JP2015027866A - ステアリングコラム装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステアリングコラム装置1は、ステアリングシャフト3を回転可能に支持するインナー側のロアーチューブ10(第1チューブ)とアウター側のアッパーチューブ9(第2チューブ)とを備える。ロアーチューブの外周10aに、軸方向に延びてアッパーチューブ9の内周9aに接触する複数の突起61〜64を設ける。複数の突起61〜64は、ロアーチューブ10の中心軸線C1を含む鉛直面VP側に寄るように、ロアーチューブ10の周方向Zに不等間隔を隔てて配置されている。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明の目的は、摺動荷重のばらつきを抑制することができるステアリングコラム装置を提供することである。
また、請求項2のように、各前記突起(261〜264;361〜364)は、前記第2チューブの内周に接触する断面丸形の頂部(261c〜264c;361c〜364c)を含み、各前記突起の頂部の曲率半径(R1)は、前記第2チューブの内周の曲率半径(R2)よりも小さくされていてもよい。
また、請求項4のように、前記複数の突起は、複数の第2突起(71,72)を含み、各前記第2突起の頂部と前記第1チューブの中心軸線とを含む平面と、前記鉛直面とのなす角度(β1c,β2c)が、45°以上90°以下であってもよい。
また、請求項7のように、各前記突起は、前記第1チューブの軸方向に不連続に設けられていてもよい。
また、請求項9のように、前記第1チューブはアッパーチューブ(109;309;509)であり、前記第2チューブはロアーチューブ(110;310;510)であってもよい。
請求項3の発明によれば、第1チューブを軸方向から見たときに、前記鉛直面を基準として中心角が45°未満の範囲に、各第1突起が配置されることになるので、鉛直面を挟んで隣接する第1突起間に、第2チューブが楔状に挟み込まれることを抑制することができる。その結果、二次衝突時やテレスコピック調整のときに、両チューブ間の摺動荷重のばらつきを確実に抑制することができる。
また、請求項5の発明によれば、鉛直面を挟んで隣接する第1突起間に、第2チューブが楔状に挟み込まれることを実質的に抑制して、両チューブ間の摺動荷重のばらつきを抑制することができる。
また、請求項9の発明によれば、インナーチューブをアッパー側とした構成にも適用することができる。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のステアリングコラム装置を含むステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリングコラム装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2を一端(軸方向の上端)に一体回転可能に連結したステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3を図示しない軸受を介して回転可能に支持する筒状のステアリングコラム4とを備えている。
ステアリングシャフト3は、例えばスプライン結合を用いて、同行回転可能に且つ軸方向に相対移動可能に連結されたアッパーシャフト7およびロアーシャフト8を有している。
ハウジング11内には、操舵補助用の電動モータ12の動力を減速してロアーシャフト8に伝達する減速機構13が収容されている。減速機構13は、電動モータ12の回転軸(図示せず)と同行回転可能に連結された駆動ギヤ14と、駆動ギヤ14に噛み合いロアーシャフト8と同行回転する被動ギヤ15とを有している。
ステアリングコラム4のハウジング11には、ロアーコラムブラケット20が固定されている。ロアーコラムブラケット20は、車体側部材19に固定されたロアー固定ブラケット17に、ピボット軸としてのチルト中心軸21を介してチルト中心軸21の回りに回転可能に支持されている。これにより、ステアリングコラム4の全体がチルト中心軸21の回りに回転可能とされ、その結果、操舵部材2の高さ位置を調整するチルト調整が可能となっている。また、ステアリングコラム4のロアーチューブ10(第1チューブ)に対してアッパーチューブ9(第2チューブ)を軸方向Xに移動させて、操舵部材2の高さ位置を調整するテレスコ調整が可能となっている。
また、ロック機構25は、締付軸28上に保持され操作レバー26の回転操作に伴ってサポートブラケット24およびアッパーコラムブラケット22の側板を圧接してチルトロックおよびテレスコロックを達成するカム機構(図示せず)と、締付軸28と一体回転可能に設けられ、アッパーチューブ9の開口29を通してロアーチューブ10を押し上げることにより両チューブ9,10を止定して両チューブ9,10間のロックを達成する押上カム30とを備えている。
サポートブラケット24は、前記天板33と、チルト方向Yの下方に延びる一対の側板38を備えている。天板33は、一対の側板38のチルト方向Yの上端間を連結した第1天板33Aと、第1天板33Aの上面に固定された第2天板33Bとを備えている。吊り下げボルト35が挿通するボルト挿通孔34は、両天板33A,33Bを貫いて形成されてている。第2天板33Bは、外側方に延設された一対の被取付板39を備えている。
各取付板37と対応する被取付板39とは、両板37,39を挿通し二次衝突時に破断可能な樹脂ピン41を介して連結されている。二次衝突時に、樹脂ピン41の破断に伴って、サポートブラケット24が、アッパー固定ブラケット16に対する取付位置から離脱してコラム移動方向(図2において紙面とは直交する方向。図1のコラム移動方向X1を参照。)に移動する。
締付軸28は、サポートブラケット24の側板38のチルト用長孔44およびアッパーコラムブラケット22の側板42のテレスコ用長孔27を貫通するボルトからなる。締付軸28の一端の頭部45は、操作レバー26と一体回転可能に固定されている。締付軸28の他端に設けられたねじ部にナット46が螺合している。
突起61の中央部61cとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P1cと、鉛直面VPとのなす角度θ1cが、45°以下とされている(θ1c≦45°)。これにより、突起61が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起61の第1端部61aとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P1aと、鉛直面VPとのなす角度θ1aが、45°以下となる(θ1a≦45°)。なお、突起61の第2端部61bとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P1bと、鉛直面VPとのなす角度θ1bが、45°以下(θ1b≦45°)であれば、より好ましい。
突起62の中央部62cとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P2cと、鉛直面VPとのなす角度θ2cが、45°以下とされている(θ2c≦45°)。これにより、突起62が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起62の第1端部62aとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P2aと、鉛直面VPとのなす角度θ2aが、45°以下となる(θ2a≦45°)。なお、突起62の第2端部62bとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P2bと、鉛直面VPとのなす角度θ2bが、45°以下(θ2b≦45°)であれば、より好ましい。
突起63の中央部63cとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P3cと、鉛直面VPとのなす角度θ3cが、45°以下とされている(θ3c≦45°)。これにより、突起63が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起63の第1端部63aとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P3aと、鉛直面VPとのなす角度θ3aが、45°以下となる(θ3a≦45°)。なお、突起63の第2端部63bとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P3bと、鉛直面VPとのなす角度θ3bが、45°以下(θ3b≦45°)であれば、より好ましい。
突起64の中央部64cとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P4cと、鉛直面VPとのなす角度θ4cが、45°以下とされている(θ4c≦45°)。これにより、突起64が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起64の第1端部64aとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P4aと、鉛直面VPとのなす角度θ4aが、45°以下となる(θ4a≦45°)。なお、突起64の第2端部64bとロアーチューブ10の中心軸線C1とを含む平面P3bと、鉛直面VPとのなす角度θ4bが、45°以下(θ4b≦45°)であれば、より好ましい。
一方、テレスコ調整のためにロック機構25によるロックが解除された時には、アッパーチューブ9の軸方向の上端側が、アッパーチューブ9の自重や操舵部材2等の自重によって押し下げられるために、ロアーチューブ10の周方向上半部における軸方向Xの上方の突起61U,62Uと、ロアーチューブ10の周方向下半部における軸方向Xの下方の突起63L,64Lが、アッパーチューブ9の内周9aに強く押し付けられる。
(第2実施形態)
次いで、図6は、本発明の第2実施形態のステアリングコラム装置100の模式的側面図を示している。図6の第2実施形態が、図1の第1実施形態と主に異なるのは、ステアリングコラム104が、インナーチューブであるアッパーチューブ109(第1チューブ)と、アウターチューブであるロアーチューブ110(第2チューブ)と、ロアーチューブ110(第2チューブ)の軸方向下端に連結されたハウジング(図示せず)とを備えている点である。
突起161の中央部161cとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P1cと、鉛直面VPとのなす角度θ1cが、45°以下とされている(θ1c≦45°)。これにより、突起161が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起161の第1端部161aとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P1aと、鉛直面VPとのなす角度θ1aが、45°以下となる(θ1a≦45°)。なお、突起161の第2端部161bとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P1bと、鉛直面VPとのなす角度θ1bが、45°以下(θ1b≦45°)であれば、より好ましい。
突起162の中央部162cとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P2cと、鉛直面VPとのなす角度θ2cが、45°以下とされている(θ2c≦45°)。これにより、突起162が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起162の第1端部162aとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P2aと、鉛直面VPとのなす角度θ2aが、45°以下となる(θ2a≦45°)。なお、突起162の第2端部162bとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P2bと、鉛直面VPとのなす角度θ2bが、45°以下(θ2b≦45°)であれば、より好ましい。
突起163の中央部163cとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P3cと、鉛直面VPとのなす角度θ3cが、45°以下とされている(θ3c≦45°)。これにより、突起163が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起163の第1端部163aとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P3aと、鉛直面VPとのなす角度θ3aが、45°以下となる(θ3a≦45°)。なお、突起163の第2端部163bとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P3bと、鉛直面VPとのなす角度θ3bが、45°以下(θ3b≦45°)であれば、より好ましい。
突起164の中央部164cとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P4cと、鉛直面VPとのなす角度θ4cが、45°以下とされている(θ4c≦45°)。これにより、突起164が鉛直面VPに寄るような配置となる。また、必然的に、突起164の第1端部164aとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P4aと、鉛直面VPとのなす角度θ4aが、45°以下となる(θ4a≦45°)。なお、突起164の第2端部164bとアッパーチューブ109の中心軸線C1とを含む平面P3bと、鉛直面VPとのなす角度θ4bが、45°以下(θ4b≦45°)であれば、より好ましい。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態のステアリングコラム装置300の模式的側面図を示している。図10に示すように、ステアリングコラム204が、アウターチューブであるアッパーチューブ209(第2チューブ)と、インナーチューブであるロアーチューブ210(第1チューブ)とを含む。
すなわち、ロアーチューブ210の外周201aに設けられた複数の突起261,262,263,264(第1突起に相当)が、それぞれ、アッパーチューブ209の内周209aに接触する断面丸形の頂部261c,262c,263c,264cを含む。各突起261,262,263,264の頂部261c,262c,263c,264cの曲率半径R1は、アッパーチューブ209の内周209aの曲率半径R2よりも小さくされている(R1<R2)。
また、ロアーチューブ210の平面図である図12に示されるように、ロアーチューブ210の周方向の上半部において、各突起261,262は、軸方向Xに不連続に設けられている。すなわち、突起261は、軸方向Xの上方の突起261Uと、軸方向Xの下方の突起261Lとで構成されている。突起262は、軸方向Xの上方の突起262Uと、軸方向2Xの下方の突起262Lとで構成されている。
また、ロアーチューブ210を軸方向から見たときに、図11に示すように、鉛直面VPを基準として中心角が45°未満の範囲に、各突起261〜264が配置されることになるので、鉛直面VPを挟んで隣接する突起261,262;263,264間に、アッパーチューブ209が楔状に挟み込まれることを抑制することができる。その結果、二次衝突時やテレスコピック調整のときに、両チューブ209,210間の摺動荷重のばらつきを確実に抑制することができる。
(第4実施形態)
図14は、本発明の第4実施形態のステアリングコラム装置300の模式的側面図を示している。図14に示すように、ステアリングコラム304が、インナーチューブであるアッパーチューブ309(第1チューブ)と、アウターチューブであるロアーチューブ310(第2チューブ)とを含む。
すなわち、インナー側のアッパーチューブ309(第1チューブ)の外周309aに設けられた各突起361,362,363,364(第1突起に相当)が、アウター側のロアーチューブ310(第2チューブ)の内周310aに接触する断面丸形の頂部361c,362c,363c,364cを含む。各突起361,362,363,364の頂部361c,362c,363c,364cの曲率半径R1は、ロアーチューブ310の内周310aの曲率半径R2よりも小さくされている(R1<R2)。
また、アッパーチューブ309の平面図である図16に示されるように、アッパーチューブ309の周方向の上半部において、各突起361,362は、軸方向Xに不連続に設けられている。すなわち、突起361は、軸方向Xの上方の突起361Uと、軸方向Xの下方の突起361Lとで構成されている。突起362は、軸方向Xの上方の突起362Uと、軸方向2Xの下方の突起362Lとで構成されている。
また、アッパーチューブ309を軸方向から見たときに、図15に示すように、鉛直面VPを基準として中心角が45°未満の範囲に、各突起361〜364が配置されることになるので、鉛直面VPを挟んで隣接する突起361,362;363,364間に、ロアーチューブ310が楔状に挟み込まれることを抑制することができる。その結果、二次衝突時やテレスコピック調整のときに、両チューブ309,310間の摺動荷重のばらつきを確実に抑制することができる。
(第5実施形態)
図18は本発明の第5実施形態のステアリングコラム装置400のステアリングコラム404の断面図である。
各第2突起71,72の頂部71c,72cとロアーチューブ410の中心軸線C1とを含む平面Q1c,Q2cと、鉛直面VPとのなす角度β1c,β2cが、45°以上90°以下である(45°≦β1c≦90°,45°≦β2c≦90°)。
(第6実施形態)
図19は本発明の第6実施形態のステアリングコラム装置500のステアリングコラム504の断面図である。
各第2突起71,72の頂部71c,72cとアッパーチューブ509の中心軸線C1とを含む平面Q1c,Q2cと、鉛直面VPとのなす角度β1c,β2cが、45°以上90°以下である(45°≦β1c≦90°,45°≦β2c≦90°)。
(参考形態)
図20は、本発明の参考形態を示している。図20を参照して、本参考形態が、図11の第3実施形態と異なるのは、下記である。
本参考形態では、突起261〜264によって、ステアリングコラムの左右方向の剛性を向上することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明は特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
Claims (9)
- 軸方向に相対摺動可能に嵌め合わされ、ステアリングシャフトを回転可能に支持するインナー側の第1チューブおよびアウター側の第2チューブを備え、
前記第1チューブの外周に、軸方向に延びて前記第2チューブの内周に接触する複数の突起が設けられ、
前記複数の突起は、前記第1チューブの中心軸線を含む鉛直面側に寄るように、周方向に不等間隔を隔てて配置されているステアリングコラム装置。 - 請求項1において、各前記突起は、前記第2チューブの内周に接触する断面丸形の頂部を含み、
各前記突起の頂部の曲率半径は、前記第2チューブの内周の曲率半径よりも小さくされているステアリングコラム装置。 - 請求項2において、前記複数の突起は、複数の第1突起を含み、
各前記第1突起の頂部と前記第1チューブの中心軸線とを含む平面と、前記鉛直面とのなす角度が、45°未満であるステアリングコラム装置。 - 請求項3において、前記複数の突起は、複数の第2突起を含み、
各前記第2突起の頂部と前記第1チューブの中心軸線とを含む平面と、前記鉛直面とのなす角度が、45°以上90°以下であるステアリングコラム装置。 - 請求項1において、前記複数の突起は、複数の第1突起を含み、
各前記第1突起は、前記第1チューブの周方向の所定の範囲に前記第2チューブに対する接触領域を形成しており、前記接触領域は、前記周方向に関して、前記鉛直面に近い側の第1端部と、前記鉛直面から遠い側の第2端部と、前記第1端部と前記第2端部間の中央部と、を含み、
各前記第1突起の中央部と前記第1チューブの中心軸線とを含む平面と、前記鉛直面とのなす角度が、45°以下であるステアリングコラム装置。 - 請求項5において、各前記第1突起の第2端部と前記第1チューブの中心軸線とを含む平面と、前記鉛直面とのなす角度が、45°以下であるステアリングコラム装置。
- 請求項1から6の何れか1項において、各前記突起は、前記第1チューブの軸方向に不連続に設けられているステアリングコラム装置。
- 請求項1から7の何れか1項において、前記第1チューブはロアーチューブであり、前記第2チューブはアッパーチューブであるステアリングコラム装置。
- 請求項1から7の何れか1項において、前記第1チューブはアッパーチューブであり、前記第2チューブはロアーチューブであるステアリングコラム装置。
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