JP2015015381A - 永久磁石の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気異方性に優れた永久磁石を効率よく製造し得る永久磁石の製造方法を提供する。
【解決手段】押出し金型の貫通孔に、他方の開口からマンドレルを挿入すると共に、該貫通孔に、一方の開口から予備成形体を装填した状態で、一方の開口から押圧パンチを貫通孔に挿入して押圧プレスする。予備成形体は、マンドレルの外面と貫通孔の内面との間の充填空間に押出されることで、有底部を有する一次成形体が成形される。この一次成形体から有底部を切除することで、押出し方向の前後に開口する角筒状の二次成形体24が得られる。二次成形体24に、一対の応力集中部28の対向方向に力を加えることで、二次成形体24は、4つの応力集中部28で分断されて4つの断面矩形状の永久磁石18が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、押出し加工を経て複数の永久磁石を製造する方法に関するものである。
熱間(温間)塑性加工により磁気異方性を付与された、断面形状が矩形状、円弧状、蒲鉾状、あるいは三日月状等の希土類元素−鉄族金属−ホウ素の永久磁石が、産業上および民生用の分野で利用されている。この永久磁石は、例えば以下のようにして製造される。
希土類、鉄族金属およびホウ素を配合した原料を溶解し、得られた磁石合金の溶湯を銅等の回転ロールに噴出させて、ナノレベルの結晶粒からなるフレーク状の超急冷リボンを製造する。この超急冷法により得られた磁石合金粉末を所要粒径に粉砕した後、冷間プレスを行なって圧粉体とする。ついで、この圧粉体を熱間または温間プレスして高密度化し、更に熱間または温間での塑性加工を行なって所望形状とすることで磁気異方性が与えられる。この磁気異方性を付与するための塑性加工方法として、材料歩留および良品率の点で優れる押出し加工が用いられている。なお、塑性加工後の磁石素材は、後工程で着磁されることにより、磁気異方性を有する永久磁石として実用に供される。
押出し加工により、ラジアル異方性を有する例えば円弧状断面を有する複数の永久磁石を製造する方法として、例えば特許文献1に開示の製造方法が提案されている。この特許文献1では、ダイに形成した貫通孔にフィン付きマンドレルを挿入し、該マンドレルと貫通孔を画成する内壁との間に、得ようとする永久磁石の断面形状に一致する複数の分割孔を画成したもとで、貫通孔に充填した柱状のブランクをパンチによって押圧することで、該ブランクが各分割孔から押出されてラジアル方向(厚み方向)に異方化された複数の永久磁石が製造される。
特開2001−15325号公報
特許文献1に開示の製造方法では、柱状のブランクを押出す際にフィンで分断される分割部分での結晶配向が揃わなくなり、得られる永久磁石における分割部分の磁気特性が低下するおそれがあった。また、ブランクを押出しつつ分割するために分割部分での応力が大きくなり、得られた永久磁石の分割部分にひびが入ってしまい、後工程で欠陥部分を除去するための研削量が多くなって歩留りが低下する難点も指摘される。
すなわち本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、優れた磁気異方性を有する永久磁石を効率よく製造し得る永久磁石の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1の発明に係る永久磁石の製造方法は、
マンドレルが挿通された押出し金型の貫通孔に装填した予備成形体を、該予備成形体の外形を拡大または縮小させると共に該予備成形体の押出し方向と直交する方向の中央部を拡げるように押圧パンチで押出して筒状の成形体を成形すると共に、予備成形体を押出す過程で、押出し方向に延在する応力集中部を周方向に離間して複数形成し、
得られた成形体に外力を加えることで、該成形体を前記応力集中部で分断して複数の永久磁石に分割するようにしたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、押出し加工により成形した成形体から複数の永久磁石を分割するので、押出し加工時において成形体に加わる圧縮方向(結晶配向方向)は全体に揃って優れた磁気異方性を有し、各永久磁石の分割部分での磁気特性が低下することはなく、磁気特性に優れた複数の永久磁石を製造することができる。また、予備成形体を押出し加工する際には押出し方向と直交する厚み方向の内側および外側の夫々が厚み方向に変形されて歪みが与えられるので、成形された成形体の厚み方向の内側および外側での磁気的配向度のバラツキがなく、磁気特性に優れた永久磁石が製造できる。更に、押出し加工に際して成形体を分断する部分に大きな応力が加わることはないので、永久磁石の分割部分にひびが入ることはなく、材料歩留を向上し得る。更にまた、押出し加工時に永久磁石を分断するための応力集中部を形成するので、後工程において別途応力集中部を形成する場合に比べて製造能率を向上することができる。
請求項2に係る発明は、前記予備成形体を減面率が50〜70%となるように押出し加工する際の予備成形体における外形の拡大方向または縮小方向の加工率が5〜30%となるよう設定したことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、高い磁気特性を有する永久磁石を容易に製造し得る。
請求項3に係る発明は、前記応力集中部は、前記成形体における内面または外面において、周方向に連続する2面が角を成すように形成されることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、永久磁石の分断面の平面度が向上して外観を良好にし得る。
請求項4に係る発明は、前記押出し金型における貫通孔の内面またはマンドレルの外面に、該貫通孔の内面とマンドレルの外面との間に画成した充填空間に突出する突条が突設され、該充填空間を押出された成形体における内面または外面に、前記突条によって厚み方向に凹む応力集中部としての溝が形成されることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、永久磁石の分断面の平面度をより向上することができる。
請求項5に係る発明は、径方向の最大厚みT0に対して応力集中部の径方向の厚みT1が15T0<T1<4/5T0の範囲となるように成形した成形体を、該応力集中部で分断するようにしたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、応力集中部での分断が容易で、かつ配向性が低下するのを抑えることができる。
請求項6に係る発明は、前記成形体を径方向で挟圧して前記応力集中部で分断するようにしたことを要旨とする。
請求項6に係る発明によれば、分断作業が簡単になる。
本発明に係る永久磁石の製造方法によれば、優れた磁気異方性を有する永久磁石を効率よく製造し得る。
実施例に係る永久磁石を製造する押出し成形装置の押出し金型、押圧パンチおよびマンドレルを示す概略図である。 実施例1に係る断面矩形状の永久磁石を製造する形態の押出し成形装置において、押出し金型の貫通孔にマンドレルを挿入した状態を第1貫通孔側から視た概略図である。 実施例1に係る永久磁石の製造工程を示す説明図であって、(a)は押出し成形装置により成形された成形体を示し、(b)は成形体を応力集中部で分断する状態を示し、(c)は成形体から複数の永久磁石が分割された状態を示す。 実施例2に係る断面三日月状の永久磁石の製造工程を示す説明図であって、(a)は押出し成形装置により成形された成形体を応力集中部で分断する状態を示し、(b)は成形体から複数の永久磁石が分割された状態を示す。 実施例3に係る断面蒲鉾状の永久磁石の製造工程を示す説明図であって、(a)は押出し成形装置により成形された成形体を応力集中部で分断する状態を示し、(b)は成形体から複数の永久磁石が分割された状態を示す。 実施例4に係る断面円弧状の永久磁石を製造する押出し成形装置の押出し金型およびマンドレルを示す説明図である。 実施例4に係る永久磁石の製造工程を示す説明図であって、(a)は押出し成形装置により成形された成形体を応力集中部で分断する状態を示し、(b)は成形体から複数の永久磁石が分割された状態を示す。 実験例における幅方向の磁気的配向度の測定結果を示す図であって、(a)は発明例1の結果を示し、(b)は比較例1の結果を示す。 実験例における厚み方向の磁気的配向度の測定結果を示す表である。
次に、本発明に係る永久磁石の製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
図1は、永久磁石の製造方法に用いる押出し成形装置の好適な実施例を示すものであって、押出し成形装置10は、貫通孔11が形成された押出し金型12と、貫通孔11に一方の開口から挿入される押圧パンチ14と、貫通孔11に他方の開口から挿入される貫通孔11より小径のマンドレル16とを備える。押出し金型12の貫通孔11は、第1貫通孔11aと、テーパ孔11bおよび第2貫通孔11cが直列に形成されたものであって、第1貫通孔11aは第2貫通孔11cより大きく開口するように形成されて、テーパ孔11bは第1貫通孔11aから第2貫通孔11cに向かうにつれて一様な傾斜で開口が窄まるように形成されている。また、マンドレル16は、押出し方向に外形が変化しない等形部16aと、該等形部16aの一端に連設されて等形部16aから離間するにつれて外形が一様な傾斜で窄まるように変化するテーパ部16bとを備えている。貫通孔11に挿入されたマンドレル16は、等形部16aが第2貫通孔11c内に位置すると共に、テーパ部16bがテーパ孔11b内に位置するように位置決めされる。そして、マンドレル16を貫通孔11に挿入した状態で第2貫通孔11cの内面(第2貫通孔11cを画成する押出し金型12の内壁)とマンドレル16における等形部16aの外面との間に、該マンドレル16の全周に亘って連通する充填空間20が画成されるようになっている。充填空間20は、製造する永久磁石18,32,34,36の押出し方向に直交する断面形状と略一致する複数の成形空間20aを周方向に相互に連通するように連ねた筒状に画成されるものであって、該成形空間20aの形状は、マンドレル16の等形部16aおよび第2貫通孔11cの各形状を変えることで変更される。そして、押出し成形装置10によって、柱状の予備成形体から、求める永久磁石18,32,34,36の断面形状となる成形部18a,32a,34a,36aが複数周方向に相互に連なった筒状の一次成形体(成形体)22を成形し得るよう構成される。なお、予備成形体において押出し成形装置10による押出し方向と直交する方向を厚み方向と指称すると共に、製造される永久磁石18,32,34,36における押出し金型12の貫通孔11の内面に沿う押出し方向と交差する方向を幅方向と指称するものとする。
前記マンドレル16を貫通孔11に挿入した実施例の押出し金型12で押出し加工される予備成形体は、図1に示す如く、外形がテーパ孔11cに沿って該予備成形体の厚み方向の中央部側に圧縮しながら縮小するように歪ませられると共に、該予備成形体の厚み方向の中央部側がテーパ部16bに沿って外側に圧縮しながら拡大するように歪ませられることで、筒状の一次成形体22が成形されるようになっている。このように、押出し加工に際して予備成形体の外形および厚み方向の中央部の何れにも歪みを与えることで、一次成形体22の厚み方向(外側、内側)での磁気的配向度の偏りが小さくなり、高い磁気特性が得られるようになる。なお、磁気的配向度は、残留磁束密度(Br)/飽和磁束密度(Js)で規定される値である。
前記押出し成形装置10を用いた押出し加工において、予備成形体を減面率50〜70%で押出し加工する場合では、予備成形体における外形の加工率(以後、外形加工率と称す)Kを、該予備成形体の外形を拡大する場合および縮小する場合の何れにおいても全周に亘って5%≦K≦30%の範囲に設定するのが好ましい。外形加工率Kが5%より小さいと、予備成形体の厚み方向の歪み量にばらつきが生じるために一次成形体22の厚み方向(外側、内側)での残留磁束密度(Br)にばらつきを生じ、従って磁気的配向度の均質化が図られなくなる。また、外形加工率Kが30%より大きくなると、加工し難くなって製造能率が低下する。前記減面率については、50%より小さくすると、予備成形体から一次成形体22に押出し加工する際に与える歪み量が小さく、高い残留磁束密度(Br)が得られない。また減面率が70%より大きくなると、押出し加工に際して押圧パンチ14やマンドレル16に加わる負荷が大きくなって損傷や焼き付き等が発生するおそれがある。なお、減面率とは、加工前の予備成形体における押出し方向と直交する厚み方向の断面での断面積をS0、加工後の一次成形体22における押出し方向と直交する厚み方向の断面での断面積をS1とした場合に、{(S0−S1)/S0}×100(%)の式で定義される比率であって、加工前後における予備成形体と一次成形体22の断面積の減少割合を示している。また、外形加工率Kとは、押出し金型12を貫通孔11の中央で押出し方向に沿って切断した断面において、押出し方向と直交する方向での貫通孔11の中央から第1貫通孔11aの内面までの長さをL0、貫通孔11の中央から第2貫通孔11cの内面までの長さをL1とした場合に、{(|L0−L1|)/L0}×100(%)の式で定義される押出し加工に伴う予備成形体の外形の拡大または縮小の比率であって(図1参照)、加工前後における予備成形体の厚み方向中央から該予備成形体の外面までの長さと一次成形体22の中央から該一次成形体22の外面までの長さの変化割合を示している。
前記予備成形体は、希土類、鉄族金属およびホウ素を配合した原料を溶解して得られた溶湯を回転ロールに噴出させて、フレーク状の超急冷リボンを製造し、この磁石合金粉末を所要粒径に粉砕した後、冷間プレスを行なって圧粉体とし、この圧粉体を不活性ガス(例えばAr)の雰囲気下で所要温度(熱間または温間プレスする際の温度)に予備加熱した後、熱間または温間プレスして高密度化することで得られる。また、希土類としては、Y、ランタノイドを採用可能であるが、特にNd、Pr、Dy、Tb、もしくはこれらの2種以上の混合物を好適に採用できる。更に、鉄族金属としては、Fe、Co、Niを採用可能であるが、特にFe、Co、もしくは両者の混合物を好適に採用できる。なお、塑性加工性(割れ防止)を向上する目的で、必要に応じてGaを添加してもよい。また、熱間または温間プレスして高密度化された予備成形体は、不活性ガス(例えばAr)の雰囲気下で、前記押出し成形装置10により押出し加工する際の温度に予備加熱して温度を保持する。なお、予備成形体を成形する際の予備加熱および予備成形体を押出し成形装置10により押出し加工する前の予備加熱は、磁石材料の種類の違いや加工スケジュール等の加工条件に応じて行なうようにすればよく、省略することも可能である。
ここで、永久磁石が用いられるモータの一般的な形態として、ロータ表面に永久磁石を取り付けた表面磁石型(SPM)モータと、ロータ内部に永久磁石を埋め込んだ磁石埋め込み型(IPM)モータがあり、表面磁石型モータには断面三日月状、断面円弧状および断面蒲鉾状の永久磁石32,36,34が好適に採用され、磁石埋め込み型モータには断面矩形状や断面円弧状の永久磁石18,36が好適に採用される。そして、前記押出し成形装置10では、マンドレル16および貫通孔11の各形状を変更することで、前記各種断面形状の永久磁石18,32,34,36を製造することができる。そこで、断面形状の異なる各永久磁石18,32,34,36を製造する場合につき、以下に個別に説明する。
実施例1では、断面矩形状の永久磁石18を製造する場合について説明する。この実施例1では、前記押出し金型12に対して、図2に示す如く、開口形状が略矩形状の貫通孔11(第1貫通孔11a、テーパ孔11b、第2貫通孔11c)が形成されている。また押出し金型12には、貫通孔11の各隅部に所定角度(実施例では45°)の傾斜面が形成されている。前記マンドレル16における等形部16aの断面形状は、第2貫通孔11cより小さな矩形状に形成され、第2貫通孔11cにマンドレル16の等形部16aを挿入した状態で、マンドレル16の全周に亘って全体として角筒状の充填空間20が画成される。この充填空間20は、マンドレル16の4つの面の外側に画成された断面矩形状の成形空間20aが角部で相互に連通して構成される。なお、マンドレル16は、各角部が押出し金型12の各傾斜面に対向する状態で貫通孔11に挿入される。また、第2貫通孔11cにマンドレル16の等形部16aを挿入した状態で画成される充填空間20における等形部16aと傾斜面との間の厚み方向の隙間は、第2貫通孔11cおよび等形部16aの面同士が対向する部分の厚み方向の隙間より小さく設定される。また、貫通孔11における第1貫通孔11aおよび第2貫通孔11cの開口寸法は、押出し加工に際して予備成形体の全周の外形加工率が一定となるように設定される。なお、外形加工率については、予備成形成の全周に亘って一定となるものに限らず、5〜30%の範囲に収まっていることが好ましい。すなわち、外形加工率がこの範囲に収まっていることで、成形体から分割された永久磁石18の厚み方向の磁気的配向度のバラツキを抑えることができる。
いればよい。
前記押出し成形装置10では、貫通孔11に第2貫通孔11c側の他方の開口からマンドレル16を挿入すると共に、該貫通孔11に第1貫通孔11a側の一方の開口から予備加熱された予備成形体を装填した状態で、一方の開口から押圧パンチ14を貫通孔11に挿入して押圧プレスする。これにより、予備成形体は、マンドレル16における等形部16aの外面と貫通孔11における第2貫通孔11cの内面との間の充填空間20に押出されることで、図1に示す一次成形体22が成形される。この一次成形体22は、押出し加工時における圧縮方向である押出し方向と直交する厚み方向に磁気異方化されている。また、マンドレル16におけるテーパ部16bと貫通孔11におけるテーパ部11bとで画成される空間を通過する際に、予備成形体における外形が内側に絞り込まれるように縮小されると共に、該予備成形体における厚み方向の中央部が外側に拡げられることで、該予備成形体は厚み方向の外側および内側に歪みが与えられ、成形された一次成形体22の外側および内側での磁気的配向度のばらつきが小さくなる。なお、押出し成形装置10で成形される一次成形体22は、前記充填空間20に押出されることで断面矩形状の成形部18aが周方向に複数(実施例1では4つ)連結された筒状部の端部に有底部22aを有する状態で貫通孔11から排出される。そして、該一次成形体22から有底部22aを切除することで、押出し方向の前後に開口する角筒状の二次成形体(成形体)24(図3(a)参照)が得られる。
前記二次成形体24は、図3(a)に示す如く、内側が断面矩形状に形成されると共に、外側の各角部に対応する部分に傾斜面26が形成された角筒状に成形される。すなわち、内側における2面が角を成すように接続する角張った隅部が、外力を加えた際に応力が集中する応力集中部28として機能する。すなわち、実施例1では、周方向に連結された成形部18a,18aの連結部の内側に応力集中部28が形成される。また、二次成形体24における応力集中部28が形成された角部の厚みは、前記傾斜面26を形成することで他の部位より薄くなっている(他の部位より応力集中部28が脆弱となっている)。そして、図3(b)に示す如く、対向する一対の傾斜面26,26に分割治具30,30を宛てがったもとで、該治具30,30を近接して対向する応力集中部28,28の対向方向に圧力を加えることで、二次成形体24は、長手方向(押出し方向)の全長に亘って延在する4つの応力集中部28を起点として分断されて、図3(c)に示すように、4つに分割され、傾斜面26を形成していた箇所を適宜加工することにより断面矩形状の永久磁石18が得られる。
なお、実施例1では、押出し加工を経て得られた二次成形体24において、図3(a)に示す如く、応力集中部28での厚み(径方向厚み)T1の上限値は、二次成形体24の最大厚みT0に対し、T1<4/5T0に設定するのが好ましく、T1<3/5T0に設定するのがより好ましい。また、応力集中部28での厚み(径方向厚み)T1の下限値は、二次成形体24の最大厚みT0に対し、T1>1/5T0に設定するのが好ましく、T1>2/5T0に設定するのがより好ましい。すなわち、応力集中部28での厚みT1を上限値(T1<4/5T0)より大きくすると、二次成形体24を応力集中部28で分断する際に大きな力が必要になって欠損するおそれがある。これに対し、応力集中部28での厚みT1を下限値(T1>1/5T0)より小さくすると、押出し加工に際して応力集中部28を成形するときの塑性変形量が大きくなって配向性が低下するおそれがある。
このように、実施例1の永久磁石18の製造方法は、押出し加工後の二次成形体24を応力集中部28で分断して複数の永久磁石18が製造される。このため、押出し加工時に分割部分に大きな応力が加わらず、後工程での欠陥部分の研削を必要とせずに歩留りが向上する。また、押出し加工時に予備成形体が従来の技術のようにフィンに押付けられて分断される方法に比べ、永久磁石18の分割部分で結晶配向方向を揃えた磁気異方性に優れた複数の永久磁石18を効率的に製造し得ると共に、各永久磁石18の磁気特性は均質となる。更に、予備成形体を押出し加工する際には厚み方向の外側および内側の夫々が全周に亘って厚み方向に変形されて歪みが与えられるので、成形された成形体22から得られた永久磁石18の厚み方向の外側および内側の磁気的配向度にばらつきがなくなり、厚み方向での磁気特性にバラツキのない優れた永久磁石18が得られる。また、予備成形体を押出し加工する際の外形加工率を全周に亘って一定(または5〜30%の範囲内に収まる)となるようにしたので、永久磁石18は幅方向の全体に亘って厚み方向での磁気特性にバラツキがなくなる。すなわち、磁気特性に優れた永久磁石18を歩留りよく製造することができる。更に、二次成形体24を複数に分断する応力集中部28は、押出し加工時(一次成形体22の成形時)に同時に形成されるので、後工程で別に応力集中部28を形成する場合に比べて工程数を低減して製造能率を向上し得る。また、応力集中部28は、該集中部28を形成する2面が角を成すように接続されているものであるから、二次成形体24に外力を加えた場合には応力集中部28を起点として二次成形体24が綺麗に分断され、平面度の高い分断面が得られる。すなわち、二次成形体24から分割された永久磁石18の分断面の平面度は高く、該永久磁石18の外観は良好となる。なお、二次成形体24から分割された永久磁石18は、後工程で着磁されることにより、磁気異方性を有する永久磁石として実用に供される。
実施例1では、断面矩形状の永久磁石18を製造する場合で説明したが、前記押出し金型12の貫通孔11およびマンドレル16の形状を変えることで、図4(b)に示す断面三日月状の永久磁石32を製造することができる。断面三日月状の永久磁石32は、幅方向の中央部が最も厚く、該中央部から離間するにつれて厚みが小さくなるが、予備成形体を押出し加工する際には全周に亘って外形加工率が一定となるように、貫通孔11における第1貫通孔11aおよび第2貫通孔11cの開口形状および開口寸法が設定される。なお、外形加工率については、予備成形体の全周に亘って一定となるものに限らず、5〜30%の範囲に収まっていることが好ましい。すなわち、外形加工率がこの範囲に収まっていることで、成形体から分割された永久磁石32の厚み方向の磁気的配向度のバラツキを抑えることができる。
すなわち、断面三日月状の永久磁石32を製造する場合は、マンドレル16を貫通孔11に挿入した状態で、該マンドレル16における等形部16aの外面と貫通孔11における第2貫通孔11cの内面との間に、断面三日月状の成形空間20aが周方向に相互に連通した筒状の充填空間20を画成するように、マンドレル16および貫通孔11の各形状を設定する。そして、貫通孔11に充填した柱状の予備成形体を押圧パンチ14で押圧プレスすることで、予備成形体の外側および厚み方向の中央部が歪まされて、断面三日月状の成形部32aが複数周方向に連結された筒状部を有する有底筒状の一次成形体22が成形され、該一次成形体22から有底部22aを切除することで略円筒状の二次成形体24が成形される。
実施例2では、前記二次成形体24は、図4(a)に示す如く、内側が断面円形に形成されると共に、外側は円弧状の山とV字状の谷とが交互に連なる形状に形成されて、外面に形成されたV字状の谷部分が応力集中部28として機能するようになる。すなわち、実施例2では、周方向に連なる成形部32a,32aの連結部の外面に応力集中部28が形成される。なお、実施例2では、押出し加工を経て得られた二次成形体24において、応力集中部28での厚み(径方向厚み)T1の上限値および下限値は、実施例1と同様に、二次成形体24の最大厚みT0に対し、1/5T0<T1<4/5T0の範囲に設定するのが好ましく、2/5T0<T1<3/5T0の範囲に設定するのがより好ましい。
実施例2では、図4(a)に示す如く、対向する応力集中部28,28に外側から分割治具30,30を宛てがったもとで、該治具30,30を近接して二次成形体24を径方向に挟圧することで、該二次成形体24は、長手方向(押出し方向)の全長に亘って延在する各応力集中部28を起点として分断されて、図4(b)に示すように6つの断面三日月状の永久磁石32が得られる。実施例2においても、実施例1と同様に、磁気特性に優れた永久磁石32を歩留りよく製造することができる。また、得られた断面三日月状の永久磁石32は、磁気特性が均質で外観も良好となる。
実施例3では、図5(b)に示す断面蒲鉾状の永久磁石34を製造する場合で説明する。すなわち、断面蒲鉾状の永久磁石34を製造する場合は、マンドレル16を貫通孔11に挿入した状態で、該マンドレル16における等形部16aの外面と貫通孔11における第2貫通孔11cの内面との間に、断面蒲鉾状の成形空間20aを周方向に相互に連通した筒状の充填空間20を画成するように、マンドレル16および貫通孔11の各形状を設定する。そして、貫通孔11に充填した柱状の予備成形体を押圧パンチ14で押圧プレスすることで、予備成形体の外側および厚み方向の中央部が歪まされて、断面蒲鉾状の成形部34aが複数周方向に連結された筒状部を有する有底筒状の一次成形体22が成形され、該一次成形体22から有底部22aを切除することで略円筒状の二次成形体24が成形される。なお、断面蒲鉾状の永久磁石34は、前記実施例2の断面三日月状の永久磁石32と同様に、幅方向の中央部が最も厚く、該中央部から離間するにつれて厚みが小さくなるが、予備成形体を押出し加工する際には全周に亘って外形加工率が一定となるように、貫通孔11における第1貫通孔11aおよび第2貫通孔11cの開口形状および開口寸法が設定される。また、予備成形体の外形加工率についても、実施例2と同様に全周に亘って一定となるものに限らず、5〜30%の範囲に収まっていることが好ましい。すなわち、外形加工率がこの範囲に収まっていることで、成形体から分割された永久磁石34の厚み方向の磁気的配向度のバラツキを抑えることができる。なお、実施例3では、押出し加工を経て得られた二次成形体24において、応力集中部28での厚み(径方向厚み)T1の上限値および下限値は、実施例1と同様に、二次成形体24の最大厚みT0に対し、1/5T0<T1<4/5T0の範囲に設定するのが好ましく、2/5T0<T1<3/5T0の範囲に設定するのがより好ましい。
実施例3では、前記二次成形体24は、図5(a)に示す如く、内側が断面矩形状に形成されると共に外側が断面円形に形成され、該実施例3の二次成形体24では、実施例1と同様に内側の各隅部が応力集中部28として機能するようになる。そして、図5(a)に示す如く、対向する応力集中部28,28に外側から分割治具30,30を宛てがったもとで、該治具30,30を近接して二次成形体24を径方向に挟圧することで、該二次成形体24は、長手方向(押出し方向)の全長に亘って延在する各応力集中部28を起点として分断されて、図5(b)に示すように4つの断面蒲鉾状の永久磁石34が得られる。実施例3においても、実施例1と同様に、磁気特性に優れた永久磁石34を歩留りよく製造することができる。また、得られた断面蒲鉾状の永久磁石34は、磁気特性が均質で外観も良好となる。
実施例4では、断面円弧状の永久磁石36を製造する場合で説明する。すなわち、断面円弧状の永久磁石36を製造する場合は、マンドレル16を貫通孔11に挿入した状態で、該マンドレル16における等形部16aの外面と貫通孔11における第2貫通孔11cの内面との間に、円筒状の充填空間20を画成するように、マンドレル16および貫通孔11の各形状を設定する。また、貫通孔11における第1貫通孔11aおよび第2貫通孔11cの開口寸法は、予備成形体の押出し加工に際して全周に亘って外形加工率が一定となるように設定される。なお、予備成形体の外形加工率については、全周に亘って一定となるものに限らず、5〜30%の範囲に収まっていることが好ましい。すなわち、外形加工率がこの範囲に収まっていることで、成形体から分割された永久磁石36の厚み方向の磁気的配向度のバラツキを抑えることができる。また、実施例4のような断面円弧状の永久磁石36を製造する場合は、押出し加工時に応力集中部28を形成するべく、図6(a),(b)に示す如く、押出し金型12における貫通孔11における第2貫通孔11cの内面に、該第2貫通孔11cに挿入されたマンドレル16における等形部16aのテーパ部16bとの連設端部に対応する位置において複数の内突起(突部)38を周方向に離間して設けると共に、マンドレル16における等形部16aの外面におけるテーパ部16bとの連設端部に各内突起38と対応して外突起(突部)40を夫々設ける。そして、マンドレル16を挿入した貫通孔11に充填した柱状の予備成形体を、押圧パンチ14で押圧プレスすることで、前記内突起38と外突起40とに対応する外面および内面に、押出される過程で厚み方向(径方向)に凹む溝状の応力集中部28,28が形成される。そして、予備成形体の外側および厚み方向の中央部が歪まされ、押出し方向に沿って二次成形体24となる部分の全長に亘って応力集中部28,28が形成されると共に、周方向に隣り合う応力集中部28,28で分けられた複数の成形部36aが周方向に連結された筒状部を有する有底筒状の一次成形体22が成形される。
なお、実施例4では、図7(a)に示す押出し加工を経て得られた二次成形体24において、応力集中部28での厚み(径方向厚み)T1の上限値および下限値は、実施例1と同様に、二次成形体24の最大厚みT0に対し、1/5T0<T1<4/5T0の範囲に設定するのが好ましく、2/5T0<T1<3/5T0の範囲に設定するのがより好ましい。
ここで、前記押出し金型12の内突起38およびマンドレル16の外突起40は、前述した如く、マンドレル16を貫通孔11に挿入したときの等形部16aにおけるテーパ部16bとの連設端部に対応する金型内面およびマンドレル外面に夫々設けるのが好適であるが、押出し金型12の内突起38は、貫通孔11に挿入されたマンドレル16の等形部16aにおけるテーパ部16bとの連設端部より押出し方向後側に設けられるものであってもよく、各内突起38と対応する外突起40とは、押出し方向から見て厚み方向に整列していればよい。また、内突起38および外突起40により形成される溝状の応力集中部28は、その先端(溝の底)が先鋭となっている方が、応力集中部28で成形部36aを分断する際の分断面の平面度が向上することから、内突起38および外突起40の形状は、断面三角形でかつ突出端部側の内角が鋭角となっているのが好適である。なお、内突起38および外突起40の形状は、断面三角形に限らず、断面矩形状のものや突出端部が弧状となっているもの等、その他の形状であってもよい。
実施例4の二次成形体24は、図7(a)に示す如く、外面および内面に径方向(厚み方向)に対向するように形成された応力集中部28,28によって周方向に分けられた複数(実例施4では4つ)の成形部36aが連結された円筒状となっている。すなわち、実施例4の二次成形体24では、周方向に連結する成形部36a,36aの連結部の外面および内面に、応力集中部28が夫々形成されている。そして、図7(a)に示す如く、二次成形体24の中心を挟んで対向する応力集中部28,28の外側に分割治具30,30を宛てがったもとで、該治具30,30を近接して二次成形体24を径方向に挟圧することで、二次成形体24は、長手方向(押出し方向)の全長に亘って延在する各応力集中部28で分断されて、図7(b)に示すように4つの断面円弧状の永久磁石36が得られる。実施例4においても、実施例1と同様に、磁気特性に優れた永久磁石36を歩留りよく製造することができる。また、得られた断面円弧状の永久磁石36は、磁気特性が均質で外観も良好となる。更に、実施例4では、前記突起38,40によって形成される応力集中部28は略V字状の溝となっているので、該応力集中部28で分断された永久磁石36における分断面の平面度はより高く、永久磁石36の外観はより良好になる。なお、押出し金型12およびマンドレル16に形成した突起38,40によって応力集中部28を形成する場合は、押出し金型12およびマンドレル16の何れか一方にのみ突条を設けて一次成形体22における外面または内面の何れか一方の面に応力集中部28を形成する形態を採用し得る。
〔実験例〕
Nd:29.5質量%、Co:5質量%、B:0.9質量%、Ga:0.6質量%、残部が実質的にFeからなる磁性合金を溶製し、単ロール法で急冷して厚さ25μm、平均結晶粒径0.1μm以下の磁性薄帯を得た。更に、この磁性薄帯を粉砕して300μm以下の長さの磁性粉体を得た。この磁性粉体を面圧略3.0tonで冷間プレスして圧粉成形し、Ar雰囲気下において温度600〜900℃に予備加熱した後、Ar雰囲気下において温度600〜900℃、圧力200MPaでホットプレスを行ない、柱状の予備成形体を製造した。そして、この予備成形体から断面三日月状の永久磁石32を成形する本発明の製造方法により製造した発明例1と、上記と同じ条件で製造した予備成形体を、金型の貫通孔にフィン付きマンドレルを挿入することで画成した複数の分割孔から押出す前記特許文献1に開示の製造方法により製造した比較例1とについて、磁気的配向度の違いについて検証した。
前記予備成形体を押出し加工する際の条件として、予備成形体および押出し金型12の温度は600〜900℃とし、加工機としては50トン油圧プレスを用いた。また予備成形体を押出し加工する前に、該予備成形体を600〜900℃に予備加熱した。なお、予備成形体に対する一次成形体の減面率を55%で一定としたもとで、発明例1では外形加工率Kを5%とし、比較例1では外形加工率を0%とした。発明例1および比較例1の各永久磁石32の磁気的配向度(磁気特性)の具体的な測定については、長さ方向(押出し方向)の中央部における幅方向の中央部と両端部から、幅×長さが7mm×7mmとなる試料を切り出すと共に、該試料の厚み方向両面を0.5mmずつ削って、幅×長さ×厚みが7mm×7mm×6mmとなる磁気測定試料を採用した。また磁気測定試料は、押出し加工により得られた成形体における押出し方向の前端(先端)から長さ方向で異なる複数位置から切り出したものを用意した。そして、各磁気測定試料を、3.2MA/mの磁界中で着磁したものを使用した。前記着磁により飽和磁化に達している各磁気測定試料について、pulse励磁型−BHトレーサーにて磁気的配向度を測定し、発明例1の測定結果を図8(a)に示すと共に、比較例1の測定結果を図8(b)に示す。
(成形体から分割された永久磁石の幅方向での磁気的配向度の測定結果について)
図8(a),(b)に示す結果から、発明例1においては、幅方向中央部および両端部における磁気的配向度は、押出し加工時に磁石を分断する比較例1に比べて向上することが確認されると共に、幅方向中央部および両端部における磁気的配向度は略同じであり、幅方向に均質な磁気的特性を有することも確認された。また、発明例1の永久磁石32の外観は良好で分割部分にひびもなく、研削を必要とする欠陥部分は極僅かであった。すなわち、本発明によれば、高い磁気特性を有する永久磁石を、生産性、材料歩留、良品率および製造コストの点で優れている押出し加工により成形された成形体から製造し得ることが確認された。
(成形体から分割された永久磁石の厚み方向での磁気的配向度の測定結果について)
前記段落〔0038〕で説明した条件で製作した予備成形体から押出し加工される断面三日月状の永久磁石32における厚み方向での磁気的配向度について、前記外形加工率Kを変えることで、該外形加工率Kの影響を検証した。なお、予備成形体に対する一次成形体22の減面率は55%とし、発明例2は実験例1の発明例1と同じ外形加工率Kを5%とし、発明例3では外形加工率Kを10%とし、発明例4では外形加工率Kを20%とし、発明例5では外形加工率Kを30%とした。また、比較例2として、上記と同じ予備成形体から減面率55%で外形加工率を0%、すなわち予備成形体の外形を変形させることなく押出し加工して、応力集中部によって周方向に分けられた複数の成形部が形成された一次成形体を製造し、該一次成形体から分割した永久磁石について磁気的配向度を測定した。なお、予備成形体を押出し加工する際の減面率および外形加工率K以外の各種条件については、前述した通りである。
発明例2〜5および比較例2の各永久磁石32の磁気的配向度(磁気特性)の具体的な測定については、幅方向の中央部における厚み方向の中央部と内面部(一次成形体22の内側)および外面部(一次成形体22の外側)から、幅×長さが7mm×7mmとなる試料を切り出すと共に、該試料の厚み方向両面を0.5mmずつ削って、幅×長さ×厚みが7mm×7mm×6mmとなる磁気測定試料を採用した。そして、各磁気測定試料を、3.2MA/mの磁界中で着磁したものを使用した。前記着磁により飽和磁化に達している各磁気測定試料について、pulse励磁型−BHトレーサーにて磁気的配向度を測定し、発明例2〜5および比較例2の測定結果を図9に示す。
図9に示す結果から、外形加工率Kを5%とした発明例2では、外形加工率Kを0%とした比較例2に比べて外面部の磁気的配向度が向上することが確認された。また、発明例2〜4の磁気的配向度の測定値から、外形加工率Kを大きくするにつれて、外面部の磁気的配向度が向上することが確認された。すなわち、押出し加工に際して材料に与える歪み量(加工率)を大きくすることで、磁気的配向度が向上し、磁気特性も向上することが確認された。更に、外形加工率Kを20%とした発明例4および外形加工率Kを30%とした発明例5では、内面部、中央部および外面部の磁気的配向度が略同じとなり、厚み方向に均質な磁気特性を有することも確認された。本発明によれば、厚み方向に均質で高い磁気特性を有する永久磁石を、押出し加工により成形された成形体から製造し得ることが確認された。すなわち、押出し加工に際して予備成形体の外形および厚み方向の中央部を何れも歪ませて筒状の成形体を成形した後に、該成形体を応力集中部で分割する本発明の製造方法によれば、幅方向および厚み方向の磁気的配向度が均質で磁気特性に優れた永久磁石が製造できることが確認された。
〔変更例〕
本発明は、実施例の構成に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば以下の構成を採用し得る。
(1) 実施例では、有底部を有する一次成形体を押出し成形した後、該一次成形体の有底部を切除して筒状の二次成形体を得るようにしたが、得ようとする断面形状の永久磁石に対応する成形部が複数周方向に連結された筒状部のみからなる筒状の二次成形体を押出し加工によって成形するようにしてもよい。
(2) 実施例1では、二次成形体における4つの角部に傾斜面を形成するようにしたが、該傾斜面は必須ではなく、角張ったままであってもよい。
(3) 実施例では、断面が矩形状、三日月状、蒲鉾状、円弧状の永久磁石を製造する場合で説明したが、永久磁石の形状はこれらの形状に限定されるものでなく、その他各種の形状であってもよい。また、押出し加工により成形する一次成形体において周方向に連結される成形部(永久磁石に対応する部分)の数は、2つ以上であればよく、各実施例に例示した数に限定されない。
(4) 実施例1〜3において、押出し金型における貫通孔の内面やマンドレルの外面に、一次成形体に形成される応力集中部に対応する位置に実施例4のように突起を突設し、応力集中部の内面および外面または何れか一方の面に溝を形成するようにしてもよい。また、応力集中部を形成するための突起に代えて、押出し方向に沿って所定長さで延在する突条(突部)を用いることができる。なお、突条は、押出し金型およびマンドレルの全長に設けられるものに限らず、貫通孔にマンドレルが挿入される領域にのみ設けられたものであってもよい。
(5) 各実施例では、成形体を応力集中部で分断する際に、該成形体の中心を挟んで対向する応力集中部を分割治具で外側から挟圧するようにしたが、応力集中部以外の部分を挟圧して分断するようにしてもよい。但し、応力集中部で挟圧する方が、各応力集中部での分断が容易となる。
(6) 各実施例では、予備成形体から一次成形体を押出し加工する際に、外形を縮小するように絞り込むと共に、厚み方向の中央部を拡げるように変形させたが、外形を拡大すると共に厚み方向の中央部を拡げるように変形させることで、厚み方向の外側および内側に歪みを付与するようにしてもよい。
(7) 予備成形体は、中実である必要はなく、マンドレルより小径の中心通孔が形成された筒状のものであってもよい。そして、予備成形体を筒状とした場合は、押出し金型の貫通孔に予備成形体を挿入した際に、中心通孔にマンドレルのテーパ部が挿入されるので位置決めできる。
(8) 予備成形体は、磁石合金粉末を冷間プレスにより圧粉体とし、熱間または温間プレスを経ず、押出し加工(塑性加工)により得ることもできる。
12 押出し金型,11 貫通孔,14 押圧パンチ,16 マンドレル
18 断面矩形状の永久磁石,20 充填空間,24 二次成形体(成形体)
28 応力集中部,32 断面三日月状の永久磁石,34 断面蒲鉾状の永久磁石
36 断面円弧状の永久磁石,38 内突起(突部),40 外突起(突部)
0 成形体の径方向の最大厚み,T1 応力集中部の径方向厚み

Claims (6)

  1. マンドレル(16)が挿通された押出し金型(12)の貫通孔(11)に装填した予備成形体を、該予備成形体の外形を拡大または縮小させると共に該予備成形体の押出し方向と直交する方向の中央部を拡げるように押圧パンチ(14)で押出して筒状の成形体(24)を成形すると共に、予備成形体を押出す過程で、押出し方向に延在する応力集中部(28)を周方向に離間して複数形成し、
    得られた成形体(24)に外力を加えることで、該成形体(24)を前記応力集中部(28)で分断して複数の永久磁石(18,32,34,36)に分割するようにした
    ことを特徴とする永久磁石の製造方法。
  2. 前記予備成形体を減面率が50〜70%となるように押出し加工する際の予備成形体における外形の拡大方向または縮小方向の加工率が5〜30%となるよう設定した請求項1記載の永久磁石の製造方法。
  3. 前記応力集中部(28)は、前記成形体(24)における内面または外面において、周方向に連続する2面が角を成すように形成される請求項1または2記載の永久磁石の製造方法。
  4. 前記押出し金型(12)における貫通孔(11)の内面またはマンドレル(16)の外面に、該貫通孔(11)の内面とマンドレル(16)の外面との間に画成した充填空間(20)に突出する突部(38,40)が突設され、該充填空間(20)を押出された成形体(22)における内面または外面に、前記突部(38,40)によって径方向に凹む応力集中部(28)としての溝が形成される請求項1〜3の何れか一項に記載の永久磁石の製造方法。
  5. 径方向の最大厚みT0に対して応力集中部(28)の径方向厚みT1が1/5T0<T1<4/5T0の範囲となるように成形した成形体(24)を、該応力集中部(28)で分断するようにした請求項1〜4の何れか一項に記載の永久磁石の製造方法。
  6. 前記成形体(24)を径方向で挟圧して前記応力集中部(28)で分断するようにした請求項1〜5の何れか一項に記載の永久磁石の製造方法。
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