー製)
2、TSKgel SuperAWM−H(東ソー製)
3、TSKgel SuperAW3000(東ソー製)
(1〜3の順に直列)
カラム温度: 50℃
流量: 0.6mL/min
移動相:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折率検出器
<調製例1>
三口フラスコに4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.33g(1.37mmol)と2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレート0.34g(1.37mmol)を加え、窒素置換したのち、無水テトラヒドロフラン(安定剤不含)2.0mlを加え、内温0〜5℃まで冷却し、フェニルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン1.0M溶液,0.82mlを添加し反応混合液を得た。得られた反応混合液は、常温にて8時間攪拌したのち、水2.0mlを加えクエンチしたのち、酢酸エチル10mlを加え、分液ロートで分液操作したのち、取り出した油層は硫酸ナトリウムで脱水後、ろ過を行い、溶媒留去したのち油分0.53gを得た。得られた油分は、テトラヒドロフラン0.5mlを加え、テトラヒドロフラン溶液としたのち、−60℃まで冷却したヘキサン20mlに滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、固体成分をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することで、下記に式(1−1)で表される共重合体1のtert−ブチルジメチルシロキシ体0.42gを得た(収率:63%)で得た。
Figure 2015036128

得られた共重合体1のtert−ブチルジメチルシロキシ体をテトラヒドロフラン2mlで溶液とし、常温してテトラブチルアンモニウムフロライド/テトラヒドロフラン1.0M溶液1.5mlを加え、反応混合液を得た。得られた反応混合液は、同温度にて6時間攪拌したのち、水2mlを加えることでクエンチを行った後、酢酸エチル20mlを加え、分液ロートにて分液を行ったのち、取り出した油層は、硫酸マグネシウムで脱水したのち、ろ過、溶媒留去したことで、固体成分を0.3g得た。得られた固体成分は、テトラヒドロフラン、0.5mlで溶液としたのち、−60℃まで冷却したヘキサン20mlに滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、固体成分をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することで、下記式(1−2)で表される共重合体10.20gを得た(収率:37%、Mw:66,348,Mn:35,319)で得た。
Figure 2015036128
<調製例2>
三口フラスコに4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.50g(2.08mmol)と2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレート1.04g(4.16mmol)を加え、窒素置換したのち、無水テトラヒドロフラン(安定剤不含)2.0mlを加え、内温0〜5℃まで冷却し、フェニルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン1.0M溶液,1.24mlを添加し反応混合液を得た。得られた反応混合液は、常温にて8時間攪拌したのち、水2.0mlを加えクエンチしたのち、酢酸エチル10mlを加え、分液ロートで分液操作したのち、取り出した油層は硫酸ナトリウムで脱水後、ろ過を行い、溶媒留去したのち油分0.53gを得た。得られた油分は、テトラヒドロフラン0.5mlを加え、テトラヒドロフラン溶液としたのち、−60℃まで冷却したヘキサン20mlに滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、固体成分をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することで、下記(2−1)で表される共重合体2のtert−ブチルジメチルシロキシ体0.58gを得た(収率:38%)で得た。
Figure 2015036128
得られた共重合体2のtert−ブチルジメチルシロキシ体をテトラヒドロフラン2mlで溶液とし、常温してテトラブチルアンモニウムフロライド/テトラヒドロフラン1.0M溶液1.5mlを加え、反応混合液を得た。得られた反応混合液は、同温度にて6時間攪拌したのち、水2mlを加えることでクエンチを行った後、酢酸エチル20mlを加え、分液ロートにて分液を行ったのち、取り出した油層は、硫酸マグネシウムで脱水したのち、ろ過、溶媒留去したことで、固体成分を0.34g得た。得られた固体成分は、テトラヒドロフラン、0.5mlで溶液としたのち、−60℃まで冷却したヘキサン20mlに滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、固体成分をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することで、下記式(2−2)で表される共重合体2を0.14g得た(収率:13%、Mw:2,783,Mn:2,101)で得た。
Figure 2015036128
<調製例3>
調製例1において、2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレートの代わりに、2−tert−ブチルジメチルシロキシプロピルメタアクリレートを用いて反応を行い、下記式(3−1)で表される共重合体3を得た(収率:43%、Mw:11,963,Mn:10,891)。
Figure 2015036128
<調製例4>
調製例2において、2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレートの代わりに、2−tert−ブチルジメチルシロキシプロピルメタアクリレートを用いて反応を行い、下記式(4−1)で表される共重合体4を得た(収率:28%、Mw:16,540,Mn:15,780)
Figure 2015036128
<調製例5>
調製例2において、2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレートの代わりに、N,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレートを用いて反応を行い、下記式(5−1)で表される共重合体5を得た(収率:14%、Mw:12,046,Mn:7,260)。
Figure 2015036128
<調製例6>
三口フラスコに4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.50g(2.08mmol)と2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレート0.26g(1.04mmol)を加え、窒素置換したのち、無水テトラヒドロフラン(安定剤不含)2.0mlを加え、内温0〜5℃まで冷却し、フェニルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン1.0M溶液,0.82mlを添加し反応混合液を得た。得られた反応混合液は、常温にて8時間攪拌したのち、水2.0mlを加えクエンチしたのち、酢酸エチル10mlを加え、分液ロートで分液操作したのち、取り出した油層は硫酸ナトリウムで脱水後、ろ過を行い、溶媒留去したのち油分0.53gを得た。得られた油分は、テトラヒドロフラン0.5mlを加え、テトラヒドロフラン溶液としたのち、−60℃まで冷却したヘキサン20mlに滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、固体成分をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することで、下記式(6−1)で表される共重合体6のtert−ブチルジメチルシロキシ体0.51gを得た(収率:66%)で得た。
Figure 2015036128

得られた共重合体6のtert−ブチルジメチルシロキシ体をテトラヒドロフラン2mlで溶液とし、常温してテトラブチルアンモニウムフロライド/テトラヒドロフラン1.0M溶液1.5mlを加え、反応混合液を得た。得られた反応混合液は、同温度にて6時間攪拌したのち、水2mlを加えることでクエンチを行った後、酢酸エチル20mlを加え、分液ロートにて分液を行ったのち、取り出した油層は、硫酸マグネシウムで脱水したのち、ろ過、溶媒留去したことで、固体成分を0.48g得た。得られた固体成分は、テトラヒドロフラン、0.5mlで溶液としたのち、−60℃まで冷却したヘキサン20mlに滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、固体成分をろ過し、得られた固体を減圧乾燥することで、下記式(6−2)で表される共重合体6を0.32g得た(収率:49%、Mw:2,567,Mn:1,586)で得た。
Figure 2015036128
<調製例7>
調製例6において、2−tert−ブチルジメチルシロキシエチルメタアクリレートの代わりに、2−tert−ブチルジメチルシロキシプロピルメタアクリレートを用いて反応を行い、下記式(7−1)で表される共重合体7を0.31g得た(収率:47%、Mw:2,929,Mn:1,683)。
Figure 2015036128
<複合膜1>
50mg(0.13mmol)の共重合体1をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体1/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体1/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜1を形成した。
<複合膜2>
50mg(0.10mmol)の共重合体2をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体2/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体2/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜2を形成した。
<複合膜3>
50mg(0.13mmol)の共重合体3をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体3/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体3/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜3を形成した。
<複合膜4>
50mg(0.10mmol)の共重合体4をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体4/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体4/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜4を形成した。
<複合膜4−1>
25mg(0.05mmol)の共重合体4をテトラヒドロフラン0.3mlで溶解し、共重合体4/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体4/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜4−1を形成した。
<複合膜4−2>
10mg(0.03mmol)の共重合体4をテトラヒドロフラン0.3mlで溶解し、共重合体4/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体4/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜4−2を形成した。
<複合膜5>
50mg(0.09mmol)の共重合体5をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体5/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体5/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜5を形成した。
<複合膜6>
50mg(0.08mmol)の共重合体6をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体6/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体6/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜6を形成した。
<複合膜7>
50mg(0.08mmol)の共重合体7をテトラヒドロフラン0.5mlで溶解し、共重合体7/テトラヒドロフラン溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに共重合体7/テトラヒドロフラン溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、複合膜7を形成した。
<ゲル複合膜1>
共重合体1を50mg(0.13mmol)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)トルエン溶液50mg、N,N,N’,N’−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)ドデカン1,12−ジアミン10mg、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート10mgをアセトニトリル1.0mlで溶解し、混合溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに混合溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、ゲル複合膜2を形成した。
<ゲル複合膜2>
共重合体2を50mg(0.10mmol)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)トルエン溶液50mg、N,N,N’,N’−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)ドデカン1,12−ジアミン10mg、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート10mgをアセトニトリル1.0mlで溶解し、混合溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに混合溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、ゲル複合膜3を形成した。
<ゲル複合膜3>
共重合体3を50mg(0.13mmol)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)トルエン溶液50mg、N,N,N’,N’−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)ドデカン1,12−ジアミン10mg、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート10mgをアセトニトリル1.0mlで溶解し、混合溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに混合溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、ゲル複合膜4を形成した。
<ゲル複合膜4>
共重合体4を50mg(0.10mmol)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタアクリレート)トルエン溶液50mg、N,N,N’,N’−テトラ(トリフルオロメタンスルホニル)ドデカン1,12−ジアミン10mg、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート10mgをアセトニトリル1.0mlで溶解し、混合溶液を調製した。
1,200mmのカーボンクロスに混合溶液をカーボンクロス全面に滴下したのち、窒素気流下にて、14時間乾燥することで、ゲル複合膜5を形成した。
<実施例1>
負極の上に、複合膜1、セパレーター(Nafion(登録商標)117)、正極を順番に載せたのち、外装を取り付け、吹き込んだ空気の流れが一方通行となるよう空気出入口を取り付け二酸化炭素吸着脱離デバイスとした。
本デバイスに−2.5Vの電圧を流しながら500ppmの二酸化炭素/窒素標準ガス
50ml/minを2時間、ガス入り口から通気させ、ガス出口にはガス捕集パック(1L)を備え20分毎にガス捕集パックを入れ替え、ガス捕集パック内の二酸化炭素濃度を測定したところ、二酸化炭素吸着率(吹き込んだ二酸化炭素総量に対する、二酸化炭素吸着量)は、2.7%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:5.3%)であった。
二酸化炭素吸着後、窒素を50ml/minで通気させながら2時間、1.5Vの電圧をかけて二酸化炭素の脱離を行った結果、二酸化炭素脱離率(二酸化炭素吸着量に対する、二酸化炭素放出量)は、50.0%であった。
<実施例2>
実施例1の複合膜1を複合膜2に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、6.7%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:26.3%)、二酸化炭素脱離率は、35.0%であった。
<実施例3>
実施例1の複合膜1を複合膜3に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、5.0%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:9.7%)、二酸化炭素脱離率は、35.7%であった。
<実施例4>
実施例1の複合膜1を複合膜4に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、7.7%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:32.0%)、二酸化炭素脱離率は、30.4%であった。
<実施例5>
実施例1の複合膜1を複合膜4−1に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、9.3%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:77.8%)、二酸化炭素脱離率は、28.6%であった。
<実施例6>
実施例1の複合膜1を複合膜4−2に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、4.0%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:83.4%)、二酸化炭素脱離率は、58.3%であった。
<実施例7>
実施例1の複合膜1を複合膜5に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、6.3%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:12.3%)、二酸化炭素脱離率は、10.5%であった。
<実施例8>
実施例1の複合膜1を複合膜6に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、5.3%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:13.5%)、二酸化炭素脱離率は、43.8%であった。
<実施例9>
実施例1の複合膜1を複合膜7に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、4.3%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:11.2%)、二酸化炭素脱離率は、23.1%であった。
<実施例10>
実施例1の複合膜1をゲル複合膜1に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、8.0%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:16.0%)、二酸化炭素脱離率は、20.8%であった。
<実施例11>
実施例1の複合膜1をゲル複合膜2に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、8.3%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:32.9%)、二酸化炭素脱離率は、32.0%であった。
<実施例12>
実施例1の複合膜1をゲル複合膜3に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、9.3%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:19.4%)、二酸化炭素脱離率は、32.1%であった。
<実施例13>
実施例1の複合膜1をゲル複合膜4に変更し、同様な評価を行ったところ、二酸化炭素吸着率は、7.0%(N−オキシルラジカルに対するモル当りの二酸化炭素吸着率:29.2%)、二酸化炭素脱離率は、33.3%であった。
1.酸性ガス吸着脱離層、2.セパレーター、3.正極、4.負極、5.外装

Claims (9)

  1. 酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物並びに基材を含む酸性ガス吸着脱離層と、前記酸性ガス吸着脱離層を挟持する一対の電極とを有する酸性ガス吸着脱離デバイス。
  2. 前記酸化および還元が、電解酸化および電解還元である請求項1に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
  3. 前記酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物が、不対電子を有する物質である請求項1または2に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
  4. 前記不対電子を有する物質が、下記式(1)で表される化合物である請求項3に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
    Figure 2015036128
    [式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、ホルミル基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基、置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基又は置換されてもよいアミノカルボニル基を表すか、R1とR2とが一体となって環を形成してもよい。]
  5. 前記不対電子を有する物質が、高分子化合物である請求項3に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
  6. 前記不対電子を有する物質が、下記式(1)で表される化合物から水素原子を少なくとも1個取り除いた基を有する高分子化合物である請求項3に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
  7. 前記高分子化合物が、下記式(3)で表される構造単位を1種以上含む高分子化合物である請求項5または6に記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
    Figure 2015036128
    [式(3)中、R31〜R42は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいヒドロカルビル基、置換されてもよいヘテロアリール基、置換されてもよい炭化水素オキシ基、ホルミル基、置換されてもよい炭化水素カルボニル基、置換されてもよい炭化水素オキシカルボニル基又は置換されてもよいアミノカルボニル基を表す。]
  8. 前記基材が、カーボンクロスである請求項1〜7のいずれかに記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
  9. 前記酸性ガスが、二酸化炭素である請求項1〜8のいずれかに記載の酸性ガス吸着脱離デバイス。
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