JP2017046525A - 制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電機を駆動する内燃機関の燃料消費効率の向上を図る。
【解決手段】内燃機関から回転トルクの伝達を受けて発電し電気負荷や蓄電装置に電力を供給する発電機を制御するものであって、発電機の出力電流の大きさ、内燃機関及び発電機の回転数、並びに内燃機関の出力トルクに応じて、発電機の出力を調整する制御装置を構成した。
【選択図】図6
【解決手段】内燃機関から回転トルクの伝達を受けて発電し電気負荷や蓄電装置に電力を供給する発電機を制御するものであって、発電機の出力電流の大きさ、内燃機関及び発電機の回転数、並びに内燃機関の出力トルクに応じて、発電機の出力を調整する制御装置を構成した。
【選択図】図6
Description
本発明は、内燃機関から回転トルクの伝達を受けて発電する発電機を制御する制御装置に関する。
一般に、内燃機関を搭載した車両においては、内燃機関が出力するトルクの一部を発電機に供給して発電を行い、その発電した電力を車両の電装系に供給し、また車載のバッテリに充電している。
発電機に付随するICレギュレータは、内燃機関及び発電機の制御を司るECU(Electronic Control Unit)から目標電圧の指令を受け、発電機がその目標電圧を出力するように、フィールドコイルに通電する励磁電流の大きさを調整する(例えば、下記特許文献を参照)。
さらに、ECUは、現在の発電機の回転数(エンジン回転数に比例する)及び励磁電流の大きさ等から、発電機の負荷トルクの大きさを推測して、その負荷分だけ内燃機関の出力を増大させる補正制御を行う。
現状、発電機による発電量の大きさ、換言すれば発電機の出力電圧は、電装系が要求している電力の大きさ及びバッテリの充電状態に応じて制御している。即ち、車両のヘッドランプが点灯していたり空調用のファンが稼働していたりするとき、またはバッテリに蓄えている電荷の量が減少しているときに、発電機の出力電圧を高く設定する。
つまり、発電機の出力を専ら車両側の状況のみに応じて増減させており、発電機や内燃機関の効率を考慮に入れていない。この結果、発電機による発電効率が低い領域で発電量を増大させ、あるいは逆に発電効率の高い領域であっても発電量を抑制してしまうことがあり、車両の燃費性能を低下させることになっていた。
本発明は、発電機を駆動する内燃機関の燃料消費効率の向上を図ることを所期の目的とする。
本発明では、内燃機関から回転トルクの伝達を受けて発電し電気負荷や蓄電装置に電力を供給する発電機を制御する制御装置であって、発電機の出力電流の大きさ、内燃機関及び発電機の回転数、並びに内燃機関の出力トルクに応じて、発電機の出力を調整する制御装置を構成した。
本発明によれば、発電機を駆動する内燃機関の燃料消費効率の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
車両に搭載されている発電システム及び電装系に関して述べる。発電機(オルタネータ、モータジェネレータまたはISG(Integrated Starter Generetor))110は、ベルト及びプーリを要素とする巻掛伝動機構等を介して内燃機関の出力軸であるクランクシャフトに接続しており、クランクシャフトの回転に従動して回転し、発電した電力を車載の蓄電装置120に充電し、または車両に実装された各種の電気負荷に給電する。
蓄電装置120は、バッテリ及び/またはキャパシタを含む。例えば、車両用として周知の鉛バッテリや、ニッケル水素バッテリ、リチウムイオンバッテリ、キャパシタ等である。
電気負荷の具体例としては、エアコンディショナの送風用ブロワ、リアガラスの曇りを取るデフォッガ、オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯(ヘッドランプ、テールランプ、フォグランプ、ウィンカ(ターンシグナルランプ)等)、内燃機関の冷却水を空冷するラジエータのファン、電動パワーステアリング装置等が挙げられる。
エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサは、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて回転駆動され、冷媒を圧縮する。図2に示すように、コンプレッサとクランクシャフトとの間には、断接切換可能なマグネットクラッチ61が介在している。エアコンディショナを稼働するときには、マグネットクラッチ61に車載の蓄電装置120及び/または発電機110からの電流を通電し、マグネットクラッチ61を締結する。逆に、エアコンディショナを稼働しないときには、マグネットクラッチ61に通電せず、クラッチ61を切断する。マグネットクラッチ61への通電及びその遮断は、リレースイッチ62のON/OFFによって行う。
送風用ブロワを回転駆動するモータ63や、デフォッガとしてリアガラスに敷設された電熱線ヒータ65は、蓄電装置120及び/または発電機110から電力供給を受けて作動する。モータ63やヒータ65への通電及びその遮断は、リレースイッチ64のON/OFF、または半導体スイッチング素子(パワートランジスタ、パワーMOSFET等に代表されるパワーデバイス(電力用半導体素子))66の点弧/消弧によって行う。
オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯、ラジエータファンを回転駆動するモータその他の電気負荷についても、上記と同様である。
上記電気負荷への電力供給の源である発電機110は、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転駆動され、発電を行う。また、発電機110は、回生発電を行うことがある。即ち、運転者がアクセルペダルを踏んでおらず、車両の加速を要求していない(減速を容認している)場合において、クランクシャフト及び車軸(駆動輪)の回転のエネルギを電気エネルギに変換して回収しつつ、内燃機関及び車両を減速させる。
図3に、発電システムの等価回路を示す。発電機110は、ステータに巻回されたステータコイル111と、ステータの内側に配置され回転するロータに巻回されたフィールドコイル112とを有する。ステータコイル111は三相コイルであり、三相交流の誘起電流を発電する。この誘起電流は、ダイオードを用いてなる整流器113によって直流電流とした上で蓄電装置120に蓄電する。
レギュレータ130は、発電機110に付随し、発電機110が発電して出力する電圧の大きさを制御するIC式のものである。レギュレータ130は、半導体スイッチング素子を用いた切替回路131を介してフィールドコイル112に通電する。
レギュレータ130の電圧制御回路132は、制御装置たるECU0から発電機110の目標電圧を指令する信号lを受け付け、蓄電装置120の端子電圧をその指令された目標電圧に追従させるべく、パワーデバイス131をスイッチ動作させるPWM(Pulse Width Modulation)制御を行う。発電機110の出力電圧、即ち発電機110のステータコイルに誘起される電圧は、フィールドコイル112を流れる励磁電流のDUTY比であるfDUTYに比例して大きくなる。発電機110による発電量、換言すれば蓄電装置120への充電量及び/または電気負荷への給電量は、fDUTYが高いほど増加し、fDUTYが低いほど減少する。
発電機110は、内燃機関から見れば機械的な負荷となる。発電機110の出力電圧が蓄電装置120の端子電圧を超越するとき、蓄電装置120が充電され、かつ発電機110から電気負荷に電力が供給される。つまり、発電機110がクランクシャフトの回転のエネルギを費やして電気エネルギを生成する仕事をする。蓄電装置120への充電量及び電気負荷への給電量は、発電機110の出力電圧と蓄電装置120電圧との電位差に依存する。
逆に、発電機110の出力電圧が蓄電装置120電圧に満たないか、蓄電装置120電圧に近いときには、蓄電装置120が充電されず、また発電機110から電気負荷に電力が供給されない(蓄電装置120から電気負荷に電力供給されることはある)。つまり、発電機110がクランクシャフトの回転のエネルギを費やす仕事をしないか、またはその仕事が小さくなる。
要するに、ECU0からレギュレータ130に高い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対する発電機110の機械負荷が増し、低い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対する発電機110の機械負荷が減る。
内燃機関及び発電機110の運転制御を司る、本実施形態の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、内燃機関に対する要求トルク)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号f、蓄電装置120に対して流出入する電流及び蓄電装置120の端子電圧を検出するセンサから出力されるバッテリ電流・電圧信号g、レギュレータ130の内蔵回路133から出力される励磁電流の通電/遮断(パワーデバイス131の点弧/消弧)の波形ひいては励磁電流の大きさを示すfDUTY信号h、エアコンディショナや各種電気負荷のそれぞれについて、これを作動させるべきか否かに関する作動要求信号m、エアコンディショナのコンデンサから流下する冷媒の圧力を検出する冷媒圧センサから出力される冷媒圧信号n等が入力される。作動要求信号mは、エアコンディショナや各種電気負荷を作動させることを望む運転者または搭乗者が手動操作する、エアコンディショナまたは電気負荷毎の操作スイッチ(または、コントロールパネル)から発される手動制御信号であったり、オートエアコンシステムを司るオートエアコンECU等から発される自動制御信号であったりする。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、発電機110の出力電圧を制御する電圧レギュレータ130に対して電圧指令信号l、マグネットクラッチ61に通電する電気回路上のスイッチ62に対してクラッチ締結信号o、モータ63やヒータ65その他の電気負荷に通電する電気回路上のスイッチ64、66に対してスイッチON信号p、q等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、m、nを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、エアコンディショナのコンプレッサのON/OFF、ブロワのON/OFF、デフォッガのON/OFF、その他各種電気負荷のON/OFF、発電機110の出力電圧(発電量)等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、o、p、qを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、現在の内燃機関の運転領域その他諸条件を前提に、発電機110により単位電力量を発電するために内燃機関において消費される燃料の量を推測し、その燃料消費量の多寡に応じて、発電機110の出力電圧を調整する。
発電機110による発電の効率、即ち発電機110の出力(W)と発電機110に与えられる入力(W)との比は、発電機110の回転数(rpm)や発電機110の出力電流(A)の大きさの影響を受ける。図4に、発電機110の回転数及び出力電流の大きさと、当該発電機110の発電効率との関係を例示している。また、内燃機関の燃料消費率(g/kWh)は、内燃機関の回転数(rpm)や内燃機関の出力するトルク(N・m)の大きさの影響を受ける。図5に、内燃機関の回転数及び出力トルクの大きさと、当該内燃機関の燃料消費率との関係を例示している。
単位電力量を発電するために消費される燃料の量は、以下に述べる手法に則って推測できる。まず、発電機110による発電効率を推定するべく、発電機110が発電を行って電気負荷及び/または蓄電装置120に給電する場合の、発電機110の出力電流の大きさを仮定する。
電気負荷が要求する電力の大きさは、現在どの電気負荷が稼働しているのかに応じて定まる。言うまでもなく、稼働している電気負荷の数が多いほど、要求電力が増し、発電機110から電気負荷に向かって流れる電流量も増す。現在の電気負荷の稼働状況は、作動要求信号mやクラッチ締結信号o、スイッチON信号p、q等を参照して知得できる。ECU0は、現在の電気負荷の稼働状況を基に、電気負荷の要求電力を推測する。
さらに、要求電力を、現在の蓄電装置120の充電状態に応じて補正することも好ましい。例えば、蓄電装置120の充電量が減少しているときには、発電機110から電気負荷のみならず蓄電装置120にも給電することが要望される。そこで、蓄電装置120の充電量が少ないほど、要求電力を加増する。あるいは、蓄電装置120が既に所定量以上充電されているときには、回生制動による発電機会を考慮に入れて、発電機110からではなく蓄電装置120から電気負荷に給電することも想定される。よって、蓄電装置120の充電量が少ないほど、要求電力を割り引く。
その上で、上記の要求電力(W)を、発電機110の出力電圧(V)で除することにより、発電機110が発電する場合における発電機110の出力電流の大きさを推算する。ここでの発電機110の出力電圧は、代表的な値(ICレギュレータ130に指令可能な出力電圧値の最大値や中央値、または平常の運転状態でICレギュレータ130に指令する出力電圧の平均値や中央値等)に設定することが考えられる。無論、複数の出力電圧値を設定し、その各電圧値毎に発電機110の出力電圧を演算しても構わない。
そして、仮定した発電機110の出力電流の大きさ及び現状の発電機110の回転数等に基づき、その仮定した出力電流を発電機110から出力する際の発電機110の発電効率を推定する。発電機110の回転数は、エンジン回転数に比例し、クランク角信号bを参照して知得できる。ECU0のメモリには予め、発電機110の出力電流及び回転数等と、発電機110の発電効率との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、仮定した発電機110の出力電流及び現在の発電機110の回転数等をキーとして当該マップを検索し、現在の状況下での発電機110の発電効率を得る。
発電機110の発電効率が判明すると、上記の要求電力分の発電を行わせるために内燃機関から発電機110に与えるべき出力の大きさも判明する。即ち、要求電力を発電機110の効率で除したものが、内燃機関から発電機110に与えるべき必要出力(W)となる。
次に、内燃機関の燃料消費率を推定するべく、発電機110が発電を行わず電気負荷及び蓄電装置120に給電しない場合、並びに、発電機110が発電を行って電気負荷及び/または蓄電装置120に給電する場合の、それぞれのエンジントルクの大きさを仮定する。
内燃機関の出力は、クランクシャフトの角速度(一秒間あたりのエンジン回転数に2πを乗じたもの)とエンジントルクとの積である。つまり、発電のために内燃機関から発電機110に与えるべき必要出力を、クランクシャフトの角速度で除することで、発電のために内燃機関から発電機110に与えるべきトルクの大きさを算定できる。
一方で、エンジントルクは、車両の車軸や、発電機110以外の補機(冷媒圧縮用コンプレッサ、潤滑油ポンプ、冷却水ポンプ等)にも供給される。加えて、フリクションロス等により、エンジントルクの一部が損なわれる。従って、エンジントルクは、車両の走行のために要求されるトルクと、発電機110に供給されるトルクと、発電機110以外の補機に供給されるトルクと、損失分との総和である。
車両の走行のために要求されるトルクは、クランク角信号bを参照して知得されるエンジン回転数、及びアクセル開度信号cを参照して知得されるアクセル開度から明らかとなる。
発電機110以外の補機に供給されるトルクは、冷媒圧縮用コンプレッサに対するものであれば、冷媒圧信号n及びクラッチ締結信号oを参照して推測できる。即ち、冷媒圧が高いほど、コンプレッサの機械的負荷が増大し、コンプレッサにより大きなトルクを入力する必要が生じる。当然ながら、マグネットクラッチ61を切断しているときには、コンプレッサに供給されるトルクは0となる。また、潤滑油ポンプに対するものであれば、冷却水温信号eを参照して推測できる。即ち、冷却水温により示唆される機関温度が高いほど、潤滑油の粘性が低下して、潤滑油ポンプに入力するべきトルクが小さくなる。冷却水ポンプに入力するべきトルクの大きさは、一定と見なしてよい。
並びに、フリクションロス等によるエンジントルクの損失分は、冷却水温信号eを参照して推測できる。即ち、冷却水温により示唆される機関温度が高いほど、エンジントルクの損失分が小さくなる。
上に述べた車両の走行のために要求されるトルク、発電機110以外の補機に供給されるトルク、及び損失分の和が、発電機110が発電を行わず電気負荷及び蓄電装置120に給電しない場合において内燃機関が出力するエンジントルクとなる。そして、このエンジントルクに、要求電力分の発電を行わせるために発電機110に与えるトルクを加算した結果が、発電機110が発電を行い電気負荷及び/または蓄電装置120に給電する場合において内燃機関が出力するエンジントルクとなる。
しかして、それらのエンジントルク及び現状のエンジン回転数等に基づき、発電機110により単位電力量を発電するために消費される燃料の量を推測する。ECU0のメモリには予め、内燃機関の出力するエンジントルク及びエンジン回転数等と、内燃機関の燃料消費率との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、発電機110が発電を行わず電気負荷及び蓄電装置120に給電しない場合のエンジントルク、並びに現在のエンジン回転数等をキーとして当該マップを検索し、発電機110が発電を行わない場合の燃料消費率を得る。さらに、発電機110が要求電力分の発電を行い電気負荷及び/または蓄電装置120に給電する場合のエンジントルク、並びに現在のエンジン回転数等をキーとして当該マップを検索し、発電機110が発電を行う場合の燃料消費率を得る。そして、それらの差分を求めることを通じて、単位電力量を発電するために内燃機関において消費される燃料の量(g/kWh)を算定する。
最終的に、ECU0は、発電機110により単位電力量を発電するために消費される燃料の量と、現在の蓄電装置120の充電量とに応じて、レギュレータ130に指令する発電機110の出力電圧の大きさを決定する。
即ち、図6に示すように、単位電力量を発電するために内燃機関において消費される燃料の量が少ない場合に、それが多い場合と比較して発電機110の出力電圧を増大させる。但し、既に蓄電装置120が蓄えている電荷の量が多い場合には、それが少ない場合と比較して発電機110の出力電圧を低下させる。ECU0のメモリには予め、単位電力量を発電するために消費される燃料の量及び蓄電装置120の充電量と、発電機110の出力電圧との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、推測した単位電力量の発電に費やされる燃料量及び現在の蓄電装置120の充電量をキーとして当該マップを検索し、発電機110に指令する出力電圧の大きさを得、これに対応した電圧指令信号lを電圧レギュレータ130に与える。
本実施形態では、内燃機関から回転トルクの伝達を受けて発電し電気負荷や蓄電装置120に電力を供給する発電機110を制御する制御装置0であって、発電機110の出力電流の大きさ、内燃機関及び発電機110の回転数、並びに内燃機関の出力トルクに基づいて定まる、発電機110により単位電力量を発電するために内燃機関において消費される燃料の量の多寡に応じて、発電機110の出力を調整する制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、発電機110を駆動する内燃機関の燃料消費効率を向上させることができ、車両の実燃費の良化に寄与し得る。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、単位電力量を発電するために内燃機関において消費される燃料の量を実際に推算していたが、そのような演算処理を伴わずに、単位電力量の発電のために消費される燃料の量がより少なくなる状況下において発電量即ち発電機110の出力電圧をより増大させる制御を実施するようにしてもよい。例えば、制御装置たるECU0のメモリに予め、エンジン回転数、アクセル開度、内燃機関の冷却水温、電気負荷の稼働状況、冷却水温、冷媒圧縮用コンプレッサの稼働状況、冷媒圧、蓄電装置120の充電量等と、発電機110に指令するべき出力電圧の大きさとの関係を規定したマップデータを格納しておく。そして、ECU0が、現在のエンジン回転数、アクセル開度、内燃機関の冷却水温、電気負荷の稼働状況、冷却水温、冷媒圧縮用コンプレッサの稼働状況、冷媒圧、蓄電装置120の充電量等をキーとして当該マップを検索し、発電機110に指令する出力電圧の大きさを得、これに対応した電圧指令信号lを電圧レギュレータ130に与えるものとする。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関及びこれに付帯した発電機の制御に適用できる。
0…制御装置(ECU)
110…発電機
130…レギュレータ
110…発電機
130…レギュレータ
Claims (1)
- 内燃機関から回転トルクの伝達を受けて発電し電気負荷や蓄電装置に電力を供給する発電機を制御する制御装置であって、
発電機の出力電流の大きさ、内燃機関及び発電機の回転数、並びに内燃機関の出力トルクに応じて、発電機の出力を調整する制御装置。
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