JP2015016400A - 中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2015016400A
JP2015016400A JP2013143646A JP2013143646A JP2015016400A JP 2015016400 A JP2015016400 A JP 2015016400A JP 2013143646 A JP2013143646 A JP 2013143646A JP 2013143646 A JP2013143646 A JP 2013143646A JP 2015016400 A JP2015016400 A JP 2015016400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
module
deaeration
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013143646A
Other languages
English (en)
Inventor
規孝 柴田
Noritaka Shibata
規孝 柴田
重之 梅田
Shigeyuki Umeda
重之 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2013143646A priority Critical patent/JP2015016400A/ja
Publication of JP2015016400A publication Critical patent/JP2015016400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】不具合が生じることを抑制しつつ、高い脱気効率が得られる中空糸膜、及び脱気用中空糸膜モジュールを提供する。【解決手段】内表面12に長手方向に延在する内部突条14が形成されている中空糸膜10。ハウジングケースと、該ハウジングケース内で膜の内部側と外部側が隔離されるように固定された、複数本の中空糸膜10からなる中空糸膜束と、を有する、脱気用中空糸膜モジュール。【選択図】図1

Description

本発明は、内部潅流型脱気用中空糸膜モジュールに適した中空糸膜及びこの中空糸膜を用いた脱気用中空糸膜モジュールに関する。
パーベーパレーション、溶剤濾過、溶剤処理、薬液脱気等の工程において、例えば、逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾過膜、脱気膜、透析膜等の分離膜を備えたモジュールが使用されている。脱気膜としては、ユニット体積あたりの膜面積が大きく、小型ユニットでも被処理液の溶存気体を高効率に脱気できることから、中空糸膜が広く使用されている。
脱気用モジュールとしては、ハウジングケースと、該ハウジングケース内に膜の内部側と外部側が隔離されるように固定された複数本の中空糸膜と、を有する脱気用中空糸膜モジュールが挙げられる。脱気用中空糸膜モジュールは、大きく分けて、中空糸膜の内部側に被処理液を流して外部側を減圧する内部潅流型のモジュールに用いられるものと、中空糸膜の外部側に被処理液を流して内部側を減圧する外部潅流型のモジュールに用いられるものに分類される。
外部潅流型のモジュールとしては、例えば、以下のモジュールが挙げられる。
管状で一方の端部が閉塞され、かつ他方の端部が開放され、側壁に複数の穴が形成されたコア部と、該コア部を取り囲むように、かつ膜の内部側と外部側が隔離されるように固定された複数本の中空糸膜と、を有し、前記コア部の内部側から前記穴を通じて前記中空糸膜の外部側に被処理液が流され、前記中空糸膜の内部が減圧されるモジュール(特許文献1)。
このような外部潅流型のモジュールは、各々の中空糸膜をモノフィラメント状態で配置する等、内部潅流型のモジュールに比べてより複雑な構造を必要とする。また、外部潅流型で脱気効率を高めるためには、中空糸膜の均質層(気体分離層)を最外層に形成する必要があるため、膜の外表面が非多孔質化する。そのため、外部潅流型のモジュールでは、モジュール形成におけるポッティング材による中空糸膜の固定の際、アンカー効果が充分に得られ難く、モジュールの耐圧性が低下する等の問題がある。
一方、内部潅流型のモジュールは、外部環流型のモジュールのような複雑な構造を必要としないために製造が容易であり、また流される被処理液における濃度境膜の発達を抑制しやすいため高効率な脱気が可能である。内部潅流型のモジュールとしては、例えば、以下のモジュールが挙げられる。
多孔質な支持管の外部側に特定のゾルを付着させて焼成した分離膜を備え、膜の内部側に被処理液を流し、膜の外部側を減圧するモジュール(特許文献2)。
しかし、該モジュールでは、分離膜内を通過する被処理液の流れが層流状態となるため、被処理液中のガスが膜の内壁面と接触する割合が小さく、脱気性能に限界がある。
内部潅流型のモジュールにおいて脱気効率を高める方法としては、内径の小さい中空糸膜を用いる方法が知られている。内径が小さい中空糸膜を用いることで、モジュール内の中空糸膜の充填率が高くなって有効膜面積が大きくなり、モジュールの脱気性能が高まる。
しかし、中空糸膜の内径を小さくすると、膜の機械的強度が低下しやすく、また膜の成形も困難になる。また、処理水量を増加させた場合に被処理水の流動抵抗によって圧力損失が大きくなり、所要動力の著しい増大を招くため、大量処理が困難である。また、被処理液にゴミ等が含まれていると目詰まりが生じる場合もある。さらに、モジュールの外気温が低い場合には、中空糸膜の外表面で水蒸気が凝縮して膜表面を塞ぐため、脱気に有効な膜面積が減少して脱気効率が低下しやすい問題もある。
特開2012−161793号公報 特開平10−5557号公報
本発明は、不具合が生じることを抑制しつつ、高い脱気効率が得られる中空糸膜、及び該中空糸膜を備えた脱気用中空糸膜モジュールを提供する。
本発明の中空糸膜は、中空糸膜の内表面に長手方向に延在する内部突条が形成されていることを特徴とする。
本発明の中空糸膜は、中空糸膜の外表面に長手方向に延在する外部突条が形成されていることが好ましい。
また、前記内部突条の高さが5μm以上で、かつ幅が5μm以上であることが好ましい。
また、前記内部突条を中空糸膜の内表面に投影した投影面積の割合は、当該投影面積と中空糸膜の内表面における前記内部突条が形成されていない領域の面積との合計に対して、1〜20%であることが好ましい。
また、本発明の中空糸膜の内径は、250〜500μmであることが好ましい。
また、前記内部突条が中空糸膜の一端から他端まで連続していることが好ましい。
本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、ハウジングケースと、該ハウジングケース内で膜の内部側と外部側が隔離されるように固定された、複数本の本発明の中空糸膜からなる中空糸膜束と、を有することを特徴とする。
本発明の脱気用中空糸膜モジュールでは、前記中空糸膜が1/4周以上の螺旋状とされて固定されていることが好ましい。
また、本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、内部潅流型であることが好ましい。
本発明の中空糸膜を用いれば、不具合が生じることを抑制しつつ、高い脱気効率が得られる。
本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、不具合が生じることを抑制しつつ、高い脱気効率が得られる。
本発明の中空糸膜の一例を示した断面図である。 本発明の脱気用中空糸膜モジュールの一例を示した断面図である。 本発明の脱気用中空糸膜モジュールの他の例を示した断面図である。
<中空糸膜>
本発明の中空糸膜の一例を示して説明する。図1は、中空糸膜を長手方向に対して垂直に切断した断面図である。
本実施形態の中空糸膜10には、中空糸膜10の内表面12に長手方向に延在する内部突条14が形成され、中空糸膜10の外表面16に長手方向に延在する外部突条18が形成されている。すなわち、中空糸膜10には、内表面12に長手方向に沿って延びるように内部突条14が形成され、外表面16に長手方向に沿って延びるように外部突条18が形成されている。
なお、内部突条が中空糸膜の長手方向に延在するとは、中空糸膜の一端から他端まで内部突条が長手方向に沿って連続して形成されている態様に加えて、長手方向に沿って形成される内部突条が、中空糸膜の一端および他端の少なくとも一方に達しないような不連続な態様も含むものとする。このことは、外部突条についても同様である。
中空糸膜10としては、多孔質である支持層と非多孔質である均質層を有する複合膜が挙げられる。該複合膜は、均質層と支持層との二層複合膜でもよく、均質層が2つの支持層で挟まれた三層複合膜でもよい。また、均質層及び支持層の数は前記のものには限定されず、それらの合計が4層以上の複合膜であってもよい。
中空糸膜10としては、三層複合膜が好ましい。
[均質層]
均質層は、非多孔質で気体透過能を有する層である。
均質層を構成するポリマー(以下、「ポリマーA」という。)は、特に限定されず、中空糸膜の気体透過性を有する均質層として使用可能な各種ポリマーを使用できる。
ポリマーAとしては、例えば、オレフィンを主体として得たポリオレフィン系樹脂が挙げられ、オレフィンのみを用いて得たポリマーでもよく、オレフィンと他のモノマーのコポリマーでもよい。また、ポリマーAは、前記ポリマー又はコポリマーの変性ポリマーでもよい。
ポリマーAの具体例としては、例えば、オレフィンブロックコポリマー(OBC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)、リアクターTPO、軟質ポリメチルペンテン等が挙げられる。
均質層には、本発明の目的を損なわない範囲内であれば、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、着色剤、難燃化剤等の添加物が添加されていてもよい。
均質層の厚さは、0.5〜10μmが好ましい。均質層の厚さが0.5μm以上であれば、中空糸膜10を備えたモジュールの耐圧性がより良好になる。均質層の厚さが10μm以下であれば、気体透過性がより良好になる。
[支持層]
支持層は、多孔質で均質層を支持する層である。
支持層を構成するポリマー(以下、「ポリマーB」という。)は、ポリマーAと相溶性があり、多孔質構造を形成可能な材料であれば特に限定されない。
ポリマーBとしては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンが好ましい。
ポリマーAとポリマーBは、成形性の点から溶融特性を合わせることが好ましい。具体的には、ポリマーAとポリマーBは、それぞれのMFRD(コードDのメルトフローレート。JIS K7210、190℃、2.16kg荷重。)の差が小さいほど好ましい。
支持層には、本発明の目的を損なわない範囲内であれば、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、着色剤、難燃化剤等の添加物が添加されていてもよい。
支持層の厚さは、10〜200μmが好ましい。支持層の厚さが10μm以上であれば、中空糸膜10の機械的強度がより良好になる。支持層の厚さが200μm以下であれば、中空糸膜10の外径がより細くなり、モジュール内での中空糸膜10の充填率を高くしやすい。
支持層の厚さとは、中空糸膜が複数の支持層を有する場合、そのそれぞれの支持層の厚さである。
支持層の空孔率は、支持層全体(100体積%)に対して、30〜80体積%が好ましい。空孔率が30体積%以上であれば、優れた気体透過性が得られやすい。空孔率が80体積%以下であれば、耐圧性等の機械的強度がより良好になる。
支持層の細孔の大きさは、特に限定されず、充分な気体透過性と機械的強度が満足される大きさであればよい。
中空糸膜における均質層が占める領域は、中空糸膜の膜厚を1としたとき、内表面から1/10〜1/3の範囲内が好ましい。モジュール内で中空糸膜を固定する際には、膜の外表面からポッティング材が含浸してアンカー効果が生じる。均質層は非多孔質構造のためポッティング材が含浸していかない。そのため、均質層が占める領域を前記範囲内とすれば、ポッティング材の含浸によるアンカー効果が充分に得られ、ポッティング部近傍における圧力変動に伴う屈曲等による膜の破損を防止しやすい。
また、均質層が占める領域を内表面から1/10以上の領域とすれば、支持層を形成するポリマーBを多孔化するための延伸工程において、ポリマーAが内層のポリマーBに引きずられることで生じる欠陥を抑制しやすい。また、均質層が占める領域を内表面から1/3以下の領域にすれば、ポッティング材が含浸してくる領域が多くなり、屈曲等の影響で膜が破損することを抑制しやすい。
中空糸膜10の内径は、200〜500μmが好ましく、250〜350μmがより好ましい。中空糸膜10の内径が下限値以上であれば、中空糸膜10の内部を流れる被処理液の圧力損失を低減しやすい。中空糸膜10の内径が上限値以下であれば、膜モジュールにおける中空糸膜の集積率を上げられるので好ましい。
中空糸膜10の外径は、100〜2000μmが好ましく、300〜550μmがより好ましい。中空糸膜10の外径が下限値以上であれば、モジュールの製造時に中空糸膜間の隙間を充分に取りやすく、中空糸膜間にポッティング材を侵入させやすい。中空糸膜10の外径が上限値以下であれば、多数本の中空糸膜を用いたモジュールを製造したときにも、モジュール全体のサイズを小さくできる。これにより、ポッティング部の容積も小さくなるため、ポッティング加工時のポッティング材の収縮による寸法精度の低下を抑制しやすい。
[内部突条]
内部突条14は、中空糸膜10の内表面12に、中空糸膜10の長手方向に延びるように形成されている。中空糸膜10の内表面12に内部突条14が形成されていることで、中空糸膜10の内部を流れる被処理水が乱流状態となりやすいため、被処理液中のガスが内表面12と接触する割合が大きくなり、優れた脱気性能が得られる。
内部突条14は、内部突条の形成が容易な点、有効膜面積を高められる点及び優れた脱気性能が得られやすい点から、中空糸膜の一端から他端まで連続して形成されていることが好ましい。
中空糸膜10では、内部突条14が形成されている部分でもガスが透過するが、内部突条14が形成されていない部分の方がガスが透過しやすい。
内部突条14を長手方向に対して垂直に切断した断面形状は、特に限定されず、例えば、三角形、四角形、半円、長半円形等が挙げられる。内部突条14の断面形状は、中空糸膜10の内表面12に堆積した付着物が物理洗浄により剥離、排出され易い点から、内部突条14の根元部から先端にかけて幅が同じ形状、又は根元部から先端に向けて幅が縮減していく形状が好ましい。
内部突条14の高さは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、15μm以上がさらに好ましい。内部突条14の高さが下限値以上であれば、内表面12における乱流摩擦係数を小さくしやすい。また、内部突条14の高さは、その根元部分の幅の3倍以下が好ましく、2倍以下がより好ましい。内部突条14の高さが上限値以下であれば、中空糸膜10の揺動や相互の衝突によって内部突条14に変形や破損が発生することを抑制しやすい。また、中空糸膜製造時における内部突条14の形状が安定し、中空糸膜10の生産性がより良好になる。
内部突条14の高さとは、内部突条14が形成された部分における、当該内部突条14が存在しない場合の内表面12の位置から内部突条14の先端までの距離をいう。
内部突条14の幅は、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。内部突条14の幅が下限値以上であれば、脱気中における中空糸膜10の揺動による内部突条14に変形や破損が発生し難くなる。また、内部突条14の幅は、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましい。内部突条14の幅が上限値以下であれば、優れた脱気性能を得ることが容易になる。
内部突条14の幅とは、内部突条の無い内径の円周の延長線上における突条が重なる部分の距離をいう。
内部突条14の断面形状、高さ及び幅は、中空糸膜を製造する際のノズル口金に、内部突条14を形成するために設ける溝の形状を調節すること等により制御できる。
内部突条14を中空糸膜10の内表面12に投影した投影面積の割合Xは、当該投影面積と内表面12における内部突条14が形成されていない領域の面積との合計に対して、1〜20%が好ましく、5〜15%がより好ましい。前記投影面積の割合Xが下限値以上であれば、中空糸膜10の内部の被処理液の流れが乱流状態となりやすく、高い脱気効率が得られやすい。前記投影面積の割合Xが上限値以下であれば、脱気のために必要な膜面積が大きくなることで優れた脱気性能が得られやすい。
内部突条14の数は、中空糸膜10の内部の被処理水の流れが乱流状態になりやすい点から、3つあるいは4つが好ましい。内部突条14の数が4つよりも多いとその突条形成のための支持層の膜厚増加による境膜抵抗が大きくなるため好ましくない。内部突条14の数が3つより少ないと乱流が生じにくくなるため好ましくない。内部突条14の数は、有効膜面積を維持しつつ、中空糸膜10内部の被処理液の流れを乱流状態としやすい点から、前記投影面積の割合Xが前記範囲内となるように調節することが好ましい。
複数の内部突条14を形成する場合、それぞれの内部突条14の間隔は同じでも異なってもよく、周方向に沿って等間隔に内部突条14が配置されていることが好ましい。
[外部突条]
外部突条18は、中空糸膜10の外表面16に、中空糸膜10の長手方向に延びるように形成されている。中空糸膜10の外表面16に外部突条18が形成されることで、モジュール内の中空糸膜10の外表面16を洗浄する際に優れた洗浄効果が得られやすくなる。
外部突条18は、外部突条の形成が容易な点、有効膜面積を高められる点及び優れた洗浄効果が得られやすい点から、中空糸膜の一端から他端まで連続して形成されていることが好ましい。
中空糸膜10では、外部突条18が形成されている部分でもガスが透過するが、外部突条18が形成されていない部分の方がガスが透過しやすい。
外部突条18を長手方向に対して垂直に切断した断面形状は、特に限定されず、例えば、三角形、四角形、半円、長半円形等が挙げられる。外部突条18の断面形状は、中空糸膜10の外表面16に堆積した付着物が物理洗浄により剥離、排出され易いように、外部突条18の根元部から先端にかけて幅が同じ形状、又は根元部から先端に向けて幅が縮減していく形状が好ましい。
外部突条18の高さは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、15μm以上がさらに好ましい。外部突条18の高さが下限値以上であれば、優れた洗浄効果が得られやすい。また、外部突条18の高さは、その根元部分の幅の3倍以下が好ましく、2倍以下がより好ましい。外部突条18の高さが上限値以下であれば、中空糸膜10の揺動や相互の衝突によって外部突条18に変形や破損が発生することを抑制しやすい。また、中空糸膜製造時における外部突条18の形状が安定し、中空糸膜10の生産性がより良好になる。
外部突条18の高さとは、外部突条18が形成された部分における、当該外部突条18が存在しない場合の外表面16の位置から外部突条18の先端までの距離をいう。
外部突条18の幅は、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。外部突条18の幅が下限値以上であれば、脱気中における中空糸膜10の揺動による外部突条18に変形や破損が発生し難くなる。また、外部突条18の幅は、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましい。外部突条18の幅が上限値以下であれば、中空糸膜10の有効膜面積を維持しつつ、優れた脱気性能を得ることが容易になる。
外部突条18の幅とは、外部突条の無い外径の円周の延長線上における突条が重なる部分の距離をいう。
外部突条18の断面形状、高さ及び幅は、中空糸膜を製造する際のノズル口金に、外部突条18を形成するために設ける溝の形状を調節すること等により制御できる。
外部突条18を中空糸膜10の外表面16に投影した投影面積の割合Yは、当該投影面積と外表面16における外部突条18が形成されていない領域の面積との合計に対して、1〜20%が好ましく、5〜15%がより好ましい。前記投影面積の割合Yが下限値以上であれば、中空糸膜10を洗浄する際に外部突条18によって優れた洗浄効果が得られやすい。また、前記投影面積の割合Yが上限値以下であれば、外部突条18による洗浄効果と脱気性能とを両立させやすい。
外部突条18の数は、この例では8つであるが、7つ以下でもよく、9つ以上でもよい。複数本の中空糸膜10が配置されるモジュールにおいて、周囲に隣接する中空糸膜10に対する洗浄効果を効果的に得るためには、外部突条18の数は8以上が好ましい。また、外部突条18の数が多すぎると脱気効率の低下を招くことから、前記投影面積の割合Yが前記範囲内となるように外部突条18の数を調節することが好ましい。
複数の外部突条18を形成する場合、それぞれの外部突条18の間隔は同じでもよく、異なってもよい。外表面16の洗浄の均一化を考慮すると、中空糸膜10の外表面16の周方向に等間隔に外部突条18が配置されていることが好ましい。
[製造方法]
中空糸膜10の内部突条14は、内周側に内部突条14の形状と相補的な形状の溝が形成されたノズル口金を用いることによって形成できる。同様に、中空糸膜10の外部突条18は、外周側に外部突条18の形状と相補的な形状の溝が形成されたノズル口金を用いることによって形成できる。また、外部突条18は、外部突条18が形成されていない中空糸膜を製造した後、該中空糸膜の外表面に溶融状態のポリマーを供給して形成してもよい。
中空糸膜10の製造方法としては、例えば、後述する紡糸工程及び延伸工程を有する方法が挙げられる。
(紡糸工程)
例えば、3層構造の中空糸膜10であれば、内部突条14の形状と相補的な形状の溝が内周側に形成された最内層ノズル部、中間層ノズル部、及び外部突条18の形状と相補的な形状の溝が外周側に形成された最外層ノズル部が、同心円状に配された複合ノズル口金を用いる。
この場合、最外層ノズル部及び最内層ノズル部に溶融状態のポリマーBを供給し、中間層ノズル部に溶融状態のポリマーAを供給する。そして、それら各ノズル部からポリマーA及びポリマーBを押し出し、押出速度と巻取速度を適宜調節しつつ未延伸状態で冷却固化する。これにより、未延伸の均質層前駆体が、非多孔質状態である2つの未延伸の支持層前駆体で挟まれた3層構造を有する中空糸膜前駆体が得られる。
ポリマーA及びポリマーBの吐出温度は、それらが充分に溶融して紡糸できる範囲であればよい。
(延伸工程)
溶融紡糸して得た未延伸の中空糸膜前駆体は、延伸前にポリマーA及びポリマーBの融点以下で定長熱処理(アニール処理)することが好ましい。
定長熱処理は、ポリエチレンでは105〜140℃で、8〜16時間行うことが好しい。定長熱処理の温度が105℃以上であれば、品質の良好な中空糸膜が得られやすい。定長熱処理の温度が140℃以下であれば、充分な伸度が得られやすく、延伸時の安定性が向上し、高倍率での延伸が容易になる。また、処理時間が8時間以上であれば、品質の良好な中空糸膜が得られやすい。
中空糸膜前駆体を、下記(i)及び(ii)の要件を満たす条件で延伸する。
(i)延伸温度T(℃)と、ポリマーAの融点Tm(℃)との関係が、Tm−20≦T≦Tm+40である。
(ii)延伸温度Tが、ポリマーBのビカット軟化点以下である。
なお、ポリマーの融点は、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、JIS K 7121に準拠した方法により測定される。ポリマーのビカット軟化点は、JIS K 7206に準拠した方法により測定される。
延伸温度Tが、Tm−20(℃)以上であれば、支持層前駆体の多孔質化が容易になり、優れた気体透過性を有する中空糸膜10が得られやすい。延伸温度TがTm+40(℃)以下であれば、ポリマー分子に乱れが生じてピンホール等の欠陥が生じることを抑制しやすい。
また、延伸温度TがポリマーBのビカット軟化点以下であれば、支持層前駆体の多孔質化が容易になり、優れた気体透過性を有する中空糸膜10が得られやすい。
延伸工程では、前記延伸温度Tで行う延伸(熱延伸)の前に、冷延伸を行うことが好ましい。具体的には、冷延伸に引き続いて熱延伸を行う2段延伸、又は冷延伸に引き続いて熱延伸を2段以上の多段に分割して行う多段延伸が好ましい。
冷延伸は、比較的低い温度下で膜の構造破壊を起させ、ミクロなクラッキングを発生させる延伸である。冷延伸の温度は、0℃から、Tm−20(℃)よりも低い温度までの範囲内が好ましい。
延伸倍率は、用いるポリマーA及びポリマーBの種類によっても異なるが、未延伸の中空糸膜前駆体に対する最終的な倍率(総延伸倍率)を2〜5倍とすることが好ましい。総延伸倍率が2倍以上であれば、支持層の空孔率が高くなりやすく、優れた気体透過性が得られやすい。総延伸倍率が5倍以下であれば、中空糸膜10の破断伸度が高くなりやすい。
さらに、前記延伸により得られた中空糸膜10に対しては、中空糸膜の寸法安定性を向上させるため、中空糸膜10を定長の状態、又は、定長に対して40%以下の範囲内で少し弛緩させた状態で熱セットを行うことが好ましい。
熱セットを効果的に行うためには、熱セット温度は、延伸温度T以上、ポリマーA及びポリマーBの融点以下が好ましい。
以上説明した本発明の中空糸膜は、内表面に内部突条が形成されていることで、内部を流れる被処理液が乱流状態となりやすい。そのため、内表面近傍の被処理液が更新されやすく、被処理液中のガスが膜の内表面と接触する割合が大きくなり、高い脱気効率が得られる。
また、内部潅流型脱気用中空糸膜モジュールに用いられる中空糸膜においては、内部を流れる被処理液の流速を高めることで乱流状態とすることも可能であるが、この場合は乱流摩擦抵抗が高くなり、圧力損失が大きくなる。これに対して、本発明の中空糸膜では、内部突条によって内部を流れる被処理液の流れが全体として乱流に促進される一方、膜の中心軸付近に比べて内表面のごく近傍では長手方向に沿って形成された内部突条に沿って被処理液が流れやすいことから、内表面近傍で被処理液の流れが過剰に乱れることが抑制される。そのため、本発明の中空糸膜では、乱流を促進しつつ、内部突条が形成されていない場合に比べて乱流摩擦抵抗を小さくでき、内部を流れる被処理液の圧力損失も低減できる。
また、本発明の中空糸膜では、内径を過剰に小さくする必要がないため、被処理液にゴミ等が含まれていても目詰まりが生じ難く、外気温が低い場合に中空糸膜の外表面で水蒸気が凝縮しても有効膜面積を維持しやすく、脱気効率が低下し難い。
なお、本発明の中空糸膜は、前記した中空糸膜10には限定されない。例えば、本発明の中空糸膜は、外部突条を有さない中空糸膜であってもよい。
<脱気用中空糸膜モジュール>
本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、本発明の中空糸膜を用いる以外は、公知の脱気用中空糸膜モジュールと同様の形態を採用できる。本発明の中空糸膜は外部潅流型脱気用膜モジュールに用いることも可能ではあるが、内面の有効膜面積が従来の中空糸膜に比べて大きく、脱気効率が高いといった本発明の中空糸膜の特性を最大限に活かすためには、内部潅流型脱気用膜モジュールを構成する中空糸膜として用いることが好ましい。
以下、本発明の脱気用中空糸膜モジュールの一例として、中空糸膜10を有し、中空糸膜14の内部側に被処理液を流して外部側を減圧する内部潅流型脱気用中空糸膜モジュールについて説明する。
本実施形態の内部潅流型脱気用中空糸膜モジュール1(以下、「モジュール1」という。)は、図2に示すように、ハウジングケース20と、複数本の中空糸膜10が束ねられた中空糸膜束22と、ハウジングケース20内で中空糸膜束22を固定するポッティング部24A,24Bと、を有する。
ハウジングケース20には、一方の端部に液体流入口26が形成され、他方の端部に液体流出口28が形成され、側部に気体吸引口30が形成されている。気体吸引口30は、減圧ポンプ等の減圧手段と接続される。
中空糸膜束22は、両端部がポッティング部24A,24Bによってハウジングケース20内に固定されている。
中空糸膜束22の液体流入口26側の端部を固定するポッティング部24Aは、ハウジングケース20における液体流入口26と気体吸引口30の間に、ハウジングケース20の内部を液体流入口26側と気体吸引口30側とに分けるように設けられる。また、中空糸膜束22の液体流出口28側の端部を固定するポッティング部24Bは、ハウジングケース20における液体流出口28と気体吸引口30の間に、ハウジングケース20の内部を液体流出口28側と気体吸引口30側とに分けるように設けられる。
ポッティング部24Aにおける液体流入口26側の端面には、中空糸膜束22の各々の中空糸膜10の入口側開口10aが露出している。また、ポッティング部24Bにおける液体流出口28側の端面には、中空糸膜束22の各々の中空糸膜10の出口側開口10bが露出している。
このように、モジュール1では、ハウジングケース20内部において中空糸膜10の内部側(一次側)と外部側(二次側)が、ポッティング部24A,24Bによって隔離されている。
モジュール1では、液体流入口26からハウジングケース20内に供給された被処理液が、ポッティング部24Aの表面に露出した中空糸膜10の入口側開口10aから膜内に入り、中空糸膜10の内部を流れて出口側開口10bから抜け出た被処理液が、液体流出口28から流出するようになっている。また、被処理液に含まれているガスが中空糸膜10を透過し、気体吸引口30から流出するようになっている。
中空糸膜10の充填率、すなわちハウジングケース20内におけるポッティング部24Aが占める容積に対する中空糸膜10が占める容積の割合は、20〜60%が好ましく、40〜55%がより好ましい。中空糸膜10の充填率が前記範囲内であれば、優れた脱気性能が得られやすい。
ポッティング部24A,24Bを形成するポッティング材は、特に限定されず、中空糸膜モジュールに通常用いられる各種接着剤、シール材、ポッティング剤、ポリマー等を使用できる。ポッティング材としては、例えば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。
ポッティング部24A,24Bの硬度が中空糸膜10に比べて高すぎると、ポッティング部24における中空糸膜10の開口が露出した端面と反対側の端面24a,24bの近傍で中空糸膜10に亀裂が生じやすくなる。そのため、ポッティング材としては、硬化後の硬度があまり高くないウレタン系接着剤が好ましい。
ポッティング材を硬化させる手段は、二液混合反応、紫外線硬化、加熱硬化、溶媒抽出等、特に限定されない。ただし、中空糸膜自体に悪影響を及ぼさないようにすることは必要不可欠である。
モジュール1を用いた被処理液の脱気方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
液体流入口26からハウジングケース20内に溶存ガスを含む被処理液を供給して、中空糸膜10の内部側(一次側)に被処理液を流し、中空糸膜10の外部側(二次側)を減圧する。これにより、溶存ガスの分圧差に比例した駆動力により、被処理液中の溶存ガスが膜を透過して中空糸膜10の外部側に分離され、気体吸引口30から排出される。脱気処理後の被処理液は、ハウジングケース20の液体流出口28から回収される。
以上説明した本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、本発明の中空糸膜を用いているため、中空糸膜内部を流れる被処理液が乱流状態となりやすく、高い脱気効率が得られる。また、本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、複数本の中空糸膜を束ねて用いており、モジュールが過大になることを抑制しやすい。
また、本発明の脱気用中空糸膜モジュールでは、内部突条が形成されていない場合に比べて乱流摩擦抵抗を小さくできるため、被処理液の流れによる圧力損失を低減できる。本発明の脱気用中空糸膜モジュールとしては、膜の内部を流れる被処理液の圧力損失を低減しやすく、加工性が良好な点では、内部突条がモジュールの軸方向に平行となるように中空糸膜が備えられたモジュールが好ましい。
また、本発明の脱気用中空糸膜モジュールとしては、中空糸膜内部を流れる被処理液の流れを乱流状態としやすく、高い脱気効率が得られやすい点では、図3に示すように、中空糸膜束22を形成する各々の中空糸膜10が1/4周以上の螺旋状となるように固定されている脱気用中空糸膜モジュール2が好ましい。図3における図2と同じ部分は同符号を付して説明を省略する。
本発明の脱気用中空糸膜モジュールは、複数個を直列に繋げて用いてもよく、複数個を並列に繋げて用いてもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[融点(Tm)]
融点(Tm)の測定には、示差走査型熱量計(DSC)を用いた。具体的には、約5mgの試料を200℃で5分間融解し、40℃まで10℃/分の速度で降温して結晶化し、その後更に10℃/分で200℃まで昇温して融解した時の融解ピーク温度及び融解終了温度により融点を求めた。
[メルトフローレート(MFR)]
JIS K7210に準拠し、メルトインデクサを用いて190℃における2.16kg荷重での10分間にストランド状に押し出される樹脂の質量を測定してメルトフローレート(MFR2.16)(g/10分)を求めた。
[密度]
JIS K7112に準拠して、190℃で2.16kg荷重におけるMFR測定時に得られるストランドを100℃で1時間熱処理し、1時間かけて室温まで徐冷したサンプルについて、密度勾配管を用いて測定した。
[酸素透過速度・窒素透過速度の測定方法]
得られた中空糸膜をU字型に束ね、該中空糸膜の端部をウレタン樹脂で固めて脱気用中空糸膜モジュールを作製した。中空糸膜の外側から酸素又は窒素を供給し、該中空糸膜の内側(中空部分側)を常圧として、25℃における酸素透過速度(QO2)(単位:m/時間・MPa)及び窒素透過速度(QN2)(単位:m/時間・MPa)を測定した。なお、膜面積は、中空糸膜の内径を基に算出した。そして、測定した酸素透過速度(QO2)及び窒素透過速度(QN2)から、分離係数(QO2/QN2)を求めた。
[実施例1]
中空糸膜の紡糸には、中空糸膜の外表面と外部突条を形成するための溝が外周部分に8箇所、膜の内表面と内部突条を形成するための溝が内周部分に4箇所形成された、三層構造の中空糸膜を形成可能な複合ノズル口金を用いた。内層と外層の支持層を形成するポリマーBには、チーグラ・ナッター系触媒を用いて製造された高密度ポリエチレン(商品名サンテックB161、旭化成ケミカルズ(株)製、MFR1.1g/10分、密度0.964g/cm、融点140℃。)を用いた。均質層を形成するポリマーAには、メタロセン系触媒により製造されたエチレン・C8α−オレフィンブロック共重合体(商品名INFUSE#9100、ダウ・ケミカル(株)製、MFR1.0g/10分、密度0.877g/cm、融点121℃。)を用いた。
吐出温度180℃、巻取速度120m/分で紡糸して、未延伸の中空糸膜前駆体を得た。中空糸膜前駆体の内径は210μmであり、三層が同心円状に配されていた。
該中空糸膜前駆体を、108℃で8時間アニール処理した。次いで、23±2℃下で1.25倍延伸し、引き続き105℃の加熱炉中で3.6倍の延伸を行った後、115℃の加熱炉中で定長の0.6倍となるように弛緩させた状態で熱セットを行い、最終的な総延伸倍率を4倍とした中空糸膜を得た。該中空糸膜は、均質層が二つの支持層で挟まれた三層構造で、図1に例示したような断面形状が三角形の内部突条及び外部突条形成された中空糸膜であった。突条を含めない膜の内径が350μmで、内部突条の高さは20μm、幅は7μmとした。また、外部突条の高さは20μm、幅は7μmとした。
得られた中空糸膜の空気透過速度を測定したところ、室温(23±2℃)における酸素透過速度(QO2)は0.270m/時間・MPa、窒素透過速度(QN2)は0.090m/時間・MPaであり、分離係数(QO2/QN2)は3.0であった。均質層に用いたポリマーAの分離係数は3.0であり、この値が維持されていた。
さらに、得られた中空糸膜の内部側に、溶剤系インク等の洗浄剤として用いられるブチルカルビトールアセテート(BCA)液を0.5MPaで加圧送液してもリークは生じなかった。
得られた中空糸膜を用いて、膜面積15mで有効膜長70cmの内部潅流型脱気用中空糸膜モジュールを作製し、該中空糸膜の内部に超純水を流してモジュールの圧力損失を測定した。送液量4m/時間の時のモジュール流出部における圧力損失は24.3kPaであった。
[実施例2]
外部突条を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして中空糸膜を得た。得られた脱気用中空糸膜を用いて、実施例1と同様にして内部潅流型脱気用中空糸膜モジュールを作製し、圧力損失を測定した。送液量4m/時間の時のモジュール流出部における圧力損失は20.0kPaであった。
[比較例1]
内部突条及び外部突条をいずれも形成しなかった以外は、実施例1と同様にして脱気用中空糸膜を得た。得られた中空糸膜を用いて、実施例1と同様にして内部潅流型脱気用中空糸膜モジュールを作製し、圧力損失を測定した。送液量4m/時間の時のモジュール流出部における圧力損失は31.5kPaであった。
各例で得た中空糸膜の酸素透過速度(QO2)、窒素透過速度(QN2)、分離係数(QO2/QN2)、及び圧力損失の測定における送液量4m/時間の時のモジュール流出部における圧力を表1に示す。
Figure 2015016400
表1に示すように、実施例1及び2は、中空糸膜の内表面に内部突条を設けたことで、比較例1に比べて圧力損失が低減された。
1,2 脱気用中空糸膜モジュール
10 中空糸膜
12 内表面
14 内部突条
16 外表面
18 外部突条
20 ハウジングケース
22 中空糸膜束
24A,24B ポッティング部

Claims (9)

  1. 中空糸膜の内表面に長手方向に延在する内部突条が形成されている中空糸膜。
  2. 中空糸膜の外表面に長手方向に延在する外部突条が形成されている、請求項1に記載の中空糸膜。
  3. 前記内部突条の高さが5μm以上で、かつ幅が5μm以上である、請求項1又は2に記載の中空糸膜。
  4. 前記内部突条を中空糸膜の内表面に投影した投影面積の割合が、当該投影面積と中空糸膜の内表面における前記内部突条が形成されていない領域の面積との合計に対して、1〜20%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の中空糸膜。
  5. 中空糸膜の内径が250〜500μmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の中空糸膜。
  6. 前記内部突条が中空糸膜の一端から他端まで連続している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の中空糸膜。
  7. ハウジングケースと、該ハウジングケース内で膜の内部側と外部側が隔離されるように固定された、複数本の請求項1〜6のいずれか一項に記載の中空糸膜からなる中空糸膜束と、を有する脱気用中空糸膜モジュール。
  8. 前記中空糸膜が1/4周以上の螺旋状とされて固定されている、請求項7に記載の脱気用中空糸膜モジュール。
  9. 内部潅流型である、請求項7又は8に記載の脱気用中空糸膜モジュール。
JP2013143646A 2013-07-09 2013-07-09 中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール Pending JP2015016400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143646A JP2015016400A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143646A JP2015016400A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015016400A true JP2015016400A (ja) 2015-01-29

Family

ID=52437966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013143646A Pending JP2015016400A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015016400A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108472599A (zh) * 2016-01-22 2018-08-31 东丽株式会社 流体分离用碳膜及流体分离用碳膜组件
WO2021029415A1 (ja) * 2019-08-13 2021-02-18 Dic株式会社 チューブユニット及び脱気モジュール
CN114984771A (zh) * 2022-06-22 2022-09-02 中国科学院生态环境研究中心 翅片形中空纤维膜及其制备方法和喷丝头
US20240207781A1 (en) * 2021-04-26 2024-06-27 Direct Air Capture, Llc Apparatus, system and method for direct capture of carbon-containing gas

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5962304A (ja) * 1982-09-30 1984-04-09 Teijin Ltd 選択透過性中空糸膜
JPS62144707A (ja) * 1985-12-18 1987-06-27 Nippon Atom Ind Group Co Ltd 中空糸膜フイルタ
JPS6321914A (ja) * 1986-07-08 1988-01-29 Mitsubishi Rayon Co Ltd 異形断面多孔質中空糸膜
JPH07171360A (ja) * 1993-12-22 1995-07-11 Mitsubishi Rayon Co Ltd 異形断面多層複合分離膜
JPH07303802A (ja) * 1994-05-12 1995-11-21 Dainippon Ink & Chem Inc 隔膜式脱気装置
JP2008073640A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Nitto Denko Corp 脱気装置
JP2008289977A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd 脱気用中空糸膜モジュールの製造方法
US20090301306A1 (en) * 2006-09-22 2009-12-10 Nitto Denko Corporation Gas removal device
JP2010214331A (ja) * 2009-03-18 2010-09-30 Tsukishima Kikai Co Ltd 濾過モジュール、濾過ユニット、および濾過装置
JP2012040462A (ja) * 2010-08-13 2012-03-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 異形多孔性中空糸膜の製造方法、異形多孔性中空糸膜、異形多孔性中空糸膜を用いたモジュール、異形多孔性中空糸膜を用いたろ過装置及び異形多孔性中空糸膜を用いたろ過方法
JP2013039535A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Mitsubishi Rayon Cleansui Co Ltd 浄水カートリッジ及び浄水器

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5962304A (ja) * 1982-09-30 1984-04-09 Teijin Ltd 選択透過性中空糸膜
JPS62144707A (ja) * 1985-12-18 1987-06-27 Nippon Atom Ind Group Co Ltd 中空糸膜フイルタ
JPS6321914A (ja) * 1986-07-08 1988-01-29 Mitsubishi Rayon Co Ltd 異形断面多孔質中空糸膜
JPH07171360A (ja) * 1993-12-22 1995-07-11 Mitsubishi Rayon Co Ltd 異形断面多層複合分離膜
JPH07303802A (ja) * 1994-05-12 1995-11-21 Dainippon Ink & Chem Inc 隔膜式脱気装置
JP2008073640A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Nitto Denko Corp 脱気装置
US20090301306A1 (en) * 2006-09-22 2009-12-10 Nitto Denko Corporation Gas removal device
JP2008289977A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd 脱気用中空糸膜モジュールの製造方法
JP2010214331A (ja) * 2009-03-18 2010-09-30 Tsukishima Kikai Co Ltd 濾過モジュール、濾過ユニット、および濾過装置
JP2012040462A (ja) * 2010-08-13 2012-03-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 異形多孔性中空糸膜の製造方法、異形多孔性中空糸膜、異形多孔性中空糸膜を用いたモジュール、異形多孔性中空糸膜を用いたろ過装置及び異形多孔性中空糸膜を用いたろ過方法
JP2013039535A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Mitsubishi Rayon Cleansui Co Ltd 浄水カートリッジ及び浄水器

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10994243B2 (en) 2016-01-22 2021-05-04 Toray Industries, Inc. Carbon membrane for fluid separation and carbon membrane module for fluid separation
CN108472599B (zh) * 2016-01-22 2020-10-16 东丽株式会社 流体分离用碳膜及流体分离用碳膜组件
CN108472599A (zh) * 2016-01-22 2018-08-31 东丽株式会社 流体分离用碳膜及流体分离用碳膜组件
CN114206479A (zh) * 2019-08-13 2022-03-18 Dic株式会社 管单元和脱气模块
JPWO2021029415A1 (ja) * 2019-08-13 2021-12-02 Dic株式会社 チューブユニット及び脱気モジュール
KR20220020968A (ko) * 2019-08-13 2022-02-21 디아이씨 가부시끼가이샤 튜브 유닛 및 탈기 모듈
WO2021029415A1 (ja) * 2019-08-13 2021-02-18 Dic株式会社 チューブユニット及び脱気モジュール
JP7040675B2 (ja) 2019-08-13 2022-03-23 Dic株式会社 チューブユニット及び脱気モジュール
EP4015886A4 (en) * 2019-08-13 2023-03-15 DIC Corporation HOSE UNIT AND DEGAS MODULE
CN114206479B (zh) * 2019-08-13 2024-03-22 Dic株式会社 管单元和脱气模块
KR102669011B1 (ko) * 2019-08-13 2024-05-27 디아이씨 가부시끼가이샤 튜브 유닛 및 탈기 모듈
US12090445B2 (en) 2019-08-13 2024-09-17 Dic Corporation Tube unit and degassing module
US20240207781A1 (en) * 2021-04-26 2024-06-27 Direct Air Capture, Llc Apparatus, system and method for direct capture of carbon-containing gas
CN114984771A (zh) * 2022-06-22 2022-09-02 中国科学院生态环境研究中心 翅片形中空纤维膜及其制备方法和喷丝头

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100846647B1 (ko) 스파이럴형 분리막 엘리먼트
US9694326B2 (en) Composite hollow fiber membrane and hollow fiber membrane module
KR101392943B1 (ko) 정삼투용 복합 중공사막, 및 이의 제조방법
JP2006088148A (ja) 透水性に優れた中空糸膜
JP2015016400A (ja) 中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール
JP2009226338A (ja) フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔膜およびその製造方法
JPWO2018088232A1 (ja) 多孔性中空糸膜及び多孔性中空糸膜の製造方法
KR101848817B1 (ko) 다공형 중공사막
JP2000093768A (ja) 複合多孔質中空糸膜
KR101364845B1 (ko) 폴리비닐덴플루오라이드(pvdf) 중공사막의 제조방법
JP2016540635A (ja) 中空糸膜
JP6374291B2 (ja) 中空糸膜モジュール
JP6370021B2 (ja) 脱気複合中空糸膜及び中空糸膜モジュール
KR102316308B1 (ko) 친수성 플렉서블 폴리페닐렌설파이드 중공사막 제조용 방사조액, 이를 이용한 친수성 플렉서블 폴리페닐렌설파이드 중공사막 및 이를 이용한 친수성 플렉서블 폴리페닐렌설파이드 중공사막의 제조방법
JP2015029927A (ja) 中空糸膜及びその製造方法、並びに、中空糸膜モジュール
KR20130053930A (ko) 고강도 및 고투과성 다중층 중공사막 및 이의 제조방법
KR101321362B1 (ko) 고강도 분리막 및 이의 제조방법
JP2015029923A (ja) 脱気用中空糸膜及び脱気用中空糸膜モジュール
KR101401163B1 (ko) 폴리비닐덴플루오라이드(pvdf) 비대칭 다공성 중공사막
JP4476750B2 (ja) 複合多孔質膜の製造方法
KR102337165B1 (ko) 스폰지 구조를 가지는 pps 중공사막 조성물, 이를 포함하는 pps 중공사막 및 이의 제조방법
KR101415040B1 (ko) 폴리비닐덴플루오라이드(pvdf) 비대칭 다공성 중공사막의 제조방법
JP5923657B2 (ja) 多孔性膜及びその製造方法
KR101364862B1 (ko) 폴리비닐리덴플루오라이드(pvdf) 다공성 중공사막
KR20160041646A (ko) 중공사막의 제조방법 및 방사설비

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170227

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170418