JP6769366B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関し、詳しくは、エンジンと第1,第2モータとプラネタリギヤと第1,第2インバータと昇降圧コンバータとを備えるハイブリッド車両に搭載される制御装置に関する。
従来、この種のハイブリッド車両の制御装置としては、エンジンと、第1,第2モータと、プラネタリギヤと、第1,第2インバータと、蓄電装置と、昇降圧コンバータ(コンバータ)と、を備えるハイブリッド車両に搭載され、第1,第2インバータと昇降圧コンバータとを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ハイブリッド車両では、プラネタリギヤは、第1モータとエンジンと駆動輪に連結された出力部材との3軸にサンギヤとキャリヤとリングギヤとがそれぞれ接続されている。第2モータは、出力部材に接続されている。第1,第2インバータは、それぞれ第1,第2モータを駆動している。昇降圧コンバータは、第1,第2インバータが接続された第1電力ラインと蓄電装置が接続された第2電力ラインとに接続されている。このハイブリッド車両の制御装置では、第1,第2インバータをシャットダウンした状態でエンジンを運転しながら走行する際には、第1電力ラインの電圧(システム電圧)と出力部材の回転数とアクセル操作量とに基づいて、第1モータの回転に伴って発生する逆起電圧が第1電力ラインの電圧よりも高くなるようにエンジンと昇降圧コンバータとを制御する。こうした制御により、第1モータの逆起電圧に起因する制動トルクを調節し、この制動トルクの反力トルク(出力部材に発生させる駆動トルク)を調節している。
特開2013−203116号公報
上述のハイブリッド車両の制御装置では、第1モータの回転数が上昇すると、第1モータの回生電力が大きくなって、蓄電装置を充電する電力が蓄電装置の入力制限を超えてしまう場合がある。蓄電装置を充電する電力が入力制限を超えることを抑制する手法として、エンジンの回転数を下げることで第1モータの回転数を下げて第1モータの回生電力を低下させる手法が考えられる。しかしながら、一般に、エンジンは制御に対する応答性が低いことから、エンジンの回転数を下げようとしても実際に回転数が下がるまでにある程度の時間を要する。こうしたエンジンの回転数の変化は、ユーザに違和感を与える場合がある。
本発明のハイブリッド車両の制御装置は、蓄電装置を充電する電力が入力制限を超えることを抑制すると共に、ユーザに違和感を与えることを抑制することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車両の制御装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車両の制御装置は、
エンジンと、第1モータと、前記第1モータと前記エンジンと駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が共線図において前記第1モータ,前記エンジン,前記駆動軸の順に並ぶように接続されたプラネタリギヤと、前記駆動軸に接続された第2モータと、前記第1モータを駆動する第1インバータと、前記第2モータを駆動する第2インバータと、蓄電装置と、前記第1,第2インバータが接続された第1電力ラインと前記蓄電装置が接続された第2電力ラインとに接続され前記第1電力ラインと前記第2電力ラインとの間で電圧の変更を伴って電力のやりとりを行なう昇降圧コンバータと、を備えるハイブリッド車両に搭載され、前記エンジンと前記第1,第2インバータと前記昇降圧コンバータとを制御するハイブリッド車両の制御装置であって、
前記第1,第2インバータをシャットダウンした状態で前記エンジンを運転しながら走行している所定走行時において、前記蓄電装置を充電する電力が前記蓄電装置の入力制限を超えているときには、前記蓄電装置を充電する電力が前記蓄電装置の入力制限を超えていない場合に前記第1モータの回転数と第1電力ラインの電圧とに基づいて設定される前記第1電力ラインの目標電圧より、前記第1電力ラインの電圧が高くなるように前記昇降圧コンバータを制御する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド車両の制御装置では、第1,第2インバータをシャットダウンした状態でエンジンを運転しながら走行している所定走行時において、蓄電装置を充電する電力が蓄電装置の入力制限を超えているときには、蓄電装置を充電する電力が蓄電装置の入力制限を超えていない場合に第1モータの回転数と第1電力ラインの電圧とに基づいて設定される第1電力ラインの目標電圧より、第1電力ラインの電圧が高くなるように昇降圧コンバータを制御する。所定走行時では、第1モータのトルクは、第1モータの逆起電圧と第1電力ラインの電圧との電圧差が小さいときには大きいときに比して小さくなる。蓄電装置を充電する電力が蓄電装置の入力制限を超えていない場合に第1モータの回転数と第1電力ラインの電圧とに基づいて設定される第1電力ラインの目標電圧より、第1電力ラインの電圧が高くなると、第1電力ラインの電圧と第1モータの逆起電圧との差が小さくなって、第1モータのトルクが小さくなる。第1モータのトルクが小さくなると、第1モータの回生電力が小さくなって蓄電装置を充電する電力が小さくなるから、蓄電装置を充電する電力が蓄電装置の入力制限を超えることを抑制できる。また、エンジンの回転数を低下させないから、ユーザに違和感を与えることを抑制することができる。この結果、蓄電装置を充電する電力が蓄電装置の入力制限を超えることを抑制すると共に、ユーザに違和感を与えることを抑制することができる。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 実施例のHVECU70により実行されるインバータレス走行時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 インバータレス走行時にモータMG1の逆起電圧Vcefが高電圧側電力ライン54aの電圧VHよりも高いときのプラネタリギヤ30の共線図の一例を示す説明図である。 アクセル開度Accと高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*との関係の一例を示す説明図である。 値(VHcmin−VH)と補正回転数αとの関係の一例を示す説明図である。 値(VH−VHcmax)と補正回転数βとの関係の一例を示す説明図である。 アクセル開度Accと目標回転数Ne*とモータMG1から出力されるトルクTm1と充電電力Pbと高電圧側電力ライン54aの電圧VHとの時間変化の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、昇降圧コンバータ55と、バッテリ50と、システムメインリレー56と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23からのクランク角θcrなどが入力ポートから入力されている。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23からのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、永久磁石が埋め込まれた回転子と三相コイルが巻回された固定子とを有する同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、モータMG1と同様に同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。
インバータ41,42は、モータMG1,MG2の駆動に用いられる。図2に示すように、インバータ41は、高電圧側電力ライン54aに接続されており、6つのトランジスタT11〜T16と、6つのトランジスタT11〜T16のそれぞれに並列に接続された6つのダイオードD11〜D16と、を有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、高電圧側電力ライン54aの正極側ラインと負極側ラインとに対してソース側とシンク側になるように2個ずつペアで配置されている。また、トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータMG1の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ41に電圧が作用しているときに、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータMG1が回転駆動される。インバータ42は、インバータ41と同様に、高電圧側電力ライン54aに接続されており、6つのトランジスタT21〜T26と6つのダイオードD21〜D26とを有する。そして、インバータ42に電圧が作用しているときに、モータECU40によって、対となるトランジスタT21〜T26のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータMG2が回転駆動される。
昇降圧コンバータ55は、高電圧側電力ライン54aと低電圧側電力ライン54bとに接続されており、2つのトランジスタT31,T32と、2つのトランジスタT31,T32のそれぞれに並列に接続された2つのダイオードD31,D32と、リアクトルLと、を有する。トランジスタT31は、高電圧側電力ライン54aの正極側ラインに接続されている。トランジスタT32は、トランジスタT31と、高電圧側電力ライン54aおよび低電圧側電力ライン54bの負極側ラインと、に接続されている。リアクトルLは、トランジスタT31,T32同士の接続点と、低電圧側電力ライン54bの正極側ラインと、に接続されている。昇降圧コンバータ55は、モータECU40によってトランジスタT31,T32のオン時間の割合が調節されることにより、低電圧側電力ライン54bの電力を昇圧して高電圧側電力ライン54aに供給したり、高電圧側電力ライン54aの電力を降圧して低電圧側電力ライン54bに供給したりする。高電圧側電力ライン54aの正極側ラインと負極側ラインとには、平滑用のコンデンサ57が取り付けられており、低電圧側電力ライン54bの正極側ラインと負極側ラインとには、平滑用のコンデンサ58が取り付けられている。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。図1に示すように、モータECU40には、モータMG1,MG2や昇降圧コンバータ55を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43a,44aからの回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサ45u,45v,46u,46vからの相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2を挙げることができる。また、コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからのコンデンサ57(高電圧側電力ライン54a)の電圧(高電圧側電圧)VHや、コンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからのコンデンサ58(低電圧側電力ライン54b)の電圧(低電圧側電圧)VLも挙げることができる。モータECU40からは、モータMG1,MG2や昇降圧コンバータ55を駆動制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。モータECU40から出力される信号としては、例えば、インバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26へのスイッチング制御信号や昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32へのスイッチング制御信号を挙げることができる。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43a,44aからのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の電気角θe1,θe2や角速度ωm1,ωm2,回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えば定格電圧が250Vや280V,300Vなどのリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、低電圧側電力ライン54bに接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからのバッテリ50の電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。また、バッテリECU52は、蓄電割合SOCや電池温度Tbに基づいてバッテリ50から放電可能な電力の許容最大値としての出力制限Woutや、バッテリ50を充電可能な許容最大値(絶対値)としての入力制限Winを設定している。
システムメインリレー56は、低電圧側電力ライン54bにおけるコンデンサ58よりもバッテリ50側に設けられている。このシステムメインリレー56は、HVECU70によってオンオフ制御されることにより、バッテリ50と昇降圧コンバータ55側との接続および接続の解除を行なう。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。また、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。なお、シフトポジションSPとしては、駐車ポジション(Pポジション)や後進ポジション(Rポジション),ニュートラルポジション(Nポジション),前進ポジション(Dポジション)などがある。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を運転しながら走行するハイブリッド走行(HV走行)モードや、エンジン22を運転せずに走行する電動走行(EV走行)モードなどで走行する。
HV走行モードでは、HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に要求される要求トルクTd*を設定し、設定した要求トルクTd*に駆動軸36の回転数Nd(モータMG2の回転数Nm2)を乗じて駆動軸36に要求される要求パワーPd*を計算する。続いて、要求パワーPd*からバッテリ50の蓄電割合SOCに基づく充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じてエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定する。次に、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。続いて、高電圧側電力ライン54aの制御用上下限電圧VHcmax,VHcminにそれぞれ所定電圧VHcmax1,VHcmin1を設定し、その制御用上下限電圧VHcmax,VHcminの範囲内で、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*の絶対値や回転数Nm1,Nm2の絶対値が大きいほど大きくなるように高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*を設定する。所定電圧VHcmax1,VHcmin1については後述する。そして、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*や高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*をモータECU40に送信する。エンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいて運転されるように、エンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにインバータ41,42のトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なうと共に、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが目標電圧VH*となるように昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。
ここで、所定電圧VHcmax1,VHcmin1について説明する。所定電圧VHcmax1は、許容上限電圧VHpmaxよりも数V〜数十V程度低い電圧が用いられ、所定電圧VHcmin1は、許容下限電圧VHpminよりも数V〜数十V程度高い電圧が用いられる。許容上限電圧VHpmaxは、昇降圧コンバータ55の制御に適した(高電圧側電力ライン54aの電圧VHを適切に調節できる)電圧VHの範囲の上限であり、例えば、デッドタイムなどを考慮してトランジスタT31,T32の制御性を確保できるデューティ(低電圧側電力ライン54bの電圧VL/高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*)の範囲の下限としての下限デューティDloで低電圧側電力ライン54bの電圧VLを除した値(VL/Dlo)と、昇降圧コンバータ55の各素子の耐圧やトランジスタT31,T32のスイッチングに伴うサージ電圧などを考慮して定められる部品保護電圧と、のうちの最小値が用いられる。許容下限電圧VHpminは、昇降圧コンバータ55の制御に適した(高電圧側電力ライン54aの電圧VHを適切に調節できる)電圧VHの範囲の下限であり、例えば、デッドタイムなどを考慮してトランジスタT31,T32の制御性を確保できるデューティの範囲の上限としての上限デューティDhiで低電圧側電力ライン54bの電圧VLを除した値(VL/Dhi)が用いられる。
EV走行モードでは、HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTd*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する。続いて、HV走行モードと同様に、高電圧側電力ライン54aの制御用上下限電圧VHcmax,VHcminおよび目標電圧VH*を設定する。そして、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*や高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*をモータECU40に送信する。モータECU40によるインバータ41,42や昇降圧コンバータ55の制御については上述した。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、インバータ41,42をシャットダウンした状態(トランジスタT11〜T16,T21〜T26の全てをオフとした状態)でエンジン22を運転しながら走行するインバータレス走行(退避走行)時の動作について説明する。ここで、インバータレス走行は、HV走行モードでの走行中に、インバータ41,42の異常や、インバータ41,42の制御に用いるセンサ(回転位置検出センサ43a,44aなど)の異常が生じたときに行なわれる。
インバータレス走行時制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、アクセル開度AccやモータMG2の回転数Nm2,高電圧側電力ライン54aの電圧VH,バッテリ50の電圧Vb,電流Ibを入力する(ステップS100)。ここで、アクセル開度Accは、アクセルペダルポジションセンサ84により検出された値を入力している。モータMG2の回転数Nm2は、回転位置検出センサ44aにより検出されたモータMG2の回転子の回転位置θm2に基づいて演算された値をモータECU40から通信により入力している。高電圧側電力ライン54aの電圧VHは、電圧センサ57aにより検出された値をモータECU40から通信により入力している。バッテリ50の電圧Vb,電流Ibは、電圧センサ51a,電流センサ51bにより検出された値をバッテリECU52から通信により入力している。
続いて、高電圧側電力ライン54aの制御用上限電圧VHcmaxに上述の所定電圧VHcmax1よりも低い所定電圧VHcmax2を設定すると共に制御用下限電圧VHcminに上述の所定電圧VHcmin1よりも高い所定電圧VHcmin2を設定する(ステップS110)。ここで、所定電圧VHcmax2は、例えば、所定電圧VHcmin1よりも数V〜数十V程度低い電圧が用いられ、所定電圧VHcmin2は、例えば、所定電圧VHcmax1よりも数V〜数十V程度高い電圧が用いられる。
そして、モータMG1の回転に伴って発生する逆起電圧Vcefが高電圧側電力ライン54aの電圧VHよりも高くなるように、モータMG1の目標回転数Nm1*の仮の値としての仮回転数Nm1tmpおよび高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*の仮の値としての仮電圧VHtmpを設定する(ステップS120)。ここで、モータMG1の逆起電圧Vcefは、モータMG1の角速度ωm1と逆起電圧定数Keとの積に相当する。
図4は、インバータレス走行時にモータMG1の逆起電圧Vcefが高電圧側電力ライン54aの電圧VHよりも高いときのプラネタリギヤ30の共線図の一例を示す説明図である。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるプラネタリギヤ30のサンギヤの回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるプラネタリギヤ30のキャリヤの回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2(および駆動軸36の回転数Nd)であるプラネタリギヤ30のリングギヤの回転数を示す。また、図中、「ρ」は、プラネタリギヤ30のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)を示す。モータMG1の逆起電圧Vcefが高電圧側電力ライン54aの電圧VHよりも高いときには、図示するように、モータMG1の逆起電圧Vcefと高電圧側電力ライン54aの電圧VHとの電圧差(Vcef−VH)に基づく回生トルクTcefがモータMG1で生じ、この回生トルクTcefに基づく駆動トルク(反力トルク)Trf(=−Tcef/ρ)が駆動軸36に出力される。ここで、回生トルクTcefは、詳細には、エンジン22の運転に伴ってモータMG1が連れ回され、モータMG1の逆起電圧Vcefに基づく電力がインバータ41のダイオードD11〜D16により整流されて高電圧側電力ライン54a,昇降圧コンバータ55,低電圧側電力ライン54bを介してバッテリ50に供給されるのに伴って生じる。
上述のステップS120の処理は、駆動トルクTrfが駆動軸36に出力されるように、モータMG1の仮回転数Nm1tmpおよび高電圧側電力ライン54aの仮電圧VHtmpを設定する処理である。モータMG1の仮回転数Nm1tmpは、例えば、4000rpm〜6000rpm程度の回転数(一定値)が用いられる。また、高電圧側電力ライン54aの仮電圧VHtmpは、制御用上下限電圧VHcmax(=VHcmax2),VHcmin(=VHcmin2)の範囲内、且つ、モータMG1が仮回転数Nm1tmpで回転するときの逆起電圧Vcef以下の範囲内で、アクセル開度Accに基づいて設定される。アクセル開度Accと高電圧側電力ライン54aの仮電圧VHtmpとの関係の一例を図5に示す。図中、「Vcef[Nm1tmp]」は、モータMG1が仮回転数Nm1tmpで回転するときの逆起電圧Vcefを示す。図示するように、高電圧側電力ライン54aの仮電圧VHtmpは、アクセル開度Accが大きいときには小さいときに比して低くなるように、具体的には、アクセル開度Accが大きいほど低くなるように設定される。これは、アクセル開度Accが大きいほど、電圧差(Vcef−VH)を大きくして、駆動トルクTrfが大きくなるようにするためである。
次に、高電圧側電力ライン54aの電圧VHを制御用下限電圧VHcminおよび制御用上限電圧VHcmaxと比較する(ステップS130,S140)。高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用下限電圧VHcmin以上で且つ制御用上限電圧VHcmax以下のときには、モータMG1の目標回転数Nm1*に仮回転数Nm1tmpを設定する(ステップS150)。こうした処理により、駆動トルクTrfが駆動軸36に出力されるように、モータMG1の目標回転数Nm1*を設定している。
ここで、インバータレス走行時に、高電圧側電力ライン54aの制御用上下限電圧VHcmax,VHcminに所定電圧VHcmax2(<Vcmax1),VHcmin2(>Vcmin1)を設定する理由について説明する。インバータレス走行時には、インバータ41,42をゲート遮断しているから、通常走行時(HV走行モードやEV走行モードでの走行時)に比して、即ち、インバータ41,42によりモータMG1,MG2を駆動しているときに比して、高電圧側電力ライン54aの電圧VHの変動が大きくなりやすい。したがって、インバータレス走行時に、高電圧側電力ライン54aの制御用上下限電圧VHcmax,VHcminに通常走行時と同一の所定電圧VHcmax1,VHcmin1を設定すると、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが許容下限電圧VHpmin未満になったり許容上限電圧VHpmaxよりも高くなったりして、高電圧側電力ライン54aの電圧VHを適切に調節できなくなり、駆動トルクTrfの変動が大きくなる可能性がある。実施例では、これを踏まえて、インバータレス走行時には、高電圧側電力ライン54aの制御用上下限電圧VHcmax,VHcminに所定電圧VHcmax2,VHcmin2を設定している。
なお、上述したように、インバータレス走行時には、通常走行時に比して高電圧側電力ライン54aの電圧VHの変動が大きくなりやすいから、高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*を制御用上下限電圧VHcmax,VHcminの範囲内で設定して昇降圧コンバータ55を制御しても、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用下限電圧VHcmin未満になったり制御用上限電圧VHcmaxよりも高くなったりすることがある。
ステップS130で高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用下限電圧VHcmin未満のときには、制御用下限電圧VHcminから電圧VHを減じた値(VHcmin−VH)に基づいて正の範囲内で補正回転数αを設定し(ステップS160)、モータMG1の仮回転数Nm1tmpに補正回転数αを加えた値(Nm1tmp+α)をモータMG1の目標回転数Nm1*に設定する(ステップS170)。値(VHcmin−VH)と補正回転数αとの関係の一例を図6に示す。図示するように、補正回転数αは、値(VHcmin−VH)が大きいときには小さいときに比して大きくなるように、具体的には、値(VHcmin−VH)が大きいほど大きくなるように設定される。
高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用下限電圧VHcmin未満のときに高電圧側電力ライン54aの電圧VHを更に低下させることは、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが許容下限電圧VHpmin未満になってしまう可能性があり、好ましくない。実施例では、駆動トルクTrfが電圧差(Vcef−VH)に基づくことを考慮して、高電圧側電力ライン54aの電圧VHを低下させるのに代えて、モータMG1の目標回転数Nm1*を大きくして逆起電圧Vcefを大きくしている。これにより、コンデンサ57が充電されて高電圧側電力ライン54aの電圧VHが更に低下するのを抑制しつつ、駆動トルクTrfを大きくしている。しかも、値(VHcmin−VH)が大きいほど即ち高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用下限電圧VHcminに対して低いほどモータMG1の目標回転数Nm1*をより大きくするから、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが更に低くなるのをより適切に抑制しつつ、駆動トルクTrfをより適切に大きくするようにモータMG1の目標回転数Nm1*を設定している。
ステップS140で高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用上限電圧VHcmaxよりも高いときには、電圧VHから制御用上限電圧VHcmaxを減じた値(VH−VHcmax)に基づいて正の範囲内で補正回転数βを設定し(ステップS180)、モータMG1の仮回転数Nm1tmpから補正回転数βを減じた値(Nm1tmp−β)をモータMG1の目標回転数Nm1*に設定する(ステップS190)。値(VH−VHcmax)と補正回転数βとの関係の一例を図7に示す。図示するように、補正回転数βは、値(VH−VHcmax)が大きいときには小さいきに比して大きくなるように、具体的には、値(VH−VHcmax)が大きいほど大きくなるように設定される。
高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用上限電圧VHcmaxよりも高いときに高電圧側電力ライン54aの電圧VHを更に上昇させることは、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが許容上限電圧VHpmaxよりも高くなってしまう可能性があり、好ましくない。実施例では、駆動トルクTrfが電圧差(Vcef−VH)に基づくことを考慮して、高電圧側電力ライン54aの電圧VHを上昇させるのに代えて、モータMG1の目標回転数Nm1*を小さくして逆起電圧Vcefを小さくするものとした。これにより、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが更に高くなるのを抑制しつつ、駆動トルクTrfを小さくしている。しかも、値(VH−VHcmax)が大きいほど即ち高電圧側電力ライン54aの電圧VHが制御用上限電圧VHcmaxに対して高いほどモータMG1の目標回転数Nm1*をより小さくするから、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが更に高くなるのをより適切に抑制しつつ、駆動トルクTrfをより適切に小さくするように、モータMG1の目標回転数Nm1*を設定している。
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*を設定すると、モータMG1の目標回転数Nm1*とモータMG2の回転数Nm2(駆動軸36の回転数Nd)とプラネタリギヤ30のギヤ比ρとを用いて式(1)によりエンジン22の目標回転数Ne*を計算する(ステップS200)。式(1)は、図4を用いれば容易に導くことができる。
Ne*=(Nm1*・ρ+Nm2)/(1+ρ) (1)
続いて、バッテリ50の電流Ibに電圧Vbを乗じることによりバッテリ50の充電電力Pb(絶対値)を計算し(ステップS210)、充電電力Pbとバッテリ50の入力制限Winとを比較する(ステップS220)。
ステップS220で充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Win以下であるときには、仮電圧VHtmpを高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*に設定し(ステップS230)、エンジン22の目標回転数Ne*をエンジンECU24を送信すると共に高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*をモータECU40に送信して(ステップS250)、本ルーチンを終了する。エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*を受信すると、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるようにエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御を行なう。モータECU40は、目標電圧VH*を受信すると、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが目標電圧VH*となるように昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、高電圧側電力ライン54aの電圧VHを目標電圧VH*(仮電圧VHtmp)とすると共に駆動トルクTrfに基づくトルクを駆動軸36に出力して走行することができる。
ステップS220で充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Winを超えているときには、モータMG1の逆起電圧Vcefから電圧VHを減じた値に値αを乗じた値(=α・(Vcef−VH))を仮電圧VHtmpに加えたもの(=VHtmp+α・(Vcef−VH))を高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*に設定する(ステップS240)。値αは、値1より小さい正の値であって、目標電圧VH*を逆起電圧Vcefより低くする値、例えば、0.1,0.2,0.3などに設定される。こうした処理により、目標電圧VH*を、仮電圧VHtmpより高く逆起電圧Vcefより低い値に設定する。なお、充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Winを超える場合としては、充電電力Pbが大きくなることにより、充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Winを超える場合と、バッテリ50の温度の変化などによりバッテリ50の入力制限Winが小さくなることにより充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Winを超える場合とを挙げることができる。
こうして目標電圧VH*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*をエンジンECU24を送信すると共に高電圧側電力ライン54aの目標電圧VH*をモータECU40に送信して(ステップS250)、本ルーチンを終了する。エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*を受信すると、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるようにエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御を行なう。モータECU40は、目標電圧VH*を受信すると、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが目標電圧VH*となるように昇降圧コンバータ55のトランジスタT31,T32のスイッチング制御を行なう。
図8は、アクセル開度Accと目標回転数Ne*とモータMG1から出力されるトルクTm1と充電電力Pbと高電圧側電力ライン54aの電圧VHとの時間変化の一例を示す説明図である。トルクTm1については、モータMG1の回転数Nm1が正でモータMG1を力行駆動する方向のトルクを正の値とする。走行中にアクセルペダル83が踏み込まれてアクセル開度Accが大きくなると(時間t1)、エンジン22の目標回転数Ne*が増加すると共にモータMG1の回転数Nm1が増加し、モータMG1で生じる逆起電圧Vcefが増加すると共にトルクTm1が減少(回生トルクTcefが増加)し、バッテリ50の回生電力が増加する。バッテリ50は、主としてモータMG1の回生電力で充電されることから、充電電力Pbが増加する。そして、充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Winを超えたときには(時間t2)、仮電圧VHtmpに値α・(Vcef−VH)を加えたものを目標電圧VH*に設定するから(ステップS240)、目標電圧VH*は、充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Win以下であるときの目標電圧VH*(仮電圧VHtmp)より大きく設定されて、電圧VHが高くなる。電圧VHが高くなると、電圧差(Vcef−VH)が小さくなるから、モータMG1の逆起電圧Vcefと高電圧側電力ライン54aの電圧VHとの電圧差(Vcef−VH)に基づく回生トルクTcefが小さくなり(トルクTm1が増加する)、バッテリ50の充電電力Pbが小さくなる。これにより、充電電力Pbが入力制限Winより小さくなる。このように、充電電力Pbがバッテリ50の入力制限Winを超えたときには、仮電圧VHtmpに値α・(Vcef−VH)を加えたものを目標電圧VH*に設定することにより、充電電力Pbを低下させて、入力制限Win以下として、充電電力Pbが入力制限Winを超えることを抑制することができる。このとき、エンジン22の回転数を低下させないから、ユーザに違和感を与えることを抑制することができる。こうした制御により、バッテリ50の充電電力Pbが入力制限Winを超えることを抑制すると共に、ユーザに違和感を与えることを抑制することができる。また、エンジン22の回転数を低下させることによってモータMG1の回生トルクTcefを小さくして充電電力Pbを小さくしようとすると、一般に、エンジン22は制御に対する応答性が低いことから、エンジン22の回転数が低下して実際に充電電力Pbが小さくなるまである程度の時間を要する。実施例では、エンジン22の回転数を低下させずに、目標電圧VH*を仮電圧VHtmpより高くすることにより、より迅速にバッテリ50の充電電力Pbが入力制限Winを超えることを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、インバータレス走行時において、バッテリ50の充電電力Pbが入力制限Winを超えているときには、高電圧側電力ライン54aの電圧VHが仮電圧VHtmpよりも高くなるように昇降圧コンバータ55を制御することにより、バッテリ50の充電電力Pbが入力制限Winを超えることを抑制すると共に、ユーザに違和感を与えることを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、ステップS120〜S190の処理で、逆起電圧Vcefが電圧VHよりも高くなるように仮回転数Nm1tmpを設定し、仮回転数Nm1tmpを用いてモータMG1の目標回転数Nm1*を設定している。しかしながら、アクセル開度Accが値0,即ち、アクセルペダル83がオフされているときには、逆起電圧Vcefが電圧VHを超えないように、モータMG1の目標回転数Nm1*を設定してもよい。こうすれば、アクセルペダル83がオフされているときに、駆動トルクTrfが駆動軸36に出力されることを抑制できる。
実施例のハイブリッド自動車20では、蓄電装置として、バッテリ50を用いるものとしたが、キャパシタなどの蓄電可能な装置であれば如何なる装置を用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とHVECU70とを備えるものとしたが、これらのうちの少なくとも2つを単一の電子制御ユニットとして構成するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「第1モータ」に相当し、プラネタリギヤ30が「プラネタリギヤ」に相当し、モータMG2が「第2モータ」に相当し、インバータ41が「第1インバータ」に相当し、インバータ42が「第2インバータ」に相当し、バッテリ50が「蓄電装置」に相当し、昇降圧コンバータ55が「昇降圧コンバータ」に相当し、エンジンECU24とモータECU40とバッテリECU50とHVECU70とが「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車両の制御装置の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43a,44a 回転位置検出センサ、45u,45v,46u,46v 電流センサ、50 バッテリ、51a,57a,58a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54a 高電圧側電力ライン、54b 低電圧側電力ライン、55 昇降圧コンバータ、56 システムメインリレー、57,58 コンデンサ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ。

Claims (1)

  1. エンジンと、第1モータと、前記第1モータと前記エンジンと駆動輪に連結された駆動軸との3軸に3つの回転要素が共線図において前記第1モータ,前記エンジン,前記駆動軸の順に並ぶように接続されたプラネタリギヤと、前記駆動軸に接続された第2モータと、前記第1モータを駆動する第1インバータと、前記第2モータを駆動する第2インバータと、蓄電装置と、前記第1,第2インバータが接続された第1電力ラインと前記蓄電装置が接続された第2電力ラインとに接続され前記第1電力ラインと前記第2電力ラインとの間で電圧の変更を伴って電力のやりとりを行なう昇降圧コンバータと、を備えるハイブリッド車両に搭載され、前記エンジンと前記第1,第2インバータと前記昇降圧コンバータとを制御するハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記第1,第2インバータをシャットダウンした状態で前記エンジンを運転しながら走行している所定走行時に記蓄電装置を充電する電力が前記蓄電装置の入力制限を超えている場合において、
    前記第1モータの回転に伴って発生する逆起電圧が前記第1電力ラインの電圧より高くなるように前記第1モータの仮回転数を設定し、
    前記第1電力ラインの電圧が前記昇降圧コンバータの電圧の下限として予め定められた許容下限電圧より高い制御用下限電圧以上であり且つ前記昇降圧コンバータの電圧の上限として予め定められた許容上限電圧より低い制御用上限電圧以下であるときには、前記第1モータの回転数が前記仮回転数となるように前記エンジンを制御し、前記第1電力ラインの電圧が前記制御用下限電圧未満であるときには、前記第1モータの回転数が前記仮回転数より高くなるように前記エンジンを制御し、前記第1電力ラインの電圧が前記制御用上限電圧を超えているときには、前記第1モータの回転数が前記仮回転数より低くなるように前記エンジンを制御し、
    前記昇降圧コンバータについては、前記蓄電装置を充電する電力が前記蓄電装置の前記入力制限を超えていない場合に前記第1モータの回転数と前記第1電力ラインの電圧とに基づいて設定される前記第1電力ラインの目標電圧より、前記第1電力ラインの電圧が高くなるように制御する、
    ハイブリッド車両の制御装置。
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