JP2015028118A - ホットメルト接着剤組成物及びこれを用いてなる吸水性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低温であっても湿潤状態の親水性多孔質基材に対して優れた接着強度を発現することが可能であり、熱安定性に優れているホットメルト接着剤組成物を提供する。【解決手段】スチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、及びスチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体よりなる群から選択される少なくとも一種を含む熱可塑性ブロック共重合体(A)100重量部と、カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水物基を分子内に有する液状ゴム(B)0.05〜10重量部と、粘着付与樹脂(C)とを含有していることを特徴とするホットメルト接着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ホットメルト接着剤組成物に関し、特に、紙おむつなどの吸水性物品を製造するために好適に用いられるホットメルト接着剤組成物に関する。
紙おむつや生理用ナプキンなどの吸水性物品の組み立ては、ポリオレフィン系樹脂フィルム、不織布、ティッシュ、及び天然ゴムなどの部材を、ホットメルト接着剤によって接着することによって行われている。
吸水性物品に用いられるホットメルト接着剤としては、スチレン系ブロック共重合体を主成分とするゴム系ホットメルト接着剤、及びエチレン−プロピレン−ブテン共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合体を主成分とするオレフィン系ホットメルト接着剤が用いられている。なかでも、オレフィン系ホットメルト接着剤に対して、接着性、凝集力、及び耐クリープ性に優れることから、ゴム系ホットメルト接着剤が広く用いられている。
吸水性物品の組み立てにおいて、ゴム系ホットメルト接着剤によって不織布やティッシュなどの多孔質基材を接着する場合、加熱溶融させたゴム系ホットメルト接着剤と多孔質基材とを圧着させて、加熱溶融させたゴム系ホットメルト接着剤をその凝集力(粘着力)によって多孔質基材と密着させると共に、加熱溶融させたゴム系ホットメルト接着剤を多孔質基材の細孔内へ流動させる。その後、ゴム系ホットメルト接着剤を冷却固化させることによって、多孔質基材の接着が行われる。
一方、セルロース系材料やコットン系素材等の天然素材からなる多孔質基材(ティッシュなど)や親水化処理が施された不織布などは、親水性多孔質基材である。このような親水性多孔質基材は、その表面が高極性であるのに対して、ゴム系ホットメルト接着剤は極性が低いために、親水性多孔質基材とゴム系ホットメルト接着剤との親和性が低い。そのため、加熱溶融させたゴム系ホットメルト接着剤と親水性多孔質基材とを圧着させても、ゴム系ホットメルト接着剤が親水性多孔質基材の細孔内に流動し難く、ゴム系ホットメルト接着剤と親水性多孔質基材との接触面積が減少するために、分子間力やアンカー効果による接着作用が低下する。このような場合、ゴム系ホットメルト接着剤によって接着された親水性多孔質基材が乾燥している状態では実用に耐え得る接着強度が得られるが、ゴム系ホットメルト接着剤によって接着された親水性多孔質基材が尿などの体液で濡れて湿潤状態となった場合には、接着強度が著しく低下する問題が生じる。そのため、ゴム系ホットメルト接着剤には、湿潤状態となっている親水性多孔質基材に対しても優れた接着強度を維持できるようにするため、湿潤接着性を向上させることが必要とされている。
そこで、特許文献1では、スチレン系ブロック共重合体の他に、カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物で変成されたワックスをさらに含むホットメルト接着剤組成物が開示されている。カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物で変成されたワックスによれば、ホットメルト接着剤組成物に極性を付与することができ、これによりホットメルト接着剤組成物の親水性多孔質基材に対する親和性を高め、ホットメルト接着剤組成物の湿潤接着性を向上させることが可能となる。
特開2007−169531号公報
しかしながら、引用文献1のホットメルト接着剤組成物は、上述したワックスが添加されていることによって、150℃以上の高温時では溶融粘度が低く優れた流動性を発現するものの、それよりも低い温度では急激に固化が進行して溶融粘度が高くなり流動性が低下する。そのため、塗工時のホットメルト接着剤組成物の加熱溶融温度が低かったり、ホットメルト接着剤組成物を塗工してから親水性多孔質基材を貼り合わせるまでの時間(オープンタイム)が長くなったりすると、固化がかなり進行して流動性が低くなったホットメルト接着剤組成物に親水性多孔質基材を貼り合わせることとなり、ホットメルト接着剤組成物が親水性多孔質基材の細孔内に流動し難くなり、ゴム系ホットメルト接着剤と親水性多孔質基材との接触面積が減少する。そのため、引用文献1のホットメルト接着剤組成物では、低温塗工をした場合であっても、湿潤状態の親水性多孔質基材に対して充分な接着強度を発揮できることが求められている。
さらに、カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物で変成されたワックスは、ホットメルト接着剤組成物に含まれている他の成分との相溶性が低い。そのため、このようなワックスを用いることにより、ホットメルト接着剤組成物の熱安定性が低下する。熱安定性が低いホットメルト接着剤組成物を加熱溶融状態で長時間放置しておくと、ホットメルト接着剤組成物が、変色したり、ゲル化や炭化の発生により塗工不良となったりする。
したがって、本発明は、比較的低温であっても湿潤状態の親水性多孔質基材に対して優れた接着強度を発現することが可能であり、熱安定性に優れているホットメルト接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、スチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、及びスチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体よりなる群から選択される少なくとも一種を含む熱可塑性ブロック共重合体(A)100重量部と、
カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水物基を分子内に有する液状ゴム(B)0.05〜10重量部と、
粘着付与樹脂(C)と、
を含有していることを特徴とする。
[熱可塑性ブロック共重合体(A)]
熱可塑性ブロック共重合体(A)としては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、及びスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体が挙げられる。これらの共重合体を用いることによって、湿潤状態の親水性多孔質基材に対して優れた接着強度を発現することが可能なホットメルト接着剤組成物を提供することができる。なお、熱可塑性ブロック共重合体は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を併用してもよい。
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体中におけるスチレン成分の含有量は、15〜35重量%に限定されるが、20〜30重量%が好ましい。スチレン成分の含有量が高過ぎるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体では、加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物の固化速度が高くなり、ホットメルト接着剤組成物の湿潤接着性を低下させる虞れがある。また、スチレン成分の含有量が低過ぎるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力が低下し、接着力が不十分となる虞れがある。
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体中におけるスチレン成分の含有量は、15〜35重量%に限定されるが、20〜30重量%が好ましい。スチレン成分の含有量が高過ぎるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体では、加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物の固化速度が高くなり、ホットメルト接着剤組成物の湿潤接着性を低下させる虞れがある。また、スチレン成分の含有量が低過ぎるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力が低下し、接着力が不十分となる虞れがある。
スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体中におけるスチレン成分の含有量は、15〜35重量%に限定されるが、20〜30重量%が好ましい。スチレン成分の含有量が高過ぎるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体では、加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物の固化速度が高くなり、ホットメルト接着剤組成物の湿潤接着性を低下させる虞れがある。また、スチレン成分の含有量が低過ぎるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力が低下し、接着力が不十分となる虞れがある。
熱可塑性ブロック共重合体(A)中におけるスチレン成分の含有量は、熱可塑性ブロック共重合体(A)の全量に対して、15〜35重量%に限定されるが、20〜30重量%が好ましい。スチレン成分の含有量が高過ぎる熱可塑性ブロック共重合体(A)では、加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物の固化速度が高くなり、ホットメルト接着剤組成物の湿潤接着性を低下させる虞れがある。また、スチレン成分の含有量が低過ぎる熱可塑性ブロック共重合体(A)では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力が低下し、接着力が不十分となる虞れがある。
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜300,000が好ましく、70,000〜250,000がより好ましく、100,000〜200,000が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が小さ過ぎるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力を低下させて接着力が不十分となる虞れがある。また、重量平均分子量(Mw)が大き過ぎるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くし過ぎて流動性を損なう虞れがある。
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜300,000が好ましく、70,000〜250,000がより好ましく、100,000〜200,000が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が小さ過ぎるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力を低下させて接着力が不十分となる虞れがある。また、重量平均分子量(Mw)が大き過ぎるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くし過ぎて流動性を損なう虞れがある。
スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜300,000が好ましく、70,000〜250,000がより好ましく、100,000〜200,000が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が小さ過ぎるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力を低下させて接着力が不十分となる虞れがある。また、重量平均分子量(Mw)が大き過ぎるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体では、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くし過ぎて流動性を損なう虞れがある。
熱可塑性ブロック共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜300,000が好ましく、70,000〜250,000がより好ましく、100,000〜200,000が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が小さ過ぎる熱可塑性ブロック共重合体(A)では、ホットメルト接着剤組成物自体の凝集力を低下させて接着力が不十分となる虞れがある。また、重量平均分子量(Mw)が大き過ぎる熱可塑性ブロック共重合体(A)では、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くし過ぎて流動性を損なう虞れがある。
なお、本発明において、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体、及び熱可塑性ブロック共重合体(A)の重量平均分子量とは、それぞれ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定装置を用いて、標準ポリスチレンで換算することにより得られる測定値のことを意味する。
[液状ゴム(B)]
本発明のホットメルト接着剤組成物は、極性基を分子内に有する液状ゴム(B)を含有する。極性基としては、カルボキシル基(−COOH)、及びカルボン酸無水物基(−CO−O−CO−)が挙げられる。液状ゴム(B)は、カルボキシル基及びカルボン酸無水物基のうち、いずれか一方を有していてもよく、双方を有していてもよい。
なお、本発明において、「液状ゴム」とは、23℃、1.01×105Pa(1atm)にて液体状を呈するゴムを意味する。
液状ゴム(B)はその極性基によって、セルロース系材料やコットン系素材等の天然素材からなる多孔質基材(ティッシュなど)や親水化処理が施された不織布などの親水性多孔質基材に対する親和性が向上されており、加熱溶融させたゴム系ホットメルト接着剤組成物を親水性多孔質基材の細孔内へ流動し易くすることができる。さらに、ホットメルト接着剤組成物は、液状ゴム(B)を含んでいても、加熱溶融後に溶融粘度が低く優れた流動性を発現すると共に、温度の低下に伴って緩やかに固化するために急激に溶融粘度が上昇して流動性が低下することが高く抑制されている。したがって、塗工時のホットメルト接着剤組成物の加熱溶融温度が低かったり、オープンタイムが長くなったりして、ホットメルト接着剤組成物の温度が比較的低くなったとしても、ホットメルト接着剤組成物が優れた流動性を維持しており、このようなホットメルト接着剤組成物に親水性多孔質基材を圧着することによって、ホットメルト接着剤組成物が、親水性多孔質基材の細孔内部に流動して、ホットメルト接着剤組成物と親水性多孔質基材との接触面積を向上させることができる。ゆえに、本発明のホットメルト接着剤組成物は、親水性多孔質基材に対して優れた接着強度を発現することができると共に、このような優れた接着強度を親水性多孔質基材が湿潤状態となった場合であっても維持することができる。
また、液状ゴム(B)によれば、ホットメルト接着剤組成物の熱安定性を向上させることも可能となる。したがって、本発明のホットメルト接着剤組成物を加熱溶融させた後、加熱溶融させた状態でタンク内に長時間に亘って貯蔵しても、ホットメルト接着剤組成物の着色、ゲル化や炭化の発生を高く抑制することも可能となる。
液状ゴム(B)としては、主鎖が、α−オレフィンの単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体の水素添加物、エチレン−ブチレン共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリペンタジエン、ポリシクロペンタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、又はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水素添加物からなり、且つ上記主鎖の末端又は側鎖に極性基を有する液状ゴムが挙げられる。液状ゴム(B)は、一種単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
なかでも、液状ゴム(B)の主鎖は、ポリイソプレン、ポリブタジエン、又はスチレン−ブタジエンブロック共重合体からなることが好ましく、ポリイソプレンからなることがより好ましい。このような液状ゴム(B)は、上述した熱可塑性ブロック共重合体(A)に対して優れた相溶性を有することから、加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物の流動性や熱安定性を高く向上させることができるのみでなく、湿潤接着性を高めることもできる。
液状ゴム(B)の数平均分子量(Mn)は、1,000〜150,000が好ましく、10,000〜100,000がより好ましい。数平均分子量(Mn)が小さ過ぎる液状ゴム(B)では、ホットメルト接着剤組成物の凝集力を低下させて湿潤接着性が不十分となる虞れがある。また、数平均分子量(Mn)が大き過ぎる液状ゴム(B)では、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度を高くしすぎて流動性が低下する虞れがある。
なお、本発明において、液状ゴム(B)の数平均分子量(Mn)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定装置を用いて、標準ポリスチレンで換算することにより得られる測定値のことを意味する。
また、極性基を分子内に有する液状ゴム(B)としては、市販品を用いることができる。例えば、カルボキシル基を有する液状ポリイソプレンとしては、クラレ社製 製品名「クラプレン LIR−410」などが挙げられる。カルボン酸無水物基を有する液状ポリイソプレンとしては、クラレ社製 製品名「クラプレンLIR−403」などが挙げられる。カルボキシル基を有する液状アクリロニトリルブタジエン共重合体としては、BF Goodrich社製 製品名「CTBN 1300X8」などが挙げられる。
ホットメルト接着剤組成物中における液状ゴム(B)の含有量としては、熱可塑性ブロック共重合体(A)100重量部に対して、0.05〜10重量部に限定されるが、1〜10重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。液状ゴム(B)の含有量が低過ぎるホットメルト接着剤組成物では、湿潤接着性が低い虞れがある。また、液状ゴム(B)の含有量が高過ぎるホットメルト接着剤組成物では、熱安定性が低い虞れがある。
[粘着付与樹脂(C)]
本発明のホットメルト接着剤組成物は、粘着付与樹脂(C)を含んでいる。粘着付与樹脂(C)としては、天然ロジン、変性ロジン、水添ロジン、天然ロジンのグリセロールエステル、変性ロジンのグリセロールエステル、天然ロジンのペンタエリスリトールエステル、変性ロジンのペンタエリスリトールエステル、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、天然テルペンの共重合体、天然テルペンの3次元ポリマー、水添テルペンの共重合体の水素化誘導体、ポリテルペン樹脂、フェノール系変性テルペン樹脂の水素化誘導体、脂肪族石油炭化水素樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、芳香族石油炭化水素樹脂、芳香族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、環状脂肪族石油炭化水素樹脂、環状脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体が挙げられる。なかでも、脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体が好ましい。
粘着付与樹脂(C)の軟化点は、80〜120℃が好ましく、100〜120℃がより好ましい。軟化点が上記範囲内である粘着付与樹脂(C)によれば、ホットメルト接着剤の湿潤接着性をさらに向上させることができる。
なお、本発明において、粘着付与樹脂(C)の軟化点は、JIS K6863に準拠した方法で測定された値とする。
ホットメルト接着剤組成物中における粘着付与樹脂(C)の含有量は、熱可塑性ブロック共重合体(A)100重量部に対して、10〜500重量部が好ましく、40〜400重量部がより好ましく、150〜300重量部が最も好ましい。粘着付与樹脂(C)の含有量が低過ぎるホットメルト接着剤組成物では、接着力が低い虞れがある。また、粘着付与樹脂(C)の含有量が高過ぎるホットメルト接着剤組成物では、硬化後に硬くて脆い硬化物となるため、ホットメルト接着剤組成物の低温接着性が低下する虞れがある。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、熱可塑性ブロック共重合体(A)、液状ゴム(B)及び粘着付与樹脂(C)の他にも、他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤としては、可塑剤(D)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及び充填剤などが挙げられる。
[可塑剤(D)]
可塑剤(D)としては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、及び芳香族系プロセスオイルなどが挙げられる。なかでも、パラフィン系プロセスオイル、及びナフテン系プロセスオイルがより好ましく、パラフィン系プロセスオイルが特に好ましい。これらの可塑剤によれば、湿潤接着強度に優れたホットメルト接着剤組成物を提供できる。なお、これらの可塑剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
パラフィン系プロセスオイルは、脂肪族鎖状炭化水素を含む。パラフィン系プロセスオイルに含まれる脂肪族鎖状炭化水素の炭素数は、特に制限されないが、16〜40が好ましく、20〜30がより好ましい。
パラフィン系プロセスオイルの数平均分子量(Mn)は、100〜1500が好ましく、250〜1000がより好ましい。数平均分子量(Mn)が小さ過ぎるパラフィン系プロセスオイルでは、ホットメルト接着剤組成物の凝集力を低下させて湿潤接着性が不十分となる虞れがある。また、数平均分子量(Mn)が大き過ぎるパラフィン系プロセスオイルでは、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度を高くし過ぎて塗工性が低下する虞れがある。
パラフィン系プロセスオイルとしては、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、日本油脂製 商品名「NAソルベント」、出光興産製 商品名「PW−380」、出光興産社製 商品名「ダイアナフレシアS32」、出光興産社製 商品名「PS−32」、出光石油化学(株)製 商品名「IP−ソルベント2835」、三光化学工業製 商品名「ネオチオゾール」などが挙げられる。
ナフテン系プロセスオイルは、脂肪族系環状炭化水素を含めば特に制限されないが、ナフテン系プロセスオイルに含まれる脂肪族系環状炭化水素の炭素数は、3以上であることが好ましく、3〜8であることがより好ましい。
ナフテン系プロセスオイルの数平均分子量(Mn)は、100〜1500が好ましく、250〜1000がより好ましい。数平均分子量(Mn)が小さ過ぎるナフテン系プロセスオイルでは、ホットメルト接着剤組成物の凝集力を低下させて湿潤接着性が不十分となる虞れがある。また、数平均分子量(Mn)が大き過ぎるナフテン系プロセスオイルでは、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度を高くし過ぎて塗工性を低下させる虞れがある。
ナフテン系プロセスオイルとしては、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、出光興産社製 商品名「ダイアナフレシアN28」、出光興産社製 商品名「ダイアナフレシアU46」、及び出光興産社製 商品名「ダイアナプロセスオイルNR」などが挙げられる。
なお、本発明において、パラフィン系プロセスオイル及びナフテン系プロセスオイルの数平均分子量(Mn)とは、それぞれ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定装置を用いて、標準ポリスチレンで換算することにより得られる測定値のことを意味する。
ホットメルト接着剤組成物中における可塑剤(D)の含有量としては、熱可塑性ブロック共重合体(A)100重量部に対して、25〜250重量部が好ましく、50〜150重量部がより好ましい。可塑剤(D)の含有量が高過ぎるホットメルト接着剤組成物では、耐クリープ性が低したり、凝集力が低下して湿潤接着性が低下したりする虞れがある。また、可塑剤(D)の含有量が低過ぎるホットメルト接着剤組成物では、加熱溶融後の固化速度が高くなり過ぎて、接着性、特に湿潤接着性が低下する虞れがある。
[酸化防止剤]
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−〔1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル〕フェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ぺンチルフェニル)]アクリレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンなどのヒンダードフェノール系酸化防止剤;ジラウリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤;トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン系酸化防止剤などが挙げられる。酸化防止剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を併用してもよい。
[紫外線吸収剤]
紫外線吸収剤としては、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤;サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。紫外線吸収剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を併用してもよい。
[充填剤]
充填剤としては、例えば、雲母、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、酸化チタン、ケイソウ土、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、澱粉等が挙げられる。
[吸水性物品]
本発明のホットメルト接着剤組成物は、織布、不織布、ティッシュ、弾性部材、ポリオレフィン系樹脂フィルムなどの各種部材を接着するために用いられる。本発明のホットメルト接着剤組成物は、上述した通り、セルロース系材料やコットン系素材等の天然素材からなる多孔質基材(ティッシュなど)や親水化処理が施された不織布などの親水性多孔質基材に対しても優れた湿潤接着性を発揮することができることから、吸水性物品の製造において構成部材を接着させるために好適に用いられる。
吸水性物品は、血液や尿、汗、膿、胃液、唾液、鼻分泌粘液などの体液を吸収することを目的としたものである。吸水性物品としては、例えば、紙おむつ、生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁用パッド、携帯用トイレ、携帯用汚物処理袋、動物用屎尿処理シート、病院用ガウン、手術用白衣、創傷被覆材、救急絆創膏、及び肉や魚等の鮮度保持材などが挙げられる。なかでも、紙おむつが好ましく挙げられる。
紙おむつは、ポリオレフィン系樹脂フィルムなどからなる液不透過性バックシートと、不織布などからなる液透過性トップシートと、これらの間に配置された吸収体とから基本的に構成されている。吸収体が尿などを吸収した後にベタツキが発生することを抑制するために、吸収体はその表面をティッシュなどの吸水紙で覆われた状態で使用される。また、吸水性物品では、ゴムなどの弾性部材が伸縮自在に取り付けられることによって、着用者の脚周りや腰周りにフッィットさせて排泄物が漏れ出すことを防止する構造が採用されている。本発明のホットメルト接着剤は、このような紙おむつの製造において、ティッシュなどの親水性多孔質基材同士を接着一体化するために、ティッシュなどの親水性多孔質基材と不織布などの他の多孔質基材とを接着一体化するために、又はティッシュなどの親水性多孔質基材とポリオレフィン系樹脂フィルムや弾性部材などの他の構成部材とを接着一体化するために好適に用いられる。
本発明のホットメルト接着剤組成物によって構成部材同士を接着一体化する方法としては、特に制限されず公知の方法を用いることができる。例えば、加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物を、一方の構成部材に塗工した後に、塗工したホットメルト接着剤組成物に他方の構成部材を重ね合わせた後、これらを圧着する方法などが用いられる。
ホットメルト接着剤組成物の加熱溶融温度は、135〜180℃が好ましい。従来のホットメルト接着剤組成物では、溶融粘度を低くして充分な流動性を得るために、加熱溶融温度を150℃以上とすることが一般的である。しかしながら、ホットメルト接着剤組成物の温度が150℃未満に低下すると、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が急激に上昇して流動性が低下するため、ホットメルト接着剤組成物の塗工が困難となる場合や、塗工時のホットメルト接着剤組成物の加熱溶融温度が低くなったり、オープンタイムが長くなったりすると、塗工したホットメルト接着剤組成物が不織布やティッシュなどの親水性多孔質基材の細孔内部へ流動し難くなり、親水性多孔質基材に対して充分な湿潤接着性が得られなくなったりする場合があった。
しかしながら、本発明のホットメルト接着剤組成物は、加熱溶融温度が150℃未満、特に135〜145℃と比較的低温であっても溶融粘度が低く容易に塗工することが可能になる。さらに、本発明のホットメルト接着剤組成物は、温度の低下に伴って急激に固化することが抑制されており、比較的低温であっても優れた流動性を維持することができる。したがって、塗工時のホットメルト接着剤組成物の加熱溶融温度が150℃未満、特に135〜145℃と低くかったり、塗工後のオープンタイムが長くなったりしても、ホットメルト接着剤組成物は親水性多孔質基材の細孔内部へ流動して、ホットメルト接着剤組成物と親水性多孔質基材との充分な接触面積が得られ、湿潤状態の親水性多孔質基材に対しても優れた接着強度を維持することができる。
加熱溶融させたホットメルト接着剤組成物の塗工方法としては、特に制限されず、公知の方法が用いられる。例えば、スロットコーター塗工、ロールコーター塗工、螺旋状に塗工するスパイラル塗工、波状に塗工するオメガ塗工及びコントロールシーム塗工、面状に塗工するスロットスプレー塗工及びカーテンスプレー塗工、並びに点状に塗工できるドット塗工などが挙げられる。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、加熱溶融後の温度低下に伴って緩やかに固化することができる。したがって、ホットメルト接着剤組成物の加熱溶融温度が低かったり、塗工したホットメルト接着剤組成物に被着体を貼り合わせるまでの時間が長くなったりして、温度が低下してもホットメルト接着剤組成物は優れた流動性を維持することができ、圧着された親水性多孔質基材の細孔内に容易に流動することができる。
このような本発明のホットメルト接着剤組成物を用いてなる吸水性物品では、その構成部材が尿や血液などの体液によって湿潤したとしても、ホットメルト接着剤組成物による構成部材同士の優れた接着強度を維持することができる。したがって、本発明のホットメルト接着剤組成物を紙おむつなどの吸水性物品に用いた場合には、尿などが外部へ漏れ出すことを高く抑制することができる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
後記する実施例及び比較例において、ホットメルト接着剤組成物の製造に用いた熱可塑性ブロック共重合体(A1)〜(A11 )、液状ゴム(B1)〜(B4)、ワックス、粘着付与樹脂(C1)〜(C3)、可塑剤(D1)〜(D2)、及び酸化防止剤のそれぞれについて、以下に詳細な説明を記載する。
熱可塑性ブロック共重合体(A):
・スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(A1)[極性基なし、スチレン成分含有量16重量%、重量平均分子量(Mw)171,000、日本ゼオン社製、製品名「Quintac3433N」]
・スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(A2)[極性基なし、スチレン成分含有量25重量%、重量平均分子量(Mw)125,000、日本ゼオン社製、製品名「Quintac3280」」]
・スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(A3)[極性基なし、スチレン成分含有量14重量%、重量平均分子量(Mw)125,000、日本ゼオン社製、製品名「Quintac3421」]
・スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(A4)[極性基なし、スチレン成分含有量48重量%、重量平均分子量(Mw)100,000、日本ゼオン社製、製品名「Quintac3390」]
・スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A5)[極性基なし、スチレン成分含有量30重量%、重量平均分子量(Mw)122,300、旭化成ケミカルズ社製、製品名「AsapreneT−436」]
・スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A6)[極性基なし、スチレン成分含有量35重量%、重量平均分子量(Mw)100,000、旭化成ケミカルズ社製、製品名「AsapreneT−438」]
・スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(A7)[極性基なし、スチレン成分含有量45重量%、重量平均分子量(Mw)70,000、旭化成ケミカルズ社製、製品名「AsapreneT−439」]
・スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(A8)[極性基なし、スチレン含有量30重量%、重量平均分子量(Mw)100,000、旭化成ケミカルズ社製、製品名「タフテック P1500」]
・スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(A9)[極性基なし、スチレン含有量67重量%、重量平均分子量(Mw)100,000、旭化成ケミカルズ社製、製品名「タフテック P2000」]
・スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体(A10 )[極性基なし、スチレン含有量30重量%、重量平均分子量(Mw)55,000、クラレ社製、製品名「セプトン 2002」]
・スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(A11 )[極性基なし、スチレン含有量30重量%、重量平均分子量(Mw)200,000、旭化成ケミカルズ社製、製品名「タフテック H1041」]
なお、表1及び2において、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を単に「SIS共重合体」として記載し、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を単に「SBS共重合体」として記載し、スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体を単に「SBBS共重合体」として記載し、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体を単に「SEPS共重合体」として記載し、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体を単に「SEBS共重合体」として記載した。
液状ゴム(B):
・カルボキシル基を有する液状ポリイソプレン(B1)[主鎖がポリイソプレンからなり且つ主鎖の末端又は側鎖にカルボキシル基を有する液状ゴム:数平均分子量(Mn)30,000、23℃、1.01×105Pa(1atm)にて液体状、融点0℃以下、クラレ社製、製品名「クラプレン LIR−410」]
・カルボン酸無水物基を有する液状ポリイソプレン(B2)[主鎖がポリイソプレンからなり且つ主鎖の末端又は側鎖にカルボン酸無水物基を有する液状ゴム:数平均分子量(Mn)34,000、23℃、1.01×105Pa(1atm)にて液体状、融点0℃以下、クラレ社製、製品名「クラプレン LIR−403」]
・カルボン酸無水物基を有する液状ポリブタジエン(B3)[主鎖がポリブタジエンからなり且つ主鎖の末端又は側鎖にカルボン酸無水物基を有する液状ゴム:数平均分子量(Mn)31,000、23℃、1.01×105Pa(1atm)にて液体状、融点0℃以下、クレイバレー社製、製品名「Ricon 130MA20」]
・液状ポリイソプレン(B4)[極性基なし:数平均分子量(Mn)54,000、23℃、1.01×105Pa(1atm)にて液体状、融点0℃以下、クラレ製 製品名「クラプレン LIR−50」]
ワックス:
・カルボン酸無水物基を有するポリエチレン(PE)ワックス[数平均分子量(Mn)1,400、23℃、1.01×105Pa(1atm)にて固体、融点104℃、イノスペック社製、製品名「Viscowax261」]
粘着付与樹脂(C):
・脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体(C1)[軟化点100℃、荒川化学製、製品名「Arkon M−100」]
・脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体(C2)[軟化点80℃、ゼネラル製、製品名「E5380」]
・脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体(C3)[軟化点120℃、出光興産製、製品名「アイマーブP120」]
可塑剤(D):
・パラフィン系プロセスオイル(D1)(数平均分子量(Mn)980、出光石油社製、製品名「ダイアナプロセスオイルPW−90」)
・ナフテン系プロセスオイル(D2)(数平均分子量(Mn)100〜1500、シェル化学社製、製品名「シェルフレックス371N」)
酸化防止剤:
フェノール系酸化防止剤(BASF社製 製品名「IRGANOX1010」)
(実施例1〜14及び比較例1〜9)
上述した熱可塑性ブロック共重合体(A1)〜(A11 )、液状ゴム(B1)〜(B4)、ワックス、粘着付与樹脂(C1)〜(C3)、可塑剤(D1)〜(D2)、及び酸化防止剤を、それぞれ表1及び2に示した配合量で、加熱装置を備えた攪拌混練機中に投入した後、150℃で1時間に亘って加熱しながら混練することにより、ホットメルト接着剤組成物を製造した。
(評価)
実施例及び比較例で作製したホットメルト接着剤組成物について、下記に示す要領に従って、湿潤接着強度、及び熱安定性について評価した。これらの結果を表1及び2に示す。
(湿潤接着強度:ティッシュ−ティッシュ)
ホットメルト接着剤組成物を140℃に加熱することにより溶融させた後、スパイラルスプレーによってティッシュペーパー(坪量18〜21g/m2、厚さ70〜90μm)の一面に3g/m2の塗布量で塗布し、塗布してから1秒後に、このティッシュペーパーのホットメルト接着剤組成物を塗布した面に、他のティッシュペーパーを積層した。その後、これらを23℃、圧力50gf/cm2で0.01秒間、プレスして圧着させることによって、積層体を得た。この積層体を切断することによって、幅20mm×長さ150mmの短冊状の試験片を得た。
次に、試験片を、23℃、相対湿度50%雰囲気下に24時間に亘って保管し、23℃の水中に1分間に亘って浸漬した。その後、試験片を水中から取り出し、水を拭き取ることにより湿潤状態の試験片を得た。そして、湿潤状態の試験片について、JIS K6854に準拠し、引張速度100mm/分でT型剥離試験を行い、接着強度(×10-2N/20mm)を測定した。得られた接着強度を表1〜2の「湿潤接着強度」の欄に示した。
(熱安定性1)
ホットメルト接着剤組成物を140℃に加熱することにより溶融させた後、加熱試験前のホットメルト接着剤組成物の着色度合いについて、JIS K0071で規定される化学製品の色試験方法に準拠してガードナー色数を測定した。次に、ホットメルト接着剤組成物20gをガラス瓶に入れて、ガラス瓶に蓋をしないまま、190℃の熱風乾燥機に入れ、72時間に亘って放置した後、ホットメルト接着剤組成物の着色度合いについて、JIS K0071で規定される化学製品の色試験方法に準拠してガードナー色数を測定した。190℃での加熱前後のガードナー色数の差を表1及び2に示した。
(熱安定性2)
ホットメルト接着剤組成物を140℃に加熱することにより溶解させたホットメルト接着剤組成物50gをガラス瓶に入れて、ガラス瓶に蓋をしないまま、190℃の熱風乾燥機に入れ、1週間に亘って放置した後、加熱試験後のホットメルト接着剤組成物を目視で確認し、ゲル化や炭化の発生の有無を確認した。表1及び2において、「良」「不良」はそれぞれ下記の通りである。
「良」 :ゲル化及び炭化の発生がなかった。
「不良」:ゲル化又は炭化の発生があった。
Figure 2015028118
Figure 2015028118
本発明のホットメルト接着剤組成物は、血液や尿、汗、膿、胃液、唾液、鼻分泌粘液などの体液を吸収するための吸水性物品に好適に用いられる。

Claims (3)

  1. スチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、及びスチレン成分の含有量が15〜35重量%であるスチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレンブロック共重合体よりなる群から選択される少なくとも一種を含む熱可塑性ブロック共重合体(A)100重量部と、
    カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水物基を分子内に有する液状ゴム(B)0.05〜10重量部と、
    粘着付与樹脂(C)と、
    を含有していることを特徴とするホットメルト接着剤組成物。
  2. 粘着付与樹脂(C)の軟化点が80〜120℃であることを特徴とする請求項1に記載のホットメルト接着剤組成物。
  3. 請求項1に記載の接着剤組成物を用いてなることを特徴とする吸水性物品。
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