JP2015018162A - 光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜化を達成しつつ、高剛性と低レターデーションの光学特性を両立でき、偏光板に用いたときに偏光子耐久性も向上する光学フィルムの提供。
【解決手段】セルロースエステルと、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルを少なくとも1種含み、厚みが10〜45μmであり、25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの面内レタデーション(Re)が−5〜5nm、25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの厚み方向のレタデーション(Rth)が−5〜5nm、弾性率が4.2GPa以上である光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示装置に有用な光学フィルム、及びそれを有する偏光板及び液晶表示装置に関する。
セルロースアセテートフィルムに代表されるセルロースエステルフィルムは透明性が高く、従来、光学フィルムとして液晶表示装置に種々の用途で利用されている。例えば、偏光子に使用されるポリビニルアルコールとの密着性を容易に確保できることから液晶表示装置における偏光板保護フィルムとして使用されている。
近年、液晶表示装置、特に中小型用途の液晶表示装置は薄型化が急激に進んでおり、使用される部材の薄膜化、特に偏光板保護フィルム(液晶表示装置の表面に設けられるハードコート層付き保護フィルムや、位相差フィルムを兼ねる保護フィルムや、位相差の小さい通常の保護フィルムなど)などの薄膜化が求められている。
液晶表示装置に使用されるフィルムとしては、例えば、特許文献1には、脂環式骨格を含むジオール及び脂環式骨格を含むジカルボン酸誘導体から誘導されるポリエステル成分を含有するポリエステル重合体、並びに、セルロースアシレートを含有するセルロースアシレートフィルムは、引裂き強度が向上すると記載されている。
特許文献2には、両末端にベンゼンカルボン酸またはフェノール残基を有し、脂肪族環状グリコールおよび脂肪族環状二塩基酸を有するエステル系可塑剤を含有するセルロースエステルフィルムは、光学性能の湿度変化耐久性が向上すると記載されている。
特開2004−292696号公報 特開2007−84692号公報
ところで、本発明者らがIPS型の液晶表示装置に用いられる光学フィルムの薄膜化に際し、特許文献1や2に記載されているいくつかの脂肪族エステルオリゴマーをセルロースエステルに含有させたフィルムを作製したところ、剛性が低くなることにより、製造及びハンドリング適性に問題が生じ、ロール状に巻き取って保管するとロール表面が凹凸状に変形する問題(以下、陥没状ベコとも言う)があることがわかった。
また、特許文献1や2に記載されているいくつかの脂肪族エステルオリゴマーをセルロースエステルに含有させたフィルムは、脂肪族エステルオリゴマーの種類によっては陥没状ベコが発生しない場合にも偏光板に用いたときに偏光子耐久性が劣るか、脂肪族エステルオリゴマーの添加量が少ない場合はレターデーションが高くなってしまうこともわかった。
特許文献1〜2には、剛性について何ら記載されておらず、実施例に記載の各フィルムは、レターデーションが高く発現しており、IPS型の液晶表示装置に用いた場合、表示性能が著しく低下することがわかった。
本発明は、薄膜化を達成しつつ、高剛性と低レターデーションの光学特性を両立でき、偏光板に用いたときに偏光子耐久性も向上する光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置を提供する発明である。
本発明者らが上記課題を解決することを目的として鋭意研究したところ、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルを添加することで、上記課題を解決できることを見出した。
前記課題を解決するための手段である本発明は、以下のとおりである。
[1] セルロースエステルと、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルを少なくとも1種含み、厚みが10〜45μmであり、25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの面内レタデーション(Re)が−5〜5nm、25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの厚み方向のレタデーション(Rth)が−5〜5nm、弾性率が4.2GPa以上であることを特徴する光学フィルム。
[2] [1]に記載の光学フィルムは、ポリエステルの数平均分子量Mnが、500〜3000であることが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載の光学フィルムは、ポリエステルが、非環状の脂肪族ジオールと脂環構造を含むジカルボン酸の重合体、又は脂環構造を含む脂肪族ジオールと非環状の脂肪族ジカルボン酸の重合体から誘導されることが好ましい。
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載の光学フィルムは、ポリエステルが、下記一般式(1)で表される繰返し単位を含むことが好ましい。
Figure 2015018162
(一般式(1)中、Xは炭素数2〜10の非環状の2価の連結基を表す。Yは3〜6員環の脂環構造を含む炭素数3〜12の連結基を表す。)
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の光学フィルムは、モノカルボン酸が、炭素数2〜10の脂肪族モノカルボン酸であることが好ましい。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の光学フィルムは、前記ポリエステルの水酸基価が10mgKOH/g以下であることが好ましい。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の光学フィルムは、ポリエステルの含有量が、セルロースエステルに対して5〜20質量%であることが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムを少なくとも1枚有する偏光板。
[9] 液晶セルおよび該液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、偏光板の少なくとも1つが、[8]に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
[10] [9]に記載の液晶表示装置は、液晶セルが、横電界スイッチングモード(IPS)型の液晶セルであることが好ましい。
[11] [9]または[10]に記載の液晶表示装置は、[1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムが、偏光子と液晶セルとの間に配置されることが好ましい。
本発明によれば、薄膜化を達成しつつ、高剛性と低レターデーションの光学特性を両立でき、偏光板に用いたときに偏光子耐久性も向上する光学フィルムを提供することができる。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムは、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルを少なくとも1種含み、厚みが10〜45μmであり、25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの面内レタデーション(Re)が−5〜5nm、25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの厚み方向のレタデーション(Rth)が−5〜5nm、弾性率が4.2GPa以上であることを特徴する。
本発明の光学フィルムは、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルを用いることで、セルロースエステルの自由体積部分を埋めるようにエステルオリゴマーが存在し、薄膜であっても、高い剛性、低いレターデーションを有し、偏光板に用いたときに偏光子耐久性が向上する光学フィルムが得られる。
以下、本発明の光学フィルムの好ましい態様について、説明する。
(セルロースエステル)
本発明の光学フィルムは、一種又は二種以上のセルロースエステルを主成分として含む。セルロースエステルとしては、セルロースエステル化合物、及び、セルロースを原料として生物的或いは化学的に官能基を導入して得られるエステル置換セルロース骨格を有する化合物が挙げられる。ここで、「主成分」とは、原料として単一のポリマーを含む場合には、そのポリマーのことを意味し、原料として二種以上のポリマーを含む場合には、最も質量分率の高いポリマーのことを意味する。
前記セルロースエステルは、セルロースと酸とのエステルである。前記エステルを構成する酸としては、有機酸が好ましく、カルボン酸がより好ましく、炭素原子数が2〜22の脂肪酸がさらに好ましく、炭素原子数が2〜4の低級脂肪酸であるセルロースアシレートが最も好ましい。
前記セルロースアシレートの原料セルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレートでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)に記載のセルロースを用いることができる。
本発明に用いられるセルロースアシレートはセルロースの水酸基の水素原子が、アシル基によって置換されたものである。アシル基の炭素原子数は、2〜22であるのが好ましい。アシル基は、脂肪族アシル基であっても芳香族アシル基であってもよく、単一でも2種類以上のアシル基によって置換されていてもよい。具体的には、前記セルロースアシレートの例には、セルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステル、芳香族カルボニルエステル、及び芳香族アルキルカルボニルエステルが含まれる。アルキル部位、アルケニル部位、芳香族部位、及び芳香族アルキル部位のそれぞれは、さらに置換基を有していてもよい。好ましいアシル基の例には、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、へプタノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ヘキサデカノイル、オクタデカノイル、i−ブタノイル、t−ブタノイル、シクロヘキサンカルボニル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、及びシンナモイル基などが含まれる。これらの中でも、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、ドデカノイル、オクタデカノイル、t−ブタノイル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、及びシンナモイルなどが好ましく、アセチル、プロピオニル、及びブタノイルがより好ましく、アセチルが最も好ましい。
使用するセルロースアシレートのアシル置換度については特に限定されないが、アシル置換度が2.00〜2.95のセルロースアシレートを使用すると、製膜性、及び製造されるフィルムの種々の特性の観点で好ましい。なお、アシル置換度は、酢酸等の脂肪酸の結合度を測定し、計算によって置換度を得ることができる。測定方法としては、ASTM D−817−91に準じて実施することができる。
アセチル基/プロピオニル基/ブタノイル基の少なくとも2種類のアシル基を有するセルロースアシレートの態様では、その全置換度が2.50〜2.95であることが好ましく、より好ましいアシル置換度は2.60〜2.95であり、さらに好ましくは2.65〜2.95である。
アセチル基のみを有するセルロールアシレート、即ちセルロースアセテートの態様では、その全置換度が2.00〜2.95であることが好ましい。さらには置換度が2.40〜2.95であることがより好ましく、2.85〜2.95であることが更に好ましい。
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であり、セルロースアセテートにおいては、180〜550がより好ましく、180〜400が更に好ましく、180〜350が特に好ましい。重合度が該上限値以下であれば、セルロースアシレートのドープ溶液の粘度が高くなりすぎることがなく流延によるフィルム作製が容易にできるので好ましい。重合度が該下限値以上であれば、作製したフィルムの強度が低下するなどの不都合が生じないので好ましい。粘度平均重合度は、宇田らの極限粘度法{宇田和夫、斉藤秀夫、「繊維学会誌」、第18巻第1号、105〜120頁(1962年)}により測定できる。この方法は特開平9−95538号公報にも詳細に記載されている。
また、本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜4.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることがさらに好ましく、2.3〜3.4であることがよりさらに好ましい。
(ポリエステル)
本発明で用いられるポリエステルについて説明する。
前記ポリエステルは、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルである。セルロースエステルの自由体積部分を埋めるようにエステルオリゴマーが存在し、剛直な脂環構造の比率を上げることでフィルムの高剛性及び低レターデーションが両立可能となると推定している。
前記ポリエステルは、脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルであれば特に制限されないが、非環状の脂肪族ジオールと脂環構造を含むジカルボン酸の重合体から誘導される誘導体、又は脂環構造を含む脂肪族ジオールと非環状の脂肪族ジカルボン酸の重合体から誘導される誘導体であることが好ましく、中でも、非環状の脂肪族ジオールと脂環構造を含むジカルボン酸の重合体から誘導される誘導体であることがより好ましい。
前記ポリエステルは、主鎖に脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルであることが、直鎖脂肪族の構成単位を環状構造に置換するだけでフィルム硬度が向上できる観点から特に好ましく、主鎖が、非環状の脂肪族ジオールと脂環構造を含むジカルボン酸の重合体から誘導される誘導体、又は脂環構造を含む脂肪族ジオールと非環状の脂肪族ジカルボン酸の重合体から誘導される誘導体であることがより特に好ましく、中でも、主鎖が、非環状の脂肪族ジオールと脂環構造を含むジカルボン酸の重合体から誘導される誘導体であることがよりさらに特に好ましく、具体的には、下記一般式(1)で表される繰返し単位を含む。
Figure 2015018162
(一般式(1)中、Xは炭素数2〜10の非環状の2価の連結基を表す。Yは3〜6員環の脂環構造を含む炭素数3〜12の連結基を表す。)
Xは、炭素数2〜10の非環状の2価の連結基を表す。Xは、炭素数2〜8の非環状の2価の連結基が好ましく、炭素数2〜6の非環状の2価の連結基がより好ましい。連結基としては、アルキレン基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜8、特に好ましくは炭素数2〜6)、アルキニレン基(好ましくは炭素数3〜12、より好ましくは炭素数3〜10、特に好ましくは炭素数3〜6)などを挙げられ、連結基中に酸素原子、窒素原子などの炭素以外の分子を含んでもよい。2価の連結基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アルコキシ置換アルキル基、カルボキシル基などが挙げられる。
本明細書中、非環状とは、環状構造を含まないことを意味する。環状構造を含まない基としては、直鎖または分枝の基を挙げることができる。
Yは、3〜6員環の脂環構造を含む炭素数3〜12の連結基を表す。Yは、炭素数3〜10が好ましく、炭素数3〜8が好ましく、炭素数3〜6がより好ましい。Yが表す連結基としては、脂環構造を有するアルキレン基(好ましくは炭素数3〜12、より好ましくは炭素数3〜10、特に好ましくは炭素数3〜6)、脂環構造を有するアルキニレン基(好ましくは炭素数3〜12、より好ましくは炭素数3〜10、特に好ましくは炭素数3〜6)などが挙げられる。Yに含まれる脂環構造は、3〜6員環であれば単環、多環のいずれであってもよいが、単環が好ましい。脂環構造は、3〜6員環であり、5〜6員環が好ましく、具体的には、シクロプロピレン基、1,2−シクロブチレン基、1,3−シクロブチレン基、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,3−シクロへキシレン基、1,4−シクロへキシレン基などが挙げられる。連結基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アルコキシ置換アルキル基、カルボキシル基などが挙げられる。また、脂環構造に置換基を有していてもよく、脂環構造に有する置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アルコキシ置換アルキル基、カルボキシル基などが挙げられ、好ましくは、メチル基である。
本発明におけるポリエステルの数平均分子量(Mn)は、500〜3000であることが好ましく、600〜1500がより好ましく、800〜1200がさらに好ましい。ポリエステルの数平均分子量は500以上であれば揮発性が低くなり、光学フィルムの延伸時の高温条件下における揮散によるフィルム故障や工程汚染を生じにくくなる。また、3000以下であればセルロースエステルとの相溶性が高くなり、製膜時及び加熱延伸時のブリードアウトが生じにくくなる。
本発明におけるポリエステルの数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定、評価することができる。具体的には、以下の方法で測定した値を採用する。前記ポリエステルをTHFに溶解させ、東ソー株式会社製高速GPCを用いて行った。数平均分子量Mnはポリスチレン換算で計算した。
本発明で使用されるポリエステルは、炭素数2〜10の非環状の脂肪族ジオールと炭素数3〜12の脂環構造を含むジカルボン酸、又は炭素数2〜10の脂環構造を含む脂肪族ジオールと炭素数3〜12の非環状の脂肪族ジカルボン酸から合成することが好ましい。合成方法としては、ジカルボン酸とジオールの脱水縮合反応、又は、グリコールへの無水ジカルボン酸の付加および脱水縮合反応などの公知の方法を利用することができる。
ここで、ポリエステルは、ジカルボン酸である脂肪族ジカルボン酸とジオールとの合成により得られるポリエステル系オリゴマーであることが好ましい。
以下、本発明におけるポリエステルの合成に好ましく用いることができるジカルボン酸及びジオールについて説明する。
−ジカルボン酸−
ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸を用いる。
3〜6員環の脂環構造を有する脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、3−メチル−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、シクロプロパンジカルボン酸、1,2−シクロブチルジカルボン酸、1,3−シクロブチルジカルボン酸、1,2−シクロペンチルジカルボン酸、1,3−シクロペンチルジカルボン酸、1,2−シクロへキルジカルボン酸、1,3−シクロへキシルジカルボン酸、1,4−シクロへキシルジカルボン酸、等が挙げられる。なかでも、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸及び3−メチル−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸が好ましい。
非環状の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸等が挙げられる。なかでも、コハク酸及びアジピン酸が好ましく、アジピン酸が特に好ましい。
本発明に用いるジカルボン酸の炭素数は、3〜12であることが好ましく、4〜8であることがより好ましい。本発明では2種以上のジカルボン酸の混合物を用いてもよく、この場合、2種以上のジカルボン酸の平均炭素数が上記範囲となることが好ましい。ジカルボン酸の炭素数が上記範囲であれば、セルロースアシレートとの相溶性に優れ、光学フィルムの製膜時及び加熱延伸時においてもブリードアウトを生じにくいため好ましい。
非環状の脂肪族ジカルボン酸と脂環構造を有する脂肪族ジカルボン酸とを併用してもよい。具体的には、アジピン酸と1,4−シクロヘキシルジカルボン酸との併用、アジピン酸と3−メチル−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸との併用を挙げることができる。
非環状の脂肪族ジカルボン酸と脂環構造を有する脂肪族ジカルボン酸とを併用する場合、両者の比率(モル比)は非環状の脂肪族ジカルボン酸由来の繰り返し単位のモル比をm、脂環構造を有する脂肪族ジカルボン酸由来の繰り返し単位のモル比をnとしたときm:nが0:10〜3:7であり、0:10〜1:9であることがより好ましい。
−ジオール−
ジオールとしては、脂肪族ジオールを用いる。
脂環構造を含む脂肪族ジオールとしては、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
非環状の脂肪族ジオールとしては、アルキルジオールを挙げることができ、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロ−ルペンタン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。
好ましい脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、及び1,3−プロパンジオールの少なくとも1種であり、特に好ましくは、エチレングリコール及び1,2−プロパンジオールの少なくとも1種であり、より特に好ましくはセルロースとの相溶性の観点からエチレングリコールである。2種用いる場合は、エチレングリコール及び1,2−プロパンジオールを用いることが好ましい。
グリコールの炭素数は、2〜10であることが好ましく、2〜6であることがより好ましく、2〜4であることが特に好ましい。2種以上のグリコールを用いる場合には、該2種以上の平均炭素数が上記範囲となることが好ましい。グリコールの炭素数が上記範囲であれば、セルロースアシレートとの相溶性に優れ、光学フィルムの製膜時及び加熱延伸時においてもブリードアウトを生じにくいため好ましい。
−置換−
本発明に用いられる前記ポリエステルの水酸基末端の水素原子は、モノカルボン酸由来のアシル基(以下、モノカルボン酸残基とも言う)で置換されてなる(以下、水酸基末端の水素原子が封止されているとも言う)。このとき、前記ポリエステルの両末端はモノカルボン酸残基となっている。これは、末端を疎水性官能基で保護することにより、偏光板の偏光子耐久性の改善に有効であり、エステル基の加水分解を遅延させる役割を示すことが要因となっている。
ここで、残基とは、前記ポリエステルの部分構造で、前記ポリエステルを形成している単量体の特徴を有する部分構造を表す。例えばモノカルボン酸R−COOHより形成されるモノカルボン酸残基はR−CO−である。好ましくは脂肪族モノカルボン酸残基であり、モノカルボン酸残基が炭素数2〜10の脂肪族モノカルボン酸残基であることがより好ましく、炭素数2〜3の脂肪族モノカルボン酸残基であることがさらに好ましく、炭素数2の脂肪族モノカルボン酸残基であることが特に好ましい。
前記ポリエステルの両末端のモノカルボン酸残基の炭素数が3以下であると、揮発性が低下し、該前記ポリエステルの加熱による減量が大きくならず、工程汚染の発生や面状故障の発生を低減することができる。即ち、封止に用いるモノカルボン酸類としては製造適性および面状品質の観点から芳香族モノカルボン酸よりも脂肪族モノカルボン酸が好ましい。モノカルボン酸が炭素数2〜22の脂肪族モノカルボン酸であることがより好ましく、炭素数2〜3の脂肪族モノカルボン酸であることがさらに好ましく、炭素数2の脂肪族モノカルボン酸残基であることが特に好ましい。例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸及びその誘導体等が好ましく、酢酸またはプロピオン酸がより好ましく、酢酸(末端がアセチル基となる)が最も好ましい。封止に用いるモノカルボン酸は2種以上を混合してもよい。
水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換された場合は常温での状態が固体形状となりにくく、ハンドリングが良好となり、また湿度安定性、偏光板の偏光子耐久性に優れた光学フィルムを得ることができる。
前記ポリエステルの水酸基価が10mgKOH/g以下であることが偏光子耐久性を改善する観点から好ましく、5mgKOH/g以下であることがより好ましく、0mgKOH/gであることが特に好ましい。
−合成方法−
前記ポリエステルの合成は、常法により上記ジカルボン酸と、上記ジオールと、末端封止用のモノカルボン酸とのポリエステル化反応またはエステル交換反応による熱溶融縮合法か、あるいはこれら酸の酸クロライドとグリコール類との界面縮合法のいずれかの方法によっても容易に合成し得るものである。
−添加量(含有量)−
本発明の光学フィルムは、前記ポリエステルの含有量が、前記セルロースエステルに対して5〜20質量%であることが好ましく、5〜18質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが特に好ましい。ポリエステルは、1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、合計量が上記範囲となる。
(紫外線吸収剤)
本発明の光学フィルムは、主成分セルロースエステルとともに、紫外線(UV)吸収剤を含有しているのが好ましい。UV吸収剤は、偏光子耐久性の改善に寄与する。特に、本発明の光学フィルムを液晶表示装置の表面保護フィルムとして利用する態様において、UV吸収剤の添加は有効である。
本発明に使用可能なUV吸収剤については特に制限はない。従来セルロースアシレートフィルムに使用されているUV吸収剤はいずれも用いることができる。前記紫外線吸収剤としては、特開2006−184874号公報に記載の化合物を挙げることができる。高分子紫外線吸収剤も好ましく用いることが出来、特に特開平6−148430号公報に記載のポリマータイプの紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
紫外線吸収剤の使用量は、紫外線吸収剤の種類、使用条件等により一様ではないが、前記紫外線吸収剤が、主成分であるセルロースアシレートに対して1〜3質量%の割合で含まれていることがより好ましい。
例として以下の構造の紫外線吸収剤を挙げるが、添加する紫外線吸収剤はこれらに限定されない。
Figure 2015018162
(他の添加剤)
前記光学フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の添加剤の少なくとも1種をさらに含有していてもよい。他の添加剤の例には、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を含む末端がモノカルボン酸で封止されたポリエステル以外の他の高分子系可塑剤(例えば、リン酸エステル系可塑剤、カルボン酸エステル系可塑剤、重縮合オリゴマー系可塑剤等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤および後述のマット剤等が含まれる。
本発明の光学フィルムに含まれる前記他の添加剤の含有量としては、セルロースエステルに対して、3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、実質的に含まないことがさらに好ましい。
また、本発明の光学フィルムに含まれるレターデーション発現剤(レタデーション低減剤も含む)の含有量としては、セルロースエステルに対して、3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、実質的に含まないことがさらに好ましい。
−他の高分子系可塑剤−
本発明の光学フィルムは、他の高分子系可塑剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。該高分子系可塑剤としては、ポリエステルポリウレタン系可塑剤、脂肪族炭化水素系ポリマー、脂環式炭化水素系ポリマー、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等のアクリル系ポリマー(エステル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、tert−ノニル基、ドデシル基、トリデシル基、ステアリル基、オレイル基、ベンジル基、フェニル基など)、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリN−ビニルピロリドン等のビニル系ポリマー、ポリスチレン、ポリ4−ヒドロキシスチレン等のスチレン系ポリマー、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、フェノール−ホルムアルデヒド縮合物、尿素−ホルムアルデヒド縮合物、酢酸ビニル、等が挙げられる。
これらの中でも、特にアクリル系ポリマーを併用することも好ましい。本発明においては、アクリル系ポリマーはアクリル酸又はメタクリル酸アルキルエステル等のモノマーから合成されるホモポリマー又はコポリマーが好ましい。
芳香環を持たないアクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル(i−、n−)、アクリル酸ブチル(n−、i、s−、t−)、アクリル酸ペンチル(n−、i−、s−)、アクリル酸ヘキシル(n、i−)、アクリル酸ヘプチル(n−、i−)、アクリル酸オクチル(n−、i−)、アクリル酸ノニル(n−、i−)、アクリル酸ミリスチル(n−、i−)、アクリル酸(2−エチルヘシル)、アクリル酸(ε−カプロラクトン)、アクリル酸(2−ヒドロキシエチル)、アクリル酸(2−ヒドロキシプロピル)、アクリル酸(3−ヒドロキシプロピル)、アクリル酸(4−ヒドロキシブチル)、アクリル酸(2−ヒドロキシブチル)、アクリル酸(2−メトキシエチル)、アクリル酸(2−エトキシエチル)等、又は上記アクリル酸エステルをメタクリル酸エステルに変えたものを挙げることができる。また、芳香族環を有するアクリル系ポリマーに用いるアクリルモノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、ヒドロキシスチレンなどを挙げることが出来る。
また、前記アクリル系ポリマーがコポリマーの場合は、X(親水基を有するモノマー成分)及びY(親水基を持たないモノマー成分)からなり、X:Y(モル比)が1:1〜1:99が好ましい。アクリル系ポリマーの含有量は、セルロースエステルに対して1〜20質量%であることが好ましい。これらのアクリルポリマーは、特開2003−12859号公報に記載されている方法を参考にして合成することができる。
−酸化防止剤−
本発明においてはセルロースアシレート溶液に公知の酸化防止剤、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのフェノール系あるいはヒドロキノン系酸化防止剤を添加することができる。さらに、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系酸化防止剤を添加することが好ましい。酸化防止剤の添加量は、セルロース系樹脂100質量部に対して、0.05〜5.0質量部を添加することが好ましい。
[光学フィルムの製造方法]
前記光学フィルムを製造する方法は、特に制限はなく、公知の方法を用いて製膜することができる。例えば、溶液流延製膜法及び溶融製膜法のいずれを利用して製膜してもよい。フィルムの面状を改善する観点から、前記光学フィルムは、溶液流延製膜法を利用して製造するのが好ましい。以下、溶液流延製膜法を用いる場合を例に説明するが、本発明は溶液流延製膜法に限定されるものではない。なお、溶融製膜法を用いる場合については、公知の方法を用いることができる。
−ポリマー溶液−
溶液流延製膜方法では、前記セルロースエステル、ポリエステル、及び必要に応じて各種添加剤を含有するポリマー溶液(セルロースエステル溶液)を用いてウェブを形成する。以下において、溶液流延製膜方法に用いることができるポリマー溶液(以下、適宜セルロースアシレート溶液と称する場合もある)について説明する。
−溶媒−
本発明で用いられるセルロースエステルは溶媒に溶解させてドープを形成し、これを基材上に流延しフィルムを形成させる。この際に押し出しあるいは流延後に溶媒を蒸発させる必要性があるため、揮発性の溶媒を用いることが好ましい。
更に、反応性金属化合物や触媒等と反応せず、かつ流延用基材を溶解しないものである。又、2種以上の溶媒を混合して用いてもよい。
また、セルロースエステルと加水分解重縮合可能な反応性金属化合物を各々別の溶媒に溶解し後に混合してもよい。
ここで、上記セルロースエステルに対して良好な溶解性を有する有機溶媒を良溶媒といい、また溶解に主たる効果を示し、その中で大量に使用する有機溶媒を主(有機)溶媒または主たる(有機)溶媒という。
前記良溶媒の例としてはアセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ぎ酸メチル、ぎ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、γ−ブチロラクトン等のエステル類の他、メチルセロソルブ、ジメチルイミダゾリノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルフォキシド、スルホラン、ニトロエタン、塩化メチレン、アセト酢酸メチルなどが挙げられるが、1,3−ジオキソラン、THF、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸メチルおよび塩化メチレンが好ましい。
ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の炭素原子数1〜4のアルコールを含有させることが好ましい。
これらは、ドープを金属支持体に流延した後、溶媒が蒸発し始めてアルコールの比率が多くなることでウェブ(支持体上にセルロースアシレートのドープを流延した以降のドープ膜の呼び方をウェブとする)をゲル化させ、金属支持体から剥離することを容易にするゲル化溶媒として用いられたり、これらの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒のセルロースアシレートの溶解を促進したりする役割もあり、反応性金属化合物のゲル化、析出、粘度上昇を抑える役割もある。
炭素原子数1〜4のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルを挙げることができる。
これらのうち、ドープの安定性に優れ、沸点も比較的低く、乾燥性も良く、且つ毒性がないこと等からメタノール、エタノールが好ましい。エタノールがもっとも好ましい。これらの有機溶媒は、単独ではセルロースエステルに対して溶解性を有しておらず、貧溶媒という。
本発明においてセルロースエステルの原料であるセルロースエステルは、水酸基やエステル、ケトン等の水素結合性の官能基を含むため、全溶媒中に5〜30質量%、より好ましくは7〜25質量%、さらに好ましくは10〜20質量%のアルコールを含有することが流延支持体からの剥離荷重低減の観点から好ましい。
また、本発明においては、水を少量含有させることも溶液粘度や乾燥時のウェットフィルム状態の膜強度を高めたり、ドラム法流延時のドープ強度を高めたりするのに有効であり、例えば溶液全体に対して0.1〜5質量%含有させてもよく、より好ましくは0.1〜3質量%含有させてもよく、特には0.2〜2質量%含有させてもよい。
本発明におけるポリマー溶液の溶媒として好ましく用いられる有機溶媒の組み合せの例については、特開2009−262551号公報に挙げられている。
また、必要に応じて、非ハロゲン系有機溶媒を主溶媒とすることもでき、詳細な記載は発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)に記載がある。
本発明におけるポリマー溶液中のセルロースエステル濃度は、5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がさらに好ましく、15〜30質量%が最も好ましい。
前記セルロースエステル濃度は、セルロースエステルを溶媒に溶解する段階で所定の濃度になるように調整することができる。また予め低濃度(例えば4〜14質量%)の溶液を調製した後に、溶媒を蒸発させる等によって濃縮してもよい。さらに、予め高濃度の溶液を調製後に、希釈してもよい。また、添加剤を添加することで、セルロースエステルの濃度を低下させることもできる。
添加剤を添加する時期は、添加剤の種類に応じて適宜決定することができる。たとえば、芳香族エステルオリゴマーやUV吸収剤は、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコールやメチレンクロライド、酢酸メチル、アセトン、ジオキソラン等の有機溶媒或いはこれらの混合溶媒に紫外線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とセルロースエステル中にデゾルバーやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する。
このような条件を満たし好ましい高分子化合物であるセルロースエステルを高濃度に溶解する溶剤として最も好ましい溶剤は塩化メチレン:エチルアルコールの比が95:5〜80:20の混合溶剤である。あるいは、酢酸メチル:エチルアルコール60:40〜95:5の混合溶媒も好ましく用いられる。
(1)溶解工程
セルロースエステルに対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中で該セルロースエステル、添加剤を攪拌しながら溶解しドープを形成する工程、あるいはセルロースエステル溶液に添加剤溶液を混合してドープを形成する工程である。
セルロースエステルの溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号公報、特開平9−95557号公報、または特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることができるが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ましい。
ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35質量%が好ましい。溶解中または後のドープに添加剤を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送液ポンプで次工程に送ることが好ましい。
(2)流延工程
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液し、無限に移送する無端の金属ベルト、例えばステンレスベルト、あるいは回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ダイの口金部分のスリット形状を調整出来、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があり、何れも好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層してもよい。あるいは複数のドープを同時に流延する共流延法によって積層構造のフィルムを得ることも好ましい。
(3)溶媒蒸発工程
ウェブ(光学フィルムの完成品となる前の状態であって、まだ溶媒を多く含むものをこう呼ぶ)を金属支持体上で加熱し、金属支持体からウェブが剥離可能になるまで溶媒を蒸発させる工程である。
溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び/または金属支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱の方法が、乾燥効率がよく好ましい。またそれらを組み合わせる方法も好ましい。裏面液体伝熱の場合は、ドープ使用有機溶媒の主溶媒または最も低い沸点を有する有機溶媒の沸点以下で加熱するのが好ましい。
(4)剥離工程
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。なお、剥離する時点でのウェブの残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると剥離し難かったり、逆に金属支持体上で充分に乾燥させ過ぎてから剥離すると、途中でウェブの一部が剥がれたりする。
ここで、製膜速度を上げる方法(残留溶媒量ができるだけ多いうちに剥離することで製膜速度を上げることができる)としてゲル流延法(ゲルキャスティング)がある。例えば、ドープ中にセルロースエステルに対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、金属支持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。金属支持体上でゲル化させ剥離時の膜の強度を上げておくことによって、剥離を早め製膜速度を上げることができる。
金属支持体上でのウェブの剥離時残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、金属支持体の長さ等により5〜150質量%の範囲で剥離することが好ましいが、残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。本発明においては、該金属支持体上の剥離位置における温度を−50〜40℃とするのが好ましく、10〜40℃がより好ましく、15〜30℃とするのが最も好ましい。
また、該剥離位置におけるウェブの残留溶媒量を10〜150質量%とすることが好ましく、更に10〜120質量%とすることが好ましい。
残留溶媒量は下記の式で表すことができる。
残留溶媒量(質量%)=[(M−N)/N]×100
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、Nは質量Mのものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
(5)乾燥または熱処理工程、延伸工程
前記剥離工程後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置、および/またはクリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター装置を用いて、ウェブを乾燥することが好ましい。
本発明において熱処理をする場合、該熱処理温度はTg−5℃未満であり、Tg−20℃以上Tg−5℃未満であることが好ましく、Tg−15℃以上Tg−5℃未満であることがより好ましい。
また、熱処理温度は、30分以下であることが好ましく、20分以下であることがより好ましく、10分程度であることが特に好ましい。
乾燥および熱処理の手段はウェブの両面に熱風を吹かせるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウエーブを当てて加熱する手段もある。使用する溶媒によって、温度、風量及び時間が異なり、使用溶媒の種類、組合せに応じて条件を適宜選べばよい。
延伸処理は、MD及びTDのいずれか一方向に行ってもよいし、双方の方向に2軸延伸してもよい。2軸延伸が好ましい。延伸は1段で実施しても、多段で実施してもよい。また、引張り弾性率は、使用するセルロースアシレートの種類やアシル置換度を調整したり、添加剤の種類を選択することで、又はその割合を調整したりすることで、上記範囲に調整することができる。
フィルム搬送方向MDへの延伸における延伸倍率は、0〜20%であることが好ましく、0〜15%であることがより好ましく、0〜10%であることが特に好ましい。前記延伸の際のウェブの延伸倍率(伸び)は、金属支持体速度と剥ぎ取り速度(剥ぎ取りロールドロー)との周速差により達成することができる。例えば、2つのニップロールを有する装置を用いた場合、入口側のニップロールの回転速度よりも、出口側のニップロールの回転速度を速くすることにより、搬送方向(縦方向)にフィルムを好ましく延伸することができる。このような延伸が施されることによって、MDの引張り弾性率を調整できる。
なお、ここでいう「延伸倍率(%)」とは、以下の式により求められるものを意味する。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/延伸前の長さ
フィルム搬送方向に直交する方向TDへの延伸における延伸倍率は、0〜30%であることが好ましく、1〜20%であることがより好ましく、20〜15%であることが特に好ましい。
なお、本発明においては、フィルム搬送方向に直交する方向TDに延伸する方法として、テンター装置を用いて延伸することが好ましい。
2軸延伸の際に縦方向に、例えば0.8〜1.0倍に緩和させて所望のレターデーション値を得ることもできる。延伸倍率は様々な目的に応じて設定される。前記光学フィルムを製造する場合、長尺方向に一軸延伸することもできる。
延伸の際の温度が、Tg以下であると、延伸方向の引張り弾性率が上昇するので好ましい。延伸温度は、Tg−50℃〜Tgであることが好ましく、Tg−30℃〜Tg−5℃であることがより好ましい。一方、上記温度条件で延伸すると、延伸方向の引張り弾性率が上昇する一方で、それに直交する方向の引張り弾性率は低下する傾向がある。従って、延伸によりMD及びTDの双方の方向の引張り弾性率を上昇するためには、上記温度範囲で、双方の方向に延伸処理する、即ち2軸延伸処理するのが好ましい。
なお、延伸工程後に乾燥してもよい。延伸工程後に乾燥する場合、使用する溶媒によって、乾燥温度、乾燥風量及び乾燥時間が異なり、使用溶媒の種類、組合せに応じて乾燥条件を適宜選べばよい。本発明では、延伸工程後の乾燥温度は、延伸工程の延伸温度よりも低い方が、フィルムを液晶表示装置に組み込んだときの正面コントラストを上昇させる観点から好ましい。
(6)巻き取り
以上のようにして得られた、フィルムの長さは、1ロール当たり100〜10000mで巻き取るのが好ましく、より好ましくは500〜7000mであり、さらに好ましくは1000〜6000mである。フィルムの幅は、0.5〜5.0mが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0mであり、さらに好ましくは1.0〜2.5mである。巻き取る際、少なくとも片端にナーリングを付与するのが好ましく、ナーリングの幅は3mm〜50mmが好ましく、より好ましくは5mm〜30mm、高さは0.5〜500μmが好ましく、より好ましくは1〜200μmである。これは片押しであっても両押しであってもよい。
このようにして得られたウェブを巻き取り、光学フィルムを得ることができる。
(層構成)
本明細書中、後述の機能層を有するフィルムのことを機能層も含めて光学フィルムと言うことがあるが、特に機能層以外の光学フィルムのことを「セルロースエステルを含むフィルム」と言う。本発明で使用する光学フィルム(セルロースエステルを含むフィルム)は単層フィルムであっても、2層以上の積層構造を有していてもよい。例えば、コア層と外層(表層、スキン層と呼ばれることもある)の2層からなる積層構造であることや、外層、コア層、外層の3層からなる積層構造であることも好ましく、これらの積層構造を共流延によって製膜された態様であることも好ましい。
本発明で使用する光学フィルムが2層以上の積層構造を有している場合、外層には、さらにマット剤を添加することが好ましい。マット剤としては、例えば特開2011−127045号公報に記載のものなどを用いることができ、例えば平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子などを用いることができる。
(光学フィルムの厚み)
前記光学フィルムの厚みは、10〜45μmであり、15〜35μmであることが好ましく、15〜32μmであることがより好ましい。
(光学フィルムの弾性率)
前記光学フィルムの弾性率(引張弾性率)は、4.2GPa以上であり、4.3GPa以上が好ましく、4.5GPa以上がより好ましい。上限については特に制限はないが、10GPa以下である。弾性率を4.2GPa以上とすることにより、剛性を向上させることができる。
弾性率は、例えば、東洋ボールドウィン(株)製万能引っ張り試験機“STM T50BP”を用い、23℃、相対湿度60%雰囲気中、引張り速度10%/分で0.5%伸びにおける応力を測定し、MD及びTDの引張り弾性率の平均値を弾性率として測定することができる。
(光学フィルムの光学特性)
前記光学フィルムの25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの面内レタデーション(Re)は、−5〜5nmであることが好ましく、0〜5nmの範囲がより好ましく、0〜3nmの範囲であることが更に好ましい。
また、前記光学フィルムの25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの厚み方向のレタデーション(Rth)は、−5〜5nmであることが好ましく、−3〜5nmの範囲がより好ましく、0〜5nmの範囲であることが更に好ましい。
本明細書におけるRe(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーションおよび厚さ方向のレターデーションを表す。本願明細書においては、特に記載がないときは、波長λは、590nmとする。Re(λ)はKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHが算出する。尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)及び式(B)よりRthを算出することもできる。ここで平均屈折率の仮定値はポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
Figure 2015018162
ここで、上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値を表し、nx、ny、nzは、屈折率楕円体の各主軸方位の屈折率を表し、dはフィルム厚を表す。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d 式(B)
<光学フィルムの用途>
本発明の光学フィルムは、偏光板保護フィルム、画像表示面に配置される表面保護フィルム、等種々の用途に有用である。各用途に適する機能を示すために、前記光学フィルムは、例えば、ハードコート層、防眩層、クリアハードコート層のほか、反射防止層、帯電防止層、防汚層等を有していてもよい。
本発明の光学フィルムは、上述のセルロースエステルを含むフィルムフィルムを含むことから、偏光子との貼合性が良好であり、偏光板を必須の部材とする液晶表示装置に利用するのに適する。
表示装置の表面側に用いられる偏光板保護フィルムには防眩層あるいはクリアハードコート層のほか、反射防止層、帯電防止層、防汚層を有することが好ましい。
また、偏光板の作製時には、本発明の光学フィルムが面内遅相軸を有する場合は、該面内遅相軸と偏光子との透過軸が平行もしくは直交するように貼合することが好ましい。
[偏光板]
本発明は、本発明の光学フィルムを少なくとも1枚有することを特徴とする偏光板にも関する。本発明の偏光板は、本発明の光学フィルムと偏光子とを有することが好ましい。
本発明の偏光板は、一般的な方法で作製することができる。例えば、本発明の光学フィルムの一方の面と、偏光子とを貼り合わせることで作製することができる。前記光学フィルムの貼合面は、アルカリ鹸化処理を行うことが好ましい。また、貼合には、完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液を用いることができる。
前記偏光子としては、従来公知のものを用いることができる。例えば、ポリビニルアルコールあるいはエチレン単位の含有量1〜4モル%、重合度2000〜4000、けん化度99.0〜99.99モル%であるエチレン変性ポリビニルアルコールの如き親水性ポリマーからなるフィルムを、ヨウ素の如き二色性染料で処理して延伸したものや、塩化ビニルの如きプラスチックフィルムを処理して配向させたものを用いる。
偏光子の膜厚としては、5〜30μmのものが好ましく用いられる。こうして得られた偏光子を、本発明の光学フィルムと貼合する。
偏光子に本発明の光学フィルムが貼合された面の反対面には、さらに本発明の光学フィルムを貼合してもよいし、従来知られている光学フィルムを貼合してもよい。
前記した従来知られている光学フィルムについては、光学特性及び材料のいずれについても特に制限はないが、アクリル樹脂、環状オレフィン樹脂からなる光学フィルムを好ましく用いることができ、光学的に等方性のフィルムを用いても、光学的に異方性の位相差フィルムを用いてもよい。
前記の従来知られている光学フィルムについて、アクリル樹脂からなるものとしては、特許第4570042号公報に記載のスチレン系樹脂を含有する(メタ)アクリル樹脂からなる光学フィルム、特許第5041532号公報に記載のグルタルイミド環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル樹脂からなる光学フィルム、特開2009−122664号公報に記載のラクトン環構造を有する(メタ)アクリル系樹脂からなる光学フィルム、特開2009−139754号公報に記載のグルタル酸無水物単位を有する(メタ)アクリル系樹脂からなる光学フィルムを利用することができる。
また、前記の従来知られている光学フィルムについて、環状オレフィン樹脂からなるものとしては、特開2009−237376号公報の段落[0029]以降に記載の環状オレフィン系樹脂フィルム、特許第4881827号公報、特開2008−063536号公報に記載のRthを低減する添加剤を含有する環状オレフィン樹脂フィルムを利用することができる。
本発明の偏光板を液晶表示装置に利用する態様では、本発明の光学フィルムを偏光子の内側(すなわち偏光子と液晶セルの間)、外側(すなわち液晶セル側の面と反対側の面)の何れの配置でも好適に使用することができるが、偏光子と液晶セルの間に配置することが好ましい。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、本発明の光学フィルムまたは本発明の偏光板を有することを特徴とする。本発明の光学フィルムの液晶表示装置における機能については特に制限はない。本発明の光学フィルムの配置方法の一例は、ハードコート層を有さない状態でバックライト側の偏光板中、偏光子と前記液晶セルとの間(すなわち偏光板の液晶セル側の面)に配置した偏光板の表面保護フィルムである。本発明の光学フィルムの配置方法の他の一例は、ハードコート層を有さない状態で表示面側の偏光板中、偏光子と前記液晶セルとの間(すなわち偏光板の液晶セル側の面)に配置される表面保護フィルムである。
その他の構成については、公知の液晶表示装置のいずれの構成も採用することができる。そのモードについても特に制限はなく、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching(横電界スイッチングモード))、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)等の様々な表示モードの液晶表示装置として構成することができるが、IPSモードの液晶表示装置が好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
(コア層セルロースアシレートドープの作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調整した。
-------------------------------------------------------------
アセチル置換度2.88のセルロースアセテート 100質量部
エステルオリゴマーA 13質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 430質量部
メタノール(第2溶剤) 64質量部
-------------------------------------------------------------
Figure 2015018162
表1中、1,4−CHA;1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、3Me−1,4−CHA;3−メチル−1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、AA;アジピン酸、EG;エチレングリコール、PG;プロピレングリコールをそれぞれ示す。
また、末端構造において、AcOはアセチル基で封止されたものであり、OHは、水酸基を示す。Mnは数平均分子量を表す。
(外層セルロースアシレートドープの作製)
上記のコア層セルロースアシレートドープ90質量部に下記のマット剤溶液を10質量部加え、外層セルロースアセテート溶液を調整した。
----------------------------------------------------------------
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
2質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 76質量部
メタノール(第2溶剤) 11質量部
コア層セルロースアシレートドープ 1質量部
----------------------------------------------------------------
(光学フィルムの作製)
上記ポリマー溶液を平均孔径34μmのろ紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルターでろ過した後、前記コア層セルロースアシレートドープとその両側に外層セルロースアシレートドープとを3層同時に流延口から20℃のドラム上に流延した(バンド流延機)。溶剤含有率略20質量%の状態で剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をテンタークリップで固定し、横方向に1.1倍延伸しつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚さ25μmの光学フィルムを作製し、これを実施例1の光学フィルムとした。
[実施例2〜11、参考例および比較例1〜4]
実施例1の光学フィルムの作製において、光学フィルムに用いるポリエステルの種類及び添加量、フィルム膜厚を下記表に記載したとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜11、参考例および比較例1〜4の光学フィルムを作製した。
参考例の光学フィルムは光学性能、弾性率、陥没状ベコ、偏光子耐久性の点で優れているが膜厚が50μmであることから、薄膜化が難しく、本発明が解決しようとする課題を解決できない。
[評価]
得られた各実施例、参考例および比較例の光学フィルムを用いて、以下の評価を行った。各評価の結果を下記表2に記載した。
(光学性能の測定)
25℃相対湿度60%の環境下、波長590nmにおけるレターデーションをKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて測定した。
(弾性率の測定)
東洋ボールドウィン(株)製万能引っ張り試験機“STM T50BP”を用い、23℃、相対湿度60%雰囲気中、引張り速度10%/分で0.5%伸びにおける応力を測定し、MD及びTDの引張り弾性率の平均値を弾性率として測定した。
(陥没状ベコ評価)
各実施例、参考例および比較例の光学フィルムについて、3900mのロール状光学フィルムを巻き作製後、1週間経時させ、目視にて外観を観察し、下記判定を実施した。結果を表に示す。
A: ロールが変形しない。
B: ロール表面が凹凸状に変形する。
(偏光板の作製)
1)フィルムの鹸化
実施例、参考例及び比較例で作製した各実施例、参考例および比較例の光学フィルム及びフジタックTD40UC(富士フイルム(株)製)を37℃に調温した4.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(けん化液)に1分間浸漬した後、フィルムを水洗し、その後、0.05mol/Lの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、更に水洗浴を通した。そして、エアナイフによる水切りを3回繰り返し、水を落とした後に70℃の乾燥ゾーンに15秒間滞留させて乾燥し、鹸化処理したフィルムを作製した。
2)偏光子の作製
特開2001−141926号公報の実施例1に従い、2対のニップロール間に周速差を与え、長手方向に延伸し、厚み20μmの偏光膜を調製した。
3)貼り合わせ
このようにして得た偏光膜と、前記鹸化処理したフィルムのうちから2枚選び、これらで前記偏光膜を挟んだ後、PVA((株)クラレ製、PVA−117H)3%水溶液を接着剤として、偏光軸とフィルムの長手方向とが直交するようにロールツーロールで貼り合わせて偏光板を作製した。ここで、偏光膜の一方のフィルムは、下記表2に記載のフィルム群から選択される1枚を鹸化したフィルムとし、他方のフィルムはフジタックTD40UCを鹸化したフィルムとした。
(偏光子耐久性評価)
上記で作製した偏光板について、各実施例、参考例および各比較例の光学フィルムの片方の面を粘着剤でガラス板に貼り合わせたサンプル(約5cm×5cm)を2組作製した。これをクロスニコル配置して、日本分光(株)製自動偏光フィルム測定装置VAP−7070を用いて直交透過率を410nmで測定した。その後、60℃、相対湿度95%の環境下で400時間保存した後の直交透過率を前記方法で測定した。偏光板の偏光子耐久性の評価値を以下のように定義する。
偏光板の偏光子耐久性の評価値=[経時後の直交透過率(%)−経時前の直交透過率(%)]/ 経時前の直交透過率(%)
実用使用上問題が無いのは偏光板の偏光子耐久性の評価値が40以下の場合であり、偏光子耐久性の評価値は30以下であることが好ましく、偏光子耐久性の評価値は27以下であることがより好ましい。
得られた結果を、下記表2に記載した。
Figure 2015018162
実施例1〜11、比較例1、4および参考例の光学フィルムは、フィルムの弾性率が高いため、陥没上ベコが発生しないが、比較例2〜3の光学フィルムは弾性率が低いため、ロール状で1週間経時すると陥没上ベコが発生していた。
比較例4および参考例の光学フィルムは、経時後の直交透過率の変化が大きく、コントラストが低下した。一方、本発明の実施例1〜11の光学フィルムでは、偏光子耐久性が高く、比較例4および参考例の光学フィルムに対してコントラスト低下を抑制出来た。
(IPS型液晶表示装置実装評価)
市販の液晶テレビ(IPSモードのスリム型42型液晶テレビ)から、液晶セルを挟んでいる偏光板を剥がし取り、前記作製した偏光板を、表2に記載の各実施例、参考例および比較例の光学フィルム側が液晶セル側に配置されるように、粘着剤を介して液晶セルに再貼合した。組みなおした液晶テレビの表示特性を確認し、正面及び斜めからの輝度、色味を確認したところ、比較例1を用いて作製した偏光板では、斜めから観察した際の色味変化が大きくなり、表示特性に劣ることが確認された。実施例1〜11、比較例2〜4および参考例の偏光板はいずれも偏光板を剥がし取る前と同等の特性を示した。

Claims (11)

  1. セルロースエステルと、
    脂環式骨格を含み、水酸基末端の水素原子がモノカルボン酸由来のアシル基で置換されたポリエステルを少なくとも1種含み、
    厚みが10〜45μmであり、
    25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの面内レタデーション(Re)が−5〜5nm、
    25℃相対湿度60%の環境下における波長590nmの厚み方向のレタデーション(Rth)が−5〜5nm、
    弾性率が4.2GPa以上であることを特徴とする光学フィルム。
  2. 前記ポリエステルの数平均分子量Mnが、500〜3000である、請求項1に記載のフィルム。
  3. 前記ポリエステルが、非環状の脂肪族ジオールと脂環構造を含むジカルボン酸の重合体、又は脂環構造を含む脂肪族ジオールと非環状の脂肪族ジカルボン酸の重合体から誘導される、請求項1または2に記載の光学フィルム。
  4. 前記ポリエステルが、下記一般式(1)で表される繰返し単位を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
    Figure 2015018162
    (一般式(1)中、Xは炭素数2〜10の非環状の2価の連結基を表す。Yは3〜6員環の脂環構造を含む炭素数3〜12の連結基を表す。)
  5. 前記モノカルボン酸が、炭素数2〜10の脂肪族モノカルボン酸である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  6. 前記ポリエステルの水酸基価が10mgKOH/g以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  7. 前記ポリエステルの含有量が、前記セルロースエステルに対して5〜20質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムを少なくとも1枚含む偏光板。
  9. 液晶セルおよび該液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、
    前記偏光板の少なくとも1つが、請求項8に記載の偏光板である液晶表示装置。
  10. 前記液晶セルが、横電界スイッチングモード(IPS)型の液晶セルである、請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムが、偏光子と前記液晶セルとの間に配置される、請求項9または10に記載の液晶表示装置。
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