JP2015024816A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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正揮 古賀
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鉄也 岩崎
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Takashi Ogino
崇 荻野
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泰弘 小西
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智之 小池
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    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

【課題】乗り始めの時点において認識したモータ走行による航続距離が、走行には関係が
ないエンジン潤滑制御によって短くなることを防止すること。
【解決手段】エンジン1と、エンジン1を駆動可能な発電モータ2と、エンジン1の潤滑
必要部位に潤滑オイルを供給するオイルポンプ35と、エンジン1の停止状態が所定時間
以上継続した場合(ステップS1でYES)、走行する意図がないという停車条件(ステッ
プS2〜ステップS5)が成立すると、オイルポンプ35によりエンジン1の潤滑必要部
位に潤滑オイルを供給すると共に、エンジン1を点火させることなく発電モータ2により
エンジン1を回転させてエンジン潤滑制御(ステップS6〜ステップS12)を行うエン
ジン潤滑制御手段(図3)と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンと、このエンジンを駆動可能なモータを搭載したハイブリッド車両
の制御装置に関する。
従来、イグニッションキーがオン状態(=「キーオン状態」)のとき、エンジンの停止
時間が所定時間を超えると、エンジンを始動させることなく、モータによりエンジンを回
転させるクランキングにより、エンジン内に潤滑油を循環させるポンプを駆動させる制御
装置を備えたハイブリッド車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−216764号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両にあっては、キーオン状態において、エンジン
の停止状態が所定時間以上継続したというオイル潤滑要求条件が成立すると、エンジンを
モータによりクランキングし、ポンプを駆動させてエンジン潤滑制御を行っていた。この
ため、キーオン状態による「走行モード」において、モータによる電力消費がエンジン潤
滑制御のために生じ、この電力消費分、走行中にバッテリ容量が低下する。この結果、キ
ーオフ状態からキーオン状態へと移行する車両システム起動時、つまり乗り始めの時点に
おいて、バッテリ残容量により認識されるモータ走行による航続距離が、走行には関係が
ないエンジン潤滑制御により短くなってしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、乗り始めの時点において認識したモー
タ走行による航続距離が、走行には関係がないエンジン潤滑制御によって短くなることを
防止できるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、モー
タと、オイルポンプと、エンジン潤滑制御手段と、を備えた。
前記モータは、前記エンジンを駆動可能である。
前記オイルポンプは、前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを供給する。
前記エンジン潤滑制御手段は、前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続した場合、走
行する意図がないという停車条件が成立すると、前記オイルポンプにより前記エンジンの
潤滑必要部位に潤滑オイルを供給すると共に、前記エンジンを点火させることなく前記モ
ータにより前記エンジンを回転させてエンジン潤滑制御を行う。
よって、エンジンの停止状態が所定時間以上継続したという条件成立後、走行する意図
のない停車条件が不成立である間、エンジン潤滑制御の開始が禁止される。そして、走行
する意図のない停車条件が不成立から成立に移行すると、エンジン潤滑制御の開始が許可
される。
すなわち、ポンプ駆動とエンジン回転によるエンジン潤滑制御を行う条件として、走行す
る意図のない停車条件の成立を加えたことで、エンジン潤滑制御による電力消費が、停車
中に生じる。言い換えると、乗り始めから停車するまでの走行中には、エンジン潤滑制御
による電力消費が生じることがない。
したがって、乗り始めの時点において認識したモータ走行による航続距離が、走行には関
係がないエンジン潤滑制御によって短くなることを防止できる。
実施例1の制御装置が適用されたシリーズ方式のプラグイン・ハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1で実行されるエンジン潤滑制御での発電システムの構成を示すシステム全体図である。 実施例1のジェネレータコントローラ21にて実行されるエンジン潤滑制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のジェネレータコントローラ21にて実行されるエンジン潤滑制御作用においてバッテリSOC・開始条件・停止条件・システム状態・エンジン回転(=発電機回転)・エンジン回転数積算値・スロットル開度・ブースト圧(=吸気圧)の各特性を示すタイミングチャートである。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施
例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用されたシリーズ方式のプラグイン・ハイブリッド車両
(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1のプラグイン・ハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジン1
と、発電モータ2(モータ)と、駆動モータ3と、強電バッテリ4と、減速差動機構5と
、駆動輪6と、発電モータ用インバータ7と、駆動モータ用インバータ8と、充電変換器
9と、切替器10と、充電ポート11と、を備えている。
実施例1の駆動系は、エンジン1で発電モータ2を駆動し、発生した電力を強電バッテ
リ4に蓄え、その電力で駆動モータ3を駆動し、駆動モータ3のみを駆動源として走行す
るシリーズ方式(直列方式)である。簡単にいうと、「発電システムを搭載した電気自動
車(EV)」であり、走行モードは、EV走行モードのみとなる。
前記エンジン1は、発電要求時、直結された発電モータ2によりエンジン始動を行い、
完爆後、エンジン1からのパワーにより発電モータ2を駆動して発電する。そして、発電
要求有りから発電要求無しに移行すると、エンジン1と発電モータ2を停止する。
前記発電モータ2は、エンジン1に直結され、モータ機能と発電機能を発揮するモータ
ジェネレータである。モータ機能は、エンジン停止状態で発電要求があったとき、強電バ
ッテリ4の電力を消費し、エンジン1のクランキングに続いて点火させるエンジン始動を
行うときに発揮される。発電機能は、エンジン駆動状態のとき、エンジン1から回転駆動
パワーを受け、これを三相交流の電力に変換し、発電電力を強電バッテリ4に充電すると
きに発揮される。
前記駆動モータ3は、減速差動機構5を介して車両の駆動輪6に繋がれ、モータ機能と
発電機能を発揮するモータジェネレータである。モータ機能は、発進加速時や定速走行時
や中間加速時、強電バッテリ4の電力を消費し、車両を駆動するときに発揮される。発電
機能は、減速時や制動時等において、駆動輪6から回転駆動パワーを受け、これを三相交
流の電力に変換し、発電電力を強電バッテリ4に充電する回生発電を行うときに発揮され
る。
前記強電バッテリ4は、リチウムイオン二次電池や高容量キャパシタ等が用いられ、発
電モータ2で発電された電力や駆動モータ3で回生発電された電力を蓄えると共に、駆動
モータ3や発電モータ2に蓄えた電力を供給する。
前記発電モータ用インバータ7は、発電モータ2と強電バッテリ4との間に配置され、
三相交流と直流を相互に変換する。三相交流は、発電モータ2の駆動・発電に用いられ、
直流は、強電バッテリ4の充放電に用いられる。
前記駆動モータ用インバータ8は、駆動モータ3と強電バッテリ4との間に配置され、
三相交流と直流を相互に変換する。三相交流は、駆動モータ3の駆動・発電に用いられ、
直流は、強電バッテリ4の充放電に用いられる。
前記充電変換器9は、強電バッテリ4と充電ポート11との間に配置され、プラグイン
充電中、充電ポート11から供給される交流の外部電力を、強電バッテリ4に充電可能な
直流の電力に変換する。
前記切替器10は、発電モータ2と発電モータ用インバータ7と充電ポート11の間に
配置され、発電経路・給電経路を切り替える。発電経路は、充電ポート11を切り離し、
発電モータ2と発電モータ用インバータ7を接続するパターンとする。給電経路は、下記
の3パターンの何れかを切り替え選択する。
・充電ポート11を切り離し、発電モータ2と発電モータ用インバータ7を接続すること
で、強電バッテリ4の電力を使用するパターン。
・発電モータ2と発電モータ用インバータ7と充電ポート11を接続することで、充電ポ
ート11と強電バッテリ4の双方の電力を使用するパターン。
・発電モータ用インバータ7を切り離し、発電モータ2と充電ポート11を接続すること
で、充電ポート11の電力を使用するパターン。
前記充電ポート11は、車体の外周位置に設定され、外部充電器12の設定位置に車両
を停車し、この停車状態でリッド等を開けて外部充電器12の給電プラグ13を差し込ん
で接続すると、充電変換器9を介して強電バッテリ4に充電(プラグイン充電)する。こ
こで、外部充電器12とは、自宅で深夜電力を用いて低速充電するための家庭用充電シス
テムや、自宅から離れた出先での急速充電が可能な急速充電スタンド、等をいう。
実施例1のプラグイン・ハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコ
ントローラ20と、ジェネレータコントローラ21と、モータコントローラ22と、バッ
テリコントローラ23と、車両統合コントローラ24と、を備えている。これらのコント
ローラ20,21,22,23,24は、各種データを共有化できるように、情報交換が
可能なCAN通信線25により接続されている。
前記エンジンコントローラ20は、キーオン状態による「EV走行モード」のとき、車両
統合コントローラ24からの制御指令にしたがって、エンジン1の吸入空気量・点火時期
・燃料噴射量を操作することで出力トルクを制御する。
前記ジェネレータコントローラ21は、キーオン状態による「EV走行モード」のとき、
車両統合コントローラ24からの制御指令にしたがって、発電モータ2の入出力トルクを
制御するために発電モータ用インバータ7を操作する。
このジェネレータコントローラ21は、イグニッションキーがオフ状態(=システムオフ
状態)であっても作動を継続するコントローラであり、キーオン状態とキーオフ状態を含
めてエンジン停止状態の継続時間を計測する。このエンジン停止継続時間の計測情報や他
の入力情報に基づき、エンジン潤滑制御の開始条件が成立するか否かの判断を行う。そし
て、開始条件が成立すると、他の必要コントローラを起動する発電システム起動処理を行
った後、エンジン潤滑制御を実行する。
前記モータコントローラ22は、キーオン状態による「EV走行モード」のとき、車両統
合コントローラ24からの制御指令にしたがって、駆動モータ3の入出力トルクを制御す
るために駆動モータ用インバータ8を操作する。
前記バッテリコントローラ23は、キーオン状態による「EV走行モード」のとき、強電
バッテリ4の充電率(充電容量)や入出力可能パワー等の内部状態量を推定すると共に、
強電バッテリ4の保護制御を行う。以下、強電バッテリ4の充電率(充電容量)を、バッ
テリSOC(SOCは「State Of Charge」の略)という。
前記車両統合コントローラ24は、キーオン状態による「EV走行モード」のとき、共有
化した各種データに基づき、複数のコントローラ20,21,22,23を協調させなが
ら、ドライバーの要求に沿ってモータ駆動出力を制御する。また、運転性と燃費(経済性
)の両方を考慮しながら発電出力を制御する。
図2は、実施例1で実行されるエンジン潤滑制御での発電システムの構成を示すシステ
ム全体図である。以下、エンジン潤滑制御を行う発電システムの構成を説明する。
発電システムのハード系は、図2に示すように、エンジン1と、発電モータ2と、強電
バッテリ4と、発電モータ用インバータ7と、充電変換器9と、切替器10と、充電ポー
ト11と、給電プラグ13と、を備えている。
前記エンジン1は、本体内にクランクシャフト30と複数のコンロッド31と複数のピ
ストン32と冷却水ジャケット33を有し、本体の下部にオイルパン34を有する。前記
クランクシャフト30には、クランクシャフト30の回転により駆動されるオイルポンプ
35と、一対のプーリ36,37およびベルト38を介し、クランクシャフト30の回転
により駆動されるウォーターポンプ39と、が設けられている。
前記オイルポンプ35は、クランクシャフト30の回転に伴ってポンプ駆動されると、
オイルパン34から潤滑オイルを汲み上げ、エンジン1の潤滑必要部位に潤滑オイルを供
給する。そして、潤滑必要部位を経過した後の潤滑オイルをオイルパン34に戻すことに
より、図2の白抜き矢印にて示すように、オイル循環経路を構成する。ここで、「潤滑必
要部位」とは、カムシャフトベアリングやタペットやピストン32やクランクシャフトベ
アリング等をいう。
前記ウォーターポンプ39は、クランクシャフト30の回転に伴ってポンプ駆動される
と、ラジエータ40の下部タンク40aからエンジン冷却水を汲み上げ、エンジン冷却水
を冷却水ジャケット33に供給し、シリンダヘッド等を冷却する。そして、高温のエンジ
ン冷却水を、サーモスタット41を経過させることで、一部はラジエータ40の上部タン
ク40bに戻し、一部はバイパス通路42を経過してポンプ吸入口へ戻すことにより、図
2の黒矢印にて示すように、エンジン冷却水循環回路を構成する。なお、エンジン潤滑制
御時は、低温のエンジン冷却水を、ウォーターポンプ39→冷却水ジャケット33→サー
モスタット41→バイパス通路42を経過してポンプ吸入口へ戻す循環回路となる。
前記エンジン1は、吸気通路に配置したスロットルバルブ43を、外部からバルブ開度
を制御することが可能な電子制御スロットルバルブとしている。この電子制御スロットル
バルブのバルブアクチュエータ44は、図2に示すように、エンジンコントローラ20か
らの指令により駆動制御される。
前記発電モータ2は、そのモータシャフト2aがクランクシャフト30に直結されてい
る。したがって、発電モータ2によりクランクシャフト30を回転駆動させると、エンジ
ン1のピストン32が往復のストローク動作し、同時に、オイルポンプ35とウォーター
ポンプ39がポンプ駆動する。
発電システムのソフト系は、図2に示すように、エンジンコントローラ20と、ジェネ
レータコントローラ21と、バッテリコントローラ23と、車両統合コントローラ24と
、ナビゲーションコントローラ25と、を備えている。
前記エンジンコントローラ20は、エンジン潤滑制御を行うジェネレータコントローラ
21に対してエンジン回転数情報/スロットル開度情報/油面情報を供給する。そして、
エンジン潤滑制御時、ジェネレータコントローラ21から指令を受けると、バルブアクチ
ュエータ44に対し、スロットルバルブ43のスロットル開度を所定開度とするスロット
ル制御を行う。
前記ジェネレータコントローラ21は、各コントローラ20,23,24,25からエ
ンジン回転数情報/スロットル開度情報/油面情報、バッテリSOC情報、キーオン情報/
キーオフ情報、停車位置情報、等を入力する。そして、これらの入力情報に基づき、エン
ジン潤滑制御の開始条件等が判断される。エンジン潤滑制御は、エンジン1の停止状態が
所定時間以上継続している状態(オイル潤滑要求条件の成立状態)で、強電バッテリ4へ
のプラグイン充電を意図して外部充電器12の設定位置に車両停止している停車条件が成
立すると開始される。言い換えると、オイル潤滑要求条件が成立していても、停車条件が
不成立である間は、エンジン潤滑制御の開始が禁止される。そして、停車条件が不成立か
ら成立へ移行すると、エンジン潤滑制御の開始が許可される。
前記バッテリコントローラ23は、エンジン潤滑制御を行うジェネレータコントローラ
21に対してバッテリSOC情報を供給する。
前記車両統合コントローラ24は、イグニッションキースイッチ26と、他のセンサ・
スイッチ類27(アクセル開度センサや車輪速センサ等)からの情報を入力し、エンジン
潤滑制御を行うジェネレータコントローラ21に対してキーオン情報/キーオフ情報を供
給する。
前記ナビゲーションコントローラ25は、衛星からのGPS信号を用いて自車位置を検出
すると共に、DVD等に記憶された地図データに基づいて、目的地までの経路探索や誘導を
行う。そして、ナビゲーションコントローラ25により得られた地図上での自車位置情報
が、自宅位置情報や充電スタンド位置情報と共に、エンジン潤滑制御を行うジェネレータ
コントローラ21に対して供給する。
図3は、実施例1のジェネレータコントローラ21にて実行されるエンジン潤滑制御処
理の流れを示すフローチャートである(エンジン潤滑制御手段)。以下、図3の各ステッ
プについて説明する。尚、このフローチャートは、特定の演算周期で実行され、適用され
るシステムは、イグニッションキーがオフ/オンにかかわらず、プラグイン充電を行うこ
とができるシステムである。
このフローチャートにおいて、クランクシャフト30を回転させて所定回転数とするクラ
ンキング制御と、スロットル開度を所定開度とするスロットル制御と、によるエンジン潤
滑制御を、「モータリング」という。
ステップS1では、エンジン1の停止状態が、油膜切れの判断しきい値として設定され
た所定時間以上継続したというオイル循環要求条件(エンジン未使用期間条件)が成立し
たか否かを判断する。YES(オイル循環要求条件成立)の場合はステップS2へ進み、NO
(オイル循環要求条件不成立)の場合はリターンへ進む。
ステップS2では、ステップS1でのオイル循環要求条件成立との判断に続き、ナビゲ
ーションコントローラ25からの情報に基づき、自車の停車位置が外部充電器12の設定
位置に符合するという停車位置条件が成立したか否かを判断する。YES(停車位置条件成
立)の場合はステップS3へ進み、NO(停車位置条件不成立)の場合はリターンへ進む。
ここで、自車の停車位置が、自宅の充電用駐車位置であると判断された場合、深夜電力時
間帯であるか否かのタイマー条件を併せて判断する。なお、停車位置が、出先の急速充電
スタンド位置であると判断された場合には、タイマー条件の判断は要しない。
ステップS3では、ステップS2での停車位置条件成立との判断に続き、イグニッショ
ンキーがオフであるか否かを判断する。YES(キーオフ状態)の場合はステップS4へ進
み、NO(キーオン状態)の場合はステップS3へ進む。
ここで、「キーオフ状態」とは、イグニッションキーが抜けている状態、または、イグニ
ッションキーが差し込まれていてもオフ位置である状態をいう。プッシュスタート式にあ
っては、プッシュボタンが押されていない状態が含まれる。要するに、システムがオフ状
態であることを指し、乗員が車両から離れている停車状態をあらわす。
ステップS4では、ステップS3でのキーオン状態との判断に続き、プラグイン充電中
であるか否かを判断する。YES(プラグイン充電中)の場合はステップS6へ進み、NO(
プラグイン非充電中)の場合はリターンへ進む。
ステップS5では、ステップS3でのキーオフ状態との判断に続き、実バッテリSOC(v
SOC)が、プラグイン充電完了しきい値として設定された設定充電容量mSOCFUL以上(vSOC
≧mSOCFUL)であるか否かを判断する。YES(vSOC≧mSOCFUL)の場合はステップS6へ進
み、NO(vSOC<mSOCFUL)の場合はリターンへ進む。
ステップS6では、ステップS4での充電中判断、あるいは、ステップS5でのvSOC≧
mSOCFULであるとの判断に続き、発電システム起動処理が完了したか否かを判断する。YES
(発電システム起動処理完了)の場合はステップS8へ進み、NO(発電システム起動処理
未完了)の場合はステップS7へ進む。
ステップS7では、ステップS6での発電システム起動処理未完了であるとの判断に続
き、発電システム起動処理を実行し、リターンへ進む。
ここで、発電システム起動処理とは、システムオフ状態でも起動しているジェネレータコ
ントローラ21からの指令により、エンジン潤滑制御を行うために必要なコントローラ2
0,23,24,25を起動する処理をいう。つまり、キーオフ状態で、エンジン潤滑制
御を行う発電システムをオフ状態からオン状態に移行させることをいう。
ステップS8では、ステップS6での発電システム起動処理が完了であるとの判断に続
き、エンジン回転数が所定回転数に保たれているモータリング継続中であるか否かを判断
する。YES(モータリング継続中)の場合はステップS11へ進み、NO(モータリング開
始中)の場合はステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS8でのモータリング開始中であるとの判断に続き、エン
ジン1の運転状態を設定し、ステップS8へ進む。
ここで、エンジン1の運転状態は、モータリングでの消費電力を最小限にし、振動・騒音
を発生させないスロットル開度とエンジン回転数の組み合わせにより設定する。
具体的には、
(a)モータリングでのポンプ損失を低減するスロットル開度およびエンジン回転数。
(b)車両振動の共振点を外したエンジン回転数。
(c)エンジン1の吸気音を低減するスロットル開度およびエンジン回転数。
以上の(a),(b),(c)が同時に成立するスロットル開度を所定開度とし、エンジン回転数を
所定回転数として設定する。
ステップS10では、ステップS9でのエンジン運転状態の設定に続き、スロットルア
クチュエータ44に対するスロットル制御と、発電モータ用インバータ7と切替器10に
対するクランキング制御によるモータリングを開始し、リターンへ進む。
スロットルアクチュエータ44に対するスロットル制御では、実スロットル開度を所定開
度にする制御を行う。
発電モータ用インバータ7に対するクランキング制御では、実エンジン回転数(=発電モ
ータ回転数)を、予め設定した加速度により所定回転数まで上昇させる制御を行う。
切替器10に対するクランキング制御では、キーオフ状態でプラグイン充電完了後にモー
タリングを行うときは、充電ポート11の電力を使用するパターンを選択する。また、キ
ーオン状態でプラグイン充電中にモータリングを行うときは、充電ポート11と強電バッ
テリ4の双方の電力を使用するパターンを選択する。
ステップS11では、ステップS8でのモータリング継続中であるとの判断に続き、モ
ータリング停止条件が成立しているか否かを判断する。YES(停止条件成立)の場合はス
テップS12へ進み、NO(停止条件不成立)の場合はリターンへ進む。
モータリング停止条件は、エンジン1の潤滑必要部位(摺動部位や回転部位)への潤滑オ
イルの供給が完了したことを確認するオイル循環停止条件とする。
具体的には、
(a) モータリング開始からのエンジン回転数積算値が、予め設定した所定値mNESUM以上に
なった場合、
(b) エンジン1を駆動する発電モータ2のトルクが、モータリング開始時のトルクに対し
て所定トルクだけ低下した場合、
(c) オイルパン34内の油面が規定量低下した場合、
のうち、何れか一つの条件が成立するとモータリング停止条件成立とする。
ステップS12では、ステップS11でのモータリング停止条件成立であるとの判断に
続き、モータリング停止処理を実行し、リターンへ進み、エンジン潤滑制御を終了する。
このモータリング停止処理では、モータリング停止条件成立すると、設定エンジン回転数
による実エンジン回転数(=発電モータ回転数)を、予め設定した減速度によりゼロ回転
数(停止)まで下降させるエンジン回転数制御を行う。そして、エンジン停止が判定され
ると、スロットル開度を元のスロットル開度まで戻す。また、オイル潤滑要求条件をクリ
アにすると共に、発電システムをオフ状態とする。
次に、作用を説明する。
まず、「プラグイン・ハイブリッド車両の課題」の説明を行う。続いて、実施例1のプラ
グイン・ハイブリッド車両の制御装置における作用を、「エンジン潤滑制御処理作用」、
「エンジン潤滑制御作用」、「エンジン潤滑制御の開始条件判断作用」、「エンジン潤滑
制御開始後の制御作用」に分けて説明する。
[プラグイン・ハイブリッド車両の課題]
実施例1のようなシリーズ方式のプラグイン・ハイブリッド車両は、小型発電機・バッテ
リ容量大による電気自動車ベース(EVベース)とし、一充電当たりの走行距離を延ばすよ
うにしたものである。つまり、高出力の駆動モータに対し、発電モータを低出力とし、プ
ラグイン充電によって航続距離を確保し、バッテリ充電要求があるときに限り高効率にて
エンジンによる発電を行う。これにより、航続距離の短い通勤や買い物や送迎等といった
日常用途なら燃料(エンジン)を使わずに安価な深夜電力のみで往復できる。また、電気
自動車の弱点(航続距離・充電時間)を克服し、電動モータ駆動によるレスポンスの良い
発進性能や加速性能を最大限に引き出すことができる。
したがって、特に外部電源を用いるプラグイン・ハイブリッド車両の場合、例えば、航
続距離の短い通勤等の繰り返しでEV走行のみを使用する期間が長期にわたると、必然的に
エンジン停止状態となっている期間も長期間にわたることになる。このため、エンジン内
の摺動部品の潤滑化機能や金属表面の防錆機能等を持つ潤滑オイルが、エンジンの潤滑必
要部位から流出して少なくなってしまう、あるいは、無くなってしまうような油膜切れが
発生する。この結果、長期間にわたってEV走行をした後、遠距離走行を行う際、潤滑オイ
ル不足により油膜切れとなったエンジンにより発電を行うと、エンジン始動時に摺動部が
焼き付いたり、発電効率を低下させたりする。また、エンジン内の錆び付きにより、エン
ジンの劣化が進み、耐久信頼性の低下を招くことになる。
このような課題への対策として、特開2007−216764号公報では、イグニッシ
ョンキーのオン状態において、エンジンの停止状態が所定時間以上継続したというオイル
潤滑要求条件が成立すると、エンジンをモータによりクランキングし、ポンプを駆動させ
てエンジン潤滑制御を行なう技術が提案されている。この提案技術によれば、エンジンを
点火始動しないことで燃料消費を抑えながら、エンジン内の錆防止やエンジン始動時の摺
動部焼き付き防止を可能とする。
しかし、キーオン状態による走行モードにおいて、モータによる電力消費がエンジン潤
滑制御のために生じ、この電力消費分、走行中にバッテリ容量が低下する。この結果、キ
ーオフ状態からキーオン状態へと移行するシステム起動時、つまり乗り始めの時点におい
て、バッテリ残容量により認識したEV走行による航続距離が、走行には関係がないエンジ
ン潤滑制御により短くなってしまう。このため、場合によっては、目的地までEV走行でき
るはずの予定であったものが、エンジン潤滑制御によるモータ電力消費によって目的地ま
でEV走行できなくなってしまい、運転者に違和感を与えることも起こり得る。
[エンジン潤滑制御処理作用]
以下、図3のフローチャートに基づいて、エンジン潤滑制御処理作用を説明する。
エンジン1の停止状態の継続時間が、所定時間未満である場合には、オイル循環要求条
件が成立せず、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→リターンへと進む流れが
繰り返される。そして、エンジン1を用いないEV走行を繰り返したり、車両を駐車場に長
期間放置したりしておく、等により、エンジン1の停止状態の継続時間が、所定時間以上
になると、オイル循環要求条件が成立する。しかし、外部充電器12の設定位置から外れ
た位置にて走行や停車している場合等であり、停車位置条件が成立しないと、図3のフロ
ーチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→リターンへと進む流れが繰り返され
る。
そして、オイル循環要求条件が成立した後、外部充電器12の設定位置へ停車し、キー
オフ状態にしてプラグイン充電を開始する。このプラグイン充電時、ステップS5の充電
完了条件が不成立の間は、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2
→ステップS3→ステップS5→リターンへと進む流れが繰り返される。しかし、ステッ
プS5の充電完了条件が成立すると、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ス
テップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS7→リターンへと
進む。この流れにより、ステップS5において、発電システムの起動処理が行われる。次
の制御処理では、発電システム起動処理が完了しているため、図3のフローチャートにお
いて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステ
ップS8→ステップS9→ステップS10→リターンへと進む。
また、外部充電器12の設定位置へ停車し、キーオン状態のままでプラグイン充電を開
始すると、キーオン状態であることにより既に発電システム起動処理が完了している。こ
のため、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→
ステップS4→ステップS6→ステップS8→ステップS9→ステップS10→リターン
へと進む。
このように、キーオフ充電の場合、エンジン潤滑制御の開始条件が成立すると、ステッ
プS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5からステップS6へと進む流れとな
り、エンジン潤滑制御が開始される。一方、キーオン充電の場合、エンジン潤滑制御の開
始条件が成立すると、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4からス
テップS6へと進む流れとなり、エンジン潤滑制御が開始される。そして、キーオフ充電
とキーオン充電による二つの流れによるモータリング開始制御は、ステップS8でエンジ
ン回転数が所定回転数に達し、モータリング継続中であると判断されるまで繰り返すこと
で行われる。モータリング開始制御では、ステップS9において、エンジン運転状態が設
定され、ステップS10において、エンジン回転数を所定回転数まで上昇させ、スロット
ル開度を所定開度とされる。
そして、ステップS8でエンジン回転数が所定回転数に達し、モータリング継続中であ
ると判断されると、図3のフローチャートにおいて、ステップS8からステップS11→
リターンへと進む流れが、ステップS11でのモータリング停止条件が成立するまで繰り
返される。この繰り返し流れの間、エンジン回転数を所定回転数の維持するクランキング
制御と、スロットル開度を所定開度に維持するスロットル制御と、によりモータリング制
御が行われる。
そして、ステップS11でモータリング停止条件が成立すると、図3のフローチャート
において、ステップS11からステップS12→リターンへと進む流れが、ステップS1
2でのモータリング停止処理が完了するまで繰り返され、モータリング終了制御が行われ
る。モータリング終了制御では、ステップS12において、エンジン回転数をゼロ回転数
になるまで下降させる。そして、エンジン1が回転停止すると、スロットル開度を元の開
度に戻し、オイル循環要求条件のエンジン停止継続時間をリセットし、発電システムをオ
フ状態としてモータリング停止処理を完了し、モータリング制御を終了する。
[エンジン潤滑制御作用]
以下、図4に示すタイミングチャートを用い、キーオフ状態でプラグイン充電を行う場合
のモータリング制御作用(=エンジン潤滑制御作用)を説明する。なお、図4の時刻t1に
入る前の時点で既にオイル潤滑要求条件と停車位置条件が成立しているものとする。
時刻t1にてイグニッションキーがオンからオフへと操作され、キーオフ状態でプラグイ
ン充電が開始されると、充電の進行状況をバッテリSOCの変化により監視される。そして
、バッテリSOC特性に示すように、実バッテリSOC(vSOC)が時間経過と共に上昇し、設定
充電容量mSOCFULに達すると充電完了と判断される。
この充電完了により時刻t2にて充電条件が成立したと判断されると、時刻t2にて開始条
件が不成立から成立へと変更され、発電システムの起動処理によりシステム状態がOFFか
らONへと変更され、モータリング開始制御が行われる。このモータリング開始制御では、
エンジン回転特性に示すように、発電モータ2によるクランキングにより時刻t2からエン
ジン回転数が上昇を開始し、時刻t3にてエンジン回転数が所定回転数に達する。また、ス
ロットル開度特性に示すように、時刻t2にてスロットル開度が所定開度まで開かれ、ブー
スト圧特性に示すように、スロットル開度を所定開度まで開いた後、吸気圧が低下する。
このモータリング開始制御を終了する時刻t3から、モータリング停止条件が成立する時
刻t4までの間が、モータリング制御中である。モータリング制御中には、エンジン回転特
性とスロットル開度特性に示すように、エンジン回転数を所定回転数に維持し、スロット
ル開度が所定開度に維持する。ここで、モータリング停止条件は、エンジン回転数積算値
特性に示すように、時刻t2からのエンジン回転数を積算していき、エンジン回転数積算値
が、予め設定した所定値mNESUM以上になった時刻t4のときにモータリング停止条件が成立
したと判断する。モータリング停止条件が成立する時刻t4では、停止条件特性に示すよう
に、停止条件がOFFからONに切り替えられる。
このモータリング制御中には、図2に示すように、充電ポート11からの電力を用いて
発電モータ2を回転させる。このように、充電ポート11からの電力を用いているため、
バッテリSOC特性に示すように、モータリング制御中にバッテリSOCがフル充電状態のまま
維持される。そして、発電モータ2が回転すると、発電モータ2に連結されているクラン
クシャフト30が回転し、同時に、クランクシャフト30により回転駆動されるオイルポ
ンプ35とウォーターポンプ39が回転駆動する。
クランクシャフト30が回転すると、シャフト回転に伴ってピストン32が往復ストロ
ークし、吸気通路から空気を吸い込み、排気通路から吸い込んだ空気を排出する。このと
き、スロットル開度を開き、所定開度に維持していることで、ピストン32が往復ストロ
ーク際の吸気抵抗が低く抑えられる。つまり、クランクシャフト30を回転する発電モー
タ2に加わる負荷も低く抑えられる。
オイルポンプ35がポンプ駆動されると、オイルパン34から潤滑オイルを汲み上げ、
エンジン1の潤滑必要部位に潤滑オイルを供給し、潤滑必要部位を経過した後の潤滑オイ
ルをオイルパン34に戻す。このオイル循環により、潤滑必要部位(カムシャフトベアリ
ングやタペットやピストン32やクランクシャフトベアリング等)を潤滑する。
ウォーターポンプ39がポンプ駆動されると、ポンプ吸入口から吸い込んだエンジン冷
却水を、冷却水ジャケット33→サーモスタット41→バイパス通路42を経過してポン
プ吸入口へ戻す。このエンジン冷却水循環により、冷却水ジャケット33等に滞留してい
たエンジン冷却水に流れが生じる。
そして、モータリング停止条件が成立した時刻t4からエンジン回転数がゼロ回転数とな
る時刻t5までの間、モータリング終了制御を行う。このモータリング終了制御では、エン
ジン回転特性に示すように、発電モータ2によるクランキングにより時刻t4からエンジン
回転数が低下を開始し、時刻t5にてエンジン回転数がゼロ回転数に達する。また、スロッ
トル開度特性に示すように、時刻t5にてスロットル開度が所定開度から元の開度に戻され
、ブースト圧特性に示すように、スロットル開度を元の開度まで閉じることで、低下した
吸気圧が元の圧力に戻る。
上記のように、エンジン1の停止状態が所定時間以上継続したというオイル潤滑要求条
件が成立した後、強電バッテリ4へのプラグイン充電を意図して外部充電器12の設定位
置に車両を停止しているという停車条件が判断される。そして、停車条件が不成立である
間は、モータリング制御の開始が禁止され、停車条件が不成立から成立に移行すると、モ
ータリング制御の開始が許可される。
すなわち、ポンプ駆動とエンジン回転によるモータリング制御を行う条件として、強電
バッテリ4へのプラグイン充電を意図して外部充電器12の設定位置に車両を停止してい
るという停車条件の成立を加えた。このため、発電モータ2による電力消費が、走行する
意図のないプラグイン充電中やプラグイン充電完了後の停車中に生じることになる。言い
換えると、走行中には、モータリング制御による電力消費が生じることがない。
したがって、乗り始めの時点において強電バッテリ4の残容量により認識したEV走行に
よる航続距離が、走行には関係がないエンジン潤滑のためのモータリング制御によって短
くなることを防止できる。これによって、乗り始めの時点での強電バッテリ4の残容量に
より、目的地までEV走行できるはずという予定が立つと、走行途中で予期しない電力消費
が起きない限り、目的地までのEV走行が確保されることになる。
[エンジン潤滑制御の開始条件判断作用]
エンジン潤滑制御の開始条件は、エンジン1の停止状態が所定時間以上継続したというオ
イル循環要求条件が成立している状態で(ステップS1でYES)、強電バッテリ4へのプ
ラグイン充電を意図して外部充電器12の設定位置に車両を停止している停車条件(ステ
ップS2〜ステップS5)が成立すると、エンジン潤滑制御を開始するようにしている。
つまり、プラグイン充電のために自宅や出先で停車するときは、走行する意図が全くない
ばかりでなく、一般的に、プラグイン充電が完了する時間が経過するまでは、乗員が車両
から離れてしまう。
したがって、プラグイン充電のための停車であることが判断されると、エンジン潤滑制御
を開始することで、プラグイン充電のために停車している間を利用し、乗員に気付かれる
ことなく、エンジン潤滑制御を自動的に開始することができる。
実施例1では、停車条件の成立判断を、停車位置が外部充電器12の設定位置に符合す
るという停車位置条件(ステップS2でYES)と、イグニッションキーがオフであるキー
オフ条件(ステップS3でYES)と、強電バッテリ4へのプラグイン充電を完了したとい
う充電条件(ステップS5でYES)と、の成立により行うようにしている。
つまり、キーオフ状態でプラグイン充電を行う場合、エンジン潤滑制御よりも先に、プラ
グイン充電を完了した方が、走行に必要な電力の充電完了までの時間を短縮可能である。
したがって、キーオフ状態でプラグイン充電を行う場合、強電バッテリ4へのプラグイン
充電を完了したという充電条件を加えることで、充電完了を優先し、充電完了までの時間
を短縮しながら、エンジン潤滑制御を開始することができる。
実施例1では、停車条件の成立判断を、停車位置が外部充電器12の設定位置に符合す
るという停車位置条件(ステップS2でYES)と、イグニッションキーがオンであるキー
オン条件(ステップS3でNO)と、強電バッテリ4へプラグイン充電中であるという充電
条件(ステップS4でYES)と、の成立により行うようにしている。
つまり、通常、キーオフ中にプラグイン充電を行うが、実施例1のように、キーオン中に
プラグイン充電を行うことが可能なシステムもある。よって、「キーオフ中」のみの判断
で制御を開始すると、キーオン中にプラグイン充電を行うことが可能なシステムでは、充
電による停車条件が不成立と判断され、エンジン潤滑制御を開始することができない。
したがって、キーオン状態でプラグイン充電を行う場合、充電中条件を加えることで、キ
ーオン中にプラグイン充電を行うことが可能なシステムに対応し、エンジン潤滑制御を開
始することができる。
[エンジン潤滑制御開始後の制御作用]
実施例1では、キーオフ状態でのプラグイン充電時であって、プラグイン充電完了後のエ
ンジン潤滑制御を、充電ポート11からの電力を用いて行うようにしている。
つまり、キーオフ状態でのプラグイン充電時には、充電完了を優先してエンジン潤滑制御
を開始することで、走行に必要な電力の充電完了までの時間を短縮することができる。
また、エンジン潤滑制御では、充電ポート11からの電力(=外部電源電力)を用いて発
電モータ2を回転駆動するようにしている。したがって、強電バッテリ4へ電力の出し入
れをしない分、効率的に電気を使用することができる。
実施例1では、キーオン状態でのプラグイン充電時であって、プラグイン充電中のエン
ジン潤滑制御を、充電ポート11と強電バッテリ4の双方の電力を用いて行うようにして
いる。
これにより、エンジン潤滑制御中に充電が完了してしまい、充電ポート11から給電プラ
グ13が外されても、強電バッテリ4の電力によりエンジン潤滑制御を続行することがで
きる。
実施例1では、制御中におけるエンジン1の運転状態を決めるスロットル開度と回転数
を所定開度と所定回転数に設定し、発電モータ2によりクランクシャフト30を回転させ
て所定回転数とするクランキング制御と、スロットルアクチュエータ44に対する指令に
よりスロットル開度を所定開度とするスロットル制御と、によりエンジン潤滑制御を行う
ようにしている。
すなわち、エンジン潤滑制御において、エンジン1の回転数は、ポンプ損失や振動や騒音
に影響を与える要素であり、エンジン1のスロットル開度は、ポンプ損失やエンジン吸気
音に影響を与える要素である。
したがって、オイルポンプ35のポンプ損失を低減するスロットル開度およびエンジン回
転数に設定することで、エンジン潤滑制御での消費電力を最小限に抑えることができる。
また、車両振動の共振点を外したエンジン回転数に設定することで、エンジン潤滑制御中
の振動発生を抑えることができる。さらに、エンジン1の吸気音を低減するスロットル開
度およびエンジン回転数に設定することで、エンジン潤滑制御中の騒音発生を抑えること
ができる。
実施例1では、エンジン潤滑制御中、エンジン1の潤滑必要部位への潤滑オイルの供給
が完了したことを確認するオイル循環停止条件を判断し、オイル循環停止条件が成立する
と(ステップS11でYES)、エンジン潤滑制御を終了するようにしている(ステップS
12)。
例えば、エンジン回転数積算値が、どの程度の値になればエンジン1の潤滑必要部位への
潤滑オイルの供給が完了するかは、実験データにより取得することができる。よって、実
験データにより取得した値を、所定値mNESUMとして設定すると、エンジン潤滑制御の開始
からのエンジン回転数積算値が所定値mNESUM以上になった場合、エンジン1の潤滑必要部
位への潤滑オイルの供給が完了したことを確認できる。
例えば、エンジン潤滑制御の開始時から、エンジン1の潤滑必要部位への潤滑オイルの供
給が完了するまでに、エンジン1を回転させる発電モータ2のトルクが、どれだけ低下す
るかは、実験データにより取得することができる。よって、実験データにより取得した値
を、所定トルクとすると、エンジン潤滑制御の開始からの低下トルクが所定トルクになっ
た場合、エンジン1の潤滑必要部位への潤滑オイルの供給が完了したことを確認できる。
例えば、エンジン潤滑制御の開始時から、エンジン1の潤滑必要部位への潤滑オイルの供
給が完了するまでに、オイルパン34内の油面が、どれだけ低下するかは、実験データに
より取得することができる。よって、実験データにより取得した値を、規定量とすると、
オイルパン34内の油面が規定量低下した場合、エンジン1の潤滑必要部位への潤滑オイ
ルの供給が完了したことを確認できる。
次に、効果を説明する。
実施例1のプラグイン・ハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を
得ることができる。
(1) エンジン1と、前記エンジン1を駆動可能なモータ(発電モータ2)と、前記エン
ジン1の潤滑必要部位に潤滑オイルを供給するオイルポンプ35と、前記エンジン1の停
止状態が所定時間以上継続した場合(ステップS1でYES)、走行する意図がないという
停車条件(ステップS2〜ステップS5)が成立すると、前記オイルポンプ35により前
記エンジン1の潤滑必要部位に潤滑オイルを供給すると共に、前記エンジン1を点火させ
ることなく前記モータ(発電モータ2)により前記エンジン1を回転させてエンジン潤滑
制御(ステップS6〜ステップS12)を行うエンジン潤滑制御手段(図3)と、を備え
た。
このため、乗り始めの時点において認識したモータ走行(EV走行)による航続距離が、走
行には関係がないエンジン潤滑制御によって短くなることを防止できる。
(2) エンジン1と、前記エンジン1を駆動可能なモータ(発電モータ2)と、前記エン
ジン1の潤滑必要部位に潤滑オイルを供給するオイルポンプ35と、前記エンジン1の停
止状態が所定時間以上継続したという条件が成立すると(ステップS1でYES)、前記オ
イルポンプ35により前記エンジン1の潤滑必要部位に潤滑オイルを供給すると共に、前
記エンジン1を点火させることなく前記モータ(発電モータ2)により前記エンジン1を
回転させてエンジン潤滑制御を行うエンジン潤滑制御手段(図3)と、を備え、前記エン
ジン潤滑制御手段(図3)は、前記エンジン1の停止状態が所定時間以上継続したという
条件成立後、走行する意図がないという停車条件(ステップS2〜ステップS5)が不成
立である間、エンジン潤滑制御の開始を禁止し(リターンへ進む)、走行する意図がない
という停車条件(ステップS2〜ステップS5)が不成立から成立に移行すると、エンジ
ン潤滑制御の開始を許可する(ステップ6〜ステップS12へ進む)。
このため、乗り始めの時点において認識したモータ走行(EV走行)による航続距離が、走
行には関係がないエンジン潤滑制御によって短くなることを防止できる。
(3) 前記ハイブリッド車両は、強電バッテリ4と充電ポート11を有し、外部充電器1
2の設定位置に車両を停止し、前記外部充電器12と前記充電ポート11を接続し、前記
外部充電器12からの電力を用いて前記強電バッテリ4へ充電するプラグイン・ハイブリ
ッド車両であり、前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、前記エンジン1の停止状態が所
定時間以上継続したというオイル循環要求条件が成立している状態で(ステップS1でYE
S)、前記強電バッテリ4へのプラグイン充電を意図して前記外部充電器12の設定位置
に車両を停止している停車条件(ステップS2〜ステップS5)が成立すると、エンジン
潤滑制御を開始する。
このため、(1)または(2)の効果に加え、エンジンの停止状態が所定時間以上継続する可能
性や頻度が高いプラグイン・ハイブリッド車両において、プラグイン充電のために停車し
ている間を利用し、乗員が操作をすることなく、しかも乗員に気付かれることなく、自動
的にエンジン潤滑制御を開始することができる。
(4) 前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、前記停車条件の成立判断を、停車位置が前
記外部充電器12の設定位置に符合するという停車位置条件(ステップS2でYES)と、
イグニッションキーがオフであるキーオフ条件(ステップS3でYES)と、前記強電バッ
テリ4へのプラグイン充電を完了したという充電条件(ステップS5でYES)と、の成立
により行う。
このため、(3)の効果に加え、キーオフ状態でプラグイン充電を行う際、充電完了を優先
し、充電完了までの時間を短縮しながら、エンジン潤滑制御を開始することができる。
(5) 前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、プラグイン充電完了後のエンジン潤滑制御
を、前記充電ポート11からの電力を用いて行う(ステップS10)。
このため、(4)の効果に加え、走行に必要な電力の充電完了までの時間を短縮することが
できると共に、強電バッテリ4へ電力の出し入れをしない分、効率的に電気を使用するこ
とができる。
(6) 前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、前記停車条件の成立判断を、停車位置が前
記外部充電器12の設定位置に符合するという停車位置条件(ステップS2でYES)と、
イグニッションキーがオンであるキーオン条件(ステップS3でNO)と、前記強電バッテ
リ4へプラグイン充電中であるという充電条件(ステップS4でYES)と、の成立により
行う。
このため、(3)の効果に加え、キーオン中にプラグイン充電を行うことが可能なシステム
に対応し、キーオン状態でプラグイン充電を行う際、充電中であることを条件とし、エン
ジン潤滑制御を開始することができる。
(7) 前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、プラグイン充電中のエンジン潤滑制御を、
前記強電バッテリ4と前記充電ポート11との双方の電力を用いて行う(ステップS10
)。
このため、(6)の効果に加え、エンジン潤滑制御中に充電が完了してしまい、充電ポート
11から給電プラグ13が外されても、強電バッテリ4の電力によりエンジン潤滑制御を
続行することができる。
(8) 前記オイルポンプ35は、前記モータ(発電モータ2)により回転する前記エンジ
ン1のクランクシャフト30によって回転駆動されるポンプであり、前記エンジン1は、
吸気通路のスロットルバルブ43の開度を外部からの指令により制御するスロットルアク
チュエータ44を有し、前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、制御中における前記エン
ジン1の運転状態を決めるエンジン回転数とスロットル開度を所定開度と所定回転数に設
定し(ステップS9)、前記モータ(発電モータ2)により前記クランクシャフト30を
回転させて所定回転数とするクランキング制御と、前記スロットルアクチュエータ44に
対する指令によりスロットル開度を所定開度とするスロットル制御と、によりエンジン潤
滑制御を行う。
このため、(1)〜(7)の効果に加え、オイルポンプ35のポンプ損失を低減するスロットル
開度およびエンジン回転数に設定することで、エンジン潤滑制御での消費電力を最小限に
抑えることができる。また、車両振動の共振点を外したエンジン回転数に設定することで
、エンジン潤滑制御中の振動発生を抑えることができる。さらに、エンジン1の吸気音を
低減するスロットル開度およびエンジン回転数に設定することで、エンジン潤滑制御中の
騒音発生を抑えることができる。
(9) 前記エンジン潤滑制御手段(図3)は、エンジン潤滑制御中、前記エンジン1の潤
滑必要部位への潤滑オイルの供給が完了したことを確認するオイル循環停止条件を判断し
(ステップS11)、オイル循環停止条件が成立すると(ステップS11でYES)、エン
ジン潤滑制御を終了する(ステップS12)。
このため、(1)〜(8)の効果に加え、エンジン潤滑制御により、確実にエンジン1の潤滑必
要部位へ潤滑オイルを循環させることができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体
的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項
に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、停車条件として、キーオフ状態でのプラグイン充電完了とする例と、キ
ーオン状態での充電中とする例を示した。しかし、停車条件を、キーオフ条件のみとする
例としても良いし、また、キーオフ条件とキーオン充電中条件とする例としても良い。要
するに、停車条件としては、走行する意図がないことを確認することができる条件であれ
ば、様々な条件設定をすることができる。
実施例1では、充電完了後における停車条件の成立によりエンジン潤滑制御を開始し、
充電ポート11の電力を使用する例と、充電中における停車条件の成立によりエンジン潤
滑制御を開始し、強電バッテリ4と充電ポートの双方の電力を使用する例を示した。しか
し、充電前における停車条件の成立によりエンジン潤滑制御を開始するような例としても
良い。この場合、強電バッテリ4の電力を使用するようにする。これにより、強電バッテ
リ4の残容量で、モータ消費電力を確保できるという充電容量条件の成立により、確実に
エンジン潤滑制御を行うことができる。また、その後、充電に入って満充電になる前に充
電を終了しても、既にエンジン潤滑制御を終了させておくことができる。
実施例1では、エンジン1のクランクシャフト30の回転によりポンプ駆動するオイル
ポンプ35を用いる例を示した。しかし、別の電動モータによりポンプ駆動するオイルポ
ンプを用いる例としても良い。さらに、メカ駆動ポンプと電動ポンプを併用するような例
であっても良い。
実施例1では、潤滑のためにエンジン1を回転させるモータとして、エンジン1に連結
される発電モータ2を用いる例を示した。しかし、潤滑のためにエンジン1を回転させる
モータとしては、発電用以外に、車両駆動用やエンジン始動用や潤滑専用のモータであっ
ても良い。要するに、エンジンを回転させることができるモータであれば良い。
実施例1では、制御装置を適用したハイブリッド車両として、エンジン1と発電モータ
2が連結されるシリーズ方式のプラグイン・ハイブリッド車両の例を示した。しかし、エ
ンジンとモータを、クラッチを介して連結し、モータによりエンジンを駆動可能なパラレ
ル方式のプラグイン・ハイブリッド車両に適用することもできる。また、エンジンとモー
タを、遊星歯車等の差動装置を介して連結し、モータによりエンジンを駆動可能なスプリ
ット方式のプラグイン・ハイブリッド車両に適用することもできる。さらに、プラグイン
充電機能を持たないハイブリッド車両に適用することもできる。この場合、主に長期間の
放置駐車により、エンジンに対しオイル潤滑要求が発生する。
1 エンジン
2 発電モータ(モータ)
4 強電バッテリ
5 減速差動機構
6 駆動輪
7 発電モータ用インバータ
8 駆動モータ用インバータ
9 充電変換器
10 切替器
11 充電ポート
12 外部充電器
13 給電プラグ
20 エンジンコントローラ
21 ジェネレータコントローラ
22 バッテリコントローラ
24 車両統合コントローラ
25 ナビゲーションコントローラ
30 クランクシャフト
35 オイルポンプ
43 スロットルバルブ
44 スロットルアクチュエータ
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、モータと、オイルポンプと、エンジン潤滑制御手段と、を備えた。
前記モータは、前記エンジンを駆動可能である。
前記オイルポンプは、前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを供給する。
前記エンジン潤滑制御手段は、前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続したとう条件が成立すると、前記オイルポンプにより前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを供給すると共に、前記エンジンを点火させることなく前記モータにより前記エンジンを回転させてエンジン潤滑制御を行う。
本発明のハイブリッド車両は、強電バッテリと充電ポートを有し、外部充電器の設定位置に車両を停止し、前記外部充電器と前記充電ポートを接続し、前記外部充電器からの電力を用いて前記強電バッテリへ充電するプラグイン・ハイブリッド車両である。
また、前記エンジン潤滑制御手段は、前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続したというオイル循環要求条件が成立している状態で、前記強電バッテリへのプラグイン充電を意図して前記外部充電器の設定位置に車両を停止している停車条件が成立すると、エンジン潤滑制御を開始する。
そして、前記エンジン潤滑制御手段は、前記停車条件の成立判断を、停車位置が前記外部充電器の設定位置に符合するという停車位置条件と、イグニッションキーがオンであるキーオン条件と、前記強電バッテリへプラグイン充電中であるという充電条件と、の成立により行う。
よって、エンジンの停止状態が所定時間以上継続したという条件成立後、強電バッテリへのプラグイン充電を意図して前記外部充電器の設定位置に車両を停止している停車条件が成立すると、エンジン潤滑制御始される。
すなわち、ポンプ駆動とエンジン回転によるエンジン潤滑制御を行う条件として、強電バッテリへのプラグイン充電を意図して前記外部充電器の設定位置に車両を停止している停車条件の成立を加えたことで、エンジン潤滑制御による電力消費が、停車中に生じる。言い換えると、乗り始めから停車するまでの走行中には、エンジン潤滑制御による電力消費が生じることがない。
したがって、乗り始めの時点において認識したモータ走行による航続距離が、走行には関係がないエンジン潤滑制御によって短くなることを防止できる。
加えて、停車条件の成立判断を、停車位置が外部充電器の設定位置に符合するという停車位置条件と、イグニッションキーがオンであるキーオン条件と、強電バッテリへプラグイン充電中であるという充電条件と、の成立によりエンジン潤滑制御が開始される。
つまり、通常、キーオフ中にプラグイン充電を行うが、キーオン中にプラグイン充電を行うことが可能なシステムもある。よって、「キーオフ中」のみの判断で制御を開始すると、キーオン中にプラグイン充電を行うことが可能なシステムでは、充電による停車条件が不成立と判断され、エンジン潤滑制御を開始することができない。
したがって、キーオン状態でプラグイン充電を行う場合、充電中条件を加えることで、キーオン中にプラグイン充電を行うことが可能なシステムに対応し、エンジン潤滑制御を開始することができる。

Claims (9)

  1. エンジンと、
    前記エンジンを駆動可能なモータと、
    前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを供給するオイルポンプと、
    前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続した場合、走行する意図がないという停車
    条件が成立すると、前記オイルポンプにより前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを
    供給すると共に、前記エンジンを点火させることなく前記モータにより前記エンジンを回
    転させてエンジン潤滑制御を行うエンジン潤滑制御手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. エンジンと、
    前記エンジンを駆動可能なモータと、
    前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを供給するオイルポンプと、
    前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続したという条件が成立すると、前記オイル
    ポンプにより前記エンジンの潤滑必要部位に潤滑オイルを供給すると共に、前記エンジン
    を点火させることなく前記モータにより前記エンジンを回転させてエンジン潤滑制御を行
    うエンジン潤滑制御手段と、
    を備え、
    前記エンジン潤滑制御手段は、前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続したという
    条件成立後、走行する意図がないという停車条件が不成立である間、エンジン潤滑制御の
    開始を禁止し、走行する意図がないという停車条件が不成立から成立に移行すると、エン
    ジン潤滑制御の開始を許可することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記ハイブリッド車両は、強電バッテリと充電ポートを有し、外部充電器の設定位置に
    車両を停止し、前記外部充電器と前記充電ポートを接続し、前記外部充電器からの電力を
    用いて前記強電バッテリへ充電するプラグイン・ハイブリッド車両であり、
    前記エンジン潤滑制御手段は、前記エンジンの停止状態が所定時間以上継続したという
    オイル循環要求条件が成立している状態で、前記強電バッテリへのプラグイン充電を意図
    して前記外部充電器の設定位置に車両を停止している停車条件が成立すると、エンジン潤
    滑制御を開始することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項3に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン潤滑制御手段は、前記停車条件の成立判断を、停車位置が前記外部充電器
    の設定位置に符合するという停車位置条件と、イグニッションキーがオフであるキーオフ
    条件と、前記強電バッテリへのプラグイン充電を完了したという充電条件と、の成立によ
    り行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項4に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン潤滑制御手段は、プラグイン充電完了後のエンジン潤滑制御を、前記充電
    ポートからの電力を用いて行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項3に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン潤滑制御手段は、前記停車条件の成立判断を、停車位置が前記外部充電器
    の設定位置に符合するという停車位置条件と、イグニッションキーがオンであるキーオン
    条件と、前記強電バッテリへプラグイン充電中であるという充電条件と、の成立により行
    うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項6に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン潤滑制御手段は、プラグイン充電中のエンジン潤滑制御を、前記強電バッ
    テリと前記充電ポートとの双方の電力を用いて行うことを特徴とするハイブリッド車両の
    制御装置。
  8. 請求項1から請求項7までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置にお
    いて、
    前記オイルポンプは、前記モータにより回転する前記エンジンのクランクシャフトによ
    って回転駆動されるポンプであり、
    前記エンジンは、吸気通路のスロットルバルブの開度を外部からの指令により制御する
    スロットルアクチュエータを有し、
    前記エンジン潤滑制御手段は、制御中における前記エンジンの運転状態を決めるエンジ
    ン回転数とスロットル開度を所定開度と所定回転数に設定し、前記モータにより前記クラ
    ンクシャフトを回転させて所定回転数とするクランキング制御と、前記スロットルアクチ
    ュエータに対する指令によりスロットル開度を所定開度とするスロットル制御と、により
    エンジン潤滑制御を行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  9. 請求項1から請求項8までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置にお
    いて、
    前記エンジン潤滑制御手段は、エンジン潤滑制御中、前記エンジンの潤滑必要部位への
    潤滑オイルの供給が完了したことを確認するオイル循環停止条件を判断し、オイル循環停
    止条件が成立すると、エンジン潤滑制御を終了することを特徴とするハイブリッド車両の
    制御装置。
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