JP2015022082A - 定着加圧ロール及び定着装置 - Google Patents

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Shingo Sugiyama
新五 杉山
西田 晃
Akira Nishida
晃 西田
鈴木 雅也
Masaya Suzuki
雅也 鈴木
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Abstract

【課題】低硬度及び低熱容量を同時に達成でき、且つ耐久性が向上した定着加圧ロール及び定着装置を提供する。
【解決手段】定着装置の定着部に用いられる加圧ロール1は、芯体10と、芯体10の周囲に設けられた第1の弾性層11と、第1の弾性層11の周囲に設けられた第2の弾性層12とを具備し、第1の弾性層11は、ゴム部材で構成され、第2の弾性層12は、シリコーンゴム原料と、ガラスバルーンとを混合した後、シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成され、シリコーンゴムは、加圧によるガラスバルーンの破壊で形成された空隙を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、定着加圧ロール及びそれを具備する定着装置に関し、画像形成装置に搭載して好適に用いられる。
複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンター等の画像形成装置の定着機構では、加熱された定着ロール等の定着部材が、これと対向する加圧ロールの回転によって従動回転される。このような定着機構では、通紙時に圧力と熱によってトナーを固着させるため、加圧ロールと定着部材との間のニップを大きく設けることが必要であり、加圧ロールを低硬度化することで定着幅を広く確保することができる。このため、加圧ロールには、低硬度で且つ熱源からの熱を失いにくい低熱容量の発泡シリコーンゴムが用いられている。
このような発泡シリコーンゴムを更に低硬度化するため、シリコーンゴムにマイクロ樹脂バルーン又はガラスバルーンを配合し、これらのバルーンでセルを形成する手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、マイクロ樹脂バルーンでセルを形成する手法では、樹脂バルーンの破壊によるセルの形成が不均一になされ、所望の硬度が得られないという問題がある。また、ガラスバルーンでセルを形成する手法では、ガラスバルーンの充填量に比例して硬度が上昇するため、低硬度化と低熱容量化の両立が達成できないという問題がある。
他方、加圧ロールを長時間使用すると、ニップでの圧接により、加圧ロールの芯体に応力が集中し、芯体近傍で破壊が生じ易いという問題がある。このため、加圧ロールには、低硬度及び低熱容量であることに加え、優れた耐久性を有することが求められている。耐久性の向上を目的として、芯体の周囲に連泡スポンジ層を設け、連泡スポンジ層の周囲に独泡スポンジ層を設けた加圧ロールが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、これらのスポンジ層を設けた場合でも、芯体への応力集中は避けられず、更なる耐久性の向上が求められている。
特開2007−065424号公報 特開2005−091735号公報 特開2011−197388号公報
本発明は、このような事情に鑑み、低硬度及び低熱容量を同時に達成でき、且つ耐久性が向上した定着加圧ロール及び定着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、定着装置の定着部に用いられる定着加圧ロールであって、芯体と、前記芯体の周囲に設けられた第1の弾性層と、前記第1の弾性層の周囲に設けられた第2の弾性層とを具備し、前記第1の弾性層は、ゴム部材で構成され、前記第2の弾性層は、シリコーンゴム原料と、ガラスバルーンとを混合した後、前記シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成され、前記シリコーンゴムは、加圧による前記ガラスバルーンの破壊で形成された空隙を含むことを特徴とする定着加圧ロールにある。
かかる発明によれば、低硬度及び低熱容量で、且つ芯体近傍での破壊が生じることのない耐久性に優れた定着加圧ロールを得ることができる。
ここで、前記第2の弾性層は、前記第1の弾性層よりも硬度が高いことが好ましい。
これによれば、ガラスバルーンの破片等がなく、硬度の低い第1の弾性層が加圧ロールの変形の大部分を受け持つため、芯体近傍での破壊が確実に防止される。
ここで、前記加圧は、水圧であることが好ましい。
これによれば、ガラスバルーンの多くを割ることで破壊させることができるため、定着加圧ロールはさらに低硬度化される。
ここで、前記第2の弾性層の周囲に設けられた離型層を具備することが好ましい。
これによれば、定着性に優れた定着加圧ロールとなる。
本発明の他の態様は、前記何れかの態様に記載する定着加圧ロールを具備することを特徴とする定着装置にある。
かかる発明によれば、耐久性に優れた信頼性の高い定着装置となる。
本発明によれば、低硬度及び低熱容量を同時に達成でき、且つ耐久性が向上した定着加圧ロール及び定着装置が実現される。
実施形態1に係る加圧ロールの横断面図及び縦断面図。 水圧でガラスバルーンが破壊される工程を説明するための概念図。 実施形態1に係る加圧ロールを具備する定着装置の断面図。 実施形態2に係る定着ロール及び加圧ロールを具備する定着装置の断面図。 実施形態3に係る定着ロール及び加圧ロールを具備する定着装置の断面図。 実施形態4に係る定着ロール及び加圧ロールを具備する定着装置の断面図。
本発明者は、先に出願した特許出願に係る発明(特願2013−090661)において、ガラスバルーンを含有するシリコーンゴムを加圧により破壊させて空隙を形成することで低硬度及び低熱容量のシリコーンゴム(弾性層)が得られることを見出した。しかしながら、ガラスバルーンを含有するシリコーンゴムを加圧ロールに用いると、芯体近傍で破壊が生じ易くなるという新たな課題が生じた。
本発明者は、このような課題を解決するために、シリコーンゴムの硬度差を、加圧ロールの径方向に対して設けることにより、芯体近傍での破壊を回避できることを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。以下に、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明に係る定着加圧ロールは、画像形成装置の定着部において未定着トナー像を熱と圧力で記録媒体に定着するために用いられるものであり、後述する加圧ロール及び定着ロール等が例示される。本実施形態では、定着加圧ロールの一例として、加圧ロールを例示する。
図1(a),(b)に、実施形態1に係る加圧ロールの横断面図及び縦断面図を示す。図1(a),(b)に示すように、加圧ロール1は、芯体10と、芯体10の周囲に設けられた第1の弾性層11と、第1の弾性層11の周囲に設けられた第2の弾性層12と、第2の弾性層12の周囲に設けられた離型層13とを具備する。第1の弾性層11は、ゴム部材で構成される。第2の弾性層12は、シリコーンゴム原料と、ガラスバルーンとを混合した後、シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成される。かかるシリコーンゴムは、加圧によるガラスバルーンの破壊で形成された空隙を含む。
ここで、加圧とは、ガラスバルーンを破壊するためにシリコーンゴムに圧力をかけることを言う。破壊とは、通常は、ガラスバルーンが割れた状態になることを言うが、例えば、ひび割れる又は収縮する等、加圧によりシリコーンゴムを硬化する前の状態とは異なった状態になることも含む。本発明では、加圧によりガラスバルーンの多くを割れた状態に破壊させることができる。
ガラスバルーンが破壊すると、ガラスバルーンが存在していた部分は空隙となる。即ち、ガラスバルーンの破壊で形成された空隙とは、シリコーンゴムを加圧する前にはガラスバルーンが存在し、加圧した後にガラスバルーンが破壊されることで形成された空間をいう。
本実施形態における第2の弾性層12は、第1の弾性層11よりも硬度が高い。これは、第2の弾性層12がガラスを原料とするガラスバルーンを含有することに起因する。また、ガラスバルーンは、破壊されて空隙の状態で第2の弾性層12中に存在するため、第2の弾性層12は、第1の弾性層11よりも多孔性に優れたものとなる。
よって、第2の弾性層12を加圧ロール1の径方向外側、即ち、第1の弾性層11の周囲に設けることにより、ニップにおける良好な定着性を確保することができる。なお、第2の弾性層12は、ガラス(ガラスバルーン)を含有するため、ガラスバルーンの含有量を多くすることで第1の弾性層11よりも低熱容量となる。
一方、第1の弾性層11は、第2の弾性層12よりも硬度が低い。また、第1の弾性層11は、ガラスバルーンを含有しないため、ガラスバルーンの破片等が含有されない層である。よって、第1の弾性層11を加圧ロール1の径方向内側、即ち、芯体10の周囲に設けることにより、加圧ロール1がニップで押圧される際に、変形の大部分を受け持つことができ、ガラスバルーンの破片等に起因して生じる芯体近傍での破壊を防止することができる。
本発明によれば、硬度が低い第1の弾性層11と、第1の弾性層11よりも硬度が高く、多孔性に優れた第2の弾性層12を具備することにより、全体として低硬度及び低熱容量の加圧ロール1が実現される。さらに、芯体10近傍での破壊が抑制され、耐久性が向上した加圧ロール1が実現される。
加圧ロール1を構成する芯体10は、金属又は樹脂材料からなる。金属又は樹脂材料は、加圧ロール1の芯体として用いることができるものであれば、特に制限はない。また、芯体10の形状についても制限はなく、中空であっても、中空でなくてもよい。
第1の弾性層11を構成するゴム部材は、加熱により硬化して弾性体を生成するものであれば特に制限されない。ゴム部材としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、二トリルゴム、アクリルゴム等の合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性又は熱硬化性エラストマーを挙げることができる。これらは、単独で用いても、二種類以上を併用してもよい。
第2の弾性層12を構成するシリコーンゴム原料は、加熱により硬化して弾性体を生成するシリコーンゴムであれば特に制限されない。具体的には、液状シリコーンゴムやミラブル型シリコーンゴムが挙げられるが、液状シリコーンゴムが好ましい。このようなシリコーンゴムは市販されているものを用いることができ、勿論、2種類以上を併用してもよい。
シリコーンゴム原料に混合されるガラスバルーンは、ガラスを主成分とする微小中空球のことである。本実施形態に係るガラスバルーンは、加圧によりガラスバルーンの外殻が破壊され、第2の弾性層12中で空隙を形成する。このようなガラスバルーンの耐圧強度は、20.0MPa以下が好ましく、10.0MPa以下がさらに好ましい。加圧力は、ガラスバルーンを破壊できる強さであれば特に制限はなく、ガラスバルーンの種類等により適宜選択することができる。なお、加圧力は、通常、1.0MPa〜40.0MPaが好ましく、5.0MPa〜25.0MPaがより好ましい。加圧方法としては、水、油等の液体による加圧や、空気、ヘリウム、窒素、二酸化炭素、水素及び酸素等の気体による加圧が挙げられる。加圧方法は、液圧が好ましく、これらの中でも水圧がより好ましい。本実施形態では、水圧によりガラスバルーンを破壊する。
ガラスバルーンの平均粒径は、約5μm〜135μmの範囲にある。ガラスバルーンの破壊により形成された空隙の内径は、破壊前の平均粒径と同程度である。例えば、平均粒径5μm〜70μmのガラスバルーンを用いた場合、ガラスバルーンの破壊により形成された空隙の内径は、約5μm〜70μmの範囲となる。
ここで、本実施形態のガラスバルーンの平均粒径とは、レーザー回折散乱式粒度分布計により測定されたメジアン径(D50)の値のことである。上述したガラスバルーンは、市販されているものを用いることができ、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ガラスバルーンの配合量は、粒径等に応じて適宜選択することができる。ガラスバルーンの配合量は、通常、シリコーンゴム100体積部に対して、10体積部〜50体積部が好ましい。これは、第2の弾性層12中でガラスバルーンが均一に安定して分散できる量である。
弾性層の総厚に対する第2の弾性層12の厚さの比は、0.2〜0.8が好ましい。弾性層の総厚は、例えば、3mm〜10mmであり、好ましくは、4mm〜7mmである。これは、トナーの定着性を向上させ、画像の高画質化を図るためである。なお、本実施形態では、第1の弾性層11と第2の弾性層12からなる二層の弾性層を積層させたが、勿論三層以上を積層させても良い。弾性層を三層以上積層させる場合は、加圧ロール1の径方向内側の弾性層が径方向外側の弾性層よりも硬度が低い必要がある。これにより、硬度が低い径方向内側の弾性層が加圧ロール1の変形の大部分を受け持つため、芯体近傍での破壊が抑制される。
離型層13は、高い離型性の合成樹脂材料からなるのが好ましく、フッ素樹脂等を挙げることができる。フッ素樹脂としては、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)等を挙げることができ、特にパーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)が好ましい。離型層13の厚さは、定着加圧ロールに高い離型性を付与できる厚さであれば、特に制限はないが、例えば、1μm〜100μmであり、好ましくは、30μm〜70μmである。なお、離型層13は設けなくてもよい。離型層13を設けない場合は、例えば、後述する実施形態3に示すような定着ベルト20の定着ロール30Aとして用いることが好ましい(図5参照)。
本発明によれば、全体として低硬度及び低熱容量の弾性層を具備する加圧ロール1が実現される。さらに、後述する実施例に示すように、耐久試験において長時間経過後も芯体近傍の破壊が起こらず、耐久性が向上した加圧ロール1が実現される。
次に、本実施形態の加圧ロールを製造する方法について説明する。
本実施形態では、第1の弾性層11及び第2の弾性層12を構成するシリコーンゴム原料として液状シリコーンゴムを用いて加圧ロール1を製造する場合について例示する。まず、第1の弾性層11の作製用金型(以下、金型X)に芯体10を配置し、芯体10の周りに液状シリコーンゴムを充填し、加熱して第1の弾性層11を作製する(一次硬化)。加熱温度は、液状シリコーンゴムを硬化できる温度であればよい。加熱後、冷却して金型Xから脱型する。
次に、第1の弾性層11の周囲に第2の弾性層12を作製する。最初に、液状シリコーンゴムに、ガラスバルーンを混合してシリコーンゴム組成物を調製する。
次いで、第2の弾性層12の作製用金型(以下、金型Y)に、第1の弾性層11を具備する芯体10を配置し、第1の弾性層11の周りにシリコーンゴム組成物を充填し、シリコーンゴム組成物を加熱し(一次硬化)、冷却して金型Yから脱型する。具体的には、液状シリコーンゴムの硬化温度以上で、ガラスバルーン殻、即ち、熱可塑性高分子の軟化温度以下で加熱し、ガラスバルーンを破壊させずに、シリコーンゴム組成物を硬化させてシリコーンゴムとする。
次いで、第1の弾性層11及び第2の弾性層12を具備する芯体10を圧力容器に入れて水圧をかけ、ガラスバルーンの多くを割れた状態に破壊させる。
ここで、水圧によるガラスバルーンの破壊工程について説明する。図2に、ガラスバルーンが破壊される工程を説明するための概念図を示す。まず、シリコーンゴム組成物を一次硬化した後のシリコーンゴム101を圧力容器102に入れ、圧力容器102を水で満たす(図2(a))。次に、圧力容器102内を水圧で加圧する。この水圧処理により、シリコーンゴム101は圧縮され、ガラスバルーン103の多くが割れて空隙105となる(図2(b))。次に、圧力容器102を大気圧に戻し、水を抜く(図2(c))。次いで、圧力容器102内からシリコーンゴム101を取り出し、恒温槽104にて加熱することで、圧縮されたシリコーンゴム101を元の状態に戻す(図2(d))。シリコーンゴム101が元の状態に戻される際、ガラスバルーン103が割れてできた空隙105は膨張し、水圧がかけられる前にガラスバルーン103が存在していた部分は、図2(b)に示す空隙105よりも大きな空隙105となる。(図2(e))。このようにしてシリコーンゴム中のガラスバルーン103の多くを割れた状態に破壊させて空隙105を形成する。その後、シリコーンゴム101をさらに加熱して(二次硬化)、第2の弾性層12を作製する。
次に、第2の弾性層12の周囲に離型層13を形成する。離型層13は、PFAチューブを用いる他、例えばコーティング液の塗布により形成してもよい。なお、第2の弾性層12の周囲に離型層13を形成した後に、水圧による加圧及び第2の弾性層12の二次硬化を行ってもよい。
水圧処理は、第2の弾性層12の一次硬化後のシリコーンゴムに行うのが好ましいが、シリコーンゴム組成物の加熱(一次硬化)と同時、又は二次硬化後に行っても良い。また、水圧時の加圧条件及び加圧回数を適宜調整することにより、ガラスバルーンの破壊のタイミングや破壊の状態を制御することが可能である。このように加圧方法及び加圧回数は制限されない。
次に、定着装置について説明する。図3に、本実施形態に係る定着装置の断面図を示す。図3に示すように、定着装置2は、加圧ロール1と、加圧ロール1に対向して配置される定着ベルト20と、加圧ロール1に対向する位置で定着ベルト20を内側から加圧ロール1に対して押圧して所定のニップ部を形成する押圧部材21と、定着ベルト20を所定温度まで加熱する加熱手段22とを具備するものである。
定着ベルト20は、対向する加圧ロール1との圧接により所定のニップ部を形成できるものであればよく、例えば、シームレス電鋳ベルトを少なくとも一層有する金属基体と、金属基体の内周面に形成された摺動層と、金属基体の外周面に形成された弾性層と、弾性層の外周面に形成された離型層とからなる。
押圧部材21は、ゴム等の弾性体、樹脂及び金属等から構成される。表面には、必要に応じてフッ素樹脂等からなる層が形成されることや、摺動シートや溝等が設けられることもある。なお、摺動シートの表面に凹凸加工が施されていてもよい。
加熱手段22は、定着ベルト20を加熱できるものであればよく、定着ベルト20の外側に設けられていてもよい。加熱手段22としては、ハロゲンヒーター、電熱線ヒーター、赤外線ヒーター、励磁コイル(熱源)による電磁誘導発熱等を挙げることができる。なお、加熱手段22は、押圧部材21に内蔵されていてもよい。
本実施形態に係る定着装置2は、低硬度及び低熱容量で、耐久性が向上した加圧ロール1を具備するものである。これにより、定着性に優れた信頼性の高い定着装置を実現することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、定着加圧ロールの一例として、定着ロール及び加圧ロールを例示する。なお、実施形態1と同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図4に、実施形態2に係る定着ロール及び加圧ロールを具備する定着装置の断面図を示す。図4に示すように、定着装置2Aは、加圧ロール1と、加圧ロール1に対向して配置される定着ベルト20と、押圧部材の代わりに、定着ベルト20を内側から加圧ロール1に対して押圧する定着ロール30とを具備する。定着ロール30には、図示されない加熱手段が外側に配置されている。本実施形態の定着加圧ロールは、図4に示す定着ロール30としても、加圧ロール1としても使用することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、定着加圧ロールの一例として、定着ロール及び加圧ロールを例示する。なお、実施形態1と同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図5に、実施形態3に係る定着ロール及び加圧ロールを具備する定着装置の断面図を示す。図5に示すように、定着装置2Bは、加圧ロール1と、加圧ロール1に対向して配置される定着ベルト20と、定着ベルト20を内側から加圧ロール1に対して押圧する定着ロール30Aと、加熱手段22を内蔵する加熱ロール23とを具備する。定着ベルト20の内側には、定着ロール30Aと加熱ロール23とが配置され、これらの定着ロール30Aと加熱ロール23とで定着ベルト20を回転駆動するものである。本実施形態の定着加圧ロールは、図5に示す定着ロール30Aとしても、加圧ロール1としても使用することができる。
(実施形態4)
実施形態4では、定着加圧ロールの一例として、定着ロール及び加圧ロールを例示する。実施形態1と同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図6に、実施形態4に係る定着ロール及び加圧ロールを具備する定着装置の断面図を示す。図6に示すように、定着装置2Cは、加圧ロール1と、加圧ロール1に対向して配置される定着ロール30Bとを具備する。定着ロール30Bには、図示されない加熱手段が内蔵されている。本実施形態の定着加圧ロールは、図6に示す定着ロール30Bとしても、加圧ロール1としても使用することができる。
ここで、本発明を実施例により説明するが、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
以下の手順で、加圧ロール1を製造した。外径18mmの鉄製芯体10に接着剤(東レ製:DY39−051)を0.2g塗布し、200℃×30分で乾燥させ、内径20mmの金型a内に配置した。次いで、シリコーンゴム原料(A)(液状シリコーンゴム、信越化学工業製:KE−2350−16)を金型a内に注型後、130℃×90分で一次硬化を行い、芯体10の周囲に厚さ1mmの第1の弾性層11を作製した。その後、冷却して金型aから脱型したロール(加圧ロールの半製品)を内径27mmの金型b内に配置し、シリコーンゴム原料(A)100体積部に対し、ガラスバルーン(住友スリーエム製:K25)25体積部を配合したシリコーンゴム組成物を金型b内に注型後、130℃×90分で一次硬化を行った。その後、冷却して金型bから脱型したロールを圧力容器に入れ、圧力容器を水で満たし、20MPaの水圧で10分間圧縮した後、水を除いて大気圧に戻した。次いで、230℃×8時間で二次硬化を行い、第1の弾性層11の周囲に厚さ3.5mmの第2の弾性層12を作製した。その後、第2の弾性層12の表面に接着剤を塗布し、PFAチューブを被せた。これにより、外径18mmの芯体10と、厚さ1mmの第1の弾性層11と、厚さ3.5mmの第2の弾性層12と、PFAチューブからなる離型層13とを備えた加圧ロール1を得た。
(実施例2)
実施例2では、内径22mmの金型cを用いて第1の弾性層11を作製した以外は、実施例1と同様の工程で加圧ロール1を作製した。これにより、外径18mmの芯体10と、厚さ2mmの第1の弾性層11と、厚さ2.5mmの第2の弾性層12からなる加圧ロール1を得た。
(実施例3)
実施例3では、内径24mmの金型dを用いて第1の弾性層11を作製した以外は、実施例1と同様の工程で加圧ロール1を作製した。これにより、外径18mmの芯体10と、厚さ3mmの第1の弾性層11と、厚さ1.5mmの第2の弾性層12からなる加圧ロール1を得た。
(実施例4)
実施例4では、シリコーンゴム原料(B)(液状シリコーンゴム、信越化学工業製:KE−2350−28)を内径22mmの金型cに注型して第1の弾性層11を作製した以外は、実施例1と同様の工程で加圧ロール1を作製した。これにより、外径18mmの芯体10と、厚さ2mmの第1の弾性層11と、厚さ2.5mmの第2の弾性層12からなる加圧ロール1を得た。
(実施例5)
実施例5では、シリコーンゴム原料(B)(液状シリコーンゴム、信越化学工業製:KE−2350−28)を用いて第2の弾性層12を作製した以外は、実施例4と同様の工程で加圧ロール1を作製した。これにより、外径18mmの芯体10と、厚さ2mmの第1の弾性層11と、厚さ2.5mmの第2の弾性層12からなる加圧ロール1を得た。
(比較例1)
比較例1では、第1の弾性層11を作製せず、内径27mmの金型bを用いて第2の弾性層12を作製した以外は、実施例1と同様の工程で加圧ロール1を作製した。これにより、外径18mmの芯体10と、厚さ4.5mmの第2の弾性層12からなる加圧ロール1を得た。
(試験例1)
実施例1〜5に基づいて作製した加圧ロールの第1と第2の弾性層について、アスカーC硬度を測定した。比較例1については、第2の弾性層のアスカーC硬度を測定した。アスカーC硬度の測定はアスカーC硬度計(高分子計器社製)を用いて行った。
また、実施例1〜5、比較例1に基づいて作製した加圧ロールの耐久試験を行った。
耐久試験は、実施例1〜5の加圧ロール1を加圧ロール用評価機に取り付け、圧縮率40%、150℃に加熱した状態で線速256mm/secの条件で回転させながら行った。そして、300時間経過後における芯体近傍の破壊の有無を確認した。
表1に、実施例1〜5、比較例1の弾性層の構成を示し、表2に、アスカーC硬度及び耐久試験の結果を示す。耐久試験は、300時間経過後に芯体近傍の破壊が起こらなかった場合を○、破壊が起こった場合を×と評価した。
実施例1〜5について、第2の弾性層12は、第1の弾性層11よりも硬度がいずれも高くなった。これは、第2の弾性層12がガラスを原料とするガラスバルーンを含有しているためである。
耐久試験については、実施例1〜5の加圧ロール1は、300時間経過後も芯体近傍の破壊が起こらなかったが、比較例1の加圧ロールは、300時間経過後に芯体近傍の破壊が確認された。よって、硬度が高い第2の弾性層12と、硬度が低い第1の弾性層11の二層の弾性層を具備する実施例1〜5の加圧ロール1は、十分な耐久性を有していることが確認された。これは、硬度が低い第1の弾性層11を芯体10の周囲に設けることにより、加圧ロール1が圧縮されても、第1の弾性層11が変形の大部分を受け持つことができ、芯体10への応力が緩和されたためである。また、硬度は若干高いが、多孔性を有する第2の弾性層12を第1の弾性層11の周囲に設けることにより、ニップでの圧縮に対する耐久性が十分得られることがわかった。
以上の結果から硬度が低い第1の弾性層11を芯体10の周囲に設け、硬度が高い第2の弾性層12を第1の弾性層11の周囲に設けることにより、低硬度及び低熱容量を同時に達成でき、且つ耐久性が向上した加圧ロール1が実現されることがわかった。
1 加圧ロール
2 定着装置
10 芯体
11 第1の弾性層
12 第2の弾性層
13 離型層
20 定着ベルト
21 押圧部材
22 加熱手段
23 加熱ロール
30,30A,30B 定着ロール
101 シリコーンゴム
102 圧力容器
103 ガラスバルーン
104 恒温槽
105 空隙

Claims (5)

  1. 定着装置の定着部に用いられる定着加圧ロールであって、
    芯体と、前記芯体の周囲に設けられた第1の弾性層と、前記第1の弾性層の周囲に設けられた第2の弾性層とを具備し、
    前記第1の弾性層は、ゴム部材で構成され、
    前記第2の弾性層は、シリコーンゴム原料と、ガラスバルーンとを混合した後、前記シリコーンゴム原料を硬化することにより得られたシリコーンゴムで構成され、
    前記シリコーンゴムは、加圧による前記ガラスバルーンの破壊で形成された空隙を含むことを特徴とする定着加圧ロール。
  2. 請求項1に記載する定着加圧ロールにおいて、
    前記第2の弾性層は、前記第1の弾性層よりも硬度が高いことを特徴とする定着加圧ロール。
  3. 請求項1又は2に記載する定着加圧ロールにおいて、
    前記加圧は、水圧であることを特徴とする定着加圧ロール。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載する定着加圧ロールにおいて、
    前記第2の弾性層の周囲に設けられた離型層を具備することを特徴とする定着加圧ロール。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載する定着加圧ロールを具備することを特徴とする定着装置。
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