JP2006230099A - リング型磁石、リング型磁石の製造装置、及びリング型磁石の製造方法 - Google Patents

リング型磁石、リング型磁石の製造装置、及びリング型磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 回転方向の磁化分布の歪を低減すると共にコギングトルクを低減できる強力な磁力を有する希土類等のリング型磁石を製造する。
【解決手段】 複数のアーチ形状部材81〜84で構成されるリング状のダイス80と、複数のアーチ形状部材81〜84を径方向に移動して加圧保持するシリンダ81A〜84Aと、ダイス80の下部を閉塞する下パンチ91と、ダイス80と下パンチ91で形成されるキャビティ90に供給した磁石素材118を加圧する上パンチ92を備え、ダイス80の内周面の軸に垂直な断面形状が軸方向の位置により変化する部分を有する装置を使用して、リング型磁石を押し出し成形した後、アーチ形状部材81〜84を径方向外側へ移動し、リング型磁石を取り出す。
【選択図】 図16

Description

この発明は小型モータ等に用いられるラジアル異方性のリング型磁石及び製造装置並びに製造方法に関するものである。
永久磁石を用いる小型モータにおいてラジアル異方性のリング型磁石が多く使用されている。ラジアル異方性のリング型磁石の場合、着磁波形は矩形波になるため、モータのコギングトルクが大きいといった問題があった。
従来、コギングトルクの低減のためにリング型磁石にスキュー着磁を施し、着磁波形の歪を小さくする方法が一般に用いられているが、サーボモータ等のように非常に低いコギングトルクが要求される場合には、十分な効果が得られていない。
そのため、従来、例えば特許文献1又は特許文献2に示すように、リング磁石の外周に凹凸を形成し、かつ凹凸部を軸方向にスキューする方法があった。この方法によると、回転方向の磁化分布の歪を低減すると共に、スキューによりさらにコギングトルクを低減することができる。
また、例えば特許文献3に示すように、ラジアル方向に異方性を有する永久磁石において、内周又は外周のいずれか一方又は両方に2箇所以上の凹又は凸を設けた金型を使用し、射出成形法により製造するものがあった。
また、特許文献4には、母材合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末をホットプレスして等方磁性の素材とし、その素材に塑性変形加工(押し出し成形)を施して異方化したリング型磁石の製造方法(この方法で製造される磁石を超急冷磁石と言う)が開示されている、この場合も得られるリング型磁石はラジアル異方性であり、上記と同様にコギングトルクが大きいといった問題があった。
特開平09−35933号公報(図3、段落[0028]〜[0029]、[0037]) 特開2001−211581号公報(請求項1、図1) 特開昭60−124812号公報(請求項1) 特開平2−272712号公報(請求項1、図1〜5)
上記特許文献1〜3に示されたリング型磁石は、磁性粉末を熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を結合剤として成形したものであり、ボンド磁石と呼ばれている。このボンド磁石は磁力が弱く、小型で出力の大きなモータへ適用ができない。例えば、希土類ボンド磁石の場合、最大エネルギー積は10〜25MGOe程度で、ネオジム系焼結磁石、ネオジム系超急冷磁石の40MGOeと比べると磁力が弱く、強力な磁力が要求されるサーボモータ等には適用できない。
また、特許文献1で示すように、特殊な押出成形機で成形して製造する必要がある。この方法によると、成形時に磁界を印加して材料中の磁性粉末の異方化による磁力向上を行う手法が適用できないため、本来磁力の弱い樹脂磁石の磁力がさらに低くなってしまう問題がある。
さらに、上記のような樹脂磁石の押出成形機においては、磁極を軸方向に斜めに回転させて形成している形状に限定される。しかしながら、モータ用のリング型磁石では、軸方向において磁石自身の磁気特性は必ずしも一様でないこと、リング型磁石からステータへの磁束の流れやすさであるパーミアンスが軸方向に異なること、ステータの飽和の状況が軸方向に異なることから、さらに磁石の形状を軸方向に変える必要がある。
特許文献4で示された押し出し成形では、配向磁場を用いずラジアル異方性のリング磁石を製造することができるが、ラジアル異方性であるためにコギングトルクが大きい問題がある。
この発明は上記のような課題を解消するためになされたものであり、強力な磁力を有する希土類等のリング型超急冷磁石及びそのリング型超急冷磁石を製造するための装置並びに方法であって、リング型磁石の形状を軸方向に変化させることができ、回転方向の磁化分布の歪を低減すると共にコギングトルクを低減できるようにする。
例えば、リング型磁石の外周の円周方向に凹凸部を設け、その凹凸部を軸方向にスキューすることにより、回転方向の磁化分布の歪を低減した上でさらにコギングトルクを低減することを目的とする。
この発明に係るリング型磁石は、磁石素材に塑性変形加工を施して異方化したリング型磁石において、少なくともリング軸方向の一部領域においてリング外径の円周方向に周期的な凹凸形状が形成され、凹凸形状が軸方向の位置により変化すると共に、リング型磁石の磁極が凹凸形状に沿って形成され、磁極の境界が凹部に設けられていることを特徴とする。
この発明に係るリング型磁石の製造装置は、複数のアーチ形状部材で構成されるリング状のダイスと、ダイスの下部を閉塞する下パンチと、ダイスと下パンチで形成されるキャビティに供給される磁石素材を軸方向から加圧する上パンチとを備え、ダイスの内周面の軸に垂直な断面形状が軸方向の位置により変化する部分を有することを特徴とする。
この発明に係るリング型磁石の製造方法は、希土類磁石材料の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を塑性変形加工を施して異方化したリング型磁石の製造方法において、複数のアーチ形状部材で構成されるリング状のダイスと、ダイスの下部を閉塞する下パンチと、ダイスと下パンチで形成されるキャビティに供給される磁石素材を軸方向から加圧する上パンチとを備え、ダイスの内周面の軸に垂直な断面形状が軸方向の位置により変化する部分を有する装置を用いて、キャビティに供給された磁石素材を上パンチにより押出成形してリング型磁石成形体を成形した後、上パンチを引き離すとともにアーチ形状部材を径方向外側へ移動することによりリング型磁石成形体を取り出すことを特徴とする。
この発明のリング型磁石によれば、リング軸方向の磁束量のバラツキを少なくする等、磁石の起磁力分布を精度よく制御できるので、コギングトルク等のトルクムラを低減することができる。その結果、モータに組み付けた際、モータとして有効な磁束の量を増すことができ、トルクアップやモータ電流を少なくして銅損低減による効率向上でき、出力の大きなモータが得られる。
この発明のリング型磁石の製造装置及び製造方法によれば、複数のアーチ状部材で構成されるリング状のダイスを用いて成形することにより、圧縮成形後に径方向に分割されたダイスのアーチ形状部材を、例えば凹凸形状の山と谷の寸法差以上のストローク外側へ移動することで、ダイスの凹凸形状とリング型磁石成形体の凹凸形状の間に隙間を作り、容易に欠損なくリング型磁石成形体を金型から抜き出すことができる。この時、リング型磁石成形体内の圧力(内部応力)が均一に開放されるので、リング型磁石成形体にクラックなどの不良が発生し難い。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1により製造されたリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態によるリング型磁石10は、下記に詳しく説明するように、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。リング型磁石10のリング外径は凹部11及び凸部12を有する凹凸形状となっている。この凹部11及び凸部12は、リング型磁石10の外径円周方向に周期的に形成されている。図1のリング型磁石では、凹部11及び凸部12がそれぞれ8個ずつ所定角度間隔(45度間隔)で設けられている。
上記凹凸形状は、リング型磁石10の軸方向に対して所定角度回転して斜めに形成されている。また、リング型磁石10の磁極は、上記凹凸形状に沿って軸方向に所定角度回転して斜めに形成され、一般にスキュー着磁が施されている。さらに、磁極(図1のリング型磁石では8極)の境界は、凹部11に設けられている。
次に、図1のリング型磁石を製造するための製造装置及び製造方法について説明する。まず、本発明の永久磁石材料は、希土類元素−Fe−B系磁石材料からなり、少量の添加物を添加したものを原料として用いる。さらに詳しくは、Nd−Fe−B系磁石で代表されるR−Fe−B系(RはLa系の希土類元素)磁石材料に、少量のCo等磁石特性を向上させるための物質や、Ni、Al等の耐食性、耐熱性、加工性を改善するための物質を含有させたものを原料として用いる。そして、これらの原料を真空中で溶解し、その溶湯を超急冷して薄帯を製作する。さらに、これら薄帯を200〜300μm程度の大きさに粗粉砕して得られた粉末を、真空中またはアルゴンガス等の不活性ガス中で約800℃に加熱した状態で金型を用いて圧縮成形することにより中実円柱状又は中空円筒形状の磁石素材を作成する。
図22は上記圧縮成形工程により中実円柱状の磁石素材を作成する工程を示し、図23は同じく上記圧縮成形工程により中空円筒形状の磁石素材を作成する工程を示している。図22に示す成形装置は、ダイス110、下パンチ112、上パンチ114から構成される。円柱状の磁石素材118を製造するためには、図22(a)に示すように磁石粉末116をダイス110と下パンチ112とで形成された空間内に充填し、図22(b)に示すように所定の条件の下で上パンチ114を下降させて磁石粉末116を圧縮成形することにより、円柱状の磁石素材118を得る。当該加圧力は150MPa程度が望ましい。また、図23の成形装置は、ダイス110、コア122、円筒状の下パンチ124、同じく円筒状の上パンチ126から構成される。中空円筒状の磁石素材120を形成するためには、図23(a)に示すように磁石粉末116をダイス110とコア122及び下パンチ124とで形成された空間内に充填し、図23(b)に示すように所定の条件の下で上パンチ126を下降させて磁石粉末116を圧縮成形することにより、中空円筒状の磁石素材120を得る。
次に、上記のようにして得られた中実円柱状又は中空円筒状の磁石素材118,120を、図1のように外周に周期的な凹凸形状が形成され、その凹凸形状が軸方向にスキューしているリング型磁石を押し出し成形により製造する方法について説明する。
図14及び図15はリング型磁石の製造に使用するダイスの斜視図である。図に示すように、本実施の形態のダイス80は、4個のアーチ形状部材81、82、83、84を組み合わせて構成されている。アーチ形状部材81〜84を組み合わせた状態でのダイス80の内周面(キャビティの外周部)には、8個の凹部80a及び凸部80bからなる凹凸形状が周期的に(45度ピッチで)形成されている。また、当該凹凸形状は軸方向に回転して斜めに形成(スキュー)されている。
上記ダイス80を用いたリング型磁石の成形プロセスについて説明する。図16〜図18はリング型磁石の成形プロセスを示す模式図であり、図では明瞭化のため、1個のアーチ形状部材82の記述を省略して、ダイス内部の状況がわかるよう記載している。また、図16〜図18において、ダイス80のアーチ形状部材81,82,83,84の外周部には、それぞれのアーチ形状部材をリング径方向に移動するためのシリンダ81A,82A,83A,84Aが取付けられている。
まず、図16はリング型磁石の成形開始前の状態を示しており、4個のアーチ形状部材81,82,83,84がそれぞれシリンダ81A,82A,83A,84Aにより軸中心方向に押し付けられ、リング状のダイス80が形成されている。そして、このリング状のダイス80と下パンチ91により形成されたキャビティ90に、中実円柱状の磁石素材118が搭載される。磁石素材118の上部に図示されているのが磁石素材118を加圧するための上パンチ92である。ここで、図示されている金型装置は800℃程度に加熱され、真空中またはアルゴンガス等の不活性雰囲気中に設置されている。なお、アーチ形状部材81,82,83,84を径方向に移動するシリンダ81A,82A,83A,84Aは図示していない方法で冷却されている。
次に、図17に示すように、上パンチ92を下降し、磁石素材118を300MPa程度の圧力で加圧しながら塑性変形させる。この時、成形時の内圧(300MPa程度)に打ち勝つ力でアーチ形状部材81,82,83,84はシリンダ81A,82A,83A,84Aによって中心軸方向に押し付けられている。そのため、成形時の内圧によってアーチ形状部材81,82,83,84が径方向の外側に移動してしまい、リング型磁石の外周面にバリが発生するといった不良は起こらない。
そして、図18に示すように、上パンチ92を引き上げ後、アーチ形状部材81,82,83,84を径方向の外側へ移動させることで、金型装置からリング型磁石成形体95を割れ、欠け等の不良なく、取り出すことができる。また、リング型磁石成形体の取り出し時には、上パンチ92を引き上げるのと同時にアーチ形状部81、82、83、84を径方向の外側へ移動させてもよいし、先にアーチ形状部81、82、83、84を径方向の外側へ移動後に、上パンチ92を引き上げてもよい。取り出されたリング型磁石成形体95の概観図(一部断面)を図19に示す。底付形状のリング型磁石成形体95の底部および必要に応じて上端部を後加工により取り去ると、図1に示すリング型磁石が得られる。なお、図24〜図26は上記の図16〜図18の工程の2次元の断面概略図を示す。
図19のリング型磁石成形体95の上下端面部を加工した後のリング型磁石10(図1参照)の軸長は38mm、内径は28mm、外径部の最大径(凸部11の外径)は34mm、最小径(凹部12の外径)は32.5mmであり、凹凸部を繋ぐ外周は正弦波状の形状になっている。スキュー角は19度(0.5度/1mm:軸長1mmに対して凹凸形状が0.5度ねじれている)である。凹凸形状は周方向に45度間隔で形成され、リング1周で8周期の凹凸部が形成されている。なお、ダイス80の内面には上記と同じ凹凸形状が形成されている。
このようにして得られたリング型磁石10を、図20のように強磁性体のシャフト2000に接着した後、リング型磁石10の外周の凸形状の中心(稜線)と磁極中心位置が一致するように8極にラジアル配向スキュー着磁する。スキュー着磁したリング型磁石の外周の磁束密度分布を測定した結果を図21に示す。参考のため、従来の外周が円形のラジアル異方性リング磁石を着磁後、外周の密度分布を測定した結果も併記した。
図21において明らかな通り、従来のラジアル異方性リング磁石の場合、矩形に近い着磁波形となっているが、本実施の形態のリング型磁石の場合、歪の少ない正弦波に近い着磁波形が得られていた。両者をモータに組み付け後にコギングトルクを測定した結果、本実施の形態のリング型磁石を用いた場合、従来のラジアル異方性リング磁石を用いた場合の1/3以下にコギングトルクを低減できることがわかった。
上記リング型磁石の成形プロセスの説明では、中実円柱状の磁石素材118の成形方法を説明したが、中空円筒状の磁石素材120の成形方法も同様に実施できる。中実円柱状の磁石素材118の成形方法の図16及び図24に相当する、中空円筒状の磁石素材120の成形方法を図27及び図28に示す。リング型磁石成形体95の成形において、ラジアル方向に十分な磁気異方性を生じさせるためには押出成形時の減面率が小さいほうが望ましい。したがって、中実円柱状の磁石素材118よりも中空円筒状の磁石素材120を押出成形した方が磁気異方性を確保する点において有利である。
また、上記実施の形態では、図14及び図15に示すアーチ形状部材81,82,83,84に分割されたダイス80を用いて、外周に周期的な凹凸形状があり、それが軸方向にスキューしているリング型磁石10の製造方法を示したが、スキュー角が小さい場合には、図29〜図31に示すように、中空円筒形状の一体型ダイス85を用いた押出成形によりリング型磁石10を製造することができる。スキュー角が小さい場合には、ダイス85からリング型磁石10を抜き出すときの抵抗が小さくなるため、下パンチ91を回転させながら持ち上げることで、ダイス85からリング型磁石10を破損なく抜き出すことができる。
また、図32〜図34に示すように、軸長の短い一体型ダイス86を用いると、上パンチ92による加圧完了時にはリング型磁石成形体95の1部がダイス86から飛び出した状態になっている。この状態で下パンチ91を回転させながらリング型磁石成形体95をダイス85から抜き出すと、仮に成形完了時にダイス86内にあるリング型磁石成形体95の下部が抜き出し時に破損しても、成形完了時にダイス95から飛び出していた部分は、製品として用いることができる。
以上のように、本実施の形態によるリング型磁石10は、希土類磁石材料で構成されているので、強い磁力があり、モータの高い出力が得られる。さらに、回転方向の磁石の起磁力分布を正弦波に近づけることができ、高調波歪みを低減することができる。この高調波歪み成分は、磁石をモータに組んだ時にモータのトルクムラであるコギングトルクの要因となる。そのため、この高調波歪成分を低減することでコギングトルクを低減することができる。また、磁極を凹凸形状に沿って斜めに形成することによるコギングトルク低減効果も合わせることで、より小さなコギングトルクのモータを実現できる。
さらに、本実施の形態では、N極とS極の境界は凹部11にある。極間はステータの発生する強い逆磁界が加わりやすく、磁石は減磁しやすいが、最も減磁しやすい部分に磁石はなく、減磁による特性変化が少ないといった特長も得られる。
また、本実施の形態によるリング型磁石の製造装置及び製造方法によれば、複数のアーチ状部材81〜84で構成されるリング状のダイス80を用いて成形することにより、圧縮成形後に径方向に分割されたダイス80のアーチ形状部材81〜84を、例えば凹凸形状の山と谷の寸法差以上のストローク外側へ移動することで、ダイス80の凹凸形状とリング型磁石成形体95の凹凸形状の間に隙間を作り、容易に欠損なくリング型磁石成形体95を金型から抜き出すことができる。この時、リング型磁石成形体内の圧力(内部応力)が均一に開放されるので、リング型磁石成形体95にクラックなどの不良が発生し難い。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2によるリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態のリング型磁石20は、実施の形態1と同様、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。そして、リング型磁石20のリング外径は凹部21、凸部22を有する凹凸形状となっている。その凹凸形状は軸方向に対して所定角度回転して斜めに形成されている。
また、リング型磁石20の磁極は、凹凸形状に沿って軸方向に所定角度回転して斜めに形成される。磁極の境界は凹部21に設ける。さらにリング外周の凸部22は、リング内径の中心つまり回転軸中心と同じ中心を有する円の一部(円弧)23で構成されている。
リング外径の凸部における最外周までの中心からの距離は、凸部毎に異なることがおきる。本実施の形態では、全ての凸部22を研削加工や放電加工により、回転軸の中心と同軸の円にすることで、凸部22の内径の中心からの距離を一定にできる。
そのため、本実施の形態のリング型磁石20をシャフトに固定し、ステータと組み合わせモータとして組立てた時に、磁石20の最外周はシャフトの回転中心と同軸の円となるため、ステータと磁石の凸部の間隔を狭くするとともに一定にできる。
その結果、ステータと磁石20の間を流れる磁束の抵抗となるギャップが一様になり、ステータに流れこむ磁束量の磁極毎のばらつきを低減できる。磁極毎の磁束のばらつきは、コギングトルクの要因となるため、コギングトルクを低減できる効果が得られる。
凸部22における円の一部(円弧)23となる円周方向の範囲は、軸中心に対する角度の割合として20〜80%程度がよい。
1つの磁極において、その回転方向の両端の1/5ずつに凹部21を設けることにより、起磁力分布における5次高調波成分を低減できる。また1つの磁極において、その回転方向の両側1/7ずつに凹部21を設けることにより、起磁力分布の7次高調波成分を低減できる。
5次、7次の高調波成分とは、リング型磁石の起磁力の回転方向分布において、N極、S極の繰返し成分である基本波に対して、繰返し回数がそれぞれ5倍、7倍の成分である。そしてこの5次、7次高調波成分は、磁石に起因するコギングトルクやトルクリップルの主な原因となる。
コギングトルクの要因となる5次高調波成分を低減するには、1つの磁極において、軸を中心とする角度で、磁極の両端の2箇所に1/5以上の凹部が存在すればよい。同様に、コギングトルクの要因となる7次高調波成分を低減するには、磁極の両端の2箇所に1/7以上の凹部が存在すればよい。
また、凹部22を除いた円の部分23は、磁極の5/7以下であれば7次高調波に効果があり、3/5以下であれば、5次高調波、7次高調波に効果がある。すなわち、少なくとも5/7(71%)以下であればよい。
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3に係るリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態のリング型磁石30は、実施の形態1と同様、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。そして、図3のリング型磁石30は、リング外周に周期的な凹凸形状を有するとともに、リング凸部にはリング内径の中心(リング軸中心)と同軸の円弧形状部32を形成している。また、リング型磁石30の軸方向の両端ほど、凹部31の幅が狭くかつ深さが浅くなっており、軸方向の中央ほど、凹部31の幅が広くかつ深さが深くなっている。さらに、磁極(図3のリング型磁石では8極)の境界は、凹部31に設けられている。
図3のリング型磁石30は、実施の形態1と同じ製造装置及び製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には、周期的な凹凸形状が形成され、凹部にはダイス内径の中心(軸中心)と同軸の円弧形状部が形成されている。また、ダイス内周面の軸方向の両端ほど、凸部の幅が狭くかつ高さが低くなっており、軸方向の中央ほど、凸部の幅が広くかつ高さが高くなっている。
本実施の形態によるリング型磁石30において、凹部31の形状は例えば楕円の一部をなし、軸方向の位置が中央から両端に行くに従い、その楕円の長径、短径が比例して小さくなる。また、円周方向(回転方向)において、凹部31の占有する割合は80%から20%、深さが磁石厚さの80%から20%変化する形状である。起磁力分布における正弦波の基本波に対する5次、7次の高調波は、それぞれ矩形波(凹凸のないリング型磁石)の場合の45%、60%以下に低減できる。そのために、コギングトルクの発生要因である起磁力分布の歪みに相当する高調波を低減でき、コギングトルクを低減できる。
また、図3のリング型磁石30の場合、円弧形状部32でない領域における外周の凹部31は深い溝となっている。そのため、凹部31の形状精度が悪く、深さにばらつきがあっても、起磁力の軸方向分布の積算量は正弦波に精度良く近づけることができるため、大きなコギングトルクの低減効果を得ることができる。
図3のリング型磁石30では、軸方向の中央に対して両端部方向に対称に凹部が設けられた例を示した。この場合、リング型磁石の重心のバランスがよくなり、音や振動が軽減される効果がある。
しかしながら、軸方向中央に対称でなく、例えば、凹部31の幅が軸方向の一端部で広く、他端部で狭い等の形状においても、コギングトルクの低減に関して同様の効果を得ることができる。
図4はこの発明の実施の形態3に係るリング型磁石の他の形状を示す斜視図である。図4のリング型磁石40は、軸方向の両端ほど凹部41の幅が広くかつ深さが深くなっており、軸方向の中央ほど凹部41の幅が狭くかつ深さが浅くなっている。例えば、凹部41の形状は楕円の一部であり、軸方向の位置が中央から両端に行くに従い、楕円の長径、短径が比例して長くなっている。図4のリング型磁石の形状でも、上記と同様の効果を得ることができる。
図4のリング型磁石40は、実施の形態1と同じ製造装置及び製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には、周期的な凹凸形状が形成され、凹部にはダイス内径の中心(軸中心)と同軸の円弧形状部が形成されている。また、ダイス内周面の軸方向の両端ほど、凸部の幅が広くかつ高さが高くなっており、軸方向の中央ほど、凸部の幅が狭くかつ高さが低くなっている。
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4に係るリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態のリング型磁石50は、実施の形態1と同様、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。図5のリング型磁石50は、リング外周に周期的な凹凸形状を有するとともに、リング凸部にはリング軸の中心と同軸の円弧形状部52を形成している。実施の形態3(図3)と同様に軸に垂直な断面は軸の位置により異なる。軸に垂直方向の断面の凹凸形状は図3と同様な形状であるが、さらに、その凹凸形状が軸方向に対して回転して斜めに構成されている。また、磁極の境界は、凹部51に沿って斜めにスキュー着磁されている。
図5のリング型磁石50は、実施の形態1と同じ製造装置及び製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には、周期的な凹凸形状が形成され、凹部にはダイス内径の中心(軸中心)と同軸の円弧形状部が形成されている。また、ダイス内周面の軸方向の両端ほど、凸部の幅が狭くかつ高さが低くなっており、軸方向の中央ほど、凸部の幅が広くかつ高さが高くなっている。さらに、その凹凸形状が軸方向に対して回転して斜めに構成されている。
図5のリング型磁石50によれば、起磁力分布の歪を少なくするとともに、磁極をスキューする効果によって、当該磁石をモータに適用した時のコギングトルク、トルクリップル、トルクムラを低減することができる。スキューの回転角は、本実施の形態の磁石の場合、15°あるいは18°において効果を得ることができ、通常のリング型磁石に比べ1/3以下にコギングトルクを低減できる。
図6はこの発明の実施の形態4に係るリング型磁石の他の形状の例を示す。図6のリング型磁石60は、リング外周に周期的な凹凸形状を有するとともに、リング凸部にはリング軸の中心と同軸の円弧形状部62を形成している。また、実施の形態3(図4)と同様に軸に垂直な断面は軸の位置により異なる。軸に垂直方向の断面の凹凸形状は図4と同様な形状であるが、さらに、その凹凸形状が軸方向に対して回転して斜めに構成されている。また、磁極の境界は、凹部61に沿って斜めにスキュー着磁されている。本形状でも上記と同様の効果を得ることができる。
図6のリング型磁石60は、実施の形態1と同じ製造装置、製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には周期的な凹凸形状が形成され、凹部にはダイス内径の中心(軸中心)と同軸の円弧形状部が形成されている。また、ダイス内周面の軸方向の両端ほど、凸部の幅が広くかつ高さが高くなっており、軸方向の中央ほど、凸部の幅が狭くかつ高さが低くなっている。さらに、その凹凸形状が軸方向に対して所定角度回転して斜めに構成されている。
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態5に係るリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態のリング型磁石70は、実施の形態1と同様、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。図7のリング型磁石70は、軸方向における所定領域のリング外周に楕円状の凹部71が形成されており、軸方向の両端部における軸方向に垂直な断面の外径は円形となっている。その他の形状は上記実施の形態4と同様である。
図7のリング型磁石70によれば、より多くの磁束を発生することができ、コギングトルクを低減しながら大きなモータ出力を得ることができる。また、モータ電流を少なくでき効率の向上が図れる。また、磁石の機械強度が高いといった特長も得られる。
楕円状の凹部71の領域は、軸方向長さに対して5〜30%で効果を得ることができる。図7では軸方向の両端に軸方向に垂直な断面の外径が円となる領域を設けたが、図13に示すように軸方向の中央部に軸方向に垂直な断面の外径が円となる領域を設けてもよい。すなわち、図13の例では、軸方向両端面に短軸(または長軸)が位置する半楕円状の凹部71Aを設け、軸方向の中央側に長軸(または短軸)の交点が配置され、さらに軸方向の中央部に軸方向に垂直な断面の外径が円となる領域を設けている。
図8はこの発明の実施の形態5に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。図8のリング型磁石800は、リング外周の一部に楕円状の凹部801を有するとともに、その凹部801が軸方向にスキューした構成である。そのため、上記の効果に加え、スキューの効果でコギングトルクをより小さくできる。なお、図9は図8のリング型磁石80の断面形状を表す図である。
図7及び図8のリング型磁石は、実施の形態1と同じ製造装置、製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には、軸方向に楕円状の凸部が形成されている。また、楕円状の凸部は軸方向に所定角度回転して斜めに構成されている。
実施の形態6.
図10はこの発明の実施の形態6に係るリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態のリング型磁石1000は、実施の形態1と同様、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。
リング型磁石の軸方向の端部においては、リング型磁石から発生した磁束はステータに届かず、磁石端部の空間を通って、当該磁石に戻ってしまう成分が発生する。そのため、リング型磁石の端部では有効に働く磁束量が少なくなる。磁極を斜めに形成するスキュー着磁の効果は磁束の発生が一定である時にコギング低減の効果を得ることができるが、一様でない場合はコギング低減効果が低くなる。そこで、磁石端部での磁束量の低下を補正するために、図10に示すように、リング外周に凹部1001及び凸部1002を有する凹凸形状を形成し、軸方向の端部ほど凹凸形状のスキューの角度を小さくする(磁石を外周から見て磁極境界が軸に平行に近くなるようにする)。その結果、軸方向端部での磁束量の変動を補正でき、より高いコギングトルク低減効果を得ることができる。
図10のリング型磁石1000は、実施の形態1と同じ製造装置、製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には、周期的な凹凸形状が形成され、その凹凸形状が軸方向に対して回転して斜めに構成され、さらに軸方向の端部ほど凹凸形状のスキューの角度を小さくする。
図11はこの発明の実施の形態6に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。このリング型磁石1100は、磁石の最外周にリング軸を中心とする円弧形状部1103を設け、上記のように軸方向の端部ほどスキューの角度を小さくする補正した場合の例を示している。磁束量の変動を補正してスキューによるコギングトルク低減効果を得るとともに、ステータとの間隔を狭くかつ均一にすることによるモータ出力アップとコギングトルクの低減を図ることができる。
また、磁石の製造方法によっては、もともと磁石自身のもつ磁気特性が、配向特性のばらつきや、不純物の混入などにより、軸方向に変化することがある。そのため発生磁束量の少ない領域ではスキュー角を小さくするように構成してもよい。
図11のリング型磁石1100は、実施の形態1と同じ製造装置、製造方法により製造することができる。リング型磁石の押出成形時に使用されるダイスの内周面には周期的な凹凸形状が形成され、その凹凸形状が軸方向に対して回転して斜めに構成され、さらに軸方向の端部ほど凹凸形状のスキューの角度を小さくする。そして、その凹部にはダイス内径の中心(軸中心)と同軸の円弧形状部が形成されている。
実施の形態7.
図12はこの発明の実施の形態7に係るリング型磁石を示す斜視図である。本実施の形態のリング型磁石1200は、実施の形態1と同様、希土類磁石合金の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を所定条件の下に塑性変形加工を施して異方化した超急冷磁石である。図12のリング型磁石1200は、リング外径に周期的な凹部1201及び凸部1202を有する凹凸形状が形成され、その凹凸形状が所定角度でスキューされている。また、上記凹凸形状のスキュー角度が、軸方向の中心位置で上下対象となっている。このように構成することで、リング型磁石の軸方向に発生する力を低下することができ、音や振動を低減できる。
この発明の実施の形態1に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態2に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係るリング型磁石の他の例を示す断面図である。 この発明の実施の形態6に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7に係るリング型磁石を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係るリング型磁石の他の例を示す斜視図である。 この発明のリング型磁石の製造装置を構成するダイスの斜視図である。 この発明のリング型磁石の製造装置を構成するダイスの斜視図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す斜視図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す斜視図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係るリング型磁石成形体を示す半断面斜視図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石を組込んだロータの斜視図である。 図21のリング型磁石の表面磁束密度分布を示す図である。 この発明の磁石素材を製造するためのホットプレスの工程を示す断面図である。 この発明の磁石素材を製造するためのホットプレスの工程を示す断面図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す斜視図である。 この発明のリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石の製造工程を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるリング型磁石の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60,70,70A,800 リング型磁石、
1000,1100,1200 リング型磁石、
11,21,31,41,51,61,71,71A,801 凹部、
1001,1101,1201 凹部、
12,22,32,42,52,62,1002,1102,1202 凸部、
80 ダイス、81〜84 アーチ形状部材、80a 凹部、80b 凸部、
81A〜84A シリンダ、91 下パンチ、92 上パンチ。

Claims (21)

  1. 磁石素材に塑性変形加工を施して異方化したリング型磁石において、
    少なくともリング軸方向の一部領域においてリング外径の円周方向に周期的な凹凸形状が形成され、上記凹凸形状が軸方向の位置により変化すると共に、上記リング型磁石の磁極が上記凹凸形状に沿って形成され、上記磁極の境界が上記凹部に設けられていることを特徴とするリング型磁石。
  2. 上記凹凸形状は、軸方向において回転して斜めに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリング型磁石。
  3. 上記凹凸形状の軸方向の回転角が、軸方向中心位置に対して対称に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のリング型磁石。
  4. 上記リング軸に垂直な断面形状の凸部を、上記リング軸を中心とした円の一部で構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリング型磁石。
  5. 上記リング軸方向の位置によって上記凹部の形が変化しており、軸方向の位置に従って上記凹部の幅又は深さが連続的に変化していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリング型磁石。
  6. 上記凹部の幅又は深さの変化形状が、軸方向中心位置に対して対称に構成されていることを特徴とする請求項5に記載のリング型磁石。
  7. 上記凹部の周方向幅における中心位置が、リング軸方向の位置に従って回転して斜めに形成されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のリング型磁石。
  8. 上記リング軸方向の端部において、リング外周が円であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のリング型磁石。
  9. 上記凹部の周方向幅における中心位置がリング軸方向の位置に従って回転しており、リング軸の位置変化量に対する上記回転角度の割合が軸方向の両端の領域で小さくなっていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のリング型磁石。
  10. 複数のアーチ形状部材で構成されるリング状のダイスと、上記ダイスの下部を閉塞する下パンチと、上記ダイスと上記下パンチで形成されるキャビティに供給される磁石素材を軸方向から加圧する上パンチとを備え、上記ダイスの内周面の軸に垂直な断面形状が軸方向の位置により変化する部分を有することを特徴とするリング型磁石の製造装置。
  11. 上記アーチ形状部材をリング径方向に移動させる移動機構を備えたことを特徴とする請求項10に記載のリング型磁石の製造装置。
  12. 上記ダイス内周面の円周方向に周期的な凹凸形状が形成されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載のリング型磁石の製造装置。
  13. 上記凹凸形状は、軸方向において回転して斜めに形成(スキュー)されていることを特徴とする請求項12に記載のリング型磁石の製造装置。
  14. 上記凹凸形状の軸方向の回転角が、軸方向中心位置に対して対称に形成されていることを特徴とする請求項13に記載のリング型磁石。
  15. 上記軸方向に回転して斜めに形成(スキュー)された凹凸形状において、軸方向両端の回転角(スキュー角)が軸方向中央部の回転角(スキュー角)より小さいことを特徴とする請求項13に記載のリング型磁石の製造装置。
  16. 上記凹凸形状における凸部の幅又は高さが、軸方向の位置に従って連続的に変化していることを特徴とする請求項12から請求項15のいずれか1項に記載のリング型磁石の製造装置。
  17. 上記凹凸形状における凸部の幅又は高さが、軸方向両端付近より軸方向中央付近で大きくなっていることを特徴とする請求項16に記載のリング型磁石の製造装置。
  18. 上記凹凸形状における凸部の幅又は高さが、軸方向両端付近より軸方向中央付近で小さくなっていることを特徴とする請求項16に記載のリング型磁石の製造装置。
  19. 上記凸部の幅又は高さの変化形状が、軸方向中心位置に対して対称に形成されていることを特徴とする請求項16から請求項18のいずれか1項に記載のリング型磁石の製造装置。
  20. 上記ダイス内周面の軸方向両端部の断面形状が円であることを特徴とする請求項10から請求項19のいずれか1項に記載のリング型磁石の製造装置。
  21. 希土類磁石材料の溶湯を超急冷して薄帯とし、その粗粉砕粉末を加熱した状態で圧縮成形した磁石素材を塑性変形加工を施して異方化したリング型磁石の製造方法において、
    複数のアーチ形状部材で構成されるリング状のダイスと、上記ダイスの下部を閉塞する下パンチと、上記ダイスと上記下パンチで形成されるキャビティに供給される上記磁石素材を軸方向から加圧する上パンチとを備え、上記ダイスの内周面の軸に垂直な断面形状が軸方向の位置により変化する部分を有する装置を用いて、上記キャビティに供給された上記磁石素材を上記上パンチにより押出成形してリング型磁石成形体を成形した後、上記上パンチを引き離すとともに上記アーチ形状部材を径方向外側へ移動することにより上記リング型磁石成形体を取り出すことを特徴とするリング型磁石の製造方法。
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