JP2015035950A - 負荷回路の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フューズを模擬したスイッチ回路を用いることにより、電線、及び半導体スイッチの小型化を可能とする負荷回路の制御方法を提供する。【解決手段】電線の許容温度を実際よりも低い疑似許容温度に設定し、発熱温度演算式、及び放熱温度演算式に用いられる導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更し、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更して、電線の発熱量、及び放熱量を算出し、現在の電線温度を推定する。そして、この推定温度が疑似許容温度に達した場合に、電子スイッチS1を遮断して、負荷回路を保護する。その結果、負荷回路に用いられる電線、及び半導体スイッチの双方を過熱から保護することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、負荷回路に過電流が流れて半導体スイッチ、及び電線の温度が上昇した場合に、負荷回路を遮断して回路を保護する負荷回路の制御方法に関する。
車両に搭載されるバルブやモータ等の負荷に電力を供給する負荷回路は、バッテリと、該バッテリと負荷との間に設けられる半導体スイッチ(MOSFET等)とが備えられており、バッテリ、半導体スイッチ、及び負荷がそれぞれ電線を含む導体を介して接続されている。更に、半導体スイッチをオン、オフ操作する制御回路が設けられており、該制御回路より出力される駆動、停止信号により、半導体スイッチがオン、オフ動作して負荷の駆動、停止が切り換えられる。
このような負荷回路においては、負荷に過電流が流れた際に、いち早く回路を遮断して、負荷、電線、半導体スイッチ等を保護するために、フューズが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
図24は、従来における負荷回路を概略的に示す説明図であり、負荷101の電源側端子はECU(自動車用電子制御ユニット)102、及びジャンクションボックス(J/B)103を介してバッテリVBに接続される。
ECU102は、MOSFET等の半導体スイッチTr1が複数設けられ、制御IC104によりオン、オフが制御される。また、各半導体スイッチTr1の上流側にはフューズF1が設けられており、該フューズF1により下流側の電線W101を保護している。換言すれば、フューズF1の下流側に設けられる電線W101は、フューズF1の遮断電流に耐え得る径(断面積)の電線が用いられている。更に、フューズF1の下流側に設けられる半導体スイッチTr1は、フューズF1の遮断電流に耐え得る特性を備えている。
同様に、J/B103には、フューズF2が設けられており、該フューズF2により下流側の電線W102を保護している。
ここで、例えば負荷101としてバルブが用いられる場合には、バルブのオン時に発生するラッシュ電流及びバルブのオン、オフの繰り返しによりフューズF1,F2が劣化する。このため、フューズF1,F2の経年使用による劣化に起因してフューズF1,F2に誤遮断が発生する場合がある。このようなトラブルの発生を防止するために負荷電流に対して、マージンを考慮したフューズを選定している。即ち、通常よりも遮断電流を若干高くしたフューズを用いている。その結果、マージンを考慮したヒューズの特性に適合可能な電線、及び半導体スイッチを用いる必要があり、負荷回路に用いる電線径の細径化、及び半導体スイッチを小型化することが難しくなっている。
特開2003−100196号公報
昨今において、負荷回路に用いる半導体スイッチ及び電線をできるだけ小型化したいという要望が高まっている一方で、上述したように従来の負荷回路では、過電流の発生により電線温度が上昇した際に回路を遮断するフューズを設けており、該フューズは経年使用による劣化に起因する誤遮断を防止するために、マージンを考慮しているので半導体スイッチ及び電線を小型化、細径化することが難しいという欠点がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、半導体スイッチ及び電線の小型化が可能な負荷回路の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、車両内に設けられ、電源と、半導体スイッチと、負荷と、前記電源と負荷との間に設けられるスイッチ手段と、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、を有し、前記電流検出手段で検出される電流に基づいて、前記スイッチ手段のオン、オフを制御する負荷回路の制御方法において、前記電流検出手段での検出結果に基づいて、前記負荷に電流が流れているか否かを判断する工程と、前記電線の発熱量、及び放熱量を算出する演算式に用いられる導体抵抗(r)を疑似導体抵抗(r*)に変更し、且つ、熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更した疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づき、前記負荷に電流が流れている場合には、前記疑似発熱温度演算式を用いて電線の発熱処理を行う工程と、前記負荷に電流が流れていない場合には、前記疑似放熱温度演算式を用いて電線の放熱処理を行う工程と、前記発熱処理、及び放熱処理により推定される電線温度が許容温度以下であるか否かを判断する工程と、電線の推定温度が前記許容温度を超えた場合には、前記スイッチ手段を強制オフとする工程と、前記スイッチ手段が強制オフとされた際には、その後前記放熱処理を実行し、電線温度が周囲温度に達した際に前記スイッチ手段の強制オフを解除する工程と、を有し、前記疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づく電流・遮断時間特性が、前記負荷回路に用いられる電線を保護するために、前記電源と半導体スイッチとの間に設けるフューズを想定した場合に、フューズの最低の電流・遮断時間特性と、最高の電流・遮断時間特性との間となるように、前記疑似導体抵抗(r*)、及び前記疑似熱抵抗(R*)が設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の負荷回路の制御方法において、前記電線の発熱量を算出する演算式は下記(1)式であり、前記電線の放熱量を算出する演算式は下記(2)式であることを特徴とする。
T2=T1+I12rR{1−exp(−t/C・R)} …(1)
T2=T1+I22rR{exp(−t/C・R)} …(2)
但し、T1は周囲温度[℃]、T2は電線の推定温度[℃]、I1,I2は通電電流[A]、rは電線導体抵抗[Ω]、Rは熱抵抗[℃/W]、Cは熱容量[J/℃]、tは時間[sec]。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の負荷回路の制御方法において、前記疑似導体抵抗(r*)は電線の導体抵抗(r)よりも大きい値であり、前記疑似熱抵抗(R*)は電線の熱抵抗(R)よりも小さい値であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、車両内に設けられ、電源と、半導体スイッチと、負荷と、前記電源と負荷との間に設けられるスイッチ手段と、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、を有し、前記電流検出手段で検出される電流に基づいて、前記スイッチ手段のオン、オフを制御する負荷回路の制御方法において、前記電流検出手段での検出結果に基づいて、前記負荷に電流が流れているか否かを判断する工程と、前記電線の許容温度を実際よりも低い疑似許容温度に設定し、且つ、前記電線の発熱量、及び放熱量を算出する演算式に用いられる熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更した疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づき、前記負荷に電流が流れている場合には、前記疑似発熱温度演算式を用いて電線の発熱処理を行う工程と、前記負荷に電流が流れていない場合には、前記疑似放熱温度演算式を用いて電線の放熱処理を行う工程と、前記発熱処理、及び放熱処理により推定される電線温度が許容温度以下であるか否かを判断する工程と、電線の推定温度が前記許容温度を超えた場合には、前記スイッチ手段を強制オフとする工程と、前記スイッチ手段が強制オフとされた際には、その後前記放熱処理を実行し、電線温度が周囲温度に達した際に前記スイッチ手段の強制オフを解除する工程と、を有し、前記疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づく電流・遮断時間特性が、前記負荷回路に用いられる電線を保護するために、前記電源と半導体スイッチとの間に設けるフューズを想定した場合に、フューズの最低の電流・遮断時間特性と、最高の電流・遮断時間特性との間となるように、前記電線の許容温度、及び前記疑似熱抵抗(R*)が設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の負荷回路の制御方法において、前記電線の発熱量を算出する演算式は下記(1)式であり、前記電線の放熱量を算出する演算式は下記(2)式であることを特徴とする。
T2=T1+I12rR{1−exp(−t/C・R)} …(1)
T2=T1+I22rR{exp(−t/C・R)} …(2)
但し、T1は周囲温度[℃]、T2は電線の推定温度[℃]、I1,I2は通電電流[A]、rは電線導体抵抗[Ω]、Rは熱抵抗[℃/W]、Cは熱容量[J/℃]、tは時間[sec]。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の負荷回路の制御方法において、前記疑似熱抵抗(R*)は電線の熱抵抗(R)よりも小さい値であることを特徴とする。
本願請求項1の発明では、電線の発熱量、及び放熱量を算出する演算式に用いられる導体抵抗(r)を疑似導体抵抗(r*)に変更し、且つ、熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更して、疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式を得る。負荷に電流が流れているときには、疑似発熱温度演算式を用いて発熱温度を推定し、負荷に電流が流れていないときには、疑似放熱温度演算式を用いて放熱温度を推定する。電線の推定温度が許容温度に達した場合に、スイッチ手段を遮断して負荷回路への電流の供給を停止させる。疑似導体抵抗(r*)、及び疑似熱抵抗(R*)を使用することにより、電線の電流・遮断時間特性をフューズの電流・遮断時間特性に近づけることができるので、フューズと同等の特性で負荷回路を遮断することができ、負荷回路に用いられる電線、及び半導体スイッチの双方を確実に過熱から保護することができる。
また、従来のフューズのように、ラッシュ電流及び負荷のオン、オフの繰り返しにより劣化することがなく、遮断温度にマージンをとる必要がないので、電線径を細径化することができる。このため、電線及び半導体スイッチの小型、軽量化を図ることができ、ひいては燃費向上の効果を発揮することができる。
更に、疑似導体抵抗(r*)、及び疑似熱抵抗(R*)を適宜選択して、電線の電流・遮断時間特性を、フューズの最低の電流・遮断時間特性と最高の電流・遮断時間特性との間となるように設定するので、フューズの特性を模擬した負荷回路の保護が可能となる。
また、過電流によりスイッチ手段がオフとされた場合には、その後電線温度が周囲温度まで低下するまで、スイッチ手段のオフ状態が保持されるので、過電流の発生原因が究明されない状態で再度オンとなることを防止でき、電線を発熱から保護することができる。
請求項2の発明では、上述した(1)、(2)式の導体抵抗(r)を疑似導体抵抗(r*)に変更し、且つ、熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更して、疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式を得ている。これらの(1)、(2)式は通常用いられる一般的な式であるので、パラメータを変更するだけで推定温度の算出を容易に行うことができる。
請求項3の発明では、疑似導体抵抗(r*)を実際の導体抵抗(r)よりも大きい値とし、疑似熱抵抗(R*)を実際の熱抵抗(R)よりも小さい値として、疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式を得るので、電線の電流・遮断時間特性を確実にフューズの電流・遮断時間特性に近づけることができる。
本願請求項4の発明では、電線の許容温度を疑似許容温度に設定し、電線の発熱量、及び放熱量を算出する演算式に用いられる熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更して、疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式を得る。負荷に電流が流れているときには、疑似発熱温度演算式を用いて発熱温度を推定し、負荷に電流が流れていないときには、疑似放熱温度演算式を用いて放熱温度を推定する。電線の推定温度が許容温度に達した場合に、スイッチ手段を遮断して負荷回路への電流の供給を停止させる。疑似許容温度、及び疑似熱抵抗(R*)を使用することにより、電線の電流・遮断時間特性をフューズの電流・遮断時間特性に近づけることができるので、フューズと同等の特性で負荷回路を遮断することができ、負荷回路に用いられる電線、及び半導体スイッチの双方を確実に過熱から保護することができる。
また、従来のフューズのように、ラッシュ電流及び負荷のオン、オフの繰り返しにより劣化することがなく、遮断温度にマージンをとる必要がないので、電線径を細径化することができる。このため、電線及び半導体スイッチの小型、軽量化を図ることができ、ひいては燃費向上の効果を発揮することができる。
更に、疑似許容温度、及び疑似熱抵抗(R*)を適宜選択して、電線の電流・遮断時間特性を、フューズの最低の電流・遮断時間特性と最高の電流・遮断時間特性との間となるように設定するので、フューズの特性を模擬した負荷回路の保護が可能となる。
また、過電流によりスイッチ手段がオフとされた場合には、その後電線温度が周囲温度まで低下するまで、スイッチ手段のオフ状態が保持されるので、過電流の発生原因が究明されない状態で再度オンとなることを防止でき、電線を発熱から保護することができる。
請求項5の発明では、上述した(1)、(2)式の熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更し、且つ電線の許容温度を疑似許容温度に変更して、疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式を得ている。これらの(1)、(2)式は通常用いられる一般的な式であるので、パラメータを変更するだけで推定温度の算出を容易に行うことができる。
請求項6の発明では、疑似熱抵抗(R*)を実際の熱抵抗(R)よりも小さい値として、疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式を得るので、電線の電流・遮断時間特性を確実にフューズの電流・遮断時間特性に近づけることができる。
本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、スイッチ回路の詳細な構成を示すブロックである。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路に係り、電線の導体抵抗を変更し20[A]の電流を流した場合の電線温度の特性を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路に係り、電線の導体抵抗を変更し50[A]の電流を流した場合の電線温度の特性を示す説明図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路に係り、電線の熱抵抗を変更し20[A]の電流を流した場合の電線温度の特性を示す説明図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路に係り、電線の熱抵抗を変更し50[A]の電流を流した場合の電線温度の特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る負荷回路の制御方法に係り、電線の許容温度を変更し20[A]の電流を流した場合の電線温度の特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る負荷回路の制御方法に係り、電線の許容温度を変更し50[A]の電流を流した場合の電線温度の特性を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、電流・遮断時間特性を示す説明図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、温度推定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、発熱による電線温度の算出、及び放熱による電線温度の算出手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、発熱による電線温度の算出、及び放熱による電線温度の算出手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、発熱による電線温度の算出、及び放熱による電線温度の算出手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、発熱による電線温度の算出、及び放熱による電線温度の算出手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、発熱による電線温度の算出、及び放熱による電線温度の算出手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の、発熱による電線温度の算出、及び放熱による電線温度の算出手順を示す説明図である。 従来における負荷回路の構成を示す回路図である。
[第1実施形態の説明]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る制御方法が適用される負荷回路の構成を示す回路図である。
図1に示す負荷回路は、例えば、車両に搭載されるバルブ、モータ等の負荷11に、バッテリVB(電源)より出力される電力を供給して各負荷11の駆動、停止を制御する回路であり、ECU(自動車用電子制御ユニット)12、及びジャンクションボックス(J/B)13を備えている。
ECU12は、MOSFET等の半導体スイッチTr1を複数備えており、各電子スイッチTr1の一方の端子は負荷11に接続され、他方の端子は電線W1を介してJ/B13に接続されている。また、ECU12は制御IC14を備えており、該制御IC14により各電子スイッチTr1のオン、オフが制御され、これに伴って負荷11の駆動、停止が制御される。
J/B13は、電線W1とバッテリVBを接続するスイッチ回路16(図中、「IPS」で示す)を複数備えており、該スイッチ回路16は、制御部15の制御下で動作する。
図2は、スイッチ回路16の詳細な構成を示すブロック図である。図2に示すように、スイッチ回路16は、電子スイッチS1(スイッチ手段)と、電線W1に流れる電流を検出する電流計(電流検出手段)163と、電流が流れる経過時間を計時するタイマ162と、電流計163で検出される電流、及びタイマ162で計時される時間に基づいて電子スイッチS1のオン、オフを制御する制御回路161を備えている。
そして、第1実施形態に係る負荷回路の制御方法では、制御回路161により後述する温度演算手法を用いて電線W1の仮想温度(実際の電線W1の温度ではなく、疑似演算式で定義される仮想の温度)を推定し、この仮想温度が予め設定した許容温度(例えば、150℃に達した場合に、電子スイッチS1を遮断して電線W1の上流側を遮断する。
ここで、発熱時における電線温度、及び放熱時における電線温度は、下記の(1)式、(2)式で示されることが知られている。
T2=T1+I12rR{1−exp(−t/C・R)} …(1)
T2=T1+I22rR{exp(−t/C・R)} …(2)
(1)、(2)式において、T1は周囲温度[℃]、T2は電線の推定温度[℃]、I1は通電電流[A]、rは電線の導体抵抗[Ω]、Rは熱抵抗[℃/W]、Cは熱容量[J/℃]、tは時間[sec]である。また、I2は推定電流であり、電線が発熱から放熱に変更された場合に、この変更直前の電線温度Taと、変更後の検出電流による飽和温度Tbに基づき、これらの差分温度Tc(=Ta−Tb)を求めた場合に、この差分温度Tcを飽和温度とする電流である。詳細については、後述するパターン1〜6で説明する。
従って、(1)式に、周囲温度T1、電流I1、時間tを代入することにより発熱時における電線W1の推定温度T2を求めることができ、(2)式に、周囲温度T1、電流I2、時間tを代入することにより放熱時における電線W1の推定温度T2を求めることができる。
なお、上記の周囲温度T1は、回路が設けられる環境に基づく雰囲気温度を代入する方法、または、温度計(図示省略)を設置し、該温度計で検出される温度を代入する方法等を用いることができる。
以下、第1実施形態で採用する温度演算手法について説明する。この温度演算手法は、疑似導体抵抗及び疑似熱抵抗を用いて推定温度を演算する。
[疑似導体抵抗を用いた温度演算]
上述した(1)式、(2)式において、電線の導体抵抗rを実際の値よりも大きい値に変更すれば、推定温度T2が飽和温度に達するまでの所要時間が短くなる。以下、詳細に説明する。
図3は、許容温度150℃の電線(以下、サンプル電線という)を使用し、このサンプル電線に20[A]の電流(小さめの過電流)を連続して流したときの電線温度の変化を示す特性図であり、(b)は(a)に示す“A”部分の拡大図である。また、図3に示す曲線s21は、(1)式に示す導体抵抗rをこのサンプル電線の実際の導体抵抗r=32.7[mΩ]とした場合の特性曲線であり、曲線s22は、(1)式に示す導体抵抗rを疑似導体抵抗r*=2.5[Ω](即ち、r*>r)とした場合の特性曲線である。
曲線s21に示すように、サンプル電線に20[A]の電流を流すと、電線温度は150℃を超え、174℃で飽和する。これに対して、曲線s22に示すように、導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更して20[A]の電流を流すと、1411℃で飽和する。
図3(b)から理解されるように、導体抵抗rを実際の値である32.7[mΩ]とした場合には、約68[sec]で許容温度である150℃に達する。また、導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更した場合には、約0.75[sec]で許容温度である150℃に達する。上記のことから、サンプル電線に20[A]の電流を継続して流した場合には、導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更することにより、より早い時点で許容温度である150℃に達することになる。
図4は、サンプル電線に50[A]の電流(大きめの過電流)を連続して流したときの電線温度の変化を示す特性図であり、(b)は(a)に示す“B”部分の拡大図である。また、図4に示す曲線s23は、(1)式に示す導体抵抗rをこのサンプル電線の実際の導体抵抗r=32.7[mΩ]とした場合の特性曲線であり、曲線s24は、(1)式に示す導体抵抗rを疑似導体抵抗r*=2.5[Ω](即ち、r*>r)とした場合の特性曲線である。
曲線s23に示すように、サンプル電線に50[A]の電流を流すと、電線温度は150℃を超えて955℃で飽和する。これに対して、曲線s24に示すように、導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更して50[A]の電流を流すと、71191℃で飽和する。
そして、図4(b)から理解されるように、導体抵抗rを実際の値である32.7[mΩ]とした場合には、約5.5[sec]で許容温度である150℃に達する。また、導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更した場合には、約0.04[sec]で許容温度である150℃に達する。上記のことから、サンプル電線に50[A]の電流を継続して流した場合についても上述した20[A]の場合と同様に、疑似導体抵抗r*を用いことにより、より早い時点で許容温度である150℃に達することになる。
上記のことから、(1)、(2)式に用いられる導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更することにより、電線温度が飽和温度に達するまでに要する時間が早まることになり、更に、許容温度に達するまでに要する時間も早まることになる。
[疑似熱抵抗を用いた温度演算手法]
上述した(1)式、(2)式において、電線の熱抵抗Rを実際の値よりも小さい値に変更すれば、電線の飽和温度を低下させることができる。以下、詳細に説明する。
図5は、サンプル電線に20[A]の電流(小さめの過電流)を連続して流したときの電線温度の変化を示す特性図であり、曲線s25は、(1)式に示す熱抵抗Rをこのサンプル電線の実際の熱抵抗R=7.53[℃/W]とした場合の特性曲線であり、曲線s26は、(1)式に示す熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*=3.5[℃/W](即ち、R*<R)とした場合の特性曲線である。
曲線s25に示すように、サンプル電線に20[A]の電流を流すと、電線温度は150℃を超え、174℃で飽和する。これに対して、曲線s26に示すように、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更して20[A]の電流を流すと、電線温度は94.17℃で飽和し、150℃に達しない。
上記のことから、サンプル電線に20[A]の電流を継続して流した場合には、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更することにより、電線の飽和温度を低減させることができる。
図6は、サンプル電線に50[A]の電流(大きめの過電流)を連続して流したときの電線温度の変化を示す特性図であり、曲線s27は、(1)式に示す熱抵抗Rをこのサンプル電線の実際の熱抵抗R=7.53[℃/W]とした場合の特性曲線であり、曲線s28は、(1)式に示す熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*=3.5[℃/W](即ち、R*<R)とした場合の特性曲線である。
曲線s27に示すように、サンプル電線に20[A]の電流を流すと、電線温度は150℃を超え、955℃で飽和する。これに対して、曲線s28に示すように、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更して50[A]の電流を流すと、電線温度は457℃飽和する。
上記のことから、サンプル電線に50[A]の電流を継続して流した場合についても、上述した20[A]の場合と同様に、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更することにより、電線の飽和温度を低減させることができる。
以上の内容をまとめると、(1)、(2)式に用いられる導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更することにより、電線温度が飽和温度に達するまでに要する時間を早めることができ、ひいては許容温度に達するまでに要する時間も早めることができる。更に、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更することにより、電線の飽和温度を低下させることができる。
本実施形態では、上記の(1)式、(2)式に用いられる導体抵抗rを疑似導体抵抗r*に変更し、且つ熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更した式、即ち、下記の(1a)式、(2a)式を設定する。
T2=T1+I12×(r*)×(R*)×{1−exp(−t/C・R)} …(1a)
T2=T1+I22×(r*)×(R*)×{exp(−t/C・R)} …(2a)
(r*=2.5[Ω]、R*=0.3[℃/W])
(1a)、(2a)式において、T1は周囲温度[℃]、T2は電線の推定温度[℃]、I1は通電電流[A]、r*は疑似導体抵抗[Ω]、Rは疑似熱抵抗[℃/W]、Cは熱容量[J/℃]、tは時間[sec]である。また、I2は推定電流である。
以下、上記した(1a)式、(2a)式で用いる疑似導体抵抗r*、及び疑似熱抵抗R*を設定する手順を図9〜図13に示す特性図を参照して説明する。なお、図9〜図13、及び後述の第2実施形態で用いる図14〜図16では、縦軸(時間軸)が対数目盛となっている。
図9に示す曲線s1は、許容温度を150℃としたときの、電流・遮断時間特性を示す特性図である。即ち、曲線s1は、上述した(1)式の左辺のT2を150℃に固定したときの、右辺の電流I1と経過時間t[sec]との関係を示している。曲線s1から理解されるように、電線の許容温度(過熱により発煙する温度)が150℃である場合には、例えば20[A]の電流が10秒間流れた場合には、電線温度は150℃に達しないが、90[A]の電流が10秒間流れた場合には、電線温度は150℃に達することを示している。つまり、曲線s1の内側(図中、左下側)の電流で動作すれば、電線温度は許容温度である150℃に達することはない。
また、曲線s2、s3は、許容温度が150℃とされた電線の上流側に設けられる、一般的な規格のフューズの電流・遮断時間を示す特性曲線であり、曲線s2は最大値(MAX)、曲線s3は最小値(MIN)を示している。つまり、このフューズは、曲線s2とs3との間の領域となる電流が流れたときに遮断して回路を保護する。よって、このフューズを用いることにより、電線の温度が150℃に達する前の時点で確実に回路を遮断することができることになる。従って、図1,図2に示したスイッチ回路16が、曲線s2とs3の間となる電流・遮断時間特性を備える構成とすれば、従来より用いられているフューズの特性を模擬できることになる。
また、曲線s4は負荷特性を示している。曲線s4は、フューズの電流・遮断時間特性を示す曲線s2,s3よりも内側(左下側)で動作するので、通常動作時に負荷に流れる電流によりフューズが遮断されることはない。
図10は、許容温度150℃の電線の導体抵抗r(例えば、32.7[mΩ])を変更したときの、電流・遮断時間特性を示す図であり、曲線s5は疑似導体抵抗r*=1[Ω]とした場合を示し、曲線s5′は疑似導体抵抗r*=5[mΩ]とした場合を示している。曲線s5,s5′から理解されるように、実際の導体抵抗rよりも大きい疑似導体抵抗r*を用いた場合には、電流・遮断時間特性曲線は図10中の左下側にシフトし、実際の導体抵抗rよりも小さい疑似導体抵抗r*を用いた場合には、電流・遮断時間特性曲線は図10中の右上側にシフトする。
そこで、図9に示した曲線s1(導体抵抗r=32.7mΩ)に対して、疑似導体抵抗r*を2.5[Ω]とした場合には、図11の曲線s8に示す曲線が得られる。
図11に示すように、電流が10[A]を超える領域では、曲線s8は曲線s2とs3の間となる特性を有している。しかし、電流が10[A]以下となる領域では、曲線s8は曲線s3よりも大きく左側にシフトし、更には、負荷特性曲線s4よりも左側にシフトしてる。これは、曲線s8に示す電流・遮断時間特性曲線を用いた場合には、負荷に通常電流が流れた場合に、負荷回路が遮断されることを意味する。
図12は、許容温度150℃の電線の熱抵抗R(例えば7.53[℃/W])を変更したときの、電流・遮断時間特性を示す図であり、曲線s6は疑似熱抵抗R*=3.5[℃/W]とした場合を示し、曲線s6′は疑似熱抵抗R*=80[℃/W]とした場合を示している。曲線s6,s6′から理解されるように、実際の熱抵抗Rよりも小さい疑似熱抵抗R*を用いた場合には、電流・遮断時間特性曲線の左端の値は、図12中の右側にシフトし、実際の熱抵抗Rよりも大きい疑似熱抵抗R*を用いた場合には、電流・遮断時間特性曲線の左端の値は、図12中の左側にシフトする。
そこで、疑似導体抵抗r*を2.5[Ω]に変更した電流・遮断時間特性曲線s8を、更に、疑似熱抵抗R*を0.3[℃/W](即ち、R*<R=7.53[℃/W])とすることにより、図13の特性曲線s7に示すように、特性曲線s8の最小電流を右側にシフトさせた特性曲線を得ることができる。そして、特性曲線s7は、特性曲線s2とs3の間となる特性を有しているので、フューズを模擬した電流・遮断時間特性を有することになる。
上記のことから、(1)、(2)式に用いる導体抵抗rを、疑似導体抵抗r*(例えば、r*=2.5[Ω])に変更し、熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*(例えば、R*=0.3[℃/W])に変更した前述の(1a)式、(2a)式を設定し、この(1a)式、(2a)式を用いて電線の温度を推定し、推定した電線温度が許容温度(例えば、150℃)に達した場合に、電子スイッチS1(図2参照)を遮断すれば、従来のフューズとほぼ同等の特性を得ることができることになる。なお、この場合の推定温度は、実際の電線温度ではなく、上記の温度演算手法で決められる擬似的な温度であることは言うまでもない。
次に、上述した(1)式による発熱時の電線温度の算出、及び(2)式による放熱時の電線温度の算出手順についての6通りのパターン、即ち図18〜図23に示すパターン1〜6について説明する。
[パターン1]
図18(a)は一定電流(40[A])で電線温度が飽和し、その後電流が遮断されて放熱する場合の、電線の温度変化を示す特性図、図18(b)は状態変化を示す説明図である。いま、初期温度が周囲温度のT0で(状態P1)、電線に40[A]の電流が流れると、電線温度は、温度T0から徐々に上昇し(状態P2)、時刻tx=t1で電流40[A]の飽和温度T40maxに達する。即ち、上述した(1)式の右辺の周囲温度T1にT0を代入し、電流I1に40[A]を代入し、時間tにt1を代入すると、発熱による電線の推定温度T2は、図18(a)に示す曲線で上昇して時刻t1で飽和温度T40maxに達することになる。
その後、電流が遮断されると、このときの電線温度がT40maxであるから、電線温度T40maxで飽和する電流I2を逆算出する(状態P3)。その結果、電流I2は40[A]として求められる。そして、(2)式に示すT1に周囲温度を代入し、更に求めた電流I2及び経過時間tを代入して、放熱による電線の推定温度T2が求められる(状態P4)。
つまり、電線に40[A]の電流が流れて電線の温度がこの電流40[A]の飽和温度T40maxに達した後、電流を遮断した場合には、(2)式右辺に示される電流I2に40[A]を代入して放熱時の電線温度を求める。
[パターン2]
図19(a)は一定電流(40[A])で電線温度が上昇し、電線温度が飽和温度T40maxに達する前の過渡状態で電流が遮断されて放熱する場合の、電線の温度変化を示す特性図、図19(b)は状態変化を示す説明図である。いま、初期温度が周囲温度のT0で(状態P11)、電線に40[A]の電流が流れると、電線温度は、温度T0から徐々に上昇する(状態P12)。そして、時刻txで電流40[A]の通電を遮断した場合、即ち、40[A]の通電による飽和温度T40maxに達する前の過渡温度で電流が遮断された場合には、このときの発熱による温度Txを求め、この温度Txが飽和温度となる電流I2を逆算出する(状態P13)。例えば、時刻txでの電線温度Txが電流30[A]が流れたときの飽和温度T30maxであった場合には、(2)式の右辺の電流I2に30[A]を代入し、更に、T1に周囲温度を代入し、経過時間tを代入することにより、放熱による電線の推定温度T2が求められる(状態P14)。
つまり、40[A]の電流が流れて電線温度が40[A]の飽和温度T40maxに達する前に電流を遮断した場合には、電流を遮断したときの温度で飽和する電流を求め、この電流を(2)式右辺に代入して放熱した場合の電線温度を求める。
[パターン3]
図20(a)は第1電流(例えば30[A])により電線温度が飽和温度に達し、更に、第1電流よりも大きい第2電流(例えば40[A])により電線温度が飽和温度に達する場合の、電線の温度変化を示す特性図、図20(b)は状態変化を示す説明図である。いま、初期温度が周囲温度のT0で(状態P21)、電線に30[A]の電流が流れると、電線温度Txは、温度T0から徐々に上昇し(状態P22)、時刻t1で飽和温度T30maxに達する(状態P23)。
この状態で、電流が40[A]に変化した場合には、当初から40[A]の電流が流れて電線温度がT30maxとなったものと仮定した場合の経過時間t3を逆算する(状態P24)。そして、(1)式の右辺の電流I1に40[A]を代入し、且つ、時間tに前記t3を代入して、時刻t2となるまでの推定温度T2を求める(再度、状態P22)。そして、時刻t2となると電線温度は40[A]の飽和温度T40maxに達する(状態P25)。
つまり、30[A]の電流が流れて電線温度が30[A]の飽和温度T30maxに達し、その後、電流が40[A]に変化した場合には、当初から40[A]の電流が流れたものと仮定したときの経過時間、即ち、図20(a)に示す時間t3を算出し、この時間t3を(1)式に代入して電線温度を求める。
[パターン4]
図21(a)は第1電流(例えば30[A])により電線温度が上昇し、この第1電流による飽和温度T30maxに達する前に、第1電流よりも大きい第2電流(例えば40[A])に変更されて、この第2電流の飽和温度T40maxに達する場合の、電線の温度変化を示す特性図、図21(b)は状態変化を示す説明図である。いま、初期温度が周囲温度のT0で(状態P31)、電線に30[A]の電流が流れると、電線温度Txは温度T0から徐々に上昇する(状態P32)。そして、時刻txで電線温度がTxとなったときに電流が40[A]に変更されると、当初から40[A]の電流が流れて電線温度がTxとなったものと仮定した場合の経過時間t3を逆算する(状態P33)。そして、(1)式の右辺の電流I1に40[A]を代入し、且つ、時間tに前記t3を代入して、時刻t2となるまでの推定温度T2を求める(再度、状態P32)。そして、時刻t2となると電線温度は40[A]の飽和温度T40maxに達する(状態P34)。
つまり、30[A]の電流が流れて電線温度が30[A]の飽和温度に達する前の温度Txとなった時点で、電流が40[A]に変化した場合には、当初から40[A]の電流が流れたものと仮定したときの経過時間、即ち、図21(a)に示す時間t3を算出し、この時間t3を(1)式に代入して電線温度を求める。
[パターン5]
図22(a)は第1電流(例えば40[A])により電線温度が第1電流の飽和温度T40maxに達し、更に、第1電流よりも小さい第2電流(例えば30[A])により電線温度が第2電流の飽和温度T30maxまで低下する場合の、電線の温度変化を示す特性図、図22(b)は状態変化を示す説明図である。いま、初期温度が周囲温度のT0で(状態P41)、電線に40[A]の電流が流れると、電線温度Txは温度T0から徐々に上昇し(状態P42)、時刻t1で飽和温度T40maxに達する(状態P43)。
この状態で、電流が30[A]に変化した場合には、40[A]での飽和温度T40maxと30[A]での飽和温度T30maxとの差分ΔT(ΔT=T40max−T30max)を求め、この温度ΔTで飽和する電流I2を算出する(状態P44)。その結果、例えば、I2=7.5[A]となった場合には、(2)式の右辺のI2に電流7.5[A]を代入して放熱による電線の推定温度T2を求める(状態P45)。その後、時間t2が経過すると、電線温度は30[A]の電流が流れたときの飽和温度T30maxに達する(状態P46)。
つまり、40[A]の電流が流れて電線温度が40[A]の飽和温度T40maxに達し、その後、電流が30[A]に変化した場合には、各飽和温度の差分ΔTを求め、この差分温度ΔTで飽和する電流I2を算出し、この電流I2を(2)式に代入することにより、電線温度を求める。
[パターン6]
図23(a)は第1電流(例えば40[A])により電線温度が上昇し、第1電流の飽和温度T40maxに達する前の温度Txとなったときに、第1電流よりも小さい第2電流(例えば30[A])に変更されて、電線温度が低下して第2電流の飽和温度T30maxに達する場合の、電線の温度変化を示す特性図、図23(b)は状態変化を示す説明図である。いま、初期温度が周囲温度のT0で(状態P51)、電線に40[A]の電流が流れると、電線温度Txは温度T0から徐々に上昇する(状態P52)。そして、時刻txで電線温度がTxとなったときに電流が30[A]に変更されると、温度Txと30[A]の電流が流れたときの飽和温度T30maxとの差分ΔT(ΔT=Tx−T30max)を求め、この温度ΔTで飽和する電流I2を算出する(状態P53)。その結果、例えば、I2=5[A]となった場合には、(2)式の右辺のI2に電流5[A]を代入して放熱による電線の推定温度T2を求める(状態P54)。その後、時間t2が経過すると、電線温度は30[A]通電時の飽和温度T30maxに達する(状態P55)。
つまり、40[A]の電流が流れて電線温度が40[A]の飽和温度T40maxに達する前の温度Txとなった時点で、電流が30[A]に変化した場合には、温度Txと30[A]通電時の飽和温度T30maxの差分ΔTを算出し、この差分温度ΔTで飽和する電流I2を算出し、この電流I2を(2)式に代入することにより、電線温度を求める。
[第1実施形態の動作説明]
次に、図17に示すフローチャートを参照して、第1実施形態に係る負荷回路の制御方法について説明する。なお、図17示す一連の処理は、所定のサンプリング周期で繰り返して実行される。
まず、図2に示すスイッチ回路16の制御回路161は、電流計163で電流が検出されたか否かを判断する(ステップS11)。電流が検出されない場合には(ステップS11でNO)、ステップS13に処理を移行する。ステップS13では、(2a)式による放熱処理を行う。
電流が検出された場合には(ステップS11でYES)、制御回路161は、前述したパターン1〜パターン6に基づいて、(1a)式による発熱処理、または(2a)式による放熱処理を行う(ステップS12,S13)。
ステップS14において、制御回路161は、ステップS12またはS13の処理で求められた発熱温度、または放熱温度に基づいて、現在の電線温度を推定しメモリ(図示省略)等に保存する。
ステップS15において、制御回路161は、ステップS14の処理で求められた推定温度が許容温度以下であるか否かを判断する。ここで、許容温度とは電線及び回路構成要素が耐えられる上限の温度であり、例えば、電線の発煙温度(一例として150℃)、或いはこれ以下の温度に設定する。
制御回路161は、現在の推定温度が許容温度以下であると判断した場合には(ステップS15でYES)、ステップS11の処理に戻る。他方、現在の推定温度が許容温度を超えていると判断した場合には(ステップS15でNO)、電子スイッチS1(図2参照)を強制オフ状態とする(ステップS16)。この場合には、電子スイッチS1の駆動スイッチ(図示省略)を操作しても該電子スイッチS1はオンとならない。
ステップS17において、制御回路161は、上述した(2a)式に基づき、周囲温度に向けて放熱処理を行う。即ち、電子スイッチS1がオフとなって電線に電流が流れないので、ステップS14の処理と同様に、周囲温度に向けて放熱処理を行う。
ステップS18において、制御回路161は、電線の推定温度が周囲温度に達したか否かを判定する。周囲温度に達していない場合には(ステップS18でNO)、ステップS17に処理を戻す。他方、周囲温度に達した場合には(ステップS18でYES)、電子スイッチS1の強制オフ状態を解除する(ステップS19)。
つまり、電線の推定温度が周囲温度に達した場合には、負荷回路に再度電流を流しても問題はないので、電子スイッチS1の強制オフを解除する。即ち、電子スイッチS1をオンとして、負荷11の電力供給を可能とし、半導体スイッチTr1をオンとすることにより、負荷回路に電流を流すことができる。その後、ステップS11に処理を戻す。こうして、電線温度の推定処理が行われるのである。
このようにして、第1実施形態に係る負荷回路では、(1)式に示した発熱による温度演算式、及び(2)式に示した放熱による温度演算式に用いられる導体抵抗r、及び熱抵抗Rをそれぞれ疑似導体抵抗r*、及び疑似熱抵抗R*に変更している。即ち、実際の導体抵抗rよりも大きい疑似導体抵抗r*を設定し、且つ実際の熱抵抗Rよりも小さい疑似熱抵抗R*を設定し、これらに基づいて上述した(1a)式、(2a)式を得ている。
そして、これらの(1a)、(2a)式を用いて電線W1の温度を推定し、この推定温度が電線の許容温度(例えば、150℃)に達した場合には、電子スイッチS1を遮断することにより、負荷回路を保護する。従って、負荷11に過電流が流れ、電線W1の実際の温度が許容温度(例えば、150℃)に達する前の時点で、確実に回路を遮断して電線W1及びその下流側に設けられる負荷11を保護することができ、従来のフューズを使用する必要がない。
更に、従来のフューズのように、ラッシュ電流及び負荷のオン、オフの繰り返しにより劣化することがなく、許容温度にマージンをとる必要がないので、電線径を細径化することができ、電線の小型、軽量化を図ることができ、ひいては燃費向上の効果を発揮することができる。
また、従来のフューズは5[A]、7.5[A]、10[A]、15[A]、20[A]・・のように決められた電流値が設定されていたが、本実施形態に係る負荷回路では、疑似導体抵抗r*、及び疑似熱抵抗R*を適宜設定することにより、任意の電流値(例えば、6[A]、12.5[A]等)を設定できるので、電線径の細径化に役立てることができる。
また、温度推定方式を利用しているため、1つの負荷に対して1つのフューズの構成を備える負荷回路のみならず、下流側に分岐した複数の負荷が接続されるシステムや、ランダムなタイミングで負荷のオン、オフが行われる負荷回路にも適用することができる。
[第2実施形態の説明]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、(1)式及び(2)式に示した導体抵抗r、及び熱抵抗Rをそれぞれ疑似導体抵抗r*、及び疑似熱抵抗R*に変更する例について説明したが、第2実施形態では、(1)式及び(2)式に示した熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更し、且つ、電線の許容温度を実際の許容温度よりも低い疑似許容温度とすることにより、フューズを模擬した温度特性を得る。以下、第2実施形態で用いる温度演算手法について説明する。
[疑似許容温度を用いた温度演算]
上述した(1)式、(2)式において、電線の許容温度を実際の値(例えば、150℃)よりも低い値に変更すれば、電線の推定温度T2が許容温度に達するまでの所要時間が短くなる。以下、詳細に説明する。
図7は、許容温度150℃の電線(以下、サンプル電線という)を使用し、このサンプル電線に20[A]の電流(小さめの過電流)を連続して流したときの電線温度の変化を示す特性図であり、(b)は(a)に示す“C”部分の拡大図である。また、図7に示す曲線s29は、時間経過に対する電線温度の変化を示す特性図、曲線s30は、電線温度が26℃を示す線、曲線s31は、電線温度が150℃を示す線である。
そして、図7(b)に示すように、周囲温度が25℃の環境下で電線に20[A]の電流が継続して流れた場合には、電線温度は0.33[sec]で26℃に達する。即ち、s29とs30が交差する。また、図7(a)に示すように、周囲温度が25℃の環境下で電線に20[A]の電流が継続して流れた場合には、電線温度は68[sec]で150℃に達する。即ち、s29とs31が交差する。従って、電線の許容温度を低い値に変更することにより、電線の推定温度T2が許容温度に達するまでの所要時間が短くすることができる。
図8は、サンプル電線に50[A]の電流(大きめの過電流)を連続して流したときの電線温度の変化を示す特性図であり、(b)は(a)に示す“D”部分の拡大図、(c)は(a)に示す“E”部分の拡大図である。また、図7に示す曲線s32は、時間経過に対する電線温度の変化を示す特性図、曲線s33は、電線温度が26℃を示す線、曲線s34は、電線温度が150℃を示す線である。
そして、図8(c)に示すように、周囲温度が25℃の環境下で電線に50[A]の電流が継続して流れた場合には、電線温度は0.028[sec]で26℃に達する。即ち、s32とs33が交差する。また、図8(b)に示すように、周囲温度が25℃の環境下で電線に50[A]の電流が継続して流れた場合には、電線温度は5.5[sec]で150℃に達する。即ち、s32とs34が交差する。従って、上述した20[A]の場合と同様に、電線の許容温度を低い値に変更することにより、電線の推定温度T2が許容温度に達するまでの所要時間が短くすることができる。
[疑似熱抵抗R*を用いた温度演算手法]
また、前述した図5,図6で説明したように、サンプル電線に20[A]、50[A]の電流を継続して流した場合には、疑似熱抵抗R*を用いことにより、飽和温度を低減させることができる。
以上の内容をまとめると、電線の許容温度を実際の許容温度(例えば、150℃)よりも低く設定した疑似許容温度(例えば、26℃)に変更することにより、電線の推定温度T2が許容温度に達するまでの所要時間を短くすることができ、更に、上述した(1)、(2)式に用いられる熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更することにより、電線の飽和温度を低下させることができる。
本実施形態では、電線の許容温度を実際の許容温度よりも低い疑似許容温度に設定し、且つ上記の(1)式、(2)式に用いられる熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更した式、即ち、下記の(1b)式、(2b)式を設定する。
T2=T1+I12×r×(R*)×{1−exp(−t/C・R)} …(1b)
T2=T1+I22×r×(R*)×{exp(−t/C・R)} …(2b)
(電線の許容温度=26[℃]、R*=0.3[℃/W])
そして、上記(1b)、(2b)式を用いて、電線の推定温度が疑似許容温度に達した場合に、電子スイッチS1を遮断して回路を保護する。
以下、上記した(1b)式、(2b)式を設定する手順について説明する。
図14に示す曲線s1は、許容温度を150℃としたときの、電流・遮断時間特性を示す特性図である。即ち、曲線s1は、上述した(1)式の左辺のT2を150℃に固定したときの、右辺の電流I1と経過時間t[sec]との関係を示している。
また、曲線s11は、許容温度を疑似許容温度(50℃)に設定したときの、電流・遮断時間特性を示す特性図、曲線s11′は、許容温度を疑似許容温度(500℃)に設定したときの、電流・遮断時間特性を示す特性図である。そして、各曲線s1、s11、s11′から理解されるように、疑似許容温度を実際の許容温度よりも低い値に変更した場合には、曲線は左下方向に向けてシフトし、実際の許容温度よりも高い値に変更した場合には、曲線は右上方向に向けてシフトする。
そこで、図9に示した曲線s1(許容温度;150℃)に対して、疑似許容温度を26℃とした場合には、図15の曲線s12に示す曲線が得られる。
図15に示すように、電流が10[A]を超える領域では、曲線s12は曲線s2とs3の間となる特性を有している。しかし、電流が10[A]以下となる領域では、曲線s3よりも大きく左側にシフトし、更には、負荷特性曲線s4よりも左側にシフトしている。これは、負荷に通常電流が流れた場合に、負荷回路が遮断されることを意味する。
また、図12に示したように、実際の熱抵抗Rよりも小さい疑似熱抵抗R*を用いた場合には、電流・遮断時間特性曲線の左端の値は、図12中の右側にシフトし、実際の熱抵抗Rよりも大きい疑似熱抵抗R*を用いた場合には、電流・遮断時間特性曲線の左端の値は、図12中の左側にシフトする。
従って、疑似許容温度を26℃に設定し、且つ、疑似熱抵抗R*を0.3[℃/W](即ち、R*<R=7.53[℃/W])とすることにより、図16の特性曲線s13に示すように、特性曲線s12の最小電流を右側にシフトさせた特性曲線を得ることができる。そして、特性曲線s13は、特性曲線s2とs3の間となる特性を有しているので、フューズを模擬した電流・遮断時間特性を有することになる。
上記のことから、電線の許容温度を実際の許容温度である150℃から疑似許容温度26℃に変更し、更に、(1)、(2)式に用いる熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*(例えば、R*=0.3[℃/W])に変更した(1b)式、(2b)式を設定し、この(1b)式、(2b)式を用いて電線の温度を推定し、推定した電線温度が疑似許容温度(26℃)に達した場合に、電子スイッチS1(図2参照)を遮断すれば、従来のフューズとほぼ同等の特性を得ることができることになる。なお、この場合の推定温度は、実際の電線温度ではなく、上記の温度演算手法で決められる擬似的な温度であることは言うまでもない。
[第2実施形態の動作説明]
第2実施形態に係る温度推定処理の手順は、前述した図17に示したフローチャートに記載した(1a)式、(2a)式を(1b)式、(2b)式に変更するのみであり、それ以外は図17と同様であるので説明を省略する。
このようにして、第2実施形態に係る負荷回路では、電線の許容温度を26℃に変更し、(1)式に示した発熱による温度演算式、及び(2)式に示した放熱による温度演算式に用いられる熱抵抗Rを疑似熱抵抗R*に変更して、(1b)式、(1b)式を得ている。
そして、このこれらの(1b)、(2b)式を用いて電線W1の温度を推定し、この推定温度が疑似許容温度(例えば、26℃)に達した場合には、電子スイッチS1を遮断することにより、負荷回路を保護する。従って、負荷11に過電流が流れ、電線W1の温度が実際の許容温度(例えば、150℃)に達する前の時点で、確実に回路を遮断して電線W1及びその下流側に設けられる負荷11を保護することができ、従来のフューズを使用する必要がない。
更に、従来のフューズのように、ラッシュ電流及び負荷のオン、オフの繰り返しにより劣化することがなく、許容温度にマージンをとる必要がないので、電線径を細径化することができ、電線の小型、軽量化を図ることができ、ひいては燃費向上の効果を発揮することができる。
また、従来のフューズは5[A]、7.5[A]、10[A]、15[A]、20[A]・・のように決められた電流値が設定されていたが、第2実施形態に係る負荷回路では、疑似許容温度、及び疑似熱抵抗R*を適宜設定することにより、任意の電流値(例えば、6[A]、12.5[A]等)を設定できるので、電線径の細径化に役立てることができる。
また、温度推定方式を利用しているため、1つの負荷に対して1つのフューズの構成を備える負荷回路のみならず、下流側に分岐した複数の負荷が接続されるシステムや、ランダムなタイミングで負荷のオン、オフが行われる負荷回路にも適用することができる。
以上、本発明の負荷回路の制御方法を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
フューズを使用することなく負荷回路に用いられる電線、及び半導体スイッチを保護する上で極めて有用である。
11 負荷
12 ECU
13 J/B(ジャンクションボックス)
14 制御IC
15 制御部
16 スイッチ回路
161 制御回路
162 タイマ
163 電流計(電流検出手段)
VB バッテリ
S1 電子スイッチ(スイッチ手段)
Tr1 半導体スイッチ

Claims (6)

  1. 車両内に設けられ、電源と、半導体スイッチと、負荷と、前記電源と負荷との間に設けられるスイッチ手段と、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、を有し、前記電流検出手段で検出される電流に基づいて、前記スイッチ手段のオン、オフを制御する負荷回路の制御方法において、
    前記電流検出手段での検出結果に基づいて、前記負荷に電流が流れているか否かを判断する工程と、
    電線の発熱量、及び放熱量を算出する演算式に用いられる導体抵抗(r)を疑似導体抵抗(r*)に変更し、且つ、熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更した疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づき、前記負荷に電流が流れている場合には、前記疑似発熱温度演算式を用いて電線の発熱処理を行う工程と、
    前記負荷に電流が流れていない場合には、前記疑似放熱温度演算式を用いて電線の放熱処理を行う工程と、
    前記発熱処理、及び放熱処理により推定される電線温度が許容温度以下であるか否かを判断する工程と、
    電線の推定温度が前記許容温度を超えた場合には、前記スイッチ手段を強制オフとする工程と、
    前記スイッチ手段が強制オフとされた際には、その後前記放熱処理を実行し、電線温度が周囲温度に達した際に前記スイッチ手段の強制オフを解除する工程と、
    を有し、
    前記疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づく電流・遮断時間特性が、前記負荷回路に用いられる電線を保護するために、前記電源と半導体スイッチとの間に設けるフューズを想定した場合に、フューズの最低の電流・遮断時間特性と、最高の電流・遮断時間特性との間となるように、前記疑似導体抵抗(r*)、及び前記疑似熱抵抗(R*)が設定されていること
    を特徴とする負荷回路の制御方法。
  2. 前記電線の発熱量を算出する演算式は下記(1)式であり、前記電線の放熱量を算出する演算式は下記(2)式であることを特徴とする請求項1に記載の負荷回路の制御方法。
    T2=T1+I12rR{1−exp(−t/C・R)} …(1)
    T2=T1+I22rR{exp(−t/C・R)} …(2)
    但し、T1は周囲温度[℃]、T2は電線の推定温度[℃]、I1,I2は通電電流[A]、rは電線導体抵抗[Ω]、Rは熱抵抗[℃/W]、Cは熱容量[J/℃]、tは時間[sec]。
  3. 前記疑似導体抵抗(r*)は電線の導体抵抗(r)よりも大きい値であり、前記疑似熱抵抗(R*)は電線の熱抵抗(R)よりも小さい値であることを特徴とする請求項1または2に記載の負荷回路の制御方法。
  4. 車両内に設けられ、電源と、半導体スイッチと、負荷と、前記電源と負荷との間に設けられるスイッチ手段と、前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、を有し、前記電流検出手段で検出される電流に基づいて、前記スイッチ手段のオン、オフを制御する負荷回路の制御方法において、
    前記電流検出手段での検出結果に基づいて、前記負荷に電流が流れているか否かを判断する工程と、
    電線の許容温度を実際よりも低い疑似許容温度に設定し、且つ、前記電線の発熱量、及び放熱量を算出する演算式に用いられる熱抵抗(R)を疑似熱抵抗(R*)に変更した疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づき、前記負荷に電流が流れている場合には、前記疑似発熱温度演算式を用いて電線の発熱処理を行う工程と、
    前記負荷に電流が流れていない場合には、前記疑似放熱温度演算式を用いて電線の放熱処理を行う工程と、
    前記発熱処理、及び放熱処理により推定される電線温度が許容温度以下であるか否かを判断する工程と、
    電線の推定温度が前記許容温度を超えた場合には、前記スイッチ手段を強制オフとする工程と、
    前記スイッチ手段が強制オフとされた際には、その後前記放熱処理を実行し、電線温度が周囲温度に達した際に前記スイッチ手段の強制オフを解除する工程と、
    を有し、
    前記疑似発熱温度演算式、及び疑似放熱温度演算式に基づく電流・遮断時間特性が、前記負荷回路に用いられる電線を保護するために、前記電源と半導体スイッチとの間に設けるフューズを想定した場合に、フューズの最低の電流・遮断時間特性と、最高の電流・遮断時間特性との間となるように、前記電線の許容温度、及び前記疑似熱抵抗(R*)が設定されていること
    を特徴とする負荷回路の制御方法。
  5. 前記電線の発熱量を算出する演算式は下記(1)式であり、前記電線の放熱量を算出する演算式は下記(2)式であることを特徴とする請求項4に記載の負荷回路の制御方法。
    T2=T1+I12rR{1−exp(−t/C・R)} …(1)
    T2=T1+I22rR{exp(−t/C・R)} …(2)
    但し、T1は周囲温度[℃]、T2は電線の推定温度[℃]、I1,I2は通電電流[A]、rは電線導体抵抗[Ω]、Rは熱抵抗[℃/W]、Cは熱容量[J/℃]、tは時間[sec]。
  6. 前記疑似熱抵抗(R*)は電線の熱抵抗(R)よりも小さい値であることを特徴とする請求項4または5に記載の負荷回路の制御方法。
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