JP2015016736A - シートベルト用ウェビング - Google Patents

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啓太 松浦
Keita Matsuura
啓太 松浦
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Abstract

【課題】ウェビングの捻れの有無を手触りで確認することができ、捻れのない状態で着用することができるシートベルト用ウェビングを提供する。
【解決手段】経糸3a、3bと緯糸5とを用いて製織された織布からなり、その幅方向の一端部側7には、緯糸5から形成された複数の第1ループ9が配されており、他端部側11には、緯糸から形成された複数の第2ループ13が配されている。また、複数の第2ループ13は絡み糸15が編み込まれて互いに結ばれている。更に、経糸3a、3bは、一端部側7に用いられているものと、他端部側11に用いられているものとでは、繊度が異なっている。経糸3a、3bの繊度は、一端部側7のものと比べて、他端部側11のものの方が大きいことが好ましい。また、絡み糸15はモノフィラメントであることが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、シートベルト用ウェビングに関する。更に詳しくは、本発明は、着用したときにウェビングの捩れの有無を手触りで確認することができ、捩れのない状態で着用することができるシートベルト用ウェビングに関する。
従来、自動車などの乗物の衝突時等に乗員を座席に拘束する装置としてシートベルトが知られている。例えば、ウェビングが乗員の肩から胸及び腰にかけて掛け渡される3点式シートベルトが知られている。この場合、乗員は、ウェビングの捩れ等を目視により確認することはせず、引き出すことも多い。
上述のようなシートベルト装置として、複数本の経糸と緯糸を交差させて織り込んで帯状に形成し、緯糸の一方の端部に絡み糸が織り込まれ、ほつれが防止されているウェビングが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−254740号公報
特許文献1に記載されたシートベルト装置では、ウェビングの縦方向の強度の向上が図られている。しかし、着用するときにウェビングが捩れることがある。
本発明は上述の従来の状況に鑑みてなされたものであり、着用したときにウェビングの捩れの有無を手触りで確認することができ、捩れのない状態で着用することができるシートベルト用ウェビングを提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.経糸と緯糸とを用いて製織された織布からなるシートベルト用ウェビングであって、
その幅方向の一端部側には、前記緯糸から形成された複数の第1ループが配されており、
その幅方向の他端部側には、前記緯糸から形成された複数の第2ループが配されており、
前記複数の第2ループは絡み糸が編み込まれて互いに結ばれており、
前記経糸は、前記一端部側に用いられているものと、前記他端部側に用いられているものとでは、繊度が異なっていることを特徴とするシートベルト用ウェビング。
2.前記経糸の繊度は、前記一端部側のものと比べて、前記他端部側のものの方が大きい前記1.に記載のシートベルト用ウェビング。
3.前記絡み糸はモノフィラメントである前記1.又は2.に記載のシートベルト用ウェビング。
本発明のシートベルト用ウェビングは、幅方向の他端部側に、緯糸から形成された複数の第2ループが配されている。また、複数の第2ループは絡み糸が編み込まれて互いに結ばれている。更に、幅方向の一端部側と他端部側とで、経糸の繊度が異なっている。即ち、幅方向の一端部側と他端部側とでウェビングの厚さが異なっている。
このような構成とされていると、乗員がシートベルトを着用するときに、ウェビングを目視しなくても、幅方向の厚薄及び絡み糸の手触りによってウェビングの捩れの有無を確認することができる。そのため、ウェビングに捩れがない状態で着用することができる。従って、シートベルトが本来有する性能が十分に発揮され、安全を確保することができる。
請求項2のシートベルト用ウェビングでは、経糸の繊度が、幅方向の一端部側のものと比べて、他端端部のものの方が大きい。
このような構成とされていると、ウェビングの引き出し時、手でウェビングに触れたときに、絡み糸が編み込まれた側が厚いことと、絡み糸の触感とによって、目視しなくても、手触りでウェビングの捩れの有無をより容易に確認することができる。
請求項3のシートベルト用ウェビングでは、絡み糸はモノフィラメントである。
このような構成とされていると、ウェビングの幅方向の厚薄と、絡み糸のモノフィラメントの特有の触感とによって、目視しなくても、手触りでウェビングの捩れの有無をより容易に確認することができる。
以下、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ後述のように詳細に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品であることを表す。
乗員がシートベルトを着用している様子を示す説明図である。 ウェビングが捩れずに正常に引き出されている様子を示す説明図である。 引き出されるときにウェビングが捩れている様子を示す説明図である。 一端部側と他端部側の経糸の繊度が異なるウェビングの一例の模式的な平面図である。 一端部側と他端部側の経糸の繊度が異なるウェビングの他例の模式的な平面図である。 一端部側と他端部側の経糸の繊度が異なるウェビングの他例の模式的な平面図である。 一端部側と他端部側の経糸の繊度が異なるウェビングの他例の模式的な平面図である。
以下、本発明を、図も参照しながら詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係るシートベルト用ウェビング(1)[以下、ウェビング(1)ということもある。]は、経糸(3a、3b、3c)と緯糸(5)とを用いて製織された織布からなる。また、その幅方向の一端部側(7)には、緯糸(5)から形成された複数の第1ループ(9)が配されている。更に、その幅方向の他端部側(11)には、緯糸(5)から形成された複数の第2ループ(13)が配されている。また、複数の第2ループ(13)は絡み糸(15)が編み込まれて互いに結ばれている。更に、一端部側(7)に用いられている経糸(3)と、他端部側(11)に用いられている経糸(3)とでは、繊度が異なっている。
(1)シートベルト装置
本実施形態に係るシートベルト用ウェビング(1)が用いられるシートベルト装置(17)は特に限定されない。例えば、図1のシートベルト装置(17)では、ウェビング(1)は、ボディパネルのピラーの下部に取り付けられたリトラクター(21)から引き出される。即ち、ウェビング(1)の一端部にはリトラクター(21)が配置されている。また、ウェビング(1)は、乗員(19)の側方上部に固定されたスルーアンカー(23)のウェビング挿通孔(25)に挿通されている。
ウェビング(1)は、スルーアンカー(23)から下方に向かって引き出される。また、ウェビング(1)にはタングプレート(27)が挿通されている。そして、タングプレート(27)は、車両用シート(29)に取り付けられたバックル(31)に着脱可能に係合されるようになっている。また、ウェビング(1)の他端部は、フロアパネル又はシートパネルの下部に配置されたアンカー(33)に取り付けられている。
本実施形態に係るシートベルト用ウェビング(1)は、上述のようにスルーアンカー(23)のウェビング挿通孔(25)に挿通されている。そして、着座した乗員(19)は、ウェビング(1)を手(35)で持ってスルーアンカー(23)から下方に向かって引き出す(図2、3参照)。例えば、図1のパッセンジャーズシートの場合、左手でウェビング(1)を持って引き出し、その後、右手でタングプレート(27)を持ち、バックル(31)に係合させてシートベルトを装着する。このような手順は一例であり、人によって装着の手順は異なる。しかし、ウェビング(1)を下方に引き出し、タングプレート(27)をバックル(31)に係合させる操作は共通である。また、装着の際に手(35)でウェビング(1)を引き出すことも共通している。
シートベルトの装着は、上述のように人手によってなされる。また、目視によりウェビング(1)の捩れの有無を確認しながら装着すればよいが、目視により確認しないこともある。この場合、ウェビング(1)が捩れたまま装着されてしまうこともある[図3の捩れ部(37)参照]。このような捩れを防止する形態としては、以下のようなものが挙げられる。
(2)実施形態1
実施形態1のシートベルト用ウェビング(1)では、繊度の小さい経糸(3a)を用いてなる領域(39)と、繊度の大きい経糸(3b)を用いてなる領域(41)とを備える形態とすることができる(図4参照)。このウェビング(1)では、領域(39)の領域(41)に対する幅方向における寸法比を、領域(41)の幅方向の寸法を1としたときに、0.7〜1.3とすることができる。また、この寸法比は、1/0.9〜1.1とすることもできる。
また、繊度が小さい経糸(3a)を用いてなる領域(39)は、繊度が大きい経糸(3b)を用いてなる領域(41)と比べて、手(35)で持ったときの触感により薄く感じられる。そのため、目視しなくてもウェビング(1)を手(35)で持ったときの触感により捩れの有無[捩れのない図2及び捩れ部(37)がある図3参照]を確認することができる。
繊度の小さい経糸(3a)及び繊度の大きい経糸(3b)の各々の繊度は、ウェビング(1)の長さ方向の引張強さが十分である限り、特に限定されない。幅方向の一端部側(7)及び他端部側(11)のうちの一方の繊度の小さい側の経糸(3a)は、75〜1100dtexとすることができ、280〜700dtexであることが好ましい。一方、繊度の大きい側の経糸(3b)は、1100〜2200dtexとすることができ、1670〜2000dtexであることが好ましい。
また、実施形態1では、領域(39)の領域(41)に対する、ウェビング(1)の幅方向における寸法比が0.7以上と大きい。そのため、長さ方向の引張強さの観点で、繊度の小さい経糸(3a)の繊度は、280〜700dtex、特に400〜560dtexであることが好ましい。一方、領域(39)と領域(41)との厚薄の差を大きくするために、繊度の大きい経糸(3b)の繊度は、1100〜2200dtex、特に1400〜1670dtexであることが好ましい。
ウェビング(1)には緯糸(5)が織り込まれている。そして、ウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)には緯糸(5)から形成された複数の第1ループ(9)が配されている。一方、他端部側(11)側には緯糸(5)から形成された複数の第2ループ(13)が配されている。この緯糸(5)の繊度は特に限定されないが、250〜1500dtex、特に500〜1000dtexであることが好ましい。
更に、緯糸(5)は、ウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)では経糸(3)と製織されている。一方、ウェビング(1)の幅方向の他端部側(11)では経糸(3)と製織されていない。このままでは、他端部側(11)ではウェビング(1)がほつれてしまう。そこで、他端部側(11)の複数の第2ループ(13)には、編み針(N)によって絡み糸(15)が編み込まれて互いに結ばれている。
上述のように、緯糸(5)からなる複数の第2ループ(13)に、絡み糸(15)が編み込まれていると、経糸(3)と緯糸(5)とが製織されているウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)とは明らかに触感が異なる。この場合、ウェビング(1)の幅方向の他端部側(11)で繊度の大きい経糸(3b)を用いることが好ましい。このようにすれば、経糸(3b)の繊度が大きいことによる触感と、絡み糸(15)による特有の触感との相乗効果で、ウェビング(1)の捩れの有無をより容易に確認することができる。
また、絡み糸(15)はモノフィラメントでもよく、マルチフィラメントでもよいが、モノフィラメントであることが好ましい。モノフィラメントであれば、マルチフィラメントとは異なる特有の触感により、ウェビング(1)の捩れの有無をより容易に確認することができる。絡み糸(15)がモノフィラメントである場合、繊度等は特に限定されない。繊度は500〜1000dtex、特に500〜800dtexであることが好ましい。また、十分な強度を有し、且つ伸縮し難い絡み糸(15)であることが好ましい。即ち、絡み糸(15)の引張強さは3〜10cN/dtex、引張伸びは10〜20%、乾熱収縮率は5%以下であることが好ましい。
(3)実施形態2
以下、図5〜7を用いて実施形態2により本発明を具体的に説明する。尚、前述の実施形態1と同一の構成については、同一の符号を付し、同一の構成、構造等の説明は省略する。
実施形態2に係るウェビング(1)では、ウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)又は他端部側(11)に、所定本数の繊度の小さい経糸(3a)が配されて領域(43)が形成される(図5参照)。図5では、一端部側(7)に領域(43)が形成されているが、他端部側(11)に領域(43)が形成されていてもよい。領域(43)の形成に用いられる繊度の小さい経糸(3a)の本数は、8〜40本、特に20〜30本とすることができる。これにより、領域(41)と比べて薄い領域(43)を形成することができる。
また、実施形態2では、領域(43)の幅方向における寸法が小さい。そのため、繊度の小さい経糸(3a)としてより繊度の小さい経糸(3a)を用いても、ウェビング(1)の長さ方向の引張強さの低下が問題になることはない。
更に、実施形態2では、ウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)又は他端部側(11)に、所定本数の、より繊度が大きい経糸(3c)を配して領域(45)を形成することもできる(図6参照)。図6では、他端部側(11)に領域(45)が形成されているが、一端部側(7)に領域(45)が形成されていてもよい。経糸(3c)の本数は、8〜40本、特に20〜30本とすることができる。また、経糸(3c)の繊度は、1670〜2200dtexとすることができ、経糸(3b)の繊度によっては、1700〜1800dtexとすることもできる。これにより、領域(41)と比べて厚い領域(45)を形成することができる。
また、変形例として、例えば、図7のように、ウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)に領域(43)を形成するとともに、他端部側(11)に領域(45)を形成することができる。このように、領域(43)及び領域(45)をともに形成したときは、より容易にウェビング(1)の捩れの有無を確認することができる。この場合、領域(43)と領域(45)との間の中間部は、繊度の大きい経糸(3b)を用いてなる領域(41)とすることができる。
このように、ウェビング(1)の幅方向の一端部側(7)及び他端部側(11)に、領域(43)及び領域(45)のうちの少なくとも一方を形成することができる。これにより、手(35)の触感によりウェビング(1)の捩れの有無を容易に確認することができる。
尚、実施形態2では、領域(43)及び領域(45)の各々を、経糸(3a、3c)の本数によって設定したが、領域(43)及び領域(45)は、それぞれの幅をウェビング(1)の幅方向の一端又は他端からの寸法によって設定することもできる。この寸法は、1.0〜10.0mm、特に2.0〜8.0mmとすることができる。このように、領域(43)及び領域(45)の各々の幅方向の寸法を特定することによっても、手(35)の触感によりウェビング(1)の捩れの有無を容易に確認することができる。
(4)ウェビングの長さ、幅及び用いられる糸
ウェビング(1)の長さは特に限定されない。3点式シートベルトでは、通常、2000〜4000mm、好ましくは、3000〜3700mmである。この範囲の長さであれば、肩、胸及び腰に架け渡すことができるとともに、リトラクター(21)に巻き取り易く好適である。ウェビング(1)の幅は特に限定されない。通常46〜54mm、好ましくは、47〜49mmである。この範囲の幅であれば、乗員に不快感を与えることなく、快適にシートベルトを装着することができる。
ウェビング(1)の製造に用いられる糸は特に限定されず、公知の糸を幅広く用いることができる。糸としては、好ましくは、合成樹脂からなるフィラメントが用いられる。このフィラメントとしては、マルチフィラメントとモノフィラメントとがあるが、経糸(3a、3b、3c)及び緯糸(5)としては、通常、マルチフィラメントが用いられる。また、絡み糸(15)としては、前述のように、モノフィラメントが用いられる。フィラメントの材質は特に限定されず、各種の合成樹脂からなるフィラメントを用いることができる。
合成樹脂は特に限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。合成樹脂としては、特にポリエステル系樹脂及びポリアミド系樹脂が好ましい。また、優れた引張強さを有するPET等のポリエステル系樹脂がより好ましい。
また、経糸(3a、3b、3c)がマルチフィラメントであるとき、フィラメント数は特に限定されず、繊度等によって設定することができる。フィラメント数は、45〜300本とすることができ、特に100〜200本であることが好ましい。また、緯糸(5)がマルチフィラメントであるとき、フィラメント数は特に限定されず、繊度等によって設定することができる。フィラメント数は、20〜200本とすることができ、特に45〜130本であることが好ましい。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
(1)シートベルト用ウェビングの構成
実施例1
本実施例に係るシートベルト用ウェビング1は、図1のように、スルーアンカー23のウェビング挿通孔25から引き出されて用いられる。このウェビング1の幅は47mmである。このウェビング1では、図5のように、幅方向の一端部側7では繊度が560dtexの経糸3aが用いられて領域43が形成されている。一方、他端部側11では繊度が1670dtexの経糸3bが用いられて領域41が形成されている。また、領域43の幅は3.0mmであり、領域41の幅は44mmである。更に、経糸3a、3bはいずれもPET樹脂からなるマルチフィラメントである。また、経糸3aのフィラメント数は48本であり、経糸3bのフィラメント数は144本である。
緯糸5はPET樹脂からなるマルチフィラメントである。その繊度は700dtexであり、フィラメント数は96本である。また、ウェビング1の幅方向の一端部側7の緯糸5から形成された複数の第1ループ9は経糸3aと製織されている。一方、他端部側11の緯糸5から形成された複数の第2ループ13は経糸3bと製織されていない。そして、複数の第2ループ13に絡み糸15が編み込まれている。絡み糸15はPET製のモノフィラメントであり、繊度は677dtexである。更に、絡み糸15の引張強さは5.9cN/dtex、引張伸びは15%、乾熱収縮率は3%である。また、領域43の織物組織は1/1平織組織である。一方、領域41の織物組織は2/2綾織組織である。
実施例2
領域41の織物組織を3/3綾織組織とした他は、実施例1と同様にしてシートベルト用ウェビング1を作製した。
(2)シートベルト用ウェビングの作用
実施例1のシートベルト用ウェビング1では、幅方向の一端部側7では繊度が小さい経糸3aが用いられ、他端部側11では繊度が大きい経糸3bが用いられている。このように、経糸3a、3bの繊度の相違によって、幅方向の一端部側7は相対的に薄い領域43、他端部側11は相対的に厚い領域41とされている。そのため、乗員19がウェビング1を手35で持ってスルーアンカー23から引き出すとき、目視で確認しなくても、手35の触感によるウェビング1の厚薄によって捩れの有無を確認することができる。
また、ウェビング1の他端部側11では、複数の第2ループ13にPET製のモノフィラメントからなる絡み糸15が編み込まれている。従って、モノフィラメントの特有の触感により他端部側11であることが分かり易い。このように、ウェビング1の他端部側11では、一端部側9と比べて厚いことと、モノフィラメントからなる絡み糸15の特有の触感とによって、捩れの有無をより容易に確認することができる。
更に、実施例2のシートベルト用ウェビング1では、他端部側11の織物組織が3/3綾織組織である。そのため、他端部側11の織物組織が2/2綾織組織である実施例1と比べて、領域41は実施例1より更に厚く感じられる。従って、手35の触感によるウェビング1の厚薄によって捩れの有無を特に容易に確認することができる。このように、経糸3a、3bの繊度の相違に加えて、異なる織物組織とすることによって、触感による捩れの有無をより容易に確認することができるウェビング1とすることもできる。
尚、本発明においては、上述の具体的な実施例に限られず、目的、用途等に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、実施例1、2では、ウェビング1の幅を47mmとしたが、衝突時等に乗員19を確実に拘束することができ、且つ乗員19に過度な負荷が加わらない範囲で、より幅狭とすることもできる。また、幅広とすることもできる。更に、実施例1、2では、領域43の幅を3.0mmとし、領域41の幅を44mmとしたが、この幅に限定されず、ウェビング1の全幅及び長さ方向の引張強さ等によって適宜調整することができる。更に、実施例1、2では、ウェビング1の長さを3500mmとしたが、これに限られず、シートベルト装置17が搭載される乗り物の種類に応じて適宜調整することができる。
また、実施例1、2では、領域43の織物組織を1/1平織組織とし、領域41の織物組織を2/2綾織組織又は3/3綾織組織とした。これらの領域43及び領域41の各々の織物組織は特に限定されない。組織としては、1/1組織、2/1組織、1/2組織、2/2組織、2/3組織、3/2組織、3/3組織等とすることができる。更に、織物組織としては、平織組織、綾織組織、斜子組織、朱子組織等の各種の織物組織とすることができる。これらの織物は、手35で触れたときの触感として、薄い領域はより薄く、厚い領域はより厚く感じられる組織の組み合わせとすることが好ましい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
引き出すときにウェビングの捩れの有無を手の触感によって容易に確認することができるシートベルト用ウェビングの技術分野において利用することができる。
1;シートベルト用ウェビング、3a、3b、3c;経糸、5;緯糸、7;一端部側、9;第1ループ、11;他端部側、13;第2ループ、15;絡み糸、17;シートベルト装置、19;乗員、21;リトラクター、23;スルーアンカー、25;ウェビング挿通孔、27;タングプレート、29;車両用シート、31;バックル、33;アンカー、35;手、37;捩れ部、39、43;繊度の小さい経糸を用いてなる領域、41;繊度の大きい経糸を用いてなる領域、45;より繊度の大きい経糸を用いてなる領域、N;編み針。

Claims (3)

  1. 経糸と緯糸とを用いて製織された織布からなるシートベルト用ウェビングであって、
    その幅方向の一端部側には、前記緯糸から形成された複数の第1ループが配されており、
    その幅方向の他端部側には、前記緯糸から形成された複数の第2ループが配されており、
    前記複数の第2ループは絡み糸が編み込まれて互いに結ばれており、
    前記経糸は、前記一端部側に用いられているものと、前記他端部側に用いられているものとでは、繊度が異なっていることを特徴とするシートベルト用ウェビング。
  2. 前記経糸の繊度は、前記一端部側のものと比べて、前記他端部側のものの方が大きい請求項1に記載のシートベルト用ウェビング。
  3. 前記絡み糸はモノフィラメントである請求項1又は2に記載のシートベルト用ウェビング。
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