JP2015017057A - 配合錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロサルタンカリウムと、ヒドロクロロチアジドとを含む固形製剤において、類縁物質の生成、とりわけヒドロクロロチアジド由来の類縁物質の生成が抑制された、安定な固形製剤を提供すること。【解決手段】ロサルタンカリウムと、ヒドロクロロチアジドとを、実質的に互いに接触しないように含有する固形製剤。ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジドの少なくともいずれか一方は、顆粒の形態で含まれることが好ましい。本発明の特に好ましい形態は、ロサルタンカリウム粒及びヒドロクロロチアジド粒、並びに不活性成分のみからなるその他の部分から構成される錠剤である。【選択図】なし
Description
本発明は、ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジドを含む固形製剤に関する。
ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドとの配合剤は、高血圧症の治療剤として用いられている(非特許文献1)。ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドの配合錠は湿気に敏感であり、非乾燥条件に保存するとヒドロクロロチアジド由来の類縁物質を生じることが報告されている(非特許文献3)。
特許第5132872号公報には、ロサルタンとヒドロクロロチアジドとを含む医薬組成物が開示されているが、上述のヒドロクロロチアジド由来の類縁物質については言及されていない。
プレミネント(登録商標)配合錠医薬品インタビューフォーム(MSD株式会社2013年3月改定第12版)
Journal of Pharmaceutics 291(2005) 127-137
本発明は、保存安定性に優れ、ヒドロクロロチアジド由来の類縁物質の経時的生成及び色相の変化が低減された、ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジドを含む固形製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドとの接触を阻害し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ロサルタンカリウムと、ヒドロクロロチアジドとを、実質的に互いに接触しないように含有する固形製剤を提供する。
ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジドのうち少なくともいずれか一方は、顆粒の形態で固形製剤に含まれることが好ましい。
本発明の固形製剤は、耐湿性及び耐光性に優れ、高湿度下に長時間保管された場合であっても、類縁物質の生成による含量低下が抑制されている。さらに、曝光による色相の変化も抑制されており、安定性に優れた固形製剤である。
本発明の固形製剤はさらに、製造、運搬時の衝撃に耐えうる十分な錠剤硬度を備えた固形製剤である。
本発明の固形製剤は、有効成分としてロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドとを含む。本発明の固形製剤は上記2種類の有効成分に加えてさらに、適宜な不活性成分を含む。ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドとは、不活性成分により隔てられ、固形製剤中で互いに実質的に接触しない。
上述の不活性成分としては、一般的に医薬品の固形製剤に用いられる添加剤の中から適宜選択することができる。例えば、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコール、トウモロコシデンプン等のデンプン、部分アルファ化トウモロコシデンプン等の部分アルファ化デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース類、カルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。
本発明の固形製剤において、2種類の有効成分(ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジド)のうち、少なくともいずれか一方は、有効成分と不活性成分とを含む顆粒の形態として含まれる。2種類の有効成分のいずれもが顆粒の形態で含まれる場合は、両者は各々個別の顆粒として固形製剤に含まれる。すなわち、2種の有効成分のいずれもが顆粒の形態で含まれる本発明の固形製剤は、ロサルタンカリウムと不活性成分とからなる顆粒(ロサルタンカリウム粒)及びヒドロクロロチアジドと不活性成分とからなる顆粒(ヒドロクロロチアジド粒)並びに必要に応じて不活性成分のみからなるその他の部分から構成される。
有効成分を不活性成分と共に造粒して顆粒とすることで、有効成分の含量均一性及び取り扱い性の向上が期待できる。また、本発明の固形製剤を後述のように錠剤とする場合には、有効成分及び不活性成分を造粒して顆粒とする工程を経て、該顆粒を打錠することにより、錠剤は、製造時及び/又は流通時に与えられる衝撃に耐えうる、十分な硬度を確保することが可能となる。しかしながら、ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジドを混合し、これを不活性成分と共に造粒して2種の有効成分を含有する顆粒とすると、経時的に類縁物質を生じ、含量が低下する場合がある。特に、湿式造粒法により顆粒を製造した場合に、含量の低下がより顕著となる。本発明の固形製剤は、2種の有効成分を混合して造粒する工程を経ることなく製造されており、高湿度条件に保存された場合も含量経時的変化が抑制された安定な製剤である。
上述のロサルタンカリウム粒は、ロサルタンカリウムと不活性成分とを公知乃至慣用の方法により造粒することにより製造することができる。本発明においてロサルタンカリウム粒は、湿式造粒法により製造することが好ましく、結合剤を用いて又は用いずに、流動層造粒法により製造することが特に好ましい。
上述のヒドロクロロチアジド粒は、ヒドロクロロチアジドと不活性成分とを公知乃至慣用の方法により造粒することにより製造することができる。本発明においてヒドロクロロチアジド粒は、湿式造粒法により製造することが好ましく、結合剤を用いて又は用いずに、流動層造粒法により製造することが特に好ましい。
本発明の固形製剤は錠剤であり得る。
例えば、本発明の固形製剤を、ロサルタンカリウムを顆粒の形態で含有し、ヒドロクロロチアジドを未造粒の粉末として含む錠剤とする場合は、ロサルタンカリウム粒を製造した後、該ロサルタンカリウム粒と、ヒドロクロロチアジドと、不活性成分とを混合し、打錠することにより製造することができる。
本発明の固形製剤のもっとも好ましい形態は、ロサルタンカリウム粒及びヒドロクロロチアジド粒、並びに不活性成分のみからなるその他の部分から構成される錠剤である。本発明の固形製剤がこのような構成をとることにより、上述の含量低下及び色相変化は特に抑制される。このような形態の錠剤は、例えば、以下の工程(i)〜(iii)により製造することができる。
工程(i)ロサルタンカリウム粒とヒドロクロロチアジド粒とを上述の方法によりそれぞれ製造する工程、
工程(ii)該ロサルタンカリウム粒及びヒドロクロロチアジド粒と、適宜な不活性成分とを混合し、顆粒と不活性成分との混合物を調製する工程、および
工程(iii)該顆粒と不活性成分との混合物を打錠して錠剤とする工程。
工程(i)ロサルタンカリウム粒とヒドロクロロチアジド粒とを上述の方法によりそれぞれ製造する工程、
工程(ii)該ロサルタンカリウム粒及びヒドロクロロチアジド粒と、適宜な不活性成分とを混合し、顆粒と不活性成分との混合物を調製する工程、および
工程(iii)該顆粒と不活性成分との混合物を打錠して錠剤とする工程。
ロサルタンカリウム粒及びヒドロクロロチアジド粒を含む錠剤を調製する場合、両者の重量比は、ロサルタンカリウム粒:ヒドロクロロチアジド粒=15:16〜16:15の範囲から選択することが好ましい。また、ロサルタンカリウム粒及びヒドロクロロチアジド粒を含む錠剤が、さらに不活性成分のみからなるその他の部分を備える場合は、それらの重量比はロサルタンカリウム粒+ヒドロクロロチアジド粒:その他の部分=5:2〜4:1の範囲から選択することが好ましい。
上述のようにして得られた本発明の固形製剤は、類縁物質の生成が抑制されているばかりでなく、曝光による色相の変化が抑制されており、長期間に渡り白色の美しい外観を維持する。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例及び比較例で用いた不活性成分の商品名及び入手元を表1に示す。
(実施例1)
[ロサルタンカリウム粒の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ロサルタンカリウム(175g)、D−マンニトール(33.25g)、および部分アルファ化デンプン(113.75g)を5分間混合した。ここに、別に調製したヒドロキシプロピルセルロース溶液(ヒドロキシプロピルセルロース3.5gを精製水63gに溶解)を噴霧して造粒し、乾燥してロサルタンカリウム粒を得た。
[ヒドロクロロチアジド粒の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ヒドロクロロチアジド(43.75g)、D−マンニトール(267.75g)、およびヒドロキシプロピルセルロース(17.5g)を5分間混合した。ここに、別に調製したヒドロキシプロピルセルロース溶液(ヒドロキシプロピルセルロース3.5gを精製水63gに溶解)を噴霧して造粒し、乾燥してヒドロクロロチアジド粒を得た。
[配合錠の製造]
得られたロサルタンカリウム粒(138g)、ヒドロクロロチアジド粒(135g)、結晶セルロース(84g)、およびステアリン酸マグネシウム(3g)を秤取混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径8.9mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.0mm、硬度は8kgfであった。
[ロサルタンカリウム粒の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ロサルタンカリウム(175g)、D−マンニトール(33.25g)、および部分アルファ化デンプン(113.75g)を5分間混合した。ここに、別に調製したヒドロキシプロピルセルロース溶液(ヒドロキシプロピルセルロース3.5gを精製水63gに溶解)を噴霧して造粒し、乾燥してロサルタンカリウム粒を得た。
[ヒドロクロロチアジド粒の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ヒドロクロロチアジド(43.75g)、D−マンニトール(267.75g)、およびヒドロキシプロピルセルロース(17.5g)を5分間混合した。ここに、別に調製したヒドロキシプロピルセルロース溶液(ヒドロキシプロピルセルロース3.5gを精製水63gに溶解)を噴霧して造粒し、乾燥してヒドロクロロチアジド粒を得た。
[配合錠の製造]
得られたロサルタンカリウム粒(138g)、ヒドロクロロチアジド粒(135g)、結晶セルロース(84g)、およびステアリン酸マグネシウム(3g)を秤取混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径8.9mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.0mm、硬度は8kgfであった。
(実施例2)
[ロサルタンカリウム粒の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ロサルタンカリウム(50.0g)、D−マンニトール(87.0g)、および部分アルファ化デンプン(32.5g)を5分間混合した。ここに、精製水(46.0g)を噴霧して造粒し、乾燥してロサルタンカリウム粒を得た。
[配合錠の製造]
得られたロサルタンカリウム粒(169.5g)、ヒドロクロロチアジド(12.5g)、結晶セルロース(56.0g)及びステアリン酸マグネシウム(2.0g)を秤取混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径9.0mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.0mm、硬度は8.5kgfであった。
[ロサルタンカリウム粒の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ロサルタンカリウム(50.0g)、D−マンニトール(87.0g)、および部分アルファ化デンプン(32.5g)を5分間混合した。ここに、精製水(46.0g)を噴霧して造粒し、乾燥してロサルタンカリウム粒を得た。
[配合錠の製造]
得られたロサルタンカリウム粒(169.5g)、ヒドロクロロチアジド(12.5g)、結晶セルロース(56.0g)及びステアリン酸マグネシウム(2.0g)を秤取混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径9.0mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.0mm、硬度は8.5kgfであった。
(比較例1)
ロサルタンカリウム(175g)、ヒドロクロロチアジド(43.75g)、D−マンニトール(245g)、結晶セルロース(196g)、ヒドロキシプロピルセルロース(59.5g)、部分アルファ化デンプン(113.75g)、およびステアリン酸マグネシウム(7g)を混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径9.0mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.1mm、硬度は7kgfであった。
ロサルタンカリウム(175g)、ヒドロクロロチアジド(43.75g)、D−マンニトール(245g)、結晶セルロース(196g)、ヒドロキシプロピルセルロース(59.5g)、部分アルファ化デンプン(113.75g)、およびステアリン酸マグネシウム(7g)を混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径9.0mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.1mm、硬度は7kgfであった。
(比較例2)
[造粒末の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ロサルタンカリウム(50.0g)、ヒドロクロロチアジド(12.5g)、D−マンニトール(85.0g)、および部分アルファ化デンプン(32.5g)を5分間混合した。ここに、別に調製したヒドロキシプロピルセルロース溶液(ヒドロキシプロピルセルロース2.0gを精製水36gに溶解)を噴霧して造粒し、乾燥してロサルタンカリウムおよびヒドロクロロチアジドを含む造粒末を得た。
[配合錠の製造]
得られた造粒末(182g)、結晶セルロース(56.0g)、およびステアリン酸マグネシウム(2g)を秤取混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径9.0mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.0mm、硬度は6kgfであった。
[造粒末の製造]
流動層造粒乾燥機を用いて、ロサルタンカリウム(50.0g)、ヒドロクロロチアジド(12.5g)、D−マンニトール(85.0g)、および部分アルファ化デンプン(32.5g)を5分間混合した。ここに、別に調製したヒドロキシプロピルセルロース溶液(ヒドロキシプロピルセルロース2.0gを精製水36gに溶解)を噴霧して造粒し、乾燥してロサルタンカリウムおよびヒドロクロロチアジドを含む造粒末を得た。
[配合錠の製造]
得られた造粒末(182g)、結晶セルロース(56.0g)、およびステアリン酸マグネシウム(2g)を秤取混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所:VIRG024)を用い、直径9.0mmに圧縮成型して錠剤を得た。得られた錠剤1錠あたりの重量は240mgであり、厚みは4.0mm、硬度は6kgfであった。
(試験・評価)
実施例及び比較例で製造した配合錠を耐湿性および耐光性を評価した。また、ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド配合錠の市販品についても評価を行った。
実施例及び比較例で製造した配合錠を耐湿性および耐光性を評価した。また、ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド配合錠の市販品についても評価を行った。
〈耐湿性〉
各配合錠を相対湿度75%の条件下に保存し、保存後の各錠剤中の類縁物質の量を、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いて測定した。HPLCの測定条件等を以下に示す。
〈試料溶液の調製〉
リン酸水溶液(リン酸1mlを1000mlにメスアップして調製した。以下同じ。)約25mLに各配合錠5個を加え、よく振り混ぜて崩壊させた。アセトニトリル約150mlを加え、よく振り混ぜた後、超音波を照射した。アセトニトリルを加えて正確に250mlとした後、遠心分離した。上澄液5mlを正確に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて正確に20mlとした後、孔径0.45μm以下の面ブランフィルターでろ過し、ろ液を試料溶液とした。
〈標準溶液の調製〉
ロサルタンカリウム標準品約25mgを精密に量り、メタノールを加えて溶解し、正確に25mlとした。これを標準原液Aと称す。ヒドロクロロチアジド標準品を105℃で2時間乾燥し、その約25mgを精密に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて溶解し、正確に100mlとした。これを標準原液Bと称する。標準原液A及びBの各1mlずつを正確に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて正確に100mlとした。この液5mlを正確に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて20mlとし、孔径0.45μm以下の面メンブランフィルターでろ過し、ろ液を標準溶液とした。
〈測定〉
試料溶液及び標準溶液各10μlにつき次の条件で測定し、各ピーク面積を自動積分法により算出した。
検出器:紫外吸光高度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填した
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相A:リン酸水溶液
移動相B:アセトニトリル
移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次表2に示す通りに変えて濃度勾配を制御した。
各配合錠を相対湿度75%の条件下に保存し、保存後の各錠剤中の類縁物質の量を、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いて測定した。HPLCの測定条件等を以下に示す。
〈試料溶液の調製〉
リン酸水溶液(リン酸1mlを1000mlにメスアップして調製した。以下同じ。)約25mLに各配合錠5個を加え、よく振り混ぜて崩壊させた。アセトニトリル約150mlを加え、よく振り混ぜた後、超音波を照射した。アセトニトリルを加えて正確に250mlとした後、遠心分離した。上澄液5mlを正確に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて正確に20mlとした後、孔径0.45μm以下の面ブランフィルターでろ過し、ろ液を試料溶液とした。
〈標準溶液の調製〉
ロサルタンカリウム標準品約25mgを精密に量り、メタノールを加えて溶解し、正確に25mlとした。これを標準原液Aと称す。ヒドロクロロチアジド標準品を105℃で2時間乾燥し、その約25mgを精密に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて溶解し、正確に100mlとした。これを標準原液Bと称する。標準原液A及びBの各1mlずつを正確に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて正確に100mlとした。この液5mlを正確に量り、リン酸水溶液:アセトニトリル(1:1)混液を加えて20mlとし、孔径0.45μm以下の面メンブランフィルターでろ過し、ろ液を標準溶液とした。
〈測定〉
試料溶液及び標準溶液各10μlにつき次の条件で測定し、各ピーク面積を自動積分法により算出した。
検出器:紫外吸光高度計(測定波長:220nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填した
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相A:リン酸水溶液
移動相B:アセトニトリル
移動相の送液:移動相A及びBの混合比を次表2に示す通りに変えて濃度勾配を制御した。
実施例1及び2の錠剤は、類縁物質の生成が抑制されおり、市販品に比しても安定な製剤である。とりわけ、DSAの生成が顕著に抑制されている。
〈耐光性〉
各配合錠を曝光条件下で保存し、保存後の各錠剤中の類縁物質の量を、HPLCを用いて測定した。HPLCの測定方法及び測定条件は上述した通りである。また、保存後の各錠剤の黄色度(ASTM規格の方法D1925に準拠)を測定した。表5にHPLCの測定結果を、表6に黄色度の測定値を示す。
各配合錠を曝光条件下で保存し、保存後の各錠剤中の類縁物質の量を、HPLCを用いて測定した。HPLCの測定方法及び測定条件は上述した通りである。また、保存後の各錠剤の黄色度(ASTM規格の方法D1925に準拠)を測定した。表5にHPLCの測定結果を、表6に黄色度の測定値を示す。
市販品は曝光により黄色く変色するのに対し、実施例1で得られた錠剤は曝光の前後で黄色度にほとんど変化は見られず、白色の外観が保たれた。
本発明の固形製剤は、耐湿性及び耐光性に優れ、含量の経時的低下や曝光による色相の変化が低減されている。
Claims (2)
- ロサルタンカリウムと、ヒドロクロロチアジドとを、実質的に互いに接触しないように含有する固形製剤。
- ロサルタンカリウム及びヒドロクロロチアジドのうち少なくともいずれか一方を、顆粒の形態で含有する、請求項1に記載の固形製剤。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
JP2013144867A JP2015017057A (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 配合錠 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5844929B1 (ja) * | 2015-04-03 | 2016-01-20 | 共和薬品工業株式会社 | カンデサルタンシレキセチル及びヒドロクロロチアジドを含む錠剤 |
-
2013
- 2013-07-10 JP JP2013144867A patent/JP2015017057A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5844929B1 (ja) * | 2015-04-03 | 2016-01-20 | 共和薬品工業株式会社 | カンデサルタンシレキセチル及びヒドロクロロチアジドを含む錠剤 |
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