JP2015024963A - アミノ酸溶出抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】顔、体及び毛髪を洗浄したときの皮膚アミノ酸の溶出を抑制することにより、皮膚のバリア機能や保湿機能を保つことができ、健やかな肌を維持できるアアミノ酸溶出抑制剤およびそれを含む洗浄料を提供すること。【解決手段】アルコールを有効成分として含有することを特徴とするアミノ酸溶出抑制剤。このアルコールとしては、エタノール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、メタノール、2−プロパノール、ブタノール、ブチルアルコール、グリセリン、ブチレングリコールが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明はアミノ酸溶出抑制剤に関し、詳細には、顔、体及び毛髪を洗浄したときの皮膚アミノ酸の溶出を抑制することにより、皮膚のバリア機能や保湿機能を保つことができ、健やかな肌を維持できるアミノ酸溶出抑制剤に関する。
皮膚の角質層には脂質や天然保湿因子(NMF)などの生体必須成分が存在し、バリア機能や保湿機能を保っているため、洗浄の際には、これらの成分を溶出させることなく保持することが重要である。角質層のNMFの主成分であるアミノ酸の量は、皮膚の保湿性や柔軟性と極めて高い相関性があることが知られており、潤いのある健やかな肌や頭皮を保つために重要な役割を担っている。
皮膚洗浄料は、通常水性担体を媒体として、皮膚の汚れを溶解、可溶化又は分散して洗い流す為のものである。これに対し、潤いのある健やかな肌や頭皮を保つために、汚れ以外の生体必須成分を過剰に洗い流さない機能(除去の選択性)も求められている。しかしながら、本来の機能が汚れを洗い流すものであるために、除去の選択性機能が十分に達成されていることは多くない。従って、皮膚洗浄料による水性洗浄を行った場合、NMFや脂質などの多くの生体必須成分が溶出し、生来バリア機能が低い人は、更に皮膚バリア機能を低下させかねない。
水性洗浄における除去の選択性機能が求めたものとしては、例えば、泡立てネットなどで起泡性を高め、汚れを泡に吸着せしめ、皮膚と洗浄料との接触を制限する方法(例えば、特許文献1参照。)、保湿性の高い生薬成分を含有せしめ、水分保持性の向上をはかる方法(例えば、特許文献2参照。)等が提案されている。しかしながら、泡立てての使用は、洗浄料の皮膚への残留を防ぎ、残留洗浄料による炎症の誘起を防ぐことはできるが、生体必須成分の漏出は防ぎにくい。特に、皮膚バリア機能が低下している人は、このような生体必須成分の漏出に起因する炎症の誘起が時としてみられる。また、洗浄料においては、添加した保湿成分の皮膚上への残存量に限度があり、期待したほどには皮膚の保湿性が向上しないこともある。
そこで本発明者らは、カニやエビなどの甲殻類の外殻中に含まれる高分子多糖類キチンを分解して得られる天然型アミノ糖の1種であるN−アセチルグルコサミンに生理機能として、関節炎の症状改善やビフィズス菌の増殖促進効果等が知られており、皮膚においても保湿効果を奏することが知られていた(例えば、特許文献3参照。)ところ、さらに皮膚アミノ酸溶出抑制効果があることが見出し(例えば、特許文献4参照。)、提案した。しかしながら、このN−アセチルグルコサミンと同等、あるいはそれ以上の皮膚アミノ酸の溶出抑制効果がある成分については知られていなかった。
一方、水と親和性の高いアルコールを保湿成分として皮膚外用剤や化粧料に配合することが知られている。しかしながら、アルコールを配合した化粧料等を皮膚に適用した場合の作用は、皮膚角質上にあって水分を角層に供給するというものであり、十分な保湿効果は得られず、しかもその効果は一時的であった。また、皮膚アミノ酸の溶出抑制効果があることも知られていなかった。
特開2002−12538号公報 特開2001−19994号公報 特開2004−339139号公報 特開2012−116769号公報
本発明は前記背景技術に鑑みなされたものであり、顔、体及び毛髪を洗浄したときの皮膚アミノ酸の溶出を抑制することにより、皮膚のバリア機能や保湿機能を保つことができ、健やかな肌を維持できるアミノ酸溶出抑制剤およびそれを含む洗浄料を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、顔、体及び毛髪を洗浄したときでも、アルコールが皮膚アミノ酸(NMF)の溶出を抑制することにより、皮膚のバリア機能や保湿機能を保つことができ、健やかな肌を維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、アルコールを有効成分として含有することを特徴とするアミノ酸溶出抑制剤である。
更に、アルコールとしては、エタノール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、メタノール、2−プロパノール、ブタノール、グリセリン、ブチレングリコールからなる群より選択される1種単独または2種以上であることが好ましい。このなかでも、特にジプロピレングリコールが好ましい。
本発明のアミノ酸溶出抑制剤によれば、顔、体及び毛髪を洗浄したときの皮膚アミノ酸の溶出を抑制することにより、皮膚のバリア機能や保湿機能を保つことができ、健やかな肌を維持できる。さらに、アルコールを有効成分とするアミノ酸溶出抑制剤を配合することにより、洗浄中のアミノ酸の溶出を低減させ、使用時及び使用後の肌の感触、且つ泡立ちや洗浄効果が良好な洗浄料を提供できる。
本発明のアミノ酸溶出抑制剤によるセリンの溶出量の評価結果1を示すグラフである。 本発明のアミノ酸溶出抑制剤によるセリンの溶出量の評価結果2を示すグラフである。 本発明のアミノ酸溶出抑制剤によるTEWLの変化量の評価結果を示すグラフである。
以下、本発明の構成について説明する。
本発明のアミノ酸溶出抑制剤の有効成分として用いられるアルコールは、通常化粧料原料として用いられるものであれば良い。好ましくは、エタノール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、メタノール、2−プロパノール、ブタノール、グリセリン、及びブチレングリコールであり、ジプロピレングリコールが特に好ましい。本発明のアミノ酸溶出抑制剤には、これらアルコールから選択される1種単独または2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。これらアルコールの配合量は、好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは2.5〜10質量%である。
本発明のアミノ酸溶出抑制剤は、洗浄料に配合されたときに特に有効である。この場合に洗浄料に配合される界面活性剤としては、通常の皮膚、毛髪用洗浄料で用いられる界面活性剤であればいずれでも良いが、アニオン性界面活性剤が特に好ましく、1種単独または2種以上を適宜選択し組み合わせて配合することができる。また、非イオン性界面活性剤及び両性界面活性剤から選択される1種単独または2種以上を適宜組み合わせて含んでいても良い。
前記アルコールを有効成分とするアミノ酸溶出抑制剤を洗浄料に配合する際は、その配合量は洗浄料組成物全量に対して、アルコール有効分換算として、好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは2.5〜10質量%である。この範囲外では気泡力が低下し、機能維持が困難になる。
前記アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等);アシルメチルタウリン等が挙げられる。
前記の非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノステアリン酸グリセリン等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル;POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノイソステアレート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等);POEアルキルエーテル類(例えば、POE2−オクチルドデシルエーテル等);POEアルキルフ
ェニルエーテル類(例えば、POEノニルフェニルエーテル等);プルロニック型類;POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等);テトロニック類;POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等);ショ糖脂肪酸エステル;アルキルグルコシド等が挙げられる。
前記の洗浄料においては、例示した界面活性剤以外に、通常洗浄料で使用されるその他の任意成分も配合することが出来る。この様なその他の任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;ビス(N−ラウロイルグルタミン酸)リジン等のアシル(ポリ)アミノ酸及び/又はその塩;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等の
ビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが例示できる。
前記洗浄料は身体用および頭皮頭髪、顔等の皮膚の洗浄を目的としてこれら皮膚に適用されるものを指し、その剤型も水溶液系、乳化系、ゲル系など幅広い形態を取り得る。また、これらは常法により製造することができる。
次に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。実施例で採用した試験法、評価法を説明する。
<評価1>in vivo洗浄試験
被験者1名の前腕内側部を用い、ガラス製カップを装着し、界面活性剤溶液としてラウリン酸カリウム(比較例1)を適用し洗浄液状態を再現してアミノ酸溶出量を測定した。さらに、界面活性剤溶液に対し、N−アセチルグルコサミン(比較例2)、グリセリン(実施例1)、ブチレングリコール(実施例2)、プロピレングリコール(実施例3)、ブタノール(実施例4)、2−プロパノール(実施例5)、エタノール(実施例6)、メタノール(実施例7)、イソプレングリコール(実施例8)、ジプロピレングリコール(実施例9)をそれぞれ界面活性剤溶液中に有効分として5質量%加えたときのアミノ酸溶出量を測定した。アミノ酸溶出量は洗浄液中のアミノ酸量をHPLC(島津製作所製)を用いて測定した。カラムはWakopak Wakosil−PTC(4.0mm×20.0mm)(Wako社製)とし、移動層はPTC−Amino Acids Mobile
Phase A、B(Wako社製)とした。アミノ酸の中で、一番溶出が多いセリンの溶出量の結果を図1に示す。
図1に示した結果から明らかなように、界面活性剤溶液単独に比べ、実施例1〜9のアルコール類全てが界面活性剤溶液に共存させることにより、N−アセチルグルコサミンとほぼ同等以上にセリンの溶出を抑制することが分かる。なかでもジプロピレングリコールの溶出抑制効果が一番高いことが分かる。
<評価2>
in vivo洗浄試験
被験者15名の前腕内側部を用い、ガラス製カップを装着し、界面活性剤溶液としてラウリン酸カリウム(比較例1)を適用し洗浄液状態を再現してアミノ酸溶出量及びTEWL値を測定した。さらに、界面活性剤溶液に対し、N−アセチルグルコサミン(比較例3)、ジプロピレングリコール(実施例10)をそれぞれ界面活性剤溶液中に有効分として5質量%加えたときのアミノ酸溶出量及びTEWL値を測定した。アミノ酸の中で、一番溶出が多いセリンの溶出量の結果を図2に示す。また、TEWLの変化量の結果を図3に示す。アミノ酸溶出量は洗浄液中のアミノ酸量をHPLC(島津製作所製)を用いて測定した。カラムはWakopak Wakosil−PTC(4.0mm×20.0mm)(Wako社製)とし、移動層はPTC−Amino Acids Mobile Phase A、B(WAko社製)とした。TEWLは洗浄試験前後にそれぞれ22℃、RH50%条件下で肌を20分間馴化させた。TEWL測定装置(Courage + Khazaka Electronic GmbH「Tewameter TM210」)を用いて測定し、前後の差(ΔTEWL)を算出した。
得られた15名分のデータはt−検定を用いデータの有意差検定を行った。有意水準5%にて*(p<0.05)行った。
図2、3に示した結果から明らかなように、界面活性剤溶液単独に比べ、ジプロピレングリコールを共存させることにより、N−アセチルグルコサミンと同等以上に洗浄前後のT
EWLの変化を抑制し、洗浄におけるアミノ酸の溶出を抑制していることが分かる。
以下に、アルコールを有効成分とする本発明のアミノ酸溶出抑制剤を含有する皮膚洗浄料の実施例を示す。
実施例11(ボディシャンプー)
(質量%)・N−ラウロイル−L−グルタミン酸アルギニン[10/12] 5.0・ラウリン酸アルギニン 10.0・ミリスチン酸アルギニン 2.0・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 3.0・ジメチルポリシロキサン(1,000,000 cSt;25℃) 1.0・ジメチルポリシロキサン(100cSt;25℃) 2.0・ジステアリン酸エチレングリコール 1.0・プロピレングリコール 1.0・ジプロピレングリコール 1.0・色素・香料 適 量・水 調 整
実施例12(洗顔フォーム)
(質量%)・N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸アルギニン[10/22] 20.0・パルミチン酸アルギン 5.0・ミリスチン酸アルギニン 5.0・モノステアリン酸ポリエチレングリコール 1.0・ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.0・親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0・グリセリン 5.0・ソルビトール 5.0・ジステアリン酸エチレングリコール 3.0・ポリエチレングリコール 7.0・モモ葉エキス 0.3・l−メントール 0.1・ポリエチレン末 1.0・ジプロピレングリコール 1.0・香料 0.5・水 調 整
実施例13(ハンドソープ)
(質量%)・N−ラウロイル−L−グルタミン酸アルギニン[10/20] 5.0・ミリスチン酸カリウム 6.0・パルミチン酸カリウム 2.0・POE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 10.0・パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン 0.5・ラウリルジメチルアミンオキシド 2.0・アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体液 5.0・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液 1.0・ジステアリン酸エチレングリコール 1.5・ヒドロキシエチルセルロース 0.3
・レモンエキス 0.3・ニンジンエキス 0.1・加水分解シルク液 0.1・グリセリン 5.0・1,3−ブチレングリコール 5.0・ジプロピレングリコール 1.0・EDTA 0.1・トリクロサン 0.1・色素・香料 適 量・水 調 整

Claims (3)

  1. アルコールを有効成分として含有することを特徴とするアミノ酸溶出抑制剤。
  2. アルコールが、エタノール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、メタノール、2−プロパノール、ブタノール、ブチルアルコール、グリセリン、ブチレングリコールからなる群より選択される1種単独または2種以上である請求項1記載のアミノ酸溶出抑制剤。
  3. 請求項1または2記載のアミノ酸溶出抑制剤を含有する洗浄料。
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