JP2024023702A - カルシウム拮抗剤及びアンジオテンシンii受容体拮抗剤を有効成分として含有する錠剤 - Google Patents

カルシウム拮抗剤及びアンジオテンシンii受容体拮抗剤を有効成分として含有する錠剤 Download PDF

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Abstract

【課題】アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤を有効成分として含有する製造時及び保存時の安定性が向上した錠剤を提供すること。【解決手段】本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤に対する安定化剤を含有する安定性が向上した錠剤に関する。該安定化剤として、ステアリン酸が挙げられる。【選択図】なし

Description

本発明は、カルシウム拮抗剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗剤を有効成分として含有する錠剤に関する。
本邦では、高血圧患者の治療法として、作用機序の異なる薬剤を組み合わせた併用療法が推奨されている。中でも、アンジオテンシンII(以下、「AII」と略すこともある)と拮抗し、AIIがAII受容体へ結合するのを阻害することにより血圧の降下作用を示す薬物であるアンジオテンシンII受容体拮抗剤と血管の平滑筋にあるカルシウムチャネルの機能を阻害し、血管拡張作用を示すカルシウム拮抗剤との併用療法が臨床上、広く用いられている。
最近では、強力かつ持続的な降圧効果を有するとともに、服薬アドヒアランス向上にも貢献できるカルシウム拮抗剤及びアンジオテンシンII受容体拮抗剤を配合された配合剤が開発され、市販されている。(特許文献1~5)
ところで、アンジオテンシンII受容体拮抗剤であるアジルサルタンは、同拮抗剤であるカンデサルタンシレキセチル同様、圧力をかけると純度が低下することが知られており、かかる純度低下を抑制した安定化製剤として、特許文献6には、炭素数12ないし22の金属セッケンを含有し、素錠の密度が1.2ないし1.4mg/mm、素錠の直径方向における破断面積あたりの硬度が0.1ないし0.4kg/mmである医薬用錠剤が記載されており、特許文献7には、アンジオテンシンII受容体拮抗剤にポリエチレングリコール6000などの低融点油状物質を含む経口用固形医薬が記載され、また特許文献8には、融点が20~90℃であるポリエチレングリコール及び20℃において2%水溶液ブルックフィールド型粘度計を用いて測定した粘度が1~4mPa・sのヒドロキシプロピルセルロースを含有する固形医薬組成物が記載されている。
さらに、特許文献9には、かかる不安定化を抑制した組成物として、該組成物の重量に対し,0.1~10重量%のクエン酸トリエチル,0.5~10重量%の融点が20℃未満のマクロゴール,0.5~10重量%のラウロマクロゴール,及び0.5~10重量%のステアリン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の安定化剤を含む組成物が記載されている。
一方、先に挙げたアジルサルタンとアムロジピンとの合剤に関する特許文献4においては、アジルサルタンを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤;固形製剤中25~75重量%の糖アルコール;アムロジピンベシル酸塩を含むカルシウム拮抗薬;微結晶セルロース、乳糖及びトウモロコシデンプンからなる群から選択される賦形剤;微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒプロメロースからなる群から選択される結合剤;分子量3,000~10,000のポリエチレングリコール;クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選択される崩壊剤;並びに滑沢剤を含有する、固形製剤であって、下記(1)~(3)のいずれかの固形製剤:
(1) アンジオテンシンII受容体拮抗剤とカルシウム拮抗薬を、前記賦形剤及び前記糖アルコールを含む添加剤と共に混合後、混合物に、前記ポリエチレングリコールと前記結合剤を含む添加剤とを溶媒に分散または溶解した液を噴霧しながら造粒する工程、及び
得られた造粒物に前記崩壊剤及び滑沢剤を含む添加剤を加えて混合後、圧縮成形する工程、を含んで製造される、固形製剤;
(2) アンジオテンシンII受容体拮抗剤を、前記賦形剤を含む添加剤と共に混合後、混合物に、前記ポリエチレングリコールと前記結合剤を含む添加剤とを溶媒に分散または溶解した液を噴霧しながら造粒する工程、及び別途、カルシウム拮抗薬を、前記賦形剤及び前記糖アルコールを含む添加剤と共に混合後、混合物に、前記結合剤を含む添加剤を溶媒に分散又は溶解した液を噴霧しながら造粒する工程、及び得られた式(I)で表される化合物又はその塩を含む造粒物及びカルシウム拮抗薬を含む造粒物に、前記崩壊剤及び滑沢剤を含む添加剤を加えて混合後、圧縮成形する工程、を含んで製造される、固形製剤;
(3)アンジオテンシンII受容体拮抗剤を、前記賦形剤を含む添加剤と共に混合後、混合物に、前記ポリエチレングリコールと前記結合剤を含む添加剤とを溶媒に分散又は溶解した液を噴霧しながら造粒し、得られる造粒物に、前記崩壊剤及び滑沢剤を含む添加剤を加えて、混合末とする工程、及び別途、カルシウム拮抗薬を、前記賦形剤及び前記糖アルコールを含む添加剤と共に混合後、混合物に、前記結合剤を含む添加剤を溶媒に分散又は溶解した液を噴霧しながら造粒し、得られる造粒物に前記崩壊剤及び滑沢剤を含む添加剤を加えて、混合末とする工程、及び得られた式(I)で表される化合物又はその塩を含む混合末とカルシウム拮抗薬を含む混合末とを層状に積み重ねて圧縮成形する工程、を含んで製造される、固形製剤、が記載されている。
特許第3057471号 特許第5148296号 特許第5570426号 特許第5666471号 WO 2014/058046 特許第3784084号 特許第2682353号 特許第5361188号 特開2018-154596
前述したようにアジルサルタンはカンデサルタン同様、圧力をかけることで純度が低下することが知られており、上記特許文献4,7に従い、純度を保つためにマクロゴール6000を添加すると、それはアムロジピンベシル酸塩の純度低下を引き起こすことが判明した。そこで、アジルサルタン及びアムロジピンベシル酸塩の両者の純度低下を防止できる安定化剤に関する鋭意研究を進めた結果、本発明を完成した。
即ち、本発明はアンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及び/又はカルシウム拮抗剤に対する安定化剤を含有する錠剤に関する。
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤に対する安定化剤を含有する錠剤に関する。
さらにまた本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及び/又はカルシウム拮抗剤を含有する安定な錠剤の製造方法に関する。
本発明の錠剤においては、製造時及び保存期間中において、アジルサルタン・アムロジピンの純度の低下が抑制される。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
(1)
本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及び/又はカルシウム拮抗剤に対する安定化剤を含有する錠剤に関する。
(2)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤に対する安定化剤を含有する錠剤に関する。
(3)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤がカンデサルタンシレキセチル又はアジルサルタンである上記(1)又は(2)記載の錠剤に関する。
(4)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤がアジルサルタンである上記(1)又は(2)記載の錠剤に関する。
(5)
また、本発明は、カルシウム拮抗剤がアムロジピンベシル酸塩、アゼルニジピン及びシルニジピンから選択される上記(1)~(4)記載の錠剤に関する。
(6)
また、本発明は、カルシウム拮抗剤がアムロジピンベシル酸塩である上記(1)~(4)記載の錠剤に関する。
(7)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤に対する安定化が、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油及びトリアセチンから選択される上記(1)、(3)~(6)記載の錠剤に関する。
(8)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤に対する安定化剤がステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル及び硬化油から選択される上記(1)~(6)記載の錠剤に関する。
(9)
また、本発明は、賦形剤がD-マンニトール、乳糖、トウモロコシデンプン、及び結晶セルロースから選択される上記(1)~(8)記載の錠剤に関する。
(10)
また、本発明は、賦形剤がD-マンニトールである上記(1)~(8)記載の錠剤に関する。
(11)
また、本発明は、さらに滑沢剤を含有していても良い上記(1)~(10)記載の錠剤に関する。
(12)
また、本発明は、滑沢剤がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、及びフマル酸ステアリルナトリウムから選択される上記(11)記載の錠剤に関する。
(13)
また、本発明は、さらに結合剤を含有していても良い上記(1)~(12)記載の錠剤に関する。
(14)
また、本発明は、結合剤がHPC、結晶セルロース、ヒプロメロース、α化デンプン、及びPVPから選択される上記(13)記載の錠剤に関する。
(15)
また、本発明は、さらに崩壊剤を含有していても良い上記(1)~(14)記載の錠剤に関する。
(16)
また、本発明は、崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、L-HPC、部分α化デンプン、及びデンプングリコール酸ナトリウムから選択される上記(15)記載の錠剤に関する。
(17)
さらにフィルムコーティングされていても良い上記(1)~(16)記載の錠剤に関する。
(18)
また、本発明は、直打法又は造粒法により製造される上記(1)~(17)記載の錠剤に関する。
(19)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤が素錠中に均一に分散している上記(1)~(18)記載の錠剤に関する。
(20)
また、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤に同等な圧力を負荷することにより製造される上記(1)~(18)記載の錠剤に関する。
(21)
さらにまた、本発明は、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及び/又はカルシウム拮抗剤に対する安定化剤を混合し、必要に応じて造粒した後、必要に応じて打錠することを特徴とする安定な錠剤の製造方法に関する。
本発明で用いられるアンジオテンシンII受容体拮抗剤としては、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、カンデサルタンシレキセチル又はアジルサルタンが挙げられ、好ましくは、カンデサルタンシレキセチル又はアジルサルタンが挙げられる。錠剤(素錠)中のアンジオテンシンII受容体拮抗剤の含有量としては、例えばアジルサルタンでは、20mgが好ましい。
本発明で用いられるカルシウム拮抗剤としては、ニトレンジピン、ニソルジピン、マニジピン、アムロジピンベシル酸塩、アゼルニジピン又はシルニジピンが挙げられ、好ましくは、アムロジピンベシル酸塩、アゼルニジピン又はシルニジピンが挙げられる。錠剤(素錠)中のカルシウム拮抗剤の含有量としては、アムロジピンベシル酸塩では、2.5mg、5mgが好ましい。
本発明で用いることができる安定化剤としては、油脂、飽和高級脂肪酸、脂肪、非イオン性界面活性剤が挙げられ、好ましくは、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油及びトリアセチン、更に好ましくはステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油及びトリアセチンが挙げられる。
錠剤(素錠)中の安定化剤の含有量は、好ましくは、1~10%であり、更に好ましくは、3~5%である。
本発明で用いることができる賦形剤としては、D-マンニトール、乳糖、トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、部分α化デンプン、結晶セルロース、ブドウ糖、白糖、果糖、リン酸カルシウム等が挙げられ、好ましくは、D-マンニトール、乳糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロースが挙げられ、更に好ましくはD-マンニトールが挙げられる。錠剤(素錠)中の賦形剤の含有量は、30~90%が好ましい。

本発明で用いることができる滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、好ましくは、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウムが挙げられ、更に好ましくはステアリン酸マグネシウムが挙げられる。錠剤(素錠)中の滑沢剤の錠剤中の含有量は、0.4~4%が好ましい。

本発明で用いることができる結合剤としては、HPC、結晶セルロース、ヒプロメロース、α化デンプン、PVP、ゼラチン、デンプン類等が挙げられ、好ましくは、
HPC、結晶セルロース、ヒプロメロース、α化デンプン、PVPが挙げられる。

本発明で用いることができる崩壊剤としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、L-HPC、部分α化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ、デンプングリコール酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくは、クロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、L-HPC、部分α化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウムが挙げられる。
本発明の素錠には、流動化剤、界面活性剤、着色剤を含有していても良い。

更に、本発明の錠剤は、フィルムコーティングされていても良い。フィルムコーティング層には、二酸化チタン等の遮光剤、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄等の着色剤、PEG,クエン酸トリエチル等の可塑剤、HPC,ヒプロメロース等のフィルム基剤が使用できる。
本発明の錠剤は、湿式造粒法などの顆粒打錠法、直接打錠法(直打法)何れでも使用でき、また普通錠の他、2層錠、OD錠であっても良い。
本発明の錠剤を直打法により製造する場合、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤及び/又はカルシウム拮抗剤に対する安定化剤を混合した後、打錠することにより得ることができる。

また、造粒法としては、以下の方法が挙げられる。
A 1顆粒、1段造粒
1)アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウム拮抗剤を、安定化剤、賦形剤と混合後(必要に応じて崩壊剤等を含んでもよい)、結合剤を用いて造粒し、造粒品を得る工程
2)得られた造粒品に、必要に応じて賦形剤や崩壊剤等を混合後、滑沢剤を混合し、圧縮成形する工程により医薬組成物を得る方法。

B 2顆粒、各1段造粒
1)アンジオテンシンII受容体拮抗剤を、安定化剤、賦形剤と混合後(必要に応じて崩壊剤等を含んでもよい)、結合剤を用いて造粒し、造粒品を得る工程
2)カルシウム拮抗剤を賦形剤と混合後(必要に応じて安定化剤や崩壊剤を含んでもよい)、結合剤を用いて造粒し、造粒品を得る工程
3)得られたそれぞれの造粒品、及び必要に応じて賦形剤や崩壊剤等を混合後、滑沢剤を混合し、圧縮成形する工程により医薬組成物を得る方法。

C 1顆粒、2段造粒
1)アンジオテンシンII受容体拮抗剤を、安定化剤、賦形剤と混合後(必要に応じて崩壊剤を含んでもよい)、結合剤を用い、造粒し、1次造粒品を得る工程
2)得られた1次造粒品を、賦形剤及びカルシウム拮抗剤と混合後(必要に応じて安定化剤や崩壊剤を含んでもよい)、結合剤を用いて造粒し、2次造粒品を得る工程
3)得られた2次造粒品に、必要に応じて賦形剤や崩壊剤等を混合後、滑沢剤を混合し、圧縮成形する工程により医薬組成物を得る方法。
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
安定化剤としてショ糖脂肪酸エステル、トリアセチン及び硬化油を含有した錠剤に関する安定性試験(安定化剤としてPEG-6000を含有した錠剤及び安定化剤なしの錠剤を比較例として使用)

(錠剤の製造)
アジルサルタン200.00mg、アムロジピンベシル酸塩34.70mg、D―マンニトール1717.30mg、結晶セルロース230.00mg、安定化剤100.00mg、及びステアリン酸マグネシウム18.00mgをめのう乳鉢で混合した後、単発打錠機で、打錠圧10KNで打錠し、表1記載の1錠230mgの錠剤を得た。
安定化剤を含有していない場合は、D―マンニトール1817.30mg使用した。

(試験方法)
安定性試験は、50℃気密条件下にポリ袋/外装アルミ袋で包装した上記錠剤を1,2週間保存し、それぞれ類縁物質を測定した。
類縁物質の測定方法
1錠を粉砕し、20mLのメスフラスコにいれて、THF/水混液(1:1)を加えて20mLとする。激しく振り混ぜて溶解させた後に0.45μm以下のメンブレンフィルターでろ過した液を試料溶液とする。その試料溶液5μLを正確にとり、液体クロマトグラフィーにより試験を行う。

検出器:紫外吸光光度計(測定波長237nm)
カラム:内径3.0 mm, 長さ10cm, のステンレス管に3.5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相A:水/トリフルオロ酢酸混液(5000:1)
移動相B:アセトニトリル
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を次のように変えて濃度勾配制御する。
流量:毎分0.7mL
オートサンプラー内の温度:10℃付近の一定温度
使用したカラム:Xbridge C18, 内径3.0mm、 長さ10cm 粒子径3.5μm
使用機器:ACQUITY ARCシステム(日本ウォーターズ)

(試験結果)
試験結果を表3に記載する。
表3中、AMLはアムロジピンベシル酸塩を、AZLはアジルサルタンを表す。

表3から明らかなようにステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、トリアセチン、マクロゴール6000は、無添加の場合に比べ、アジルサルタンの保存安定性を向上させた。
一方、ショ糖脂肪酸エステル及び硬化油は、アムロジピンベシル酸塩の保存安定性を向上させたが、マクロゴール6000は、アムロジピンベシル酸塩の分解を促進した。
安定化剤としてステアリン酸を含有する錠剤に関する安定性試験(PEG-6000又はラウロマクロゴールを含有する錠剤及び安定化剤なしの錠剤を比較例として使用)
(錠剤の製造)
実施例1と同様にして錠剤(各成分の割合も表1と同じ)を得た。

(試験方法)
安定化試験方法は実施例1と同様にして行った。

(試験結果)
試験結果を表4に記載する。
表4から明らかなようにステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、マクロゴール6000、ラウロマクロゴールは、無添加の場合に比べ、アジルサルタンの保存安定性を向上させた。
一方、ステアリン酸は、アムロジピンベシル酸塩の保存安定性を向上させたが、マクロゴール6000及びラウロマクロゴールは、アムロジピンベシル酸塩の分解を促進した。
湿式造粒法による製造(1)
(錠剤の製造)
アジルサルタン、アムロジピンベシル酸塩、D-マンニトール、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、結晶セルロースを流動層造粒機に投入し、造粒液(ヒドロキシプロピルセルロース10.50gを精製水170gの割合で溶解)を噴霧して造粒する。その後、そのまま乾燥する。次いで、篩を用いて篩過する。
整粒品及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースをポリ袋に入れ混合する。その後ステアリン酸マグネシウムをさらに加え混合する。得られた混合物を打錠機にて、質量230mgの表5記載の錠剤を得る。
湿式造粒法による製造(2)

(錠剤の製造)
アジルサルタン、アムロジピンベシル酸塩、D-マンニトール、トウモロコシデンプン、硬化油、結晶セルロースを流動層造粒機に投入し、造粒液(ヒドロキシプロピルセルロース6gを精製水170gの割合で溶解)を噴霧して造粒する。その後、そのまま乾燥する。次いで、篩を用いて篩過する。
整粒品及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースをポリ袋に入れ混合する。その後ステアリン酸マグネシウムをさらに加え混合する。得られた混合物を打錠機にて、質量230mgの表6記載の錠剤を得る。

Claims (3)

  1. アンジオテンシンII受容体拮抗剤、カルシウム拮抗剤、賦形剤、並びにアンジオテンシンII受容体拮抗剤に対する安定化剤を含有する錠剤であって、
    アンジオテンシンII受容体拮抗剤がアジルサルタンであり、カルシウム拮抗剤がアムロ
    ジピンベシル酸塩であり、アンジオテンシンII受容体拮抗剤に対する安定化剤が、ステアリン酸であり、賦形剤としてD-マンニトールを含有する上記錠剤(ただし、2層錠を除く)。
  2. さらに賦形剤として結晶セルロースを含有する請求項1記載の錠剤。
  3. さらにフィルムコーティングされていても良い請求項1又は2記載の錠剤。
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