JP2015014412A - 給湯機 - Google Patents

給湯機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015014412A
JP2015014412A JP2013140890A JP2013140890A JP2015014412A JP 2015014412 A JP2015014412 A JP 2015014412A JP 2013140890 A JP2013140890 A JP 2013140890A JP 2013140890 A JP2013140890 A JP 2013140890A JP 2015014412 A JP2015014412 A JP 2015014412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
circuit
heat
water supply
heat storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013140890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015014412A5 (ja
JP6036579B2 (ja
Inventor
康 山口
Yasushi Yamaguchi
康 山口
利幸 佐久間
Toshiyuki Sakuma
利幸 佐久間
謙介 松尾
Kensuke Matsuo
謙介 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2013140890A priority Critical patent/JP6036579B2/ja
Publication of JP2015014412A publication Critical patent/JP2015014412A/ja
Publication of JP2015014412A5 publication Critical patent/JP2015014412A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6036579B2 publication Critical patent/JP6036579B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】中間温度の蓄熱流体を有効に活用し、貯留タンクに残留する中間温度の蓄熱流体の残留量を減少させる。
【解決手段】貯湯式給湯機100は、給湯回路、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路等を備える。制御装置90は、HP立上げ運転、凍結予防運転及び浴槽水追焚き運転等により補助循環回路、加熱利用回路が使用されているときに、貯留タンク10に戻される中間温度の蓄熱流体を用いて、第2熱交換器22により給湯用の温水を加熱する。これにより、給湯、浴槽の湯張り等を行うときに、中間温度の蓄熱流体を有効に活用し、貯留タンク10内に蓄えられた熱量の消費を抑制することができる。また、貯留タンク10に残留する中間温度の蓄熱流体の残留量を減少させ、沸き上げ運転を効率よく実行することができる。従って、給湯機の運転効率を向上させることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、水等の蓄熱流体を貯湯する貯留タンクを搭載し、給湯対象に温水を供給する機能を備えた給湯機に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2009−68761号公報)に記載されているように、低温水を沸き上げる(加熱する)沸き上げ用熱交換器と、貯留タンク内の高温水を用いて浴槽水等の加熱対象水を加熱する利用側熱交換器とを備えた貯湯式給湯機が知られている。従来技術では、沸き上げ用熱交換器に湯水を循環させる回路と、利用側熱交換器に湯水を循環させる回路とを1個の循環ポンプにより作動させる構成としている。
具体的に述べると、沸き上げ運転時には、貯留タンクの下部から沸き上げ用熱交換器及び循環ポンプを経由して貯留タンクの上部に至る追焚き回路が形成される。一方、浴槽の追焚き運転等を行う場合には、貯留タンクの上部から利用側熱交換器及び循環ポンプを経由して貯留タンクの下部側に至る熱源回路が形成される。追焚き運転時には、熱源回路を介して利用側熱交換器の1次側流路に高温水が導入され、この高温水は、利用側熱交換器の2次側流路を流れる浴槽水を加熱する。
特開2009−68761号公報
上述した従来技術では、追焚き運転時において、利用側熱交換器で熱を奪われた高温水が30〜50℃程度の中間温度の温水(中温水)となり、この中温水が貯留タンクの下部に戻される。中温水がタンクの下部に戻されると、次のような問題が生じる。まず、中温水は、暖房または追焚きの熱源として利用するには温度が低いので、貯留タンクには、出来るだけ貯留しないのが好ましい。しかし、貯留タンク内の中温水層は高温水層の下に形成されるので、給湯により湯切れする程度までタンク内の温水を使い切らないと、容量当たりの保有熱量が少ない中温水がいつまでも貯留タンク内に残留することになる。
また、ヒートポンプ回路を用いて沸き上げ運転を行う場合には、中温水を使用すると、ヒートポンプ回路の加熱効率が低下し易い。従って、貯留タンク内に中温水が残留した状態で沸き上げ運転を行うと、給湯機のエネルギ効率が低下するという問題がある。このように、従来技術のシステムは、貯留タンク内の中温水を有効に利用して給湯機のエネルギ効率を向上させるという点で、改善の余地がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、中間温度の蓄熱流体を有効に活用し、貯留タンクに残留する中間温度の蓄熱流体の残留量を減少させることができ、運転効率を向上させることが可能な給湯機を提供することを目的とする。
本発明に係る給湯機は、蓄熱流体を貯留する貯留タンクと、蓄熱流体を加熱するための加熱装置と、上流側が水源に接続されると共に下流側が給湯対象に接続され、給湯運転時に給湯対象に温水を供給するための給湯回路と、貯留タンクの下部から取出した蓄熱流体を加熱装置を介して貯留タンクの上部に戻す沸き上げ循環回路と、貯留タンクの下部から取出した蓄熱流体を加熱装置を介して貯留タンクの下部に戻す補助循環回路と、貯留タンクの上部から取出した蓄熱流体を用いて加熱対象水を加熱し、加熱に用いた後の蓄熱流体を貯留タンクの下部に戻す加熱利用回路と、補助循環回路が使用されているときに、加熱装置から貯留タンクの下部に戻される中間温度の蓄熱流体を用いて、給湯回路を流れる湯水を加熱する第1の中温流体利用手段と、加熱利用回路が使用されているときに、加熱対象水を加熱した後の中間温度の蓄熱流体を用いて、給湯回路を流れる湯水を加熱する第2の中温流体利用手段と、を備えている。
本発明によれば、補助循環回路及び加熱利用回路により生成される中間温度の蓄熱流体を用いて、給湯用の温水を加熱することができる。この結果、貯留タンクに戻される蓄熱流体の温度を低下させることができる。従って、中間温度の蓄熱流体を有効に活用し、貯留タンクに残留する中間温度の蓄熱流体の残留量を減少させることができ、給湯機の運転効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1による貯湯式給湯機を示す構成図である。 本発明の実施の形態1において、貯湯式給湯機の待機状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、HP立上げ運転の実行状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、沸き上げ運転の実行状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、浴槽水追焚き運転の実行状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、HP追焚き運転の実行状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、給湯運転の実行状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、第1の中温熱源給湯運転の実行状態を示す回路構成図である。 本発明の実施の形態1において、第2の中温熱源給湯運転の実行状態を示す回路構成図である。
以下、図1乃至図9を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略するものとする。また、実施の形態では、本発明の給湯機として貯湯式給湯機を例に挙げて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による貯湯式給湯機を示す構成図である。この図に示すように、貯湯式給湯機100は、タンクユニット1と、ヒートポンプサイクルを利用する加熱装置としてのヒートポンプユニット70とを備えている。貯湯式給湯機100は、後述の貯留タンク10に貯留された蓄熱流体を熱源として市水から温水を生成し、生成した温水を台所、洗面所、浴室等の各所に給湯したり、浴槽への湯張り、浴槽水の追焚き等を実行するものである。タンクユニット1とヒートポンプユニット70とは、ヒートポンプ入口配管41とヒートポンプ出口配管42とを介して互いに接続されている。以下、貯湯式給湯機100の構成要素について説明する。
ヒートポンプユニット70は、貯留タンク10から導入された低温の蓄熱流体(低温水)を加熱して、高温の蓄熱流体(高温水)を生成するものである。なお、本実施の形態では、タンクユニット1及びヒートポンプユニット70を循環する蓄熱流体として水を例示したが、本発明では、水以外の液体を使用してもよい。また、蓄熱流体には、必要に応じて防腐剤、不凍液等を添加してもよい。ヒートポンプユニット70は、沸き上げ用熱交換器71と、図示しない圧縮機、膨張弁及び空気熱交換器とを冷媒循環配管にて環状に接続したもので、冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を構成している。
沸き上げ用熱交換器71は、前記冷媒循環配管から当該交換器の1次側流路に流入する高温の冷媒と、ヒートポンプ出口配管42から沸き上げ用熱交換器71の2次側流路に流入する低温の蓄熱流体との間で熱交換を行うものである。なお、ヒートポンプ出口配管42には、沸き上げ用熱交換器71により加熱した高温の蓄熱流体の温度を検出するHP出口側温度センサ72が設けられている。ヒートポンプユニット70により高温の蓄熱流体を得るためには、ヒートポンプサイクルの冷媒として二酸化炭素を用い、臨界圧を越える圧力で運転することが望ましい。
一方、タンクユニット1には、貯留タンク10を含めて、以下に述べる各種の部品や配管等が内蔵されている。まず、貯留タンク10は、蓄熱流体を貯湯する密閉型のタンクにより構成されている。貯留タンク10の下部には、当該タンクの下部側に貯留された低温の蓄熱流体をヒートポンプユニット70に送るタンク下部配管40が接続されている。タンク下部配管40は、後述の三方弁31、第2循環ポンプ25及びヒートポンプ入口配管41を介して沸き上げ用熱交換器71の2次側流路の流入口に接続されている。
貯留タンク10の上部には、ヒートポンプユニット70により加熱された高温の蓄熱流体を貯留タンク10の上部側に戻すタンク上部配管43が接続されている。このように、貯留タンク10には、高温の蓄熱流体が上部側から流入するので、上部側と下部側とで温度差が生じ、上部側から下部側に向けて温度が低くなるような温度成層が形成される。また、貯留タンク10の表面には、当該タンク内の蓄熱流体の温度分布を検出するためのタンク温度センサ11,12が設けられている。
また、タンクユニット1には、第1熱交換器21、第2熱交換器22、利用側熱交換器23、第1循環ポンプ24及び第2循環ポンプ25が設けられている。第1熱交換器21は、貯留タンク10に貯留された高温の蓄熱流体を用いて、加熱対象水である低温の市水を加熱し、給湯用の温水を生成するものである。第1熱交換器21の1次側流路には、後述の第1熱交換器1次側入口配管50を介して貯留タンク10の上部から高温の蓄熱流体が供給される。第1熱交換器21の2次側流路には、後述の給水配管60(給水分岐配管60C)を介して市水が供給される。そして、第1熱交換器21は、高温の蓄熱流体と市水との間で熱交換を行うことにより、市水から温水を生成し、生成した温水を給湯対象に供給する。給湯対象には、家屋の各所に設けられた給湯栓、浴槽等が含まれている。
第2熱交換器22は、貯留タンク10の上部に貯留された高温の蓄熱流体、または、後述のHP立上げ運転時に貯留タンク10の下部側に貯留された中間温度の蓄熱流体を用いて、低温の市水を加熱し、給湯用の温水を生成する熱交換器である。第2熱交換器22の1次側流路の流入口は、後述の四方弁32等を介して沸き上げ用熱交換器71の2次側流路の流出口と接続されるように構成されている(図8参照)。また、第2熱交換器22の1次側流路の流入口は、後述の三方弁31及び四方弁32等を介して貯留タンク10の上部側と接続されるようにも構成されている(図9参照)。第2熱交換器22の2次側流路には、後述の給水配管60(給水分岐配管60B)を介して市水が流通する。そして、第2熱交換器22は、中温の蓄熱流体と市水との間で熱交換を行うことにより、市水から温水を生成し、生成した温水を給湯対象に供給する。
利用側熱交換器23は、貯留タンク10の上部に貯留された高温の蓄熱流体を用いて、浴槽水、暖房用循環水等を含む加熱対象水を加熱するものである。利用側熱交換器23の1次側流路は、タンク上部配管43を介して貯留タンク10の上部に接続されている。利用側熱交換器23の2次側流路は、浴槽水循環回路81を介して浴槽80と接続されている。そして、利用側熱交換器23は、貯留タンク10から1次側流路に導入される高温の蓄熱流体と、2次側流路を流れる浴槽水との間で熱交換を行い、浴槽水を加熱(追焚き)するものである。なお、本実施の形態では、利用側熱交換器23により加熱する加熱対象水の一例として、浴槽水を例示している。
第1循環ポンプ24は、貯留タンク10と第1熱交換器21の1次側流路との間で蓄熱流体を循環させるもので、例えば後述の第1熱交換器1次側出口配管51に設けられている。一方、第2循環ポンプ25は、例えばヒートポンプ入口配管41の一部を構成する総合共通配管部48に設けられ、ヒートポンプユニット70及びバイパス配管47側に向けて蓄熱流体を送出するように構成されている。第2循環ポンプ25は、後述のように、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路及び追焚き循環回路からなる4つの回路の何れに対しても、蓄熱流体を循環させることが可能な単一の循環ポンプである。なお、本発明では、第2循環ポンプ25を、必ずしも4つの回路に共通な総合共通配管部48に設ける必要はなく、少なくとも沸き上げ循環回路、補助循環回路及び加熱利用回路からなる3つの回路に共通な配管部を設け、この配管部に循環ポンプを設ける構成としてもよい。
次に、タンクユニット1に搭載された弁類および配管類について説明する。タンクユニット1は、三方弁31、四方弁32、給湯混合弁33及びふろ混合弁34を備えており、これらは電磁弁等により構成されている。また、三方弁31及び四方弁32は、後述の共通配管部よりも上流側に配置された流路切換手段を構成しており、蓄熱流体の流路を、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路及び追焚き循環回路からなる4つの回路の何れかに切換えるものである。
三方弁31は、蓄熱流体が流入する第1流入口(aポート)及び第2流入口(bポート)と、蓄熱流体が流出する流出口(cポート)とを有している。三方弁31は、蓄熱流体の流路をa−c経路とb−c経路の何れかに切換可能に構成されている。一方、四方弁32は、蓄熱流体が流入する第1流入口(cポート)及び第2流入口(bポート)と、蓄熱流体が流出する第1流出口(aポート)及び第2流出口(dポート)とを有している。四方弁32は、蓄熱流体の流路をc−a経路、c−d経路、b−a経路及びb−d経路の何れかに切換可能に構成されている。なお、上記説明において、a−c経路とは、aポートとcポートとを連通する経路を意味しており、他の経路についても同様に、2つのポートを連通する経路を意味するものとする。
給湯混合弁33及びふろ混合弁34は、第1流入口(aポート)、第2流入口(bポート)、第3流入口(cポート)及び流出口(dポート)を有する電磁駆動式の四方弁により構成されている。以下の説明では、給湯混合弁33とふろ混合弁34とをまとめて弁33,34と表記する場合がある。弁33,34のaポートは、後述の第2熱交換器2次側出口配管62を介して第2熱交換器22の2次側流路の流出口に接続されている。弁33,34のbポートは、後述の給水配管60(給水分岐配管60C,60D)を介して水源側に接続されている。
また、上記弁33,34のcポートは、後述の第1熱交換器2次側出口配管61を介して第1熱交換器21の2次側流路の流出口に接続され、貯留タンク10内の蓄熱流体を用いて加熱した温水が流入可能となっている。また、給湯混合弁33のdポートは、給湯配管63を介して給湯対象である外部の給湯栓等に接続され、ふろ混合弁34のdポートは、後述の給湯配管64を介して浴槽水循環回路81に接続されている。給湯混合弁33は、給湯栓等に供給する温水の温度を調整するもので、ふろ混合弁34は、浴槽80に供給する温水の温度を調整するものである。なお、上記各弁のaポート、bポート、cポート及びdポートは、それぞれ第1ポート、第2ポート、第3ポート及び第4ポートに対応している。
続いて、タンクユニット1に搭載された各種の配管について説明する。まず、タンク下部配管40は、貯留タンク10の下部と三方弁31のaポートとを接続している。ヒートポンプ入口配管41は、三方弁31のcポートと沸き上げ用熱交換器71の2次側流路の流入口とを接続している。ヒートポンプ入口配管41の途中には、三方弁31から沸き上げ用熱交換器71に向けて蓄熱流体を送出する第2循環ポンプ25が設けられている。また、ヒートポンプ出口配管42は、沸き上げ用熱交換器71の2次側流路の流出口と四方弁32のcポートとを接続している。タンク上部配管43は、貯留タンク10の上部と四方弁32のdポートとを接続している。第2熱交換器1次側入口配管44は、四方弁32のaポートと第2熱交換器22の1次側流路の流入口とを接続し、タンク戻し配管45は、第2熱交換器22の1次側流路の流出口と貯留タンク10の下部とを接続している。
利用側熱交換器1次側配管46は、貯留タンク10の上部からタンク上部配管43に取出された高温の蓄熱流体を利用側熱交換器23の1次側流路に流通させるものである。利用側熱交換器1次側配管46の一端側は、タンク上部配管43の途中に接続され、利用側熱交換器1次側配管46の他端側は、三方弁31のbポートに接続されている。そして、利用側熱交換器23の1次側流路は、利用側熱交換器1次側配管46の途中部位に接続されている。バイパス配管47は、ヒートポンプユニット70をバイパスしてヒートポンプ入口配管41と第2熱交換器1次側入口配管44とを接続するための配管である。
バイパス配管47の一端側は、第2循環ポンプ25の吐出側となる位置でヒートポンプ入口配管41の途中部位に接続され、バイパス配管47の他端側は、四方弁32のbポートに接続されている。また、総合共通配管部48は、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路及び追焚き循環回路からなる4つの回路の共通部分を構成するものである。総合共通配管部48は、ヒートポンプ入口配管41のうち、三方弁31のcポートとバイパス配管47の接続部との間に位置する部位により構成されている。
第1熱交換器1次側入口配管50は、高温の蓄熱流体を貯留タンク10の上部から第1熱交換器21の1次側流路に流入させるための配管である。第1熱交換器1次側入口配管50は、貯留タンク10の上部と第1熱交換器21の1次側流路の流入口とを接続している。第1熱交換器1次側出口配管51は、第1熱交換器21の1次側流路から流出した蓄熱流体を貯留タンク10の下部に戻すための配管である。第1熱交換器1次側出口配管51は、第1熱交換器21の1次側流路の流出口と後述の給水分岐配管60Aとを接続している。第1熱交換器1次側出口配管51の途中には、第1熱交換器21から貯留タンク10の下部に向けて蓄熱流体を送出する第1循環ポンプ24が設けられている。
給水配管60は、水道等の水源からタンクユニット1内の各機器に低温の市水を供給するもので、タンクユニット1内で分岐した4本の給水分岐配管60A,60B,60C,60Dにより構成されている。第1の給水分岐配管60Aは、貯留タンク10の下部に接続されている。第2の給水分岐配管60Bは、第2熱交換器22の2次側流路の流入口に接続されている。第3の給水分岐配管60Cは、給湯混合弁33のbポートに接続されると共に、先端側が分岐して第1熱交換器21の2次側流路の流入口にも接続されている。第4の給水分岐配管60Dは、ふろ混合弁34のbポートに接続されている。
第1熱交換器2次側出口配管61は、その一端側が第1熱交換器21の2次側流路の流出口に接続されている。第1熱交換器2次側出口配管61の他端側は、2手に分岐して弁33,34のcポートに接続されている。第2熱交換器2次側出口配管62は、一端側が第2熱交換器22の2次側流路の流出口に接続され、他端側が2手に分岐して弁33,34のaポートに接続されている。給湯配管63は、給湯混合弁33により温度が調整された温水を外部の給湯対象(図示せず)に供給するもので、給湯混合弁33のdポートに接続されている。
一方、給湯配管64は、ふろ混合弁34により温度が調整された温水を浴槽80に供給するもので、ふろ混合弁34のdポートと浴槽水循環回路81とを接続している。ここで、給湯対象の一つである浴槽80について説明する。浴槽80と利用側熱交換器23との間には、浴槽水循環回路81が接続されている。浴槽水循環回路81には、当該循環回路に浴槽水を循環させる利用側循環ポンプ82が設けられている。
(本実施の形態と請求項との対応関係)
なお、本実施の形態において、給湯回路は、上流側が水源に接続されると共に下流側が給湯対象に接続され、給湯運転時に給湯対象に温水を供給するための回路である。給湯回路は、給水配管60、第1熱交換器2次側出口配管61、第2熱交換器2次側出口配管62、給湯配管63、第2熱交換器22、給湯混合弁33及びふろ混合弁34により構成されている。また、沸き上げ循環回路は、貯留タンク10の下部から取出した蓄熱流体をヒートポンプユニット70を介して貯留タンク10の上部に戻すものである。沸き上げ循環回路は、タンク下部配管40、加熱装置入口配管であるヒートポンプ入口配管41、加熱装置出口配管であるヒートポンプ出口配管42、タンク上部配管43、三方弁31及び四方弁32により構成されている。
補助循環回路は、貯留タンク10の下部から取出した蓄熱流体をヒートポンプユニット70を介して貯留タンク10の下部に戻す回路である。補助循環回路は、タンク下部配管40、ヒートポンプ入口配管41、ヒートポンプ出口配管42、熱交換器1次側入口配管である第2熱交換器1次側入口配管44、タンク戻し配管45、第2熱交換器22、三方弁31及び四方弁32により構成されている。また、加熱利用回路は、貯留タンク10の上部から取出した蓄熱流体を用いて加熱対象水を加熱し、加熱に用いた後の蓄熱流体を貯留タンク10の下部に戻すものである。加熱利用回路は、タンク上部配管43の一部、利用側熱交換器1次側配管46、ヒートポンプ入口配管41の一部(総合共通配管部48)、バイパス配管47、第2熱交換器1次側入口配管44、タンク戻し配管45、第2熱交換器22、三方弁31及び四方弁32により構成されている。
また、追焚き循環回路は、利用側熱交換器23とヒートポンプユニット70との間で蓄熱流体を循環させるものである。追焚き循環回路は、ヒートポンプ入口配管41、ヒートポンプ出口配管42、タンク上部配管43の一部、利用側熱交換器1次側配管46、三方弁31及び四方弁32により構成されている。一方、共通配管部は、補助循環回路の最下流部と加熱利用回路の最下流部とを共通化したもので、具体的には、第2熱交換器1次側入口配管44とタンク戻し配管45とにより構成されている。
また、第2熱交換器22は、第1及び第2の中温流体利用手段を構成する共通部品である。第2熱交換器22は、1次側流路が共通配管部の途中、即ち、第2熱交換器1次側入口配管44とタンク戻し配管45との間に接続され、2次側流路が給湯回路の途中部位に接続されている。なお、本発明では、第1及び第2の中温流体利用手段を、それぞれ異なる熱交換器により構成してもよい。
(制御系統)
次に、貯湯式給湯機100の制御系統について説明する。タンクユニット1には、制御装置90が搭載されている。制御装置90は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等からなる記憶装置と、記憶装置に記憶されたデータに基いて演算処理を行う演算処理装置(CPU)と、演算処理装置に対して信号の入出力を行う入出力回路とを備えている。制御装置90の入力側には、タンク温度センサ11,12、給湯温度センサ35、HP出口側温度センサ72等を含むセンサ系統が接続されている。ここで、給湯温度センサ35は給湯配管63上に設けられ、給湯栓等に供給される温水の温度を検出するものである。
また、制御装置90の出力側には、第1循環ポンプ24、第2循環ポンプ25、三方弁31、四方弁32、給湯混合弁33、ふろ混合弁34、利用側循環ポンプ82等からなる各種のアクチュエータが接続されている。制御装置90は、センサ系統からの入力及び図示しないリモコン等によるユーザの設定に基いて各アクチュエータを駆動し、貯湯式給湯機100の運転形態を後述のように制御する。また、制御装置90は、三方弁31及び四方弁32を切換えることにより、蓄熱流体の流路を沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路及び追焚き循環回路の間で切換える。
ここで、弁類により実現可能な流路形態について説明すると、三方弁31により選択可能な「第1流路形態」とは、三方弁31をa−c経路に切換えることにより、タンク下部配管40とヒートポンプ入口配管41とが三方弁31を介して連通する流路形態を意味している。また、「第2流路形態」とは、三方弁31をb−c経路に切換えることにより、ヒートポンプ入口配管41と利用側熱交換器1次側配管46とが三方弁31を介して連通する流路形態を意味している。なお、上記各流路形態では、タンク下部配管40、ヒートポンプ入口配管41及び利用側熱交換器1次側配管46のうち、連通に関与しない配管の端部が三方弁31により閉塞された状態となる。
一方、四方弁32により選択可能な「第1流路形態」とは、四方弁32をc−d経路に切換えることにより、ヒートポンプ出口配管42とタンク上部配管43とが四方弁32を介して連通する流路形態を意味している。また、「第2流路形態」とは、四方弁32をc−a経路に切換えることにより、ヒートポンプ出口配管42と第2熱交換器1次側入口配管44とが四方弁32を介して連通する流路形態を意味している。「第3流路形態」とは、四方弁32をb−d経路に切換えることにより、バイパス配管47とタンク上部配管43とが四方弁32を介して連通する流路形態を意味している。さらに、「第4流路形態」とは、四方弁32をb−a経路に切換えることにより、第2熱交換器1次側入口配管44とバイパス配管47とが四方弁32を介して連通する流路形態を意味している。なお、上記各流路形態では、ヒートポンプ出口配管42、タンク上部配管43、第2熱交換器1次側入口配管44及びバイパス配管47のうち、連通に関与しない配管の端部が四方弁32により閉塞された状態となる。
(待機状態)
次に、図2乃至図9を参照して、制御装置90により実現される給湯機の運転形態について説明する。図2は、本発明の実施の形態1において、貯湯式給湯機の待機状態を示す回路構成図である。待機状態とは、後述の沸き上げ運転、浴槽水追焚き運転等を含む何れの運転も実行していない状態である。待機状態では、三方弁31により第1流路形態が選択され、四方弁32により第2流路形態が選択される。また、第2循環ポンプ25、ヒートポンプユニット70及び利用側循環ポンプ82は、何れも停止状態に保持される。
(HP立上げ運転)
次に、図3は、本発明の実施の形態1において、HP立上げ運転の実行状態を示す回路構成図である。ヒートポンプユニット70は、その性質上、起動から定格運転に移行するまでの間に相応の時間が必要となる。なお、定格運転とは、ヒートポンプユニット70が所定の出力で運転される状態である。このため、HP立上げ運転では、沸き上げ運転を開始する前に、図3に示す循環経路に沿って蓄熱流体を循環させつつ、ヒートポンプユニット70の定格運転が可能となるまで待機する。
詳しく述べると、HP立上げ運転では、まず、待機状態の場合と同様に、三方弁31により第1流路形態を選択し、四方弁32により第2流路形態を選択する。そして、第2循環ポンプ25及びヒートポンプユニット70を作動させる。この結果、貯留タンク10の下部から低温の蓄熱流体が流出し、この蓄熱流体は、タンク下部配管40、三方弁31、第2循環ポンプ25及びヒートポンプ入口配管41を経由してヒートポンプユニット70に流入する。そして、この蓄熱流体は、ヒートポンプユニット70により加熱された後に、ヒートポンプ出口配管42、四方弁32、第2熱交換器1次側入口配管44、第2熱交換器22の1次側流路及びタンク戻し配管45を順次経由して貯留タンク10の下部に戻される。
このように、HP立上げ運転によれば、ヒートポンプユニット70の起動から定格運転が開始されるまでの期間中に沸き上げた中間温度の蓄熱流体、即ち、高温とみなせる所定の温度よりも低温の蓄熱流体を貯留タンク10の下部に戻すことができる。そして、ヒートポンプユニット70の定格運転が可能となった後に、沸き上げ運転を実行することができる。これにより、ヒートポンプユニット70の運転初期に沸き上げ運転が実行され、中間温度の蓄熱流体が貯留タンク10の上部に戻されるのを回避することができる。
また、図3に示す回路構成及び運転形態は、配管の凍結を予防する凍結予防運転に用いてもよい。凍結予防運転は、例えば外気温度が低い場合に、図3に示す循環経路に蓄熱流体を循環させ続け、ヒートポンプ入口配管41及びヒートポンプ出口配管42の凍結を防止するものである。具体的には、例えばヒートポンプユニット70に設けられた外気温度センサ等により外気温度を検出し、この外気温度が配管の凍結温度に対応する所定の温度以下である場合に、凍結予防運転を実行する。この場合には、所定の時間間隔をおいて凍結予防運転を定期的に実行する構成としてもよい。
(沸き上げ運転)
次に、図4は、本発明の実施の形態1において、沸き上げ運転(沸き上げ単独運転)の実行状態を示す回路構成図である。沸き上げ運転は、ヒートポンプユニット70を利用して貯留タンク10内の蓄熱流体を沸き上げる運転であり、この運転が単独で行われる場合を意味している。沸き上げ運転時には、図4に示すように、三方弁31及び四方弁32によりそれぞれ第1流路形態を選択する。そして、この状態で第2循環ポンプ25及びヒートポンプユニット70を作動させる。
この結果、貯留タンク10の下部から低温の蓄熱流体が流出し、この蓄熱流体は、タンク下部配管40、三方弁31、第2循環ポンプ25及びヒートポンプ入口配管41を順次経由してヒートポンプユニット70に流入し、沸き上げ用熱交換器71により加熱される。沸き上げ用熱交換器71から流出した高温の蓄熱流体は、ヒートポンプ出口配管42、四方弁32及びタンク上部配管43を順次経由して貯留タンク10の上部に流入し、当該タンク内に貯留される。このように、沸き上げ運転が実行されることにより、貯留タンク10の内部では上層部から高温の蓄熱流体が貯えられていき、高温の蓄熱流体の層が徐々に厚くなる。
(浴槽水追焚き運転)
次に、図5は、本発明の実施の形態1において、浴槽水追焚き運転(浴槽水追焚き単独運転)の実行状態を示す回路構成図である。浴槽水追焚き運転は、貯留タンク10内の高温の蓄熱流体を利用して浴槽水を加熱する運転であり、この運転が単独で行われる場合を意味している。浴槽水追焚き運転では、まず、図2に示す待機状態から、三方弁31により第2流路形態を選択し、四方弁32により第4流路形態を選択する。そして、この状態で第2循環ポンプ25及び2次側循環ポンプ82を作動させる。この結果、貯留タンク10の上部から高温の蓄熱流体が取出され、この蓄熱流体は、タンク上部配管43を経由して利用側熱交換器23の1次側流路に流入する。
そして、利用側熱交換器23から流出した蓄熱流体は、利用側熱交換器1次側配管46、三方弁31、ヒートポンプ入口配管41、第2循環ポンプ25、バイパス配管47、四方弁32、第2熱交換器1次側入口配管44、第2熱交換器22及びタンク戻し配管45を順次経由して貯留タンク10の下部に戻される。なお、浴槽水追焚き運転時には、ヒートポンプユニット70が停止状態に保持される。一方、浴槽80側の経路では、2次側循環ポンプ82が駆動されることにより、浴槽80に張られた湯水が浴槽水循環回路81を循環する。
この結果、利用側熱交換器23の1次側流路を流れる高温の蓄熱流体と、2次側流路を流れる浴槽水との間で熱交換が行われ、浴槽80内の湯水が加熱される。このように、浴槽水追焚き運転時において、貯留タンク10の上部から流出した高温の蓄熱流体は、利用側熱交換器23で熱を奪われることにより、30〜50℃の中間温度の蓄熱流体となった状態で、貯留タンク10の下部に戻される。
(HP追焚き運転)
次に、図6は、本発明の実施の形態1において、HP追焚き運転の実行状態を示す回路構成図である。HP追焚き運転は、ヒートポンプユニット70により高温の蓄熱流体を沸き上げつつ、この蓄熱流体を熱源として利用することにより浴槽水の追焚き運転を行うものである。HP追焚き運転は、図4に示す沸き上げ運転の実行中に浴槽水の追焚きを行う場合に用いられる。HP追焚き運転は、三方弁31により第2流路形態を選択し、四方弁32により第1流路形態を選択すると共に、第2循環ポンプ25、ヒートポンプユニット70及び2次側循環ポンプ82を作動させることにより実現される。即ち、沸き上げ運転中には、三方弁31の選択流路を第1流路形態から第2流路形態に切換えて、2次側循環ポンプ82を作動させれば、HP追焚き運転に移行することができる。
HP追焚き運転時には、利用側熱交換器23から流出した熱交換後の蓄熱流体が利用側熱交換器1次側配管46、三方弁31及び第2循環ポンプ25を順次経由してヒートポンプユニット70に流入する。そして、この蓄熱流体は、沸き上げ用熱交換器71により加熱されて高温の蓄熱流体となった後に、ヒートポンプ出口配管42、四方弁32、タンク上部配管43及び利用側熱交換器1次側配管46の一部を順次経由して利用側熱交換器23に戻される。HP追焚き運転によれば、1個の第2循環ポンプ25を用いて、沸き上げ運転中でも沸き上げを停止することなく、浴槽水を追焚きすることができる。また、浴槽水の追焚きに必要な熱量をヒートポンプユニット70によって補うことができる。これにより、貯留タンク10内の高温の蓄熱流体を浴槽水の追焚きにより消費せずに済むので、湯切れの発生を抑制し、利便性の高い給湯機を実現することができる。
(給湯運転)
次に、図7は、本発明の実施の形態1において、給湯運転の実行状態を示す回路構成図である。給湯機は、例えば給湯配管63を流れる湯水の流量を検出するセンサ、給湯経路に設けた弁装置等の開閉状態を検出するセンサ(何れも図示せず)を備えている。制御装置90は、これらのセンサの出力に基いて、蛇口、シャワー等の給湯栓で出湯操作が行われたことを検出した場合、即ち、給湯要求を検出した場合に、給湯運転を実行する。給湯運転では、第1循環ポンプ24を作動させる。これにより、貯留タンク10の上部から高温の蓄熱流体が取出され、この蓄熱流体は、第1熱交換器1次側入口配管50を介して第1熱交換器21の1次側流路に流入する。
一方、第1熱交換器21の2次側流路には、給水分岐配管60Cを介して低温の市水が流入し、この市水は、1次側流路を流れる蓄熱流体と熱交換することにより温水となる。そして、この温水は、第1熱交換器2次側出口配管61、給湯混合弁33及び給湯配管63を順次経由して給湯栓に給湯される。なお、制御装置90は、給湯混合弁33のcポートに流入してdポートから流出する温水に対して、給水分岐配管60Cから給湯混合弁33のbポートに供給される低温の市水を混合し、両者の混合比率に応じて給湯温度(給湯配管63の湯温)を使用者がリモコン等で設定した目標温度に調整することもできる。一方、第1熱交換器21の1次側流路を流れる高温の蓄熱流体は、市水との熱交換により熱を奪われて中間温度の蓄熱流体となる。この蓄熱流体は、第1熱交換器1次側出口配管51、第1循環ポンプ24及び給水分岐配管60Aの一部を順次経由して貯留タンク10の下部に戻される。
(中温熱源給湯運転)
次に、図8及び図9を参照しつつ、本実施の形態の特徴である中温熱源給湯運転について説明する。中温熱源給湯運転とは、HP立上げ運転(図3)及び浴槽水追焚き運転(図5)により生じた中間温度の蓄熱流体(中温熱源)と、市水との間で熱交換することにより、市水を加熱して給湯用の温水を生成する運転である。
まず、図8は、本発明の実施の形態1において、第1の中温熱源給湯運転の実行状態を示す回路構成図である。第1の中温熱源給湯運転は、HP立上げ運転(または凍結予防運転)により補助循環回路が使用されている状態で、給湯要求を検出した場合に実行されるもので、第1の中温流体利用手段に相当している。即ち、第1の中温熱源給湯運転は、補助循環回路が使用されているときに、ヒートポンプユニット70から貯留タンク10の下部に戻される中間温度の蓄熱流体を用いて、給湯回路を流れる湯水を加熱する。
具体的に述べると、第1の中温熱源給湯運転では、HP立上げ運転が実行されている状態を維持しつつ、給湯混合弁33のaポートとdポートとを連通させる。これにより、第2熱交換器2次側出口配管62と給湯配管63とが給湯混合弁33を介して連通されるので、給水分岐配管60Bを流れる低温水は、第2熱交換器22の2次側流路に流入するようになる。そして、この低温水は、第2熱交換器22の1次側流路を流れる中間温度の蓄熱流体と熱交換することにより加熱されて中間温度の温水(中温水)となる。
このようにして生成された中間温度の温水は、第2熱交換器2次側出口配管62を順次経由して給湯混合弁33のaポートに流入し、同弁のdポートから給湯対象に供給される。なお、第1の中温熱源給湯運転中において、第2熱交換器22の1次側流路に流入する蓄熱流体の温度と、目標温度との差に応じて、制御装置90は、図7に示す給湯運転の場合と同様に、第1熱交換器21により加熱された高温の市水を給湯混合弁33のcポートに流入させたり、給湯温度センサ35により給湯温度を検出しつつ、給湯混合弁33のcポートに流入する高温水と、同弁のaポートに流入する中温水と、同弁のbポートに流入する低温水との流量比を調整することにより、給湯温度を適切に制御することができる。
次に、図9は、本発明の実施の形態1において、第2の中温熱源給湯運転の実行状態を示す回路構成図である。第2の中温熱源給湯運転は、浴槽水追焚き運転により加熱利用回路が使用されている状態で、給湯要求を検出した場合に実行されるもので、第2の中温流体利用手段に相当している。詳しく述べると、第2の中温熱源給湯運転は、加熱利用回路が使用されているときに、加熱対象水を加熱した後の中間温度の蓄熱流体、即ち、利用側熱交換器23から流出した蓄熱流体を用いて、給湯回路を流れる湯水を加熱するものである。
具体的には、第1の中温熱源給湯運転の場合と同様に、給湯混合弁33のaポートとdポートとを連通させ、中間温度の温水を給湯混合弁33のaポートに流入させる。ここで、第2熱交換器22の1次側流路に流入する蓄熱流体の温度と、目標温度との差に応じて、前述したように、dポート、cポートに流入させる高温水と低温水との流量比を調整し給湯温度を制御してもよい。
以上詳述した通り、本実施の形態によれば、HP立上げ運転、凍結予防運転及び浴槽水追焚き運転等により生成される中間温度の蓄熱流体を用いて、給湯用の温水を加熱することができる。そして、貯留タンク10に戻される蓄熱流体の温度を第2熱交換器22により低下させることができる。これにより、給湯、浴槽の湯張り等を行うときに、中間温度の蓄熱流体を有効に活用し、貯留タンク10内に蓄えられた熱量の消費を抑制することができる。また、貯留タンク10に残留する中間温度の蓄熱流体の残留量を減少させ、沸き上げ運転を効率よく実行することができる。従って、給湯機の運転効率を向上させることができる。
また、1個の第2熱交換器22を用いて、HP立上げ運転と浴槽水追焚き運転からなる2種類の運転時に中間温度の蓄熱流体を効率よく減少させることができ、給湯機の構成を簡略化して部品点数の増加を抑制することができる。さらに、総合共通配管部48に第2循環ポンプ25を配置することで、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路及び追焚き循環回路からなる4つの回路を1個の第2循環ポンプ25により作動させることができる。これにより、給湯機の構成を更に簡略化することができる。
なお、前記実施の形態1では、加熱対象水を加熱する運転の一例として、浴槽水追焚き運転を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、暖房用循環水を加熱対象水とする暖房運転に適用してもよい。また、給湯栓等の給湯端末に対して温水を常に循環させ、給湯端末から即時に出湯可能な間接給湯方式の2次側流路に適用してもよい。また、実施の形態1においては、ヒートポンプサイクルとして、冷媒の圧力が臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルを例示したが、本発明はこれに限らず、臨界圧力以下で用いられる一般のヒートポンプサイクルに適用してもよい。この場合、冷媒としては、フロンガス、アンモニアなどを用いてもよい。
1 タンクユニット,11,12 タンク温度センサ,21 第1熱交換器,22 第2熱交換器(熱交換器、給湯回路、補助循環回路、加熱利用回路),23 利用側熱交換器,24 第1循環ポンプ,25 第2循環ポンプ(循環ポンプ),31 三方弁(流路切換手段、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路、追焚き循環回路),32 四方弁(流路切換手段、沸き上げ循環回路、補助循環回路、加熱利用回路、追焚き循環回路),33 給湯混合弁(給湯回路),34 ふろ混合弁(給湯回路),35 給湯温度センサ,40 タンク下部配管(沸き上げ循環回路、補助循環回路),41 ヒートポンプ入口配管(加熱装置入口配管、沸き上げ循環回路、補助循環回路、追焚き循環回路),42 ヒートポンプ出口配管(加熱装置出口配管、沸き上げ循環回路、追焚き循環回路),43 タンク上部配管(沸き上げ循環回路、加熱利用回路、追焚き循環回路),44 第1熱交換器1次側入口配管(熱交換器1次側入口配管、補助循環回路、共通配管部),45 タンク戻し配管(補助循環回路、加熱利用回路、共通配管部),46 利用側熱交換器1次側配管(加熱利用回路、追焚き循環回路),47 バイパス配管(加熱利用回路),48 総合共通配管部,50 第1熱交換器1次側入口配管,51 第1熱交換器1次側出口配管,60 給水配管(給湯回路),60A,60B,60C,60D 給水分岐配管,61 第1熱交換器2次側出口配管(給湯回路),62 第2熱交換器2次側出口配管(給湯回路),63 給湯配管(給湯回路),64 給湯配管,70 ヒートポンプユニット(加熱装置),71 沸き上げ用熱交換器,72 HP出口側温度センサ,80 浴槽,81 浴槽水循環回路,82 利用側循環ポンプ,90 制御装置,100 貯湯式給湯機(給湯機)

Claims (5)

  1. 蓄熱流体を貯留する貯留タンクと、
    蓄熱流体を加熱するための加熱装置と、
    上流側が水源に接続されると共に下流側が給湯対象に接続され、給湯運転時に前記給湯対象に温水を供給するための給湯回路と、
    前記貯留タンクの下部から取出した蓄熱流体を前記加熱装置を介して前記貯留タンクの上部に戻す沸き上げ循環回路と、
    前記貯留タンクの下部から取出した蓄熱流体を前記加熱装置を介して前記貯留タンクの下部に戻す補助循環回路と、
    前記貯留タンクの上部から取出した蓄熱流体を用いて加熱対象水を加熱し、加熱に用いた後の蓄熱流体を前記貯留タンクの下部に戻す加熱利用回路と、
    前記補助循環回路が使用されているときに、前記加熱装置から前記貯留タンクの下部に戻される中間温度の蓄熱流体を用いて、前記給湯回路を流れる湯水を加熱する第1の中温流体利用手段と、
    前記加熱利用回路が使用されているときに、前記加熱対象水を加熱した後の中間温度の蓄熱流体を用いて、前記給湯回路を流れる湯水を加熱する第2の中温流体利用手段と、
    を備えた給湯機。
  2. 前記補助循環回路の最下流部と前記加熱利用回路の最下流部とを共通化した配管部として構成され、前記貯留タンクの下部に接続された共通配管部と、
    前記共通配管部よりも上流側に配置され、蓄熱流体の流路を前記補助循環回路と前記加熱利用回路の何れかに切換える流路切換手段と、
    前記第1及び第2の中温流体利用手段を構成する共通部品であり、1次側流路が前記共通配管部の途中に接続されると共に、2次側流路が前記給湯回路の途中に接続された熱交換器と、
    を備えてなる請求項1に記載の給湯機。
  3. 前記沸き上げ循環回路、前記補助循環回路及び前記加熱利用回路からなる少なくとも3つの回路の共通部分を構成する総合共通配管部を備え、
    前記総合共通配管部には、前記3つの回路の何れに対しても蓄熱流体を循環させることが可能な循環ポンプを設けてなる請求項1または2に記載の給湯機。
  4. 加熱対象水を加熱する利用側熱交換器と前記加熱装置との間で蓄熱流体を循環させる追焚き循環回路と、
    前記沸き上げ循環回路、前記補助循環回路、前記加熱利用回路及び前記追焚き循環回路からなる4つの回路の共通部分を構成する総合共通配管部と、
    を備え、
    前記総合共通配管部には、前記4つの回路の何れに対しても蓄熱流体を循環させることが可能な循環ポンプを設けてなる請求項1または2に記載の給湯機。
  5. 前記給湯回路は、前記熱交換器の2次側流路の流出口が接続された第1流入口、前記水源が接続された第2流入口、前記貯留タンク内の蓄熱流体を用いて加熱した温水が流入可能な第3流入口及び前記給湯対象側に接続された流出口を有する給湯混合弁を備え、
    前記熱交換器の1次側流路に流入する蓄熱媒体の温度に応じて、前記貯留タンク内の蓄熱流体を用いて前記給湯混合弁の第3流入口に温水を流入させつつ、当該給湯混合弁の第1流入口、第2流入口及び第3流入口に流入する湯水の流量比を調整する構成としてなる請求項2乃至4のうち何れか1項に記載の給湯機。
JP2013140890A 2013-07-04 2013-07-04 給湯機 Active JP6036579B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013140890A JP6036579B2 (ja) 2013-07-04 2013-07-04 給湯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013140890A JP6036579B2 (ja) 2013-07-04 2013-07-04 給湯機

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015014412A true JP2015014412A (ja) 2015-01-22
JP2015014412A5 JP2015014412A5 (ja) 2016-01-28
JP6036579B2 JP6036579B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=52436246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013140890A Active JP6036579B2 (ja) 2013-07-04 2013-07-04 給湯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6036579B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017194203A (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 三菱電機株式会社 蓄熱システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006170526A (ja) * 2004-12-15 2006-06-29 Denso Corp 貯湯式給湯装置
JP2010019477A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Corona Corp 貯湯式給湯暖房装置
JP2012077930A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式給湯機
JP2012107839A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Hitachi Appliances Inc 給湯機
JP2013015290A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式給湯機

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006170526A (ja) * 2004-12-15 2006-06-29 Denso Corp 貯湯式給湯装置
JP2010019477A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Corona Corp 貯湯式給湯暖房装置
JP2012077930A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式給湯機
JP2012107839A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Hitachi Appliances Inc 給湯機
JP2013015290A (ja) * 2011-07-05 2013-01-24 Mitsubishi Electric Corp 貯湯式給湯機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017194203A (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 三菱電機株式会社 蓄熱システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6036579B2 (ja) 2016-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5103567B2 (ja) ヒートポンプ式給湯装置
WO2011074596A1 (ja) 給湯機
JP2013245919A (ja) 貯湯式給湯機
JP2010223451A (ja) 貯湯式給湯機
JP5423514B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP4692148B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機
JP2012077930A (ja) 貯湯式給湯機
JP5553059B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP5655695B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP5423558B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP6036579B2 (ja) 給湯機
JP2017172944A (ja) 貯湯式給湯機
JP2012154598A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP3931894B2 (ja) 給湯機
JP2015078773A (ja) 貯湯式給湯装置
JP6464873B2 (ja) 貯湯式ヒートポンプ給湯機
JP2013079752A (ja) ヒートポンプ給湯機
JP3913722B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2014142112A (ja) 貯湯式給湯機
JP6119499B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP2012184857A (ja) 貯湯式給湯機
JP4515883B2 (ja) 貯湯式給湯装置
JP5741256B2 (ja) 貯湯式給湯機
JP3989425B2 (ja) ヒートポンプ給湯装置
JP2005055094A (ja) ヒートポンプ給湯装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151202

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6036579

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250