JP2014183718A - 駆動装置およびこれを搭載する車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータの平滑コンデンサに並列に接続された放電回路におけるスイッチング素子がオン故障したときの放電抵抗の過熱を抑制する。
【解決手段】走行中に急速放電回路のトランジスタがオン故障したときには、モータの逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至るまで、モータをゼロトルク制御し、駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設して昇圧コンバータを作動し(S100〜S150)、モータの逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至ったときにインバータや昇圧コンバータをゲート遮断してシステムオフする(S160,S170)。これにより、走行中に急速放電回路のトランジスタがオン故障したときにシステムオフする比較例に比して、急速放電回路の放電抵抗の温度が上昇するのを抑制することができ、放電抵抗の過熱を抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動装置およびこれを搭載する車両に関し、詳しくは、逆起電圧を発生する電動機と、電動機を駆動するインバータと、バッテリと、インバータ側とバッテリ側とに接続された昇圧コンバータと、インバータの正極母線と負極母線とに接続された平滑コンデンサと、インバータの正極母線と負極母線とに接続された放電回路と、を備える駆動装置、および、こうした駆動装置を搭載する車両に関する。
従来、この種の駆動装置を搭載する車両としては、走行用のモータと、モータを駆動するインバータと、インバータに取り付けられた主回路コンデンサと、主回路コンデンサを放電する強制放電回路部と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、衝突を検知したときに強制放電回路部のスイッチング素子をオンとして放電抵抗に電流が流れるようにして主回路コンデンサを強制放電する。
特開2010−193691号公報
上述の車両では、強制放電回路のスイッチング素子がオンの状態で故障するオン故障すると、放電抵抗が通電し続けるため、放電抵抗の過熱を防止する必要がある。この場合、インバータなどをゲート遮断してシステム停止することも考えられるが、モータが回転しているときにシステム停止すると、モータに逆起電圧が生じ、この電圧が放電抵抗に作用するため、放電抵抗が過熱してしまう。
本発明の駆動装置およびこれを搭載する車両は、インバータの平滑コンデンサに並列に接続された放電回路におけるスイッチング素子がオン故障したときの放電抵抗の過熱を抑制することを主目的とする。
本発明の駆動装置およびこれを搭載する車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の駆動装置は、
逆起電圧を発生する電動機と、前記電動機を駆動するインバータと、バッテリと、前記インバータ側と前記バッテリ側とに接続されて前記インバータ側の電圧を前記バッテリの電圧以上に調整することにより前記バッテリ側と前記インバータ側との電力のやりとりを行なう昇圧コンバータと、前記インバータの正極母線と負極母線とに接続された平滑コンデンサと、前記インバータの正極母線と負極母線とに接続され放電抵抗とスイッチング素子とを直列に接続してなる放電回路と、を備える駆動装置であって、
前記電動機が回転している状態で前記放電回路のスイッチング素子がオン故障したときには、前記平滑コンデンサの端子間電圧が所定電圧となるよう前記昇圧コンバータを制御すると共に前記電動機の逆起電圧が前記所定電圧未満となるまで前記電動機の回転数が低下するよう前記インバータを制御し、前記電動機の逆起電圧が前記所定電圧未満に至った以降にシステムオフする制御手段、
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、電動機が回転している状態でインバータの正極母線と負極母線とに接続された放電回路のスイッチング素子がオン故障したときには、インバータの正極母線と負極母線とに接続された平滑コンデンサの端子間電圧が所定電圧となるよう昇圧コンバータを制御すると共に電動機の逆起電圧が所定電圧未満となるまで電動機の回転数が低下するようインバータを制御し、電動機の逆起電圧が所定電圧未満に至った以降にシステムオフする。インバータをゲート遮断すると電動機の逆起電圧が所定電圧より大きくなるときでも、電動機の回転数をインバータにより制御することにより、放電抵抗に作用する電圧が所定電圧より大きくなるのを抑止することができる。この結果、放電抵抗に所定電圧より大きな電圧が作用するときに比して、放電抵抗の過熱を抑制することができる。したがって、放電抵抗として耐圧が低いものを用いることができ、放電抵抗の体格を小さくすることができる。ここで、「所定電圧」としてはバッテリの電圧を用いることができる。所定電圧としてバッテリの電圧を用いれば、更に放電抵抗の過熱を抑制することができる。「システムオフ」としては、インバータや昇圧コンバータをゲート遮断し、バッテリを昇圧コンバータから遮断するシステムメインリレーをオフすることを意味する。
こうした本発明の駆動装置において、前記昇圧コンバータより前記インバータ側に接続された発電装置と、前記バッテリの蓄電割合が目標割合以下の所定割合未満に至ったときに前記バッテリが充電されるよう前記発電装置を駆動制御する発電制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記電動機が回転している状態で前記放電回路のスイッチング素子がオン故障したときには、前記目標割合が小さくなるよう該目標割合を設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、発電装置によるバッテリの充電を抑制してバッテリの電圧を低くすることができ、放電抵抗の過熱を抑制することができる。ここで、発電装置としては、内燃機関と発電機とからなるものを考えることができる。
本発明の車両は、上述の本発明のいずれかの態様の駆動装置、即ち、基本的には、逆起電圧を発生する電動機と、前記電動機を駆動するインバータと、バッテリと、前記インバータ側と前記バッテリ側とに接続されて前記インバータ側の電圧を前記バッテリの電圧以上に調整することにより前記バッテリ側と前記インバータ側との電力のやりとりを行なう昇圧コンバータと、前記インバータの正極母線と負極母線とに接続された平滑コンデンサと、前記インバータの正極母線と負極母線とに接続され放電抵抗とスイッチング素子とを直列に接続してなる放電回路と、を備える駆動装置であって、前記電動機が回転している状態で前記放電回路のスイッチング素子がオン故障したときには、前記平滑コンデンサの端子間電圧が所定電圧となるよう前記昇圧コンバータを制御すると共に前記電動機の逆起電圧が前記所定電圧未満となるまで前記電動機の回転数が低下するよう前記インバータを制御し、前記電動機の逆起電圧が前記所定電圧未満に至った以降にシステムオフする制御手段、を備える駆動装置を搭載し、前記電動機から走行用の動力を出力して走行することを要旨とする。
この本発明の車両では、本発明のいずれかの態様の駆動装置を搭載するから、本発明の駆動装置が奏する効果、例えば、放電抵抗に作用する電圧が所定電圧より大きくなるのを抑止することができる効果や、放電抵抗に所定電圧より大きな電圧が作用するときに比して放電抵抗の過熱を抑制することができる効果、放電抵抗として耐圧が低いものを用いることができる効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の第1実施例としての駆動装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 急速放電回路オン故障時処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 急速放電回路59がオン故障したときにおける実施例と比較例の駆動電圧系電圧VHと放電抵抗Rの温度の時間変化の一例を示す説明図である。 第2実施例の駆動装置を搭載する電気自動車120の構成の概略を示す構成図である。 モータMGを含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 第2実施例の急速放電回路オン故障時処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の第1実施例としての駆動装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2はモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。第1実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力するエンジン22と、エンジン22を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24と、エンジン22のクランクシャフト26にキャリアが接続されると共に駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36にリングギヤが接続されたプラネタリギヤ30と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸36に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するためのインバータ41,42と、例えばリチウムイオン二次電池として構成された高電圧バッテリ50と、インバータ41,42が接続された電力ライン(以下、駆動電圧系電力ライン54aという)と高電圧バッテリ50が接続された電力ライン(以下、電池電圧系電力ライン54bという)とに接続されて駆動電圧系電力ライン54aの電圧VHを調節すると共に駆動電圧系電力ライン54aと電池電圧系電力ライン54bとの間で電力のやりとりを行なう昇圧コンバータ55と、電池電圧系電力ライン54bに取り付けられて高電圧バッテリ50と昇圧コンバータ55との接続や接続の解除を行なうシステムメインリレー56と、インバータ41,42を制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に昇圧コンバータ55を制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40と、高電圧バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット(以下、HVECUという)70と、を備える。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサからのクランクポジションθcrやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサからの冷却水温Tw,燃焼室内に取り付けられた圧力センサからの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブや排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサからのカムポジションθca,スロットルバルブのポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサからのスロットルポジションTP,吸気管に取り付けられたエアフローメータからの吸入空気量Qa,同じく吸気管に取り付けられた温度センサからの吸気温Ta,排気系に取り付けられた空燃比センサからの空燃比AF,同じく排気系に取り付けられた酸素センサからの酸素信号O2などが入力ポートを介して入力されており、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁への駆動信号やスロットルバルブのポジションを調節するスロットルモータへの駆動信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイルへの制御信号,吸気バルブの開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、エンジンECU24は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
モータMG1,MG2は、いずれも、永久磁石が埋め込まれた回転子と三相コイルが巻回された固定子とを備える周知の同期発電電動機として構成されている。インバータ41,42は、図2に示すように、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれ駆動電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ41,42に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を調節することにより、三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、駆動電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線とを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。駆動電圧系電力ライン54aの正極母線と負極母線とには平滑用のコンデンサ57と急速放電回路59とが接続されている。急速放電回路59は、放電抵抗Rとスイッチング素子としてのトランジスタT41とが直列に接続されて構成されている。
昇圧コンバータ55は、図2に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとからなる昇圧コンバータとして構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれ駆動電圧系電力ライン54aの正極母線,駆動電圧系電力ライン54aおよび電池電圧系電力ライン54bの負極母線に接続されており、トランジスタT31,T32の接続点と電池電圧系電力ライン54bの正極母線とにリアクトルLが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフすることにより、電池電圧系電力ライン54bの電力を昇圧して駆動電圧系電力ライン54aに供給したり、駆動電圧系電力ライン54aの電力を降圧して電池電圧系電力ライン54bに供給したりすることができる。電池電圧系電力ライン54bの正極母線と負極母線とには平滑用のコンデンサ58が接続されている。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流,コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧(駆動電圧系電力ライン54aの電圧)VHやコンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧(電池電圧系電力ライン54bの電圧、以下「電池電圧系電圧」という。)VL,急速放電回路59に取り付けられた電流センサ59aからの放電電流Ioなどが入力ポートを介して入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26へのスイッチング制御信号や昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号、急速放電回路59のトランジスタT41へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、モータECU40は、HVECU70と通信しており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをHVECU70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転角速度ωm1,ωm2や回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、高電圧バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、高電圧バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vbや高電圧バッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib,高電圧バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じて高電圧バッテリ50の状態に関するデータを通信によりHVECU70に送信する。また、バッテリECU52は、高電圧バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいてそのときの高電圧バッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合である蓄電割合SOCを演算したり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいて高電圧バッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。なお、高電圧バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
HVECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に、処理プログラムを記憶するROM74やデータを一時的に記憶するRAM76,記憶したデータを保持する不揮発性のフラッシュメモリ78,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号やシフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。HVECU70からは、システムメインリレー56への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。HVECU70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。なお、シフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)やニュートラルポジション(Nポジション),前進走行用のドライブポジション(Dポジション),後進走行用のリバースポジション(Rポジション)などがある。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を計算し、この要求トルクTr*に対応する要求動力が駆動軸36に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2との運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてがプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸36に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力と高電圧バッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共に高電圧バッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部がプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード,エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力を駆動軸36に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードとは、いずれもエンジン22の運転を伴って要求動力が駆動軸36に出力されるようエンジン22とモータMG1とモータMG2とを制御するモードであり、実質的な制御における差異はないため、以下、両者を合わせてエンジン運転モードという。
エンジン運転モードでは、HVECU70は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accと車速センサ88からの車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定し、設定した要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nr(例えば、モータMG2の回転数Nm2や車速Vに換算係数を乗じて得られる回転数)を乗じて走行に要求される走行用パワーPdrv*を計算すると共に計算した走行用パワーPdrv*から高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCと目標SOC*とに基づいて得られる高電圧バッテリ50の充放電要求パワーPb*(高電圧バッテリ50から放電するときが正の値)を減じてエンジン22から出力すべきパワーとしての要求パワーPe*を設定する。ここで、充放電要求パワーPb*は、高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCが目標SOC*より若干小さい(5%や10%小さい)SOC管理下限値を下回ると小さくなるほど絶対値として大きな充電電力(負の値として大きな電力)が設定され、高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCが目標SOC*より若干大きい(5%や10%大きい)SOC管理上限値を上回ると大きくなるほど大きな放電電力が設定される。また、要求パワーPe*は、エンジン22から出力可能な最大パワーPemax(例えば、数十kW〜100kW程度など)以下で設定される。そして、要求パワーPe*を効率よくエンジン22から出力することができるエンジン22の回転数NeとトルクTeとの関係としての動作ライン(例えば燃費最適動作ライン)を用いてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定し、高電圧バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるようにするための回転数フィードバック制御によってモータMG1から出力すべきトルクとしてのトルク指令Tm1*を設定すると共にモータMG1をトルク指令Tm1*で駆動したときにプラネタリギヤ30を介して駆動軸36に作用するトルクを要求トルクTr*から減じてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、設定した目標回転数Ne*と目標トルクTe*とについてはエンジンECU24に送信し、トルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによってエンジン22が運転されるようエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行ない、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCが目標SOC*を含むSOC管理下限値とSOC管理上限値の範囲内になるようにエンジン22を効率よく運転しながら高電圧バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*を駆動軸36に出力して走行することができる。このエンジン運転モードでは、エンジン22の要求パワーPe*がエンジン22を運転停止した方がよい要求パワーPe*の範囲の上限として定められた停止用閾値Pstop以下に至ったときなどに、エンジン22の運転を停止してモータ運転モードに移行する。
モータ運転モードでは、HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する共に高電圧バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータECU40に送信する。そして、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、エンジン22を運転停止した状態で高電圧バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*を駆動軸36に出力して走行することができる。このモータ運転モードでは、要求トルクTr*に駆動軸36の回転数Nrを乗じて得られる走行用パワーPdrv*から高電圧バッテリ50の充放電要求パワーPb*を減じて得られるエンジン22の要求パワーPe*がエンジン22を始動した方がよい要求パワーPe*の範囲の下限として定められた始動用閾値Pstart以上に至ったときなどに、モータMG1によってエンジン22をクランキングして始動してエンジン運転モードに移行する。
また、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン運転モードやモータ運転モードで走行する際、駆動電圧系電力ライン54aの電圧VHがモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*に応じた目標電圧VH*となるよう昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオンの状態で故障(オン故障)したときの動作について説明する。図3は、急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときにHVECU70により実行される急速放電回路オン故障時処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
急速放電回路オン故障時処理ルーチンが実行されると、HVECU70のCPU72は、まず、モータMG2からトルクが出力されないよう(モータMG2にd軸電流が流れるよう)トランジスタT21〜T26を制御するゼロトルク制御を実行すると共に(ステップS100)、目標SOC*に通常時の値より小さな値Ssetを設定する(ステップS110)。ここで、値Ssetは、例えば通常時の値が40%や50%のときには、30%や40%を用いることができる。このように目標SOC*を小さくすることにより、充放電要求パワーPb*に充電用のパワーが設定され難くし、高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCを小さくすることができる。蓄電割合SOCが小さくなると高電圧バッテリ50の電圧Vbは小さくなるから、電池電圧系電圧VL(コンデンサ58の電圧)を小さくすることができる。
そして、電池電圧系電圧VLやモータMG2の回転数Nm2を入力する処理(ステップS120)と、駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設定する処理(ステップS130)と、モータMG2の回転数Nm2からモータMG2の逆起電圧Vbeを推定する処理(ステップS140)と、推定した逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至ったか否かを判定する処理(ステップS150)とを、推定した逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至るまで繰り返す。目標電圧VH*が設定されると、モータECU40により駆動電圧系電圧VHが目標電圧VH*となるように昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32をスイッチング制御され、駆動電圧系電圧VHが目標電圧VH*(電池電圧系電圧VL)になると、昇圧コンバータ55のトランジスタT31は常時オンとされると共にトランジスタT32は常時オフとされ、高電圧バッテリ50の電圧Vbが電池電圧系電圧VLと駆動電圧系電圧VHとされる。なお、モータMG2の回転数Nm2は、図示しない回転数演算ルーチンにより、回転位置検出センサ44からのモータMG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものを入力するものとした。また、逆起電圧Vbeは、モータMG2の回転数Nm2と逆起電圧Vbeとの関係を予め実験や解析などによって定めて逆起電圧推定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータMG2の回転数Nm2が与えられると記憶したマップから対応する逆起電圧Vbeを導出して推定するものとした。
ステップS120〜S150の処理を繰り返し実行している最中にステップS150でモータMG2の逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満であると判定されると、インバータ41,42や昇圧コンバータ55のトランジスタT11〜T26,T31,T32をゲート遮断し(ステップS160)、システムメインリレー56をオフして(ステップS170)、システム停止し、本ルーチンを終了する。
図4は、急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときにおける実施例と比較例の駆動電圧系電圧VHと放電抵抗Rの温度の時間変化の一例を示す説明図である。図中実線が実施例で一点鎖線が比較例を示す。比較例としては、急速放電回路59のトランジスタT41のオン故障が検知された時刻T1にインバータ41,42や昇圧コンバータ55のトランジスタT11〜T26,T31,T32をゲート遮断してシステムオフするものとした。比較例では、急速放電回路59のオン故障が検知された時刻T1にシステムオフするため、モータMG2の逆起電力Vbeが駆動電圧系電圧VHとして作用する。このため、急速放電回路59の放電抵抗Rには逆起電圧Vbeが作用し、放電抵抗Rの温度は上昇する。一方、実施例では、急速放電回路59のオン故障が検知された時刻T1に駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設定して昇圧コンバータ55を作動するから、駆動電圧系電圧VHは電池電圧系電圧VLに保持される。急速放電回路59の放電抵抗Rには電池電圧系電圧VLが作用するため、放電抵抗Rの温度は上昇するが、比較例ほど上昇しない。なお、実施例では、モータMG2の逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至った時刻T2にインバータ41,42や昇圧コンバータ55のトランジスタT11〜T26,T31,T32をゲート遮断してシステムオフする。
以上説明した第1実施例の駆動装置を搭載するハイブリッド自動車20によれば、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときには、モータMG2の逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至るまで、モータMG2をゼロトルク制御して駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設定して昇圧コンバータ55を作動することにより、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときにシステムオフする比較例に比して、急速放電回路59の放電抵抗Rの温度が上昇するのを抑制することができる。この結果、放電抵抗Rの過熱を抑制することができる。しかも、高電圧バッテリ50の目標SOC*に通常時の値より小さな値Ssetに設定することにより、高電圧バッテリ50の蓄電割合SOCが低下しても充放電要求パワーPb*に充電用のパワーが設定されるのを抑制することができ、高電圧バッテリ50の充電が抑制され、高電圧バッテリ50の電圧Vb、即ち電池電圧系電圧VLを低くすることができる。この結果、放電抵抗Rに作用する電圧を低くすることができ、放電抵抗Rの過熱を抑制することができる。
第1実施例の駆動装置を搭載するハイブリッド自動車20では、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときには、高電圧バッテリ50の目標SOC*に通常時の値より小さな値Ssetに設定するものとしたが、高電圧バッテリ50の目標SOC*に通常時の値を設定するものとしても構わない。
第1実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22のクランクシャフト26とモータMG1の回転軸と駆動軸36とにプラネタリギヤ30のキャリアとサンギヤとリングギヤとを接続し、駆動軸36にモータMG2を取り付けるものとしたが、走行用のモータを有するハイブリッド自動車であれば、如何なる構成のハイブリッド自動車としてもよい。また、エンジン22とモータMG1とからなる発電装置とは異なる発電装置、例えば燃料電池を搭載するものとしてもよい。
次に、第2実施例の駆動装置を搭載する電気自動車120について説明する。図5は第2実施例の電気自動車120の構成の概略を示す構成図であり、図6はモータMGを含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。第2実施例の電気自動車120は、第1実施例のハイブリッド自動車20に対してモータMG2をモータMGに置き換えると共にエンジン22に関する構成とモータMG1に関する構成を削除し、HVECU70とモータECU40とバッテリECU52とを単一の電子制御ユニット170に置き換えたものである。重複する説明を回避するため、第2実施例の電気自動車120の構成のうち第2実施例のハイブリッド自動車20の構成に相当する構成については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2実施例の電子制御ユニット170は、CPU172を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU172の他に処理プログラムを記憶するROM174と、データを一時的に記憶するRAM176と、記憶したデータを保持する不揮発性のフラッシュメモリ178と、図示しない入出力ポートと、を備える。電子制御ユニット170には、モータMGを駆動制御するために必要な信号、例えばモータMGの回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ44からの回転位置θmや図示しない電流センサにより検出されるモータMGに印加される相電流,コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧(駆動電圧系電力ライン54aの電圧、以下、「駆動電圧系電圧」という。)VHやコンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧(電池電圧系電力ライン54bの電圧、以下「電池電圧系電圧」という。)VL,急速放電回路59に取り付けられた電流センサ59aからの放電電流Io,高電圧バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、高電圧バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧Vbや高電圧バッテリ50の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流Ib,高電圧バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度Tb,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号やシフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されており、電子制御ユニット170からは、インバータ42のトランジスタT21〜T26へのスイッチング制御信号や昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号、急速放電回路59のトランジスタT41へのスイッチング制御信号,システムメインリレー56への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、電子制御ユニット170は、回転位置検出センサ44からのモータMGの回転子の回転位置θmに基づいてモータMGの回転角速度ωmや回転数Nmも演算している。また、電子制御ユニット170は、高電圧バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいてそのときの高電圧バッテリ50から放電可能な電力の容量の全容量に対する割合である蓄電割合SOCを演算したり、演算した蓄電割合SOCと電池温度Tbとに基づいて高電圧バッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算したりしている。
第2実施例の電気自動車20では、電子制御ユニット170は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に出力すべき要求トルクTr*を設定し、モータMGから高電圧バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸36に出力されるようモータMGのトルク指令Tm*を設定し、モータMGがトルク指令Tm*で駆動されるようインバータ42のトランジスタT21〜T26のスイッチング制御を行なう。また、第2実施例の電気自動車120では、駆動電圧系電力ライン54aの電圧VHがモータMGのトルク指令Tm*に応じた目標電圧VH*となるよう昇圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。
こうした第2実施例の電気自動車120では、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときには、電子制御ユニット70により図7に例示する急速放電回路オン故障時処理ルーチンを実行する。この急速放電回路オン故障時処理ルーチンは、第1実施例で説明した図3の急速放電回路オン故障時処理ルーチンからステップS110の目標SOC*を設定する処理がないだけで同一の処理である。即ち、モータMGからトルクが出力されないよう(モータMGにd軸電流が流れるよう)トランジスタT21〜T26を制御するゼロトルク制御を実行し(ステップS100)、電池電圧系電圧VLやモータMGの回転数Nmを入力する処理(ステップS120)と、駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設定する処理(ステップS130)と、モータMGの回転数NmからモータMGの逆起電圧Vbeを推定する処理(ステップS140)と、推定した逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至ったか否かを判定する処理(ステップS150)とを、推定した逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至るまで繰り返し、モータMGの逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至ると、インバータ42や昇圧コンバータ55のトランジスタT21〜T26,T31,T32をゲート遮断し(ステップS160)、システムメインリレー56をオフして(ステップS170)、システム停止し、本ルーチンを終了する。
以上説明した第2実施例の駆動装置を搭載する電気自動車120でも、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときには、モータMGの逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至るまで、モータMGをゼロトルク制御して駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設定して昇圧コンバータ55を作動することにより、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときにシステムオフする比較例に比して、急速放電回路59の放電抵抗Rの温度が上昇するのを抑制することができる。この結果、放電抵抗Rの過熱を抑制することができる。
第2実施例の電気自動車20では走行用のモータとして単一のモータMGを備えるものとしたが、2つ以上のモータを備える電気自動車としてもよい。
第1実施例や第2実施例では、走行中に急速放電回路59のトランジスタT41がオン故障したときには、モータMGの逆起電圧Vbeが電池電圧系電圧VL未満に至るまで、モータMGをゼロトルク制御して駆動電圧系電圧VHの目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLを設定するものとしたが、目標電圧VH*が徐々に小さくなって電池電圧系電圧VLになるように目標電圧VH*を設定するものとしてもよい。また、目標電圧VH*に電池電圧系電圧VLより若干高い電圧として予め定められた所定電圧を設定するものとしても構わない。
第1実施例や第2実施例では、駆動装置をハイブリッド自動車20や電気自動車120に搭載するものとしたが、自動車以外の車両に搭載するものとしたり、車両に搭載しないものとしても構わない。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG2やモータMGが「電動機」に相当し、インバータ42が「インバータ」に相当し、高電圧バッテリ50が「バッテリ」に相当し、昇圧コンバータ55が「昇圧コンバータ」に相当し、コンデンサ57が「コンデンサ」に相当し、急速放電回路59が「放電回路」に相当し、図3や図7の急速放電回路オン故障時処理ルーチンを実行するHVECU70やモータECU40あるいは電子制御ユニット170が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、駆動装置やこれを搭載する車両の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 高電圧バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54a 駆動電圧系電力ライン、54b 電池電圧系電力ライン、55 昇圧コンバータ、56 システムメインリレー、57 コンデンサ、57a 電圧センサ、58 コンデンサ、58a 電圧センサ、59 急速放電回路、59a 電流センサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、78 フラッシュメモリ、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、120 電気自動車、170 電子制御ユニット、172 CPU、174 ROM、176 RAM、178 フラッシュメモリ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、MG,MG1,MG2 モータ、R 放電抵抗、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32,T41 トランジスタ。

Claims (4)

  1. 逆起電圧を発生する電動機と、前記電動機を駆動するインバータと、バッテリと、前記インバータ側と前記バッテリ側とに接続されて前記インバータ側の電圧を前記バッテリの電圧以上に調整することにより前記バッテリ側と前記インバータ側との電力のやりとりを行なう昇圧コンバータと、前記インバータの正極母線と負極母線とに接続された平滑コンデンサと、前記インバータの正極母線と負極母線とに接続され放電抵抗とスイッチング素子とを直列に接続してなる放電回路と、を備える駆動装置であって、
    前記電動機が回転している状態で前記放電回路のスイッチング素子がオン故障したときには、前記平滑コンデンサの端子間電圧が所定電圧となるよう前記昇圧コンバータを制御すると共に前記電動機の逆起電圧が前記所定電圧未満となるまで前記電動機の回転数が低下するよう前記インバータを制御し、前記電動機の逆起電圧が前記所定電圧未満に至った以降にシステムオフする制御手段、
    を備える駆動装置。
  2. 請求項1記載の駆動装置であって、
    前記所定電圧は、前記バッテリの電圧である、
    駆動装置。
  3. 請求項1または2記載の駆動装置であって、
    前記昇圧コンバータより前記インバータ側に接続された発電装置と、
    前記バッテリの蓄電割合が目標割合以下の所定割合未満に至ったときに前記バッテリが充電されるよう前記発電装置を駆動制御する発電制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記電動機が回転している状態で前記放電回路のスイッチング素子がオン故障したときには、前記目標割合が小さくなるよう該目標割合を設定する手段である、
    駆動装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つの請求項に記載の駆動装置を搭載し、前記電動機から走行用の動力を出力して走行する車両。
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