JP2015030615A - 仕分けシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】荷物への衝撃を抑制できる仕分けシステムを提供する。【解決手段】仕分けシステムは、荷物Wを投入する荷物投入装置を備える。荷物投入装置は、荷物Wが載置されるべき送出コンベア11と、送出コンベア11全体を移動させるコンベア移動装置と、送出コンベア11の前端部11aをトレイ141A内の底側に近づけるように移動させたとき、その移動先に荷物が存在するか否か検出するセンサ60と、制御部とを有する。制御部は、送出コンベア11の前端部11aをトレイ141A内の底側に近づけるようにコンベア移動装置を制御し、センサ60の検出結果に応じて、送出コンベア11の停止位置を変えて、送出コンベア11の前端部11aからトレイ141A内に荷物を投入する。【選択図】図10

Description

本発明は、複数の荷物を仕分けるための仕分けシステムに関する。
物流には、大きく分けて、生産物を生産業者から集める段階と、集めた生産物を消費者ごとに仕分ける段階と、仕分けた生産物を各消費者に渡す段階とがある。複数の荷物を仕分ける技術として、特許文献1は、搬送ラインと、搬送ラインに設けられた複数のシュートとを備えたシステムが開示する。搬送ラインを移送される荷物は、複数のシュートの何れかに振り分けられ、その先の別の搬送ラインに送られ、その移送先で折コン等のトレイ内に収容される。
特開2003−212314号
搬送ラインに荷物投入装置を設け、その荷物投入装置からトレイ内に荷物を投入する場合がある。この場合、荷物投入装置から投入される荷物へ付加される衝撃の抑制が求められ、本発明者は、そのような要求を実現するため、仕分けシステムの構成について改善の余地があると認識するに至った。
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、投入される荷物への衝撃を抑制できる仕分けシステムを提供することにある。
本発明のある態様は仕分けシステムに関する。仕分けシステムは、荷物を投入する荷物投入装置と、複数のトレイの中から、荷物の仕分け先のトレイに対する荷物投入装置の相対位置を位置合せする位置合せ装置とを備える。荷物投入装置は、荷物が載置されるべき送出コンベアと、送出コンベア全体を移動させるコンベア移動装置と、送出コンベアの前端部をトレイ内の底側に近づけるように移動させたとき、その移動先に荷物が存在するか否か検出するセンサと、制御部とを有する。制御部は、送出コンベアの前端部をトレイ内の底側に近づけるようにコンベア移動装置を制御し、センサの検出結果に応じて、送出コンベアの停止位置を変えて、送出コンベアの前端部からトレイ内に荷物を投入する。
この態様によると、送出コンベアの前端部をトレイ内の底側に近づけるように移動させるとき、その移動先にある荷物の有無により、その停止位置を変えるように制御される。よって、荷物が無ければ、トレイの内底面の近傍まで送出コンベアの前端部を近づけてから、トレイの内底面上に荷物を投入でき、荷物があれば、その荷物の近傍まで送出コンベアの前端部を近づけてから、その荷物上に新たな荷物を投入できる。このため、送出コンベアの前端部からの荷物の落下距離が抑えられ、投入される荷物への衝撃を抑制できる。
本発明のある態様によれば、投入される荷物への衝撃を抑制できる。
第1の実施の形態に係る仕分けシステムの一部を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る荷物投入装置の近傍を示す側面図である。 第1の実施の形態に係る荷物投入装置を示す側面図である。 第1の実施の形態に係る荷物投入装置の近傍を示す平面図である。 物体検出センサによる検出エリアを示す図である。 第1の実施の形態に係る荷物投入装置の機能ブロック図である。 送出コンベアの受取位置と投入待機位置とを示す側面図である。 仕分けシステムによる位置合せ動作の一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る仕分けシステムによる投入動作の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る仕分けシステムによる投入動作の一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る仕分けシステムによる投入動作の他の例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る仕分けシステムによる投入動作の更に他の例を示す模式図である。
[第1の実施の形態]
図1、図2は、第1の実施の形態に係る仕分けシステム100を示す。仕分けシステム100は、配送センタ等の物流施設で用いられる。仕分けシステム100は、生産業者や卸売業者から小売業者や消費者に出荷する際、生産業者等から集めた荷物Wの仕分けに用いられる。荷物Wは、図示において、商品が荷詰めされた段ボール等の比較的硬質な箱体を示すが、衣類等を包装した比較的軟質な袋体でもよい。
仕分けシステム100は、一次搬送ライン110と、二次搬送ライン120と、位置合せ装置130と、トレイ群140と、荷物投入装置10とを備える。なお、図示の例では、一つの二次搬送ライン120を示し、他の二次搬送ライン120は省略する。
一次搬送ライン110は、ループ状に設置され、ベルトコンベア等の搬送装置により構成される。一次搬送ライン110は、図示しない荷物投入口から投入された荷物Wを搬送する。一次搬送ライン110の荷物Wは、複数の二次搬送ライン120の中から、荷物Wの仕分け先となる一つの二次搬送ライン120に、クロスベルト等の公知の仕分機構により送り出される。
二次搬送ライン120は、一次搬送ライン110から分枝して設けられる。二次搬送ライン120は、シュート121と、複数のバッファコンベア125と、供給コンベア127とを有する。各バッファコンベア125、供給コンベア127は、図2に示すように、二次搬送ライン120の搬送経路に沿って直列に設置され、床面101に支柱(図示せず)を介して固定された支持フレーム129により支持される。一次搬送ライン110から送り出された荷物Wは、シュート121から各バッファコンベア125上を通して供給コンベア127まで搬送される。
位置合せ装置130は、二次搬送ライン120の下方に設けられる。位置合せ装置130は、ベルトコンベア等の搬送装置により構成され、その上にトレイ群140が載置される。位置合せ装置130は、図1に示すように、トレイ群140を行方向X(後述する)に沿って移動させ、トレイ群140に対する荷物投入装置10の行方向Xの相対位置を位置合せする。
トレイ群140は、複数のトレイ141を含む。トレイ141は、その上部が開口した箱体により構成される。複数のトレイ141は、図示の例において、一方向Xに列状に並べた複数のトレイ141(図示は5つ)を一単位のトレイ列として、一方向Xと直交する方向Yに複数のトレイ列(図示は2列)を並べて配列される。以下、各トレイ141が列状に並ぶ一方向Xを行方向Xといい、行方向Xと直交する方向Yを列方向Yという。複数のトレイ141は、行方向Xと列方向Yにマトリクス状に配列される。
図3、図4は、荷物投入装置10を示す。荷物投入装置10は、送出コンベア11と、傾動フレーム17と、コンベア移動装置90と、横移動装置50と、物体検出センサ60と、制御部70とを備える。コンベア移動装置90は、送出コンベア11を移動させるものであり、前後移動装置20と、傾動装置40とを含む。
送出コンベア11は、ベルトコンベアを図示するが、ローラコンベア、チェーンコンベア等の他のコンベアでもよい。送出コンベア11上には荷物Wが載置され、コンベア駆動モータ13の駆動により、その上の荷物Wが送出コンベア11の前後方向A(以下、方向Aという)に搬送される。方向Aは、トレイ群140の行方向Xと鉛直方向Zとのそれぞれの方向軸を含むXZ面と略平行に設けられる。送出コンベア11の横幅方向B(以下、方向Bという)は、トレイ群140の列方向Yと略平行に設けられる。送出コンベア11は、複数の枠部材を組み合わせて構成されるコンベアフレーム15により支持される。
傾動フレーム17は、複数の枠部材を組み合わせて構成される。傾動フレーム17は、方向Aの一端側(図3の右側)で、コンベアフレーム15を方向Aにスライド自在に支持する。傾動フレーム17には、方向Aの他端側(図3の左側)に回転軸19が取り付けられ、回転軸19は、台車部51(後述する)上に設けられたブラケット52に回転自在に支持される。
前後移動装置20は、前後駆動モータ27と、ねじ軸29と、移動ナット31とを有する。前後駆動モータ27及びねじ軸29は、傾動フレーム17に取り付けられ、移動ナット31は、コンベアフレーム15に取り付けられる。前後駆動モータ27の駆動によりねじ軸29が回転し、その回転により移動ナット31が方向Aに移動し、コンベアフレーム15上の送出コンベア11も傾動フレーム17に対して方向Aに相対移動する。つまり、前後移動装置20は、送出コンベア11全体をその稼働方向と同じ方向Aに移動させる。
傾動装置40は、回転モータ41を含む。回転モータ41は回転軸19に接続され、回転モータ41の駆動により回転軸19が回転し、傾動フレーム17及び送出コンベア11が回転軸19の軸周りに傾動する。つまり、傾動装置40は、送出コンベア11の前端部11aが上下に移動するように、送出コンベア11全体を方向Bの方向軸周り(図3のC方向)に傾動させる。
横移動装置50は、図4に示すように、台車部51と、横レール55とを備える。横レール55は、送出コンベア11の方向Bに沿って設けられる。台車部51は、横レール55に沿って走行可能に構成される。台車部51は、台車駆動モータ(図示せず)の駆動により横レール55に沿って走行し、送出コンベア11も方向Bに沿って移動する。つまり、横移動装置50は、トレイ群140や二次搬送ライン120に対して、送出コンベア11全体の列方向Yの相対位置を位置合せする。
図3に戻り、物体検出センサ60は、非接触式の測域センサであり、所定波長のレーザ光61を投射する投光部(図示せず)と、レーザ光61による反射光を検出する受光部(図示せず)とを備える。物体検出センサ60(以下、センサ60という)は、投光部と受光部とが一体に設けられ、傾動フレーム17に設置される。センサ60は、傾動フレーム17に設置されるため、前後移動装置20により送出コンベア11と一体に移動しないが、傾動装置40により送出コンベア11と一体に傾動する。センサ60は、傾動装置40により送出コンベア11と一体に傾動すると、そのレーザ光61の光軸も送出コンベア11の傾動角度と同じ角度傾動する。
図5は、センサ60によるトレイ141内へのレーザ光61の投射範囲の一例を示し、(a)はその平面図、(b)は側面図である。センサ60の投光部は、方向Aと方向Bのそれぞれの方向軸を含むAB面と略平行なレーザ光61を投射する。投光部は、AB面の法線63の周りにレーザ光61の光軸を移動させて、その投射先を方向Bに走査する。図5(a)では、レーザ光61の光軸を移動させたとき、レーザ光61がトレイ141の内面を通る軌跡67を太線で示す。
センサ60は、レーザ光61の投射範囲の中から所定の検出エリア65が予め設定される。図5(a)では、検出エリア65となる範囲を斜線で示す。この検出エリア65は、レーザ光61の投射範囲において、トレイ141の内側のエリアに設定される。センサ60は、トレイ141内の幅方向(図5(a)の方向Y)の広い範囲で荷物Wが検出されるように、トレイ141内の幅方向の略全範囲を検出エリア65としてレーザ光61を投射する。
センサ60は、レーザ光61が照射される物体までの距離Lがその検出エリア65内にあるか否かにより、荷物Wの有無を判定する。物体までの距離Lは、公知の手法により求められ、たとえば、パルス状のレーザ光61を投射し、反射光を受光するまでの経過時間に基づき求められる。
図3に戻り、センサ60は、送出コンベア11の前端部11aより下方にずれた位置を通り、送出コンベア11の荷物Wが載置される載置面11bと略平行なレーザ光61を前方に投射するように、その設置位置、光軸の傾き等が調整される。送出コンベア11の前端部11aより下方にずれた位置をレーザ光61が通るため、送出コンベア11を下側に傾動させたとき、その移動先に荷物Wが存在するか否かがセンサ60により検出される。また、載置面11bと略平行なレーザ光61を投射するため、前後移動装置20により送出コンベア11がセンサ60より方向Aの前方に移動しても、その移動により送出コンベア11がレーザ光を遮らずに、荷物Wの有無を検出できる。
図6は荷物投入装置10の機能ブロック図を示す。制御部70は、ハードウェア的には任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現される。制御部70は、センサ60の出力信号に基づき、送出コンベア11、コンベア移動装置90、横移動装置50及び位置合せ装置130の動作を制御する。
送出コンベア11は、図7に示すように、傾動装置40による傾動により、予め定められた受取位置Pと、投入待機位置Q1との間を移動可能である。受取位置Pにあるとき、供給コンベア127及び送出コンベア11の稼働方向が同じ向きとなるように駆動させると、供給コンベア127から送出コンベア11に荷物Wが移動する。
投入待機位置Q1にあるとき、送出コンベア11の前方において、荷物Wの仕分け先のトレイ141(以下、目標トレイ141Aという)が所定の配置位置に配置されるように、位置合せ装置130の制御により目標トレイ141Aを移動させる。目標トレイ141Aを所定の配置位置に移動させる方法は特に限定されない。たとえば、位置合せ装置130上の予め定められた初期位置に複数のトレイ141を配置し、その初期位置を制御部70が記憶し、位置合せ装置130による移動量を制御して、目標トレイ141Aを所定の配置位置に移動させてもよい。また、センサを用いて、目標トレイ141Aの位置を把握し、位置合せ装置130による移動量を制御してもよい。
投入待機位置Q1にあるとき、センサ60は、所定の配置位置に配置された目標トレイ141A内であって、その目標トレイ141A内の所定の位置Rをレーザ光61が通過するように、その設置位置、光軸の傾き等が調整される。センサ60は、この位置Rに荷物Wが存在するか否か検出する。この位置Rは、その下方を荷物投入先として、目標トレイ141A内に複数の荷物Wが積み重ねられたとき、最下段の荷物Wが検出されず、上段側の荷物Wが検出されるように設定してもよい。
次に、仕分けシステム100の動作を説明する。仕分けシステム100は、大きく分けて、目標トレイ141Aに対する送出コンベア11の位置合せをする位置合せ動作と、目標トレイ141Aに荷物Wを投入する投入動作とを行う。仕分けシステム100は、位置合せ動作と投入動作とを繰り返して、二次搬送ライン120に搬送された複数の荷物Wをトレイ群140の各トレイ141に仕分ける。
仕分けシステム100の位置合せ動作を説明する。制御部70は、供給コンベア127に載置された荷物Wに印字されたバーコードをバーコードリーダ(図示せず)等により読み取り、その荷物Wの仕分け先となる目標トレイ141Aを識別する。制御部70は、送出コンベア11を受取位置Pに移動させておき、供給コンベア127から送出コンベア11に荷物Wを移動させる。
図8は位置合せ動作での荷物投入装置10、トレイ群140の動きの一例を示す。図8の矢印Cは送出コンベア11からの荷物投入先を示す。図8(a)、(b)は、3行目1列目のトレイ141が目標トレイ141Aとなり、1列目のトレイ列の上方に送出コンベア11がある場合を示す。
制御部70は、送出コンベア11の下方にあるトレイ列に、目標トレイ141Aが属するか判定する。トレイ列に目標トレイ141Aが属する場合、列方向Yの位置合せをしない。制御部70は、図8(b)に示すように、送出コンベア11の荷物投入先に目標トレイ141Aが配置されるように、位置合せ装置130によりトレイ群140を方向D1に移動させる。つまり、目標トレイ141Aと送出コンベア11とを行方向Xに位置合せする。
図8(c)、(d)は4行目2列目のトレイ141が目標トレイとなり、1列目のトレイ列の上方に送出コンベア11がある場合を示す。トレイ列に目標トレイ141Aが属さない場合、制御部70は、図8(d)に示すように、目標トレイ141Aが属するトレイ列が送出コンベア11の下方に配置されるように、横移動装置50により送出コンベア11を方向D2に移動させる。つまり、目標トレイ141Aに属するトレイ列と送出コンベア11を列方向Yに位置合せする。制御部70は、目標トレイ141Aと送出コンベア11を行方向Xに位置合せする。
以上のように、位置合せ動作では、横移動装置50及び位置合せ装置130が協働し、複数のトレイ141の中から、目標トレイ141Aに対する送出コンベア11の列方向Y及び行方向Xの相対位置が位置合せされる。この位置合せ動作により、送出コンベア11の荷物投入先において、所定の配置位置に目標トレイ141Aが配置される。
次に、仕分けシステム100の投入動作を説明する。図9は、仕分けシステム100の投入動作の流れを示すフローチャートである。図10は、投入動作での荷物投入装置10の動きの一例を示す。図10(a)は、目標トレイ141A内に荷物Wが置かれていない場合を示す。
制御部70は、受取位置Pにある送出コンベア11を傾動装置40により投入待機位置Q1に移動させる(S10)。センサ60は、そのレーザ光61が目標トレイ141A内の位置Rに到達する。センサ60は、目標トレイ141A内の位置Rに荷物Wが存在するか否か検出する。図示の例では、センサ60は、位置Rに荷物Wが無いと検出し、その検出結果を制御部70に出力する。なお、目標トレイ141A内に一つ以上の荷物Wが置かれても、位置Rより高くまで重ねて置かれていなければ、荷物Wが無いと検出される。
制御部70は、目標トレイ141A内の位置Rに荷物Wが存在するか否か判定する(S12)。位置Rに荷物Wが検出されない場合(S12のN)、制御部70は、前後移動装置20により送出コンベア11を前方(図10の方向E1)に移動させつつ、傾動装置40により送出コンベア11を下方(図10の方向E2)に傾動させるように、送出コンベア11の移動動作を開始させる(S14)。送出コンベア11は、その前端部11aが目標トレイ141A内に挿入され、目標トレイ141A内の底側に近づくように移動する。つまり、制御部70は、送出コンベア11の前端部11aを目標トレイ141A内の底側に近づけるようにコンベア移動装置90を制御する。センサ60は、送出コンベア11を移動させている間、レーザ光61の投射先にある荷物Wの有無を検出し、その検出結果を制御部70に出力する。センサ60は、後述のように、送出コンベア11を投入待機位置Q1から予め定められた距離L1まで前方移動させてから、送出コンベア11を傾動させたとき、その前端部11aの移動先にある荷物Wの有無を検出している。
制御部70は、送出コンベア11の移動動作の間、レーザ光61の投射先にある荷物Wの有無を判定する(S16)。荷物Wが検出されない場合(S16のN)、制御部70は、水平面に対して予め定められた角度θ1(以下、限界角度θ1という)となるまで送出コンベア11が傾いたか判定する(S18)。送出コンベア11の傾きが限界角度θ1でない場合(S18のN)、制御部70は、送出コンベア11の移動動作を続けたまま、センサ60による荷物Wの検出を続け、ステップ16の判定を繰り返す。
送出コンベア11の傾きが限界角度θ1となった場合(S18のY)、制御部70は、図10(b)に示すように、送出コンベア11の傾動を停止させる(S20)。制御部70は、送出コンベア11の前端部11aが投入待機位置Q1から予め定められた距離(以下、距離L1という)まで前方移動していなければ、図10(c)に示すように、その距離L1まで前方移動させて、送出コンベア11を停止させる(S22)。この距離L1は、投入待機位置Q1から距離L1の前方移動後に、投入待機位置Q1にある角度から限界角度θ1まで傾動する範囲内において、送出コンベア11の前端部11aが目標トレイ141Aの内面に接触しない距離に設定される。これら一連の移動動作を停止したとき、送出コンベア11は、その前端部11aが予め定められた投入位置(以下、前方投入位置Q2という)に到達する。
送出コンベア11が上述の移動動作を停止したら、制御部70は、図10(d)に示すように、目標トレイ141A内に荷物Wを投入する(S24)。このとき、制御部70は、送出コンベア11により荷物Wを前方(図10の方向E3)に送り出しつつ、前後移動装置20により送出コンベア11を後方(図10の方向E4)に移動させる。送出コンベア11の送り出し方向と移動方向とは逆側になる。荷物Wの送り出し速度と送出コンベア11の移動速度とは略同一に設定される。この動作により、目標トレイ141Aの前側を荷物投入先として荷物Wが投入される。
この前方投入位置Q2を停止位置としたとき、送出コンベア11の前端部11aから目標トレイ141Aの内底面141aまでの距離が非常に小さくなる。よって、その前方投入位置Q2から荷物Wを投入すると、その前端部11aから内底面141aまでの荷物Wの落下距離が抑えられる。前方投入位置Q2から荷物Wを投入すると、目標トレイ141A内の前側が荷物投入先となる。荷物Wの投入後、制御部70は、送出コンベア11を受取位置Pまで移動させる(S26)。
図11は、目標トレイ141A内に投入済みの一つの荷物Wがある場合を示す。図11(a)に示すように、ステップS14の送出コンベア11の移動動作の間、レーザ光61の投射先に荷物Wが検出された場合(S16のY)、制御部70は、送出コンベア11の傾動による移動を停止させる(S20)。つまり、制御部70は、荷物Wの検出時のセンサ60による検出範囲に向けての送出コンベア11の移動を停止させる。
制御部70は、送出コンベア11の前端部11aが投入待機位置Q1から距離L1まで前方移動していなければ、図11(b)に示すように、その距離L1まで前方移動させて、送出コンベア11を停止させる(S22)。つまり、制御部70は、荷物Wの検出時のセンサ60による検出範囲以外の方向に向けて、投入待機位置Q1から予め定められた距離L1だけ送出コンベア11を移動後、その方向の移動を停止させる。
この停止位置から送出コンベア11をさらに傾動させると、送出コンベア11の前端部11aと投入済みの荷物Wとが接触する。センサ60は、送出コンベア11を距離L1まで前方移動させてから、送出コンベア11を傾動させたとき、その前端部11aの移動先にある荷物Wの有無を検出していることになる。
制御部70は、図11(c)に示すように、この停止位置から、前述の動作により、目標トレイ141A内に荷物Wを投入する(S24)。つまり、制御部70は、そのセンサ60の検出結果に応じて、送出コンベア11の停止位置を変えて、荷物Wを投入している。
この停止位置にあるとき、送出コンベア11の前端部11aから投入済みの荷物Wまでの距離が小さくなる。よって、その停止位置から荷物Wを投入すると、その前端部11aから投入済みの荷物Wまでの新たな荷物Wの落下距離が抑えられる。
図12(a)は、目標トレイ141A内に位置Rより高くまで荷物Wがある場合を示す。センサ60は、位置Rに荷物Wが有ると検出し、その検出結果を制御部70に出力する。位置Rに荷物Wが検出された場合(S12のY)、制御部70は、図12(b)に示すように、予め定められた投入位置Q3(以下、後方投入位置Q3という)まで、前後移動装置20及び傾動装置40により送出コンベア11を移動させる(S28)。後方投入位置Q3は、そこから荷物Wが投入されたとき、その荷物投入先が目標トレイ141A内の後側となるように設定される。また、後方投入位置Q3は、そこから荷物Wが投入されたとき、位置Rの下方の荷物投入先に投入された荷物Wの上に、新たな荷物Wが投入されない位置に設定される。制御部70は、図12(c)に示すように、送出コンベア11上の荷物Wを前方に送り出しつつ、前後移動装置20により送出コンベア11を後方に移動させて、目標トレイ141A内に荷物Wを投入する(S24)。
つまり、位置Rに荷物Wが検出された場合、目標トレイ141A内への荷物投入先をその前側から後側に変える。センサ60の検出結果に応じて、荷物投入先を変えることになる。荷物投入先を変えるため、送出コンベア11の前端部11aの移動先となる投入位置を変えている。なお、制御部70は、位置Rに荷物Wが検出された場合、送出コンベア11の投入位置を後方投入位置Q3ではなく、投入待機位置Q1に切り替えて、目標トレイ141A内の後側に荷物投入先を変えてもよい。
以上の仕分けシステム100によれば、送出コンベア11の前端部11aを目標トレイ141A内の底側に近づけるように移動させるとき、その移動先にある荷物Wの有無により、その停止位置を変えるように制御している。よって、荷物Wが無ければ、目標トレイ141Aの内底面141aの近傍まで送出コンベア11の前端部11aを近づけてから、目標トレイ141Aの内底面141a上に荷物Wを投入できる。また、荷物Wがあれば、その荷物Wの近傍まで送出コンベア11の前端部11aを近づけてから、その荷物W上に新たな荷物Wを投入できる。このため、送出コンベア11の前端部11aからの荷物Wの落下距離が抑えられ、荷物Wへの衝撃を抑制できる。
また、送出コンベア11の移動先に荷物Wが有れば、送出コンベア11を停止させるため、仕分け済みの荷物Wと送出コンベア11との接触が抑えられ、仕分け済みの荷物Wへの衝撃を抑制できる。
また、センサ60は、レーザ光に基づき検出するため、接触式センサのように、送出コンベア11を荷物Wの近傍まで移動させなくとも、トレイ141内の荷物Wの有無を検出できる。また、センサ60は、送出コンベア11と一体に傾動可能に設置されるため、レーザ光61の光軸を上下に駆動させる専用のモータ等が不要となり、駆動系の構成が簡素化される。
また、センサ60の検出結果に応じて、送出コンベア11を移動させて、目標トレイ141A内への荷物投入先を変えるため、目標トレイ141A内の広い範囲に荷物Wを置ける。よって、目標トレイ141A内の空きスペースが抑えられ、より多くの荷物Wを目標トレイ141A内に入れられる。
また、送出コンベア11による荷物Wの送り出し方向と送出コンベア11の移動方向とが逆側になるため、送出コンベア11から荷物Wが送り出されるときの水平方向の速度が、送出コンベア11を移動させないときより小さくなり、荷物Wに作用する衝撃が抑えられる。特に、荷物Wの送り出し速度と送出コンベア11の移動速度とが略同一となるため、送出コンベア11から荷物Wが送り出されるときの水平方向の速度がほぼ零となり、荷物Wに作用する衝撃が大きく抑えられる。
また、一次搬送ライン110から二次搬送ライン120に仕分けられた荷物Wが、荷物投入装置10によりトレイ群140の各トレイ141に更に細かく仕分けられる。よって、一次搬送ライン110で荷物Wを細かく仕分ける必要がなくなり、二次搬送ライン120の数を仕分け先の数より低減でき、一次搬送ライン110の規模を縮小して設備スペースを小さくし、設備コストを低減できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
実施の形態では、5行×2列に配列されたトレイ141を含むトレイ群140を説明したが、その配列はこれに限定されない。また、トレイ群140は、行方向Xに並べた複数のトレイ141を含む一つのトレイ列により構成されてもよい。
前後移動装置20は、送出コンベア11を方向Aに移動させれば、その構成は限定されず、この他にリニアアクチュエータ等を用いてもよい。また、傾動装置40は、送出コンベア11の前端部11aを上下に傾動させれば、その構成は限定されない。また、横移動装置50は、送出コンベア11を方向Bに移動させれば、その構成は限定されない。
センサ60は、送出コンベア11の前端部11aをトレイ141内の底側に近づけるように移動させたとき、その移動先に荷物Wが存在するか否か検出できれば、その構成は限定されない。センサ60は、測域センサ、近接センサ等の非接触式センサの他、接触式センサでもよい。また、センサ60は、投光部と受光部とを別体に設けてもよい。また、センサ60は、投光部を傾動フレーム17に設置し、受光部を荷物投入装置10と別に設置してもよい。
位置合せ装置130は、送出コンベア11に対する目標トレイ141Aの行方向Xの相対位置を合せる位置合せ手段として説明したが、この位置合せ手段は、荷物投入装置10に設けられてもよい。つまり、荷物投入装置10が行方向Xに移動して、送出コンベア11に対する目標トレイ141Aの行方向Xの相対位置が位置合せされる。
上述の投入動作では、送出コンベア11の前端部11aを目標トレイ141A内の底側に近づけるように移動動作をする際、送出コンベア11の傾動と前方移動とを同時に行った。しかし、送出コンベア11は、上述の移動動作の際に、コンベア移動装置90により鉛直下方に移動できるようにしてもよい。この場合、センサ60は、送出コンベア11の鉛直下方の移動先に荷物Wが存在するか否か検出する。制御部70は、送出コンベア11の前端部11aの移動先にセンサ60により荷物Wを検出した場合、その検出時のセンサ60による検出範囲となる鉛直下方に向けての送出コンベア11の移動を停止し、送出コンベア11の前端部11aから荷物Wを投入する。
10 荷物投入装置、11 送出コンベア、11a 前端部、11b 載置面、13 コンベア駆動モータ、15 コンベアフレーム、17 傾動フレーム、19 回転軸、20 前後移動装置、27 前後駆動モータ、29 ねじ軸、31 移動ナット、40 傾動装置、41 回転モータ、50 横移動装置、51 台車部、52 ブラケット、55 横レール、60 センサ、61 レーザ光、65 検出エリア、70 制御部、90 コンベア移動装置、100 仕分けシステム、110 一次搬送ライン、120 二次搬送ライン、121 シュート、125 バッファコンベア、127 供給コンベア、129 支持フレーム、130 位置合せ装置、140 トレイ群、141 トレイ、141A 目標トレイ。

Claims (7)

  1. 荷物を投入する荷物投入装置と、
    複数のトレイの中から、荷物の仕分け先のトレイに対する前記荷物投入装置の相対位置を位置合せする位置合せ装置とを備え、
    前記荷物投入装置は、
    前記荷物が載置されるべき送出コンベアと、
    前記送出コンベア全体を移動させるコンベア移動装置と、
    前記送出コンベアの前端部をトレイ内の底側に近づけるように移動させたとき、その移動先に荷物が存在するか否か検出するセンサと、
    制御部とを有し、
    前記制御部は、
    前記送出コンベアの前端部をトレイ内の底側に近づけるように前記コンベア移動装置を制御し、前記センサの検出結果に応じて、前記送出コンベアの停止位置を変えて、該送出コンベアの前端部からトレイ内に荷物を投入することを特徴とする仕分けシステム。
  2. 前記センサは、前記送出コンベアの前端部より下方にずれた位置を通るレーザ光を前方に投射し、そのレーザ光の反射光に基づき荷物が存在するか否か検出することを特徴とする請求項1に記載の仕分けシステム。
  3. 前記センサは、前記送出コンベアの荷物が載置されるべき載置面と略平行なレーザ光を投射することを特徴とする請求項2に記載の仕分けシステム。
  4. 前記センサは、前記トレイ内の幅方向の略全範囲を検出エリアとしてレーザ光を投射する測域センサであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の仕分けシステム。
  5. 前記コンベア移動装置は、前記送出コンベアの前端部が上下に移動するように該送出コンベア全体を傾動させる傾動装置を含み、
    前記センサは、前記送出コンベアと一体に傾動可能に設置されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の仕分けシステム。
  6. 前記制御部は、
    前記センサにより前記送出コンベアの前端部の移動先に荷物を検出した場合、その検出時の該センサによる検出範囲に向けての該送出コンベアの移動を停止し、
    前記センサにより前記送出コンベアの前端部の移動先に荷物を検出しない場合、その前端部が予め定められた投入位置に到達するまで、該センサによる荷物の検出を続け、
    前記送出コンベアの前端部が前記予め定められた投入位置まで移動した場合、該送出コンベアの移動を停止することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の仕分けシステム。
  7. 前記制御部は、前記センサによりトレイ内の所定の位置に荷物が存在するか否か検出し、前記センサの検出結果に応じて、前記コンベア移動装置により前記送出コンベアを移動させて、該送出コンベアから前記トレイ内への荷物投入先を変えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の仕分けシステム。
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