JP2015034372A - 複合パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】 発熱性試験の判定基準を満足すると共に、断熱性能の損失を抑制することができる複合パネルを提供する。【解決手段】 複合パネル10は、フェノール系樹脂の発泡体からなる第1のフェノールフォーム保温板1と、第1のフェノールフォーム保温板1の一の面1aに接合される第1の金属板2と、第1のフェノールフォーム保温板1の他の面1bに接合される断熱板3と、を備え、第1のフェノールフォーム保温板1の厚さが、50mm以上である。【選択図】 図1
Description
本発明は、不燃性能及び断熱性能を兼ね備えた複合パネルに関する。
従来の複合パネルは、一対の第1の断熱パネルの間に第2の断熱パネルが挟まれており、第1の断熱パネルの表面に金属板が接合されている。第1の断熱パネルは、不燃材料である炭酸カルシウム系発泡体で形成され、第2の断熱パネルは、可燃のポリスチレンフォーム樹脂で形成されている。よって、不燃であり、第2の断熱パネルの厚みを変更することにより、断熱条件を満足させることができる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載される複合パネルは、炭酸カルシウム系発泡体が第1の断熱パネルに使用され、第1の断熱パネルの板厚が5mm以上であり、上限は特に限定されるものではなく例えば15mm以下である。
これに対し、本願発明者は、板厚20mm又は30mmの炭酸カルシウム系発泡体を第1の断熱パネルに使用した複合パネルを試験体として、建築基準法第2条第九号(不燃材料)の規定に基づく認定に係わる性能評価(不燃性能試験・評価方法)における発熱性試験(以下、単に「発熱性試験」と称す)を行なったところ、第2の断熱パネルが溶解し、第2の断熱パネル(複合パネル)の断熱性能を損なう可能性があることを見出した。
これに対し、本願発明者は、板厚20mm又は30mmの炭酸カルシウム系発泡体を第1の断熱パネルに使用した複合パネルを試験体として、建築基準法第2条第九号(不燃材料)の規定に基づく認定に係わる性能評価(不燃性能試験・評価方法)における発熱性試験(以下、単に「発熱性試験」と称す)を行なったところ、第2の断熱パネルが溶解し、第2の断熱パネル(複合パネル)の断熱性能を損なう可能性があることを見出した。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、発熱性試験の判定基準を満足すると共に、断熱性能の損失を抑制することができる複合パネルを提供することを目的とする。
この発明に係る複合パネルにおいては、フェノール系樹脂の発泡体からなる第1のフェノールフォーム保温板と、第1のフェノールフォーム保温板の一の面に接合される第1の金属板と、第1のフェノールフォーム保温板の他の面に接合される断熱板と、を備え、第1のフェノールフォーム保温板の厚さが、50mm以上である。
この発明に係る複合パネルにおいては、発熱性試験の判定基準を満足すると共に、断熱板(複合パネル)の断熱性能の損失を抑制することができる。
(本発明の第1の実施形態)
複合パネル10は、図1に示すように、芯材として、フェノール系樹脂の発泡体からなる第1のフェノールフォーム保温板1と、表面材として、第1のフェノールフォーム保温板1の一の面1a(複合パネル10の不燃が要求される面側)に接合される第1の金属板2と、芯材として、第1のフェノールフォーム保温板1の他の面1bに接合される断熱板3と、を少なくとも備える。
特に、複合パネル10は、第1のフェノールフォーム保温板1の厚さが50mm以上であることを特徴とする。
複合パネル10は、図1に示すように、芯材として、フェノール系樹脂の発泡体からなる第1のフェノールフォーム保温板1と、表面材として、第1のフェノールフォーム保温板1の一の面1a(複合パネル10の不燃が要求される面側)に接合される第1の金属板2と、芯材として、第1のフェノールフォーム保温板1の他の面1bに接合される断熱板3と、を少なくとも備える。
特に、複合パネル10は、第1のフェノールフォーム保温板1の厚さが50mm以上であることを特徴とする。
また、複合パネル10は、不燃の要求される面が片面のみであれば、図1(a)に示すように、裏面材として、第1のフェノールフォーム保温板1が接合される断熱板3の一の面3aに対向する当該断熱板3の他の面3bに接合される第2の金属板5をさらに備える。
また、複合パネル10は、不燃の要求される面が両面であれば、図1(b)に示すように、芯材として、第1のフェノールフォーム保温板1が接合される断熱板3の一の面3aに対向する当該断熱板3の他の面3bに接合され、フェノール系樹脂の発泡体からなる第2のフェノールフォーム保温板4と、裏面材として、第2のフェノールフォーム保温板4の他の面4bに接合される第2の金属板5と、をさらに備える。この場合に、複合パネル10は、第2のフェノールフォーム保温板4の厚さが50mm以上であることを特徴とする。
第1の金属板2及び第2の金属板5は、亜鉛めっき鋼板やステンレス鋼板などの各種鋼板、アルミニウム板などの軽金属板又はアルミニウム合金板などの軽金属合板などからなる。
なお、本実施形態に係る第1の金属板2及び第2の金属板5は、日本工業規格JISG3321で規定する「溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板」、日新製鋼株式会社製(国土交通省大臣認定番号:MSTL-0064、MSTL-0065)の「溶解亜鉛−6%アルミニウム−3%マグネシウム合金めっき鋼板」、又は、日本工業規格JISG4309で規定する「冷間圧延ステンレス鋼板」の鋼板を用いている。
本実施形態に係る第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4は、組成としてフェノール系樹脂及び発泡剤(ブタン、ペンタンの混合等)を混合加熱し、発泡反応によって得られる均一な発泡体である。
なお、複合パネル10に耐火性能を具備させるのであれば、フェノールフォーム保温板の他に、石膏ボードやALC(AutoclavedLightweightaeratedConcrete)パネルなどを使用することも考えられる。
しかしながら、石膏ボードやALCパネルは、断熱性能が低く、断熱性能を高めるために厚みを厚くする必要があり、重量が重くなり、保冷車や冷蔵・冷凍庫などに使用できずに使用用途が限られるという問題点がある。
このため、本実施形態に係る複合パネル10は、適度の厚みで所望の断熱性能を備えるフェノールフォーム保温板を使用している。
しかしながら、石膏ボードやALCパネルは、断熱性能が低く、断熱性能を高めるために厚みを厚くする必要があり、重量が重くなり、保冷車や冷蔵・冷凍庫などに使用できずに使用用途が限られるという問題点がある。
このため、本実施形態に係る複合パネル10は、適度の厚みで所望の断熱性能を備えるフェノールフォーム保温板を使用している。
また、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4は、厚さが50mm以上であれば、後述する試験結果に示すように、発熱性試験の判定基準を満足すると共に、断熱板3の溶融及び収縮がほとんどなく、断熱板3の断熱性能の損失がほとんどない。このため、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の厚さの上限値は、特に限定されるものではないが、フェノールフォーム保温板が他の材料からなる発泡プラスチック保温板と比較して高価であるため、複合パネル10の低コスト化を図るためにも、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4は厚さが薄い(50mm程度である)ことが好ましい。
なお、第1のフェノールフォーム保温板1は、一の面1a及び他の面1aに、表面層及び裏面層として、ポリエステル繊維不織布を接合してもよい。
また、第2のフェノールフォーム保温板4は、一の面4a及び他の面4bに、表面層及び裏面層として、ポリエステル繊維不織布を接合してもよい。
また、第2のフェノールフォーム保温板4は、一の面4a及び他の面4bに、表面層及び裏面層として、ポリエステル繊維不織布を接合してもよい。
断熱板3は、例えば、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、イソシアヌレートフォーム、発泡スチロールなどの発泡プラスチック(フェノールフォームを除く)からなる。
また、断熱板3は、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の厚さが50mm以上であれば、後述する試験結果に示すように、発熱性試験の判定基準を満足すると共に、断熱板3の溶融及び収縮がほとんどなく、断熱板3の断熱性能の損失がほとんどない。このため、断熱板3の厚さは、特に限定されるものではなく、複合パネル10に要求される断熱性能に応じて適宜設定することが好ましい。
なお、断熱板3は、所定の厚さの板による一層で構成してもよいし、所定の厚さの板を複数積層した多層で構成してもよい。
例えば、断熱板3の厚さが100mmの場合は、100mmの厚さの板による一層で構成してもよいし、50mmの厚さの板を二枚積層した二層で構成してもよい。また、断熱板3の厚さが100mmを超える場合は、所定の厚さになるように、50mm以上の厚さの板を二〜六枚積層した二〜六層の範囲で構成することが考えられる。
例えば、断熱板3の厚さが100mmの場合は、100mmの厚さの板による一層で構成してもよいし、50mmの厚さの板を二枚積層した二層で構成してもよい。また、断熱板3の厚さが100mmを超える場合は、所定の厚さになるように、50mm以上の厚さの板を二〜六枚積層した二〜六層の範囲で構成することが考えられる。
特に、本実施形態に係る断熱板3は、日本工業規格JISA9511で規定する「発泡プラスチック保温材」であるビーズ法ポリスチレンフォーム保温材、押出法ポリスチレンフォーム保温材、硬質ウレタンフォーム保温材、ポリエチレンフォーム保温材及びフェノール保温材のうち、ポリスチレン樹脂に発泡剤(ブタン、クロロエタン等)及び添加剤(臭素系難燃剤、着色剤等)を溶融混合し、連続的に押出発泡成形した押出法ポリスチレンフォーム保温板を用いている。
なお、フェノールフォームは、押出法ポリスチレンフォームと比較して吸水率が高く、吸水することで断熱性能が劣化することになる。特に、複合パネル10を冷蔵・冷凍庫のパネルに使用する場合には、冷蔵・冷凍庫の内部と外部との温度差により、複合パネル10内に結露が発生することもある。
このため、本実施形態に係る複合パネル10は、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の外側に、断熱板3として透湿係数が低い押出法ポリスチレンフォーム保温板を使用することにより、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4への水分の浸入を防止し、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の断熱性能の劣化を抑制することができる。
このため、本実施形態に係る複合パネル10は、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の外側に、断熱板3として透湿係数が低い押出法ポリスチレンフォーム保温板を使用することにより、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4への水分の浸入を防止し、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の断熱性能の劣化を抑制することができる。
また、フェノールフォームは、芯材としての強度が弱いため、第1の金属板2及び第2の金属板5の他に第1のフェノールフォーム保温板1及び/又は第2のフェノールフォーム保温板4のみを複合パネル10に使用することは、複合パネル10に外壁としての所望の強度を得ることができない。
このため、本実施形態に係る複合パネル10は、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4に、芯材としての強度が高く粘性のあるポリスチレン(押出法ポリスチレンフォーム保温板)を断熱板3として接合することにより、外壁としての所望の強度を得ることができる。
このため、本実施形態に係る複合パネル10は、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4に、芯材としての強度が高く粘性のあるポリスチレン(押出法ポリスチレンフォーム保温板)を断熱板3として接合することにより、外壁としての所望の強度を得ることができる。
また、断熱板3は、ポリスチレンフォームと比較して断熱性能に優れる硬質ウレタンフォームを用いることも考えられるが、硬質ウレタンフォームは発泡剤として代替フロン(HCFC:Hydrochlorofluorocarbon)を使用する場合があり、2020年にHCFCの全廃時期が到来するため、断熱板3に硬質ウレタンフォームを使用することは困難である。
本実施形態に係る複合パネル10は、第1の金属板2と第1のフェノールフォーム保温板1との接合、第1のフェノールフォーム保温板1と断熱板3との接合、断熱板3と第2の金属板5との接合、又は、断熱板3と第2のフェノールフォーム保温板4との接合、第2のフェノールフォーム保温板4と第2の金属板5との接合に、エポキシ系樹脂及び無機質系充填材を組成とする接着剤を用いている。
また、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4にポリエステル繊維不織布を接合する場合には、第1のフェノールフォーム保温板1とポリエステル繊維不織布との接合、第1の金属板2と第1のフェノールフォーム保温板1上のポリエステル繊維不織布との接合、第1のフェノールフォーム保温板1上のポリエステル繊維不織布と断熱板3との接合、断熱板3と第2の金属板5との接合、又は、第2のフェノールフォーム保温板4とポリエステル繊維不織布との接合、断熱板3と第2のフェノールフォーム保温板4上のポリエステル繊維不織布との接合、第2のフェノールフォーム保温板4上のポリエステル繊維不織布と第2の金属板5との接合に、エポキシ系樹脂及び無機質系充填材を組成とする接着剤を用いている。
また、複合パネル10は、断熱板3を多層で構成する場合に、隣接する板同士の接合に、エポキシ系樹脂及び無機質系充填材を組成とする接着剤を用いている。
また、複合パネル10は、断熱板3を多層で構成する場合に、隣接する板同士の接合に、エポキシ系樹脂及び無機質系充填材を組成とする接着剤を用いている。
なお、接合に用いる接着剤は、エポキシ系樹脂に限られるものではなく、例えば、一般汎用として、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂又はクロロプレンゴム系を用いることや、ホットメルト用として、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、E.V.A(ethylene-vinylacetate:エチレン酢酸ビニル)系樹脂又はポリエステル系樹脂を用いることもできる。特に、ホットメルトは、常温で固形状をした接着剤であり、アプリケーターにより加熱溶融させて接合面に塗布し、塗布後、短時間で固化接着するために、複合パネル10の製造時間を短縮することができる。
つぎに、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の厚さが50mm以上にすることによる作用効果について、発熱性試験の結果に基づき説明する。
第1の試験は、一般財団法人建材試験センターが定めた「防耐火性能試験・評価業務方法書」の不燃性能試験・評価方法に基づく試験方法(加熱時間20分、設定輻射熱量50kW/m2、排気ガス流量速度0.024m3/s)による発熱性試験であり、試験結果を下表1に示す。
第1の試験は、一般財団法人建材試験センターが定めた「防耐火性能試験・評価業務方法書」の不燃性能試験・評価方法に基づく試験方法(加熱時間20分、設定輻射熱量50kW/m2、排気ガス流量速度0.024m3/s)による発熱性試験であり、試験結果を下表1に示す。
なお、試験体は、押出法ポリスチレンフォーム保温板、フェノールフォーム保温板及びガルバリウム鋼板を接合した積層構造(下表1の試験体記号「A/PF45/PS5」、「B/PF45/PS5」)と、押出法ポリスチレンフォーム保温板、フェノールフォーム保温板及びカラー鋼板を接合した積層構造(下表1の試験体記号「PF40/PS10」、「PF45/PS5」)と、フェノールフォーム保温板及びカラー鋼板を接合した積層構造(下表1の試験体記号「PF50」)とである。
すなわち、試験体は、複合パネル10として、第1のフェノールフォーム保温板1の材料がフェノールフォームであり、第1の金属板2の材料がガルバリウム鋼板又はカラー鋼板であり、断熱板3の材料が押出法ポリスチレンフォームである。
すなわち、試験体は、複合パネル10として、第1のフェノールフォーム保温板1の材料がフェノールフォームであり、第1の金属板2の材料がガルバリウム鋼板又はカラー鋼板であり、断熱板3の材料が押出法ポリスチレンフォームである。
表1に示すように、試験体記号「A/PF45/PS5」、「B/PF45/PS5」、「PF40/PS10」、「PF45/PS5」及び「PF50」は、発熱性試験の判定基準「(1)加熱開始後20分間の総発熱量が、8MJ/m2以下であること。」、「(2)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと。」及び「(3)加熱開始後20分間、最高発熱速度が、10秒以上継続して200kW/m2を越えないこと。」を全て満足するものであった。
しかしながら、試験体記号「PF40/PS10」(フェノールフォーム保温板の厚さ:40mm)と、試験体記号「A/PF45/PS5」、「B/PF45/PS5」及び「PF45/PS5」(フェノールフォーム保温板の厚さ:45mm)は、試験終了後の観察において、試験体裏面側の押出法ポリスチレンフォーム保温板(断熱板3)に溶融が認められた。
なお、第1の金属板2の材料がガルバリウム鋼板の場合は、カラー鋼板の場合と比較して、総発熱量が極めて少なく、第1の金属板2の材料にガルバリウム鋼板を用いることが、下層(フェノールフォーム保温板、押出法ポリスチレンフォーム保温板)への加熱の影響を少なくするうえで好ましいことがわかった。
第2の試験は、ISO5660−1「コーンカロリーメータ法」に準拠する発熱性試験(加熱時間20分)であり、試験結果を下表2に示す。
なお、試験体は、図1(a)に示す構造であり、第1の金属板2である溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(日本工業規格JISG3321)、第1のフェノールフォーム保温板1であるフェノールフォーム保温板(日本工業規格JISA9511)、断熱板3である押出法ポリスチレンフォーム保温板(日本工業規格JISA9511)及び第2の金属板5である溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(日本工業規格JISG3321)をエポキシ系樹脂接着剤で接合した積層構造(下表2の試験体1〜3)である。
なお、試験体は、図1(a)に示す構造であり、第1の金属板2である溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(日本工業規格JISG3321)、第1のフェノールフォーム保温板1であるフェノールフォーム保温板(日本工業規格JISA9511)、断熱板3である押出法ポリスチレンフォーム保温板(日本工業規格JISA9511)及び第2の金属板5である溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(日本工業規格JISG3321)をエポキシ系樹脂接着剤で接合した積層構造(下表2の試験体1〜3)である。
表2に示すように、試験体1〜4は、発熱性試験の判定基準「(1)加熱開始後20分間の総発熱量が、8MJ/m2以下であること。」、「(2)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと。」及び「(3)加熱開始後20分間、最高発熱速度が、10秒以上継続して200kW/m2超えないこと。」を全て満足するものであった。
しかしながら、試験体1(フェノールフォーム保温板の厚さ:30mm)及び試験体2(フェノールフォーム保温板の厚さ:40mm)は、試験終了後の観察において、押出法ポリスチレンフォーム保温板(断熱板3)が、厚み方向に収縮して1mm以下の厚みになっていた。
また、試験体3(フェノールフォーム保温板の厚さ:50mm)は、試験終了後の観察において、押出法ポリスチレンフォーム保温板(断熱板3)が、中央部分で厚み方向に最大7mm程度の収縮が生じているが、裏面までには達していなかった。
また、試験体3(フェノールフォーム保温板の厚さ:50mm)は、試験終了後の観察において、押出法ポリスチレンフォーム保温板(断熱板3)が、中央部分で厚み方向に最大7mm程度の収縮が生じているが、裏面までには達していなかった。
すなわち、第1のフェノールフォーム保温板1は、厚さが50mm未満であれば、発熱性試験の判定基準を満足するものの、断熱板3が溶融及び収縮して、断熱板3の厚みをほぼ失い、断熱板3(複合パネル10)の断熱性能を損なうことがわかる。
これに対し、第1のフェノールフォーム保温板1は、厚さが50mm以上であれば、断熱板3が部分的に溶融又は収縮するものの、溶融又は収縮部分が裏面に達することなく、断熱板3の他の面3bと第2の金属板5との接着強度を確保できることがわかる。
また、第1のフェノールフォーム保温板1は、厚さが50mm以上であれば、発熱性試験前の断熱板3の厚みをほぼ維持することができ、厚さが50mm未満の場合と比較して、断熱板3(複合パネル10)の断熱性能の損失がほとんどないことがわかる。
これに対し、第1のフェノールフォーム保温板1は、厚さが50mm以上であれば、断熱板3が部分的に溶融又は収縮するものの、溶融又は収縮部分が裏面に達することなく、断熱板3の他の面3bと第2の金属板5との接着強度を確保できることがわかる。
また、第1のフェノールフォーム保温板1は、厚さが50mm以上であれば、発熱性試験前の断熱板3の厚みをほぼ維持することができ、厚さが50mm未満の場合と比較して、断熱板3(複合パネル10)の断熱性能の損失がほとんどないことがわかる。
以上のように、本実施形態に係る複合パネル10においては、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の厚さが50mm以上であることにより、発熱性試験の判定基準を満足すると共に、第1のフェノールフォーム保温板1及び第2のフェノールフォーム保温板4の厚さが50mm未満の場合と比較して、断熱板(複合パネル10)の断熱性能の損失を抑制することができるという作用効果を奏する。
1 第1のフェノールフォーム保温板
1a 一の面
1b 他の面
2 第1の金属板
3 断熱板
3a 一の面
3b 他の面
4 第2のフェノールフォーム保温板
4a 一の面
4b 他の面
5 第2の金属板
10 複合パネル
1a 一の面
1b 他の面
2 第1の金属板
3 断熱板
3a 一の面
3b 他の面
4 第2のフェノールフォーム保温板
4a 一の面
4b 他の面
5 第2の金属板
10 複合パネル
Claims (5)
- フェノール系樹脂の発泡体からなる第1のフェノールフォーム保温板と、
前記第1のフェノールフォーム保温板の一の面に接合される第1の金属板と、
前記第1のフェノールフォーム保温板の他の面に接合される断熱板と、
を備え、
前記第1のフェノールフォーム保温板の厚さが、50mm以上であることを特徴とする複合パネル。 - 前記請求項1に記載の複合パネルにおいて、
前記第1の金属板が、溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、溶解亜鉛−6%アルミニウム−3%マグネシウム合金めっき鋼板、又は、冷間圧延ステンレス鋼板であることを特徴とする複合パネル。 - 前記請求項1又は2に記載の複合パネルにおいて、
前記第1のフェノールフォーム保温板が接合される前記断熱板の一の面に対向する当該断熱板の他の面に接合され、フェノール系樹脂の発泡体からなる第2のフェノールフォーム保温板と、
前記第2のフェノールフォーム保温板の一の面に接合される第2の金属板と、
を備え、
前記第2のフェノールフォーム保温板の厚さが、50mm以上であることを特徴とする複合パネル。 - 前記請求項3に記載の複合パネルにおいて、
前記第2の金属板が、溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、溶解亜鉛−6%アルミニウム−3%マグネシウム合金めっき鋼板、又は、冷間圧延ステンレス鋼板であることを特徴とする複合パネル。 - 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の複合パネルにおいて、
前記断熱板が、ポリスチレン樹脂の発泡体からなるポリスチレンフォーム保温板であることを特徴とする複合パネル。
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