JP2021102198A - 二酸化炭素分離デバイス、空気清浄機、エアーコンディショナ、及び二酸化炭素濃縮装置 - Google Patents

二酸化炭素分離デバイス、空気清浄機、エアーコンディショナ、及び二酸化炭素濃縮装置 Download PDF

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能久 乾
桃太郎 竹田
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桃太郎 竹田
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Abstract

【課題】二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる二酸化炭素分離デバイスを提供することを目的とする。【解決手段】電解質層13と、前記電解質層13を挟んで設けられた、一対の電極11,12と、前記一対の電極11,12間に電圧を印加する電圧印加部14とを備え、前記一対の電極11,12が、それぞれ、気体を透過可能な電極であり、前記電解質層13が、不揮発性の電解液と、レドックス化合物とを含み、前記レドックス化合物が、不揮発性であり、かつ、電解還元されることにより二酸化炭素が吸着され、電解酸化されることにより吸着された二酸化炭素が脱離されるレドックス化合物である二酸化炭素分離デバイス10である。【選択図】図1

Description

本発明は、二酸化炭素分離デバイス、空気清浄機、エアーコンディショナ、及び二酸化炭素濃縮装置に関する。
二酸化炭素は、大気中の約0.04%を占める、地球上に広く存在する物質であるだけではなく、産業上広く用いられている。二酸化炭素の利用方法としては、例えば、炭酸飲料、入浴剤、及び消火剤等の発泡用ガス、冷却等に用いられるドライアイス、及び自転車タイヤへの緊急補充用エアー等が挙げられる。また、二酸化炭素は、超臨界状態にすることで、カフェイン等を抽出するための抽出溶媒としても用いることができる。また、工業分野における加工に使用されるレーザや医療用レーザメス等に用いられる炭酸ガスレーザにも、二酸化炭素が用いられている。さらに、コンプレッサの冷媒として、フロン系冷媒の代わりに、二酸化炭素が用いられることもある。また、二酸化炭素は、農業分野においても、例えば、イチゴの促成栽培及び観賞用水槽の水草等の植物の成長を加速させるための二酸化炭素施肥等に用いられる。また、生鮮農産物のCA(Controlled Atomosphere)貯蔵にも、二酸化炭素が用いられている。
二酸化炭素は、上述したように、様々な分野で用いられていることから、空気等の二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を分離すること等によって、二酸化炭素を得る方法が求められている。また、二酸化炭素は、地球温暖化の原因物質とも言われている。このことからも、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を分離して、二酸化炭素を利用することが求められている。
さらに、人間の活動状態は、室内における二酸化炭素濃度によって、大きく異なり、一般的に、二酸化炭素濃度が1000ppmを超えると、注意力が低下すると言われている。このことから、自動車等の閉鎖空間、及び居室等でも、二酸化炭素濃度を低減させることが求められるが、室内温度の変化や臭気を避けるため等の理由から、換気を定期的に行うことで二酸化炭素濃度を低減させることは実生活上困難である場合も多い。このような観点からも、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を分離して、分離された二酸化炭素を優先的に排気することで、室内の二酸化炭素濃度を低減させる技術が求められている。
空気等の、酸素と二酸化炭素とを含む混合ガスから、二酸化炭素を分離する方法としては、様々な方法が提案されている。この分離方法としては、例えば、二酸化炭素の吸着剤を用いて、空気中の二酸化炭素を吸着させ、その後、吸収剤に吸着された二酸化炭素を脱離することによって、空気中から二酸化炭素を分離する方法等が挙げられる。二酸化炭素を吸着する吸着剤としては、例えば、活性炭、アミン系溶媒、及び炭酸カリウム水溶液等が挙げられる。また、吸着剤を用いた、二酸化炭素の分離方法としては、より具体的には、高圧下で二酸化炭素を吸着剤に吸着させ、その後、減圧させて、吸着剤から二酸化炭素を脱離させる圧力変動吸着(PSA:Pressure Swing Adsorption)法等が挙げられる。このPSA法により二酸化炭素を分離する際に用いられる吸着剤としては、特許文献1に記載の吸着剤等が挙げられる。
特許文献1には、ナトリウム含有アルミノケイ酸塩のナトリウムイオンの2〜80当量%がバリウムイオンでイオン交換された組成物からなる二酸化炭素の吸着剤が記載されている。
また、二酸化炭素を吸着及び分離する装置としては、例えば、特許文献2及び特許文献3に記載の装置等が挙げられる。
特許文献2には、酸化および還元を行うことで、酸性ガスの吸着および脱離を行うことができる化合物並びに基材を含む酸性ガス吸着脱離層と、前記酸性ガス吸着脱離層を挟持する一対の電極とを有する酸性ガス吸着脱離デバイスが記載されている。
特許文献3には、電解質層と、前記電解質層を挟んで、前記電解質層上に設けられた、一対の電極と、前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部とを備え、前記一対の電極が、それぞれ、気体を透過可能な電極であり、前記電解質層が、二酸化炭素を溶解可能な電解液と、N−オキシラジカル基を分子内に有するレドックス化合物とを含む二酸化炭素分離装置が記載されている。
特開平7−39752号公報 特開2015−36128号公報 特開2018−1131号公報
特許文献1によれば、二酸化炭素の選択比率が高く、かつ、水分の多い条件でも吸収容量が大きい吸着剤を提供することができる旨が開示されている。また、この吸着剤が、PSA法により二酸化炭素を分離濃縮するために好適に使用できる旨が開示されている。
このようなPSA法により二酸化炭素を分離する方法、例えば、特許文献1に記載の吸着剤等を用いた方法では、上述したように、加圧及び減圧が必要である。また、吸着剤を用いた二酸化炭素の分離方法であれば、PSA法以外の方法であっても、吸着剤に二酸化炭素を吸着させる操作だけではなく、吸着剤に吸着された二酸化炭素を脱離する操作、例えば、加熱処理等が必要である。このことから、吸着剤を用いた二酸化炭素の分離方法は、比較的多くのエネルギを必要としたり、比較的大型の装置を必要とすることがあった。
そこで、二酸化炭素の分離方法としては、二酸化炭素の分離に多くのエネルギを用いずに、また、用いる装置が大きすぎることがない方法、すなわち、簡便な方法で、二酸化炭素を分離できることが求められている。
特許文献2によれば、固体状態で酸性ガスの分離脱離を行うことができる旨が開示されている。具体的には、特許文献2に記載の装置では、まず、電極間に電圧を印加させて、酸性ガス吸着脱離層に、酸性ガスを吸着させる。その後、電極間に印加する電圧を、電極間に配置された酸性ガス吸着脱離層に流れる電流が吸着時とは反対方向になるように反転させて、前記酸性ガス吸着脱離層から酸性ガスを脱離させる。このように、特許文献2に記載の装置では、酸性ガス吸着脱離層に酸性ガスを吸着させる際と、吸着された酸性ガスを酸性ガス吸着脱離層から脱離させる際とでは、電極間に印加する電圧を反転させる。酸性ガスとして、二酸化炭素に着目して、この特許文献2に記載の装置で、二酸化炭素を分離させようとしても、上述したように、電極間に印加する電圧を反転させる必要があった。このことから、特許文献2に記載の装置では、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を連続して分離させることができなかった。よって、特許文献2に記載の装置では、前記特許文献1に記載の吸着剤を用いた場合と同様、比較的多くのエネルギを必要としたり、比較的大型の装置を必要とする場合があった。
一方で、特許文献3によれば、一対の電極間に電圧を印加するだけで、電極間に印加する電圧を反転させることなく、二酸化炭素を分離することができることから、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる旨が開示されている。このことから、特許文献3に記載の装置を用いれば、電極間に印加する電圧を反転させる必要がないことから、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を連続して分離させることができる。また、小型の装置で、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を容易に分離することができる。
このような二酸化炭素を分離することができる装置としては、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離をより効率的に行うことができることが求められている。例えば、特許文献3に記載の装置を用いた場合より長時間にわたって連続して、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を分離できること等が求められている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる二酸化炭素分離デバイスを提供することを目的とする。また、本発明は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた、空気清浄機、エアーコンディショナ、及び二酸化炭素濃縮装置を提供することを目的とする。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。
本発明の一態様に係る二酸化炭素分離デバイスは、電解質層と、前記電解質層を挟んで設けられた、一対の電極と、前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部とを備え、前記一対の電極が、それぞれ、気体を透過可能な電極であり、前記電解質層が、不揮発性の電解液と、レドックス化合物とを含み、前記レドックス化合物が、不揮発性であり、かつ、電解還元されることにより二酸化炭素が吸着され、電解酸化されることにより吸着された二酸化炭素が脱離されるレドックス化合物である二酸化炭素分離デバイスである。
このような構成によれば、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる二酸化炭素分離デバイスを提供することができる。具体的には、前記二酸化炭素分離デバイスは、前記一方の電極側に二酸化炭素を含む気体を供給すると、前記一方の電極側から二酸化炭素を優先的に放出することができる。
このことは、以下のことによると考えられる。
前記電圧印加部は、前記一対の電極間に電圧を印加するので、前記一対の電極の一方の電極と他方の電極とに電位差が生じる。以下、前記一方の電極の電位が、前記他方の電極の電位より低くなるように、電圧を印加する場合について説明する。
前記一対の電極は、前記電極周辺に存在する気体を透過させることができる。よって、前記電極を透過した気体は前記電解質層にも接触する。例えば、前記一方の電極側にある気体に含まれる二酸化炭素が、前記電解質層の表面(前記一方の電極側の表面)に接触する。
このとき、前記一方の電極の電位が、前記他方の電極の電位より低い。この電位の低い一方の電極に近い側では、前記電解質層に含まれる前記レドックス化合物が、電解還元されて還元体になっている。前記電解質層の表面に接触した二酸化炭素が、この還元体と結合されて、前記電解質層に取り込まれる。このことから、前記一方の電極に二酸化炭素が取り込まれることになる。
一方、前記他方の電極の電位が、前記一方の電極の電位より高い。この電位の高い他方の電極に近い側では、前記電解質層に含まれる前記レドックス化合物が、電解酸化され、ラジカル体又は酸化体になる。このため、二酸化炭素が結合されたレドックス化合物が、前記電解質層において、前記一方の電極に近い側から前記他方の電極に近い側まで流動されると、前記レドックス化合物に結合されていた二酸化炭素は、前記レドックス化合物から脱離され、前記電解質層(前記他方の電極側の表面側)から放出される。前記電解質層から放出された二酸化炭素は、前記他方の電極を透過する。このため、前記他方の電極側から、二酸化炭素が放出されることになる。
これらのことから、前記二酸化炭素分離デバイスは、前記一方の電極の電位が、前記他方の電極の電位より低くなるように、電極間に電圧を印加することによって、前記一方の電極側で、二酸化炭素を取り込み、前記他方の電極側で、二酸化炭素を放出することができると考えられる。
また、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記電解質層に含まれる前記電解液及び前記レドックス化合物が不揮発性であることから、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を長期間にわたって実施することができる。
以上のことから、前記二酸化炭素分離デバイスは、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができると考えられる。
なお、前記電解質層への二酸化炭素の取り込みが、上記のように、前記レドックス化合物の還元体との結合によって行われるので、前記電解液が二酸化炭素を溶解可能でなくても、前記電解質層の表面で、前記レドックス化合物の還元体に二酸化炭素が結合されて、前記電解質層に二酸化炭素を取り込むことができる。このような二酸化炭素を溶解しにくい電解液を用いた場合、前記電解液が二酸化炭素を溶解しにくいので、前記電解質層から二酸化炭素を放出する際には、二酸化炭素が好適に放出される。
また、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記一対の電極が、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を取り込む側の第1電極と、前記電解質層から二酸化炭素を放出する側の第2電極とからなり、前記電圧印加部は、前記第1電極の電位が前記第2電極の電位より低くなるように、前記一対の電極間に電圧を印加することが好ましい。
このような構成によれば、前記第1電極の電位が、前記第2電極の電位より低くなるように、前記電圧印加部で印加すると、前記第1電極側で、二酸化炭素を取り込み、前記第2電極側で、二酸化炭素を放出することができる。よって、前記二酸化炭素分離デバイスは、一対の電極間(前記第1電極と前記第2電極との間)に電圧を印加するだけで、一対の電極間に印加する電圧を反転させることなく、二酸化炭素を連続して分離することができる。すなわち、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記電圧印加部で一対の電極間に電圧を印加し続けると、前記第1電極側に連続して供給された二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を連続して分離することができる。なお、この二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を連続して行うこと(連続運転)を、前記電解質層を構成する電解液やレドックス化合物の揮発が阻害するおそれがある。しかしながら、前記二酸化炭素分離デバイスの場合、上述したように、前記電解液及び前記レドックス化合物が不揮発性であるため、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離をより長時間にわたって連続して実施することができる。よって、前記二酸化炭素分離デバイスは、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより簡易に分離することができる。
また、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記電解質層が、前記電解液と前記レドックス化合物とを含むゲルからなることが好ましい。
このような構成によれば、前記電解質層を構成する電解液の液漏れを抑制することができる。また、前記電解質層が、前記電解液と前記レドックス化合物とを含むゲルであっても、上述したように、前記第1電極側で、二酸化炭素を取り込み、前記第2電極側で、二酸化炭素を放出することができる。よって、電解液の液漏れ等によって、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を阻害することを抑制し、より長時間にわたって連続して行うことができる。
また、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記電解液が、イオン液体であることが好ましい。
このような構成によれば、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を好適に行うことができる。このことは、イオン電導性が比較的高い。そして、電解質と溶媒とを含まなくても、イオン液体が、一般的な電解液に含まれる電解質と溶媒との両者の機能を併せ持つことによると考えられる。さらに、イオン液体が、不揮発性であって、難燃性が高いことから、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を、より安全に、かつ、より長時間にわたって連続して実施することができる。
また、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記レドックス化合物は、常圧における沸点が200℃以上であることが好ましい。
このような構成によれば、前記レドックス化合物の不揮発性が高く、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を、より長時間にわたって連続して行うことができる。
また、前記二酸化炭素分離デバイスにおいて、前記一対の電極が、それぞれ、多孔性金属、グラファイト、カーボンナノチューブ、及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
このような構成によれば、このような電極は、電極として好適に作用し、さらに、気体が透過しやすいこと等により、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより効率的に分離することができる。このことは、気体を好適に透過でき、前記電圧印加部による、前記電極間に電圧を好適に印加できることによると考えられる。
また、本発明の他の一態様に係る空気清浄機は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた空気清浄機である。
このような構成によれば、前記二酸化炭素分離デバイスで二酸化炭素を分離でき、この分離した二酸化炭素を除去することによって、前記空気清浄機から供給される気体に含まれる二酸化炭素濃度を低下させることができる。
また、本発明の他の一態様に係るエアーコンディショナは、前記二酸化炭素分離デバイスを備えたエアーコンディショナである。
このような構成によれば、前記二酸化炭素分離デバイスで二酸化炭素を分離でき、この分離した二酸化炭素を除去することによって、前記エアーコンディショナから供給される気体に含まれる二酸化炭素濃度を低下させることができる。
また、本発明の他の一態様に係る二酸化炭素濃縮装置は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた二酸化炭素濃縮装置である。
このような構成によれば、前記二酸化炭素分離デバイスで二酸化炭素を分離でき、この分離した二酸化炭素を回収することによって、二酸化炭素を濃縮することができる。
本発明によれば、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる二酸化炭素分離デバイスを提供することができる。また、本発明によれば、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた、空気清浄機、エアーコンディショナ、及び二酸化炭素濃縮装置が提供される。
図1は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイスの構成を示す概略断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイスを備えた空気清浄機の構成を示す概略図である。 図3は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイスを備えたエアーコンディショナの構成を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイス10は、図1に示すように、電解質層13と、前記電解質層13を挟んで設けられた、一対の電極11,12と、前記一対の電極11,12間に電圧を印加する電圧印加部14とを備える。前記一対の電極11,12は、それぞれ、気体を透過可能な電極である。また、前記電解質層13は、不揮発性の電解液と、レドックス化合物とを含む。前記レドックス化合物は、不揮発性であり、かつ、電解還元されることにより二酸化炭素が吸着され、電解酸化されることにより吸着された二酸化炭素が脱離されるレドックス化合物である。なお、図1は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイス10の構成を示す概略断面図である。
なお、不揮発性とは、常温常圧下で、その物質が蒸発しない、又は、すぐに蒸発しないことを意味する。例えば、不揮発性の電解液とは、常温常圧下で、蒸発しない、又は、すぐに蒸発しない電解液を意味し、不揮発性のレドックス化合物とは、常温常圧下で、蒸発しない、又は、すぐに蒸発しないレドックス化合物を意味する。不揮発性としては、より具体的には、常温常圧下で24時間放置しても、その物質の質量を99質量%以上保持すること等が挙げられる。
本実施形態に係る二酸化炭素分離デバイス10は、前記電圧印加部14によって、前記一対の電極11,12間のどちらの電極の電位を高くするように印加してもよく、どちらの場合であっても、二酸化炭素を分離することができる。ここでは、前記電圧印加部14によって、前記一対の電極の一方の電極11の電位が、他方の電極12の電位より低くなるように、一対の電極11,12間に印加する場合について説明する。この場合、前記一方の電極11は、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素(CO)を取り込む側の電極(第1電極:カソード電極)11となり、前記他方の電極12は、前記電解質層13から二酸化炭素を放出する側の電極(第2電極:アノード電極)12となる。
前記二酸化炭素分離デバイス10には、気体が前記第1電極11に接触しながら流通する第1流路15と、気体が前記第2電極12に接触しながら流通する第2流路16とを備えていてもよい。
本実施形態に係る二酸化炭素分離デバイス10は、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる。具体的には、前記二酸化炭素分離デバイス10は、前記電圧印加部14によって、前記第1電極11の電位が、前記第2電極12の電位より低くなるように、これらの電極11,12間に印加すると、以下のように、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素が分離される。前記二酸化炭素分離デバイス10は、前記第1流路15に、二酸化炭素を含む気体、例えば、空気等を流通させて、二酸化炭素を前記第1電極11に接触させると、二酸化炭素が前記電解質層13を優先的に透過され、前記第2電極12側から放出される。このように二酸化炭素が前記電解質層13を優先的に透過されるので、前記第2流路16では、二酸化炭素濃度が高い気体が流通される。このように、前記二酸化炭素分離デバイス10は、前記第1電極11と前記第2電極12との間に電圧を印加するだけで、二酸化炭素を優先的に透過させることができる。よって、前記二酸化炭素分離デバイス10を用いると、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素が分離される。なお、前記二酸化炭素分離デバイス10において、前記第1流路15の供給口15aから、二酸化炭素、窒素、及び酸素を含む気体、例えば、空気を供給すると、前記第2流路16から二酸化炭素が排出されるとともに、前記第1流路15の排出口15bからは、供給された気体より二酸化炭素濃度が低下した気体が排出される。また、それに伴って、前記第1流路15の排出口15bからは、二酸化炭素濃度が低下したため、窒素及び酸素のそれぞれの濃度が相対的に高まった気体が排出される。
上記のことは、以下のことによると考えられる。
前記第1電極11に接触し、前記第1電極11を透過した二酸化炭素は、前記電解質層13にも接触する。具体的には、前記第1電極11周辺に存在する気体に含まれる二酸化炭素が、前記第1電極11を透過して、前記電解質層13の表面(前記第1電極11側の表面)に接触する。このとき、前記電圧印加部14で印加された電圧によって、前記第1電極11に近い側では、前記電解質層13に含まれるレドックス化合物は、電解還元され、還元体になっている。前記電解質層13の表面(前記第1電極11側の表面)に接触した二酸化炭素が、この還元体と結合されて、前記電解質層13に取り込まれる。よって、前記第1電極11側への二酸化炭素の取り込みが促進される。一方、前記電圧印加部14で印加された電圧によって、前記第2電極12に近い側では、前記電解質層13に含まれるレドックス化合物及びレドックス化合物の還元体は、電解酸化され、ラジカル体又は酸化体になる。このため、二酸化炭素が結合されたレドックス化合物が、前記電解質層13において、前記第1電極11に近い側から前記第2電極12に近い側に流動されると、前記レドックス化合物に結合されていた二酸化炭素は、前記レドックス化合物から脱離される。すなわち、前記レドックス化合物の還元体に二酸化炭素が結合されていても、前記第2電極12に近い側で、二酸化炭素が結合されているレドックス化合物が、電解酸化される際に、前記レドックス化合物から二酸化炭素が脱離される。よって、前記第1電極11に近い側で、前記レドックス化合物に二酸化炭素が結合され、その後、前記第2電極12に近い側まで、二酸化炭素が結合されたレドックス化合物が前記電解質層13内を流動されると、前記第2電極12に近い側で、前記レドックス化合物から二酸化炭素が脱離される。そして、前記レドックス化合物から脱離された二酸化炭素は、前記電解質層13の表面(前記第2電極12側の表面)から放出され、前記第2電極12を透過する。上記のような、前記レドックス化合物への二酸化炭素の結合及び脱離によって、前記二酸化炭素分離デバイス10は、前記第1電極11側で、二酸化炭素を取り込み、前記第2電極側で、二酸化炭素を放出することができると考えられる。
なお、前記一方の電極11の電位が、前記他方の電極12の電位より高くなるように、電圧を印加すると、前記一方の電極11が、前記電解質層13から二酸化炭素を放出する側の電極(第2電極)となり、前記他方の電極12は、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素(CO)を取り込む側の電極(第1電極)11となる。よって、前記他方の電極12側で、二酸化炭素を取り込み、前記一方の電極11側で、二酸化炭素を放出することができる。
以上のことから、前記二酸化炭素分離デバイス10は、一対の前記電極11,12間に電圧を印加するだけで、電極間に印加する電圧を反転させることなく(各電極の電位の高低を切り替えることなく)、二酸化炭素を連続して分離することができる。すなわち、前記二酸化炭素分離デバイス10において、前記電圧印加部14で一対の前記電極11,12間に電圧を印加し続けると、前記第1電極11側に連続して供給された二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を連続して分離することができる。よって、前記二酸化炭素分離デバイス10は、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を簡易に分離することができる。なお、この二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を連続して行うこと(連続運転)を、前記電解質層を構成する電解液やレドックス化合物の揮発が阻害するおそれがある。しかしながら、前記二酸化炭素分離デバイス10の場合、上述したように、前記電解質層13に含まれる前記電解液及び前記レドックス化合物がともに不揮発性であるため、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離をより長時間にわたって連続して実施することができる。よって、前記二酸化炭素分離デバイス10は、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより簡易に分離することができる。
前記各電極11,12は、気体を透過可能な電極であれば、特に限定されない。すなわち、前記各電極11,12は、二酸化炭素等の気体を透過することができ、前記一対の電極11,12で挟みこまれた前記電解質層13に電流を流すことができる導電部材であればよい。また、前記各電極11,12としては、電子の移動を阻害しない程度の導電性を有し、通気性に優れる多孔質体であることが好ましく、具体的には、多孔性の導電材で構成される電極等が挙げられる。前記各電極11,12としては、より具体的には、炭素を主成分として含む多孔質体、炭素からなる多孔質体、及び多孔性金属層等が挙げられる。前記多孔性の導電材としては、例えば、多孔性金属、炭素を主成分として含む多孔質体、及び炭素からなる多孔質体等が挙げられる。前記多孔性の導電材としては、これらを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。すなわち、前記各電極11,12としては、これらの多孔性の導電材のうち、単独の導電材から構成される電極であってもよいし、2種以上の導電材を組み合わせて構成される電極であってもよい。
前記多孔性金属層は、多数の孔が形成されている金属層である。また、前記金属層は、前記孔が、通気性に優れる点で、金属層全体にわたって形成されていることが好ましい。また、前記多孔性金属層を得る方法としては、多数の孔が形成されていない金属層に対して、多数の孔が形成される処理を施す方法(多孔化する方法)であれば、特に限定されない。この方法としては、例えば、切削、研磨及びサンドブラスト等の物理的な方法、及び、酸や塩基等のエッチング液を用いた、電解エッチングや無電解エッチング等の化学的な方法等が挙げられる。また、多孔化する方法としては、前記各方法を単独で行ってもよいし、2種以上を組み合わせて行ってもよい。また、多孔化する方法としては、表面積を大きくするという観点から、形成する孔(細孔)をより緻密に形成させるため、化学的な方法であることが好ましい。また、前記金属層の材質としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム、銅、銀、金、鉄、チタン、モリブデン、タングステン、ニッケル、及びこれらの合金等が挙げられる。前記合金としては、例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。前記金属層の材質としては、この中でも、耐久性及び加工性の観点から、銅、銀、チタン、SUS316、及びSUS321であることが好ましい。
前記多孔質体に含まれる炭素としては、具体的には、グラファイト、カーボンナノチューブ、活性炭、活性炭繊維、及び炭素繊維等の炭素質材料が挙げられる。また、この炭素しては、耐腐食性及び比表面積の点から、活性炭や活性炭繊維であることが好ましい。また、この炭素としては、各種炭素質材料を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この炭素が含まれる多孔質体としては、前記炭素質材料を、布状やフェルト状にしたものが好ましい。よって、前記多孔質体である電極としては、具体的には、カーボンシート、カーボンクロス、及びカーボンペーパ等が挙げられる。また、前記多孔質体である電極としては、活性炭や炭素繊維を用いたカーボン系電極、及び針状の導電材料を用いた空隙率の高い電極等も挙げられる。
前記電極としては、上記各電極の中でも、多孔性金属、グラファイト、カーボンナノチューブ、及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む電極であることが好ましい。このような電極であれば、気体を好適に透過でき、前記電圧印加部による、前記電極間に電圧を好適に印加できると考えられる。このため、この電極を用いることによって、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより好適に分離することができる二酸化炭素分離デバイスが得られる。
前記各電極11,12のBET比表面積は、特には限定されないが、例えば、1m/g以上であることが好ましく、100m/g以上であることがより好ましく、500m/g以上であることがより好ましい。前記各電極11,12のBET比表面積は、気体の透過性(通気性)の観点から大きいほうが好ましいが、各電極11,12の強度等の関係から、3000m/g以下であることが好ましい。よって、前記各電極11,12のBET比表面積は、1〜3000m/gであることが好ましく、100〜2500m/gであることがより好ましく、500〜2000m/gであることがより好ましい。前記各電極のBET比表面積が小さすぎると、気体の透過性(通気性)が低下し、二酸化炭素の透過が阻害される傾向がある。また、前記各電極のBET比表面積が大きすぎると、電極の強度等が不充分になる傾向がある。これらのことから、前記各電極のBET比表面積が、上記範囲内であれば、長期間にわたって、二酸化炭素の分離を実現することができる。なお、BET比表面積は、BET法によって測定される比表面積であり、公知の方法で測定可能である。BET比表面積の測定方法としては、例えば、窒素吸着等温線測定を行い、得られた吸着等温線から算出する方法等が挙げられる。
前記各電極11,12は、上述したように、前記一対の電極11,12で挟みこまれた前記電解質層13に電流を流すことができる導電部材であり、その表面抵抗値は、小さいほど好ましく、例えば、1kΩ/sq以下であることが好ましく、200Ω/sq以下であることがより好ましい。また、前記各電極の表面抵抗値は、小さいほど好ましいが、実際には、1Ω/sqであることが限界である。よって、前記各電極の表面抵抗値は、1Ω/sq〜1kΩ/sqであることが好ましく、10〜200Ω/sqであることがより好ましい。このような表面抵抗値の電極であれば、前記電解質層13に電流を好適に流すことができ、二酸化炭素を好適に分離することができる。
前記各電極11,12の厚みは、特には限定されないが、二酸化炭素を吸着でき、電解液の漏液を好適に防ぐことができる厚みであることが好ましい。前記各電極11,12の厚みは、例えば、20μm以上10mm以下であることが好ましく、50μm以上5mmであることがより好ましい。前記各電極が薄すぎると、電極の強度等が不充分になる傾向がある。また、前記各電極が厚すぎると、気体の透過性(通気性)が低下し、二酸化炭素の透過が阻害される傾向がある。これらのことから、前記各電極の厚みが、上記範囲内であれば、長期間にわたって、二酸化炭素の分離を実現することができる。
前記電解質層13は、不揮発性の電解液と、不揮発性であり、かつ、電解還元されることにより二酸化炭素が吸着され、電解酸化されることにより吸着された二酸化炭素が脱離されるレドックス化合物とを含んでいれば、特に限定されない。また、前記電解質層13は、上述したように、二酸化炭素の分離に寄与する二酸化炭素分離体である。また、前記電解質層13の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.1μm〜2mmであることが好ましく、1μm〜1mmであることがより好ましい。前記電解質層13が薄すぎると、前記電解質層に微小な穴、すなわち、ピンホールができてしまう傾向がある。ピンホールができてしまうと、二酸化炭素の好適な分離ができなくなる。また、前記電解質層13が厚すぎると、二酸化炭素の透過速度、すなわち、二酸化炭素の吸収速度及び放出速度が遅くなりすぎる傾向がある。
前記レドックス化合物は、不揮発性であり、かつ、電解還元及び電解酸化により、二酸化炭素を吸着及び脱着するレドックス化合物であれば、特に限定されない。すなわち、前記レドックス化合物は、電解還元されることにより二酸化炭素が前記レドックス化合物に吸着され、電解酸化されることにより前記レドックス化合物に吸着された二酸化炭素が前記レドックス化合物から脱離される。前記レドックス化合物としては、例えば、N−オキシラジカル基を分子内に有するレドックス化合物であることが好ましい。このレドックス化合物は、前記電圧印加部によって、前記電極間に電圧を印加すること等によって、N−オキシラジカル基が還元される状態にすると、N−オキシラジカル基は、N−オキシアニオン基になる。また、前記電極間に電圧を印加すること等によって、N−オキシアニオン基が酸化される状況にすると、N−オキシアニオン基は、N−オキシラジカルに戻る。前記レドックス化合物は、このように、酸化還元によって、N−オキシラジカル基が変化する化合物である。
前記レドックス化合物としては、具体的には、下記式(1)で表される化合物、又は、下記式(1)で表される化合物から水素原子が1つ脱離された基を有する化合物等が挙げられる。下記式(1)で表される化合物から水素原子が1つ脱離された基を有する化合物とは、このような基を有する化合物であればよく、他の低分子化合物と結合された化合物であってもよいし、高分子化合物であってもよい。
Figure 2021102198
式(1)中、Zは、−CRCR−、−CR10CR1112CR1314−、−(CR1516)O−、−(CR1718)NR27−、−(CR1920)O(CR2122)−、又は、−(CR2324)NR28(CR2526)−を示し、R〜R28は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を示す。
前記R〜Rは、少なくとも1つが置換基であることが好ましく、2つ以上が置換基であることがより好ましく、4つ全てが置換基であることがさらに好ましい。すなわち、前記式(1)で表される化合物は、前記N−オキシラジカル基に4級炭素が2つ結合された化合物であることが好ましい。また、前記レドックス化合物は、前記N−オキシラジカル基に4級炭素が2つ結合された化合物、又は、この化合物から水素原子が1つ脱離された基を有する化合物であることが好ましい。このような化合物は、前記N−オキシラジカル基による酸化還元が起こりやすく、前記レドックス化合物による二酸化炭素の取り込み及び放出をより好適に行うことができると考えられる。このため、このような化合物を電解質層に含ませることによって、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより好適に分離することができる二酸化炭素分離デバイスが得られる。
前記式(1)で表される化合物におけるZとしては、−CRCR−、−CR10CR1112CR1314−、−(CR1920)O(CR2122)−、及び−(CR2324)NR28(CR2526)−であることが好ましい。
前記R〜R28における置換基としては、例えば、炭素数1〜30のヒドロカルビル基、炭素数1〜10のヒドロカルビルオキシ基、ヒドロキシ基(水酸基)、置換されていてもよいアミノ基(未置換若しくは置換のアミノ基)、カルボキシル基、チオール基、置換されていてもよいシリル基(未置換若しくは置換のシリル基)等が挙げられる。また、前記R〜R26における置換基としては、この中でも、炭素数1〜30のヒドロカルビル基、ヒドロキシ基、及び未置換若しくは置換のアミノ基が好ましい。また、前記R27、R28における置換基としては、炭素数1〜30のヒドロカルビル基が好ましい。
なお、ここで置換されていてもよいとは、その直後に記載された化合物又は基を構成する水素原子が無置換の場合及び水素原子の一部又は全部が置換基によって置換されている場合の双方を含む。
前記ヒドロカルビル基としては、特に限定されず、直鎖状であっても、分岐鎖状であっても、環状であってもよい。前記ヒドロカルビル基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、ノルボルニル基、アンモニウムエチル基、ベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、オレイル基、エイコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基、フェニル基、2−トリル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、ターフェニリル基、3,5−ジフェニルフェニル基、3,4−ジフェニルフェニル基、ペンタフェニルフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、4−(1,2,2−トリフェニルビニル)フェニル基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、2−アントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、及びコロニル基等が挙げられる。この中でも、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ベンジル基、α,α―ジメチルベンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、オレイル基、エイコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基、フェニル基、2−トリル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、ターフェニリル基、3,5−ジフェニルフェニル基、3,4−ジフェニルフェニル基、ペンタフェニルフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、4−(1,2,2−トリフェニルビニル)フェニル基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、2−アントリル基、及び9−フェナントリル基が好ましい。さらに、この中でも、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ベンジル基、フェニル基であり、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、及びヘキシル基がより好ましい。
前記ヒドロカルビルオキシ基としては、特に限定されず、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよいし、環状であってもよい。前記ヒドロカルビルオキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、シクロプロパノキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、1−アダマンチルオキシ基、2−アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、アンモニウムエチトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ベンジロキシ基、α,α−ジメチルベンジロキシ基、2−フェネチルオキシ基、1−フェネチルオキシ基、フェノキシ基、アルコキシフェノキシ基、アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、及びペンタフルオロフェニルオキシ基等が挙げられる。この中でも、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、及び3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。さらに、この中でも、メトキシ基、エトキシ基、1−プロピルオキシ基、2−プロピルオキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、及びヘキシルオキシ基がより好ましい。
前記アミノ基は、特に限定されず、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよいし、環状であってもよい。前記アミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、デシルアミノ基、ドデシルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、1−アダマンチルアミノ基、2−アダマンチルアミノ基、ノルボルニルアミノ基、アンモニウムエチルアミノ基、トリフルオロメチルアミノ基、ベンジルアミノ基、α,α−ジメチルベンジルアミノ基、2−フェネチルアミノ基、1−フェネチルアミノ基、フェニルアミノ基、アルコキシフェニルアミノ基、アルキルフェニルアミノ基、1−ナフチルアミノ基、2―ナフチルアミノ基、及びペンタフルオロフェニルアミノ基等が挙げられる。この中でも、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、デシルアミノ基、ドデシルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、及び3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。さらに、この中でも、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、及びヘキシルアミノ基がより好ましい。
前記シリル基としては、特に限定されない。前記シリル基としては、例えば、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジフェニルシリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、及びトリストリメチルシリル基等が挙げられる。
前記式(1)で表される化合物は、上述したように、前記N−オキシラジカル基に4級炭素が2つ結合された化合物であることが好ましい。このように、前記N−オキシラジカル基に隣接する部位に、立体障害の大きい基が結合されていることによって、ラジカルの安定性が高まり、ラジカルカップリングが抑制できると考えられる。このため、このような化合物を電解質層に含ませることによって、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより好適に分離することができる二酸化炭素分離デバイスが得られると考えられる。
前記式(1)で表される化合物としては、例えば、1,4−ジ(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−4−イロキシ)キシレン、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル、N,N−ジ−tert−ブチルニトロキシドラジカル、N,N−ジフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジナフチルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−メチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−3−メチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−メチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−エチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−プロピルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ペンチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−ヘキシルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−イソプロピルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−イソブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−sec−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−2−tert−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−tert−ブチルフェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル)フェニルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−ピリジルニトロキシドラジカル、N,N−ジ−4−ピリダジルニトロキシドラジカル、ポリ(エチレングリコール)−ビス−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、N−フェニル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、N−ナフチル−N−オキシ−tert−ブチルアミン、N−tert−ブチル−N−オキシ−2−キノリン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−オキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチルモルホリン−N−オキシラジカル、及び2,2,6,6−テトラメチルモルホリンピペラジン−N−オキシラジカル等が挙げられる。
さらに、前記レドックス化合物としては、上述したように、高分子化合物であってもよく、例えば、前記式(1)で表される化合物を重合して得られる化合物等が挙げられる。前記高分子化合物としては、例えば、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル、3−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピロリジニルオキシラジカル、3−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピロリジニルオキシラジカル、4−ビニロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジルニルオキシラジカル、及び4−ビニロイルオキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシラジカル等をモノマーとして重合して得られた化合物等が挙げられる。また、前記高分子化合物としては、前記モノマーを単独で重合して得られる化合物であってもよいし、2種以上の前記モノマーを組み合わせて重合して得られる化合物であってもよい。また、前記高分子化合物としては、前記式(1)で表される化合物を重合させて得られる化合物であってもよいし、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、及び酢酸ビニル等の共重合モノマーと共重合させた共重合体であってもよい。また、この共重合体モノマーも、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記レドックス化合物は、上記例示の化合物の中でも、1,4−ジ(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−4−イロキシ)キシレン、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル、及びポリ(4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル)が好ましい。前記レドックス化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記式(1)で表される化合物は、所定の合成方法で合成して得られた化合物であってもよいし、市販品であってもよい。合成方法としては、前記式(1)で表される化合物が得られる合成方法であれば、特に限定されないが、例えば、二置換アミン化合物のアミノ基を酸化させるニトロキシド化させる方法等が挙げられる。
なお、不揮発性とは、上述したように、常温常圧下で、その物質が蒸発しない、又は、すぐに蒸発しないことを意味する。例えば、本明細書において、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(TEMPO)は、不揮発性ではなく、揮発性である。このことから、不揮発性の目安としては、例えば、常圧における沸点が、TEMPOの沸点である193℃より高いことが挙げられ、200℃以上であることが好ましく、220℃以上であることがより好ましい。また、不揮発性の目安としては、例えば、20℃における蒸気圧が、TEMPOの蒸気圧(20℃)である0.4hPaより低い(すなわち、0.4hPa未満である)ことが挙げられ、0.2hPaより低い(すなわち、0.2hPa未満である)ことが好ましい。
前記電解液は、不揮発性であって、電解液として用いることができるものであれば、特に限定されない。前記電解液としては、例えば、イオン液体(イオン性液体)が好ましく用いられる。イオン液体は、電解質と溶媒とを含ませなくても、この両者の機能を併せ持ちうる。また、前記電解液としては、上述したように、不揮発性であって、電解液として用いることができるものであればよく、イオン液体に電解質を含む液体であってもよいし、イオン液体に溶媒を含む液体であってもよいし、イオン液体に電解質及び溶媒を含む液体であってもよいし、イオン液体からなるものであってもよい。前記電解液としては、この中でも、イオン液体からなるもの、すなわち、前記電解液がイオン液体であることが好ましい。また、前記電解液として、イオン液体を用いることは、イオン液体が不揮発性であり、難燃性が高い点ことから好ましい。また、イオン液体は、イオン電導性が比較的高い。これらのことから、前記電解液として、イオン液体を用いると、前記二酸化炭素分離デバイスによって、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を、より安全に、かつ、より長時間にわたって連続して実施することができる。
前記イオン液体としては、特に限定されず、例えば、公知のイオン液体等が挙げられる。前記イオン液体としては、例えば、アンモニウム系イオン液体、イミダゾリウム系イオン液体、ホスホニウム系イオン液体、ピリジン系イオン液体、ピロリジン系イオン液体、脂脂肪族アミン系イオン液体、脂環式アミン系イオン液体、及びアゾニウムアミン系イオン液体等が挙げられる。また、イオン液体は、カチオンとオニオンとからなる。
前記イオン液体を構成するカチオンとしては、特に限定されず、例えば、下記式(2)〜(9)で表されるカチオン等が挙げられる。
Figure 2021102198
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前記式(2)〜(9)中、R29及びR30は、それぞれ独立して、水素原子、又は下記置換基を示し、R29の少なくとも1個は、下記置換基を示す。すなわち、R29及びR30は、それぞれ複数個ある場合があるが、それぞれが同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく、R29の少なくとも1個は、下記置換基を示し、R29の残りは、水素原子であっても、下記置換基であってもよい。R29における前記置換基としては、例えば、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数1〜20の分岐鎖状アルキル基、1個以上の二重結合を有する、炭素数2〜20の直鎖状アルケニル基、1個以上の二重結合を有する、炭素数2〜20の分岐鎖状アルケニル基、1個以上の三重結合を有する、炭素数2〜20の直鎖状アルキニル基、1個以上の三重結合を有する、炭素数2〜20の分岐鎖状アルキニル基、及び炭素数3〜7の飽和のシクロアルキル基等が挙げられる。また、R30における前記置換基としては、例えば、前記R29における前記置換基に加えて、ハロゲン基等が挙げられる。前記ハロゲン基としては、例えば、フルオロ基、及びクロロ基等が挙げられる。また、R30における前記置換基としては、ニトロ基も挙げられるが、R30の全てがニトロ基でない必要がある。また、R30における前記置換基としては、シアノ基も挙げられるが、R30の全てがシアノ基でない必要がある。R29同士、R30同士、R29とR30とが、単結合又は二重結合で連結されていてもよい。すなわち、R29同士で、R30同士で、R29とR30とで、互いに連結されて、二環式環系以上の多環式環系が形成されていてもよい。また、R及びRにおいて、全ての基がハロゲン基で置換(ハロゲン化)されていなければ、1個以上の置換基が、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基で、部分的に又は完全に置換されていてもよい。また、いずれのR29及びR30も、その1個以上の炭素原子が、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−S−、−S(O)−、SO−、−S(O)O−、−N=、−P=、−NR31−、−PR31−、−P(O)(OR31)−、−P(O)(OR31)O−、−P(O)(NR3131)−、−P(O)(NR3131)O−、P(O)(NR3131)NR31−、−S(O)NR31−、及び−S(O)NR31の群から選択されたいずれかの基により置き換えられていてもよい。そして、R31は、水素原子、随意に部分的に若しくは完全にペルフルオロ化された炭素数1〜6のアルキル基、又は随意に部分的に若しくは完全にペルフルオロ化されたフェニル基から選択される。また、本発明の目的を阻害しない範囲で、完全不飽和の置換基は、芳香族置換基も包含する。
前記R29及びR30において、前記直鎖状アルキル基は、炭素数1〜20であり、炭素数1〜12であることが好ましい。前記分岐鎖状アルキル基は、炭素数1〜20であり、炭素数1〜12であることが好ましい。前記直鎖状アルケニル基は、炭素数2〜20であり、炭素数2〜12であることが好ましい。前記分岐鎖状アルケニル基は、炭素数2〜20であり、炭素数2〜12であることが好ましい。前記直鎖状アルキニル基は、炭素数2〜20であり、炭素数2〜12であることが好ましい。前記分岐鎖状アルキニル基は、炭素数2〜20であり、炭素数2〜12であることが好ましい。
前記置換基の具体例としては、例えば、−F、−Cl、−Br、−I、−CH、−C、−C、−CH(CH、−C、−C(CH、−C11、−C13、−C15、C17、−C19、−C1021、−C1225、−C2041、−OCH、−OCH(CH、−CHOCH、−COCH(CH、−SCH、−SCH(CH、−CSC、−CSCH(CH、−S(O)CH、−SOCH、−SO、−SO、−SOCH(CH、−CHSOCH、−OSOCH、−OSOCF、−CHN(H)C、−CN(H)C、−CHN(CH)CH、−CN(CH)CH、−N(CH、−N(CH)C、−N(CH)CF、−O−C−O−C、−S−C−N(C、−OCF、−S(O)CF、−CF、−C、−C、−C、−C(CF、−CFSOCF、−CN(C)C、−CF=CF、−C(CF)=CFCF、−CFCF=CFCF、−CF=CFN(CF)CF、−CFH、−CHCF、−C、−CFH、−CH、−C(CFH、−CHO、−C(O)OH、−CHC(O)OH、−CHC(O)CH、−CHC(O)C、−CHC(O)OCH、−CHC(O)C、−C(O)CH、及び−C(O)OCH等が挙げられる。
前記イオン液体を構成するアニオンとしては、特に限定されず、例えば、有機酸イオン、ハロゲン化物イオン、ポリハロゲン化物イオン、過ハロゲン酸化物イオン、及び少なくとも1個のハロゲン化物イオンを含有する錯イオン等が挙げられる。前記有機酸イオンとしては、例えば、ギ酸イオン及び酢酸イオン等が挙げられる。前記ハロゲン化物イオンとしては、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、及びヨウ化物イオン等が挙げられる。前記ポリハロゲン化物イオンとしては、例えば、I 、I 、I 、ICl 、及びBrF 等が挙げられる。前記過ハロゲン酸化物イオンとしては、例えば、過塩素酸イオン、過臭素酸イオン、及び過ヨウ素酸イオン等が挙げられる。また、前記アニオンの具体例としては、例えば、CFSO 、CFCOO、(CFSO、(CFSO、NO 、PF 、BF 、N(CN) 、C(CN) 、NCS、RSO 、及びRSO (ここでのRは、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数1〜20の分岐鎖状アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、又は炭素数1〜20の分岐鎖状アルコキシ基を示す)等が挙げられる。
前記イオン液体の具体例としては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフロロメチルスルホニルイミド)、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムアセテート、1,3−ジメトキシイミダゾリウムアセテート、1、3−ジエトキシイミダゾリウムアセテート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,3−ジメトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1、3−ジエトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1,3−ジメトキシイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1,3−ジエトキシイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1,3−ジメトキシイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1,3−ジエトキシイミダゾリウムトリフロロメタンスルホネート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウム ジトリフロロメタンスルホニルアミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムジトリフロロメタンスルホニルアミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムジトリフロロメタンスルホニルアミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムジトリフロロメタンスルホニルアミド、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムジトリフロロメタンスルホニルアミド、1,3−ジメトキシイミダゾリウムジトリフロロメタンスルホニルアミド、1,3−ジエトキシイミダゾリウムジトリフロロメタンスルホニルアミド等が挙げられる。
前記イオン液体としては、前記例示のイオン液体の中でも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフロロメチルスルホニルイミド)、1、3−ジメトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、及び1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートが好ましく、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,3−ジメトキシイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフロロメチルスルホニルイミド)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、及び1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートがより好ましく、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフロロメチルスルホニルイミド)、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、及び1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートがさらに好ましい。
前記イオン液体は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記電解液は、上述したように、不揮発性であって、電解液として用いることができるものであれば、特に限定されず、例えば、イオン液体以外であっても、下記電解質及び下記溶媒を含む電解液等が挙げられる。
前記溶媒は、不揮発性であって、電解液の溶媒として用いることができるものであれば、特に限定されない。前記溶媒は、不揮発性であることが求められ、例えば、沸点が200℃以上であることが好ましい。前記溶媒としては、例えば、ポリエーテル等が挙げられる。前記ポリエーテルとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。前記ポリエーテルとしては、これらの単独重合体であってもよいし、これらの共重合体であってもよい。前記ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、及びこれらの共重合体としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びテトラヒドロフラン等のモノマーを、単独又は2種以上組み合わせて用いて、開環重合させることによって得られたもの等が挙げられる。前記ポリエーテルは、揮発性及び流動性の観点から、低分子量であることが好ましく、具体的には、重量平均分子量で200〜500程度であることが好ましい。前記溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記電解質としては、特に限定されず、例えば、四級アンモニウム塩、無機塩、及び水酸化物等が挙げられる。前記四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−プロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ヘキサデシルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−オクチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムパークロレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート、及びテトラオクタデシルアンモニウムパークロレート等が挙げられる。前記無機塩としては、リチウムパークロレート、ナトリウムパークロレート、カリウムパークロレート、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、硝酸ナトリウム、及び硝酸カリウム等が挙げられる。前記水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等が挙げられる。前記電解質としては、上記例示した電解質の中でも、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−プロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ヘキサデシルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−オクチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−エチルアンモニウムパークロレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパークロレート、テトラオクタデシルアンモニウムパークロレート、リチウムパークロレート、ナトリウムパークロレート、酢酸ナトリウム、及び酢酸カリウムが好ましい。また、前記電解質としては、この中でも、テトラ−n−エチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−プロピルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、リチウムパークロレート、及びナトリウムパークロレートがより好ましく、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、及びリチウムパークロレートがさらに好ましい。また、前記電解質は、その支持塩として、炭酸イオンや炭酸水素イオンを安定化させ、pH緩衝能を有していてもよい。この場合の電解質としては、具体的には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸、及び酢酸ナトリウム等が挙げられる。前記電解質は、単独で用いてもよい、2種以上を組合せて用いてもよい。
前記電解液は、二酸化炭素を溶解しにくいことが好ましい。前記二酸化炭素デバイスでは、前記電解質層への二酸化炭素の取り込みが、前記レドックス化合物の還元体との結合によって行われるので、前記電解液が二酸化炭素を溶解しにくくても、前記電解質層の表面で、前記レドックス化合物の還元体に二酸化炭素が結合されて、前記電解質層に二酸化炭素を取り込むことができる。また、このような二酸化炭素を溶解しにくい電解液を用いた場合、前記電解質層から二酸化炭素を放出する際には、前記電解液に二酸化炭素が溶解しにくいことから、二酸化炭素が放出されやすくなる。よって、前記二酸化炭素デバイスで、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離をより実施しやすくなる。
前記電解質層は、前記電解液がゲル化していることが好ましい。すなわち、前記電解質層は、前記電解質層と前記レドックス化合物とを含むゲルからなることが好ましい。このようなゲルからなる電解質層を用いると、前記電解質層を構成する電解液の液漏れを抑制することができる。また、前記電解質層が、前記電解液と前記レドックス化合物とを含むゲルであっても、上述したように、前記第1電極側で、二酸化炭素を取り込み、前記第2電極側で、二酸化炭素を放出することができる。よって、電解液の液漏れ等によって、二酸化炭素を含む気体からの二酸化炭素の分離を阻害することを抑制し、より長時間にわたって連続して行うことができる。前記のようなゲルからなる電解質を得るためには、例えば、前記電解液にゲル化させるためのゲル化剤を添加してもよいし、ゲル化電解質又は高分子電解質を用いてもよい。また、前記電解質層には、シリカゲル、アルミナ、チタニア、及びジルコニア等の無機酸化物を添加してもよい。前記無機酸化物を添加することによって、ゲルを強固にすることができる。例えば、前記ゲル化剤は、前記無機酸化物と化合して、より強固なゲルを形成することができる。前記ゲル化剤としては、例えば、ポリマー、ポリマー架橋反応等の手法を利用するゲル化剤、重合性多官能モノマー、及びオイルゲル化剤等が挙げられる。前記ゲル化電解質及び前記高分子電解質としては、ゲル化電解質や高分子電解質として用いることができるものであれば特に限定されず、例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニリデン系重合体、ポリアクリル酸等のアクリル酸系重合体、ポリアクリロニトリル等のアクリロニトリル系重合体、ポリエチレンオキシド等のポリエーテル系重合体、及び構造中にアミド構造を有する化合物等が挙げられる。
前記電解質層13には、前記電解液及び前記レドックス化合物以外の成分(他の成分)を含有していてもよい。前記他の成分としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、及びポリビニルアルコールアセタール等が挙げられる。
前記電解質層13は、基材を含んでいてもよい。前記電解質層13としては、例えば、前記レドックス化合物を含む前記電解液を前記基材に含浸させたもの等が挙げられる。また、前記基材としては、例えば、ガラス繊維ろ紙等が挙げられる。
前記解質層13の製造方法としては、前記電解質層13が製造できれば、特に限定されない。前記電解質層13が、前記基材を含む場合、例えば、前記電解液に前記レドックス化合物を分散又は溶解させ、このレドックス化合物を含む電解液を前記基材に含浸させる方法等が挙げられる。前記含浸は、前記電解液や前記基材に超音波振動を印加しながら、行うことが好ましい。そうすることによって、電解質層に、微小な穴、すなわち、ピンホールが形成されることを抑制することができる。
前記電圧印加部14は、前記一対の電極11,12間に電圧を印加することができれば、特に限定されない。すなわち、前記電圧印加部14は、上述したように、前記一対の電極11,12間のどちらの電極の電位を高くするように、前記一対の電極11,12間に電圧を印加する。また、前記電圧印加部14は、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を取り込む側の第1電極の電位が、前記電解質層から二酸化炭素を放出する側の第2電極より常に低くなるように印加することが好ましい。そうすることによって、前記第1電極の電位が、前記第2電極の電位より常に低くなるように、前記電圧印加部で印加するだけで、前記第1電極側で、二酸化炭素を取り込み、前記第2電極側で、二酸化炭素を放出することができる。よって、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより簡易に分離することができる。すなわち、本実施形態に係る二酸化炭素分離デバイスは、前記電圧印加部で、一対の電極11,12間に電圧を印加するだけで、電極間に印加する電圧を反転させることなく(各電極の電位の高低を切り替えることなく)、二酸化炭素を分離することができる。また、前記電圧印加部14は、電極間に印加する電圧を反転させることのできない印加部であってもよく、例えば、二次電池、外部電源、及びキャパシタ等が挙げられる。
前記第1流路15及び前記第2流路16は、気体を流通させることができる流路であれば、特に限定されない。
前記二酸化炭素分離デバイス10は、前記構造のものを製造することができれば、その製造方法は、特に限定されない。具体的には、前記電極11,12、前記電解質層13、前記電圧印加部14、前記第1流路15、及び前記第2流路16を用いて、図1に示す構造になるように、一般的な組み立て方法で組み立てる方法等が挙げられる。
前記二酸化炭素分離デバイスの設置場所は、二酸化炭素を分離することが求められる場所であれば、特に限定されない。また、前記二酸化炭素分離デバイスは、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた装置として用いてもよい。前記二酸化炭素分離デバイスを備えた装置としては、例えば、空気清浄機、エアーコンディショナ、及び二酸化炭素濃縮装置等が挙げられる。より具体的には、空気中の二酸化炭素を分離濃縮するための二酸化炭素濃縮装置等が挙げられ、例えば、農業用等に利用できる。また、室内の二酸化炭素を分離除去するために、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた装置としては、空気清浄機、及びエアーコンディショナ等が挙げられる。これらは、自家用車、バス、電車、飛行機、宇宙ステーション等で二酸化炭素濃度を調整するために使用することができる。
本発明の他の一実施形態に係る空気清浄機は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた空気清浄機である。前記空気清浄機としては、例えば、図2に示す空気清浄機20等が挙げられる。前記空気清浄機20は、集塵・消臭フィルタ21と前記二酸化炭素分離デバイス10とファン22とを備える。前記集塵・消臭フィルタ21は、供給された空気等の気体を通過させることによって、前記気体からハウスダスト等を除去する集塵処理、及び前記気体を消臭させる消臭処理を施せるものであれば、特に限定されず、一般的な空気清浄機に備えられる集塵・消臭フィルタ等が挙げられる。前記ファン22は、前記二酸化炭素分離デバイス10で二酸化炭素を除去した気体を、室内等の空気清浄機20を設置した場所に流動させることができるものであれば、特に限定されない。前記空気清浄機20は、前記集塵・消臭フィルタ21で、集塵処理及び消臭処理が施された空気を前記二酸化炭素分離デバイス10に供給し、前記二酸化炭素分離デバイス10で二酸化炭素を分離して、その二酸化炭素が分離された気体を、前記ファン22で室内等の空気清浄機20を設置した場所に流動させる。そうすることによって、前記空気清浄機20は、集塵処理及び消臭処理が施され、かつ、二酸化炭素濃度を低下させた空気を、室内等の空気清浄機20を設置した場所に供給できる。すなわち、前記空気清浄機20は、前記二酸化炭素分離デバイス10で二酸化炭素を分離でき、この分離した二酸化炭素を除去することによって、前記空気清浄機20から供給される空気等の気体に含まれる二酸化炭素濃度を低下させることができる。なお、図2は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイス10を備えた空気清浄機20の構成を示す概略図である。また、前記空気清浄機は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えていれば、特に限定されず、上記のような、前記集塵・消臭フィルタ21で集塵処理及び消臭処理が施された空気等の気体を前記二酸化炭素分離デバイス10に供給する空気清浄機に限定されない。前記空気清浄機としては、例えば、前記二酸化炭素分離デバイスで二酸化炭素を除去した気体を前記集塵・消臭フィルタに供給し、前記集塵・消臭フィルタでその気体に対して集塵処理及び消臭処理を施す空気清浄機等であってもよい。
本発明の他の一実施形態に係るエアーコンディショナは、前記二酸化炭素分離デバイスを備えたエアーコンディショナである。前記エアーコンディショナとしては、例えば、図3に示すエアーコンディショナ30等が挙げられる。前記エアーコンディショナ30は、室内機31と室外機32とを備える。前記室内機31は、前記二酸化炭素分離デバイス10を備えていれば、特に限定されず、例えば、前記二酸化炭素分離デバイス10を備えていること以外は、一般的なエアーコンディショナの室内機と同様の室内機等が挙げられる。また、前記室外機32は、特に限定されず、例えば、一般的なエアーコンディショナの室外機等が挙げられる。前記室内機31は、熱交換器33と前記二酸化炭素分離デバイス10とファン34とを備える。前記熱交換器33は、前記室外機32とともに作動し、供給された空気等の気体の気温を低下(冷却)又は上昇(加温)させて、気温を調整することができるものであれば、特に限定されず、一般的なエアーコンディショナに備えられる熱交換器等が挙げられる。前記ファン34は、前記二酸化炭素分離デバイス10で二酸化炭素を除去した気体を、エアーコンディショナ30の室内機31を設置した場所(室内等)に流動させることができるものであれば、特に限定されない。前記室外機32は、前記熱交換器33とともに、前記熱交換器33に供給された空気等の気体の気温を低下(冷却)又は上昇(加温)させた際に、加温又は冷却させられた冷媒等の温度を、室外機側で冷却又は加温させる。その際、前記室外機32に備えられたファン35で、前記室外機32内の気体を、前記室外機32外に放出する。前記エアーコンディショナ30は、前記熱交換器33及び前記室外機32で気温が調整された空気を前記二酸化炭素分離デバイス10に供給し、前記二酸化炭素分離デバイス10で二酸化炭素を分離して、その二酸化炭素が分離された気体を、前記ファン34でエアーコンディショナ30の室内機31を設置した場所(室内等)に流動させる。そうすることによって、気温が調整され、かつ、二酸化炭素濃度を低下させた空気を、エアーコンディショナ30の室内機31を設置した場所(室内等)に供給できる。すなわち、前記エアーコンディショナ30は、前記二酸化炭素分離デバイス10で二酸化炭素を分離でき、この分離した二酸化炭素を除去することによって、前記エアーコンディショナ30から供給される空気等の気体に含まれる二酸化炭素濃度を低下させることができる。なお、図3は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイス10を備えたエアーコンディショナ30の構成を示す概略図である。また、前記エアーコンディショナは、前記二酸化炭素分離デバイスを備えていれば、特に限定されず、上記のような、前記熱交換器33及び前記室外機32で気温が調整された空気等の気体を前記二酸化炭素分離デバイス10に供給するエアーコンディショナに限定されない。前記エアーコンディショナとしては、例えば、前記二酸化炭素分離デバイスで二酸化炭素を除去した気体を前記熱交換器に供給し、前記熱交換器及び前記室外機でその気体の気温を調整するエアーコンディショナ等であってもよい。
本発明の他の一実施形態に係る二酸化炭素濃縮装置は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた二酸化炭素濃縮装置である。前記二酸化炭素濃縮装置としては、例えば、図1に示す二酸化炭素分離デバイス10等が挙げられる。なお、図1は、本発明の実施形態に係る二酸化炭素分離デバイスを備えた二酸化炭素濃縮装置の構成を示す概略図でもある。前記二酸化炭素分離デバイス10によって、前記第1流路15に、空気等の二酸化炭素を含む気体を供給し、前記第2流路16から、二酸化炭素濃度を高めた気体を放出することができる。この二酸化炭素分離デバイス10の前記第2流路16から放出される気体(二酸化炭素濃度を高めた気体)を回収すれば、二酸化炭素を濃縮することができる。よって、この二酸化炭素分離デバイス10が、前記二酸化炭素分離デバイスを備えた二酸化炭素濃縮装置となる。よって、前記二酸化炭素濃縮装置は、前記二酸化炭素分離デバイスで二酸化炭素を分離でき、この分離した二酸化炭素を回収することによって、二酸化炭素を濃縮することができる。また、前記二酸化炭素濃縮装置は、前記二酸化炭素分離デバイスを備えていればよく、その他の部材を備えていてもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<二酸化炭素分離デバイスの作製>
以下の手順で、図1に示す構造を有する二酸化炭素分離デバイスを作製した。
(電解質層(二酸化炭素分離体))
ジメチルホルムアミド(富士フイルム和光純薬株式会社製)100.0gに、Poly(vinylidenefluoride−co−hexafluoropropylene)(シグマアルドリッチ社製)を6.5g添加して、80℃で3時間撹拌して溶解させた。次に、得られた溶液に、不揮発性のレドックス化合物である1,4−ジ(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−4−イロキシ)キシレンを2.08g添加し、80℃で3時間撹拌して溶解させた。次に、得られた溶液に、不揮発性の電解液であるイオン液体[1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド(シグマアルドリッチ社製のemimFSI)]12.9gを添加し、40℃に加熱し、3時間攪拌混合した。このようにして得られた液体を用いてアプリケーターにて厚み500μmの液膜をガラス板上に作製して、60℃で8時間減圧乾燥した。前記乾燥により得られた乾燥膜をガラス板から剥がした。そうすることによって、厚み30μmの乾燥膜を、電解質層として得た。
(電極)
カーボンペーパ(東レ株式会社製のTGP−H−030)を、縦20mm×横20mm×厚み0.1mmのサイズに切り出した。この切り出したカーボンペーパの一方の面に、導電性銅箔テープを貼り付けた。これを2枚用意し、各電極(カソード電極及びアノード電極)として用いた。
(流路)
ポリテトラフルオロエチレン製の樹脂板を、縦50mm×横50mm×厚み5mmのサイズに切り出し、適所に穴を2箇所あけた。この切り出した樹脂板に、前記穴と連結する、深さ1mm×縦20mm×横20mmの溝を掘った。これを2枚用意し、各流路(第1流路及び第2流路)として用いた。
(二酸化炭素分離デバイス)
図1に示す構造となるように、前記電解質層、前記電極、及び前記流路を組み立て、電極の導電性銅箔テープに電圧印加部としての電源を接続した。そうすることによって、図1に示す構造の二酸化炭素分離デバイスを製造した。
[評価]
前記二酸化炭素分離デバイスを、以下の評価方法で評価した。
まず、前記二酸化炭素分離デバイスを、40℃の環境下に設置した。そして、カソード電極側の流路の穴に、二酸化炭素濃度が8000ppmとなるように二酸化炭素を充填した1Lガスバックとエアポンプとを、カソード電極側の流路内を循環するように装着した。また、アノード電極側の流路の穴に、二酸化炭素濃度が400ppmとなるように二酸化炭素を充填した1Lガスバックとエアポンプとを、アノード電極側の流路内を循環するように装着した。二酸化炭素濃度は、それぞれのエアバック内に入れたポータブル炭酸ガス濃度計(株式会社FUSO製のFUSO−77535)にて測定した。そして、前記電源を調整することにより、前記電極間に3.0Vの電圧を印加した。電圧を印加した後、カソード電極側の流路及びアノード電極側の流路のそれぞれに装着したエアポンプにより、流量500ml/分でガスバック内のガスを、それぞれの電極の流路内を循環させた。そうすることによって、流量500ml/分でガスバック内のガスを、それぞれの電極の流路内に通し続けた。60分後の二酸化炭素濃度を測定した。その結果、カソード電極側の流路内の二酸化炭素濃度が180ppmであり、アノード電極側の流路内の二酸化炭素濃度が8140ppmであった。この結果を表1に示す。
[実施例2]
不揮発性の電解液として、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート(富士フイルム和光純薬株式会社製)0.10gとポリエチレングリコール(富士フイルム和光純薬株式会社製のポリエチレングリコール300、重量平均分子量Mw:300)1.98gとを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、二酸化炭素分離デバイスを製造した。そして、得られた二酸化炭素分離デバイスを用いて、実施例1と同様の評価を行った。この結果は、表1に示す。
[実施例3]
レドックス化合物として、1,4−ジ(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−4−イロキシ)キシレンの代わりに、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、二酸化炭素分離デバイスを製造した。そして、得られた二酸化炭素分離デバイスを用いて、実施例1と同様の評価を行った。この結果は、表1に示す。
[実施例4]
レドックス化合物として、1,4−ジ(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−4−イロキシ)キシレンの代わりに、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル(東京化成工業株式会社製)をモノマーとして、常法のアニオン重合法によって重合して得られた化合物[ポリ(4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシラジカル)]24.0gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、二酸化炭素分離デバイスを製造した。そして、得られた二酸化炭素分離デバイスを用いて、実施例1と同様の評価を行った。この結果は、表1に示す。
[比較例1]
電解液として、不揮発性の電解液である1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(フルオロスルホニル)イミドの代わりに、揮発性の電解液である、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボレート(富士フイルム和光純薬株式会社製)0.10gとアセトニトリル(富士フイルム和光純薬株式会社製)1.98gとを含む溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、二酸化炭素分離デバイスを製造した。そして、得られた二酸化炭素分離デバイスを用いて、実施例1と同様の評価を行った。この結果は、表1に示す。
[比較例2]
レドックス化合物として、不揮発性のレドックス化合物である1,4−ジ(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−4−イロキシ)キシレンの代わりに、揮発性のレドックス化合物である2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(TEMPO)(富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、二酸化炭素分離デバイスを製造した。そして、得られた二酸化炭素分離デバイスを用いて、実施例1と同様の評価を行った。この結果は、表1に示す。
Figure 2021102198
表1からわかるように、不揮発性の電解液と、不揮発性であり、かつ、電解還元されることにより二酸化炭素が吸着され、電解酸化されることにより吸着された二酸化炭素が脱離されるレドックス化合物とを含む電解質層を、一対の電極で挟んだ二酸化炭素分離デバイス(実施例1〜4)は、揮発性の電解液を用いた場合(比較例1)や揮発性のレドックス化合物を用いた場合(比較例2)と比較して、分離開始1時間後との長時間経過後であっても、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素をより分離することができた。
10 二酸化炭素分離デバイス(二酸化炭素濃縮装置)
11,12 電極
13 電解質層
14 電圧印加部
15 第1流路
16 第2流路
20 空気清浄機
21 集塵・消臭フィルタ
22,34,35 ファン
30 エアーコンディショナ
31 室内機
32 室外機
33 熱交換器

Claims (9)

  1. 電解質層と、
    前記電解質層を挟んで設けられた、一対の電極と、
    前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加部とを備え、
    前記一対の電極が、それぞれ、気体を透過可能な電極であり、
    前記電解質層が、不揮発性の電解液と、レドックス化合物とを含み、
    前記レドックス化合物が、不揮発性であり、かつ、電解還元されることにより二酸化炭素が吸着され、電解酸化されることにより吸着された二酸化炭素が脱離されるレドックス化合物であることを特徴とする二酸化炭素分離デバイス。
  2. 前記一対の電極が、二酸化炭素を含む気体から二酸化炭素を取り込む側の第1電極と、前記電解質層から二酸化炭素を放出する側の第2電極とからなり、
    前記電圧印加部は、前記第1電極の電位が前記第2電極の電位より低くなるように、前記一対の電極間に電圧を印加する請求項1に記載の二酸化炭素分離デバイス。
  3. 前記電解質層が、前記電解液と前記レドックス化合物とを含むゲルからなる請求項1又は請求項2に記載の二酸化炭素分離デバイス。
  4. 前記電解液が、イオン液体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離デバイス。
  5. 前記レドックス化合物は、常圧における沸点が200℃以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離デバイス。
  6. 前記一対の電極が、それぞれ、多孔性金属、グラファイト、カーボンナノチューブ、及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離デバイス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離デバイスを備えた空気清浄機。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離デバイスを備えたエアーコンディショナ。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離デバイスを備えた二酸化炭素濃縮装置。
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