JP2015031753A - 光学積層体及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
紫外線による劣化がなく、表示画面の明るさが偏光サングラスの着用によって低下するのを防ぎ、かつ画像表示性の良好な液晶表示装置を提供し、そのために使用される光学積層体を提供すること。
【解決手段】
中間層の両側に表面層が積層されてなる光学積層体であって、
各層の樹脂成分が脂環式構造を有する重合体樹脂であり、中間層が紫外線吸収剤を含有し、前記積層体の波長550nmで測定したレターデーションが85nm以上120nm以下であることを特徴とする光学積層体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置等に用いられる光学積層体、及び紫外線による劣化がなく、画像表示性の良好な液晶表示装置、より詳しくは偏光サングラスを装着した状態で視認される用途に好適な液晶表示装置に関する。
携帯電話等の携帯式電子装置、個人情報端末(パーソナル・デジタル・アシスタント)等のモバイル機器に使用される液晶表示装置は、屋内・屋外を問わずに使用されるようになってきた。屋外で使用する際、紫外線によりポリビニルアルコール等からなる偏光子や液晶セルが劣化する場合があり、その紫外線による劣化を防止するための機能が必要となっている。また、屋外での使用の際、ユーザーが偏光サングラスを使用して液晶表示装置を使用する場合があるが、モバイル機器の向きによると画面が著しく暗くなる場合があった。
紫外線対策として、偏光子の保護フィルムに紫外線吸収剤を含有させる方法がある(特許文献1)。サングラス使用時の対策として、偏光子の表面に配置されるレタデーションが2400nm以上の光学部材層を使用し、光学部材の光学軸を水平方向から30〜60°ずらして配置する構成の液晶表示装置が提案されている(特許文献2)。また、液晶表示装置の視認側にさらに偏光子、1/4波長板を備える構成の液晶表示装置も提案されている(特許文献3)。
特開2005−181615号公報 特開2004−170875号公報 特許4689769号公報
しかしながら、十分な紫外線吸収能を有し、虹ムラ等の発生のすることがなく、かつ液晶表示装置の厚みを厚くすることのない、モバイル機器として好適な機能を全て有する液晶表示装置はなく、モバイル用途として好適な液晶表示装置が必要とされていた。本発明の目的は、紫外線による劣化がなく、表示画面の明るさが偏光サングラスの着用によって低下するのを防ぎ、かつ画像表示性の良好な液晶表示装置を提供および、そのために使用される光学積層体を提供することにある。
本発明者は、特定の構成を有する光学積層体及びそれを用いた液晶表示装置によって、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明によれば、下記〔1〕〜〔6〕が提供される。
〔1〕中間層の両側に表面層が積層されてなる光学積層体であって、
各層の樹脂成分が脂環式構造を有する重合体樹脂であり、中間層が紫外線吸収剤を含有し、前記積層体の波長550nmで測定したレターデーションが85nm以上120nm以下であることを特徴とする光学積層体。
〔2〕厚みが20μm以上60μm以下、波長380nmにおける光線透過率が10%以下であることを特徴とする〔1〕に記載の光学積層体。
〔3〕液晶セルの視認側に設けられた偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する液晶表示装置であって、
前記偏光子の視認側の偏光子保護フィルムが、〔1〕または〔2〕に記載の光学積層体であり、前記偏光子の透過軸に対して、前記保護フィルムの遅相軸が40°以上50°以下の角度に配置されることを特徴とする液晶表示装置。
〔4〕前記偏光子保護フィルムと前記偏光子の間に紫外線硬化接着剤層を備えることを特徴とする〔3〕に記載の液晶表示装置。
〔5〕前記偏光子保護フィルムの視認側に、導電層を備えることを特徴とした〔3〕または〔4〕に記載の液晶表示装置。
〔6〕前記液晶セルがIPS方式液晶セルであることを特徴とした〔3〕〜〔5〕のいずれかに記載の液晶表示装置。
実装した際に、紫外線による劣化がなく、画像表示性の良好な液晶表示装置となる光学積層体及び、液晶表示装置、より詳しくは偏光サングラスを装着した状態で視認される用途に好適な液晶表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の光学積層体の断面構成を示す図である。 図2は、本発明の光学積層体を偏光子保護フィルムとして使用する場合の実施形態の一例を示す図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物を示して詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施してもよい。
〔光学積層体〕
本発明の光学積層体は、図1に示すように中間層12の両側に表面層11と表面層13とが積層されてなる光学積層体10であって、各層の樹脂成分が脂環式構造を有する重合体樹脂であり、中間層12が紫外線吸収剤を含有し、前記光学積層体の波長550nmで測定したレターデーションは85nm以上120nm以下である。表面層11および表面層13は、脂環式構造を有する重合体樹脂により構成されており、紫外線吸収剤は添加されていない。中間層12は、脂環式構造を有する重合体樹脂と紫外線吸収剤とを含む樹脂組成物により構成されている。ここで、表面層11、表面層13に用いられる脂環式構造を有する重合体樹脂と、中間層12に用いられる脂環式構造を有する重合体樹脂は、当該脂環式構造を有する重合体樹脂の範囲において同一種類のものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよい。また、両方の表面層において、一方の表面層11と他方の表面層13とは、当該脂環式構造を有する重合体樹脂の範囲において同一種類のものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよいが、製膜が容易である点で同一種類であることが好ましい。
前記中間層12および前記表面層11、13に用いられる脂環式構造を有する重合体樹脂としては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体およびその水素化物等を挙げることができるが、この中でも、透明性や成形性等の観点から、ノルボルネン系重合体が好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、具体的にはノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、及びそれらの水素化物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体水素化物は、本発明の偏光子保護フィルムの透明性、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性を向上させることができるため、特に好適に用いることができる。
ノルボルネン系重合体の中でも、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0] オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、ノルボルネン系重合体の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような樹脂を用いることにより、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れる保護フィルムを得ることができる。
ポリマーとしてXの構造を繰り返し単位として有するモノマーとしては、ノルボルネン環に五員環が結合した構造を有するノルボルネン系単量体を挙げることができ、より具体的には、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン( 慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、及びその誘導体を挙げることができる。また、ポリマーとしてYの構造を繰り返し単位として有するモノマーとしては、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3,7−ジエン(慣用名:テトラシクロドデセン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)を挙げることができる。
このようなノルボルネン系重合体を得る手段としては、具体的にはa)ポリマーとして前記Xの構造を繰り返し単位として有することができるモノマーと、ポリマーとして前記Yの構造を繰り返し単位として有することができるモノマーとの共重合比でコントロールして重合し、必要に応じてポリマー中の不飽和結合を水素化する方法や、b) 前記Xの構造を繰り返し単位として有するポリマーと、前記Yの構造を繰り返し単位として有するポリマーとのブレンド比でコントロールする方法を挙げることができる。
本発明において、使用する脂環式構造を有する重合体樹脂の分子量は、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)で測定したポリイソプレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常5,000〜100,000、好ましくは8,000〜80,000、より好ましくは10,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、偏光子保護フィルムの機械的強度及び成形加工性が高度にバランスされ好適である。
脂環式構造を有する重合体樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は特に制限されないが、通常1.0〜10.0、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5の範囲である。
脂環式構造を有する重合体樹脂は、その分子量が2,000以下の樹脂成分(すなわち、オリゴマー成分)の含有量が5重量% 以下、好ましくは3重量%以下、より好ましくは2重量%以下である。オリゴマー成分の量が多いと偏光子保護フィルムを製造する際に、中間層と表面層それぞれに微細な凹凸が発生したり、各層において厚さむらが生じたりして面精度が悪くなる可能性がある。
オリゴマー成分の量を低減するためには、重合触媒や水素化触媒の選択; 重合反応や水素化反応などの反応条件;樹脂を成形用材料としてペレット化する工程における温度条件; などを最適化すればよい。オリゴマーの成分量は、シクロヘキサン( 重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーによって測定することができる。
脂環式構造を有する重合体樹脂および前記樹脂組成物は、TgB− TgA < 15℃の関係を満たすことが好ましい。なお、TgAとは、前記樹脂組成物のガラス転移温度(℃)であり、TgBは、前記脂環式構造を有する重合体樹脂のガラス転移温度(℃)である。脂環式構造を有する重合体樹脂のガラス転移温度TgBは150℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましく、通常、180℃以下である。
前記樹脂組成物または、前記脂環式構造を有する重合体樹脂は、紫外線吸収剤以外の他の配合剤を含有することができる。他の配合剤としては、特に限定されないが、無機微粒子;酸化防止剤、熱安定剤、近赤外線吸収剤等の安定剤; 滑剤、可塑剤等の樹脂改質剤;染料や顔料等の着色剤; 帯電防止剤等が挙げることができる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合せて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択できる。
前記紫外線吸収剤としては、トリアジン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤以外の紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリロニトリル系紫外線吸収剤等公知のものを用いることができ、その中でも、380nm付近における紫外線吸収性能が優れているという点でトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。本発明において、前記紫外線吸収剤の分子量は400以上であるものが好ましい。紫外線吸収剤としては、異なる種類のものを2種類以上使用してもよいし、1種類のみを使用してもよい。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、1,3,5−トリアジン環を有する化合物を好ましく用いることができる。具体的には、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(へキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が好適に用いられる。トリアジン系紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、「チヌビン1577」(チバスペシャリティーケミカルズ社製)等を挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖および側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール等が挙げられる。トリアゾール系紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、「アデカスタブLA−31」(旭電化工業社製)等を挙げることができる。
前記樹脂組成物における前記紫外線吸収剤の含有量は1〜8重量%であり、好ましくは3〜6重量%である。ここで、紫外線吸収剤の含有量とは、複数種類の紫外線吸収剤を使用する場合は、紫外線吸収剤の全体量のことを示す。紫外線吸収剤の含有量が前記範囲の下限未満であると、波長200nm〜370nmにおける光線透過率が大きくなり、偏光子の偏光度が低下する可能性がある。他方、紫外線吸収剤の含有量が前記範囲の上限を超えると、短波長側の光線透過率が小さくなり、偏光子保護フィルムの黄色味が強くなりすぎる可能性がある。したがって、紫外線吸収剤の含有量を上記範囲とすることにより、十分な紫外線吸収性能を有し、かつ色味の劣化を抑えることができるという利点がある。さらに、紫外線吸収剤の含有量を前記範囲とすることにより、多量の紫外線吸収剤を含有しないことから、樹脂組成物の耐熱性が低下するのを抑えることができる。
ここで、前記樹脂組成物を製造する方法としては、前記紫外線吸収剤を予め脂環式構造を有する重合体樹脂中に配合する方法; 紫外線吸収剤を高濃度に含有するマスターバッチを用いる方法; 溶融押出成形時に直接供給する方法などを挙げることができる。このような樹脂組成物を製造するにあたり、本発明では、紫外線吸収剤の含有量を前記範囲とすることにより、紫外線吸収剤の分散性を十分に高めることができる。
本発明の光学積層体の厚みは、20μm以上60μm以下であり、より好ましくは30μm以上50μm以下である。光学積層体の厚みを上記範囲とすることにより、偏光子保護フィルムの薄膜化が可能になるという利点がある。中間層12の厚みは10μm以上40μm以下が好ましく、表面層11、13の厚みは合計で5μm以上20μm以下であることが好ましい。ここで、中間層12の厚みと表面層11、13の厚み(2層の合計値)の比は、生産安定性の観点から、(中間層の厚み)/(表面層の厚みの合計値)が1〜3であることが好ましい。さらに、中間層の厚みのばらつきは全面で±2.0μm以内とすることが好ましい。厚みのばらつきが少ない方がより画像表示性が良好となる。
本発明の光学積層体は、波長380nm における光線透過率が10%以下で、好ましくは5%以下、さらに好ましくは波長380nmにおける光線透過率が1%以下である。さらに、波長280〜370nmにおける光線透過率が1.5%以下であり、かつ波長280 〜370nmにおける光線透過率が1%以下である。本発明において、波長380nmにおける光線透過率が10%を超えると、紫外線により偏光子が変化し偏光度が低下する。上記光線透過率は、JISK0115に準拠して、分光光度計を用いて測定することができる。本発明の偏光子保護フィルムは、波長280〜370nmおよび380nmにおける光線透過率が上記範囲であることにより、偏光子に貼付して用いた場合に、偏光子の着色や偏光度の低下を抑えることができる。
本発明の光学積層体は、波長550nmにおけるレターデーションが85nm以上120nm以下、より好ましくは90nm以上110nm以下である。光学積層体のレターデーションが前記範囲内である偏光子保護フィルムを使用することによって、偏光サングラスを使用して液晶表示装置を使用する場合においても、向きによって画面が暗くなることが無い。
本発明の光学積層体は、前記樹脂組成物と前記脂環式構造を有する重合体樹脂とを共押出を行い延伸前の積層体を得て、続いて延伸することにより得られる。共押出法の中でも、共押出Tダイ法が好ましい。さらに、共押出Tダイ法には、フィードブロック方式、およびマルチマニホールド方式を挙げることができる。
延伸前の積層体を得る方法として、共押出Tダイ法を採用する場合には、Tダイを有する押出機における脂環式構造を有する重合体樹脂の溶融温度は、脂環式構造を有する重合体樹脂のガラス転移温度よりも80〜180℃高い温度にすることが好ましく、前記ガラス転移温度よりも100〜150℃高い温度にすることがより好ましい。押出機での溶融温度が過度に低いと脂環式構造を有する重合体樹脂の流動性が不足するおそれがあり、逆に溶融温度が過度に高いと樹脂が劣化する可能性がある。
押出温度は、使用する脂環式構造を有する重合体樹脂および樹脂組成物に応じて適宜選択すればよい。押出し機内の温度で、樹脂投入口は、Tg〜(Tg+100)℃、押出し機出口は(Tg+50)〜(Tg+170)℃ 、ダイス温度は(Tg+50)℃ 〜(Tg+170)℃ とするのが好ましい。ここで、Tgは押出す樹脂のガラス転移温度であり、本発明ではTgBを基準とする。
共押出をした延伸前積層体を延伸する方法としては、既知の延伸方法を用いることができるが、斜め延伸を用いることが好ましい。後述するように偏光子の透過軸と保護フィルムの遅相軸とが所定の角度で交差するように積層する必要があるところ、一般的な延伸処理(縦延伸処理または横延伸処理)を施した延伸フィルムの光軸の向きは、フィルムの幅方向と平行な方向または幅方向に直交する方向である。そのため、当該一般的な延伸フィルムと、偏光フィルムとを所定の角度で積層するには、延伸フィルムを斜め枚葉に裁断する必要がある。しかし、斜め延伸したフィルムでは、光軸の向きがフィルムの幅方向に対して傾斜した方向になるので、偏光子保護フィルムとして斜め延伸フィルムを使用すれば、偏光子をロール・トゥ・ロールで容易に製造することができるからである。
斜め延伸の方法としては、特開昭50−83482号公報、特開平2−113920号公報、特開平3−182701号公報、特開2000−9912号公報、特開2002−86554号公報、特開2002−22944号公報などに記載されたものを用いることができる。斜め延伸に用いる延伸機は特に制限されず、従来公知のテンター式延伸機を使用することができる。また、テンター式延伸機には、横一軸延伸機、同時二軸延伸機などがあるが、長尺のフィルムを連続的に斜め延伸できるものであれば、特に制限されず、種々のタイプの延伸機を使用することができる。
また、共押出をした延伸前積層体を斜め延伸するときの温度は、脂環式構造を有する重合体樹脂のガラス転移温度をTgとすると、好ましくはTg−30℃からTg+60℃の間、より好ましくはTg−10℃からTg+50℃の間である。また、延伸倍率は、通常、1.01〜30倍、好ましくは1.01〜10倍、より好ましくは1.01〜5倍である。により得ることが好ましい。
〔液晶表示装置〕
光学積層体は、液晶セルの視認側に設けられた偏光子の視認側偏光子保護フィルムとして使用される。光学積層体が偏光子保護フィルムとして使用される場合の実施形態の一例を図2に示す。図2において、液晶表示装置20は、液晶セル側(図2では下側)から操作者が画像を視認する側(図2では上側。以下、単に「視認側」という。)に向かって、液晶セル21と、位相差フィルム22と、偏光子23と、視認側偏光子保護フィルム24と、コーティング層25と、カバー層26とを順次積層して有している。そして、この液晶表示装置20では、視認側偏光子保護フィルム24が、先述した中間層の両側に表面層が積層されてなる光学積層体10であって、各層の樹脂成分が脂環式構造を有する重合体樹脂であり、中間層が紫外線吸収剤を含有し、前記光学積層体の波長550nmで測定したレターデーションが85nm以上120nm以下である光学積層体で構成されている。偏光子保護フィルム24として、このような脂環式構造を有する重合体樹脂を使用することによって、トリアセチルセルロース等の保護フィルムよりも、耐熱性、耐湿性が良好になり、さらに水系の接着剤を使用する必要がないため、高温高湿下での耐久試験でも品質低下を起こすことが少ない。
なお、液晶セル21と、位相差フィルム22と、偏光子23と、視認側偏光子保護フィルム24と、コーティング層25、カバー層26とは、接着剤層または粘着剤層、或いは、部材表面のプラズマ処理等の既知の手段を用いて各部材同士を互いに貼り合わせることにより、一体化することもできる。ここで使用される接着剤また粘着剤は、公知のものを使用できる。ゴム系やフッ素系などのポリマーをベースにするもの、アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリウレタン系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリエーテル系、エポキシ系のものを使用できる。視認側偏光子保護フィルム24と偏光子23の間に使用される接着剤は、偏光子に対して水分の影響を受けることが少ないという理由で、紫外線硬化型の接着剤が好適である。視認側偏光子保護フィルム24と偏光子23の間に使用される紫外線硬化型接着剤としては、アクリル系接着剤が具体的に例示できる。視認側偏光子保護フィルム24と偏光子23の間に使用される接着剤層の膜厚は0.1μm以上2.0μm以下が好ましい。
偏光子23と偏光子保護フィルム24の配置角度は、偏光子23の透過軸に対して、偏光子保護フィルム24の遅相軸が40°以上50°以下の角度に配置されることが好ましい。この角度に設置することによって、液晶セル21側から視認側偏光子保護フィルム24を通ってカバー層26側へと進む直線偏光を円偏光または楕円偏光に変えて、操作者が偏光サングラスを装着した状態でも表示内容を視認可能にすることができる。より具体的には、43°以上48°以下、より好ましくは45°±1°の範囲内の角度が好ましい。
(液晶セル)
本発明において使用される液晶セルはTN方式、VA方式、IPS方式等の公知のものを使用できる。その中でも、IPS方式の液晶セルが、視野角が変わった場合に、液晶表示の表示色が変わったりすることが無く好ましい。また、タッチパネルセンサーとして使用する場合には、液晶表示装置全体の厚さの低減のため、インセルタイプの液晶セルを使用することもできる。
(偏光子)
本発明で使用される偏光子は公知なものを使用でき、ポリビニルアルコール系フィルム
に、ヨウ素などをドープした後、延伸加工することにより得られるものが一般的である。
(位相差フィルム)
位相差フィルム22は、光学補償用のフィルムであり、視野角依存性や、斜視時の偏光子の光漏れ現象を補償して、液晶表示装置20の視野角特性を向上させる。位相差フィルム22としては、例えば、既知の縦一軸延伸フィルム、横一軸延伸フィルム、縦横二軸延伸フィルム、または、液晶性化合物を重合させてなる位相差フィルムを用いることができる。具体的には、位相差フィルム22としては、特に限定されることなく、シクロオレフィンポリマーなどの熱可塑性樹脂を公知の方法で製膜してなる熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸または二軸延伸したものが挙げられる。そして、市販の熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、「ゼオノアフィルム」(日本ゼオン製)、「エスシーナ」、「SCA40」(積水化学工業製)、「アートンフィルム」(JSR製)などが挙げられる(いずれも商品名)。
(コーティング層)
偏光子保護フィルム24上に構成されるコーティング層としては、導電層、インデックスマッチング層、低屈折率層、ハードコート層、および防汚層等を挙げることができる。これらの方は1種類のみで構成される場合もあるし、2種以上の層を積層する場合もある。
<導電層>
導電層は、可視光領域において透過度を有し、かつ導電性を有する層であればよく、特に限定されないが、導電性ポリマー;銀ペーストやポリマーペーストなどの導電性ペースト;金や銅などの金属コロイド;酸化インジウムスズ(スズドープ酸化インジウム:ITO)、アンチモンドープスズ酸化物(ATO)、フッ素ドープスズ酸化物(FTO)、アルミニウムドープ亜鉛酸化物(AZO)、カドミウム酸化物、カドミウム−スズ酸化物、酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物;ヨウ化銅などの金属化合物;金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)などの金属;銀ナノワイヤーやカーボンナノチューブ(CNT)などの無機または有機系ナノ材料;を用いて形成することができる。これらの中でも、導電性ポリマー、酸化インジウムスズ、カーボンナノチューブまたは銀ナノワイヤーが好ましく、光透過性および耐久性の観点からは導電性ポリマー、酸化インジウムスズが特に好ましい。
なお、CNTを使用する場合、用いられるCNTは、単層CNT、二層CNT、三層以上の多層CNTの何れであってもよいが、直径が0.3〜100nmであり、長さが0.1〜20μmであることが好ましい。なお、導電層の透明性を高め、表面抵抗値を低減する観点からは、直径10nm以下、長さ1〜10μmの単層CNTまたは二層CNTを用いることが好ましい。また、CNTの集合体にはアモルファスカーボンや触媒金属などの不純物は極力含まれないことが好ましい。
偏光子保護フィルム24の表面上への導電層の形成は、特に限定されることなく、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、イオンプレーティング法、ゾル・ゲル法、コーティング法などを用いて行うことができる。
<インデックスマッチング層>
インデックスマッチング層は、例えば偏光子保護フィルム24上に形成された導電層との間に生じる屈折率の差に起因して起きる層の界面における光の反射を防ぐ目的で、偏光子保護フィルム24と導電層との間(界面)に設けられるものである。インデックスマッチング層としては、交互に配置された複数の高屈折率膜および低屈折率膜を含むものや、ジルコニア等の金属を含む樹脂層が挙げられる。
<ハードコート層>
ハードコート層は、偏光子保護フィルムの傷つきやカールを防止するためのものである。ハードコート層の形成に用いられる材料としては、JIS K5700に規定される鉛筆硬度試験で、「HB」以上の硬度を示すものが好適である。このような材料としては、例えば、有機シリコーン系、メラミン系、エポキシ系、アクリレート系、多官能(メタ)アクリル系化合物等の有機系ハードコート層形成材料;二酸化ケイ素等の無機系ハードコート層形成材料;等が挙げられる。中でも、接着力が良好であり、生産性に優れる観点から、(メタ)アクリレート系、多官能(メタ)アクリル系化合物のハードコート層形成材料の使用が好ましい。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを指し、(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタクリルを指す。
(メタ)アクリレートとしては、重合性不飽和基を分子内に1つ有するもの、2つ有す
るもの、3つ以上有するもの、重合性不飽和基を分子内に3つ以上含有する(メタ)アク
リレートオリゴマーを挙げることができる。(メタ)アクリレートは、単独で用いられて
もよく、2種類以上のものを用いてもよい。
ハードコート層の形成方法は特に制限されず、ハードコート層形成材料の塗工液を、ディップ法、スプレー法、スライドコート法、バーコート法、ロールコーター法、ダイコーター法、グラビアコーター法、スクリーン印刷法等、公知の方法により光学フィルム62上に塗工し、空気や窒素などの雰囲気下で乾燥により溶剤を除去した後に、アクリル系ハードコート層材料を塗布し、紫外線や電子線等によって架橋硬化させたり、シリコーン系、メラミン系、エポキシ系のハードコート層材料を塗布し、熱硬化させたりして行われる
。乾燥時に、塗膜の膜厚ムラが生じやすいため、塗膜外観を損ねないよう吸気と排気とを調整し、塗膜全面が均一になるように制御することが好ましい。紫外線で硬化する材料を使用する場合、塗布後のハードコート層形成材料を紫外線照射により硬化させる照射時間は、通常0.01秒から10秒の範囲であり、エネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、通常40mJ/cmから1000mJ/cmの範囲である。また、紫外線の照射は、例えば窒素およびアルゴン等の不活性ガス中において行なってもよく、空気中で行ってもよい。
なお、ハードコート層を設ける場合、偏光子保護フィルムは、ハードコート層との接着性を高める目的で表面処理を施してもよい。該表面処理としては、プラズマ処理、コロナ処理、アルカリ処理、コーティング処理等が挙げられる。とりわけ光学フィルムが熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる場合には、コロナ処理を用いることで、上記偏光子保護フィルムとハードコート層との密着を強固とすることができる。コロナ処理条件としては、コロナ放電電子の照射量が1〜1000W/m/minであることが好ましい。上記コロナ処理後の偏光子保護フィルムの水に対する接触角は、10〜50°であることが好ましい。また、ハードコート層形成材料の塗工液は、コロナ処理をした直後に塗工しても、除電させてから塗工してもよいが、ハードコート層の外観が良好となることから、除電させてから塗工した方が好ましい。
ハードコート層の平均厚みは、通常0.5μm以上30μm以下、好ましくは2μm以上15μm以下である。ハードコート層の厚さがこれよりも厚すぎると、視認性で問題になる可能性があり、薄すぎると耐擦傷性が劣る可能性がある。 ハードコート層のヘイズは、0.5%以下、好ましくは0.3%以下である。
なお、ハードコート層形成材料には、有機粒子、無機粒子、光増感剤、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤等を添加してもよい。
<低屈折率層>
低屈折率層は、光の反射を防止する目的で設けられるものであり、例えばハードコート層上に設けることができる。ハードコート層上に低屈折率層を設ける場合、低屈折率層とは、ハードコート層の屈折率よりも低い屈折率を有する層を指す。低屈折率層の屈折率は、23℃、波長550nmで1.30〜1.45の範囲であることが好ましく、1.35〜1.40の範囲であることがより好ましい。
低屈折率層としては、SiO、TiO、NaF、NaAlF、LiF、MgF、CaF、SiO、SiO、LaF、CeF、Al、CeO、Nd、Sb、Ta、ZrO、ZnO、ZnS等よりなる無機化合物が好ましい。また、無機化合物と、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン系ポリマーなどの有機化合物との混合物も低屈折率層形成材料として好ましく用いられる。一例として、紫外線硬化樹脂とシリカ中空粒子とを含む組成物を塗布し、紫外線を照射することにより形成した低屈折率層が挙げられる。低屈折率層の膜厚は、膜厚70nm以上120nm以下が好ましく、より好ましくは80nm以上110nm以下である。低屈折率層の膜厚が120nmを超えると、反射色に色味が付き、黒表示の時の色再現性が無くなるため、視認性が低下し、好ましくない場合がある。
〔カバー層〕
カバー層26は、既知の部材、例えば、ガラス製またはプラスチック製の、可視光に対して透明な板を用いて形成することができる。
以下、実施例を参照して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以下において、成分の量比に関する「部」及び「%」は、別に断らない限り重量部を表す。
<光線透過率の測定>
波長380nmにおける光線透過率は、JISK0115(吸光光度分析通則)に準拠して、分光光度計(日本分光社製、紫外可視近赤外分光光度計「V−570」)を用いて測定した。
<レターデーションの測定>
波長550nmのおけるレターデーションReは、アクソスキャン(Axiometric社製 製品名「Axoscan」)で測定した。
<製造例1:樹脂組成物J1>
乾燥させた脂環式構造を有する重合体樹脂(日本ゼオン社製、ガラス転移温度123℃)100部と、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(「LA−31」、ADEKA社製)5.5部とを、二軸押出機により混合し、次いで、その混合物を押出機に接続されたホッパーへ投入し、単軸押出機へ供給して溶融押出して樹脂組成物J1を得た。樹脂組成物J1 における紫外線吸収剤の含有量は5.2重量%である。
<製造例2:延伸前積層体1の製造>
製造例1で得られた樹脂組成物J1を、目開き3μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを設置したダブルフライト型50mm単軸押出機(スクリュー有効長さLとスクリュー径Dとの比L/D=32)に装填されたホッパーへ投入し、押出機出口温度28 0℃ 、押出機のギヤポンプの回転数10rpmで溶融樹脂をダイスリップの表面粗さR aが0.1μmであるマルチマニホールドダイに供給した。他方、樹脂組成物J1で用いたものと同じ脂環式構造を有する重合体樹脂を目開き3μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを設置した50mmの単軸押出機(L/D=32)に装填されたホッパーへ投入し、押出機出口温度285℃、押出機のギヤポンプの回転数4rpmで溶融樹脂をマルチマニホールドダイに供給した。次いで、溶融状態の脂環式構造を有する重合体樹脂、溶融状態の樹脂組成物、および溶融状態の脂環式構造を有する重合体樹脂をそれぞれマルチマニホールドダイから280℃で吐出させ、150℃に温度調整された冷却ロールにキャストし、脂環式構造を有する重合体樹脂からなる表面層(15μm)−樹脂組成物J1からなる中間層(40μm)−脂環式構造を有する重合体樹脂からなる表面層(15μm)の2種3層からなる幅1400mm、厚さ70μmの延伸前積層体1を共押出成形により得た。また、エアギャップ量を50mmとし、溶融状態のフィルムを冷却ロールにキャストする方法としてエッジピニングを採用した。この積層体の両端50mmずつをトリミングして幅1300mmとした。
<実施例1:光学積層体1の製造>
得られた延伸前積層体を140℃、20m/minの条件で流れ方向に対して遅相軸が、45度傾くようにレールを設定し、脂環式構造を有する重合体樹脂からなる表面層(8μm)−樹脂組成物J1からなる中間層(31μm)−脂環式構造を有する重合体樹脂からなる表面層(8μm)の2種3層からなる幅1330mm、厚さ47μm、遅相軸45度の光学積層体1を得た。光学積層体1の波長550nmで測定したレターデーションは100nmであり、波長380nmにおける光線透過率は0.15%であった。
得られた光学積層体1および、横一軸延伸シクロオレフィンフィルムを紫外線硬化型アクリル接着剤で、ヨウ素をドープして一軸に延伸した偏光子の両面へ貼り合せ、紫外線を照射し、偏光板1を得た。その際、光学積層体1の遅相軸は、偏光子の透過軸に対して、45度ずらし、横一軸延伸シクロオレフィンフィルムの遅層軸は、偏光子の透過軸に対して平行に配置した。
<液晶表示装置の製造>
公知のインセルタイプのタッチセンサーを備える液晶パネルに、実施例1で作製した偏光板1を組み込んで、液晶表示装置を作製した。得られた液晶表示装置は、紫外線に対する耐久性を有するものであった。また、偏光サングラスを通して、液晶表示装置の画面を見た場合も、虹ムラや色の変化が無く、良好な画像であった。
10・・・光学積層体
11、13・・・表面層
12・・・中間層
20・・・液晶表示装置
21・・・液晶セル
22・・・位相差フィルム
23・・・偏光子
24・・・偏光子保護フィルム
25・・・コーティング層
26・・・カバー層

Claims (6)

  1. 中間層の両側に表面層が積層されてなる光学積層体であって、
    各層の樹脂成分が脂環式構造を有する重合体樹脂であり、中間層が紫外線吸収剤を含有し、前記積層体の波長550nmで測定したレターデーションが85nm以上120nm以下であることを特徴とする光学積層体。
  2. 厚みが20μm以上60μm以下、波長380nmにおける光線透過率が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学積層体。
  3. 液晶セルの視認側に設けられた偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する液晶表示装置であって、
    前記偏光子の視認側の偏光子保護フィルムが、請求項1または2に記載の光学積層体であり、
    前記偏光子の透過軸に対して、前記保護フィルムの遅相軸が40°以上50°以下の角度に配置されることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 前記偏光子保護フィルムと前記偏光子の間に紫外線硬化接着剤層を備えることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記偏光子保護フィルムの視認側に、導電層を備えることを特徴とした請求項3または4に記載の液晶表示装置。
  6. 前記液晶セルがIPS方式液晶セルであることを特徴とした請求項3〜5のいずれかに記載の液晶表示装置。
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