JP2015035508A - 抵抗基板及び回転型可変抵抗器並びに抵抗基板の製造方法 - Google Patents

抵抗基板及び回転型可変抵抗器並びに抵抗基板の製造方法 Download PDF

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修 角川
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Abstract

【課題】抵抗体パターンをレーザ加工により形成することができて、リニアリティ特性を向上できる抵抗基板等を提供すること。
【解決手段】絶縁基板(700)上に絶縁層(701)を印刷形成する絶縁層印刷工程と、第1電極パターン(702)及び第2電極パターン(703)を絶縁層の上に印刷形成する電極印刷工程と、絶縁層の上に、第1電極パターン及び第2電極パターンを覆うように抵抗体層(704)をベタ膜状に印刷形成する抵抗体層印刷工程と、抵抗体層上にレーザを照射して抵抗体層を除去することで形成される分離パターン(705)によって少なくとも外周側と内周側とを挟まれ、抵抗体層から絶縁状態とされた抵抗体パターン(706)を得る抵抗体形成工程とを有することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、抵抗基板及び回転型可変抵抗器並びに抵抗基板の製造方法に関し、特に、リニアリティ特性に優れた抵抗基板及び回転型可変抵抗器並びに抵抗基板の製造方法に関する。
従来、抵抗基板に対して回転可能な回転体と、抵抗基板に印刷形成された抵抗体パターンに摺接する摺動子と、この摺動子を保持して回転体と一体的に回転する受け部材とを備え、抵抗体パターンに対する摺動子の摺接位置に応じて電気信号を出力する回転型可変抵抗器において、受け部材を回転体に対して回転させることにより、回転体と受け部材との回転方向の相対位置を調整可能とするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回転型可変抵抗器によれば、抵抗基板に回転体を位置合わせした組立段階で受け部材だけを回転できるため、抵抗体パターンの印刷時の位置ずれ等を組立段階で調整でき、回転体の回転位置と出力値とのリニアリティ特性を向上させることができる。
特開2008−135558号公報
上述したような従来の回転型可変抵抗器において、出力値のリニアリティ特性は、抵抗基板上に設けられる抵抗体パターンの膜厚の均一性の影響を受ける。このため、抵抗体パターンの膜厚の均一性が確保されていないと、リニアリティ特性が低下する。抵抗基板上の抵抗体パターンは、スクリーン印刷により設けることが一般的である。抵抗体パターン等をスクリーン印刷により設ける場合には、印刷開始位置と、印刷途中位置(例えば、抵抗体パターンの中間位置以降)とで抵抗体パターンの膜厚が不均一となる事態が発生し得る。
スクリーン印刷における抵抗体パターンの膜厚の不均一の問題は、印刷箇所におけるスキージと印刷マスクとの摩擦抵抗(摩擦係数)の相違がその要因の1つと考えられる。例えば、印刷開始位置(抵抗体パターンの外周部の一部)では、印刷マスクの摩擦抵抗が低い一方、抵抗体パターンの中間領域以降では、摩擦抵抗が印刷開始位置よりも高くなることが想定される。このように摩擦抵抗が変動する場合、印刷マスクに接触するスキージは、その接触角度を変更しながら移動する。このため、摩擦抵抗が低い場合には、その接触角度が相対的に大きくなる一方、摩擦抵抗が高い場合には、その接触角度が相対的に小さくなることが推測される。これらの接触角度の変化に伴って抵抗体パターンを構成する材料の供給量が変化し、その膜厚が不均一になると考えられる。
このようなスクリーン印刷に伴う抵抗体パターンの膜厚の不均一の問題に対応するため、例えば、絶縁基板に抵抗体層を一様に覆うベタ膜状に印刷形成して、レーザ加工により不要部分を除去することで円弧状の抵抗体パターンを形成することが考えられる。一方、可変抵抗器においては、車載用の高温環境下で用いられるセンサ等に適用されることを考慮して、耐熱性に優れた絶縁基板としてガラスエポキシ基板を利用することが好ましい。このため、発明者は、絶縁基板としてガラスエポキシ基板を用いる一方、ガラスエポキシ基板上の抵抗体層にレーザを照射して抵抗体層の不要部分を除去することを試みた。しかしながら、レーザ加工による抵抗体層の不要部分を除去する際、ガラスエポキシ基板に達したレーザにより基板表面が炭化し、所望の形状に抵抗体パターンを形成することが困難であった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、抵抗体パターンをレーザ加工により形成することを可能として、リニアリティ特性を向上できる抵抗基板及び回転型可変抵抗器並びに抵抗基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の抵抗基板は、絶縁基板上に、摺動子が円弧状に摺動する抵抗体パターンと集電体パターンとがスクリーン印刷により印刷形成されると共に、前記抵抗体パターンの一端部に導通する第1電極パターンと、前記抵抗体パターンの他端部に導通する第2電極パターンとが形成された回転型可変抵抗器用の抵抗基板において、前記抵抗体パターンの少なくとも外周側と内周側には、当該抵抗体パターンと同じ材料からなる抵抗体層が形成されると共に、前記抵抗体パターン及び前記抵抗体層は、前記絶縁基板の上に形成された絶縁層上に設けられており、前記抵抗体パターンと前記抵抗体層との間には、レーザ照射により前記抵抗体層が除去されてなる分離パターンが設けられ、前記分離パターンから前記絶縁層が露出すると共に、前記抵抗体パターンと前記抵抗体層とが絶縁されていることを特徴とする。
この抵抗基板によれば、抵抗体層をベタ膜状に印刷する一方、レーザ加工により抵抗体パターンを抵抗体層から分離して形成できるので、単に抵抗体パターンをスクリーン印刷により形成する場合のように、抵抗体パターンの膜厚が不均一となる事態を抑制できる。一方、抵抗体パターン及び抵抗体層が絶縁基板の上に形成された絶縁層上に積層されていることから、絶縁基板がレーザ加工の影響を受けることを防止できるので、絶縁基板の材質によらず、円弧形状を有する抵抗体パターンの形状をレーザ加工により得ることができる。この結果、抵抗体パターンをレーザ加工により形成することができて、リニアリティ特性に優れた抵抗基板を得ることが可能となる。
上記抵抗基板において、前記絶縁基板は、ガラスエポキシ基板で構成されることが好ましい。この場合には、抵抗基板を構成する絶縁基板がガラスエポキシ基板で構成されることから、抵抗基板が車載用の高温環境下で用いられるセンサ等に適用される場合においても、出力信号のリニアリティ特性の良好な抵抗基板を得ることができる。
上記抵抗基板において、前記絶縁層は、熱硬化性樹脂の塗膜で構成されることが好ましい。この場合には、絶縁基板上に形成される絶縁層が熱硬化樹脂の塗膜で構成されるので、抵抗体層を除去したレーザが絶縁層に達して加熱されたとしても、絶縁層が軟化することがないので、レーザが絶縁基板(ガラスエポキシ基板)に到達するのを防止でき、適切に抵抗体パターンを形成することが可能となる。
例えば、上記抵抗基板において、前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂で構成される。熱硬化性樹脂がフェノール樹脂で構成される場合には、印刷後の加熱処理に応じて硬化する際に水分が発生し得る。このような水分の発生は、塗膜の表面に微小な凹凸の発生の原因となり、抵抗基板を用いた可変抵抗器における出力特性に影響を及ぼし得る。これに対し、熱硬化性樹脂をエポキシ樹脂で構成する場合には、このような水分の発生を防止でき、凹凸の少ない表面の塗膜を得ることが可能となる。
また、上記抵抗基板において、前記集電体パターンは、前記抵抗体パターンの内周側において前記絶縁層の上に形成されると共に、前記集電体パターンの上には、前記抵抗体パターンと同じ材料からなるオーバーコート層が、当該集電体パターンを覆うように形成されており、このオーバーコート層が前記抵抗体層の一部を構成していることが好ましい。この場合には、集電体パターンを覆うオーバーコート層が、抵抗体層の一部を構成していることから、抵抗体パターンと集電体パターンとを近接して設けることができるので、抵抗体層を設けることに伴って抵抗基板が大きくなるのを抑制することが可能となる。
本発明の回転型可変抵抗器は、上述したいずれかの態様の抵抗基板と、前記抵抗基板が有する絶縁基板に印刷形成された抵抗体パターン及び集電体パターン上を摺動する摺動子とを具備することを特徴とする。
この回転型可変抵抗器によれば、上述したいずれかの態様の抵抗基板を備えることから、抵抗体パターンをレーザ加工により形成することができて、リニアリティ特性を向上できる回転型可変抵抗器を得ることが可能となる。
本発明の抵抗基板の製造方法は、絶縁基板上に、摺動子が円弧状に摺動する抵抗体パターンと集電体パターンとがスクリーン印刷により印刷形成されると共に、前記抵抗体パターンの一端部に導通する第1電極パターンと、前記抵抗体パターンの他端部に導通する第2電極パターンとが形成された回転型可変抵抗器用の抵抗基板の製造方法において、前記絶縁基板上に絶縁層を印刷形成する絶縁層印刷工程と、前記第1電極パターン及び第2電極パターンを離間した状態で、前記絶縁層の上に印刷形成する電極印刷工程と、前記絶縁層の上に、前記第1電極パターン及び第2電極パターンを覆うように抵抗体層をベタ膜状に印刷形成する抵抗体層印刷工程と、前記抵抗体層上にレーザを照射して前記抵抗体層を除去することで形成される分離パターンによって少なくとも外周側と内周側とを挟まれ、前記抵抗体層から絶縁状態とされた円弧形状を有する前記抵抗体パターンを得る抵抗体形成工程とを有することを特徴とする。
この抵抗基板の製造方法によれば、抵抗体層をベタ膜状に印刷する一方、レーザ加工により抵抗体パターンを抵抗体層から分離して形成できるので、単に抵抗体パターンをスクリーン印刷する場合のように、抵抗体パターンの膜厚が不均一となる事態を抑制できる。一方、抵抗体パターン及び抵抗体層が絶縁基板の上に形成された絶縁層上に積層されていることから、絶縁基板がレーザ加工の影響を受けることを防止できるので、絶縁基板の材質によらず、円弧形状を有する抵抗体パターンの形状をレーザ加工により得ることができる。この結果、抵抗体パターンをレーザ加工により形成することができて、リニアリティ特性に優れた抵抗基板を得ることが可能となる。
上記抵抗基板の製造方法において、前記絶縁基板は、ガラスエポキシ基板で構成されることが好ましい。この場合には、抵抗基板を構成する絶縁基板がガラスエポキシ基板で構成されることから、抵抗基板が車載用の高温環境下で用いられるセンサ等に適用される場合においても、出力信号のリニアリティ特性の良好な抵抗基板を得ることができる。
上記抵抗基板の製造方法において、前記絶縁層は、エポキシ樹脂の塗膜で構成されることが好ましい。この場合には、絶縁層がフェノール樹脂で構成される場合には、印刷後の加熱処理に応じて硬化する際に水分が発生し得る。このような水分の発生は、塗膜の表面に微小な凹凸の発生の原因となり、抵抗基板を用いた可変抵抗器における出力特性に影響を及ぼし得る。これに対し、絶縁層をエポキシ樹脂で構成する場合には、このような水分の発生を防止でき、凹凸の少ない表面の塗膜を得ることが可能となる。
上記抵抗基板の製造方法においては、前記電極印刷工程にて、前記抵抗体パターンの内周側において前記集電体パターンが前記絶縁層の上に形成され、前記抵抗体層印刷工程にて、前記集電体パターンの上に、前記抵抗体パターンと同じ材料からなるオーバーコート層が、当該集電体パターンを覆うように形成され、このオーバーコート層が前記抵抗体層の一部を構成することが好ましい。この場合には、集電体パターンを覆うオーバーコート層が、抵抗体層の一部を構成していることから、抵抗体パターンと集電体パターンとを近接して設けることができるので、抵抗体層を設けることに伴って抵抗基板が大きくなるのを抑制することが可能となる。
本発明によれば、抵抗体パターンをレーザ加工により形成することができるため、リニアリティ特性に優れた抵抗基板及び回転型可変抵抗器並びに抵抗基板の製造方法を提供することが可能となる。
本実施の形態に係る抵抗基板が適用される可変抵抗器の分解斜視図である。 本実施の形態に係る抵抗基板が適用される可変抵抗器の分解斜視図である。 本実施の形態に係る抵抗基板の平面図である。 本実施の形態に係る抵抗基板の製造工程の説明図である。 本実施の形態に係る抵抗基板の断面図である。 ガラスエポキシ基板で構成された絶縁基板にレーザ加工を施した場合の顕微鏡写真及びその模式図である。 ガラスエポキシ基板で構成され、絶縁層が積層された絶縁基板にレーザ加工を施した場合の顕微鏡写真及びその模式図である。 フェノール樹脂で構成される絶縁層の表面状態を示す顕微鏡写真及びその模式図である。 エポキシ樹脂で構成される絶縁層の表面状態を示す顕微鏡写真及びその模式図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係る抵抗基板は、回転操作型の可変抵抗器に好適に用いられる。また、以下においては、本発明を抵抗基板に具現化して説明するが、本発明は、抵抗基板に限定されず、この抵抗基板の製造方法及びこの抵抗基板を用いた可変抵抗器(回転型可変抵抗器)においても成立する。
図1及び図2は、本発明の一実施の形態に係る抵抗基板が適用される回転型可変抵抗器(以下、単に「可変抵抗器」という)1の分解斜視図である。なお、以下においては、説明の便宜上、図1に示す上方側を「可変抵抗器1の上方側」と呼び、図1に示す下方側を「可変抵抗器1の下方側」と呼ぶものとする。図1においては、上方側から可変抵抗器1を示し、図2においては、下方側から可変抵抗器1を示している。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る可変抵抗器1は、絶縁性の樹脂材料で成形されるケース2と、ケース2上に配置される抵抗基板3と、抵抗基板3上を回転移動可能に保持される摺動子受け4と、摺動子受け4の下面に固定される摺動子5と、後述する抵抗基板3の端子部35に接続される複数の出力端子6とを含んで構成される。なお、図1及び図2においては、説明の便宜上、抵抗基板3が有する複数の端子部35を分離して示している。
本実施の形態に係る可変抵抗器1においては、ケース2の上面に設けられた基板収容部21に抵抗基板3が収容される一方、摺動子5が下面に固定された摺動子受け4がケース2に対して回転可能に取り付けられる。ここで、抵抗基板3は、概して円盤形状を有し、その中央に円形の開口部31が設けられている。抵抗基板3は、基板収容部21内に設けられた円筒部22を開口部31に挿入させた状態で基板収容部21に収容される。なお、ケース2において、円筒部22の内側には円形の開口部23が形成されている。
抵抗基板3の上面であって、開口部31の周囲には、抵抗体パターン32及び抵抗体層33が形成されている。なお、抵抗基板3の所定位置には、複数の貫通孔34a〜34cが形成されている。各端子部35は、これらの貫通孔34a〜34cに一方の固定片35aを挿入した状態で抵抗基板3に固定される。各出力端子6には、端子部35の他方の固定片35bを収容する貫通孔61が形成されている。各出力端子6は、貫通孔61で端子部35の他方の固定片35bを収容した状態で固定される。
摺動子受け4は、概して円盤形状を有し、その下面中央に円筒形状部41が設けられている。摺動子受け4は、円筒形状部41の内周に形成された非円形形状部41aで図示しない回転軸と係合し、この回転軸の回転に伴って回転可能に構成されている。摺動子5は、概して円環形状を有し、円筒形状部41の周囲において、摺動子受け4の下面に形成された複数の固定片42により固定される。摺動子5が固定された摺動子受け4は、円筒形状部41をケース2の円筒部22に挿入した状態でケース2に回転可能に取り付けられる。例えば、摺動子受け4は、円筒形状部41の下端部を熱変形させることでケース2に固定される。なお、図1及び図2においては、説明の便宜上、円筒形状部41が変形した状態について示している。摺動子受け4がケース2に取り付けられた状態において、摺動子5は、抵抗基板3の表面(上面)を摺動可能に配置される。
摺動子5は、例えば、弾性を有する金属板材に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施して形成される。摺動子5には、僅かに下方側に延伸する第1摺動腕部51と、第2摺動腕部52とが設けられている。第1摺動腕部51は、概して半円環形状を有する。第1摺動腕部51の中央には、下方側に突出して摺動部51aが設けられている。第2摺動腕部52は、概して円環形状を有し、第1摺動腕部51の内側に配置されている。第2摺動腕部52の所定位置には、下方側に突出して一対の摺動部52aが設けられている。摺動子受け4は、摺動子5のこれらの第1摺動腕部51、第2摺動腕部52が有する弾力により僅かに上方側に持ち上げられた状態でケース2に取り付けられている。
本実施の形態に係る可変抵抗器1においては、円筒形状部41(非円形形状部41a)と係合する回転軸の回転に応じて摺動子受け4が回転すると、この回転に伴って抵抗体パターン32に対する摺動子5の摺動部51aの接触位置が変化する。そして、この摺動部51aの接触位置の変化に応じて出力端子6から出力される信号の値も変化する。可変抵抗器1が搭載される機器において、この出力信号の値を検出することにより、回転軸の回転量又は被検出対象の回転位置を検出することができる。
ここで、本実施の形態に係る抵抗基板3の構成について図3を用いて説明する。図3A、図3Bは、本実施の形態に係る抵抗基板3の平面図である。なお、図3においては、説明の便宜上、抵抗基板3に設けられる端子部35を省略している。また、図3Aにおいては、説明の便宜上、抵抗体パターン32と、第1延設部32a及び第2延設部32bとの境界位置を破線で示している。さらに、図3Bにおいては、説明の便宜上、抵抗基板3の内部に設けられる集電体パターン37、第1電極パターン38及び第2電極パターン39を示している。
図3に示すように、抵抗基板3は、平面視にて、概して円形状を有すると共に、同図に示す下端部に直線形状部3aを有している。抵抗基板3の表面(上面)には、円弧形状を有する抵抗体パターン32が設けられている。詳細について後述するように、抵抗体パターン32は、抵抗基板3の一定範囲で円弧形状を描くように設けられている(図3B参照)。また、この抵抗体パターン32の少なくとも内周側及び外周側には、抵抗体層33が設けられている。以下においては、説明の便宜上、抵抗体パターン32の内周側に配置される抵抗体層33を抵抗体層33aと呼び、抵抗体パターン32の外周側に配置される抵抗体層33を抵抗体層33bと呼ぶものとする。抵抗体層33aの略中央には、開口部31が形成されている。また、抵抗体パターン32と抵抗体層33(33a、33b)とは絶縁状態となっている。
抵抗体パターン32と抵抗体層33との間には、これらを分離する分離パターン36が設けられている。分離パターン36は、詳細について後述するように、抵抗基板3を構成する絶縁基板上に形成された絶縁層が露出する溝部で構成されている。分離パターン36は、抵抗基板3の内周側に配置される分離パターン36aと、外周側に配置される分離パターン36bとを有する。分離パターン36aは、抵抗体パターン32と抵抗体層33aとの間に設けられている。一方、分離パターン36bは、抵抗体パターン32と抵抗体層33bとの間に設けられている。すなわち、抵抗基板3の表面(上面)においては、抵抗体パターン32と抵抗体層33aとが分離パターン36aにより区画され、抵抗体パターン32と抵抗体層33bとが分離パターン36bにより区画されている。言い換えると、円弧形状を有する抵抗体パターン32は、分離パターン36a、36bによって外周側と内周側とを挟まれる位置に形成されている。
図3Bに示すように、抵抗体層33aの下層には、集電体パターン37が設けられている。集電体パターン37は、概して円環形状を有すると共にその一部が幅広部となった円環形状部37aと、この円環形状部37aの一部から図3Bに示す下方側に延出する延出部37bとを有する。この幅広部の上に位置する抵抗体層33a上を摺動子5の摺動部52aが摺接する。また、分離パターン36aと、分離パターン36bとに囲まれる領域内であって、抵抗体パターン32の周方向外側には、第1延設部32a及び第2延設部32bが設けられている。これらの第1延設部32a、第2延設部32bの下層には、それぞれ第1電極パターン38、第2電極パターン39が設けられている。
この場合において、抵抗体層33aは、集電体パターン37のオーバーコート層を構成し、集電体パターン37が抵抗基板3の表面に露出しないように覆っている。同様に、第1延設部32a、第2延設部32bは、それぞれ第1電極パターン38、第2電極パターン39のオーバーコート層を構成し、第1電極パターン38、第2電極パターン39が抵抗基板3の表面に露出しないように覆っている。なお、第1電極パターン38は、抵抗体パターン32の一端部(図3に示す右方側端部)に導通し、第2電極パターン39は、抵抗体パターン32の他端部(図3に示す左方側端部)に導通する。
貫通孔34a〜34cは、抵抗基板3の端部(図3に示す下端部)近傍において、直線形状部3aの延在方向に沿って同一直線上に配置されている。貫通孔34aは、第2電極パターン39及び第2延設部32bの一部を貫通するように設けられ、貫通孔34cは、第1電極パターン38及び第1延設部32aの一部を貫通するように設けられている。また、貫通孔34bは、集電体パターン37の延出部37b及び抵抗体層33aの一部を貫通するように設けられている。
次に、本実施の形態に係る抵抗基板3の製造方法について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態に係る抵抗基板3の製造工程の説明図である。なお、以下の説明においては、適宜、上述した抵抗基板3と共通する構成においても異なる符号を利用する。また、図4においては、本実施の形態に係る抵抗基板3に相当する抵抗基板710を3個取得できる絶縁基板700を例に説明するが、その取得個数については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
図4に示すように、本実施の形態に係る抵抗基板3の製造方法においては、絶縁基板700上に絶縁層701を印刷形成する絶縁層印刷工程(図4A)と、第1電極パターン702及び第2電極パターン703を離間した状態で、絶縁層701の上に印刷形成する電極印刷工程(図4B)と、絶縁層701の上に、第1電極パターン702及び第2電極パターン703を覆うように抵抗体層704をベタ膜状(ベタパターン)に印刷形成する抵抗体層印刷工程(図4C)と、抵抗体層704上にレーザを照射して抵抗体層704を除去することで形成される分離パターン705によって少なくとも外周側と内周側とが挟まれた抵抗体パターン706を得る抵抗体形成工程(図4D)と、絶縁基板700に外形加工を施して複数の抵抗基板710を得る外形加工工程(図4E)とを実行する。
本実施の形態に係る抵抗基板3の製造方法において、これらの絶縁層印刷工程、電極印刷工程及び抵抗体層印刷工程にはスクリーン印刷が用いられる。例えば、これらの絶縁層印刷工程、電極印刷工程及び抵抗体層印刷工程では、図4Aに示す絶縁基板700の一端部(右端部)から他端部(左端部)に向けてスクリーン印刷が行われる。なお、スクリーン印刷の印刷方向はこれに限定されず、絶縁基板700の他端部(左端部)から一端部(右端部)に向けてスクリーン印刷を行うものでも構わない。
本実施の形態に係る抵抗基板3の製造方法における絶縁基板700には、例えば、ガラスエポキシ基板が好適に用いられる。このように抵抗基板3の絶縁基板700として、ガラスエポキシ基板を用いることにより、抵抗基板3が車載用の高温環境下で用いられるセンサ等に適用される場合においても、出力信号のリニアリティ特性の良好な抵抗基板3を得ることができる。なお、絶縁基板700には、紙フェノール基板を用いることもできる。
絶縁層印刷工程においては、図4Aに示すように、絶縁基板700上の所定位置にベタ膜状に絶縁層701が印刷形成される。この場合において、絶縁層701は、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂の塗膜で構成される。より詳細には、ブチルカルビトール等の溶剤に、例えば、エポキシ樹脂を溶かした樹脂ペーストを絶縁層701の形状にスクリーン印刷する。そして、印刷後の樹脂ペーストに対して加熱処理を行い、硬化した絶縁層701を得る。なお、絶縁層印刷工程を含む各工程における加熱処理は、例えば、絶縁基板700を焼成炉に入れることにより行われる。
電極印刷工程においては、図4Bに示すように、絶縁基板700に印刷された絶縁層701上の所定位置に複数(図4においては、3個)の第1電極パターン702及び第2電極パターン703が互いに離間して印刷形成される。また、電極印刷工程においては、第1電極パターン702及び第2電極パターン703の内側に、複数(図4においては、3個)の集電体パターン707が印刷形成される。より詳細には、カルビトール等の溶剤で溶かしたバインダ樹脂(例えば、フェノール樹脂)溶液中に銀粒子を混入させた導電ペーストを第1電極パターン702、第2電極パターン703及び集電体パターン707の形状にスクリーン印刷する。そして、印刷後の導電ペーストに対して加熱処理を行い、硬化した第1電極パターン702、第2電極パターン703及び集電体パターン707を得る。なお、第1電極パターン702、第2電極パターン703及び集電体パターン707は、それぞれ上述した第1電極パターン38、第2電極パターン39及び集電体パターン37として機能する。
抵抗体層印刷工程においては、図4Cに示すように、絶縁層701の上に、第1電極パターン702、第2電極パターン703及び集電体パターン707を覆うように抵抗体層704がベタ膜状に印刷形成される。より詳細には、カルビトール等の溶剤で溶かしたフェノール樹脂等のバインダ樹脂溶液中に、カーボン粒子を混入させたカーボンペーストを抵抗体層704の形状にスクリーン印刷する。そして、印刷後のカーボンペーストに対して加熱処理を行い、硬化した抵抗体層704を得る。図4C及び図4Dにおいては、説明の便宜上、第1電極パターン702、第2電極パターン703及び集電体パターン707を破線で示している。
なお、この抵抗体層印刷工程においては、第1電極パターン702、第2電極パターン703及び集電体パターン707上に、抵抗体パターン706と同じ材料からなるオーバーコート層が印刷形成されることとなる。このように銀粒子を構成材料に含む第1電極パターン702及び第2電極パターン703並びに集電体パターン707をカーボンパターンにより被覆することから、銀粒子の硫化やシルバーマイグレーション(銀移行)を防止することができる。
抵抗体形成工程においては、図4Dに示すように、抵抗体層704上の所定位置にレーザを照射することで抵抗体層704が除去された分離パターン705が形成される。この分離パターン705は、抵抗体層704が除去され、その下層に配置された絶縁層701が露出した溝部を構成する。例えば、分離パターン705は、図4Dに示すように、環状に設けられている。この分離パターン705で区画された抵抗体層704の領域は、概して図4Dに示す下方側に開口したC字形状を有する。この分離パターン705で区画された抵抗体層704の領域には、円弧形状を有する抵抗体パターン706が形成されると共に、第1延設部706a及び第2延設部706bが形成される。なお、これらの抵抗体パターン706、第1延設部706a及び第2延設部706bは、それぞれ上述した抵抗体パターン32、第1延設部32a及び第2延設部32bとして機能する。
外形加工工程においては、図4Eに示すように、抵抗体形成工程まで終了した絶縁基板700に対して、プレスによるブランク加工等により絶縁基板700を分割することにより、抵抗基板710が取得される。この外形加工工程においては、抵抗基板710の中央近傍に開口部711が形成されると共に、抵抗基板710の下端部近傍に複数の貫通孔712が形成される。なお、外形加工工程にて取得された抵抗基板710は、図3に示す抵抗基板3として機能する。また、その開口部711及び貫通孔712は、それぞれ図3に示す開口部31及び貫通孔34a〜34cとして機能する。
この外形加工工程においては、図4Eに示すように、分離パターン705の外周側に抵抗体層704(704b)を残すと共に、分離パターン705の下端部を切断した状態で絶縁基板700を分割する。これにより、抵抗基板710においては、概して円弧形状を有する2本の分離パターン705が形成される。より具体的には、内周側に配置される分離パターン705aと、外周側に配置される分離パターン705bとが形成される。また、抵抗基板710においては、分離パターン705aの内側に抵抗体層704aが形成されると共に、分離パターン705bの外側に抵抗体層704bが形成される。なお、これらの分離パターン705a、705bは、それぞれ上述した分離パターン36a、36bとして機能し、抵抗体層704a、704bは、それぞれ上述した抵抗体層33a、33bとして機能する。
図5は、本実施の形態に係る抵抗基板710(3)の断面図である。図5Aにおいては、図4Eに示す一点鎖線Aにおける断面を模式的に示し、図5Bにおいては、図4Eに示す一点鎖線Bにおける断面を模式的に示している。より具体的には、図5Aにおいては、抵抗体パターン706を通過する断面を示し、図5Bにおいては、第1電極パターン702を通過する断面を示している。
図5Aに示す抵抗基板710の断面においては、絶縁基板700の上面(表面)に絶縁層701が設けられている。そして、この絶縁層701の上面(表面)に抵抗体層704a、704bが設けられると共に、抵抗体パターン706が設けられている。抵抗体層704aは、絶縁層701上に設けられた集電体パターン707を覆うように設けられている。抵抗体層704aと抵抗体パターン706との間には、分離パターン705aが設けられ、抵抗体層704bと抵抗体パターン706との間には、分離パターン705bが設けられている。分離パターン705a、705bにおいては、絶縁層701が露出した状態となっている。
一方、図5Bに示す抵抗基板710の断面においては、絶縁層701の上面(表面)に、抵抗体パターン706の代わりに、第1延設部706aが設けられる点で図5Aに示す抵抗基板710の断面と相違する。この第1延設部706aは、絶縁層701上に設けられた第1電極パターン702を覆うように設けられている。抵抗体層704aと第1延設部706aとの間には、分離パターン705aが設けられ、抵抗体層704bと第1延設部706aとの間には、分離パターン705bが設けられている。分離パターン705a、705bにおいては、絶縁層701が露出した状態となっている。
これらの一連の製造工程を経て、本実施の形態に係る抵抗基板710(3)が形成される。本実施の形態に係る製造工程で製造された抵抗基板710(3)によれば、抵抗体層704をベタ膜状に印刷する一方、レーザ加工により抵抗体パターン706を抵抗体層704から分離して形成できるので、単に抵抗体パターンをスクリーン印刷により形成する場合のように、抵抗体パターンの膜厚が不均一となる事態を抑制できる。一方、抵抗体パターン706及び抵抗体層704が絶縁基板700の上に形成された絶縁層701上に積層されていることから、絶縁基板700がレーザ加工の影響を受けることを防止できるので、絶縁基板700の材質によらず、円弧形状を有する抵抗体パターン706の形状をレーザ加工により得ることができる。この結果、抵抗体パターン706をレーザ加工により形成することができるため、リニアリティ特性を向上することが可能となる。
また、本実施の形態に係る抵抗基板の製造方法においては、絶縁層701が熱硬化樹脂の塗膜で構成されるので、抵抗体層704を除去したレーザが絶縁層701に達して加熱されたとしても、絶縁層701が軟化することはない。このため、レーザが絶縁基板700であるガラスエポキシ基板である絶縁基板700に達するのを防止でき、適切に抵抗体パターン706を形成することできる。
特に、本実施の形態に係る抵抗基板の製造方法においては、絶縁層701がエポキシ樹脂の塗膜で構成されるので、絶縁層701をフェノール樹脂で構成する場合における以下のような不具合を防止できる。すなわち、絶縁層701をフェノール樹脂で構成する場合には、スクリーン印刷後の加熱処理に応じて硬化する際に水分が発生し得る。このような水分の発生は、塗膜の表面に微小な凹凸の発生の原因となり、可変抵抗器1における出力特性に影響を及ぼし得る。これに対し、絶縁層701をエポキシ樹脂で構成する場合には、このような水分の発生を防止でき、凹凸の少ない表面の塗膜を得ることができる。
さらに、本実施の形態に係る抵抗基板3の製造方法において、集電体パターン707の上には、抵抗体パターン706と同じ材料からなるオーバーコート層が、当該集電体パターン707を覆うように形成され、このオーバーコート層が抵抗体層704の一部を構成している。このように集電体パターン707を覆うオーバーコート層が、抵抗体層704の一部を構成していることから、抵抗体パターン706と集電体パターン707とを近接して設けることができるので、抵抗体層704を設けることに伴って抵抗基板710が大きくなるのを抑制することが可能となる。すなわち、オーバーコート層を抵抗体パターン706と絶縁された抵抗体層704の一部として利用していることから、抵抗体パターン706とオーバーコート層との間に別途抵抗体層を設ける必要がない。
以下、本実施の形態に係る抵抗基板の製造方法により製造される抵抗基板3(710)の表面状態について比較例に係る抵抗基板との比較において説明する。より具体的には、絶縁基板の材質、絶縁基板上の絶縁層の有無、絶縁基板上の絶縁層の材質に応じたレーザ加工の状態と、絶縁基板の材質に応じた絶縁層の表面状態とについて説明する。特に、ここでは、比較例に係る抵抗基板として、絶縁基板が紙フェノール基板で構成される場合、絶縁基板上の絶縁層がない場合、絶縁基板上の絶縁層がフェノール樹脂で構成される場合の組み合わせについて説明する。なお、以下においては、説明の便宜上、比較例に係る抵抗基板の構成についても本実施の形態に係る抵抗基板3(710)の構成要素の符号を用いる。
Figure 2015035508
表1は、絶縁基板700の材質、絶縁基板700上の絶縁層701の有無、絶縁基板700上の絶縁層701の材質に応じたレーザ加工の状態について示している。表1に示すように、絶縁基板700が紙フェノール基板で構成される場合には、絶縁層701の有無及び絶縁層701の材質に関わらず適切にレーザカットできることが分かった。この場合、所望の分離パターン705を形成でき、周囲の抵抗体層704と抵抗体パターン706とを確実に絶縁状態とすることができた。
絶縁基板700がガラスエポキシ基板(ガラエポ基板)で構成される場合には、絶縁層701が無い場合、絶縁基板700の表面が炭化してしまい、適切にレーザカットできないことが分かった。この条件における分離パターン705の状態を図6に示す。図6は、ガラスエポキシ基板で構成された絶縁基板700にレーザ加工を施した場合の顕微鏡写真(図6A)及びその模式図(図6B)である。図6Bに示すように、絶縁基板700がガラスエポキシ基板で構成される場合には、分離パターン36a、36bのいずれにも炭化部Cが形成されている。
一方、絶縁層701が有る場合には、その材質に関わらず適切にレーザカットできることが分かった。この条件における分離パターン705の状態を図7に示す。図7は、ガラスエポキシ基板で構成され、絶縁層701が積層された絶縁基板700にレーザ加工を施した場合の顕微鏡写真(図7A)及びその模式図(図7B)である。この場合、所望の分離パターン705を形成でき、周囲の抵抗体層704と抵抗体パターン706とを確実に絶縁状態とすることができる。図7Bに示すように、絶縁基板700がガラスエポキシ基板で構成される場合であっても、分離パターン36a、36bのいずれにも炭化部Cが形成されることはない。
Figure 2015035508
表2は、絶縁基板700の材質に応じた絶縁層701の表面状態について示している。表2に示すように、絶縁層701がフェノール樹脂で構成される場合には、絶縁基板700の材質(ガラスエポキシ基板であるか、紙フェノール基板であるか)に関わらず絶縁層701の表面に凹凸が発生することが分かった。この場合、微小な凹凸が形成された絶縁層701の上に抵抗体パターン706が設けられることになるため、可変抵抗器1における出力値のリニアリティ特性(マイクロリニアリティ特性)が低下する。この条件において、絶縁基板700がフェノール樹脂で構成される場合の絶縁層701の表面状態を図8に示す。図8は、フェノール樹脂で構成される絶縁層701の表面状態を示す顕微鏡写真(図8A)及びその模式図(図8B)である。図8Bに示すように、絶縁層701がフェノール樹脂で構成される場合には、絶縁層701の表面にクレーターのような凹凸部Pが形成されている。
一方、絶縁層701がエポキシ樹脂で構成される場合、絶縁基板700の材質(ガラスエポキシ基板であるか、紙フェノール基板であるか)に関わらず絶縁層701の良好な表面状態を得ることができることが分かった。この場合、所望の平滑度を有する抵抗体パターン706を形成でき、可変抵抗器1における出力値のリニアリティ特性(マイクロリニアリティ特性)を向上できる。この条件において、絶縁基板700がガラスエポキシ樹脂で構成される場合の絶縁層701の表面状態を図9に示す。図9は、エポキシ樹脂で構成される絶縁層701の表面状態を示す顕微鏡写真(図9A)及びその模式図(図9B)である。図9に示すように、絶縁層701がエポキシ樹脂で構成される場合には、絶縁層701の表面に凹凸部Pが形成されることはない。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、適宜変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
例えば、上記実施の形態においては、集電体パターン707が円弧形状を有する場合について説明している。しかしながら、集電体パターン707の形状については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、直線形状を有する集電体パターンを絶縁基板700(絶縁層701)上に設けるようにしても良い。
1 可変抵抗器
2 ケース
21 基板収容部
22 円筒部
23 開口部
3 抵抗基板
3a 直線形状部
31 開口部
32 抵抗体パターン
32a 第1延設部
32b 第2延設部
33、33a、33b 抵抗体層
34a〜34c 貫通孔
35 端子部
35a、35b 固定片
36、36a、36b 分離パターン
37 集電体パターン
37a 円環形状部
37b 延出部
38 第1電極パターン
39 第2電極パターン
4 摺動子受け
41 円筒形状部
41a 非円形形状部
42 固定片
5 摺動子
51 第1摺動腕部
51a 摺動部
52 第2摺動腕部
52a 摺動部
6 出力端子
61 貫通孔
700 絶縁基板
701 絶縁層
702 第1電極パターン
703 第2電極パターン
704、704a、704b 抵抗体層
705、705a、705b 分離パターン
706 抵抗体パターン
706a 第1延設部
706b 第2延設部
707 集電体パターン
710 抵抗基板
711 開口部
712 貫通孔

Claims (10)

  1. 絶縁基板上に、摺動子が円弧状に摺動する抵抗体パターンと集電体パターンとがスクリーン印刷により印刷形成されると共に、前記抵抗体パターンの一端部に導通する第1電極パターンと、前記抵抗体パターンの他端部に導通する第2電極パターンとが形成された回転型可変抵抗器用の抵抗基板において、
    前記抵抗体パターンの少なくとも外周側と内周側には、当該抵抗体パターンと同じ材料からなる抵抗体層が形成されると共に、前記抵抗体パターン及び前記抵抗体層は、前記絶縁基板の上に形成された絶縁層上に設けられており、前記抵抗体パターンと前記抵抗体層との間には、レーザ照射により前記抵抗体層が除去されてなる分離パターンが設けられ、前記分離パターンから前記絶縁層が露出すると共に、前記抵抗体パターンと前記抵抗体層とが絶縁されていることを特徴とする抵抗基板。
  2. 前記絶縁基板は、ガラスエポキシ基板で構成されることを特徴とする請求項1記載の抵抗基板。
  3. 前記絶縁層は、熱硬化性樹脂の塗膜で構成されることを特徴とする請求項2記載の抵抗基板。
  4. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項3記載の抵抗基板。
  5. 前記集電体パターンは、前記抵抗体パターンの内周側において前記絶縁層の上に形成されると共に、前記集電体パターンの上には、前記抵抗体パターンと同じ材料からなるオーバーコート層が、当該集電体パターンを覆うように形成されており、このオーバーコート層が前記抵抗体層の一部を構成していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の抵抗基板。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の抵抗基板と、前記抵抗基板が有する絶縁基板に印刷形成された抵抗体パターン及び集電体パターン上を摺動する摺動子とを具備することを特徴とする回転型可変抵抗器。
  7. 絶縁基板上に、摺動子が円弧状に摺動する抵抗体パターンと集電体パターンとがスクリーン印刷により印刷形成されると共に、前記抵抗体パターンの一端部に導通する第1電極パターンと、前記抵抗体パターンの他端部に導通する第2電極パターンとが形成された回転型可変抵抗器用の抵抗基板の製造方法において、
    前記絶縁基板上に絶縁層を印刷形成する絶縁層印刷工程と、前記第1電極パターン及び第2電極パターンを離間した状態で、前記絶縁層の上に印刷形成する電極印刷工程と、前記絶縁層の上に、前記第1電極パターン及び第2電極パターンを覆うように抵抗体層をベタ膜状に印刷形成する抵抗体層印刷工程と、前記抵抗体層上にレーザを照射して前記抵抗体層を除去することで形成される分離パターンによって少なくとも外周側と内周側とを挟まれ、前記抵抗体層から絶縁状態とされた円弧形状を有する前記抵抗体パターンを得る抵抗体形成工程とを有することを特徴とする抵抗基板の製造方法。
  8. 前記絶縁基板は、ガラスエポキシ基板で構成されることを特徴とする請求項7記載の抵抗基板の製造方法。
  9. 前記絶縁層は、エポキシ樹脂の塗膜で構成されることを特徴とする請求項8記載の抵抗基板の製造方法。
  10. 前記電極印刷工程にて、前記抵抗体パターンの内周側において前記集電体パターンが前記絶縁層の上に形成され、前記抵抗体層印刷工程にて、前記集電体パターンの上に、前記抵抗体パターンと同じ材料からなるオーバーコート層が、当該集電体パターンを覆うように形成され、このオーバーコート層が前記抵抗体層の一部を構成することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の抵抗基板の製造方法。
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