JP2015020784A - 包装用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール性に優れた内嵌合構造を備えたものにおいて容易に開封することができる包装用容器を提供する。【解決手段】容器本体1の本体フランジ部30は下方に延びるスカート壁部32を備え、少なくとも一つの隅部のスカート壁部32には凹陥部33と左右一対の膨出摘み壁部34が形成されている。蓋体2には閉蓋状態において本体フランジ部30の上側に位置する蓋フランジ部56が周設され、蓋体2の四つの隅部のうち前記凹陥部33に対応した隅部の蓋フランジ部56には摘み片60が突設され、該摘み片60は、閉蓋状態において前記凹陥部33の上側に対応して位置して凹陥部33よりも外側に突出し、前記左右一対の膨出摘み壁部34は、閉蓋状態において蓋フランジ部56の外縁よりも外側に出っ張っている。【選択図】図1

Description

本発明は、上面開口の容器本体と該容器本体の開口部を閉塞するための蓋体とを備えた包装用容器に関する。
例えばサラダやカットフルーツ等の食材を収容してスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の陳列棚に陳列するための包装用容器が広く利用されている。これらの包装用容器には、被収容物である食材からの水分が外へ漏れ出すことなく持ち帰ることができるシール性に優れたものが求められる。そのため、内嵌合構造を採用したものが多く利用される。このような内嵌合構造を採用したものにおいては、容器本体の開口縁部に上側ほど内側に向かう逆テーパ状の嵌合壁部が周設されてその内面が内嵌合面として構成され、蓋体にもそれに対応して下側ほど外側に向かう逆テーパ状の嵌合壁部が周設されてその外面が内嵌合面として構成されている。そして、蓋体を閉じる際に蓋体の嵌合壁部が容器本体の嵌合壁部の内側に進入して内嵌合する。
しかしながら、内嵌合構造を備えた包装用容器はシール性に優れる反面、蓋体を開けにくいという欠点がある。このような蓋体の開けにくさを改善するために容器本体や蓋体に摘み部を形成することも行われているが、依然として蓋体を開けにくいという問題は残っている。特に、近年では一人暮らしの高齢者も増加していることから、この内嵌合構造を備えた包装用容器における蓋体を高齢者でも簡単に開けることができる構造が求められている。
内嵌合構造を備えた包装用容器において蓋体が開けにくいという問題は、主として二つの点に起因すると考えられる。一つは、容器本体の摘み部と蓋体の摘み部が閉蓋状態において互いに上下に重なり合った状態となるため、特に下側に位置する容器本体の摘み部を上方から視認しにくいという点である。もう一つは、閉蓋状態において容器本体の摘み部と蓋体の摘み部とを別々に摘むということが難しいという点であり、特に両摘み部が互いに密着した状態となっている場合において顕著である。
下記特許文献1には、内嵌合構造を採用した包装用容器が開示されている。しかしながら、容器本体の摘み部と蓋体の摘み部とが閉蓋状態において上下重なり合って密着しているため、それぞれの摘み部を上下に引き離すようにしながら摘むということが容易ではなく、また、上方から見た際に容器本体の摘み部を発見しずらく、特に高齢者にとっては開封しにくいものであった。
また、下記特許文献2にも内嵌合構造を採用した包装用容器が開示されている。該包装用容器にあっては、蓋体の摘み部が容器本体のフランジ部に対して外側に突出しているので、蓋体の摘み部についてはそれを容易に摘むことができるものの、容器本体のフランジ部を指先で摘むことは事実上不可能であって、特に高齢者にとっては開封が非常に困難であった。
更に、下記特許文献3には閉蓋状態において容器本体の摘み部と蓋体の摘み部との間に隙間が形成される構成が開示されている。該構成では容器本体の摘み部と蓋体の摘み部との間の隙間に指先を入れることができるため、上述したような密着している構成に比して開封が容易である。しかしながら、やはり上方から見た際に蓋体の摘み部の下側に容器本体の摘み部が位置しているために、容器本体の摘み部の存在を発見しにくいという問題があり、特に高齢者にとってはその存在に気づきにくい。また、容器本体の摘み部と蓋体の摘み部との間に隙間が形成されるものの、容器本体の摘み部と蓋体の摘み部は上方から見た場合において同じ箇所に位置しているので、例えば、片方の手の指先で容器本体の摘み部を摘みつつ、もう片方の手の指先で蓋体の摘み部を摘もうとした場合、両方の手の指先同士が上下に干渉し合うことになり、容器本体の摘み部と蓋体の摘み部を同時に摘むということが難しい。
特開2011−57225号公報 特開2002−362598号公報 実用新案登録第3087952号公報
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、シール性に優れた内嵌合構造を備えたものにおいて容易に開封することができる包装用容器を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係る包装用容器は、合成樹脂シートから熱成形により平面視略方形状に形成された容器本体及び蓋体を備え、蓋体が容器本体の開口部に内嵌合される包装用容器であって、容器本体の開口縁部には本体フランジ部が周設され、該本体フランジ部は下方に延びるスカート壁部を備えており、容器本体の四つの隅部のうち少なくとも一つの隅部のスカート壁部には、内側に向けて凹んだ縦溝状の凹陥部と、該凹陥部の左右両側に位置し、凹陥部に対して相対的に外側に膨出した左右一対の膨出摘み壁部とが形成され、蓋体には閉蓋状態において本体フランジ部の上側に位置する蓋フランジ部が周設され、蓋体の四つの隅部のうち前記凹陥部に対応した隅部の蓋フランジ部には摘み片が突設され、該摘み片は、閉蓋状態において前記凹陥部の上側に対応して位置して凹陥部よりも外側に突出し、前記左右一対の膨出摘み壁部は、閉蓋状態において蓋フランジ部の外縁よりも外側に出っ張っていることを特徴とする。尚、凹陥部の凹む向きである「内側」とは、平面視において容器本体の中心側である。また、蓋体の摘み片は、縦溝状である凹陥部の少なくとも上端に対して外側に突出していればよい。
該構成の包装用容器にあっては、内嵌合構造が採用されているので、シール性に優れている。一方、容器本体の隅部には凹陥部と左右一対の膨出摘み壁部とが形成されており、凹陥部が縦溝状に形成されていることからその両側の膨出摘み壁部も突条の如く縦方向に沿って膨出した形状となっている。そして、その容器本体の隅部に対応した蓋体の隅部には凹陥部から外側に突出する摘み片が形成されている。従って、閉蓋状態の包装用容器を上方から見た場合、凹陥部から外側に突出している蓋体の摘み片を容易に発見することができる。尚、凹陥部を形成しているので、蓋体の摘み片を過度に大きくしなくても凹陥部から蓋体の摘み片を外側に容易に突出させることができる。即ち、平面視略方形状である容器本体の四つの辺部の延長線に対して蓋体の摘み片が外側にはみ出さないように、延長線の内側の領域に蓋体の摘み片をおさめることができる。従って、包装用容器を縦横効率良く陳列することができると共に陳列状態の見栄えも良く、購入者が陳列棚から包装用容器を取り出す際にも隣の包装用容器に引っかかることなくスムーズに取り出すことができる。また、左右一対の膨出摘み壁部が蓋体の蓋フランジ部の外縁から外側に出っ張っているので、閉蓋状態の包装用容器を上方から見た場合に容器本体の左右一対の膨出摘み壁部を容易に発見することができる。即ち、上方から隅部を見ると、左右一対の膨出摘み壁部とその間の蓋体の摘み片という、外側に向けて突出する部分が左右に並んで合計三つ見えることになり、その隅部が非常に目立つことになって開封箇所を容易に発見することができる。
そして、開封するにあたっては、片方の手の指先で一方の膨出摘み壁部を下側から摘むことができる。具体的には、片方の手の人差し指を下側から一方の膨出摘み壁部の内側に挿入させてその膨出摘み壁部の内面を押さえて支持すると共に、同じ手の親指をその膨出摘み壁部の外面に押し当てて、その人差し指と親指とで一方の膨出摘み壁部を内外に狭持するように摘むのである。本体フランジ部の隅部には左右一対の膨出摘み壁部とその間に位置する凹陥部とが形成されているので、その隅部の強度が大きく、従って、膨出摘み壁部をしっかりと安定して摘むことができる。そして、もう片方の手の指先で蓋体の摘み片を摘むのであるが、蓋体の摘み片は容器本体の凹陥部から外側に突出しているので、蓋体の摘み片を容易に摘むことができる。更に、容器本体の膨出摘み壁部と蓋体の摘み片とが互いに左右に位置ずれしているため、両方の手の指先同士が干渉しにくく、従って、一方の手で容器本体の膨出摘み壁部を摘みながら他方の手で蓋体の摘み片を容易に摘むことができる。しかも、一つの隅部に膨出摘み壁部が左右一対形成されているので、右利きの人であっても、左利きの人であっても、同様に容易に開封することができる。即ち、右利きの人であれば、例えば左手で左側の膨出摘み壁部を摘みながら右手で蓋体の摘み片を摘んで開封することができ、左利きの人であれば、逆に右手で右側の膨出摘み壁部を摘みながら左手で蓋体の摘み片を摘んで開封することができる。何れの場合であっても、閉蓋状態において容器本体の膨出摘み壁部と蓋体の摘み片とが互いに左右に位置ずれしているため、両手の指先が互いに干渉にくくく、容易に開封することができる。
尚、以下に好ましい態様について列挙する。例えば、スカート壁部の上下方向の長さは容器本体の辺中央部よりも隅部において長くなっていることが好ましく、膨出摘み壁部の上下方向の長さを長く確保することができることから、膨出摘み壁部がより一層摘みやすくなる。尚、スカート壁部の下端の高さを略一定とし、スカート壁部の上端の高さを辺中央部よりも隅部において高くなるようにすることで、スカート壁部の上下方向の長さを隅部において長くすることが好ましい。
その場合、スカート壁部の上端の高さが隅部に向けて徐々に高くなっていくと、スカート壁部の上端の高さは左右一対の膨出摘み壁部において最も高くなり、その間の凹陥部においてはそれらよりも相対的に低くなる。従って、左右一対の膨出摘み壁部とその間の凹陥部は内外方向に凹凸形状を形成するのみならず、高さ方向にも凹凸形状を形成することになるので、容器本体の隅部がより一層目立ちやすくなる。また、スカート壁部の上端の高さが隅部において高くなっていると、その隅部における本体フランジ部には内側からスカート壁部の上端に向けて上方に傾斜して延びる傾斜面部が形成されることになり、その傾斜面部に対応して蓋体の摘み片も内側から外側に向けて上方に傾斜することになり、蓋体の摘み片もより一層目立つことになる。しかも、上方に傾斜した蓋体の摘み片が、両側の膨出摘み壁部よりも低くなっている凹陥部から外側に突出しているので、蓋体の摘み片とその両側の膨出摘み壁部とがより一層発見されやすくなる。
また更に、スカート壁部は少なくとも隅部における膨出摘み壁部及び凹陥部において下側ほど外側に向かうように傾斜して延びていることが好ましく、指先を膨出摘み壁部の内側に容易に挿入することができる。また、膨出摘み壁部と凹陥部が傾斜していると凹陥部の下端に対して上端の方が内側に位置することになるので、容器本体の外縁から外側にはみ出さない範囲内で蓋体の摘み片の突出量を容易に大きくすることができる。
また、凹陥部が形成された隅部のスカート壁部の下端に外側に向けて本体摘み片を延設してもよい。隅部には凹陥部が形成されているので、容器本体の隅部に本体摘み片を形成しても、容器本体の四つの辺部によって区画される平面視略方形状の領域から外側に本体摘み片がはみ出すことがないようにその領域の内側に本体摘み片を形成することができる。従って、包装用容器を縦横効率良く陳列することができると共に陳列状態の見栄えも良い。また、購入者が陳列棚から包装用容器を取り出す際にも隣の包装用容器に引っかかることなくスムーズに取り出すことができる。そして、このように隅部に本体摘み片を形成すると、上述したように膨出摘み壁部を摘んで開封するという開封方法に加えて更に、本体摘み片を摘んで開封するという開封方法も採りうることになり、開封方法の選択肢が増える。尚、本体摘み片を形成する場合には、本体摘み片が蓋体の摘み片よりも平面視において外側にはみ出していると、上方から本体摘み片を容易に発見できるため好ましい。
以上のように、本発明に係る包装用容器にあっては、容器本体の膨出摘み壁部と蓋体の摘み片とが何れも上方から視認しやすく、しかも、容器本体の膨出摘み壁部と蓋体の摘み片を容易に摘むことができるので、内嵌合構造による優れたシール性を確保しつつ、蓋体を容易に開けることができる。
本発明の一実施形態における包装用容器の閉蓋状態を示す斜視図。 同包装用容器の閉蓋状態を示す要部平面図。 同包装用容器の容器本体を示す平面図。 同包装用容器の容器本体を示す正面図。 同包装用容器の蓋体を示す平面図。 図2のP−Pに対応した開蓋状態における断面図。 図2のP−Pに対応した閉蓋状態における断面図。 同包装用容器の使用状態を示す要部平面図であって、(a)は容器本体の膨出摘み壁部を左手で摘んだ状態を示し、(b)は容器本体の膨出摘み壁部を右手で摘んだ状態を示す。 本発明の他の実施形態における包装用容器の容器本体を示す平面図。 同包装用容器の要部平面図。 同包装用容器の図7に対応した閉蓋状態を示す断面図。
以下、本発明の一実施形態に係る包装用容器について図1〜図8を参酌しつつ説明する。尚、図2、図6、図7及び図8において蓋体2の表面には多数のドットを付して図示している。後述の図10及び図11においても同様である。
本実施形態における包装用容器は、各種の被収容物としての食材を収容可能であって、上面開口の容器本体1と、該容器本体1の開口部を閉塞すべく容器本体1に着脱可能に構成された蓋体2とを備えている。これら容器本体1と蓋体2は、何れも合成樹脂シートを熱成形することにより形成されたものである。従って、内面と外面は原則として表裏一体の関係にあり、内面が凸形状であればそれに対応した外面の箇所は凹形状となる。被収容物としての食材は特には限定されないが、サラダやカットフルーツ等の水分を含む食材が好適であり、後述するように内嵌合構造を採用しているので、水分等の液体を含有する食材を収容しても、持ち帰り途中にその液体がこぼれにくくなる。
容器本体1は、平面視略方形状であって、代表的には略正方形や略長方形であり、本実施形態では略正方形のものを例示している。該容器本体1は、図3、図4及び図6に示しているように、底面部10と、該底面部10の周縁部から拡開しつつ上方に立ち上がる側壁部20と、該側壁部20の上端から外方に延設された本体フランジ部30とを有するものである。
底面部10は、方形等の多角形、楕円形、円形等、種々の形状であってよく、例えば、方形の場合であってもその各辺が直線状ではなく外側凸に湾曲していたり内側凸に湾曲していたりしてもよい。底面部10は、本実施形態においては略方形状である。底面部10は周縁領域(外側領域)と中央領域(内側領域)に区画され、周縁領域は容器本体1を載置面に載置した際にその載置面に接する接地面部11である。接地面部11の周縁部の四つの隅部にはそれぞれ外側に先細り状に突出した係合凸部13が形成されている。中央領域は、接地面部11によって囲まれた領域であって、載置面に接しないように接地面部11の内縁から上側凸に凹んだ非接地面としての上げ底部12となっている。底面部10の内面に残った細かい食材等の被収容物が上げ底部12の内面から接地面部11の内面に集まりやすくなり、取り出しが容易にもなる。上げ底部12の形状は任意であって、またそれを省略してもよい。また、底面部10には、必要に応じて、被収容物の移動を抑制するための凸部や、ドリップを溜めるための凹溝等を形成してもよく、これらの凸部や凹溝は底面部10の補強にもなる。
側壁部20は、開口縁部に内嵌合構造を備えていればよいが、例えば底面部10の接地面部11の外縁から上方に立ち上がる側壁主部21と、該側壁主部21の上側に段差部22を介して形成された側壁上部23と、該側壁上部23の上側にテーパ部24を介して形成された嵌合壁部25とを備えた構成とすることができる。尚、側壁主部21の上端部の外面所定箇所には、容器本体1同士を複数重ね合わせた際において上側の容器本体1が下側の容器本体1にきつく嵌り合って離れなくなる現象(ブロッキング現象)を防止するためのブロッキング防止用突部26が形成されている。該ブロッキング防止用突部26は図3及び図4のように周方向に間隔をあけて複数箇所に形成されており、その配置は等間隔ではなく、また、容器本体1毎にその位置を周方向にずらすようにして形成されている。
また、嵌合壁部25は容器本体1の開口縁部を構成する部分であって、上側に向けて徐々に内側(容器の中心側)に向かう逆テーパ状に傾斜しており、その内面が容器本体1側の内嵌合面となる。尚、側壁部20には従来公知のリブを形成してもよく、例えば上下方向に延びる突条のリブや凹条のリブを適宜形成してもよい。
側壁部20の上端部には外側に向けて延びる本体フランジ部30が周設されている。該本体フランジ部30は平面視略方形状であり、従って、容器本体1の平面視における形状は全体として略方形状となる。
また、本体フランジ部30の形状、構成についても種々のものであってよいが、例えば、側壁部20の嵌合壁部25の上端から外側に向けて徐々に傾斜しつつ上昇していく傾斜面部31と、該傾斜面部31の上端から下方に延設されたスカート壁部32とを備えている。本体フランジ部30の頂部の高さは周方向に一定としてもよいが、四つの隅部において最も高く、隅部と隅部との間の中間に位置する辺中央部(四つの辺部のそれぞれの中央部)において最も低くなるようにすることが好ましい。上述したように、本体フランジ部30が傾斜面部31とスカート壁部32とを備えている場合、本体フランジ部30の頂部の高さは即ち傾斜面部31及びスカート壁部32の上端32aの高さとなり、従って、スカート壁部32の上端32aの高さは、四つの隅部において最も高く、辺中央部において最も低くなっており、本実施形態では特に辺中央部から四つの隅部に向けて徐々に高くなっている。従って、傾斜面部31の傾斜角度は辺中央部において最も小さく、水平に近い傾斜角度である。辺中央部における傾斜角度は0即ち水平であってもよい。傾斜面部31の傾斜角度は、辺中央部から隅部にかけて徐々に大きくなっていて隅部において最大となっている。傾斜面部31は縦断面視において直線状に形成されていてもよいし、外側凸あるいは内側凸に湾曲していてもよいが、隅部においては外側凸に湾曲している迫り上がり形状とすることができる。
スカート壁部32は、側壁部20の上部外面との間に所定の隙間を形成するようにしながら周設されている。スカート壁部32は鉛直下方に延びているものであってもよいが、本実施形態のように下側ほど徐々に外側となるように傾斜しつつ延びていることが好ましい。また、スカート壁部32の下端32bは略一定の高さとすることが好ましい。スカート壁部32の下端32bの高さは任意であるが、例えば嵌合壁部25の上端の高さとすることができるが、それよりもスカート壁部32を更に下方に延ばしてもよい。上述したようにスカート壁部32の上端32aの高さが辺中央部よりも隅部において高くなっていると、スカート壁部32の上下方向の長さは辺中央部よりも隅部において長くなり、本実施形態では辺中央部から隅部に向けて徐々に長くなって隅部において最大長さとなっている。隅部におけるスカート壁部32の上下方向の長さは好ましくは5mm以上であり、更には20mm以下である。
四つの隅部のうち少なくとも一つの隅部におけるスカート壁部32には凹陥部33とその両側に位置する左右一対の膨出摘み壁部34とが形成されている。該凹陥部33及び膨出摘み壁部34が形成される隅部は四つうちの少なくとも一つであればよいが、容器本体1が略長方形の場合には好ましくは対角線上の二つの隅部であって、本実施形態のように略正方形の場合においても対角線上の二つの隅部とすることができるが、四つの隅部全てとすることがより好ましい。容器本体1が略長方形の場合には、対角線上の二つの隅部に凹陥部33及び膨出摘み壁部34を設けることにより、容器本体1を上下方向の軸線まわりに180度回転させても同じ状態が得られ、容器本体1が略正方形の場合には、四つ全ての隅部に凹陥部33及び膨出摘み壁部34を設けることにより、容器本体1を上下方向の軸線まわりに180度回転させても同じ状態が得られる共に90度回転させても同じ状態が得られるので、陳列作業が容易になり、蓋体2の取り付け作業も容易になる。
凹陥部33は隅部の左右方向中央部に形成されている。即ち、凹陥部33は容器本体1の対角線上に位置している。該凹陥部33は、内側に向かって凹んだ形状であって、詳細には上下方向に沿って延びる縦溝状であり、スカート壁部32の上端32aから下端32bまで形成されている。スカート壁部32が外側に傾斜しているので、凹陥部33も外側に向けて傾斜しており、従って、凹陥部33の上端に対して下端の方が外側に位置する。凹陥部33の横断面形状は任意であるが好ましくは外側凹(内側凸)の円弧状である。
凹陥部33の左右両側に形成された膨出摘み壁部34は互いに同一形状とされることが好ましく、凹陥部33を中心として左右対称とされることが好ましい。膨出摘み壁部34は凹陥部33に対して相対的に外側に膨出した形状であって、上下方向に突条の如く延びていて、スカート壁部32の上端32aから下端32bまで形成されている。スカート壁部32が外側に傾斜しているので、膨出摘み壁部34も外側に向けて傾斜しており、従って、膨出摘み壁部34の上端に対して下端の方が外側に位置する。また、両膨出摘み壁部34の間に凹陥部33が形成されていて、スカート壁部32の内側には傾斜面部31が形成されていることから、膨出摘み壁部34の上端よりも凹陥部33の上端は低くなる。即ち、スカート壁部32の上端32aの高さは膨出摘み壁部34の上端において最も高くなり、その間の凹陥部33の上端において谷のように所定高さ低くなり、従って、隅部においては、膨出摘み壁部34の上端が左右一対の山部を形成し、その左右の山部の間に凹陥部33の上端からなる谷部が形成されることになる。膨出摘み壁部34の横断面形状もまた任意であるが好ましくは外側凸(内側凹)の円弧状であり、例えば人差し指の指紋側の部分が沿う程度の湾曲度合いとすることが好ましい。尚、図2に二点鎖線で示している直線は本体フランジ部30の外縁を直線状に延長した仮想線Aであるが、膨出摘み壁部34は二つの仮想線Aによって区画される領域から平面視において外側にはみ出さずにその領域内に位置している。
スカート壁部32の下端32bには外側に向けて縁取り部が延設されていることが好ましい。該縁取り部は本体フランジ部30の外縁となる部分であって、従って容器本体1の最外周縁となる部分を構成している。縁取り部の高さは全周に亘って略一定とすることが好ましい。また、縁取り部は全周に亘って設けられることが好ましく、その全周の縁取り部によって本体フランジ部30を効果的に補強することができる。縁取り部は、略水平に設けることが好ましく、その幅は例えば1mm〜2mm程度と細いものとすることができる。また、縁取り部の上面には、容器本体1を熱成形する際にそれと同時に細かな凹凸加工やエンボス加工を施して凹凸形状を形成することが好ましく、特に、側面視において正弦波や三角波、台形波等の波形形状に形成することが好ましい。例えば縁取り部の上面に容器本体1の内外方向即ち縁取り部の幅方向に沿った山と谷とを周方向に交互に連続的に形成することにより、縁取り部の上面に凹凸形状を形成することができる。尚、縁取り部の上面の凹凸形状は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のような各種のローレット目によって形成することができ、特に、滑りにくいように綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
縁取り部の端面はシート成形時に抜刃でカットされたシート切断面であるが、縁取り部の上面に凹凸形状を形成することで、シート切断面の上側エッジライン(上側の輪郭線)が、縁取り部の上面の凹凸形状に対応して側面視(あるいは正面視)において上下に波打つように蛇行した波形形状となる。このように縁取り部の上側エッジラインが側面視波形形状となることで鋭利ではなくなり、容器に触れる指先を保護することができるうえに、縁取り部の強度、即ちシートエッジの強度を向上させることができ、縁取り部の外縁を起点として裂断することを効果的に防止することができる。従って、エンボス加工等された縁取り部は、本体フランジ部30の全周に形成されることが好ましい。尚、縁取り部の上面の凹凸形状が縁取り部からスカート壁部32へと連続するように形成されていてもよい。尚、縁取り部の下面は平坦面としてもよいが、その下面にも上面の凹凸に対応して凹凸形状を形成することが好ましい。
尚、本体フランジ部30に各種の補強リブに代表される補強構造を採用してもよく、例えば内外方向に延びる補強リブを形成することができる。また、本体フランジ部30に各種の凹凸形状による模様を形成してもよい。
次に蓋体2の構成について説明する。蓋体2は、容器本体1と内嵌合する構造であって、容器本体1に対応して平面視略方形状(具体的には略正方形状)に形成されている。蓋体2は、例えば、天面部50と、該天面部50の周縁部から斜め下方に拡開するように垂下した蓋側壁部51と、該蓋側壁部51の下端から外側に略水平に延設された溝底部52と、該溝底部52の外縁から上側且つ外側に傾斜して延びるテーパ部53を介して上側に折り返されるように上方に延びる嵌合壁部54と、該嵌合壁部54の上端に面取り部55を介して外側に延設された蓋フランジ部56とを備えた構成とすることができる。
天面部50は、平面視略方形状(具体的には略正方形状)であって、その上面の周縁部には、包装用容器を積み重ねた際に上側の包装用容器の横方向の位置ずれを抑制するためのガード突起57が上方に向けて突設されていることが好ましい。図5に容器本体1の底面部10を二点鎖線で示しているが、ガード突起57は、天面部50に容器本体1の底面部10が載置された状態でその容器本体1の側壁部20の下端部を外側からガードして容器本体1の横方向の位置ずれを抑制する。従って、ガード突起57は、容器本体1の側壁部20の下端部をガードし得る構成であればよく、その形状や配置態様は任意であって、全周に亘って環状に形成してもよいが、本実施形態のように全周のうち所定範囲のみに形成してもよい。例えばガード突起57を天面部50の四隅にそれぞれ形成することも好ましく、例えば、四隅にそれぞれ島状のガード突起57を左右一対形成してもよい。また、ガード突起57に容器本体1の係合凸部13が内側から係合可能な係合部58を形成するようにしてもよい。係合部58の形状もガード突起57の形状と同様に種々であってよいが、例えば、図5のように隅部に島状のガード突起57を左右一対形成する構成においては、その両ガード突起57の間に係合部58を形成することができる。蓋体2の上面の係合部58に係合凸部13を係合させると、段積み時における包装用容器の横方向の位置ずれをより一層確実に防止することができ、安定した段積み状態が得られる。
蓋側壁部51の外面下端部にも容器本体1と同様にブロッキング防止用突部59を複数形成することが好ましい。尚、蓋側壁部51の隅部には、外側に膨出した膨出突条62を例えば左右一対形成してもよい。蓋側壁部51の隅部に膨出突条62を形成すると、蓋側壁部51の隅部における強度が高まり、蓋体2を容器本体1から取り外す作業が容易になる。また、嵌合壁部54は容器本体1の嵌合壁部25と内嵌合するものであって、容器本体1の嵌合壁部25に対応して、上方に向けて徐々に内側に傾斜した逆テーパ状に形成されており、その外面が内嵌合面となる。図7のように、蓋体2の嵌合壁部54が容器本体1の嵌合壁部25の内側に進入するように嵌り込んで内嵌合し、これにより容器本体1の開口部を内側から全周に亘ってシールする。尚、蓋体2のテーパ部53は容器本体1のテーパ部24に対応した傾斜角度となっており、閉蓋状態においては蓋体2のテーパ部53と容器本体1のテーパ部24とが重なり合う状態となるかあるいは若干の隙間を介して対向する状態となる。蓋体2にテーパ部53を設けることにより、蓋体2を容器本体1にスムーズに嵌合させることができる。
蓋フランジ部56は、閉蓋状態において本体フランジ部30の上側に位置して重なり合った状態となる。従って、蓋フランジ部56は平面視において本体フランジ部30に対応した形状となっており、本体フランジ部30と同様に平面視略方形状(具体的には略正方形状)となっている。具体的には、蓋フランジ部56は閉蓋状態において本体フランジ部30の傾斜面部31の上に重なり合った状態となる。尚、蓋フランジ部56は、開蓋状態においては図6のように略水平に延びているが、本体フランジ部30の傾斜面部31が傾斜しているため、閉蓋状態においては図7のように傾斜面部31に沿うように上方に撓んで変形して傾斜した状態となる。蓋フランジ部56の幅は、本体フランジ部30の傾斜面部31の外縁ないし上端よりも外側にはみ出さないように細幅とし、一例としては、本体フランジ部30の傾斜面部31の略半分程度の幅とすることができる。
蓋体2の四つの隅部のうち少なくとも一つの隅部における蓋フランジ部56には摘み片60が形成されている。該摘み片60は、閉蓋状態において容器本体1の凹陥部33の上側に位置する。従って、容器本体1の四つの隅部の全てに凹陥部33が形成されている場合にはそれに対応して蓋体2もその四つの隅部の全てに摘み片60を形成することが好ましいが、本実施形態では平面視略正方形であって縦横の方向性がないため、摘み片60を四つの隅部のうちの一箇所のみ形成してもよいし、二箇所あるいは三箇所形成してもよい。尚、容器本体1及び蓋体2を平面視略長方形とする場合には、凹陥部33及び膨出摘み壁部34を対角線上の二箇所の隅部に形成すると共に、摘み片60も容器本体1に対応した対角線上の二箇所の隅部に形成することが好ましい。
摘み片60は四つの辺部に対して略45度の角度をもって外側に向けて突設されていることが好ましい。容器本体1の嵌合壁部25及び蓋体2の嵌合壁部25は四つの隅部において平面視円弧状となっており、従って、蓋フランジ部56の幅は四つの隅部を除いて略一定となっているが、四つの隅部においては他の部分に比して幅が広くなっていると共にその領域を利用して摘み片60が外側に向けて突設されている。詳細には、図5に示しているように、蓋体2の嵌合壁部54即ち蓋フランジ部56の内縁は隅部において円弧状に面取りされた形状となっている。蓋フランジ部56の外縁もその内縁の面取り形状に合わせて辺中央部から隅部に向けて徐々に内側に入り込んでいくが、隅部においては内縁の面取り形状に沿わずに逆に内縁から外側に離れていって舌片状に突出する摘み片60を形成している。図5に二点鎖線で示している直線は、蓋フランジ部56の外縁を辺中央部から直線状に延長した仮想線Bであり、摘み片60は、隣り合う二つの仮想線Bによって区画される領域から外側にはみ出さないようにその領域内に形成されることが好ましい。このように、蓋フランジ部56の内縁が隅部において円弧状に面取りされた形状となっていることにより、隅部において蓋フランジ部56の外側への突出量を大きくすることができて摘み片60の突出量を容易に確保することができる。尚、摘み片60の形状は任意であって舌片状には限られず、例えば、先細りの三角形状や半円形状であってもよいし、幅略一定で外側に突出した形状であってもよい。
かかる摘み片60は、図2に示しているように閉蓋状態において、容器本体1の凹陥部33に対応して位置し、その先端部が凹陥部33の上端から外側に所定長さ突出する。摘み片60は凹陥部33の上に位置するものの、摘み片60の左右両側には膨出摘み壁部34がそれぞれ外側にはみ出すように位置していて、両膨出摘み壁部34は摘み片60によって覆われてはいない。従って、上方から隅部を見ると、両膨出摘み壁部34は蓋フランジ部56の外縁から外側にはみ出した状態にあって摘み片60を介さずに直接視認できる状態にある。尚、凹陥部33が傾斜しているとその上端よりも下端が外側に位置することになり、図2においては摘み片60の先端部が凹陥部33の下端よりも外側に突出しているが、摘み片60の先端部は少なくとも凹陥部33の上端から外側に突出していればよい。また、図2に二点鎖線で示している直線は本体フランジ部30の外縁を直線状に延長した仮想線Aであるが、摘み片60の突出量を大きくする場合であっても、隅部において二つの仮想線Aによって区画される領域から摘み片60の先端部が平面視において外側にはみ出さないようにすることが好ましい。
尚、摘み片60の下面には例えば半球状の凸部61が下方に向けて突設されることが好ましい。摘み片60の下面に凸部61を形成すると、閉蓋状態において摘み片60が傾斜面部31に密着せずに所定量浮き上がった状態になるので、摘み片60がより一層摘みやすくなる。また、摘み片60は閉蓋状態において傾斜面部31に追従するように上方に撓んで傾斜姿勢となっているが、摘み片60の下面に凸部61を形成することにより、摘み片60の傾斜角度がより一層大きくなって目立ちやすくなると同時に摘みやすくなる。尚、凸部61は摘み片60の基端部近傍あるいは蓋フランジ部56の内縁近傍に形成することが好ましい。また、このように摘み片60に凸部61を形成することにより、摘み片60を摘む際の滑り止めにもなる。尚、摘み片60にその他の各種の滑り止め加工を施してもよい。
尚、蓋フランジ部56の上面や下面にも本体フランジ部30の縁取り部と同様に内外方向に延びる凹凸形状を全周に亘って形成することが好ましい。該凹凸形状は蓋体2の蓋フランジ部56の全幅に亘って形成してもよいし、全幅のうち外側領域のみに形成してもよい。
容器本体1及び蓋体2はいわゆるシート成形により形成されている。シート成形としては例えば真空成形、圧空成形、真空圧空成形、両面真空成形、熱板成形等があり、何れにしても合成樹脂シートを熱成形することにより形成される。ここで、合成樹脂シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂や、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂から構成されたシートや、これらを延伸した延伸シート等が挙げられる。また、上述の合成樹脂を発泡させた合成樹脂製発泡シートや、これらに適宜合成樹脂フィルムをラミネートした積層シートも使用できる。尚、透明なシートは内容物の視認性に優れるため好ましい。透明なシートには、上述した各種の合成樹脂から構成されたシートや、これらを延伸した延伸シート等が挙げられる。また、容器本体1と蓋体2に使用する合成樹脂シートは、互いに同じものであってもよいし異なるものであってもよい。
以上のように本実施形態における包装用容器にあっては、閉蓋状態の包装用容器を上方から見たとき、容器本体1の隅部に凹陥部33が形成されていてその凹陥部33から外側に摘み片60が突出しているので、その摘み片60を容易に発見することができる。また、摘み片60の両側に膨出摘み壁部34が位置して蓋フランジ部56の外縁から外側に出っ張っているので、膨出摘み壁部34も容易に発見することができる。即ち、上方から隅部を見ると、容器本体1の両膨出摘み壁部34とその間の蓋体2の摘み片60が、左右に並んだ合計三つの外側に突出する部分となるので、その隅部の存在が非常に目立つことになって開封箇所である隅部を一目瞭然で容易に発見することができる。
また、スカート壁部32の上端32aの高さが辺中央部から隅部に向けて徐々に高くなっていると、スカート壁部32の上端32aの高さは、左右一対の膨出摘み壁部34において最も高くなり、その間の凹陥部33においてはそれらよりも相対的に低くなる。従って、左右一対の膨出摘み壁部34の上端とその間の凹陥部33の上端は、内外方向に凹凸形状を形成するのみならず高さ方向にも凹凸形状を形成することになるので、容器本体1の隅部がより一層目立ちやすくなり、蓋体2の摘み片60もより一層目立ちやすくなる。更に、蓋フランジ部56に傾斜面部31が形成されていると、閉蓋状態において蓋体2の摘み片60も傾斜面部31に対応して内側から外側に向けて上方に傾斜するので、摘み片60がより一層目立つことになる。
開封するにあたっては、片方の手の指先、例えば人差し指と親指とで一方の膨出摘み壁部34を下側から摘みつつ、もう片方の手の指先で蓋体2の摘み片60を摘んで蓋体2を容器本体1から容易に取り外すことができる。膨出摘み壁部34は蓋フランジ部56の外縁から外側に出っ張っているので、膨出摘み壁部34を上方から視認しながら容易にそれを摘むことができ、同様に、摘み片60も容器本体1の凹陥部33から外側に突出しているので容易に摘むことができる。また、本体フランジ部30の隅部には左右一対の膨出摘み壁部34と凹陥部33が形成されていて隅部の強度が大きくなっているので、膨出摘み壁部34をしっかりと安定して摘んで摘み片60を上方に引き離すことができる。
更に、膨出摘み壁部34と摘み片60とが互いに左右に位置ずれしているため、両方の手の指先同士が干渉しにくく、一方の手で膨出摘み壁部34を摘んだ状態で他方の手で摘み片60を容易に摘むことができる。しかも、一つの隅部に膨出摘み壁部34が左右一対形成されているので、右利きの人であっても、左利きの人であっても、同様に容易に開封することができる。即ち、右利きの人であれば、図8(a)のように左手の例えば親指L1と人差し指L2で左側の膨出摘み壁部34を摘みながら、右手で摘み片60を摘んで開封することができる。また、左利きの人であれば、図8(b)のように右手の例えば親指R1と人差し指R2で右側の膨出摘み壁部34を摘みながら、左手で摘み片60を摘んで開封することができる。何れの場合であっても、閉蓋状態において膨出摘み壁部34と摘み片60が互いに左右に位置ずれしているため、両手の指先が互いに干渉にくくくなって、容易に開封することができる。
尚、摘み片60は閉蓋状態とされる前の初期状態においては略水平に延びており、閉蓋状態になる際に本体フランジ部30の傾斜面部31によって相対的に上方に押されて、上方に傾斜した状態に弾性変形する。傾斜状態の摘み片60はシートの保有弾性によって元の略水平な初期状態に戻ろうとしており、従って、摘み片60はそれ自体の弾性復元力によって本体フランジ部30の傾斜面部31に当接した状態に保持される。そのため、摘み片60が本体フランジ部30の傾斜面部31から上方に離間して大きく立ち上がるということもなく、蓋体2の不用意の開封も防止される。
また、スカート壁部32の上下方向の長さが辺中央部よりも隅部において長くなっていると、膨出摘み壁部34の上下方向の長さを長く確保することが容易になって膨出摘み壁部34をより一層摘みやすくなる。更に、膨出摘み壁部34が外側に向けて斜め下方に傾斜して延びていると、指先を膨出摘み壁部34の内側に容易に挿入することができる。
尚、凹陥部33を形成しているので、摘み片60を過度に大きくしなくても凹陥部33から摘み片60を外側に容易に突出させることができる。即ち、平面視略方形状である容器本体1の四つの辺部の延長線(図2に二点鎖線で示す仮想線A)に対して摘み片60が外側にはみ出さないように、延長線の内側の領域に摘み片60をおさめるようにしても、凹陥部33から摘み片60を外側に容易に突出させることができる。従って、包装用容器を縦横効率良く陳列することができると共に陳列状態の見栄えも良く、購入者が陳列棚から包装用容器を取り出す際にも隣の包装用容器に引っかかることなくスムーズに取り出すことができる。同様に、膨出摘み壁部34が蓋フランジ部56の外縁から外側に出っ張っていても、容器本体1の辺部の延長線に対して内側に位置しているので陳列の邪魔にはならない。
また、凹陥部33が傾斜している場合には凹陥部33の下端に対して上端が内側に位置することになるので、容器本体1の外縁から外側にはみ出さない範囲内で摘み片60の突出量を容易に大きくすることができる。尚、凹陥部33が傾斜している場合には、摘み片60の先端部が平面視において凹陥部33の下端から外側に突出するのではなく凹陥部33の上端と下端との間に位置する形態もまた好ましい。凹陥部33を形成しているため、その凹陥部33から摘み片60が外側に突出していても両側の膨出摘み壁部34がガード壁となるため、凹陥部33の傾斜の有無によらず、隣の包装用容器や他の部材等に摘み片60が衝突することは防止されるが、更に凹陥部33が傾斜している場合であって摘み片60の先端部が平面視において凹陥部33の上端と下端との間に位置していると、凹陥部33の下端も摘み片60のガード壁になるため、摘み片60の他の部材等との衝突をより一層確実に防止でき、また不用意に蓋体2が開封されることも防止できる。
尚、凹陥部33が形成された隅部のスカート壁部32の下端32bに、図9〜図11のように外側に向けて本体摘み片70を延設してもよい。隅部には凹陥部33が形成されているので、その隅部に本体摘み片70を形成しても、容器本体1の四つの辺部によって区画される平面視略方形状の領域から外側に本体摘み片70がはみ出すことがないようにその領域の内側に本体摘み片70を容易に形成することができる。尚、図9においては四つの隅部の全てに本体摘み片70を形成しているが、四つの隅部のうち一箇所のみ形成したり二箇所や三箇所のみ形成するようにしてもよい。また、本体摘み片70の上面にも蓋体2の摘み片60の凸部62と同様に例えば半球状の凸部71を突設してもよく、その他の滑り止め加工を施してもよい。
隅部に本体摘み片70を形成すると、上述したように膨出摘み壁部34を下から摘んで開封することができるうえに、更に、図10及び図11のように本体摘み片70を摘んで開封することもできる。尚、隅部に本体摘み片70を形成する場合、図10や図11のように、本体摘み片70が蓋体2の摘み片60よりも平面視において外側にはみ出していると、上方から本体摘み片70を容易に発見できると共に本体摘み片70を摘みやすくなるため好ましい。また、蓋体2の摘み片60が本体フランジ部30の傾斜面部31に沿って傾斜していると、図11のように蓋体2の摘み片60と本体摘み片70との間の上下方向の距離が大きくなると共に摘む角度も異なるので、一方の手で本体摘み片70を摘んだ状態で他方の手で蓋体2の摘み片60を摘む際に、蓋体2の摘み片60を摘みやすくなる。尚、図10及び図11では一例として左手の親指L1と人差し指L2で本体摘み片70を摘んだ状態を二点鎖線で示している。
尚、内嵌合構造のみを採用したものについて説明したが、内嵌合構造と共に外嵌合構造を採用したものであってもよい。例えば、蓋フランジ部56に、本体フランジ部30のスカート壁部32に外嵌合するように垂下した蓋スカート壁部を延設してもよい。一例としては、蓋フランジ部56の適所(例えば膨出摘み壁部34の辺中央部寄りの箇所等)に、本体フランジ部30のスカート壁部32の外側を覆うようにして蓋スカート壁部を延設し、該蓋スカート壁部の内面に、本体フランジ部30のスカート壁部32の下端32bに下側から係止する係止凸部を突設して外嵌合構造とすることができる。
1 容器本体
2 蓋体
10 底面部
11 接地面部
12 上げ底部
13 係合凸部
20 側壁部
21 側壁主部
22 段差部
23 側壁上部
24 テーパ部
25 嵌合壁部
26 ブロッキング防止用突部
30 本体フランジ部
31 傾斜面部
32 スカート壁部
32a 上端
32b 下端
33 凹陥部
34 膨出摘み壁部
50 天面部
51 蓋側壁部
52 溝底部
53 テーパ部
54 嵌合壁部
55 面取り部
56 蓋フランジ部
57 ガード突起
58 係合部
59 ブロッキング防止用突部
60 摘み片
61 凸部
62 膨出突条
70 本体摘み片
71 凸部
A 仮想線
B 仮想線
L1 親指
L2 人差し指
R1 親指
R2 人差し指
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係る包装用容器は、合成樹脂シートから熱成形により平面視略方形状に形成された容器本体及び蓋体を備え、蓋体が容器本体の開口部に内嵌合される包装用容器であって、容器本体の開口縁部には本体フランジ部が周設され、該本体フランジ部は下方に延びるスカート壁部を備えており、容器本体の四つの隅部のうち少なくとも一つの隅部のスカート壁部には、平面視において容器本体の中心側である内側に向けて凹んだ縦溝状の凹陥部と、該凹陥部の左右両側に位置し、凹陥部に対して相対的に平面視において外側に膨出して指先で内外方向に摘むことができる左右一対の膨出摘み壁部とが形成され、蓋体には閉蓋状態において本体フランジ部の上側に位置する蓋フランジ部が周設され、蓋体の四つの隅部のうち前記凹陥部に対応した隅部の蓋フランジ部には摘み片が突設され、該摘み片は、閉蓋状態において前記凹陥部の上側に対応して位置して凹陥部よりも平面視において外側に突出し、前記左右一対の膨出摘み壁部は、閉蓋状態において蓋フランジ部の外縁よりも平面視において外側に出っ張っていることを特徴とする。尚、凹陥部の凹む向きである「内側」とは、平面視において容器本体の中心側である。また、蓋体の摘み片は、縦溝状である凹陥部の少なくとも上端に対して外側に突出していればよい。

Claims (1)

  1. 合成樹脂シートから熱成形により平面視略方形状に形成された容器本体及び蓋体を備え、蓋体が容器本体の開口部に内嵌合される包装用容器であって、
    容器本体の開口縁部には本体フランジ部が周設され、該本体フランジ部は下方に延びるスカート壁部を備えており、
    容器本体の四つの隅部のうち少なくとも一つの隅部のスカート壁部には、内側に向けて凹んだ縦溝状の凹陥部と、該凹陥部の左右両側に位置し、凹陥部に対して相対的に外側に膨出した左右一対の膨出摘み壁部とが形成され、
    蓋体には閉蓋状態において本体フランジ部の上側に位置する蓋フランジ部が周設され、蓋体の四つの隅部のうち前記凹陥部に対応した隅部の蓋フランジ部には摘み片が突設され、該摘み片は、閉蓋状態において前記凹陥部の上側に対応して位置して凹陥部よりも外側に突出し、
    前記左右一対の膨出摘み壁部は、閉蓋状態において蓋フランジ部の外縁よりも外側に出っ張っていることを特徴とする包装用容器。
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