JP2015016606A - 印画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写済みインクリボンから情報が漏洩してしまうことを、簡易な機構で抑制することができる印画装置を提供する。【解決手段】印画装置10は、転写部における転写によって生成される転写済みインクリボンに多数の貫通孔を形成するインクリボン破壊部を備えている。このインクリボン破壊部は、表面に多数の突起部が設けられた孔あけローラーと、孔あけローラーとの間で転写済みインクリボンを挟圧することができるピンチ部と、を有している。この場合、転写済みインクリボンが孔あけローラーおよびピンチ部によって挟持されることにより、突起部が転写済みインクリボンを貫通し、これによって、転写済みインクリボンに貫通孔が形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、インクリボンを用いて受像体に画像を印画する印画装置に関する。
インクリボンを用いて、カードなどの受像体に文字や画像などの像を印画する印画装置が、広く普及している。インクリボンは、帯状に延びるリボン(支持層)と、リボン上に形成され、染料等を含んだインク層と、を有している。インクリボンを用いた印画においては、印画されるべき所望の像に対応したパターンで、インクが受像体に転写される。この場合、転写済みインクリボンには、受像体への転写によりインクが抜けた部分が、印画された像に対応したパターンで存在している。このため、転写済みインクリボンから、印画された像を特定することが可能である。従って、転写済みインクリボンから個人情報や秘密情報が漏洩してしまう危険がある。このため、転写済みインクリボンの取り扱いに注意が必要となる。
このような問題に対応するため、例えば特許文献1に記載の印画装置には、転写済みインクリボンにV字状の切り込みを入れて、インクリボンと一部が接続されたリボン片を形成する機構と、リボン片を折り返すとともにインクリボンに溶着させる機構と、が設けられている。特許文献1に記載の印画装置によれば、溶着されたリボン片によって、インクが抜けた部分のパターンが撹乱されるため、転写済みインクリボンから個人情報や秘密情報が漏洩してしまうことを抑制することができる。しかしながら、特許文献1に記載の印画装置においては、折り返しや溶着のために大掛かりで複雑な機構が必要になり、このためコストの増加やプリント速度の低下を招いてしまうと考えられる。また、消費電力が増加してしまうことも考えられる。
また特許文献2においては、転写済みインクリボンをインクリボンの搬送方向に沿って連続的に切断してスリットを形成するための切断機構を設けることが提案されている。切断機構としては、回転刃を用いるものが提案されている。しかしながら、回転刃の存在は、ユーザーによる装置の取り扱いを困難なものにしてしまう。また、1つの回転刃によってインクが抜けた部分のパターンを十分に撹乱することは困難であるため、インクリボンの搬送方向に直交する方向に複数の回転刃が並べられることになる。しかしながら、回転刃間の間隔を小さくすることには構造上の限界があり、従って、転写済みインクリボンに形成されるスリットの間隔を十分に小さくすることができないことがある。このため、転写済みインクリボンに残っている個人情報の寸法が、スリットの間隔よりも小さい場合、特許文献2に記載の装置によって個人情報の漏洩を十分に防ぐことは困難であると考えられる。
また特許文献3においては、転写済みインクリボンの表面にインク除去剤を噴霧する機構を設けることが提案されている。インク除去剤としては、インク中の色材とバインダ樹脂とを溶かすことができる有機溶剤等が提案されている。この場合、インク除去剤の取り扱いが不便であり、また機構が大掛かりで複雑なものになってしまうと考えられる。さらに、揮発したインク除去剤によって健康が害される恐れもある。
特開2012−56128号公報 特許第4619206号公報 特許第4401141号公報
本発明は、上述の課題を考慮してなされたものであり、転写済みインクリボンから情報が漏洩してしまうことを、簡易な機構で抑制することができる印画装置を提供することを目的とする。
本発明は、受像体に像を印画する印画装置であって、受像体を供給する受像体供給部と、インクリボン供給部からインクリボン巻取部に向けて送られているインクリボンを用いて受像体に画像を転写する転写部と、前記転写部における転写によって生成される転写済みインクリボンに多数の貫通孔を形成するインクリボン破壊部と、を備え、前記転写部は、サーマルヘッドと、インクリボンを介して前記サーマルヘッドと対向するプラテンローラーと、を有し、前記インクリボン破壊部は、表面に多数の突起部が設けられた孔あけローラーと、前記孔あけローラーとの間で転写済みインクリボンを挟圧することができるピンチ部と、を有し、転写済みインクリボンが前記孔あけローラーおよび前記ピンチ部によって挟持されることにより、前記突起部が転写済みインクリボンを貫通し、これによって、転写済みインクリボンに前記貫通孔が形成される、印画装置である。
本発明による印画装置において、前記ピンチ部は、前記貫通孔の形成によって生じる転写済みインクリボンの破片を、前記ピンチ部の表面に付着させることができるよう構成されていてもよい。
本発明による印画装置において、前記ピンチ部の表面に付着している前記破片を回収する回収機構をさらに備えていてもよい。
本発明による印画装置において、前記インクリボン破壊部は、転写済みインクリボンが前記インクリボン供給部側へ所定距離にわたって巻き戻され、その後、転写済みインクリボンが前記インクリボン巻取部に向けて搬送されている間に、転写済みインクリボンに多数の貫通孔を形成してもよい。
本発明による印画装置において、前記孔あけローラーは、前記受像体供給部から前記転写部に向けて前記受像体が搬送される経路と、前記転写部から前記インクリボン巻取部に向けて転写済みインクリボンが搬送される経路と、の間に配置されていてもよい。この場合、前記転写部が受像体に像を転写している間、前記孔あけローラーは、前記突起部を前記受像体に当接させた状態で回転することにより、当該受像体を前記転写部に向けて搬送するよう機能することができる。
本発明による印画装置において、前記孔あけローラーの表面に設けられている前記突起部の配列ピッチは、好ましくは0.2〜1.0mmの範囲内になっている。
本発明による印画装置において、前記ピンチ部は、ピンチローラーからなっていてもよい。この場合、前記ピンチローラーの表面は、ゴム硬度80〜90°の範囲内のゴムから構成されていてもよい。
本発明による印画装置において、前記孔あけローラーの前記突起部の高さは、好ましくは50〜130μmの範囲内になっている。
本発明による印画装置において、前記孔あけローラーの前記突起部の先端は、円形状の平坦面から構成されていてもよい。この場合、前記平坦面の直径は、好ましくは30〜100μmの範囲内になっている。
本発明による印画装置は、転写部における転写によって生成される転写済みインクリボンに多数の貫通孔を形成するインクリボン破壊部を備えている。インクリボン破壊部は、表面に多数の突起部が設けられた孔あけローラーと、転写済みインクリボンを介して孔あけローラーと対向することができるピンチ部と、を有している。そして、転写済みインクリボンが孔あけローラーおよびピンチ部によって挟持されることにより、突起部が転写済みインクリボンを貫通し、これによって、転写済みインクリボンに貫通孔が形成されるとともに、転写済みインクリボンの破片が生じる。このように本願発明によれば、転写済みインクリボンから情報が漏洩してしまうことを、簡易な機構で抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態による印画装置を示す図。 図2は、図1に示す印画装置のインクリボン破壊部の孔あけローラーを示す斜視図。 図3は、図2に示す孔あけローラーの突起部を拡大して示す図。 図4は、印画装置において用いられるインクリボンを示す図。 図5(a)〜(c)は、本発明の実施の形態による印画方法を示す図。 図6は、インクリボン破壊部によって転写済みインクリボンに貫通孔が形成される様子を示す斜視図。 図7は、本発明の実施の形態の変形例による印画装置を示す図。 図8(a)〜(c)は、本発明の実施の形態の変形例による印画方法を示す図。
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の実施の形態について説明する。はじめに図1を参照して、受像体に像を印画する印画装置10全体について説明する。なお本実施の形態において、像とは、顔写真などの画像だけでなく、文字や文字列をも含む概念である。従って「印画」には、顔写真などの画像を受像体12上に形成することだけでなく、文字や文字列を受像体12上に形成することも含まれる。
(印画装置)
図1に示すように、印画装置10は、受像体12を供給する受像体供給部11と、インクリボン35を用いて受像体12に像を転写する転写部18と、を備えている。転写部18は、サーマルヘッド19と、インクリボン35を介してサーマルヘッド19と対向するプラテンローラー20と、を有している。サーマルヘッド19は、インクリボン供給部21からインクリボン巻取部22に向けて搬送されているインクリボン35を後述する支持層の側から加熱して支持層上のインク層を所定のパターンで受像体12に転移させるためのものである。
また印画装置10は、図1に示すように、転写部18とインクリボン巻取部22との間に配置されたインクリボン破壊部24をさらに備えている。インクリボン破壊部24は、転写部18における転写によって生成される転写済みインクリボン35に多数の貫通孔を形成するためのものである。転写済みインクリボン35とは、受像体12に転写される像の形状に応じてインクが抜けた部分がインク層に形成されているインクリボン35のことである。インクリボン破壊部24は、孔あけローラー25と、転写済みインクリボン35を介して孔あけローラー25と対向することができるピンチローラー(ピンチ部)27と、を有している。孔あけローラー25は、表面に多数の突起部26が設けられたローラーであり、この突起部26を用いることによって、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔を形成することができる。
(孔あけローラー)
図2は、図1の孔あけローラー25を拡大して示す斜視図である。図2に示すように、孔あけローラー25の表面25aには、孔あけローラー25の円周方向に沿って、突起部26が所定の配列ピッチPで設けられている。突起部26の配列ピッチPは、インクリボン35を用いて受像体12に印画される画像や文字の寸法や配列ピッチに応じて適宜設定される。例えば、1cm×1cm〜6cm×6cmの寸法の顔画像が受像体12に印画される場合、突起部26の配列ピッチPを0.2〜1.0mmの範囲内にすることができる。なおこの配列ピッチPの範囲は、1.0〜5.0mm角の文字が受像体12に印字される場合にも有効であると期待される。
孔あけローラー25の回転軸の方向における突起部26の配列ピッチは、孔あけローラー25の円周方向における突起部26の配列ピッチPと同一であってもよく、異なっていてもよい。なお図2においては、孔あけローラー25の円周方向および回転軸の方向に沿って突起部26が並んでいる例を示したが、突起部26の配列パターンが特に限られることはない。
次に図3を参照して、突起部26の形状について説明する。図3に示すように、突起部26は、孔あけローラー25の表面25aから隆起した傾斜面26bを含んでいる。なお図3においては、傾斜面26bが内側に向かって凸となるよう湾曲している例が示されているが、これに限られることはない。例えば傾斜面26bは、平面であってもよい。
また図3に示すように、突起部26の先端は、平坦面26aから構成されていてもよい。平坦面26aの形状は特には限られないが、例えば平坦面26aは円形状を有していてもよい。
図3において、突起部26の平坦面26aの幅が符号Wで表されており、突起部26の高さが符号Hで表されている。なお平坦面26aが上述のように円形状を有する場合、幅Wは平坦面26aの直径に相当する。幅Wおよび高さHは、受像体12の厚み、インクリボン35の厚みや、突起部26を構成する材料などに応じて適宜選択される。例えば突起部26が金属材料から構成されている場合、突起部26の高さHが50〜130μmの範囲内になっており、突起部26の幅Wが30〜100μmの範囲内になっていてもよい。
突起部26を構成する材料は、インクリボン35の厚みおよび強度や、ピンチローラー27を構成する材料に応じて適宜選択されるが、例えば突起部26は、上述のように金属材料から構成されている。突起部26は、孔あけローラー25の表面25aと一体的に形成されていてもよい。例えば突起部26は、孔あけローラー25の表面層を構成するための金属をエッチングすることによって形成されたものであってもよい。
孔あけローラー25との間で適切な圧力(ニップ圧)で転写済みインクリボン35を挟圧することができる限りにおいて、ピンチローラー27を構成する材料が特に限られることはない。ピンチローラー27を構成する材料として、例えば金属、ゴム、樹脂などを挙げることができる。また図1に示す例においては、ピンチローラー27が孔あけローラー25との間で転写済みインクリボン35を挟圧する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、金属、ゴム、樹脂等から構成される平板状の部材が、孔あけローラー25との間で転写済みインクリボン35を挟圧するピンチ部として用いられてもよい。
なお、孔あけローラー25との間で転写済みインクリボン35を挟圧するという機能だけでなく、転写済みインクリボン35を適切に搬送するという機能をも考慮すると、ピンチ部としてピンチローラー27が用いられることが好ましい。また後述する実施例によって支持されるように、転写済みインクリボン35に形成される貫通孔の形状や寸法のばらつきを小さくすることや、転写済みインクリボン35におけるシワの発生を抑制することを考慮すると、ピンチローラー27の表面が、ゴム硬度80〜90°の範囲内のゴムから構成されていることが好ましい。上記のゴム硬度の値は、例えばJISK6253−1997に規定される試験方法によって測定され得る。
ところで、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔が形成されることは、貫通孔が形成された部分に存在していた転写済みインクリボン35の破片が多数生じることを意味している。仮にこの破片が孔あけローラー25やピンチローラー27の周囲に飛散してしまうと、印画に不具合が生じてしまうことが考えられる。例えば、転写済みインクリボン35の破片がサーマルヘッド19に付着し、これによって、その後に受像体12に形成される像が汚れてしまうことが考えられる。従って、生じた破片が飛散しないように印画装置10が構成されていることが好ましい。飛散を抑制するための方法としては、例えば、生じた破片が転写済みインクリボン35やピンチローラー27に付着するようにインクリボン35やピンチローラー27を構成しておくことが考えられる。以下の説明では、ピンチローラー27の表面が微粘着性を有しており、このため生じた破片がピンチローラー27の表面に付着するようになっている場合について説明する。なおピンチローラー27の表面が上述のようにゴムから構成されている場合、ゴムの材料を適切に選択することにより、ピンチローラー27の表面に微粘着性を持たせることができる。微粘着性を実現することができるゴムとしては、例えばシリコン系合成ゴム、ブチル系合成ゴム、ウレタン系合成ゴムなどを挙げることができる。
ところで、ピンチローラー27の表面が微粘着性を有する場合、通常は、ピンチローラー27の表面に一旦付着したインクリボン35の破片が自然にピンチローラー27の表面から剥がれることはない。従って、孔あけローラー25によって生成されるインクリボン35の破片をピンチローラー27の表面に付着させることを継続的に実現するためには、ピンチローラー27の表面に付着したインクリボン35を適切に定期的に回収する必要がある。このような点を考慮し、図1に示すように、印画装置10は、ピンチローラー27の表面に付着しているインクリボン35の破片を回収する回収機構28をさらに備えていてもよい。
回収機構28は、例えば図1に示すように、その一端がピンチローラー27の表面に押し当てられるスクレーパ29と、回収手段30とを有している。回収手段30は例えば、開口部を有するボックスであり、回収手段30の開口部には、スクレーパ29の他端が挿入されている。この場合、ピンチローラー27の表面に付着している破片がピンチローラー27の回転に伴ってスクレーパ29に到達すると、破片がスクレーパ29によって掻きとられて回収手段30の内部に至る。このようにして、ピンチローラー27の表面に付着しているインクリボン35の破片を回収することができ、これによって、ピンチローラー27の微粘着性の表面の一定面積を常に露出させることができる。
(インクリボン)
次に図4を参照して、インクリボン35について説明する。図4に示すように、インクリボン35は、染料などの色材を含むインク層36と、保護層37とを含んでいる。これらインク層36および保護層37は、支持層38により支持されている。支持層38としては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いることができる。支持層38の厚みは、例えば3〜20μmの範囲内になっており、より好ましくは4〜10μmの範囲内になっている。
図4に示すように、インク層36は、イエローの染料からなるY層36a、マゼンダの染料からなるM層36b、またはシアンの染料からなるC層36cのいずれかからなっている。また図4に示すように、インクリボン35の支持層38上には、Y層36a、M層36b、C層36cおよび保護層37が順次形成されている。このため後述するように、1つのインクリボン35により、受像紙12上にY層36a、M層36b、C層36cおよび保護層37の各層を順次転写させることができる。
Y層36a、M層36bおよびC層36cの材料としては、バインダ樹脂に、昇華性染料を溶融あるいは分散させた材料が望ましい。また保護層37の材料としては、透明で、接着性、耐光性を有する材料が望ましく、例えばアクリル系樹脂材料が用いられる。インクリボン35のインク層36および保護層37の厚みが特に限られることはなく、受像紙12に形成される画像の仕様に応じて適宜設定される。例えばインク層36の厚みは、0.05〜5μmの範囲内になっており、より好ましくは0.1〜1μmの範囲内になっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、印画装置10を用いて受像体12に像を印画する印画方法について説明する。
(転写工程)
まず図5(a)に示すように、転写部18のサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に向けて、受像紙供給部11から受像紙12を送り出す。また、サーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に向けて、インクリボン供給部21からインクリボン35をガイドローラー23に沿って送り出す。受像紙12がサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に到達すると、インクリボン35のインク層36のY層36aを所定のパターンで受像体12に転写する。このときインクリボン破壊部24のピンチローラー27は、図5に示すように、インクリボン35を搬送する搬送ローラーとして機能してもよい。
次に、受像体12のうちY層36aが転写された部分が再びサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に位置するよう、受像体12を受像体供給部11に向けて搬送する。その後、Y層36aの場合と同様にして、インクリボン35のインク層36のM層36bを、所定のパターンで、受像体12のうちY層36aが転写された部分の上に転写する。
M層36bの場合と同様にして、C層36cおよび保護層37を順次、受像紙12のうちY層36aが転写された部分の上に転写する。これによって、所定の像が印画された受像体12を得ることができる。受像体12に印画された像は、Y層36a、M層36bおよびC層36cによって所定の色を呈することができる。また受像体12に印画された像は、保護層37によって保護される。このとき、転写済みインクリボン35のインク層36には、受像体12に転写された像のパターンに応じたインク抜け部分がそれぞれY層36a、M層36bおよびC層36cに形成されている。なおインクリボン35の長手方向におけるインク層36のY層36a,M層36bおよびC層36cの長さは一般に、サーマルヘッド19と孔あけローラー25との間の距離よりも長い。例えば、Y層36a,M層36bおよびC層36cの長さは10cm程度になっており、一方、サーマルヘッド19と孔あけローラー25との間の距離は数cm程度になっている。このため、受像体12に保護層37が転写されるとき、転写済みインクリボン35のY層36a、M層36bおよびC層36cのインク抜け部分は既に孔あけローラー25よりも下流側まで搬送されている。
(貫通孔形成工程)
次に、図5(b)に示すように、転写済みインクリボン35をインクリボン供給部21に向けて所定距離にわたって搬送する。具体的には、インク抜け部分が形成されたY層36a、M層36bおよびC層36cが孔あけローラー25よりも上流側に位置するようになるまで、インクリボン35をインクリボン供給部21に向けて搬送する。なお、受像体12のうち像が印画された部分12aは、図5(b)に示すように、切断部13によってその他の部分から切断されて排出されてもよい。
その後、図5(c)に示すように、インクリボン破壊部24の孔あけローラー25をピンチローラー27側に移動させ、これによって、転写済みインクリボン35が孔あけローラー25およびピンチローラー27によって所定の圧力で挟圧されるようにする。なお図5(c)に示す例において、孔あけローラー25は支持層38側から転写済みインクリボン35に当接し、ピンチローラー27はインク層36側から転写済みインクリボン35に当接する。また、転写済みインクリボン35がインクリボン巻取部22に向けて搬送されるよう、孔あけローラー25およびピンチローラー27を回転させる。このとき、孔あけローラー25の突起部26が転写済みインクリボン35を貫通し、このことにより、転写済みインクリボン35のインク層36のY層36a、M層36bおよびC層36cに形成されているインク抜け部分のパターンを撹乱することができる。
孔あけローラー25およびピンチローラー27が転写済みインクリボン35を挟圧する際の圧力は、インクリボン35の強度などに応じて適宜設定されるが、例えば5〜30kgfの範囲内になっており、より好ましくは8〜20kgfの範囲内になっている。圧力を5kgf以上にすることにより、転写済みインクリボン35により確実に貫通孔39を形成することができるようになる。また、圧力を30kgf以下にすることにより、転写済みインクリボン35にシワが発生することや、転写済みインクリボン35が破断してしまうことを抑制することができる。
図6は、図5(c)に示すインクリボン破壊部24を拡大して示す斜視図である。図6に示すように、孔あけローラー25およびピンチローラー27によって所定の圧力で転写済みインクリボン35を挟圧することにより、転写済みインクリボン35に貫通孔39が形成され、また転写済みインクリボン35の破片40が生じる。このインクリボンの破片40は、図6に示すように、ピンチローラー27の表面に付着する。このため、インクリボンの破片40が孔あけローラー25やピンチローラー27の周囲に飛散してしまうことを防ぐことができる。ピンチローラー27の表面に付着したインクリボンの破片40は、図5(c)に示すスクレーパ29によって掻き取られ、そして回収手段30によって回収される。
上述のように本実施の形態によれば、孔あけローラー25およびピンチローラー27を有するインクリボン破壊部24が転写部18の下流側に設けられている。そして、孔あけローラー25およびピンチローラー27によって転写済みインクリボン35を挟圧することにより、孔あけローラー25の突起部26に転写済みインクリボン35を貫通させることができる。このことにより、転写済みインクリボン35のインク層36のY層36a、M層36bおよびC層36cに形成されているインク抜け部分のパターンを撹乱することができる。このように本実施の形態によれば、転写済みインクリボン35から情報が漏洩してしまうことを、簡易な機構で抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
インクリボン破壊部を用いるタイミングの変形例
上述した本実施の形態において、インクリボン破壊部24は、転写済みインクリボン35が所定距離にわたってインクリボン供給部21側へ巻き戻された後、転写済みインクリボン35がインクリボン巻取部22に向けて搬送されている間に、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39を形成するよう構成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、インクリボン破壊部24は、転写部18による転写が実施されている間に、インクリボン巻取部22に向かって搬送されている転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39を形成するよう構成されていてもよい。なお上述のように、一般に、サーマルヘッド19と孔あけローラー25との間の距離は、インクリボン35の長手方向におけるインク層36のY層36a,M層36bおよびC層36cの長さよりも短い。このため、転写部18による転写が実施されている間に、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39が形成され、これによってインクリボンの破片40が発生する場合、破片40がサーマルヘッド19に付着し、これによって受像体12に形成される像が汚れてしまう可能性がある。この点を考慮すると、転写部18を用いた転写を実施した後、転写済みインクリボン35を所定距離にわたってインクリボン供給部21側に巻き戻し、その後、転写済みインクリボン35をインクリボン巻取部22に向けて搬送している間に、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39を形成することが好ましい。
孔あけローラーの利用方法の変形例
また本実施の形態において、その表面に多数の突起部26が設けられた孔あけローラー25が、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39を形成するために利用される例を示したが、その他の用途においてさらに孔あけローラー25が利用されてもよい。例えば孔あけローラー25は、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39を形成するという役割だけでなく、受像体12を転写部18に向けて搬送するという役割をも果たすよう構成されていてもよい。そのように構成されている孔あけローラー25について、以下、図7および図8(a)〜(c)を参照して説明する。
(印画装置)
図7は、本変形例による印画装置10を示す図である。図7に示すように、本変形例において、受像体12は以下の経路で搬送される。はじめに受像体12は、受像体供給部11から送り出された後、受像体搬送用ピンチローラー14によって図7の左側(第1の側)から右側(第2の側)へ搬送されて、反転ローラー15に到達する。反転ローラー15においては、受像体12の搬送方向が反転される。その後、受像体12が右側(第2の側)から左側(第1の側)へ搬送されて転写部18のサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に到達する。
一方、インクリボン35は、インクリボン供給部21から送り出された後、図7の右側(第2の側)から左側(第1の側)へ搬送されて転写部18のサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に到達する。転写部18に到達した後のインクリボン35は、図7の右側(第2の側)から左側(第1の側)へさらに搬送されてインクリボン巻取部22によって巻き取られる。
そして本変形例において、孔あけローラー25は、インクリボン供給部21から転写部18に向けて受像体12が送られる経路と、転写部18からインクリボン巻取部22に向けて転写済みインクリボン35が送られる経路と、の間に配置されている。また孔あけローラー25は、受像体搬送用ピンチローラー14との間で受像体12を挟持することができる位置に配置されている。このため、転写部18が受像体12に像を転写している間、孔あけローラー25は、突起部26を受像体12に当接させた状態で回転することができる。すなわち本変形例による孔あけローラー25は、受像体12を転写部18に向けて搬送するためのキャプスタンローラーとしても機能することができる。このため、孔あけローラー25が転写済みインクリボン35に貫通孔39を形成するためだけに利用される場合に比べて、印画装置10全体に要するローラー、駆動装置や電源の数を低減することができ、これによって、印画装置10の構成をより簡易なものとすることができる。なお受像体搬送用ピンチローラー14としては、例えばピンチローラー27と同様に、その表面がゴム硬度80〜90°の範囲内のゴムから構成されているローラーを用いることができる。
次に図8(a)〜(c)を参照して、本変形例による印画装置10を用いて受像体12に像を印画する印画方法について説明する。
(転写工程)
まず図8(a)に示すように、転写部18のサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に向けて、受像紙供給部11から受像紙12を送り出す。このとき、孔あけローラー25は、受像体搬送用ピンチローラー14との間で受像体12を挟持するよう配置されている。このため、孔あけローラー25の回転駆動力および突起部26のグリップ力を利用して、受像体12を搬送することができる。なお孔あけローラー25は、受像体12のうちインクリボン35のインクが転写される面とは反対側の面に当接する。
また、サーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に向けて、インクリボン供給部21からインクリボン35を送り出す。受像紙12がサーマルヘッド19とプラテンローラー20との間に到達すると、インクリボン35のインク層36のY層36aを所定のパターンで受像体12に転写する。その後、上述の本実施の形態の場合と同様にして、M層36b、C層36cおよび保護層37を順次、受像紙12のうちY層36aが転写された部分の上に転写する。これによって、所定の像が印画された受像体12を得ることができる。
(貫通孔形成工程)
次に、上述の本実施の形態の場合と同様にして、転写済みインクリボン35をインクリボン供給部21側へ所定距離にわたって巻き戻す(図8(b)参照)。なお、受像体12のうち像が印画された部分12aは、図8(b)に示すように、切断部13によってその他の部分から切断されて排出される。
その後、図8(c)に示すように、孔あけローラー25とピンチローラー27との間に受像体12が位置しないよう、受像体12を受像体供給部11側に巻き戻す。また図8(c)に示すように、転写済みインクリボン35が孔あけローラー25とピンチローラー27との間で所定の圧力で挟圧されるよう、孔あけローラー25とピンチローラー27との間の間隔を狭める。この際、ピンチローラー27が変位してもよく、孔あけローラー25が変位してもよく、孔あけローラー25およびピンチローラー27の両方が変位してもよい。なお図8(c)に示す例において、孔あけローラー25はインク層36側から転写済みインクリボン35に当接し、ピンチローラー27は支持層38側から転写済みインクリボン35に当接する。また、転写済みインクリボン35がインクリボン巻取部22に向けて搬送されるよう、孔あけローラー25およびピンチローラー27を回転させる。このとき、孔あけローラー25の突起部26が転写済みインクリボン35を貫通し、このことにより、転写済みインクリボン35のインク層36のY層36a、M層36bおよびC層36cに形成されているインク抜け部分のパターンを撹乱することができる。
貫通孔39が形成されるのと同時に生じるインクリボンの破片40は、上述の本実施の形態の場合と同様に、ピンチローラー27の表面に付着してもよい。またピンチローラー27の表面に付着したインクリボンの破片40は、スクレーパ29によって掻き取られ、そして回収手段30によって回収されてもよい。
本変形例によれば、孔あけローラー25は、転写済みインクリボン35に多数の貫通孔39を形成するという役割だけでなく、受像体12を転写部18に向けて搬送するという役割をも果たすよう構成されている。このため、孔あけローラー25が転写済みインクリボン35に貫通孔39を形成するためだけに利用される場合に比べて、印画装置10全体に要するローラー、駆動装置や電源の数を低減することができ、これによって、印画装置10の構成をより簡易なものとすることができる。
その他の変形例
また上述の本実施の形態および変形例において、転写済みインクリボン35のうちインク層36のY層36a、M層36bおよびC層36cに貫通孔39が形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、保護層37に基づいて情報が漏洩する可能性がある場合、インクリボン破壊部24はインク層36だけでなく保護層37にも貫通孔39を形成してもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す印画装置10のインクリボン破壊部24を用いて、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。インクリボン35を搬送するための装置としては、搬送力試験機を用いた。インクリボン35としては、一般に市販されているインクリボンと同程度の厚みを有するものを用いた。具体的には、インクリボン35の支持層38は、5μm程度の厚みを有するPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムから構成されていた。またインクリボン35のインク層36の厚みは0.3μm程度であった。孔あけローラー25とピンチローラー27との間の間隔は、インクリボン35に及ぼされる圧力(ニップ圧)が20kgfとなるよう調整した。孔あけローラー25としては、軸方向における長さが200mmであり、直径が20mmである金属製のローラーを用いた。孔あけローラー25において、突起部26の配列ピッチは0.2mmであり、突起部26の円形の平坦面26a(先端)の直径は120μmであり、突起部26の高さは30μmであった。またピンチローラー27の表面は、ゴム硬度75°のゴムから構成されていた。
(実施例2)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを0.5mmとしたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例3)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを0.8mmとしたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例4)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを1.0mmとしたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例5)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを0.5mmとし、かつピンチローラー27の表面を硬度80°のゴムから構成したこと以外は、実施例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例6)
ピンチローラー27の表面を硬度90°のゴムから構成したこと以外は、実施例5の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例7)
ピンチローラー27の表面を硬度95°のゴムから構成したこと以外は、実施例5の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例8)
孔あけローラー25の突起部26の平坦面26aの直径を20μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例9)
孔あけローラー25の突起部26の平坦面26aの直径を30μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例10)
孔あけローラー25の突起部26の平坦面26aの直径を50μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例11)
孔あけローラー25の突起部26の平坦面26aの直径を100μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例12)
孔あけローラー25の突起部26の高さを50μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例13)
孔あけローラー25の突起部26の高さを100μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例14)
孔あけローラー25の突起部26の高さを130μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(実施例15)
孔あけローラー25の突起部26の高さを150μmとしたこと以外は、実施例2の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(比較例1)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを0.1mmとし、かつピンチローラー27の表面を硬度65°のゴムから構成したこと以外は、実施例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(比較例2)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを1.5mmとしたこと以外は、比較例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(比較例3)
孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチを2.0mmとしたこと以外は、比較例1の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成した。
(評価1 撹乱性)
インクリボン35に2cm×2cmのパターンが残っていると仮定した場合であっても、貫通孔39によってパターンが十分に撹乱されているかどうかを、◎、○、△および×の四段階で評価した。◎は、撹乱性が非常に高いことを意味し、×は、撹乱性が非常に低いことを意味している。撹乱性の評価結果を表1に示す。
Figure 2015016606
(評価2 インクリボンのシワ)
多数の貫通孔39が形成されたインクリボン35にシワが生じる程度を、◎、○、△および×の四段階で評価した。◎は、生じたシワが非常に少ない、若しくはゼロであることを意味し、×は、生じたシワが非常に多いことを意味している。評価結果を上述の表1にあわせて示す。
(評価3 インクリボンの破断性)
多数の貫通孔39が形成されたインクリボン35が破断しやすくなっているかどうかを、◎、○、△および×の四段階で評価した。◎は、インクリボン35が非常に破断し難い状態にあることを意味し、×は、インクリボン35が非常に破断し易い状態にあることを意味している。評価結果を上述の表1にあわせて示す。
表1から分かるように、孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチが0.2mmよりも小さい場合、貫通孔39が形成された後のインクリボン35に多くのシワが生じており、また、インクリボン35が破断し易い状態になっていた。理由としては、孔あけローラー25の突起部26の配列ピッチが0.2mmよりも小さいと、インクリボン35の変形の起点が多数生じてしまい、このため破断し易くなってしまった、ということが考えられる。一方、突起部26の配列ピッチが1.0mmよりも大きい場合、インクリボン35を十分に細かく破壊することができず、このため十分な撹乱性を得ることができなかった。
表1から分かるように、突起部26の平坦面26aの直径が30〜100μmの範囲内になっている場合、良好な撹乱性を得ることができた。理由としては、突起部26の平坦面26aの直径が30〜100μmの範囲内である場合、形成される貫通孔39の寸法の均一性を高くすることができた、ということが考えらえる。また突起部26の平坦面26aの直径が30〜100μmの範囲内になっている場合、インクリボン35にシワが生じることを抑制することもできた。
表1から分かるように、突起部26の高さが50〜130μmの範囲内になっている場合、良好な撹乱性を得ることができた。理由としては、突起部26の高さが50〜130μmの範囲内である場合、形成される貫通孔39の寸法の均一性を高くすることができた、ということが考えらえる。また突起部26の高さが50〜130μmの範囲内になっている場合、インクリボン35にシワが生じることを抑制することもできた。
表1から分かるように、ピンチローラー27の表面を構成するゴムのゴム硬度が80〜90°の範囲内である場合、良好な撹乱性を得ることができた。理由としては、ピンチローラー27の表面を構成するゴムのゴム硬度が80〜90°の範囲内である場合、形成される貫通孔39の寸法の均一性を高くすることができた、ということが考えらえる。またピンチローラー27の表面を構成するゴムのゴム硬度が80〜90°の範囲内になっている場合、インクリボン35にシワが生じることを抑制することもできた。
(実施例16〜30および比較例4〜6)
印画装置として、図7に示す印画装置10を用いたこと以外は、実施例1〜15および比較例1〜3の場合と同様にして、インクリボン35に多数の貫通孔39を形成する実施例16〜30および比較例4〜6を行った。受像体搬送用ピンチローラー14としては、表面が80〜90°の範囲内のゴム硬度を有するゴムから構成されているローラーを用いた。
孔あけローラー25および受像体搬送用ピンチローラー14を用いて受像体12を搬送する際に受像体12に孔あけローラー25の突起部26の後が残るかどうかを、◎、○、△および×の四段階で評価した。◎は、突起部26からの押圧の痕がほとんど残らなかったことを意味し、×は、突起部26からの押圧の痕が顕著に確認されたことを意味している。価結果を表2に示す。また実施例1〜15の場合と同様にして、実施例16〜30および比較例4〜6によって貫通孔39が形成されたインクリボン35に対して、撹乱性の評価、インクリボンのシワの評価、およびインクリボンの破断性の評価を行った。結果を表2にあわせて示す。
Figure 2015016606
表1から分かるように、突起部26の配列ピッチが1.0mmよりも大きい場合、孔あけローラー25によって搬送された受像体12に突起部26の痕が顕著に残ってしまっていた。突起部26の配列ピッチが大きい場合、突起部26の数が少なくなり、この結果、突起部26が受像体12に及ぼす圧力が大きくなり、このため、受像体12に突起部26の痕が顕著に残るようになってしまったと考えられる。
10 印画装置
11 受像体供給部
12 受像体
13 切断部
14 受像体搬送用ピンチローラー
15 反転ローラー
18 転写部
19 サーマルヘッド
20 プラテンローラー
21 インクリボン供給部
22 インクリボン巻取部
24 インクリボン破壊部
25 孔あけローラー
26 突起部
27 ピンチローラー
28 回収機構
35 インクリボン
39 貫通孔
40 インクリボンの破片

Claims (9)

  1. 受像体に像を印画する印画装置であって、
    受像体を供給する受像体供給部と、
    インクリボン供給部からインクリボン巻取部に向けて送られているインクリボンを用いて受像体に画像を転写する転写部と、
    前記転写部における転写によって生成される転写済みインクリボンに多数の貫通孔を形成するインクリボン破壊部と、を備え、
    前記転写部は、サーマルヘッドと、インクリボンを介して前記サーマルヘッドと対向するプラテンローラーと、を有し、
    前記インクリボン破壊部は、表面に多数の突起部が設けられた孔あけローラーと、前記孔あけローラーとの間で転写済みインクリボンを挟圧することができるピンチ部と、を有し、
    転写済みインクリボンが前記孔あけローラーおよび前記ピンチ部によって挟持されることにより、前記突起部が転写済みインクリボンを貫通し、これによって、転写済みインクリボンに前記貫通孔が形成される、印画装置。
  2. 前記ピンチ部は、前記貫通孔の形成によって生じる転写済みインクリボンの破片を、前記ピンチ部の表面に付着させることができるよう構成されている、請求項1に記載の印画装置。
  3. 前記ピンチ部の表面に付着している前記破片を回収する回収機構をさらに備える、請求項2に記載の印画装置。
  4. 前記インクリボン破壊部は、転写済みインクリボンが前記インクリボン供給部側へ所定距離にわたって巻き戻され、その後、転写済みインクリボンが前記インクリボン巻取部に向けて搬送されている間に、転写済みインクリボンに多数の貫通孔を形成する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印画装置。
  5. 前記孔あけローラーは、前記受像体供給部から前記転写部に向けて前記受像体が搬送される経路と、前記転写部から前記インクリボン巻取部に向けて転写済みインクリボンが搬送される経路と、の間に配置されており、
    前記転写部が受像体に像を転写している間、前記孔あけローラーは、前記突起部を前記受像体に当接させた状態で回転することにより、当該受像体を前記転写部に向けて搬送するよう機能することができる、請求項4に記載の印画装置。
  6. 前記孔あけローラーの表面に設けられている前記突起部の配列ピッチは、0.2〜1.0mmの範囲内になっている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印画装置。
  7. 前記ピンチ部は、ピンチローラーからなり、
    前記ピンチローラーの表面は、ゴム硬度80〜90°の範囲内のゴムから構成されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の印画装置。
  8. 前記孔あけローラーの前記突起部の高さは、50〜130μmの範囲内になっている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の印画装置。
  9. 前記孔あけローラーの前記突起部の先端は、円形状の平坦面から構成されており、
    前記平坦面の直径は、30〜100μmの範囲内になっている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の印画装置。
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