JP2015014485A - 回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法 - Google Patents

回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、小型で安価に回転機構の回転角度を検出する。【解決手段】回転角度検出装置1は、回転演算部5が、複数のホール素子2U、2Vが出力する回転体の回転角度に応じた2つ以上の差動信号により表されるベクトルを回転させて回転ベクトルを出力する。また、制御部8が、該回転ベクトルを表す信号の少なくとも1つに対して目標振幅Xtgtとの間で演算処理を施して検出信号の振幅を表す制御信号ctlを出力する。駆動アンプ9が、制御信号ctlに基づいてホール素子2U、2Vへの駆動信号Vdrvを変化させて検出信号の振幅を調整する。そして、閾値検出部10、ゲインカウンタ11及び差動部3が、制御信号ctlに基づいて検出信号の振幅を補正し、角度探索部7が、補正後の検出信号に基づいて回転体の回転角度を検出する。【選択図】 図1

Description

本発明は、回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法に関し、詳細には、回転体の回転角度を安価かつ正確に検出する回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法に関する。
プリンタ装置、ファクシミリ装置、複写装置、スキャナ装置、複合装置等の画像処理装置においては、駆動モータによって駆動機構を駆動することで、画像読取動作や画像形成動作等の画像処理を行うのに必要な各部を所定速度で駆動させている。
そして、駆動モータ等の回転体を意図する速度で回転駆動するために、従来、永久磁石を設けた回転体の回転角度に応じて正弦波状に変化する信号を出力する磁気センサを、該回転体の周囲に配置して、回転角度検出装置で、該磁気センサの出力信号に基づいて回転体の回転角度の検出を行なっている。具体的には、磁気センサとして、ホール素子等の磁気センサが用いられ、回転角度検出装置は、該磁気センサの出力信号から逐次探索アルゴリズムを用いて回転体の回転角度の検出を行っている。
そして、従来、例えば、図17に示すように、検出対象であって図17に矢印で示す方向に回転される円筒状の回転体101の該回転方向に対して、90°の角度を有して、X相磁気センサ102x、Y相磁気センサ102yが固定配置されている。回転体101は、永久磁石のS極とN極が交互に円筒状に配置されている。したがって、磁気センサ102x、102yは、次式(30)及び図18に示すような回転体101の回転角度θに対して、それぞれ余弦波形及び正弦波形となる出力信号Vx、Vyを出力する。
Vx=Ax*cos(θ)
Vy=Ay*sin(θ)・・・(30)
ここで、Ax、Ayは、出力信号Vx、Vyの振幅であり、図18では、これらの振幅が同じ(Ax=Ay)として示されている。
また、この出力信号Vx、Vyは、図19に実線で示すように、XY平面上に示すとベクトルとして示され、このベクトルとX軸とのなす角度が回転体の回転角度θに相当する。
そこで、従来から回転角度検出装置においては、出力信号Vx、Vyに対して、次式(31)に示すような回転演算を行って、図19に波線で示すように、ベクトルを所定のステップ角θstepずつ負の回転方向へ繰り返し回転させる。
Figure 2015014485
そして、従来の回転角度検出装置は、回転したベクトル(以下、回転ベクトルという。)のY軸成分Vy’が、正から負へ変化するまで繰り返し回転させ、ベクトルの総回転角度θnを検出角度として検出する。
ところが、磁気センサ102x、102yの出力信号Vx、Vyは、磁気センサ102x、102yの感度の個体差、永久磁石の着磁、磁気センサ102x、102yと永久磁石の配置距離等により、個体毎に振幅が大きく異なり、検出精度が悪化する。したがって、回転角度検出装置は、磁気センサ感度毎の選別、永久磁石の着磁の高精度化、磁気センサの高精度の配置等が要求され、コストが高くつくという問題があった。
そして、従来、互いに直交する向きに配置された少なくとも1対のホール素子からの出力信号を受けて、磁界中における基準位置からの回転角変位に応じた値の角度検出出力を得る角度検出装置であって、基準信号に基づき、前記ホール素子からの出力信号を△Σ変調する△Σ変調部と、前記△Σ変調部からの出力信号の二乗和の平方根を所定範囲内に収めるように、前記△Σ変調部に入力される基準信号を制御するゲイン制御ループと、複数の角度に対応する正弦関数値および余弦関数値が記憶された記憶部と、前記△Σ変調部の出力信号と、指定された角度に応じて前記記憶部から出力される正弦関数値および余弦関数値と、に基づいて算出される角度誤差信号がゼロとなるように前記記憶部から出力される正弦関数値および余弦関数値を制御し、前記正弦関数値および余弦関数値に基づく前記角度検出出力を得る角度検出ループと、を備えた角度検出装置が提案されている(特許文献1参照)。
すなわち、この従来技術は、ΔΣ変調部、ゲイン制御ループ、記憶部及び角度検出ループを設けて、ホール素子の出力信号を、ゲイン調整される基準信号に基づいてΔΣ変調した演算結果と、指定の角度の正弦関数値及び余弦関数値とから算出される角度誤差信号がゼロとなるように該正弦関数値と該余弦関数値を制御し、該該正弦関数値と余弦関数値から角度検出出力を得ることで、磁石とホール素子の配置に関する自由度を確保しつつ、高精度に角度検出を行うことを目的としている。
しかしながら、上記公報記載の従来技術にあっては、ΔΣ変調部、ゲイン制御ループ、記憶部及び角度検出ループを設けているため、コストが高くつくという問題があった。
そこで、本発明は、回転体の回転角度を安価かつ正確に検出することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の回転角度検出装置は、回転体の回転角度に応じて正弦波状に変化するとともに、駆動電力の大きさに応じて振幅が変化し、それぞれ位相の異なる検出信号を出力する状態で配設されている複数の回転検出手段と、2つ以上の前記検出信号により表されるベクトルを回転させて回転ベクトルを出力する回転演算手段と、前記回転ベクトルを表す信号の少なくとも1つに対して所定の目標振幅値との間で演算処理を施して前記検出信号の振幅を表す振幅信号を出力する振幅検出手段と、前記振幅信号に基づいて前記回転検出手段への前記駆動電力を変化させて前記検出信号の振幅を調整する駆動電力調整手段と、前記振幅信号に基づいて前記検出信号の振幅を補正して補正検出信号を出力する補正手段と、前記補正検出信号に基づいて前記回転体の回転角度を検出する回転角度検出手段と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、回転体の回転角度を安価かつ正確に検出することができる。
本発明の第1実施例を適用した回転角度検出装置の回路構成図。 減算器の回路構成図。 可変抵抗の回路構成図。 倍率カウントとスイッチ状態の関係を示す図。 正弦波信号Vu、Vvの波形図。 加算器の回路構成図。 ベクトル生成部におけるベクトル生成処理の説明図。 X軸信号とY軸信号の一例を示す図。 メモリに格納されている正弦データ及び余弦データの一例を示す図。 符号判定処理の説明図。 角度探索部による角度探索処理の説明図。 制御部の回路構成図。 ゲインカウンタによる倍率カウント処理の説明図。 振幅制御処理の説明図。 第2実施例における可変抵抗の回路構成図。 第2実施例のゲインカウンタによる倍率カウント処理の説明図。 一般的な回転体と磁気センサの配置図。 図17の回転体の回転角度と磁気センサの出力波形を示す図。 X軸信号とY軸信号及び回転X軸信号X’と回転Y軸信号Y’の関係を示す図。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
図1〜図14は、本発明の回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法の第1実施例を示す図であり、図1は、本発明の回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法の第1実施例を適用した回転角度検出装置1の回路構成図である。
図1において、回転角度検出装置1は、回転検出部2、差動部3、ベクトル生成部4、回転演算部5、符号判定部6、角度探索部7、制御部8、駆動アンプ9、閾値検出部10、ゲインカウンタ11及びクロック発生部12等を備えている。
回転検出部2は、2つのホール素子(回転検出手段)2U、2Vを備えており、各ホール素子2U、2Vは、例えば、DCブラシレスモータの回転軸等の回転体に取り付けられていて、該回転体を検出対象として、該回転体の回転角度を検出する。ホール素子2U、2Vは、同様の構成であり、相互に120度の位相差をもって配置されている。
この回転角度検出装置1及び回転体は、複合装置等の画像処理装置に適用され、回転体には、画像処理装置の駆動機構が連結される。
そして、上記ホール素子2U、2Vは、回転体の近傍の所定位置に固定配置されており、2対の端子を備えている。ホール素子2U、2Vは、その一方の対に、後述する駆動アンプ9から駆動信号(駆動電力)Vdrvが印可され、その他方の対から、回転体の磁界に応じて変化するU相、V相の差動信号(検出信号)HU+/HU−、HV+/HV−をそれぞれ出力する。
U相差動信号HU+、HU−は、その差分が、回転体の回転角度θにおいて、次式(1)の上段に示す正弦波形の信号であり、V相差動信号HV+/HV−は、その差分が、回転体の回転角度θにおいて、次式(1)の下段に示す正弦波形の信号である。
Figure 2015014485
そして、U相差動信号HU+、HU−は、その振幅が、次式(2)に示すように、ホール素子2Uの感度、永久磁石による磁界の強さ等により決まる定数である感度係数Kuと、駆動アンプ9からの駆動信号Vdrvに比例する。
Au0=Ku*Vdrv・・・(2)
また、V相差動信号HV+、HV−は、その振幅が、次式(3)に示すように、ホール素子2Vの感度、永久磁石による磁界の強さ等により決まる定数である感度係数Kvと、駆動アンプ9からの駆動信号Vdrvに比例する。
Av0=Kv*Vdrv・・・(3)
なお、上記式(2)及び式(3)における2つの感度係数Ku、Kvは等しい(Ku=Kv)ものとする。
ホール素子2U、2Vは、駆動信号Vdrvが印加される端子対が、直列に接続されている。ホール素子2Uの端子対の一方は、駆動信号源である駆動アンプ9に接続され、ホール素子2Vの端子対の他方は、抵抗Rdを介して接地GNDに接続されている。
回転検出部2の各ホール素子2U、2Vは、信号端子対から上記差動信号HU+/HU−、HV+/HV−を、差動部3へ出力する。
差動部(差分算出手段)3は、U相差動部31とV相差動部32を備えており、後述するゲインカウンタ11から振幅を調整するためのゲインである倍率カウントCntが入力される。差動部3は、U相差動部31に、ホール素子2UからU相差動信号HU+、HU−が、V相差動部32に、ホール素子2VからV相差動信号HV+、HV−がそれぞれ入力される。
U相差動部31及びV相差動部32は、図2に示すように、オペアンプOP1を用いた減算器である。オペアンプOP1は、その+端子に、抵抗R01と、該+端子と出力との間に挿入されている抵抗R02と、が接続され、その−端子に、抵抗R01と、接地との間に挿入されている基準抵抗R02と、が接続されている。オペアンプOP1を用いた減算器は、+端子への入力信号として、Vin01が、−端子への入力信号として、Vin02が、それぞれ入力されると、次式(4)に示す差分演算を実行して、演算結果を出力信号Vo01として出力する。
Figure 2015014485
そして、U相差動部31は、図2における入出力信号及び抵抗値が、次式(5)に示すような組み合わせになっている。
(Vin01、Vin02、Vo01)=(HU−、HU+、Vu+Vbias)
(R01、R02)=(Rb、Cnt*Rb)・・・(5)
ここで、U相差動部31及びV相差動部32は、所定の基準値抵抗値である抵抗値Rbと、後述する倍率カウントCntを用いて、抵抗R01の抵抗値がRb、抵抗R02の抵抗値がCnt*Rbの可変抵抗となっている。また、抵抗R02は、可変抵抗であり、図3に示すように、抵抗値がそれぞれRg、2*Rg、4*Rgの3つの抵抗が直列に接続されており、各抵抗を短絡するスイッチsw0、sw1、sw2が並列に接続されている。スイッチsw0、sw1、sw2は、それぞれ3bitの語長をもつ倍率カウントCntのbit0、bit1、bit2の値によって、図4に示すように、ON/OFFする。なお、ここでは、抵抗値Rg=Rbであるとする。
上述のように、U相差動部31は、U相差動信号HU+、HU−をシングルエンド化して、振幅をCnt倍したU相正弦波信号Vuに、バイアスVbias(仮想ゼロ)のオフセットを加えて出力する。
V相差動部32は、上述のように、U相差動部31と同様に、図2及び図3の構成であるが、図2における入出力信号及び抵抗値が、次式(6)に示すような組み合わせになっている。
(Vin01、Vin02、Vo01)=(HV−、HV+、Vv+Vbias)
(R01、R02)=(Rb、Cnt*Rb)・・・(6)
そして、V相差動部32は、U相差動部31と同様に、V相差動信号HV+、HV−をシングルエンド化して、式(1)〜式(5)に示したように、振幅をCnt倍した信号であるV相正弦波信号Vvに、バイアスVbias(仮想ゼロ)のオフセットを加えて出力する。
差動部3が出力するU相正弦波信号Vu、V相正弦波信号Vvは、相互に120度の位相差を有し、回転角度θに対して、次式(7)及び図5示すような正弦波形となる。
Figure 2015014485
ここで、U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vvの振幅Au、Avは、次式(8)に示すように、前記差動信号HU+、HU−、HV+、HV−に対して倍率カウントCnt倍される。
Au=Ku*Vdrv*Cnt
Av=Kv*Vdrv*Cnt・・・(8)
(Cnt=1、2、3、・・・)
そして、差動部3は、U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vvを、ベクトル生成部4へ出力する。
したがって、差動部3は、複数の検出手段であるホール素子2U、2Vの出力する差動信号(検出信号)HU+、HU−、HV+、HV−のうち、2つずつの差動信号HU+、HU−、HV+、HV−の差分を算出する差分算出手段として機能している。また、差動部3は、レベル信号に応じた倍率のゲインを生成するゲイン生成手段としてのゲインカウンタ11の生成するゲインである倍率カウントCntを差動信号HU+、HU−、HV+、HV−に乗算して該差動信号HU+、HU−、HV+、HV−の振幅を調整する振幅調整手段としての抵抗R02を備えている。
ベクトル生成部(ベクトル生成手段)4は、X軸生成部41とY軸生成部42を備えており、正弦信号Vu、Vvに基づいて、直交する2つの信号であるX軸信号X及びY軸信号Yを生成して、回転演算部5へ出力する。
X軸生成部41は、図2に示したようなオペアンプを用いた減算器であり、X軸生成部41の場合、図2における入出力信号及び抵抗値が、次式(9)に示すような組み合わせになっている。
Figure 2015014485
すなわち、X軸生成部41は、図2に示した減算器において、抵抗R01の抵抗値が基準抵抗値Rb、抵抗R02の抵抗値がRb/√3となっており、減算器に固定の倍率1/√3が設けられている。そして、X軸生成部41は、式(4)と同様の差分演算を行って、演算結果を出力信号Vo01として出力する。
また、Y軸生成部42は、図6に示すようなオペアンプOP2を用いた加算器であり、次式(10)で示す加算演算を実行して、演算結果を出力信号Vo11として出力する。
Figure 2015014485
る。オペアンプOP2は、その+端子に、並列接続された抵抗R11が接続され、その−端子に、出力との間に挿入されている抵抗R12と、バイアスVbias(仮想ゼロ)との間に挿入されている抵抗R11が接続されている。Y軸生成部42は、オペアンプOP2において、+端子のそれぞれの抵抗R11を介して入力信号Vin11と入力信号Vin12が入力され、入出力信号及び抵抗値が、次式(11)に示すような組み合わせになっている。
(Vin11、Vin12、Vo11)=(Vu+Vbias、Vv+Vbias、Y+Vbias)
(R11、R12)=(Rb、Rb)・・・・(11)
すなわち、Y軸生成部42は、図6に示した加算器において、抵抗R11と抵抗R12の抵抗値がともに基準抵抗値Rbとなっている。
したがって、ベクトル生成部4は、X軸生成部41が、正弦波信号Vu、Vvに対して、次式(12)の上段に示す演算を実行したX軸信号Xに、バイアスVbias(仮想ゼロ)を加えて出力し、Y軸生成部42が、正弦波信号Vu、Vvに対して、式(12)の下段に示す演算を実行したY軸信号Yに、バイアスVbias(仮想ゼロ)を加えて出力する。
Figure 2015014485
すなわち、ベクトル生成部4は、図7に示すような演算処理を行う。ベクトル生成部4は、図7に示すように、直交するXY平面上に、X軸に対して、+45度の方向に、U軸を、Y軸に対して+45度の方向に、V軸をとる。そして、U軸、V軸の長さ「1」を、単位ベクトルU、Vとしたとき、ベクトルU+Vは、Y軸上のベクトルとなり、ベクトルU−Vは、X軸上のベクトルとなる。そして、ベクトル生成部4は、上記式(12)に示した演算を行うこととなり、図8に示すような直交した波形のX軸信号X、Y軸信号Yを生成して、回転演算部5へ出力する。
なお、本実施例の回転角度検出装置1においては、120度の位相差をもつ2つの正弦波信号Vu、Vvから直交する2つの信号X、Yを生成しているが、2つの正弦波信号Vu、Vvのみに限るものではない。すなわち、直交した2つの信号X、Yを得ることができる場合には、2つ以上の正弦波信号から加減算して信号X、Yを生成したり、正弦波信号Vu、Vvが元々直交しているときには、正弦波信号U、VをそのままX軸信号X、Y軸信号Yとして、ベクトル生成部4を備えない構成であってもよい。
回転演算部(回転演算手段)5は、乗算部51、加算部52、減算部53及びメモリ54等を備えている。回転演算部5は、X軸信号X及びY軸信号Yにより表現されるベクトルを、後述する検出角度θdの値に従って回転変換して、演算結果である回転X軸信号X’、回転Y軸信号Y’により表現される回転ベクトルを生成して、制御部8及び符号判定部6へ出力する。
乗算部51は、4つの抵抗ラダー方式乗算DAC(digital analog convertor)が並列に配設されたものであり、複数の抵抗とスイッチを用いて、容易に構築することができる。乗算部51は、ベクトル生成部4からX軸信号XとY軸信号Yが入力され、これらX軸信号XとY軸信号Yに対して、後述するメモリ54からの正弦データdsinと余弦データdcosを組み合わせて、次式(13)に示すように演算する。
Figure 2015014485
そして、乗算部51は、乗算結果Xcos、Ysinを加算部52へ出力し、乗算結果Xsin、Ycosを減算部53へ出力する。
加算部52は、式(10)に示したような演算を実行する図6に示したような加算器であり、図6の加算器における入出力信号及び抵抗値が、次式(14)に示すような組み合わせになっている。
(Vin11、Vin12、Vo11)
=(Xcos+Vbias、Ysin+Vbias、X’+Vbias)
(R11、R12)=(Rb、Rb)・・・(14)
加算部52は、乗算部51から入力される乗算結果Xcos、Ysinと、バイアスVbiasに対して、次式(15)に示す加算を実行し、さらに、バイアスVbias(仮想ゼロ)を加算して、回転X軸信号X’を制御部8へ出力する。
X’=Xcos+Ysin・・・(15)
減算部53は、式(4)に示したような演算を実行する図2に示したような減算器であり、図2の減算器における入出力信号及び抵抗値が、次式(16)に示すような組み合わせになっている。
(Vin01、Vin02、Vo01)
=(Xsin+Vbias、Ycos+Vbias、Y’+Vbias)
(R01、R02)=(Rb、Rb)・・・(16)
減算部53は、乗算部51から入力される乗算結果Xsin、Ycosと、バイアスVbiasに対して、次式(17)に示す減算を実行し、さらに、バイアスVbias(仮想ゼロ)を加算して、回転Y軸信号Y’を符号判定部6へ出力する。
Y’=−Xsin+Ycos・・・(17)
メモリ54は、不揮発メモリであり、それぞれ1周期を64分割して、振幅を127[LSB]で表す基準正弦波である正弦データdsin及び余弦データdcosを格納している。メモリ54は、後述する角度探索部7の出力する6ビットの語長をもつ検出角度θdが入力され、図9に示すように、該検出角度θdの値に従って、それぞれ対応するデータ値(正弦データdsin、余弦データdcos)を、乗算器91、92へ出力する。
符号判定部6は、回転演算部5から回転Y軸信号Y’が入力される。符号判定部6は、図10に示すように、回転X軸信号X’と回転Y軸信号Y’により表される回転ベクトル(X、Y)が、回転の目標であるX軸(Y’=0)を挟んで予め設けられている幅(2*Vth)の不感帯に対して、上であるか下であるかを判定する。そして、符号判定部6は、この判定を、回転Y軸信号Y’の値のみに基づいて行っており、判定結果を上側判定信号UP、下側判定信号DNとして角度探索部7へ出力する。
すなわち、符号判定部6は、上側判定部61と下側判定部62を備えており、それぞれに回転演算部5から回転Y軸信号Y’が入力される。
上側判定部61は、さらに、バイアスVbiasに不感帯幅Vthを加算した値が入力されており、次式(18)に示すように、回転Y軸信号Y’が正側の不感帯幅(+Vth)以上のときに、Hiの上側判定信号UPを、正側の不感帯幅(+Vth)未満のときには、Loの上側判定信号UPを、それぞれ角度探索部7へ出力する。なお、図10においては、回転Y軸信号Y’及び比較の基準値である不感帯幅(+Vth)は、ともにバイアスVbias(仮想ゼロ)のオフセットが加算されている。
Figure 2015014485
下側判定部62は、さらに、バイアスVbiasから不感帯幅Vthを減算した値が入力されており、次式(19)に示すように、回転Y軸信号Y’が負側の不感帯幅(−Vth)以下のときに、Hiの下側判定信号DNを、負側の不感帯幅(−Vth)よりも大きいときには、Loの下側判定信号DNを、それぞれ角度探索部7へ出力する。なお、なお、図10においては、回転Y軸信号Y’及び比較の基準値である不感帯幅(−Vth)は、ともにバイアスVbias(仮想ゼロ)のオフセットが加算されている。
Figure 2015014485
すなわち、符号判定部6は、回転Y軸信号Y’が、正側不感帯幅(+Vth)内に位置するときには、Loの上側判定信号UPまたは下側判定信号DNを、角度探索部7へ出力する。また、符号判定部6は、回転Y軸信号Y’が、正側不感帯幅(+Vth)以上または負側不感帯幅(−Vth)以下のときには、Hiの上側判定信号UPまたは下側判定信号DNを、角度探索部7へ出力する。
そして、このように、符号判定部6は、X軸近傍に不感帯が設けられているため、検出角度θdが頻繁にアップ、ダウンを繰り返すチャタリングを防止することができる。
クロック発生部12は、発振器12aと分周器12b等を備えている。クロック発生部12は、発振器12aが、所定周波数のクロック信号clkを発振出力して、分周器12bが、このクロック信号clkを分周してトリガfs及びゲイントリガfsgを、角度探索部7等の必要な各部に出力する。
角度探索部(回転角度検出手段)7は、符号判定部6から上記上側判定信号UPと下側判定信号DNが入力されるとともに、クロック発生部12からトリガfsが入力される。角度探索部7は、図11に示すように、トリガfsが入力される毎に、判定信号UP、DNの論理がHiであるか、Loであるかチェックして、検出角度θdのカウントアップとカウントダウンを行って、角度探索する。具体的には、角度探索部7は、トリガfsが入力されたときに、上側判定信号UPの論理がHiであると、検出角度θdを「1」だけカウントを増加させ、下側判定信号DNの論理がLoであると、検出角度θdを「1」だけカウントを減少させて、検出角度θdを出力する。すなわち、角度探索部7は、判定信号UP、DNに基づいて、回転ベクトルが目標位相であるX軸になるまで回転演算部5により該回転ベクトルを回転させて、該回転ベクトルと前記ベクトルとの角度を、回転体の回転角度として検出して検出角度θdを出力する。そして、上記2つの判定信号UP、DNは、上側不感帯(+Vth)及び下側不感帯(−Vth)の設定により、同時にHiとなることはない。
検出角度θdは、角度検出装置1の検出値であり、本実施例の角度検出装置1においては、語調6ビットの繰り返しカウントとなっている。
制御部(振幅検出手段)8は、図12に示すように、オペアンプOP3を用いた積分回路であり、オペアンプOP3の+入力端子に、抵抗R31が接続されているとともに、出力から+入力端子への帰還回路にコンデンサCが接続されている。オペアンプOP3は、+入力端子に、抵抗R31を介して回転演算部5から回転X軸信号X’が、バイアスVbiasが加算された状態で入力され、−入力端子に、予め設定されている正弦波信号の目標振幅XtgtがバイアスVbiasが加算された状態で入力される。制御部8は、次式(20)で示すように、回転X軸信号X’と目標振幅Xtgtとの差を積分演算処理して、演算結果を制御信号(振幅信号)ctlとして駆動アンプ9及び閾値検出部10へ出力する。
Figure 2015014485
なお、制御部8は、図12におけるコンデンサCおよび抵抗R31の定数を適宜選定することにより、駆動アンプ9を介してホール素子2U、2Vの駆動信号Vdrvを調整して、差動信号HU+/HU−、HV+/HV−の振幅を調整する振幅帰還ループの応答速度を設定することができる。
そして、制御部8は、回転X軸信号X’が、正弦波信号の目標振幅Xtgtより小さいときは、制御出力ctlを増加させ、正弦波信号の目標振幅Xtgtより大きいときには、制御出力ctlを低下させる。すなわち、検出角度データθdが回転角度θに追従しているとき(回転ベクトルが目標であるX軸近傍にあるとき)、回転X軸信号X’は正弦波信号の振幅Auの検出値に相当する。したがって、回転角度検出装置1は、制御出力ctlをホール素子2U、2Vの駆動信号Vdrvに帰還することで、正弦波信号の振幅が目標振幅Xtgtに一致するように制御する。
駆動アンプ(駆動電力調整手段)9は、ホール素子2U、2Vを駆動する駆動電力を供給するアンプであり、振幅信号としての制御信号ctlに比例した駆動電力を駆動信号Vdrvとして、ホール素子2U、2Vへ印加する。ただし、回転角度検出装置1は、駆動信号Vdrvを調整しても、図示しないが、ホール素子2U、2Vの駆動電圧を提供する電源電圧Vcc以上の電圧を供給することはできない。また、回転角度検出装置1は、制御部8のオペアンプOP3が十分に駆動能力を有する場合には、駆動アンプ9と一体の構成であってもよい。
閾値検出部(レベル検出手段)10は、制御部8から振幅信号として制御信号ctlが入力されるとともに、予め設定されている駆動信号Vdrvの上限値を示す駆動リミット(閾値)Vlimが入力される。閾値検出部10は、次式(21)に示すように、制御信号ctlと駆動リミットVlimを比較して、制御信号ctlが駆動リミットVlim以上に大きいと、Hiのリミット検出信号(レベル信号)GUPをゲインカウンタ11へ出力する。
Figure 2015014485
また、閾値検出部10は、制御信号ctlが駆動リミットVlim未満であると、Loのリミット検出信号GUPをゲインカウンタ11へ出力する。なお、駆動リミットVlimは、ホール素子2U、2Vの駆動信号Vdrvが、上限である電源電圧Vccに近くなったことを検出するように設定される。
ゲインカウンタ(ゲイン生成手段)11は、初期値が「1」である倍率カウントCntをカウントする3bitカウンタであり、閾値検出部10からリミット検出信号GUPが入力されるとともに、クロック発生部12からゲイントリガfsgが入力される。ゲインカウンタ11は、図13に示すように、ゲイントリガfsgが到来するたびに、リミット検出信号GUPのHi、Loを調べ、リミット検出信号GUPがHiであると、倍率カウントCntを「1」だけカウントアップする。ゲインカウンタ11は、カウント値を倍率カウントCntとして、上記差動部3へ出力する。
すなわち、閾値検出部10は、振幅検出手段としての制御部8の出力する振幅信号である制御信号ctlを所定の閾値である駆動リミットVlimと比較して、大小関係を示すレベル信号としてリミット検出信号GUPを出力するレベル検出手段として機能している。また、ゲインカウンタ11は、閾値検出部10の出力するリミット検出信号GUPに応じた倍率のゲインである倍率カウントCntを生成するゲイン生成手段として機能している。 そして、倍率カウントCntは、上述のように、差動部3において、正弦波信号であるU相差動信号HU+、HU−、V相差動信号HV+、HV−をシングルエンド化して、振幅を調整するのに使用される。したがって、差動部3は、該ゲイン生成手段の生成するゲインを差動信号HU+、HU−、HV+、HV−に乗算して該差動信号HU+、HU−、HV+、HV−の振幅を調整する振幅調整手段として抵抗R02を備えている。
したがって、閾値検出部10、ゲインカウンタ11及び抵抗R02は、全体として、振幅信号である制御信号ctlに基づいて差動信号HU+、HU−、HV+、HV−の振幅を補正して補正検出信号を出力する補正手段として機能している。本実施例の場合、補正検出信号は、差動部3で振幅調整された正弦波信号Vu、Vvである。
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例の回転角度検出装置1は、回転体の回転角度を安価かつ正確に検出する。
回転角度検出装置1は、磁気センサであるホール素子2U、2Vの出力する差動信号HU+、U−、HV+、HV−は、ホール素子2U、2Vの感度の個体差、永久磁石の着磁、ホール素子2U、2Vと永久磁石の配置距離等により、個体毎に振幅が大きく異なり、検出角度θdの誤差要因となる。
一方、ホール素子2U、2Vは、駆動信号Vdrvに応じて、その出力する差動信号HU+、U−、HV+、HV−が変化する。
そこで、本実施例の回転角度検出装置1は、ホール素子2U、2Vの振幅の変動を、回転体の回転角度θを正確に検出するために差動信号HU+、U−、HV+、HV−から生成した回転ベクトルを表す信号の1つである回転X軸信号X’に基づいて、ホール素子2U、2Vへの駆動信号Vdrvを調整することで、抑制している。具体的には、回転角度検出装置1は、ホール素子2U、2Vの出力する駆動信号Vdrvの大きさに応じた差動信号HU+/HU−、HV+/HV−を差動部3で、シングルエンド化して倍率カウントCntに応じて振幅調整して差動増幅した正弦波信号Vu、Vvを生成する。回転角度検出装置1は、ベクトル生成部4で、正弦波信号Vu、Vvから直交する2つの信号であるX軸信号X及びY軸信号Yを生成する。回転角度検出装置1は、回転演算部5で、X軸信号X及びY軸信号Yにより表現されるベクトルを、検出角度θdの値に従って回転変換して、演算結果である回転X軸信号X’、回転Y軸信号Y’により表現される回転ベクトルを制御部8及び符号判定部6へ出力する。
回転角度検出装置1は、符号判定部6で、回転X軸信号X’と回転Y軸信号Y’により表される回転ベクトル(X、Y)が、回転の目標であるX軸(Y’=0)を挟んで予め設けられている幅(2*Vth)の不感帯に対して、上であるか下であるかを判定する。符号判定部6は、回転Y軸信号Y’が、正側不感帯幅(+Vth)内に位置するときには、Loの上側判定信号UPまたは下側判定信号DNを角度探索部7へ出力する。また、符号判定部6は、回転Y軸信号Y’が、正側不感帯幅(+Vth)以上または負側不感帯幅(−Vth)以下のときには、Hiの上側判定信号UPまたは下側判定信号DNを角度探索部7へ出力する。角度探索部7は、判定信号UP、DNに基づいて、回転ベクトルが目標位相であるX軸になるまで回転演算部5により該回転ベクトルを回転させて、該回転ベクトルと前記ベクトルとの角度を、回転体の回転角度として検出して検出角度θdを出力する。
一方、回転角度検出装置1は、制御部8で、回転演算部5から入力される回転X軸信号X’と目標振幅Xtgtとの差、すなわち、振幅値の差を積分演算処理して、演算結果を制御信号ctlとして駆動アンプ9及び閾値検出部10へ出力する。
回転角度検出装置1は、駆動アンプ9で、制御部8からの制御信号ctlに比例した駆動電圧を駆動信号Vdrvとして、ホール素子2U、2Vへ印加する。そして、制御部8は、回転X軸信号X’が、正弦波信号の目標振幅Xtgtより小さいときは、制御出力ctlを増加させ、正弦波信号の目標振幅Xtgtより大きいときには、制御出力ctlを低下させる。すなわち、回転角度検出装置1は、制御出力ctlをホール素子2U、2Vの駆動信号Vdrvとして帰還することで、正弦波信号の振幅が目標振幅Xtgtに一致するように制御する。
また、回転角度検出装置1は、閾値検出部10で、制御信号ctlを起動リミットVlimと比較して、制御信号ctlが、ホール素子2U、2Vの駆動信号Vdrvが上限であるで現電圧Vccに近くなったことを示す駆動リミットVlim以上であると、Hiのリミット検出信号GUPをゲインカウンタ11へ出力する。また、閾値検出部10は、制御信号ctlが駆動リミットVlim未満であると、Loのリミット検出信号GUPをゲインカウンタ11へ出力する。ゲインカウンタ11は、ゲイントリガfsgが到来するたびに、リミット検出信号GUPのHi、Loを調べ、リミット検出信号GUPがHiであると、初期値が「1」である倍率カウントCntを「1」だけカウントアップして、差動部3へ出力する。差動部3は、上述のように、正弦波信号であるU相差動信号HU+、HU−、V相差動信号HV+、HV−をシングルエンド化して、振幅を調整するのに倍率カウントCntを使用する。
すなわち、回転角度検出装置1においては、振幅帰還ループと切替可能な内部ゲインとしての制御信号ctlの全体動作を、回転角度θと正弦波信号との関係において、図14のように示すことができる。
図14は、回転角度検出装置1の電源オンされたときである初期状態から、時系列に変化する正弦波信号の振幅を回転角度θとの関係で示されている。図14で分かるように、正弦波信号は、その振幅が、初期状態から順に、状態0、状態1、状態2、状態3、状態4と変化して、目標振幅Xtgtへ収束する。
図14において、状態0は、回転角度検出装置1の電源投入時等の初期状態であり、制御信号ctl及びホール素子駆動信号Vdrvがゼロで、正弦波信号の振幅がゼロの状態である。
状態1は、倍率カウントCntが初期値の「1」であり、制御部8で、正弦波信号の振幅と目標振幅Xtgtの差が積分されて、制御信号ctlが駆動リミットVlimまで増加した状態である。この状態1では、目標振幅Xtgtに達していないが、ホール素子駆動信号Vdrvが上限である電源電圧Vccに近い状態である。
状態2は、制御信号ctlが駆動リミットVlim以上になったことで、倍率カウントCntが1カウントアップされ、「2」になった直後の状態である。このとき、正弦波信号の振幅は、回転角度検出装置1内において2倍になり、目標振幅Xtgtより大きくなっている。
状態3は、制御部8が、正弦波信号の振幅と目標振幅Xtgtの差を積分して、正弦波信号の振幅が目標振幅Xtgtに一致するように、振幅制御信号ctlの減少を続けている状態である。
状態4は、正弦波信号の振幅が目標振幅Xtgtへ収束した状態である。
回転角度検出装置1は、以後、経時的な変化に対しても、制御部8が正弦波信号の振幅と目標振幅Xtgtを積分して制御信号ctlを生成して駆動アンプ9を介してホール素子2U、2Vの駆動信号Vdrvを調整することで、正弦波信号の振幅を目標振幅Xtgtに追従させる。また、回転角度検出装置1は、制御部8の出力する制御信号ctlを駆動リミットVlimと比較して、差動部3における振幅調整のゲインである倍率カウントCntを調整する。
したがって、安価かつ正確に正弦波信号の振幅が目標振幅Xtgtに制御することができ、回転体の回転角度θを正確に検出することができる。
すなわち、正弦波信号の振幅の増加には、ホール素子2U、2Vを駆動する電圧に電源電圧Vccによる制限があるため、所定以上の振幅の増加に対応するゲイン切替機能として、差動部3による倍率カウントCntによる振幅調整機能を備えている。したがって、正弦波信号の振幅のゼロから所定レベルまでの増減に対しては、制御部8の出力の変化におよって適切に対応することができる。
なお、本実施例の角度検出において、初期探索と呼ばれる、検出角度データθdが回転角度に追従するまでの期間(電源投入直後など)においては、回転X軸信号X’が正弦波信号の振幅を正しく反映していない。したがって、理論上は振幅帰還ループが正常に機能しないことになるが、前記角度検出のサンプリングfsに対して、制御部8の振幅帰還ループの応答速度を十分に遅く設定することにより、前記角度検出の初期探索を、振幅帰還ループの応答速度に対して十分に速く収束させることができる。その結果、回転角度検出装置1は、特定のシーケンス制御を追加することなく、角度検出の初期探索と振幅帰還ループを同時に実行することができる。
このように、本実施例の回転角度検出装置1は、回転体(回転軸)の回転角度に応じて正弦波状に変化するとともに、駆動信号(駆動電力)Vdrvの大きさに応じて振幅が変化し、それぞれ位相の異なる差動信号(検出信号)HU+/HU−、HV+/HV−を出力する状態で配設されている複数のホール素子(回転検出手段)2U、2Vと、2つ以上の前記検出信号により表されるベクトルを回転させて回転ベクトルを出力する回転演算部(回転演算手段)5と、前記回転ベクトルを表す信号の少なくとも1つ(回転X軸信号X’)に対して所定の目標振幅値である目標振幅Xtgtとの間で演算処理を施して前記検出信号の振幅を表す制御信号(振幅信号)ctlを出力する制御部(振幅検出手段)8と、前記制御信号ctlに基づいてホール素子2U、2Vへの前記駆動信号Vdrvを変化させて前記検出信号の振幅を調整する駆動アンプ(駆動電力調整手段)9と、前記制御信号ctlに基づいて前記検出信号の振幅を補正して補正検出信号を出力する閾値検出部10、ゲインカウンタ11及び抵抗R02からなる補正手段と、前記補正検出信号に基づいて前記回転体の回転角度を検出する角度探索部(回転角度検出手段)7と、を備えている。
したがって、磁気センサであるホール素子2U、2Vの感度毎の選別、永久磁石の着磁の高精度化、ホール素子2U、2Vの配置に影響されることなく、検出信号の振幅を補正することができ、回転体の回転角度を安価かつ正確に検出することができる。
また、本実施例の回転角度検出装置1は、回転体の回転角度を回転角度検出部で検出して該回転体を回転制御し、該回転体の回転を利用して駆動機構を駆動させて各種画像処理を施す画像処理装置に、適用している。
したがって、DCブラシレスモータ等の回転機構を利用して画像形成動作や画像読み取り動作等の画像処理動作を行う場合の回転機構の回転角度を、小型で安価に検出することができる。
さらに、本実施例の回転角度検出装置1は、回転体の回転角度に応じて正弦波状に変化するとともに、駆動電力の大きさに応じて振幅が変化し、それぞれ位相の異なる検出信号を出力する状態で配設されている複数のホール素子2U、2Vが出力する2つ以上の該検出信号により表されるベクトルを回転させて回転ベクトルを出力する回転演算処理ステップと、前記回転ベクトルを表す信号の少なくとも1つに対して所定の目標振幅値との間で演算処理を施して前記検出信号の振幅を表す制御信号(振幅信号)ctlを出力する振幅検出処理ステップと、前記制御信号ctlに基づいて前記ホール素子2U、2Vへの駆動信号(駆動電力)Vdrvを変化させて前記検出信号の振幅を調整する振幅調整処理ステップと、前記制御信号ctlに基づいて前記検出信号の振幅を補正して補正検出信号を出力する補正処理ステップと、前記補正検出信号に基づいて前記回転体の回転角度を検出する回転角度検出処理ステップと、を有する回転角度検出方法を実行している。
したがって、磁気センサであるホール素子2U、2Vの感度毎の選別、永久磁石の着磁の高精度化、ホール素子2U、2Vの配置に影響されることなく、検出信号の振幅を補正することができ、回転体の回転角度を安価かつ正確に検出することができる。
また、本実施例の回転角度検出装置1は、前記補正手段が、前記制御信号(振幅信号)ctlを所定の閾値である駆動リミットVlimと比較して、大小関係を示すリミット検出信号(レベル信号)GUPを出力する閾値検出部(レベル検出手段)10と、前記リミット検出信号GUPに応じた倍率のゲインである倍率カウントCntを生成するゲインカウンタ(ゲイン生成手段)11と、ゲインカウンタ11の生成する倍率カウントCntを前記検出信号に乗算して該検出信号の振幅を調整する差動部3の抵抗R02(振幅調整手段)と、を備えている。
したがって、簡単な構成で検出信号の振幅を補正することができ、回転体の回転角度をより安価かつ正確に検出することができる。
さらに、本実施例の回転角度検出装置1は、前記ゲイン生成手段であるゲインカウンタ11が、前記倍率を上昇させる方向にのみ変化するゲイン(倍率カウントCnt)を生成する。
したがって、より一層簡単な構成で検出信号の振幅を補正することができ、回転体の回転角度をより安価かつ正確に検出することができる。
また、本実施例の回転角度検出装置1は、複数のホール素子2U、2Vの出力する前記検出信号のうち、2つずつの該検出信号の差分(U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vv)を算出する差動部(差分算出手段)3と、差動部3の算出した少なくとも2つの前記差分(U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vv)に基づいて前記検出信号の表す前記ベクトルを生成して回転演算部(回転演算手段)5へ出力するベクトル生成部(ベクトル生成手段)4と、を備え、差動部3が、前記振幅調整手段としての抵抗R02を備え、前記検出信号の差分を算出する際に、該抵抗R02が、前記倍率カウントCntを該検出信号に乗算して該検出信号の振幅を調整している。
したがって、差動部3において、ホール素子2U、2Vからの差動信号(検出信号)HU+/HU−、HV+/HV−の振幅を調整することができ、簡単な構成で検出信号の振幅を補正することができる。その結果、回転体の回転角度をより安価かつ正確に検出することができる。
図15及び図16は、本発明の回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法の第2実施例を示す図であり、図15は、本発明の回転角度検出装置、画像処理装置及び回転角度検出方法の第2実施例を適用した回転角度検出装置のベクトル生成部に用いられる抵抗R12の回路構成図である。
なお、本実施例は、上記第1実施例の回転角度検出装置1と同様の回転角度検出装置に適用したものである。そこで、本実施例の説明においては、第1実施例の構成と同様の構成部分については、その説明を省略、または、簡略化するとともに、第1実施例で用いた符号を、必要に応じてそのまま用いて説明する。
本実施例の回転角度検出装置1は、第1実施例と同様に、オール素子2U、2V、差動部3、ベクトル生成部4、回転演算部5、符号判定部6、角度探索部7、制御部8、駆動アンプ9、閾値検出部10、ゲインカウンタ11及びクロック発生部12等を備えている。
本実施例の回転角度検出装置1は、第1実施例の回転角度検出装置1では、その差動部3において行っていた正弦波信号のゲインによる振幅調整を、ベクトル生成部4が行う。
そこで、差動部3は、U相差動部31、V相差動部32mとして用いていた図2に示した減算器におけるオペアンプOP1の基準抵抗R02として、第1実施例では、可変抵抗を用いていたが、本実施例では、固定抵抗を用いている。
したがって、本実施例の場合、差動部3のU相差動部31及びV相差動部32は、図2における入出力信号及び抵抗値が、次式(22)及び次式(23)に示すように、倍率カウントCntによって変化されることのない組み合わせになっている。
(Vin01、Vin02、Vo01)=(HU−、HU+、Vu+Vbias)
(R01、R02)=(Rb、Rb)・・・(22)
(Vin01、Vin02、Vo01)=(HV−、HV+、Vv+Vbias)
(R01、R02)=(Rb、Rb)・・・(23)
したがって、差動部3は、次式(24)に示すU相正弦波信号Vu、V相正弦波信号Vvをベクトル生成部4へ出力する。
Figure 2015014485
なお、式(24)における振幅Au0、Av0は、上記式(2)、式(3)に示した値である。
そして、ベクトル生成部4は、X軸生成部41が、図2に示したように、オペアンプOP2を利用した減算器が用いられ、Y軸生成部42が、図6に示したように、オペアンプOP2を利用した加算器が用いられている。第1実施例では、減算器の抵抗R02として、固定抵抗が用いられていたが、本実施例では、減算器の抵抗R02及び加算器の抵抗R12として、可変抵抗が用いられている。
すなわち、本実施例のX軸生成部41は、図2に示した減算器において、入出力信号及び抵抗値が、次式(25)に示すように、倍率カウントCntを用いて、抵抗R01の抵抗値がRb、抵抗R02の抵抗値がCnt*Rb/√3の可変抵抗となっている。
Figure 2015014485
すなわち、本実施例のX軸生成部41は、第1実施例のX軸生成部41である減算器において、図2の抵抗R02を、可変抵抗とし、かつ、可変抵抗の抵抗値を、Rg=Rb/√3としている。したがって、本実施例のX軸生成部41は、実施例1におけるX軸生成部41の演算に加えて、切替可能なゲインCnt倍する演算機能を備えたものとなっている。
また、本実施例のY軸生成部42は、第1実施例のY軸生成部42である加算器において、入出力信号及び抵抗値が、次式(26)に示すように、倍率カウントCnt−1を用いて、抵抗R11の抵抗値がRb、抵抗R12の抵抗値が(2*Cnt−1)*Rbの可変抵抗となっている。
(Vin11、Vin12、Vo11)=(Vu+Vbias、Vv+Vbias、Y+Vbias)
(R11、R12)=(Rb、(2*Cnt−1)*Rb)・・・(26)
ここで、本実施例のY軸生成部42である加算器の抵抗R12として用いられる可変抵抗は、図15に示すように、抵抗値がそれぞれRg、2*Rg、4*Rgの3つの抵抗が直列に接続されており、各抵抗を短絡するスイッチsw0、sw1、sw2が並列に接続されている。スイッチsw0、sw1、sw2は、それぞれ3bitの語長をもつ倍率カウントCnt_nのbit0、bit1、bit2の値によって、図4に示したように、ON/OFFする。なお、倍率カウントCnt_nは、倍率カウントCntから「1」を減算した値である。また、ここでは、抵抗値Rg=Rbであるとする。
すなわち、本実施例のY軸生成部42は、第1実施例のY軸生成部42である減算器において、図6の抵抗R12を、図15の抵抗(可変抵抗)R12としている。したがって、本実施例のY軸生成部42は、実施例1におけるY軸生成部42の演算に加えて、切替可能なゲインCnt倍する演算機能を備えたものとなっている。
なお、ベクトル生成部4は、上記構成とすることで、結果として、第1実施例と同様に、式(12)及び式(8)で示されるX軸信号X及びY軸信号Yを生成して回転演算部5へ出力する。
そして、本実施例の回転角度検出装置1は、図16に示すように、ゲインカウンタ11が、第1実施例と同様の初期値が「1」の倍率カウントCntをカウントするとともに、初期値が「0」の倍率カウントCnt_nをカウントして、ベクトル生成部4へ出力する。すなわち、ゲインカウンタ11は、図16に示すように、ゲイントリガfsgが到来するたびに、リミット検出信号GUPのHi、Loを調べる。ゲインカウンタ11は、リミット検出信号GUPがHiであると、初期値が「1」の倍率カウントCntと初期値が「0」の倍率カウントCnt_nを「1」だけカウントアップする。ゲインカウンタ11は、カウント値を倍率カウントCnt及び倍率カウントCnt_nとして、上記ベクトル生成部4へ出力する。
このように、本実施例の回転角度検出装置1は、複数のホール素子2U、2Vの出力する差動信号(検出信号)HU+/HU−、HV+/HV−のうち、2つずつの該検出信号の差分(U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vv)を算出する差動部(差分算出手段)3と、差動部3の算出した少なくとも2つの前記差分(U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vv)に基づいて前記検出信号の表す前記ベクトル(X軸信号X、Y軸信号Y)を生成して回転演算部(回転演算手段)5へ出力するベクトル生成部(ベクトル生成手段)4と、を備え、ベクトル生成部4が、前記振幅調整手段としての抵抗R12を備え、前記検出信号の表す前記ベクトル(X軸信号X、Y軸信号Y)を生成する際に、該振幅調整手段が、前記倍率カウントCntを該検出信号としての差分(U相正弦波信号Vu及びV相正弦波信号Vv)に乗算して該検出信号の振幅を調整している。
したがって、差動部3において、ホール素子2U、2Vからの差動信号(検出信号)HU+/HU−、HV+/HV−の振幅をベクトルを生成する段階で調整することができ、簡単な構成で検出信号の振幅を補正することができる。その結果、回転体の回転角度をより安価かつ正確に検出することができる。
なお、上記説明においては、切替可能なゲインである倍率カウントCnt、Cnt_nを、差動部3またはベクトル生成部4において乗じているが、回転演算部5において乗算してもよい。
この場合、回転角度検出装置1は、その基本構成は第1実施例の回転角度検出装置1と同じであるが、差動部3が、第2実施例と同じ構成、すなわち、抵抗R02が固定抵抗となっている。また、この場合の回転角度検出装置1は、ベクトル生成部4が、第1実施例と同じ構成、すなわち、抵抗R12が固定抵抗となっている。
したがって、ベクトル生成部4は、差動部3がゲイン乗算を行っていないため、次式(27)及び上記式(2)、(3)で示されるX軸信号XとY軸信号Yを出力する。
Figure 2015014485
さらに、この場合、回転角度検出装置1は、ゲインカウンタ11が、第2実施例と同じ構成となっており、倍率カウントCnt及び倍率カウントCnt_nをカウントして、回転演算部5へ出力する。
回転角度検出装置1は、さらに、回転演算部5以外のその他の構成が、第1実施例と同じ構成となっている。
そして、回転演算部5は、第1実施例と同様に、乗算部51、加算部52、減算部53及びメモリ54等を備えており、乗算部51とメモリ54は、第1実施例と同様の構成である。
加算部52は、図6に示した加算器と同様の加算器であり、抵抗R12が可変抵抗であって、入出力信号及び抵抗値が、次式(28)に示すような組み合わせになっている。
(Vin11、Vin12、Vo11)
=(Xcos+Vbias、Ysin+Vbias、X’+Vbias)
(R11、R12)=(Rb、(2*Cnt−1)*Rb)・・・(28)
すなわち、加算部52は、図6の加算器において、抵抗R11の抵抗値がRbであり、抵抗R12が、図15に示したような抵抗値が(2*Cnt−1)*Rbの可変抵抗となっている。
減算部53は、図2に示した減算器と同様の減算器であり、抵抗R02が可変抵抗であって、入出力信号及び抵抗値が、次式(29)に示すような組み合わせとなっている。
(Vin01、Vin02、Vo01)
=(Xsin+Vbias、Ycos+Vbias、Y’+Vbias)
(R01、R02)=(Rb、Cnt*Rb)・・・(29)
すなわち、減算部53は、図2に示した減算器において、抵抗R01の抵抗値がRbであり、抵抗R02が、図3に示したような抵抗値がCnt*Rb/√3の可変抵抗となっている。
したがって、回転演算部5は、2つ以上の前記検出信号であるX軸信号X、Y軸信号Yにより表されるベクトルを回転させて回転ベクトルである回転X軸信号X’、回転Y軸信号Y’を生成して出力する際に、倍率カウントCntをX軸信号X、Y軸信号Yに乗算して、検出信号から生成される回転X軸信号X’、回転Y軸信号Y’の振幅を調整することができる。その結果、回転体の回転角度をより安価かつ正確に検出することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 回転角度検出装置
2 回転検出部
2U、2V ホール素子
3 差動部
31 U相差動部
32 V相差動部
4 ベクトル生成部
41 X軸生成部
42 Y軸生成部
5 回転演算部
51 乗算部
52 加算部
53 減算部
54 メモリ
6 符号判定部
61 上側判定部
62 下側判定部
7 角度探索部
8 制御部
81 X軸生成部
82 Y軸生成部
9 駆動アンプ
10 閾値検出部
11 ゲインカウンタ
12 クロック発生部
12a 発振器
12b 分周器
Rd 抵抗
OP1、OP2、OP3 オペアンプ
R01、R11 抵抗
R02、R12 抵抗
sw0、sw1、sw2 スイッチ
R31 抵抗
C コンデンサ
HU+/HU−、HV+/HV− 差動信号
Vu、Vv 正弦波信号
X X軸信号
Y Y軸信号
X’ 回転X軸信号
Y’ 回転Y軸信号
Cnt、Cnt_n 倍率カウント
fs トリガ
fsg ゲイントリガ
ctl 制御出力
Vdrv 駆動信号
Vlim 駆動リミット
UP 上側判定信号
DN 下側判定信号
GUP リミット検出信号
θd 検出角度
特開2010−217150号公報

Claims (8)

  1. 回転体の回転角度に応じて正弦波状に変化するとともに、駆動電力の大きさに応じて振幅が変化し、それぞれ位相の異なる検出信号を出力する状態で配設されている複数の回転検出手段と、
    2つ以上の前記検出信号により表されるベクトルを回転させて回転ベクトルを出力する回転演算手段と、
    前記回転ベクトルを表す信号の少なくとも1つに対して所定の目標振幅値との間で演算処理を施して前記検出信号の振幅を表す振幅信号を出力する振幅検出手段と、
    前記振幅信号に基づいて前記回転検出手段への前記駆動電力を変化させて前記検出信号の振幅を調整する駆動電力調整手段と、
    前記振幅信号に基づいて前記検出信号の振幅を補正して補正検出信号を出力する補正手段と、
    前記補正検出信号に基づいて前記回転体の回転角度を検出する回転角度検出手段と、
    を備えていることを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 前記補正手段は、
    前記振幅信号を所定の閾値と比較して、大小関係を示すレベル信号を出力するレベル検出手段と、
    前記レベル信号に応じた倍率のゲインを生成するゲイン生成手段と、
    前記ゲイン生成手段の生成するゲインを前記検出信号に乗算して該検出信号の振幅を調整する振幅調整手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の回転角度検出装置。
  3. 前記ゲイン生成手段は、
    前記倍率を上昇させる方向にのみ変化するゲインを生成することを特徴とする請求項2記載の回転角度検出装置。
  4. 前記回転角度検出装置は、
    複数の前記検出手段の出力する前記検出信号のうち、2つずつの該検出信号の差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分算出手段の算出した少なくとも2つの前記差分に基づいて前記検出信号の表す前記ベクトルを生成して前記回転演算手段へ出力するベクトル生成手段と、
    を備え、
    前記差分算出手段は、
    前記振幅調整手段を備え、前記検出信号の差分を算出する際に、該振幅調整手段が、前記ゲインを該検出信号に乗算して該検出信号の振幅を調整することを特徴とする請求項2または請求項3記載の回転角度検出装置。
  5. 前記回転角度検出装置は、
    複数の前記検出手段の出力する前記検出信号のうち、2つずつの該検出信号の差分を算出する差分算出手段と、
    前記差分算出手段の算出した少なくとも2つの前記差分に基づいて前記検出信号の表す前記ベクトルを生成して前記回転演算手段へ出力するベクトル生成手段と、
    を備え、
    前記ベクトル生成手段は、
    前記振幅調整手段を備え、前記検出信号の表す前記ベクトルを生成する際に、該振幅調整手段が、前記ゲインを該検出信号に乗算して該検出信号の振幅を調整することを特徴とする請求項2または請求項3記載の回転角度検出装置。
  6. 前記回転演算手段は、
    前記ゲイン乗算手段を備えていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の回転角度検出装置。
  7. 回転体の回転角度を回転角度検出部で検出して該回転体を回転制御し、該回転体の回転を利用して駆動機構を駆動させて各種画像処理を施す画像処理装置において、
    前記回転角度検出部は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の回転角度検出装置であることを特徴とする画像処理装置。
  8. 回転体の回転角度に応じて正弦波状に変化するとともに、駆動電力の大きさに応じて振幅が変化し、それぞれ位相の異なる検出信号を出力する状態で配設されている複数の回転検出手段が出力する2つ以上の該検出信号により表されるベクトルを回転させて回転ベクトルを出力する回転演算処理ステップと、
    前記回転ベクトルを表す信号の少なくとも1つに対して所定の目標振幅値との間で演算処理を施して前記検出信号の振幅を表す振幅信号を出力する振幅検出処理ステップと、
    前記振幅信号に基づいて前記回転検出手段への前記駆動電力を変化させて前記検出信号の振幅を調整する振幅調整処理ステップと、
    前記振幅信号に基づいて前記検出信号の振幅を補正して補正検出信号を出力する補正処理ステップと、
    前記補正検出信号に基づいて前記回転体の回転角度を検出する回転角度検出処理ステップと、
    を有することを特徴とする回転角度検出方法。
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